JP2007210147A - 印刷機の版万力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 印刷機の版万力装置においてくわえ板によるくわえ力を増大させる操作の操作性を向上させる。
【解決手段】 くわえ板12と万力台11とには、シャフト部材18が挿入される第1の孔12bと第1の孔11bとが設けられている。万力台11には第2の孔11bに連通されシャフト部材18の係合片18aが収納される第1の凹部11cと、第1の凹部11cに連通され係合片18aが係合する第1の凹部11dとが設けられている。シャフト部材18の第1のねじ部18cに当接部材21が螺合され、この当接部材21に操作部材20が螺合されている。操作部材20の第2の内孔20cに係入させた六角レンチによって、シャフト部材18を矢印A方向に押し込み、一方向に90°回動させると係合片18aが第2の凹部11dに係合する。さらに六角レンチによってナット部材20を一方向に回転させると、第1のねじ部18cに螺合した当接部材21も一方向に回転し矢印A方向に移動する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、印刷機の版万力装置に関し、特にファン・アウトの影響を排除するために尻側版万力を胴の軸線方向に移動させることにより見当調整することができる印刷機の版万力装置に関するものである。
この種の印刷機においては、圧胴の爪にくわえられた紙が印刷用紙が含有する水分や表面性の不均一により、圧胴の周面上で圧力が加えられると、紙の尻側の幅がくわえ側の幅よりも扇形に拡がるか縮む現象、いわゆるファン・アウトが発生する。このファン・アウトが発生すると、多色刷りにおいては見当が合いにくくなる。したがって、ファン・アウトによる影響を排除するために、例えば、版胴の尻側版万力を版胴の軸線方向に移動調節できる構造とし、尻側版万力にくわえられた版の尻側端部の幅をファン・アウトに対応させて拡げるか、または縮めるように調整している。この調整では、尻側版万力を版胴の軸線方向に移動させるとき、くわえ板によるくわえ力が不足すると、尻側版万力と版の尻側端部の間に滑りが発生することがある。このような滑りが発生すると、尻側版万力を軸線方向に移動させても版の尻側端部の幅をファン・アウトに対応させて拡げるか、または縮めるような調整を的確に行うことができなくなる。この問題を解消するために、万力台とくわえ板とによって版の尻側端部をくわえた状態で尻側版万力を版胴の軸線方向に移動させるときに、くわえ板によるくわえ力を増大させる増大手段を設けるようにしている。
従来の印刷機の版万力装置は、万力台と、この万力台に対し版くわえ方向と版くわえ解放方向とに移動させるくわえ板とを有する版万力と、くわえ板を万力台方向に押圧するためのカムとを備え、万力台とくわえ板とによって版の尻側端部をくわえた状態で、尻側版万力を版胴の軸線方向に移動させるときに、予めカムを回動操作してくわえ板によるくわえ力を増大させるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
実用新案登録第2542510号公報(段落「0013」〜「0015」、図1および図4)
上述した従来の印刷機の版万力装置においては、カムを回動させることによってくわえ板によるくわえ力を増大させる構造であるため、カムを回動させるのに大きな力を必要とし操作性が悪いという問題があった。これを解消するものとして、くわえ板に貫通孔を設け、万力台にこの貫通孔に対向するねじ孔を設け、貫通孔を挿通させねじ孔に螺合させたボルトを締め付けることにより、ボルトの頭部をくわえ板に当接させくわえ板を万力台に押圧するものも提案された。しかしながら、この構造のものでは、万力台とくわえ板との間に版の尻側端部を挿入するために必要な間隔が必要であるだけではなく、くわえ板が万力台に対して接離可能に支持されているため、くわえ板の開閉動作の妨げにならないようにくわえ板とボルトの頭部との間にも間隔が必要になるため、締め付けに当たってボルトをこの間隔以上にねじ込む必要があり、ボルトを回転させるための操作量が多くなり操作性が悪いという問題があった。
本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、くわえ板によるくわえ力を増大するための操作の操作性を向上させた印刷機の版万力装置を提供するところにある。
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、万力台と、この万力台に対し版くわえ方向と版くわえ解放方向とに移動するくわえ板とを有する版万力と、前記くわえ板を前記万力台方向に押圧する押圧手段とを備えた印刷機の版万力装置において、前記押圧手段は、一端部に係合片を有し他端側に第1のねじ部が形成されたシャフト部材と、前記第1のねじ部に螺合するナットとからなり、前記くわえ板に前記シャフト部材が挿入される第1の孔を設け、前記万力台に、前記第1の孔と対向し前記シャフト部材が挿入される第2の孔と、前記係合片を前記第2の孔の周縁に係合した第1の位置で前記シャフト部材の軸線周りの回転を規制する第1の規制手段と、前記第1の位置から前記シャフト部材の軸線方向に移動させた第2の位置で前記係合片が前記シャフト部材の軸線周りに回転するのを規制する第2の規制手段とを設けたものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記第1の規制手段を、前記第2の孔に連通され前記係合片を収納可能な第1の凹部とし、前記第2の規制手段を、前記第1の凹部に連通され前記係合片に係合する被係合部を有する第2の凹部としたものである。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、前記ナットと前記万力台との間に介装され、前記ナットを前記くわえ板から離間させる方向に付勢する付勢手段を備えたものである。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし4のいずれか一項に係る発明において、前記ナットは、前記第1のねじ部に螺合し前記くわえ板に当接する当接部材と、この当接部材の周部に固定され工具が挿入され回転操作可能な嵌合孔を有する操作部材とからなり、前記第1のねじ部の端部に第1のねじ部とねじ山の巻き方向が逆ねじである第2のねじ部を設け、この第2のねじ部に前記当接部材が当接するストッパを螺合したものである。
本発明によれば、シャフト部材を第1の位置から第2の位置へ移動させて、ナットをくわえ板に近接させた状態としてから回転操作をすることができる。このため、くわえ板によるくわえ力を増大させるためにナットを回転させる操作量を少なくすることができるから操作性が向上する。
請求項3に係る発明によれば、シャフト部材の係合片と万力台の第2の凹部との係合を解除すると、付勢手段の付勢力によってシャフト部材が自動的に戻るため使い勝手が向上する。
請求項4に係る発明によれば、操作部材の嵌合孔から工具を挿入し、工具の先端をシャフト部材の第2のねじ部の先端に当接させ、工具によってシャフト部材を軸線方向に押して移動させる。この状態で工具を回転させることによりシャフト部材が回動し係合片が第2の凹部に係合するので、シャフト部材の軸線方向の移動と軸線周りに回転が規制される。さらに、工具を回転操作すると操作部材を介して当接部材を回転させることにより、当接部材によってくわえ板が万力台に押圧されるため、くわえ板によるくわえ力が増大する。このように、くわえ板によるくわえ力を増大させるのに、工具による一連の操作によって連続して行うことができるため操作性が向上する。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は本発明に係る印刷機の版万力装置が実施された版胴の上半分を示す断面図、図2は図1におけるII矢視図であって、同図(A)はシャフト部材の係合片が第1および第2の凹部に収納されていない状態を示し、同図(B)はシャフト部材の係合片が第1の凹部に収納されている状態を示し、同図(C)はシャフト部材の係合片が第2の凹部に収納されている状態を示す。図3ないし図5は同じく操作を説明するための要部の断面図であって、図3は尻側版万力によって版をくわえていない状態を示し、図4は尻側版万力によって版をくわえ、シャフト部材の係合片を第2の凹部に係合させた状態を示し、図5はくわえ板によるくわえ力を増大させる操作を示している。
図1において、全体を符号1で示す版胴の外周部には、断面が略長方形状を呈し底面2aを山形状に形成された切欠き2が、胴の略全長にわたって設けられており、この切欠き2の両端開口は、円板状に形成されたベアラ(図示せず)で閉塞されている。3は版胴1の軸線方向の全体にわたって設けられたくわえ側版万力であって、断面が略正方形状に形成され版胴1の軸線方向に延在する万力台4と、くわえ板5とによって構成されている。この万力台4は、図示しない調節装置により切欠き2の底面2aに沿って版胴1の円周方向へ移動調節できるように構成されている。
くわえ板5は平面視矩形状で全長が万力台4と略同長に形成されており、くわえ板5はピン6を揺動中心として揺動自在に支持されている。くわえ板5はカム軸7を図示を省略した駆動装置によって回動することにより、カム軸7のカム部の作用で、くわえ板5が揺動して万力台4のくわえ面4aに対してくわえ板5のくわえ面5aが開閉するように構成されており、閉じることにより版8のくわえ側端部をくわえる。
図3において、10はくわえ側版万力3と平行に切欠き2内に設けられた尻側版万力であって、断面が略長方形状に形成され版胴1の軸線方向に延在する万力台11と、くわえ板12とによって構成されている。また、この尻側版万力10は、くわえ板12と版胴1の軸線方向に略同じ長さに形成され、切欠き2の底面2aに固定されたばね受けバー13を備えている。このばね受けバー13は版胴1の半径方向に延設された端面13aを備えており、この端面13aと切欠き2の壁面2bとの間には、支持軸14が左右のベアラ方向に延設されている。
上記した万力台11とくわえ板12とは、版胴1の半径方向に延在するくわえ面11a,12aを互いに対向させて、これらくわえ面11a,12aが接近・離間するように、支持軸14を揺動支点として連結されている。また、万力台11とくわえ板12とは切欠き2の円周方向へわずかに移動調整できるように構成されている。切欠き2の壁面2bに形成された凹部2c内には、平面状に形成された小径部15aと円弧状に形成された大径部15bとで棒状に形成されたカム軸15が版胴1に回動自在に支持されている。16は尻側版万力10が脱落するのを防止するガイドであって、切欠き2の壁面2aの凹部2cに固定されている。
くわえ板12とばね受けバー13との間には、図示を省略しているがくわえ板12をばね受けバー13から離間させる方向に付勢するための圧縮コイルばねが介装されている。また、万力台11のばね孔内の底面とくわえ板12との間には、図示を省略しているが万力台11をくわえ板12から離間させる方向に付勢する圧縮コイルばねが介装されている。
18は一端部に係合片18aを有し他端側に第1のねじ部18cが形成されたシャフト部材であって、係合片18aは、図2にハッチングで示すように偏平な直方体状に形成され、両側部に係合部18b,18bが設けられている。第1のねじ部18cの他端には、この第1のねじ部18cよりも小径に形成された第2のねじ部18dが一体に突設されており、これら第1のねじ部18cと第2のねじ部18dとの間には段部18eが設けられている。第1のねじ部18cはねじ山の巻き方向が右ねじに形成されており、第2のねじ部18dはねじ山の巻き方向が左ねじに形成されている。19は第2のねじ部18dに螺合したストッパである。
上記したくわえ板12には、シャフト部材18が挿入される第1の孔12bが設けられている。また、上記した万力台11には、くわえ板12の第1の孔12bと対向しシャフト部材18が挿入される第2の孔11bと、この第2の孔11bに連通しシャフト部材18の係合片18aを収納可能な第1の規制手段としての第1の凹部11cと、この第1の凹部11cに連通し係合片18aを収納可能な第2の規制手段としての第2の凹部11dとが設けられている。第2の凹部11dは第1の凹部11cよりも矢印A方向に距離d1だけ位置をずらして設けられている。この距離d1は、図1に示すように、シャフト部材18の係合片18aが万力台11の第1の凹部11cに収納された状態で、くわえ板12と後述する当接部材21との間隔d2よりもやや小さく設定されている。
また、第2の凹部11dには、図2に示すように、上記したシャフト部材18の係合片18aの係合部18b,18bが係合する被係合部11e,11eが設けられている。シャフト部材18の係合片18aを、同図(B)に示すように第2の凹部11dに収納した状態でシャフト部材18を図2中において反時計方向に90°回動することにより、同図(C)に示すように、被係合部11eに係合部18eが係合し、シャフト部材18の回動が規制されるとともに、係合片18aが第2の凹部11dに収納された状態が保持される。
図3において、20は略円筒状に形成された操作部材であって、断面が円状に形成された第1の内孔20aとこの第1の内孔20aよりも小径の嵌合孔としての第2の内孔20cとが設けられており、第1の内孔20aの一部にはねじ部20bが設けられている。第1の内孔20aの内径は上記したストッパ19の径よりも大きく形成されており、第1の内孔20aの内壁の一部には、ねじ山の巻き方向が右ねじに形成されたねじ部20bが形成されている。第2の内孔20cは断面が六角形に形成されており、この第2の内孔20cと第1の内孔20aとの間には段部20dが設けられている。
21は略円筒状に形成された当接部材であって、周部に操作部材20のねじ部20bが螺合するねじ部21aが形成されており、一端部にフランジ21bが設けられ、内孔には上記したシャフト部材18の第1のねじ部18cが螺合するねじ部21cが形成されている。この当接部材21と操作部材20とによってナット22が形成されている。操作部材20と当接部材21とは、当接部材21に操作部材20を螺合させてから止めねじ24によって一体化されている。23は万力台11と当接部材21との間に介装された圧縮コイルばねであって、当接部材21を万力台11から離間する方向(矢印B方向)に付勢している。
上記した尻側版万力10は版胴1の軸線方向に3つに分割されており、両端に位置する2つの尻側版万力が、従来から広く知られている調整機構によって、版胴1の軸線方向にわずかに移動調節可能に構成され、移動させることにより版8の尻側端部を幅方向に拡げるか、または縮めるように見当調整が行われるように構成されている。
次に、図2ないし図5を用いて、このように構成された印刷機の版万力装置において、くわえ板によるくわえ力を増大させる操作について説明する。図3において、カム軸15の小径部15aが万力台11に対接し、万力台11のくわえ面11aとくわえ板12のくわえ面12aとが開いている。この状態で、シャフト部材18の係合片18aは、第2の孔11bの周縁11fに係合し万力台11の第1の凹部11cに収納された第1の位置に位置付けられている。この状態で、万力台11のくわえ面11aとくわえ板12のくわえ面12aとの間に版8の尻側端部を挿入し、図示を省略した駆動装置を駆動してカム軸15を回動させ、図4に示すように大径部15bを万力台11に対接させる。この対接により、万力台11のくわえ面11aとくわえ板12のくわえ面12aとの間が閉じるため、これらの間に版8の尻側端部がくわえられる。
この状態で、図示を省略した工具としての六角レンチを操作部材20の第2の内孔20cに挿入し、先端をシャフト部材18の第2のねじ部18dの端面に当接させ、圧縮コイルばね23の弾発力に抗してシャフト部材18を矢印A方向へ押圧し、係合片18aを第2の凹部11d内に臨ませる。次いで、六角レンチを一方向(締める方向)に回動させることにより、六角レンチの先端とシャフト部材18の第2のねじ部18dの端面との間の摩擦力により、シャフト部材18が一方向(締める方向)に90°だけ回動する。このとき、六角レンチの六角部が操作部材20の断面が六角形状に形成された第2の内孔20cと係合しているため六角レンチによって操作部材20が回動可能な状態になっている。この状態で、シャフト部材18が一方向(締める方向)に90°だけ回動することにより、係合片18aが図2(B)に示す状態から反時計方向に90°だけ回動し、係合片18aの係合部18b,18bが第2の凹部11dの被係合部11e,11eに係合する。この状態で、シャフト部材18は、圧縮コイルばね23の弾発力によって軸線方向(矢印A−B方向)の移動と回転方向の回転とが規制されて第2の位置に保持される。この一連の操作によって、シャフト部材18が矢印A方向に距離d1だけ移動しているために、くわえ板12と当接部材21との間隔が図1に示す距離d2から図4に示す距離d3に狭められる。
次いで、六角レンチを一方向(締める方向)に回転させると、六角レンチの六角部が操作部材20の第2の内孔20cと係合しているため、六角レンチによって操作部材20だけを回動させることができる。このため、六角レンチによって操作部材20を一方向(締める方向)に回転させることにより、この操作部材20と一体化されている当接部材21も一方向(締める方向)に回転する。上述したように、シャフト部材18が軸線方向(矢印A−B方向)の移動と軸線周りの回転とが規制されているため、シャフト部材18の第1のねじ部18cに螺合している当接部材21は矢印A方向に移動する。したがって、当接部材21はくわえ板12に当接し、さらに当接部材21を一方向(締める方向)に回転させることにより、当接部材21がくわえ板12を矢印A方向に押圧するため、くわえ板12によるくわえ力が増大する。このとき、当接部材21とストッパ19との間に間隔d3が形成される。
このように、操作部材20を回転させる操作は、くわえ板12と当接部材21との間の間隔を狭めた状態としてから行うため、六角レンチによって操作部材20を回転させる操作量を少なくすることができるから操作性が向上する。また、シャフト部材18の矢印A方向の移動操作と回動操作および操作部材20の回転操作を同じ六角レンチによる一連の操作によって連続して行うことができるため操作性が向上する。
くわえ板12によるくわえ力を増大させた後、3つの尻側版万力10のうち両端に位置する2つの尻側版万力を版胴1の軸線方向にわずかに移動させることにより版8の尻側端部を幅方向に拡げるか、または縮める見当調整が行われる。
次に、版8の尻側端部を万力台11とくわえ板12とのくわえを解放する操作について説明する。図5において、操作部材20の第2の内孔20cに六角レンチを挿入し、六角レンチを上記した一方向(締める方向)と反対方向の他方向(緩める方向)に回転操作することにより、操作部材20を他方向(緩める方向)に回転させる。この回転により当接部材21も操作部材20と一体に回転するため、シャフト部材18の第1のねじ部18cに螺合している当接部材21が矢印B方向に移動し、当接部材21とくわえ板12との間に、図4に示すように間隔d3が形成される。したがって、当接部材21によるくわえ板12に対する押圧力が解除されるから、くわえ板12によるくわえ力の増大が解除される。
このとき、当接部材21がストッパ19に当接しているため、さらに、六角レンチを他方向(緩める方向)に90°だけ回動させることにより、シャフト部材18が他方向(緩める方向)に90°だけ回動する。この回動により、シャフト部材18の係合片18aと万力台11の第2の凹部11dとの係合が解除される。この状態で、操作部材20の第2の内孔20cから六角レンチを抜き取ると、シャフト部材18は圧縮コイルばね23の弾発力によって矢印B方向に移動し、図3に示すように、係合片18dが第1の凹部11cに収納される。このように、係合片18aと第2の凹部11dとの係合が解除されると、圧縮コイルばね23の弾発力によってシャフト部材18が矢印B方向に移動するから、手によってシャフト部材18を矢印B方向に移動させる必要がないため使い勝手が向上する。
図6は本発明の第2の実施の形態を示す要部の断面図である。この第2の実施の形態が上記した第1の実施の形態と異なる点は、シャフト部材25の構造と摘み26およびナット27を設けた点にあり、他の構造は第1の実施の形態と同じである。すなわち、同図において、25はくわえ板12の第1の孔12bおよび万力台11の第2の孔11bに挿入されるシャフト部材であって、一端部に上記した第1の実施の形態の係合片18aと同じ係合片18aが設けられている。また、このシャフト部材25の他端側にはねじ部25bが設けられており、このねじ部25bの先端部には摘み26が軸着されている。27はシャフト部材25のねじ部25bに螺合するナットであって、このナット27と万力台11との間には圧縮コイルばね23が介装されている。
このような構成において、同図に示すように、カム軸15の大径部15aを万力台11に対接させることにより、万力台11のくわえ面11aとくわえ板12のくわえ面12aとによって版8の尻側端部をくわえた状態にする。次いで、摘み26を把持してシャフト部材25を、圧縮コイルばね23の弾発力に抗して矢印A方向へ移動させることにより、万力台11の第1の凹部11c二収納されていた係合片18aを第2の凹部11dに収納する。摘み26を把持したままの状態で、シャフト部材25を90°だけ一方向(締める方向)に回動させることにより、第2の凹部11dの被係合部11eに係合片18aの係合部18bを係合させ、シャフト部材25の軸線方向(矢印A−B方向)の移動と軸線周りの回転を規制する。
この状態では、くわえ板12とナット27との間隔が長さd2よりも狭くなっている。ナット27を工具によって一方向(締める方向)に回転操作することにより、シャフト部材25が軸線方向(矢印A−B方向)の移動と軸線周りの回転を規制されているため、ナット27は矢印A方向に移動しくわえ板12に当接する。さらに、ナット27を一方向(締める方向)にわずかに回転操作することにより、ナット27によってくわえ板12が矢印A方向に押圧されるため、くわえ板12によるくわえ力が増大する。
この第2の実施の形態においても、上記した第1の実施の形態と同様にくわえ板12とナット27との間隔を狭めた状態としてからナット27を回転させる操作を行うようにしていることにより、くわえ板12によるくわえ力を増大させるのに、ナット27を回転させる操作量を少なくすることができるから操作性が向上する。
次に、くわえ板12によるくわえ力を増大させた状態から、版8の尻側端部を万力台11とくわえ板12とのくわえから解放する操作について説明する。先ず、工具によってナット27を上記した一方向(締める方向)と反対の他方向(緩める方向)に回転させることにより、ナット27によるくわえ板12に対する押圧を解除するとともに、ナット27をくわえ板12からわずかに離間させる。この状態としてから、摘み26を把持しシャフト部材25を上記した一方向(締める方向)と反対の他方向(緩める方向)に90°だけ回動させることにより、シャフト部材25の係合片18aと万力台11の第2の凹部11dとの係合を解除する。したがって、圧縮コイルばね23の弾発力によってシャフト部材25は矢印B方向に移動し、シャフト部材25の係合片18aが万力台11の第1の凹部11cに収納され、図6に示すようにナット27がくわえ板12から距離d2だけ離間する。次いで、図示を省略した駆動手段を駆動し、カム軸15を回動させ小径部15bを万力台11に対接させることにより、万力台11のくわえ面11aとくわえ板12のくわえ面12aとの間が開くから、版8の尻側端部が万力台11とくわえ板12とのくわえから解放される。
図7は本発明の第3の実施の形態を示す図1におけるII矢視図であって、同図(A)はシャフト部材の係合片が第1の凹部に収納されていない状態を示し、同図(B)はシャフト部材が第1の位置に位置付けらている状態を示し、同図(C)はシャフト部材が第2の位置に位置付けられている状態を示す。この第3の実施の形態においては、上述した第1の実施の形態と比較して、第2の凹部11dの替わりに係合ピン30,30を設けた点が異なるだけである。したがって、以下この第3の実施の形態について説明するに当たって、第1の実施の形態において説明に使用した図3も図7と併せて使用する。
この第3の実施の形態においては、図7(A)に示すように、第1の凹部11cの周縁に、第2の孔11bを挟んで対角線上に第2の規制手段としての2個の被係合ピン30,30が植設されている。このような構成において、同図(B)に示すように、係合片18aが第1の凹部11cに収納された第1の位置に位置付けられているシャフト部材18を、第1の実施の形態と同様に六角レンチによって、図3中矢印A方向に押圧する。次いで、六角レンチを一方向(締める方向)に回動させることにより、シャフト部材18が一方向(締める方向)に90°だけ回動する。この回動により、係合片18aの係合部18b,18bが同図(C)に示すように被係合ピン30,30に係合し、シャフト部材18が、圧縮コイルばね23の弾発力によって軸線方向(矢印A−B方向)の移動と回転方向の回転とが規制されて第2の位置に保持される。したがって、この後上述した第1の実施の形態と同様の操作を行うことにより、六角レンチによる操作量を減らした状態で、くわえ板12によるくわえ力を増大させることができる。
図8ないし図10は本発明の第4の実施の形態を示し、図8はシャフト部材を図示していない状態を示し、図9はシャフト部材を第1の位置に位置付けた状態を示し、図10はシャフト部材を第2の位置に位置付けた状態を示し、各図(A)は図1におけるII矢視図、各図(B)は各図(A)の側面図である。
この第4の実施の形態が上述した第1の実施の形態と異なる点は、第1および第2の凹部11c,11dを設けることなく、第1の規制手段として機能する第1の被係合ピン31,31と第1および第2の規制手段として機能する第2の被係合ピン32,32とを万力台11に設けた点にある。第1の被係合ピン31,31は、図8(A)に示すように第2の孔11bの上方および下方の位置から突設されており、第2の被係合ピン32,32は、第1の被係合ピン31,31のそれぞれから図中左右方向にずれた位置から突設されている。これら第1および第2の被係合ピン31,32に、図9(A)に示すように万力台11の第2の孔11bに嵌挿されたシャフト部材18の係合部18b,18bが係合することにより、シャフト部材18は第1の位置に保持される。また、第2のピン32は、同図(B)に示すように、第1のピン31よりも突出している。
このような構成において、図9に示すように、係合片18aが第1および第2の被係合ピン31,32に係合した第1の位置に位置付けられているシャフト部材18を、第1の実施の形態と同様に六角レンチによって、矢印A方向に押圧する。次いで、六角レンチを一方向(締める方向)に回動させることにより、シャフト部材18が一方向(締める方向)に90°だけ回動する。この回動により、係合片18aの係合部18b,18bが図10(A)に示すように第2の被係合ピン32,32に係合し、シャフト部材18が、圧縮コイルばね23の弾発力によって軸線方向(矢印A−B方向)の移動と回転方向の回転とが規制されて第2の位置に保持される。したがって、この後上述した第1の実施の形態と同様の操作を行うことにより、六角レンチによる操作量を減らした状態で、くわえ板12によるくわえ力を増大させることができる。
なお、本実施の形態においては、当接部材21と万力台11との間に圧縮コイルばね23を介装したが、係合片18aと第2の凹部11dとの係合を解除した後、手によってシャフト部材18を矢印B方向に移動させるのであれば、圧縮コイルばね23は必ずしも必要としない。
本発明に係る印刷機の版万力装置が実施された版胴の上半分を示す断面図である。 図1におけるII矢視図であって、同図(A)はシャフト部材の係合片が第1および第2の凹部に収納されていない状態を示し、同図(B)はシャフト部材の係合片が第1の凹部に収納されている状態を示し、同図(C)はシャフト部材の係合片が第2の凹部に収納されている状態を示す。 本発明に係る印刷機の版万力装置において、操作を説明するための要部の断面図であって、尻側版万力によって版をくわえていない状態を示す。 本発明に係る印刷機の版万力装置において、図3ないし図5は同じく操作を説明するための要部の断面図であって、尻側版万力によって版をくわえ、シャフト部材の係合片を第2の凹部に係合させた状態を示す。 本発明に係る印刷機の版万力装置において、操作を説明するための要部の断面図であって、くわえ板によるくわえ力を増大させる操作を示す。 本発明の第2の実施の形態を示す要部の断面図である。 本発明の第3の実施の形態を示す図1におけるII矢視図であって、同図(A)はシャフト部材の係合片が第1の凹部に収納されていない状態を示し、同図(B)はシャフト部材が第1の位置に位置付けらている状態を示し、同図(C)はシャフト部材が第2の位置に位置付けられている状態を示す。 本発明の第4の実施の形態を示し、シャフト部材を図示していない状態を示し、同図(A)は図1におけるII矢視図、同図(B)は同図(A)の側面図である。 本発明の第4の実施の形態を示し、シャフト部材を第1の位置に位置付けた状態を示し、同図(A)は図1におけるII矢視図、同図(B)は同図(A)の側面図である。 本発明の第4の実施の形態を示し、シャフト部材を第2の位置に位置付けた状態を示し、同図(A)は図1におけるII矢視図、同図(B)は同図(A)の側面図である。
符号の説明
1…版胴、10…尻側版万力、11…万力台、11b…第2の孔、11c…第1の凹部(第1の規制手段)、11d…第2の凹部(第2の規制手段)、11e…被係合部、12…くわえ板、12b…第1の孔、18,25…シャフト部材、18a…係合片、18b…係合部、18c…第1のねじ部、18d…第2のねじ部、19…ストッパ、20…操作部材、21…当接部材、22,27…ナット、23…圧縮コイルばね、25b…ねじ部、26…摘み、30…被係合ピン(第2の規制手段)、31…第1の被係合ピン(第1の規制手段)、32…第2の被係合ピン(第2の規制手段)。

Claims (4)

  1. 万力台と、この万力台に対し版くわえ方向と版くわえ解放方向とに移動するくわえ板とを有する版万力と、
    前記くわえ板を前記万力台方向に押圧する押圧手段とを備えた印刷機の版万力装置において、
    前記押圧手段は、一端部に係合片を有し他端側に第1のねじ部が形成されたシャフト部材と、前記第1のねじ部に螺合するナットとからなり、
    前記くわえ板に前記シャフト部材が挿入される第1の孔を設け、
    前記万力台に、前記第1の孔と対向し前記シャフト部材が挿入される第2の孔と、前記係合片を前記第2の孔の周縁に係合した第1の位置で前記シャフト部材の軸線周りの回転を規制する第1の規制手段と、前記第1の位置から前記シャフト部材の軸線方向に移動させた第2の位置で前記係合片が前記シャフト部材の軸線周りに回転するのを規制する第2の規制手段とを設けたことを特徴とする印刷機の版万力装置。
  2. 前記第1の規制手段を、前記第2の孔に連通され前記係合片を収納可能な第1の凹部とし、前記第2の規制手段を、前記第1の凹部に連通され前記係合片に係合する被係合部を有する第2の凹部としたことを特徴とする請求項1記載の印刷機の版万力装置。
  3. 前記ナットと前記万力台との間に介装され、前記ナットを前記くわえ板から離間させる方向に付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の印刷機の版万力装置。
  4. 前記ナットは、前記第1のねじ部に螺合し前記くわえ板に当接する当接部材と、この当接部材の周部に固定され工具が挿入され回転操作可能な嵌合孔を有する操作部材とからなり、
    前記第1のねじ部の端部に第1のねじ部とねじ山の巻き方向が逆ねじである第2のねじ部を設け、
    この第2のねじ部に前記当接部材が当接するストッパを螺合したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項記載の印刷機の版万力装置。
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