JP2007210051A - 切削インサート及びインサート着脱式切削工具 - Google Patents

切削インサート及びインサート着脱式切削工具 Download PDF

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Abstract

【課題】切削インサートをクランプ保持するホルダが切削屑で摩耗することを防止可能な切削インサート及びこの切削インサートを着脱可能に取り付けたインサート着脱式切削工具を提供する。
【解決手段】略棒状のインサート本体3の軸線O1方向先端1a側と後端1b側とにそれぞれ、切刃2aを有する切刃部2を備えた切削インサート1において、インサート本体3は、軸線O1方向中央側に、切刃部2よりも上方に突出する上面4dを備え、この上面4dと切刃部2の上面2bとの間に上方に突出する突起部4gが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば被削物の溝入れや突っ切りに用いられ、インサート着脱式切削工具のホルダのインサート取付座に着脱可能にクランプ保持されて使用される切削インサート及び該切削インサートを着脱可能に取り付けたインサート着脱式切削工具に関する。
従来、例えば被削物の溝入れや突っ切りには、略棒状のインサート本体と、このインサート本体の長手方向(軸線方向)の先端側と後端側とにそれぞれ設けられ、被削物の切削を行う切刃を備えた切刃部とから構成される切削インサートが使用されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。この種の切削インサートは、例えばインサート着脱式切削工具のホルダの先端側に設けられた上顎部と下顎部との間に画成されてホルダの軸線方向中央側に延びる凹溝状のインサート取付座に、互いの軸線方向を一致させつつ挿入される。そして、このインサート取付座に挿入された切削インサートは、インサート本体の上面と下面とが上顎部と下顎部にそれぞれ当接されて、ホルダの先端から軸線方向外側に一方の切刃部の切刃を若干突出させた状態でクランプ保持される。
このようにホルダに切削インサートを装着したインサート着脱式切削工具は、ホルダの後端側に設けられたシャンク部を例えば旋盤機などの工作機械に把持させて、高速回転させた被削物に向けて前進させつつ、ホルダの先端から突出した切刃を被削物に切り込ませることにより、被削物の切削を行なうことが可能とされる。また、例えば切刃を被削物に切り込ませつつホルダを相対的に被削物の回転軸線に沿って水平移動し、予め定められた幅の範囲で往復運動させることによって被削物に幅広の溝を形成することも可能とされる。
特表2002−524272号公報 登録実用新案第3063685号公報
しかしながら、上記のような切削インサート及びこれを装着したインサート着脱式切削工具においては、被削物を切削する際に生じる切削屑が、切刃から切刃部の上面を通って切削インサートをクランプ保持する上顎部に当って擦過することにより、上顎部が摩耗してしまうという問題があった。従って、このように上顎部に摩耗が生じると、切削インサートをインサート取付座に確実に保持することができなくなるため、ホルダを交換しなければならなくなる。
本発明は、上記事情を鑑み、切削インサートをクランプ保持するホルダが切削屑で摩耗することを防止可能な切削インサート及びこの切削インサートを着脱可能に取り付けたインサート着脱式切削工具を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の切削インサートは、略棒状のインサート本体の軸線方向先端側と後端側とにそれぞれ、切刃を有する切刃部を備えた切削インサートにおいて、前記インサート本体は、前記軸線方向中央側に、前記切刃部よりも上方に突出する上面を備え、該上面と前記切刃部の上面との間に上方に突出する突起部が設けられていることを特徴とする。
また、本発明のインサート着脱式切削工具は、先端側に形成された上顎部と下顎部との間に軸線方向中央側に延びる凹溝状のインサート取付座が具備されたホルダに上記の切削インサートを着脱可能に取り付けたインサート着脱式切削工具であって、前記上顎部の先端が前記切削インサートの前記突起部の前記軸線方向中央側に配設されることを特徴とする。
本発明の切削インサート及びインサート着脱式切削工具によれば、切削インサートのインサート本体の上面と切刃部の上面との間に、上方に突出する突起部が設けられていることにより、切削インサートをクランプ保持した状態で、インサート着脱式切削工具のホルダの上顎部と切刃との間に突起部を配置することができ、被削物を切削する際に、切刃部の上面側を通って上顎部側に送られる切削屑を突起部に当てることができる。これにより、上顎部の特に先端側に、切削屑が当ることを防止できるため、上顎部が切削屑によって摩耗することを防止できる。その一方で、突起部が設けられる切削インサートは、通常ホルダよりも硬質な材料で形成されているため、突起部が切刃の寿命より前に摩耗によって失われることは少なく、従って長期にわたって切削インサートを確実に保持してホルダの使用を可能にすることができる切削インサート及びインサート着脱式切削工具を提供することができる。
以下、図1から図13を参照し、本発明の一実施形態に係る切削インサート及びインサート着脱式切削工具について説明する。本発明の一実施形態は、被削物の例えば溝切りや突っ切りに用いられる切削インサート及びこの切削インサートを着脱可能に取り付けたインサート着脱式切削工具に関するものである。
本実施形態の切削インサート1は、図1から図5に示すように、超硬合金等の硬質材料を用いて略棒状に形成され、その長手方向に延びる軸線O1方向の先端1a側と後端1b側(両端部側)にそれぞれ切刃2aを有する、いわゆるドッグボーンタイプと称されるものである。この切削インサート1は、略棒状に形成されたインサート本体3と、このインサート本体3の両端部3a、3b側にそれぞれ設けられるとともに、両端部3a、3b側に切刃2aを有し上面2b側からの平面視で略四角形状を呈する切刃部2とから構成されている。また、この切削インサート1は、軸線O1に直交し軸線O1方向中央で切削インサート1を2等分する平面と、軸線O1に沿って幅方向中央で切削インサート1を2等分する平面とをそれぞれ基準面として対称形状を呈するように形成されている。
インサート本体3は、詳細は後述するインサート着脱式切削工具のホルダの上顎部と下顎部とにクランプ保持される本体部4と、本体部4の軸線O1方向両端4a、4b側からそれぞれ軸線O1方向外側に向けて延出する延出部5とから構成されている。本実施形態において、本体部4は、図2に示すように、軸線O1に沿う側面4c側からの対向視で互いに平行する上面4dと下面4eとを備えるとともに、上面4d側からの対向視で軸線O1方向両端4a、4bからそれぞれ僅かに軸線O1方向中央側に位置する部分に、下面4eに向けて凹みつつ軸線O1に直交する幅方向に延設された凹所4fが設けられている。これにより、本体部4の上面4d側の両端4a、4b側には、切刃部2の上面2bとの間に、上方に突出しつつ幅方向に延びる突起部4gが設けられている。
また、本体部4は、図1から図5に示すように、軸線O1方向両端4a、4b側に設けられた一対の凹所4fの間に位置する上面4d、及び下面4eが、軸線O1に直交する断面視でそれぞれ凹V字状を呈するように形成されて軸線O1に沿って延設されている。さらに、上面4dと下面4eとを結ぶ2つの側面4cは、それぞれ軸線O1に平行し、かつ互いに平行な平面状に形成されている。
また、凹所4fは、下面4e側に凹設されており、一方、突起部4gは、本体部4の側面4c側からの対向視で上側に凸の略円弧状を呈するように形成されていて、その突出高さは、本体部4の側面4c側からの対向視で上面4dと略等しくされている。また、凹所4fの上面4dと繋がり軸線O1方向外側を向く内面部分には、軸線O1方向外側からの対向視で略V字状を呈する係合受面4hが設けられている。この係合受面4hは、本体部4の軸線O1に沿う両側面4c側からそれぞれ幅方向中央に向かうに従い、かつその下端側から本体部4の上面4dに繋がる上端に向かうに従い漸次本体部4の軸線O1方向中央に向けて延びるように形成されている。
一方、延出部5は、本体部4の軸線O1方向両端4a、4bからそれぞれ軸線O1方向外側に向けて延設されており、その下面5a及び軸線O1に沿う両側面5bは、本体部4の下面4e及び両側面4cとそれぞれ面一とされている。また、延出部5の上端5cは、本体部4の上面4dよりも下方に位置され、本体部4の両端4a、4bからそれぞれ軸線O1方向外側に向かうに従い漸次下方に向けて傾斜するとともに、軸線O1方向外側に位置する部分(インサート本体3の両端部3a、3b側の部分)は、逆に軸線O1方向外側に向かうに従い漸次上方に向けて傾斜するように形成されている。そして、インサート本体3の両端部3a、3bを形成する延出部5の軸線O1方向外側を向く端面5dは、軸線O1に直交するように形成されて、後述するインサート着脱式切削工具のホルダの支持面に当接される当り面とされている。
他方、一対の切刃部2は、その下端が延出部5の上端5cと連接されるとともに、軸線O1方向中央側に位置する後端が本体部4の両端4a、4bにそれぞれ連接されている。また、切刃部2の上面2bは、本体部4の上面4dと平行しつつこの上面4dよりも下方に配されており、軸線O1方向外側に向かうに従い漸次下方に向けて延びる傾斜面4iを介して本体部4の両端4a、4b側の突起部4gの凸円弧状をなす上端面と連接されている。さらに、切刃部2の側面2cは、延出部5の側面5bの上端に下端を繋げつつ上方に向かうに従い漸次幅方向外側に向けて傾斜するように形成され、これにより、切刃部2は、延出部5の上端5cと繋がる下端から上面2bに向かうに従い漸次その幅が大となるように形成されている。また、切刃部2の軸線O1方向外側を向く端面2dは、延出部5の端面5dの上端に下端を繋げつつ、下端から上面2bに向かうに従い漸次軸線O1方向外側に向けて延出するように形成されている。そして、切刃部2の端面2dと上面2bの交差稜線部に切刃2aが形成されている。
上記のように構成された切削インサート1は、図6から図8に示すように、インサート着脱式切削工具10のホルダ20に装着されて使用される。このホルダ20は、鋼材などから形成され、図9から図13に示すように、後端20b側に四角柱状のシャンク部21を有するとともに、先端20a側に、シャンク部21の側面21aから僅かに側方に突出し、且つ上部がシャンク部21の上面21bから盛り上がるように突出したヘッド部22を有して構成されている。すなわち、切削インサート1は、ホルダ20よりも硬質な材料により形成されている。
ヘッド部22には、その先端22a側(ホルダ20の先端20a側)からシャンク部21の上面21bの延長面に沿うように延びるスリット23が形成されており、このスリット23よりも上側の部分が上顎部24とされ、下側の部分が下顎部25とされている。また、上顎部24は、下顎部25よりも上面24aに直交する上下方向の高さが小さく形成され、スリット23により画定されるシャンク部21側との接続部分の断面積が、下顎部25とシャンク部21との接続部分の断面積よりも小さく形成されている。そして、この上顎部24は、この接続部分を支点として下顎部25側に向けて撓むように弾性変形可能とされている。また、ヘッド部22には、図11及び図12に示すように、上顎部24の上面24aからスリット23を介して下顎部25の下面25aまで軸線O2直交方向の上下方向に貫通するネジ孔26が設けられている。ここで、このネジ孔26には、図7に示すように、クランプネジ27が螺合され、このクランプネジ27のねじ込み量に応じて上顎部24を弾性変形させて、上顎部24と下顎部25との間隔が可変とされている。
また、下顎部25は、その先端25b側がシャンク部21の側面21aに沿って方形平板状に延びるように形成され、上顎部24は、その側面21a側の先端24b部分が、下顎部25の方形平板に沿って先端24b側に向かうに従い下方に向かう傾斜面24gを備えた略三角形板状に形成されている。さらに、本実施形態において、上顎部24には、その先端24b側に係合部24cが形成されており、この係合部24cの先端は、下顎部25の先端25bよりもホルダ20の軸線O2方向後端20b側に配されている。
そして、下顎部25が方形平板状に延出する側のスリット23の開溝部には、このスリット23よりも上下に幅広の凹溝状をなすインサート取付座29が形成されている。このインサート取付座29は、ホルダ20の先端20aに開口しつつ後端20b側(ヘッド部22の後端22b側)に延びるように形成されており、上顎部24側と下顎部25側のそれぞれに、上下に互いに対向する一対の当接面24d、25cを形成している。また、長手方向に直交する断面において、上顎部24側の一方の当接面24dは下顎部25側の他方の当接面25cに向けて、他方の当接面25cは一方の当接面24dに向けて凸となるV字状を呈するように形成されている。また、これら一対の当接面24d、25cは、それぞれ上顎部24と下顎部25のそれぞれの先端24b、25bからヘッド部22の後端22bに向けて長手方向に沿って真っ直ぐ延設されている。
さらに、上顎部24側の一方の当接面24dは、上顎部24の先端24bに形成された係合部24cの軸線O2方向後端20b側(内側)を向く係合面24eに連接されている。ここで、係合部24cは、その下端面が、他方の当接面25cに向けて凸V字状を呈する前記一方の当接面24dの突端と面一となる平面状とされており、係合面24eは、その一方の当接面24dと繋がる上端から前記係合部24cの下端まで下方に向けて延出するように形成されている。また、この係合面24eは、上顎部24の軸線O2に沿う先端24b側の両側面24f側からそれぞれ内側に向かうに従い、かつ係合部24cの下端側から上顎部24の一方の当接面24dに向かうに従い漸次軸線O2方向後端20b側に延びるように形成されており、図6から図7に示すように、前述の切削インサート1をインサート取付座29に装着した状態で、凹所4f内に挿入されて、係合面24eが切削インサート1の係合受面4hに面接触しつつ係合するものとされている。
一方、このインサート取付座29の後端29a側には、ホルダ20の長手方向先端20a側を向く支持面30が形成されており、この支持面30は、一対の当接面24d、25cの延設方向(ホルダ20の軸線O2方向)に直交するように形成されている。
ついで、上記の構成からなる切削インサート1をホルダ20に装着する方法及びホルダ20に切削インサート1を取り付けたインサート着脱式切削工具10を用いて被削物を切削する方法について説明し、本実施形態の切削インサート1及びインサート着脱式切削工具10の作用及び効果について説明する。
はじめに、ホルダ20のネジ孔26に螺合したクランプネジ27のねじ込み量を調整してインサート取付座29の上下方向の高さが切削インサート1の高さと略等しくなるようにし、ホルダ20の軸線O2と互いの軸線O1、O2方向を一致させつつインサート取付座29に切削インサート1を挿入する。このとき、切削インサート1は、インサート取付座29の後端29a側を向く延出部5の当り面5dがインサート取付座29の支持面30に当接するように挿入される。ここで、本実施形態においては、ホルダ20の上顎部24の一方の当接面24dがなす凸V字の突端と、係合面24eの下端に連なる係合部24cの下面とが面一とされていることにより、従来の上顎部に突出部が設けられたホルダのように、この突出部が切削インサート1の上面4dを越える高さまで上顎部24を大きく弾性変形させて持ち上げる必要がなく、切削インサート1のインサート取付座29への取付操作が容易なものとされている。
このように切削インサート1をインサート取付座29に挿入した段階で、クランプネジ27をネジ孔26にねじ込んでゆき、上顎部24側の一方の当接面24dを切削インサート1の本体部4の上面4dに当接させて、切削インサート1を上顎部24と下顎部25とでクランプ保持させる。
このとき、本実施形態のインサート着脱式切削工具10においては、上顎部24側の一方の当接面24dを当接させるようにクランプネジ27を操作してゆくと、はじめに、上顎部24の係合部24cが、軸線O2方向外側に配された凹所4fに挿入されるとともに上顎部24の先端24bに形成された係合部24cが切削インサート1に接触し、すなわち、上顎部24の一方の当接面24dが切削インサート1の上面4dに当接して切削インサート1をクランプ保持する前に、係合部24cの係合面24eが係合受面4hに当接される。そして、係合面24eが係合受面4hに当接した際には、切削インサート1をホルダ20の軸線O2方向内側に押圧することになり、さらなるクランプネジ27のねじ込みに応じて、係合面24eが係合受面4hに徐々に面接触するように係合されてゆき、これに伴い、ホルダ20の軸線O2方向外側にずれた切削インサート1が軸線O2方向内側に案内されながら移動することになる。また、これと同時に、係合受面4hが上面4dの幅方向両端(両側面4c)から内側に向けて軸線O1方向の中央側に延びているため、切削インサート1は、この幅方向の中央に向けても案内されて位置決めされてゆく。そして、完全に係合面24eと係合受面4hとが係合した状態で、切削インサート1は、軸線O2方向にも幅方向にも所定の位置に配され、当り面5dと支持面30とが当接した状態でクランプ保持される。これにより、本実施形態のインサート着脱式切削工具10においては、係合受面4hと係合面24eが面接触しつつ完全に係合した段階で、確実に切削インサート1を所定の位置に配置してクランプ保持することができ、ホルダ20の先端20aから軸線O2方向外側に突出する切刃2aを確実に所定の位置に配置することが可能になる。また、このようにホルダ20に切削インサート1を取り付けたインサート着脱式工具10においては、上顎部24の先端24bと切刃部2との軸線O1、O2方向の間に突起部4gが介在されることとなる。なお、このような取付状態において、上顎部24の軸線O2方向外側を向く傾斜面24gは、突起部4gの傾斜面4iよりも後退しその傾斜が緩やかとされている。
そして、この本実施形態のインサート着脱式切削工具10は、ホルダ20のシャンク部21を、例えば旋盤機などの工作機械に把持させて固定され、例えば高速回転させた被削物に向けてホルダ20を前進させつつ切削インサート1の切刃2aを被削物に切り込ませることにより被削物を切削することが可能とされる。また、例えば、切削インサート1の切刃2aを被削物に切り込ませた状態を維持しつつ被削物の回転軸に沿ってホルダ20を相対的に水平移動し、予め定められた幅の範囲で往復運動させることによって被削物に幅広の溝が形成される。
一方、このように被削物の切削を行う際には、切削インサート1の上下方向に切削抵抗の主分力が作用し、切削インサート1の、特に切刃部2をその幅方向に変位させる送り分力が作用する。また、切削インサート1の切刃2aを被削物に押圧することによって、切削インサート1には、被削物からの反力が略軸線O1方向に作用する。このため、切削時には、クランプ保持した切削インサート1に、インサート取付座29から外れるような力が絶えず作用することとなるが、本実施形態の切削インサート1は、上下方向が上顎部24と下顎部25によるクランプ力によって保持され、軸線O1方向が、当り面5dと支持面30との当接に加えて、係合面24eと係合受面4hとの係合によって確実に保持されているため、切削インサート1が切削に伴ってインサート取付座29からずれることがないものとされる。これにより、本実施形態のインサート着脱式切削工具10を用いて被削物の切削を行った場合には、被削物を高精度で切削することが可能とされる。
また、切削により発生する切削屑が切刃部2の上面2b側を通過して上顎部24側に送られる。本実施形態においては、この切刃部2の上面2b側を通過する切削屑は、切刃部2と上顎部24の先端24bとの間に介在する突起部4gの傾斜面4iに当ることになる。そして、この傾斜面4iに対して、突起部4gの後方に位置する上顎部24の傾斜面24gが緩やかに形成されているため、突起部4gの傾斜面4iに当ってその進行方向が上方側に変えられた切削屑は、上顎部24の先端24b側に当ることがない、もしくは上顎部24の先端24b側に当る場合においてもその衝撃力が小さなものとされて、上顎部24が切削屑によって摩耗されることが防止される。また、突起部4gは、切削インサート1の一部とされホルダ20よりも硬質な材料で形成されているため、切削屑が当ることにより、突起部4gが被削物の切削に供されている切刃2aよりも早く摩耗されてしまうことがないものとされる。
したがって、上記の切削インサート1及びインサート着脱式切削工具10によれば、切削インサート1のインサート本体3の上面4dと切刃部2の上面2bとの間に突起部4gが設けられ、ホルダ20にこの切削インサート1を装着した際に、ホルダ20の上顎部24の先端24bと切刃部2との間にこの突起部4gが配されることにより、切刃2aから切刃部2の上面2b側を通過する切削屑が、突起部4gに当って上顎部24の先端24b付近に接触することを防止できるため、この切削屑が当って擦過することによる上顎部24の摩耗を防止することが可能とされる。これにより、切削インサート1を着脱可能にクランプ保持するホルダ20の寿命を延ばすことが可能になる。
なお、本発明は、上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施形態では、切削インサート1の切刃部2が上面2b側からの平面視で略四角形状を呈し、切削インサート1が、軸線O1に直交し軸線O1方向中央で切削インサート1を2等分する平面と、軸線O1に沿って幅方向中央で切削インサート1を2等分する平面とをそれぞれ基準面として対称形状を呈するように形成されているものとしたが、本発明は、例えば軸線O1に交差する直線状の切刃2aに右勝手または左勝手となるアプローチ角が与えられた切削インサートや、上面2b側からの平面視で略円形状を呈する切刃2aを備えた切削インサートに適用されてもよいものである。
また、本実施形態では、ホルダ20の上顎部24の先端24bに係合部24cが設けられ、この係合部24cが切削インサート1の凹所4fに挿入されて、切削インサート1をホルダ20に保持するものとしたが、先端24bに係合部24cを具備せぬホルダ20に対して本発明が適用されてもよく、すなわち、切削インサート1に凹所4fを形成せずに、本体部4の上面4dから直接上方に突出する突起部4gを本体部4の両端4a、4b側にそれぞれ設けて切削インサート1が形成されていてもよいものである。
本発明の一実施形態に係る切削インサートを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る切削インサートを示す側面図である。 図2のX−X線矢視図である。 図2のY−Y線矢視図である。 図2のZ−Z線矢視図である。 本発明の一実施形態に係るインサート着脱式切削工具を示す側面図である。 図6のX−X線矢視図である。 図7のY−Y線矢視図である。 本発明の一実施形態に係るインサート着脱式切削工具のホルダの側面図である。 図9のヘッド部を示した拡大図である。 図9のヘッド部を示した斜視図である。 図10のX−X線矢視図である。 図12のY−Y線矢視図である。
符号の説明
1 切削インサート
1a 先端
1b 後端
2 切刃部
2a 切刃
2b 上面
3 インサート本体
4 本体部
4d 上面
4e 下面
4f 凹所
4g 突起部
4h 係合受面
4i 傾斜面
5 延出部
5d 端面(当り面)
10 インサート着脱式切削工具
20 ホルダ
20a 先端
20b 後端
22 ヘッド部
24 上顎部
24b 先端
24c 突出部
24d 一方の当接面
24e 係合面
24g 傾斜面
25 下顎部
25c 他方の当接面
29 インサート取付座
30 支持面
O1 切削インサートの軸線
O2 ホルダの軸線

Claims (2)

  1. 略棒状のインサート本体の軸線方向先端側と後端側とにそれぞれ、切刃を有する切刃部を備えた切削インサートにおいて、
    前記インサート本体は、前記軸線方向中央側に、前記切刃部よりも上方に突出する上面を備え、該上面と前記切刃部の上面との間に上方に突出する突起部が設けられていることを特徴とする切削インサート。
  2. 先端側に形成された上顎部と下顎部との間に軸線方向中央側に延びる凹溝状のインサート取付座が具備されたホルダに請求項1記載の切削インサートを着脱可能に取り付けたインサート着脱式切削工具であって、
    前記上顎部の先端が前記切削インサートの前記突起部の前記軸線方向中央側に配設されることを特徴とするインサート着脱式切削工具。
JP2006030648A 2006-02-08 2006-02-08 切削インサート及びインサート着脱式切削工具 Expired - Fee Related JP4802745B2 (ja)

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