JP4867376B2 - 切削工具 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば被削物の溝入れや突っ切りに用いられ、インサートホルダのインサート取付座に着脱可能にクランプ保持されて使用される切削工具に関する。
従来、例えば被削物の溝入れや突っ切りには、略棒状のインサート本体と、このインサート本体の長手方向(軸線方向)の先端側と後端側とにそれぞれ設けられ、被削物の切削を行う切刃を備えた切刃部とから構成される切削インサートが使用されている。この種の切削インサートは、インサートホルダ(ホルダ)の先端側に設けられた上顎部と下顎部との間に画成され軸線方向中央側に延びる凹溝状のインサート取付座に、互いの軸線方向を一致させつつ挿入され、インサート本体の上面と下面とが上顎部と下顎部にそれぞれ当接されつつクランプ保持されて使用される。また、このとき、切削インサートは、インサート本体の軸線方向外側を向く端面(当り面)が、切削インサートの上下面に当接する上顎部と下顎部の互いの当接面と繋がり軸線方向外側を向くホルダの支持面に当接されて保持される。これにより、切削インサートは、軸線に直交する上下方向が上顎部と下顎部によってクランプ保持され、軸線方向が支持面によって保持されてホルダと一体とされる。
また、上記のようにホルダに切削インサートを装着したインサート着脱式切削工具は、ホルダの後端側に設けられたシャンク部を、例えば旋盤機などの工作機械に把持させて、例えば高速回転させた被削物に向けて前進させつつ、ホルダの先端から突出した切刃を被削物に切り込ませることにより、被削物の切削を行なうことが可能とされる。また、例えば切刃を被削物に切り込ませつつホルダを相対的に被削物の回転軸線に沿って水平移動し、予め定められた幅の範囲で往復運動させることによって被削物に幅広の溝を形成することが可能とされる。
この一方で、切削インサートに、上顎部に当接される上面と連接しつつこの上面よりも下方に位置する切刃部の上面側に延び、軸線方向外側を向く端面(副クランプ面)が形成され、さらに、ホルダの上顎部の先端に下方に突出する突出部を備えて、切削インサートをインサート取付座に装着した状態で、副クランプ面に突出部の軸線方向内側を向く面(副構成面)が当接されるように構成したインサート着脱式切削工具がある(例えば、特許文献1参照)。
このインサート着脱式切削工具においては、切削インサートをインサート取付座に装着した状態で、切削インサートの当り面とホルダの支持面が当接されて切削インサートの軸線方向内側への移動が規制されるとともに、副構成面と副クランプ面とが当接することによって、切削時に切削インサートが軸線方向外側にずれることをも防止することができ、確実に切削インサートをインサート取付座に保持することが可能とされる。
登録実用新案第3063685号公報
しかしながら、切削インサートに副クランプ面を備え、ホルダに副構成面を備えた上記のインサート着脱式切削工具おいては、副クランプ面と副構成面とが互いに軸線に直交する幅方向に沿って延設されているため、特に、切刃を被削物に切り込ませつつホルダを相対的に被削物の回転軸線に沿って水平移動させて幅広の溝を形成する場合には、この幅方向に作用する送り分力に対して切削インサートを確実に保持することができず、この幅方向に切削インサートがずれてしまうおそれがあった。また、このような幅方向への分力に対して切削インサートを保持するために、切削インサートの上下面と上下の顎部の当接面とを互いに凹凸の断面V字状に形成したものも各種提案されているが、このようなものでも互いの断面がなすV字の中心線がずれて切削インサートが取り付けられたりすると、高精度の加工は困難となる。
本発明は、上記事情を鑑み、特に、切刃を被削物に切り込ませつつホルダを相対的に被削物の回転軸線に沿って水平移動させて幅広の溝を形成する場合でも、切削インサートを確実にクランプ保持して外れることを防止するとともに、取付時に切削インサートを所定の位置に案内することが可能な切削工具を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の切削工具は、略棒状のインサート本体の軸線方向先端側と後端側とにそれぞれ、切刃を有する切刃部を備えた切削インサートと、該切削インサートが着脱可能に取り付けられるインサートホルダとを備える切削工具において、前記インサート本体は、前記軸線方向中央側に、前記切刃部よりも上方に突出した上面を備えるとともに、該上面の前記軸線方向両端に、それぞれ下方に向かうに従い漸次前記軸線方向外側に延びる係合受面を備え、該係合受面が、前記軸線方向外側からの対向視で略V字状を呈し、かつ、前記インサート本体の前記軸線に沿う両側面側から前記軸線に直交する幅方向中央に向かうに従い漸次前記軸線方向中央側に延設され、前記インサートホルダは、先端側に形成された上顎部と下顎部との間に軸線方向中央側に延びる凹溝状のインサート取付座が備えられ、該インサート取付座に前記切削インタートが挿入されて、クランプネジがねじ込まれることにより前記上顎部と前記下顎部との間隔が可変されて前記切削インサートが着脱可能にクランプ保持され、前記上顎部の前記軸線方向先端側には、前記軸線に沿う前記上顎部の両側面側からそれぞれ内側に向かうに従い、かつ該上顎部の下端側から上方に向かうに従い漸次前記軸線方向後端側に延び前記切削インサートをクランプ保持した状態で前記係合受面と面接触しつつ係合する係合面を備えた係合部が形成されていることを特徴とする。
本発明の切削工具によれば、切削インサートのインサート本体に形成された係合受面が、インサート本体の軸線に沿う両側面側から軸線に直交する幅方向中央に向かうに従い漸次軸線方向中央側に延設され、かつ下方に向かうに従い漸次軸線方向外側に延びるとともに、この切削インサートをクランプ保持した状態で係合受面と面接触しつつ係合する係合面を備えた係合部が、インサートホルダの上顎部の先端に設けられていることによって、上顎部の当接面が切削インサートの上面に当接して切削インサートをクランプ保持する前に係合部の係合面を係合受面に当接させることができ、かつ係合面が係合受面に当接した際に切削インサートをインサートホルダの軸線方向内側に押圧することができる。これにより、係合面が係合受面に徐々に面接触するように係合されてゆくのに伴い、軸線方向外側にずれた切削インサートを軸線方向内側に案内しながら移動させることができるとともに、係合面が上面の幅方向両端から内側に向けて軸線方向の中央側に延びているので、切削インサートは、係合受面が係合面に当接するようインサートホルダに対して幅方向の位置決めがなされ、完全に係合面と係合受面とが係合した状態で、切削インサートを、軸線方向にも幅方向にも所定の位置に配しつつこれをクランプ保持することが可能とされる。しかも、この取付状態で、切削インサートは、前記幅方向にも係合受面が係合面に係合しているので、特に切刃を被削物に切り込ませつつホルダを相対的に被削物の回転軸線に沿って水平移動させる場合でもずれが生じることがない。よって、本発明においては、確実に切削インサートを所定の位置に配してクランプ保持することができるため、被削物を好適な精度をもって確実に切削することが可能とされる。
以下、図1から図13を参照し、本発明の一実施形態に係る切削インサート及びインサートホルダ並びにインサート着脱式切削工具について説明する。本発明の一実施形態は、被削物の例えば溝切りや突っ切りに用いられる切削インサート及びこの切削インサートをクランプ保持するインサートホルダ、並びにインサートホルダに切削インサートを着脱可能に取り付けたインサート着脱式切削工具に関するものである。
本実施形態の切削インサート1は、図1から図5に示すように、超硬合金等の硬質材料を用いて略棒状に形成され、その長手方向に延びる軸線O1方向の先端1a側と後端1b側(両端部側)にそれぞれ切刃2aを有する、いわゆるドッグボーンタイプと称されるものである。この切削インサート1は、略棒状に形成されたインサート本体3と、このインサート本体3の両端部3a、3b側にそれぞれ設けられるとともに、両端部3a、3b側に切刃2aを有し上面2b側からの平面視で略四角形状を呈する切刃部2とから構成されている。また、この切削インサート1は、軸線O1に直交し軸線O1方向中央で切削インサート1を2等分する平面と、軸線O1に沿って幅方向中央で切削インサート1を2等分する平面とをそれぞれ基準面として対称形状を呈するように形成されている。
インサート本体3は、詳細は後述するインサート着脱式切削工具のインサートホルダ(ホルダ)の上顎部と下顎部とにクランプ保持される本体部4と、本体部4の軸線O1方向両端4a、4b側からそれぞれ軸線O1方向外側に向けて延出する延出部5とから構成されている。本実施形態において、本体部4は、図2に示すように、軸線O1に沿う側面4c側からの対向視で、互いに平行する上面4d、4eと下面4fとを備えるとともに、軸線O1方向中央側の上面4dが本体部4の両端4a、4b側の上面4eよりも若干上方に突出するように形成されている。また、本体部4は、図1から図5に示すように、その両端4a、4b側の上面4eが軸線O1に沿う平面とされているのに対して、軸線O1方向中央側の上面4d、及び下面4fは、軸線O1に直交する断面視でそれぞれ凹V字状を呈するように形成されて軸線O1に平行に延設されている。さらに、上面4d、4eと下面4fとを結ぶ2つの側面4cは、それぞれ軸線O1に平行し、かつ互いに平行な平面状に形成されている。
また、本体部4の軸線O1方向中央側の上面(中央側の上面)4dと、軸線O1方向両端4a、4b側の上面(両端側の上面)4eとは、側面4c側からの対向視で中央側の上面4dの軸線O1方向両端からそれぞれ前記両端側の上面4eに向かうに従い(下方に向かうに従い)漸次軸線O1方向外側に向けて延びる傾斜面4gを介して連接されている。本実施形態において、この傾斜面4gには、中央側の上面4dの両端にそれぞれ連接しつつ、軸線O1方向外側からの対向視で略V字状を呈する係合受面4hが形成されており、この係合受面4hは、本体部4の軸線O1に沿う両側面4c側からそれぞれ軸線O1に直交する幅方向中央に向かうに従い、かつその下端側から本体部4の中央側の上面4dに繋がる上端に向かうに従い漸次本体部4の軸線O1方向中央側に延びるように形成されている。
一方、延出部5は、本体部4の軸線O1に直交する両端4a、4bからそれぞれ軸線O1方向外側に向けて延設されており、その下面5a及び軸線O1に沿う両側面5bは、本体部4の下面4f及び両側面4cとそれぞれ面一とされている。また、延出部5の上端5cは、本体部4の両端4a、4b側の上面4eよりも下方に位置され、本体部4の両端4a、4bからそれぞれ軸線O1方向外側に向かうに従い漸次下方に向けて傾斜するとともに、軸線O1方向外側に位置する部分は逆に軸線O1方向外側に向かうに従い漸次上方に向けて傾斜するように形成されている。そして、インサート本体3の両端部3a、3bを形成する延出部5の軸線O1方向外側を向く端面5dは、軸線O1に直交するように形成されて、後述するインサート着脱式切削工具のホルダの支持面に当接される当り面とされている。
他方、一対の切刃部2は、その下端が延出部5の上端5cと連接されるとともに、軸線O1方向中央側に位置する後端が本体部4の両端4a、4bにそれぞれ連接されている。また、切刃部2の上面2bは、本体部4の両端4a、4b側の上面4eよりも下方に配されており、軸線O1方向外側に向かうに従い漸次下方に向けて延びる傾斜面を介して本体部4の両端4a、4b側の上面4eと連接されている。さらに、切刃部2の側面2cは、延出部5の側面5bの上端に下端を繋げつつ上方に向かうに従い漸次軸線O1に直交する幅方向外側に向けて傾斜するように形成され、これにより、切刃部2は、延出部5の上端5cと繋がる下端から上面2bに向かうに従い漸次その幅が大となるように形成されている。また、切刃部2の軸線O1方向外側を向く端面2dは、延出部5の端面5dの上端に下端を繋げつつ、下端から上面2bに向かうに従い漸次軸線O1方向外側に向けて延出するように形成されている。そして、切刃部2の端面2dと上面2bの交差稜線部に切刃2aが形成されている。
上記のように構成された切削インサート1は、図6から図8に示すように、インサート着脱式切削工具10のホルダ(インサートホルダ)20に装着されて使用される。このホルダ20は、鋼材などから形成され、図9から図13に示すように、後端20b側に四角柱状のシャンク部24を有するとともに、先端20a側に、シャンク部24の側面24aから僅かに側方に突出し、且つ上部がシャンク部24の上面24bから盛り上がるように突出したヘッド部25を有して構成されている。
ヘッド部25には、その先端25a側からシャンク部24の上面24bの延長面に沿うように延びるスリット26が形成されており、このスリット26よりも上側の部分が上顎部21とされ、下側の部分が下顎部22とされている。また、上顎部21は、下顎部22よりも上面21aに直交する上下方向の高さが小さく形成され、スリット26により画定されるシャンク部24側との接続部分の断面積が、下顎部22とシャンク部24との接続部分の断面積よりも小さく形成されている。そして、この上顎部21は、この接続部分を支点として下顎部22側に向けて撓むように弾性変形可能とされている。また、ヘッド部25には、図11及び図12に示すように、上顎部21の上面21aからスリット26を介して下顎部22の下面22aまで軸線O2直交方向の上下方向に貫通するネジ孔27が設けられている。ここで、このネジ孔27には、図7に示すように、クランプネジ28が螺合され、このクランプネジ28のねじ込み量に応じて上顎部21を弾性変形させて、上顎部21と下顎部22との間隔が可変とされている。
また、下顎部22は、その先端22b側がシャンク部24の側面24aに沿って方形平板状に延びるように形成され、上顎部21は、その側面24a側の先端21b部分が、下顎部22の方形平板に沿って先端21b側に向かうに従い下方に向かう斜辺を備えた略三角形板状に形成されている。さらに、上顎部21は、その先端21b側に係合部21cが形成されており、この係合部21cの先端は、下顎部22の先端22bよりもホルダ20の軸線O2方向後端20b側に配されている。
そして、下顎部22が方形平板状に延出する側のスリット26の開溝部には、このスリット26よりも上下に幅広の凹溝状をなすインサート取付座29が形成されている。このインサート取付座29は、ホルダ20の先端20aに開口しつつ後端20b側(ヘッド部25の後端25b側)に延びるように形成されており、上顎部21側と下顎部22側のそれぞれに、上下に互いに対向する一対の当接面21d、22cを形成している。また、長手方向に直交する断面において、上顎部21側の一方の当接面21dは下顎部22側の他方の当接面22cに向けて、他方の当接面22cは一方の当接面21dに向けて凸となるV字状を呈するように形成されている。また、これら一対の当接面21d、22cは、それぞれ上顎部21と下顎部22のそれぞれの先端21b、22bからヘッド部25の後端25bに向けて長手方向に沿って真っ直ぐ延設されている。
さらに、上顎部21側の一方の当接面21dは、上顎部21の先端21bに形成された係合部21cの軸線O2方向後端20b側(内側)を向く係合面21eに連接されている。ここで、係合部21cは、その下端面が他方の当接面22cに向けて凸V字状を呈する前記一方の当接面21dの突端と面一となる平面状とされており、係合面21eは、その一方の当接面21dと繋がる上端から前記係合部21cの下端まで下方に向けて延出するように形成されている。また、この係合面21eは、上顎部21の軸線O2に沿う先端21b側の両側面21f側からそれぞれ内側に向かうに従い、かつ係合部21cの下端側から上顎部21の一方の当接面21dに向かうに従い(上顎部21の下端側から上方に向かうに従い)漸次軸線O2方向後端20b側に延びるように形成されており、図6から図7に示すように、前述の切削インサート1をインサート取付座29に装着した状態で、切削インサート1の係合受面4hに面接触しつつ係合するものとされている。
一方、このインサート取付座29の後端29a側には、ホルダ20の長手方向先端20a側を向く支持面23が形成されており、この支持面23は、一対の当接面21d、22cの延設方向(ホルダ20の軸線O2方向)に直交するように形成されている。
ついで、上記の構成からなる切削インサート1をホルダ20に装着する方法及びホルダ20に切削インサート1を取り付けたインサート着脱式切削工具10を用いて被削物を切削する方法について説明し、本実施形態の切削インサート1及びホルダ20並びにインサート着脱式切削工具10の作用及び効果について説明する。
はじめに、ホルダ20のネジ孔27に螺合したクランプネジ28のねじ込み量を調整してインサート取付座29の上下方向の高さが切削インサート1の高さと略等しくなるようにし、ホルダ20の軸線O2と互いの軸線O1、O2方向を一致させつつインサート取付座29に切削インサート1を挿入する。このとき、切削インサート1は、インサート取付座29の後端29a側を向く延出部5の当り面5dがインサート取付座29の支持面23に当接するように挿入される。ここで、本実施形態においては、ホルダ20の上顎部21の一方の当接面21dがなす凸V字の突端と、係合面21eの下端に連なる係合部21cの下面とが面一とされていることにより、従来の上顎部に突出部が設けられたホルダのように、この突出部が切削インサート1の上面4dを越える高さまで上顎部21を大きく弾性変形させて持ち上げる必要がなく、切削インサート1のインサート取付座29への取付操作が容易なものとされている。
このように切削インサート1をインサート取付座29に挿入した段階で、クランプネジ28をネジ孔27にねじ込んでゆき、上顎部21側の一方の当接面21dを切削インサート1の本体部4の上面4dに当接させて、切削インサート1を上顎部21と下顎部22とでクランプ保持させる。
このとき、本実施形態のインサート着脱式切削工具10においては、上顎部21側の一方の当接面21dを当接させるようにクランプネジ28を操作してゆくと、はじめに、上顎部21の先端21bに形成された係合部21cが切削インサート1に接触し、すなわち、上顎部21の一方の当接面21dが切削インサート1の上面4dに当接して切削インサート1をクランプ保持する前に、係合部21cの係合面21eが係合受面4hに当接される。そして、係合面21eが係合受面4hに当接した際には、切削インサート1をホルダ20の軸線O2方向内側に押圧することになり、さらなるクランプネジ28のねじ込みに応じて、係合面21eが係合受面4hに徐々に面接触するように係合されてゆき、これに伴い、ホルダ20の軸線O2方向外側にずれた切削インサート1が軸線O2方向内側に案内されながら移動することになる。また、これと同時に、係合受面4hが上面4dの幅方向両端(両側面4c)から内側に向けて軸線O1方向の中央側に延びているため、切削インサート1は、この幅方向の中央に向けても案内されて位置決めされてゆく。そして、完全に係合面21eと係合受面4hとが係合した状態で、切削インサート1は、軸線O2方向にも幅方向にも所定の位置に配され、当り面5dと支持面23とが当接した状態でクランプ保持される。これにより、本実施形態のインサート着脱式切削工具10においては、係合受面4hと係合面21eが面接触しつつ完全に係合した段階で、確実に切削インサート1を所定の位置に配置してクランプ保持することができ、ホルダ20の先端20aから軸線O2方向外側に突出する切刃2aを確実に所定の位置に配置することが可能になる。
このようにホルダ20に切削インサート1を好適に取り付けたインサート着脱式切削工具10は、ホルダ20のシャンク部24を、例えば旋盤機などの工作機械に把持させて固定され、例えば高速回転させた被削物に向けてホルダ20を前進させつつ切削インサート1の切刃2aを被削物に切り込ませることにより被削物を切削することが可能とされる。また、例えば、切削インサート1の切刃2aを被削物に切り込ませた状態を維持しつつ被削物の回転軸に沿ってホルダ20を相対的に水平移動し、予め定められた幅の範囲で往復運動させることによって被削物に幅広の溝が形成される。
一方、このように被削物の切削を行う際には、切削インサート1の上下方向に切削抵抗の主分力が作用し、切削インサート1の、特に切刃部2をその幅方向に変位させる送り分力が作用する。また、切削インサート1の切刃2aを被削物に押圧することによって、切削インサート1には、被削物からの反力が略軸線O1方向に作用する。このため、切削時には、クランプ保持した切削インサート1に、インサート取付座29から外れるような力が絶えず作用することとなるが、本実施形態の切削インサート1は、上下方向が上顎部21と下顎部22によるクランプ力によって保持され、軸線O1方向が、当り面5dと支持面23との当接に加えて、係合面21eと係合受面4hとの係合によって確実に保持されているため、切削インサート1が切削に伴ってインサート取付座29からずれることがないものとされる。これにより、本実施形態のインサート着脱式切削工具10を用いて被削物の切削を行った場合には、被削物を高精度で切削することが可能とされる。
したがって、上記の切削インサート1及びホルダ20、並びにインサート着脱式切削工具10によれば、切削インサート1に係合受面4hが具備され、係合受面4hに係合する係合面21eがホルダ20に具備されていることによって、切削インサート1を軸線O2方向にも幅方向にも所定の位置に導いて、切削に供される切刃2aを所定の位置に精度よく配置した状態でクランプ保持することが可能とされる。また、係合受面4hと係合面21eとが係合されて切削インサート1がクランプ保持されることにより、特に切刃2aを被削物に切り込ませつつホルダ20を相対的に被削物の回転軸線に沿って水平移動させる場合でも、切削インサート1がインサート取付座29からずれることがなく、被削物を確実に高精度で加工することが可能とされる。
また、ホルダ20の上顎部21の一方の当接面21dがなす凸V字の突端と、係合面21eの下端に連なる係合部21cの下面とが面一とされていることにより、上顎部21を大きく弾性変形させて持ち上げることなく、切削インサート1をインサート取付座29に取り付けることができ、この取付操作を容易なものにすることができる。
なお、本発明は、上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施形態では、切削インサート1の切刃部2が上面2b側からの平面視で略四角形状を呈し、切削インサート1が、軸線O1に直交し軸線O1方向中央で切削インサート1を2等分する平面と、軸線O1に沿って幅方向中央で切削インサート1を2等分する平面とをそれぞれ基準面として対称形状を呈するように形成されているものとしたが、本発明は、例えば軸線O1に交差する直線状の切刃2aに右勝手または左勝手となるアプローチ角が与えられた切削インサートや、上面2b側からの平面視で略円形状を呈する切刃2aを有する切削インサートに適用されてもよいものである。
本発明の一実施形態に係る切削インサートを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る切削インサートを示す側面図である。 図2のX−X線矢視図である。 図2のY−Y線矢視図である。 図2のZ−Z線矢視図である。 本発明の一実施形態に係るインサート着脱式切削工具を示す側面図である。 図6のX−X線矢視図である。 図7のY−Y線矢視図である。 本発明の一実施形態に係るホルダを示す側面図である。 図9のヘッド部を示した拡大図である。 図9のヘッド部を示した斜視図である。 図10のX−X線矢視図である。 図12のY−Y線矢視図である。
符号の説明
1 切削インサート
1a 先端
1b 後端
2 切刃部
2a 切刃
2b 上面
3 インサート本体
4 本体部
4d 上面
4f 下面
4h 係合受面
5 延出部
5d 端面(当り面)
10 インサート着脱式切削工具
20 インサートホルダ(ホルダ)
20a 先端
20b 後端
21 上顎部
21b 先端
21c 係合部
21d 一方の当接面
21e 係合面
22 下顎部
22c 他方の当接面
23 支持面
29 インサート取付座
O1 切削インサートの軸線
O2 インサートホルダの軸線

Claims (1)

  1. 略棒状のインサート本体の軸線方向先端側と後端側とにそれぞれ、切刃を有する切刃部を備えた切削インサートと、該切削インサートが着脱可能に取り付けられるインサートホルダとを備える切削工具において、
    前記インサート本体は、前記軸線方向中央側に、前記切刃部よりも上方に突出した上面を備えるとともに、該上面の前記軸線方向両端に、それぞれ下方に向かうに従い漸次前記軸線方向外側に延びる係合受面を備え、該係合受面が、前記軸線方向外側からの対向視で略V字状を呈し、かつ、前記インサート本体の前記軸線に沿う両側面側から前記軸線に直交する幅方向中央に向かうに従い漸次前記軸線方向中央側に延設され、
    前記インサートホルダは、先端側に形成された上顎部と下顎部との間に軸線方向中央側に延びる凹溝状のインサート取付座が備えられ、該インサート取付座に前記切削インタートが挿入されて、クランプネジがねじ込まれることにより前記上顎部と前記下顎部との間隔が可変されて前記切削インサートが着脱可能にクランプ保持され、
    前記上顎部の前記軸線方向先端側には、前記軸線に沿う前記上顎部の両側面側からそれぞれ内側に向かうに従い、かつ該上顎部の下端側から上方に向かうに従い漸次前記軸線方向後端側に延び前記切削インサートをクランプ保持した状態で前記係合受面と面接触しつつ係合する係合面を備えた係合部が形成されていることを特徴とする切削工具。
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