JP2007206143A - 投写型表示装置 - Google Patents

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Kazunori Tanabe
和紀 田辺
Narumasa Yamagishi
成多 山岸
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Abstract

【課題】映像表示に使用される平面状のライトバルブを使用するプロジェクタ等の投写型表示装置において、製造後の輸送や設置時の振動衝撃、その他の経時変化による照明エリアの変化を見込む必要があるという課題を解決し、常に効率良くライトバルブを照明でき、高輝度、高効率の投写型表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】ライトバルブの表示エリア15近傍に照明エリア16の位置と範囲を検出できる検出装置17、18を設置し、検出装置17、18からの情報をもとに、照明光学系内のレンズアレイ等の光学素子を光軸方向や面方向に移動、調整させ、照明エリア16の範囲と位置を常に適正にできる。
【選択図】図3

Description

本発明は、液晶パネル(以降LCDと称す)や微小ミラー平面状に多数配置したマイクロミラーアレイなどのパネル状のライトバルブを使用したプロジェクタ等の投写型表示装置に関するものである。
近年、パソコンや映像機器からの映像信号を外部スクリーンに拡大投影するプロジェクタや、同様の映像信号や放送をスクリーンの裏側から投写するリアプロジェクションテレビ等の投写型表示装置は、より高輝度な投写映像が求められており、光源からの光を効率的に利用できる光学系が要望されている。
以下に従来の投写型表示装置について説明する。
従来、投写型表示装置としては特許文献1に記載されたものが知られている。その投写型表示装置を図16に示す。図16は従来の投写型表示装置の光学系の構成を示す断面図である。図において、光源101から発せられた光は、放物面鏡102によりほぼ平行光に変換され、各々のレンズエレメントが正屈折力を有する第1フライアイレンズ103、各々のレンズエレメントが負屈折力を有する第2フライアイレンズ104、各々のレンズエレメントが正屈折力を有する第3フライアイレンズ105により、前記放物面鏡102から発せられたほぼ平行な光を、第3フライアイレンズ105の各レンズエレメントのほぼ中心に集光するよう構成されている。各々集光された光源像は偏光変換素子106により偏光変換され、ランダムな偏光方向を一方向に揃えた偏光光に変換する。さらに、光源側に凸面を向けた負メニスカスレンズ107よりなる第1レンズ群、両凸レンズ108よりなる第2レンズ群、正レンズ109よりなる第3レンズ群により、フライアイレンズ103、104、105および偏光変換素子106より射出される照明光を画像表示素子110上に重ね合わせている。また、111は色分解のためのクロスダイクロプリズム、112は投影レンズ、113はスクリーンである。
ここで、正レンズ108のみを光軸方向に移動して変倍を行うことにより、ひとつの部材の移動のみで、照明範囲の大きさを可変とすることができる。
特開2002−296538号公報(第3頁〜第6頁)
しかしながら、上記の構成の投写型表示装置では、照明エリア範囲と照明エリアの位置は製造段階で調整、固定されるため、その後の輸送や設置時の振動、衝撃による光学素子の微小な移動等に起因する照明エリアのズレの発生に対処できず、そのズレの発生を見込んで、照明エリアの範囲を必要以上の大きさに設定する必要があった。結果として、装置の明るさが低下するという問題点を有していた。また、投写に使用しない光がライトバルブ(特許文献1では画像表示素子110に相当)周辺に照射され、ライトバルブやその周辺を加熱させるという問題点も有していた。
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、装置の稼働中にライトバルブの画像エリアに対し、必要最小限のオーバースキャンの照明エリアになるよう調整可能で、光利用効率の高い投写型表示装置の提供を目的とする。
本発明の請求項1に記載の発明は、外部からの信号に応じ、画素ごとに光変調可能なパネル状のライトバルブと、光源からの光を前記ライトバルブに導き且つ一様に照明可能な、2枚のレンズアレイを含む照明光学系と、前記レンズアレイの少なくとも1つのレンズアレイを光軸方向へ移動させる光軸方向レンズアレイ移動手段と、前記ライトバルブへの照明光の範囲を検出できる照明範囲検出手段と、前記照明範囲検出手段の出力をもとに、前記光軸方向レンズアレイ移動手段により、前記レンズアレイの光軸方向の位置を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする投写型表示装置としたものであり、ライトバルブの画像表示エリアに対し、必要最小限のオーバースキャンの照明エリアの大きさに、常に制御可能という作用を有する。
請求項2に記載の発明は、外部からの信号に応じ、画素ごとに光変調可能なパネル状のライトバルブと、光源からの光を前記ライトバルブに導き且つ一様に照明可能な、2枚のレンズアレイを含む照明光学系と、前記レンズアレイの少なくとも1つのレンズアレイを光軸方向と直交するレンズアレイの面方向へ移動させる面方向レンズアレイ移動手段と、前記ライトバルブへの照明光の位置を検出できる照明位置検出手段と、前記照明位置検出手段の出力をもとに、前記面方向レンズアレイ移動手段により前記レンズアレイの面方向の位置を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする投写型表示装置としたものであり、光学素子の微小な移動による照明エリアのズレが発生した場合でも、ライトバルブの画像表示エリアに最適な位置に照明エリアの位置を補正できるという作用を有する。
請求項3に記載の発明は、外部からの信号に応じ、画素ごとに光変調可能なパネル状のライトバルブと、光源からの光が入射する入射面と前記ライトバルブの表示エリアの形状と略々相似形をなす出射面をもち、前記入射面と前記出射面とを接続し内面で反射可能な角柱状のロッドと、前記ロッドの出射面を前記ライトバルブの表示エリアに投影する複数の光学素子からなるリレーレンズ光学系と、前記ロッドを光軸方向へ移動させる光軸方向ロッド移動手段と、前記ライトバルブへの照明光の範囲を検出できる照明範囲検出手段と、前記照明範囲検出手段の出力をもとに、前記光軸方向ロッド移動手段により、前記ロッドの光軸方向の位置を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする投写型表示装置としたものであり、ライトバルブの画像表示エリアに対し、必要最小限のオーバースキャンの照明エリアの大きさに常に制御可能という作用を有する。
請求項4に記載の発明は、外部からの信号に応じ、画素ごとに光変調可能なパネル状のライトバルブと、光源からの光が入射する入射面と前記ライトバルブの表示エリアの形状と略々相似形をなす出射面をもち、前記入射面と前記出射面とを接続し内面で反射可能な角柱状のロッドと、前記ロッドの前記出射面を前記ライトバルブの表示エリアに投影するとともに、光軸方向に移動させることで前記ライトバルブに投影される前記ロッドの出射面の像の大きさを変化させることが可能な複数の光学素子からなるリレーレンズ光学系と、前記リレーレンズ光学系のうち、少なくとも1つの光学素子を光軸方向に移動させる光軸方向光学素子移動手段と、前記ライトバルブへの照明光の範囲を検出できる照明範囲検出手段と、前記照明範囲検出手段の出力をもとに、前記光軸方向光学素子移動手段により、前記リレーレンズ光学系の光学素子の光軸方向の位置を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする投写型表示装置としたものであり、ライトバルブの画像表示エリアに対し、必要最小限のオーバースキャンの照明エリアの大きさに常に制御可能という作用を有する。
請求項5に記載の発明は、外部からの信号に応じ、画素ごとに光変調可能なパネル状のライトバルブと、光源からの光が入射する入射面と前記ライトバルブの表示エリアの形状と略々相似形をなす出射面をもち、前記入射面と前記出射面とを接続し内面で反射可能な角柱状のロッドと、前記ロッドの前記出射面を前記ライトバルブの表示エリアに投影するとともに、光軸に直交する方向に移動させることで前記ライトバルブに投影される前記ロッドの出射面の像の大きさを変化させることが可能な複数の光学素子からなるリレーレンズ光学系と、前記リレーレンズ光学系のうち、少なくとも1つの光学素子を光軸に直交する方向に移動させる直交方向光学素子移動手段と、前記ライトバルブへの照明光の位置を検出できる照明位置検出手段と、前記照明範囲検出手段の出力をもとに、前記直交方向光学素子移動手段により、前記リレーレンズ光学系の光学素子の光軸に直交する位置を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする投写型表示装置としたものであり、光学素子の微小な移動による照明エリアのズレが発生した場合でも、ライトバルブの画像表示エリアに最適な位置に照明エリアの位置を補正できるという作用を有する。
請求項6に記載の発明は、前記角柱状のロッドは、入射面と出射面が開口し、内面が反射面のミラーをトンネル状に組み合わせたものであることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれかに記載の投写型表示装置としたものであり、請求項3乃至請求項5記載の投写型表示装置のそれぞれと同様の作用を有する。
請求項7に記載の発明は、外部からの信号に応じ、画素ごとに光変調可能なパネル状のライトバルブと、光源からの光を前記ライトバルブに導き且つ一様に照明可能で、光路を反射し所定方向に光路を折り曲げる反射鏡を含む照明光学系と、前記反射鏡の傾きを変化させることができる反射鏡駆動手段と、前記ライトバルブへの照明光の位置を検出できる照明位置検出手段と、前記照明位置検出手段の出力をもとに、前記反射鏡駆動手段により、反射鏡の傾きを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする投写型表示装置としたものであり、光学素子の微小な移動による照明エリアのズレが発生した場合でも、ライトバルブの画像表示エリアに最適な位置に照明エリアの位置を補正できるという作用を有する。
以上のように本発明は、ライトバルブの画像表示エリアに対する照明光の位置と照明範囲の大きさを検出でき、それに応じて照明範囲の大きさと、位置を調整制御でき、ライトバルブの画像表示エリアに対し照明光のオーバースキャンを必要最小限にすることが可能で、光源からの光の利用効率を向上させることができるという優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について、図1から図15を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における投写型表示装置の全体の構成を示す斜視図、図2は第1レンズアレイホルダ部の構成を示す斜視図、図3はライトバルブ周辺の平面図、図4は照明エリア調整の制御のブロック図で、これら図1から図4を用いて投写型表示装置の構成を説明する。
図において、本実施の形態の投写型表示装置は、所定位置に光を集光できる反射鏡を備えた光源としてのランプ1と、そのランプ1から光の集光位置に設置され、白色光を時分割で特定の色の光だけを透過させるカラーホィール2と、カラーホィール2を透過後再び広がった光束を平行光にするコンデンサーレンズ3と、その平行光束をライトバルブ(後述)上に導き、ライトバルブの形状と略々相似形の多数のレンズの集合体である第1レンズアレイ4と、その第1レンズアレイ4が取り付けられ、モータ5により矢印Z1方向に移動調整可能な光軸方向移動手段8aと、モータ6により矢印X1方向に、モータ7により矢印Y1方向それぞれに移動調整可能な面方向移動手段8bとを含む第1レンズアレイホルダ8と、第1レンズアレイのそれぞれのレンズの像をライトバルブ上に投影する第2レンズアレイ9と、第2レンズアレイ9からの光束を所定方向に反射させる折り返しミラー10とから構成される照明光学系と、光束をライトバルブ上に集光するフィールドレンズ11と、光源からの光束はライトバルブ側に全反射させ、ライトバルブで反射した光はそのまま透過するTIRプリズム12と、多数の微小ミラーを配列させ、信号に応じて個々のミラーの角度を変化させることが可能なライトバルブとしての米国TI社のDMDに代表されるマイクロミラーアレイ13と、そのライトバルブの像を装置外に拡大投写できる投写レンズ14と、ライトバルブであるマイクロミラーアレイ13の表示エリア15の外側に設置され、照明エリア16の2ヶ所の角部を検出する、照明範囲、照明位置検出手段としての複数の光センサーから構成された検出装置17、18と、それら検出装置17、18からの情報を利用し、モータ5、6、7をそれぞれ駆動し、第1レンズアレイ4の位置を矢印Z1、X1、Y1方向に移動調整可能な制御手段19とから構成されている。
次に、本実施の形態の投写型表示装置であるプロジェクタの動作を説明する。
まず、投写型表示装置の基本機能の動作を簡単に説明する。ランプ1からの集光された白色光がカラーホイール2によりRGB各色に時分割され、再度広がりながらコンデンサーレンズ3を透過することで平行光となって第1レンズアレイ4に入射する。この第1レンズアレイ4と第2レンズアレイ9との作用により、マイクロミラーアレイ13の表示エリア15に一様な光強度で、表示エリア15と同様の形状の照明エリア16をなす照明光を照射することができる。マイクロミラーアレイ13は多数の微小なミラーが任意に角度を変化させることができる構造となっており、信号に応じ照明光学系からの光を投写レンズ14に入射する方向と、それ以外の方向に反射させることができ、カラーホィール2の透過光の色に応じそれぞれの微小ミラーの角度を変化させることで、該当する色の映像を投写レンズ14により装置外に拡大投写でき、この動作をカラーホィール2の透過光の色に合わせ高速に行うことで、フルカラーの映像を投写することが可能になる。
このような投写型表示装置において、第1レンズアレイ4を第1レンズアレイホルダ8により矢印Z1方向に移動させると、照明エリア16は図3の矢印Zaで示すように照明エリア16の範囲が拡大、縮小する。また、第1レンズアレイ4を第1レンズアレイホルダ8により矢印X1、Y1方向に移動させると、照明エリア16は図3の矢印Xa、Ya方向にそれぞれ移動する。検出装置17、18で複数の光センサーを組み合わすことで照明エリア16の2ヶ所の角の位置を検出できる。制御手段19はこれら検出装置17、18からの情報をもとに、検出装置17、18の中央に照明エリア16の角がそれぞれ一致するよう、第1レンズアレイホルダ8に取り付けられたモータ5、6、7をそれぞれ駆動、制御する。
以上のように本実施の形態によれば、ライトバルブを照明する照明光学系内のレンズアレイを移動可能にする移動手段と、ライトバルブ上の照明光の範囲と位置を検出する検出手段と、その検出手段の出力をもとに移動手段を制御する制御手段とを設けることにより、常にライトバルブの表示エリアに対し、照明エリアを所定量だけ大きく照明する、所謂オーバースキャンを必要最小限にすることが可能になり、光源からの光利用効率を向上させることができる。
なお、以上の説明ではライトバルブとしてマイクロミラーアレイを1個使用したものを示したが、マイクロミラーアレイ以外にも液晶パネルを用いることも可能で、さらにRGB各色それぞれに対応したライトバルブを3個使用したものでも同様の効果を得ることができる。
また、光源としてランプを使用したものを示したが、LEDやレーザーダイオード等の半導体光源を用いることも可能である。
(実施の形態2)
図5は本発明の実施の形態2における投写型表示装置の全体の構成を示す斜視図、図6はロッドホルダ部の構成を示す斜視図、図7はライトバルブ周辺の平面図、図8は照明エリア調整の制御手段のブロック図で、これら図5から図8を用いて投写型表示装置の構成を説明する。
図において、本実施の形態の投写型表示装置は、所定位置に光を集光できる反射鏡を備えた光源としてのランプ21と、そのランプ21から光の集光位置に設置され、白色光を時分割で特定の色の光だけを透過させるカラーホィール22と、カラーホィール22を透過後、その透過光をライトバルブ上に導き、出射面23aがライトバルブの形状と略々相似形の形状を持ち、入射面23bと出射面23a以外の4面で内面反射し、照明光の強度を一様にするロッド23と、そのロッド23が取り付けられ、モータ24により矢印Z2方向に移動可能な光軸方向移動手段を含むロッドホルダ25と、そのロッド23の出射面23aの像をライトバルブ上に投影するレンズ26、27、28と、それらレンズを透過した光束を所定方向に反射させる折り返しミラー29とから構成される照明光学系と、その光束をライトバルブ上に集光するフィールドレンズ30と、光源からの光束はライトバルブ側に全反射させ、ライトバルブで反射した光はそのまま透過するTIRプリズム31と、多数の微小ミラーを配列させ、信号に応じて個々のミラーの角度を変化させることが可能なライトバルブとしてのマイクロミラーアレイ32と、そのライトバルブの像を装置外に拡大投写できる投写レンズ33と、ライトバルブであるマイクロミラーアレイ32の表示エリア34の外側に設置され、照明エリア35の端を検出する照明範囲検出手段としての複数の光センサーから構成された検出装置36と、その検出装置36からの情報を利用し、モータ24を駆動し、ロッド23の光軸方向の位置を矢印Z2方向に移動調整可能な制御手段37とから構成されている。
次に、本実施の形態の投写型表示装置であるプロジェクタの動作を説明する。
まず、投写型表示装置の基本機能の動作を簡単に説明する。ランプ21からの集光された白色光がカラーホイール22によりRGB各色に時分割され、ロッド23に入射する。入射した光はロッド23の入射面23bと出射面23a以外の面で複数回反射を繰り返し出射面23aから出射され、レンズ26、27、28を透過することで、マイクロミラーアレイ32の表示エリア34に一様な光強度で、表示エリア34と同様の形状の照明エリア35をなす照明光を照射することができる。マイクロミラーアレイ32は多数の微小なミラーが任意に角度を変化させることができる構造となっており、信号に応じ照明光学系からの光を投写レンズ33に入射する方向と、それ以外の方向に反射させることができ、カラーホィール22の透過光の色に応じそれぞれの微小ミラーの角度を変化させることで、該当する色の映像を投写レンズ33により装置外に拡大投写でき、この動作をカラーホィール22の透過光の色に合わせ高速に行うことで、フルカラーの映像を投写することが可能になる。
このような投写型表示装置において、ロッド23をロッドホルダ25により矢印Z2方向に移動させると、照明エリア35は図7の矢印Zbで示すように照明エリア16の範囲が拡大、縮小する。検出装置36は複数の光センサーを組み合わすことで照明エリア35の端位置を検出できる。制御手段37はこれら検出装置36からの情報をもとに、検出装置36の中央に照明エリア35の端が一致するよう、ロッドホルダ25に取り付けられたモータ24を駆動し、制御する。
以上のように本実施の形態によれば、ライトバルブを照明する照明光学系内のロッドを移動可能にする移動手段と、ライトバルブ上の照明光の範囲を検出する検出手段と、その検出手段の出力をもとに移動手段を制御する制御手段とを設けることにより、常にライトバルブの表示エリアに対し、照明エリアを所定量だけ大きく照明する、所謂オーバースキャンを必要最小限にすることが可能になり、光源からの光利用効率を向上させることができる。
なお、以上の説明ではライトバルブとしてマイクロミラーアレイを1個使用したものを示したが、マイクロミラーアレイ以外にも液晶パネルを用いることも可能で、さらにRGB各色それぞれに対応したライトバルブを3個使用したものでも同様の効果を得ることができる。
また、ロッドに関しても、入出射面が開口し、内面を反射面にしたミラーを組み合わせたミラーロッドを使用することも可能である。
さらに、光源としてランプを使用したものを示したが、LEDやレーザーダイオード等の半導体光源を用いることも可能である。
(実施の形態3)
図9は本発明の実施の形態3における投写型表示装置の全体の構成を示す斜視図、図10はレンズホルダ部の構成を示す斜視図、図11はライトバルブ周辺の平面図、図12は照明エリア調整の制御手段のブロック図で、これら図9から図12を用いて投写型表示装置の構成を説明する。
図において、本実施の形態の投写型表示装置は、所定位置に光を集光できる反射鏡を備えた光源としてのランプ41と、そのランプ41から光の集光位置に設置され、白色光を時分割で特定の色の光だけを透過させるカラーホィール42と、カラーホィール42を透過後、その透過光をライトバルブ上に導き、出射面43aがライトバルブの形状と略々相似形の形状を持ち、入射面43bと出射面43a以外の4面で内面反射し、照明光の強度を一様にするロッド43と、そのロッド43の出射面43aの像をライトバルブ上に投影するレンズ44、45、46と、そのレンズ44が取り付けられモータ47により矢印Z3方向に移動調整可能な光軸方向移動手段50aと、モータ48により矢印X3方向に、モータ49により矢印Y3方向それぞれに移動調整可能な面方向移動手段50bを含むレンズホルダ50と、それらレンズを透過した光束を所定方向に反射させる折り返しミラー51とから構成される照明光学系と、その光束をライトバルブ上に集光するフィールドレンズ52と、光源からの光束はライトバルブ側に全反射させ、ライトバルブで反射した光はそのまま透過するTIRプリズム53と、多数の微小ミラーを配列させ、信号に応じて個々のミラーの角度を変化させることが可能なライトバルブとしてのマイクロミラーアレイ54と、そのライトバルブの像を装置外に拡大投写できる投写レンズ55と、ライトバルブであるマイクロミラーアレイ54の表示エリア56の外側に設置され、照明エリア57の2ヶ所の角部を検出する、照明範囲、照明位置検出手段としての複数の光センサーから構成された検出装置58、59と、それら検出装置58、59からの情報を利用し、モータ47、48、49をそれぞれ駆動し、レンズ44の位置を矢印Z3、X3、Y3方向に移動調整可能な制御手段60とから構成されている。
次に、本実施の形態の投写型表示装置であるプロジェクタの動作を説明する。
まず、投写型表示装置の基本機能の動作を簡単に説明する。ランプ41からの集光された白色光がカラーホイール42によりRGB各色に時分割され、ロッド43に入射する。入射した光はロッド43の入出射面以外の面で複数回反射を繰り返し出射面43aから出射され、レンズ44、45、46を透過することで、マイクロミラーアレイ54の表示エリア56に一様な光強度で、表示エリア56と同様の形状の照明エリア57をなす照明光を照射することができる。マイクロミラーアレイ54は多数の微小なミラーが任意に角度を変化させることができる構造となっており、信号に応じ照明光学系からの光を投写レンズ55に入射する方向と、それ以外の方向に反射させることができ、カラーホィール42の透過光の色に応じそれぞれの微小ミラーの角度を変化させることで、該当する色の映像を投写レンズ55により装置外に拡大投写でき、この動作をカラーホィール42の透過光の色に合わせ高速に行うことで、フルカラーの映像を投写することが可能になる。
このような投写型表示装置において、レンズ44をレンズホルダ50により矢印Z3方向に移動させると、照明エリア57は図11の矢印Zcで示すように照明エリア57の範囲が拡大、縮小する。また、レンズ44をレンズホルダ50により矢印X3、Y3方向に移動させると、照明エリア57は図11の矢印Xc、Yc方向に移動する。検出装置58、59は複数の光センサーを組み合わすことで照明エリア57の2ヶ所の角の位置を検出でき、制御手段60はこれら検出装置58、59からの情報をもとに、検出装置58、59の中央に照明エリア57の角がそれぞれ一致するよう、レンズホルダ50に取り付けられたモータ47、48、49をそれぞれ駆動、制御する。
以上のように本実施の形態によれば、ライトバルブを照明する照明光学系内のロッドの出射面をライトバルブ上に投影するレンズを移動可能にする移動手段と、ライトバルブ上の照明光の範囲と位置を検出する検出手段と、その検出手段の出力をもとに移動手段を制御する制御手段とを設けることにより、常にライトバルブの表示エリアに対し、照明エリアの位置と所定量だけ大きく照明する、所謂オーバースキャンを必要最小限にすることが可能になり、光源からの光利用効率を向上させることができる。
なお、以上の説明ではライトバルブとしてマイクロミラーアレイを1個使用したものを示したが、マイクロミラーアレイ以外にも液晶パネルを用いることも可能で、さらにRGB各色それぞれに対応したライトバルブを3個使用したものでも同様の効果を得ることができる。
また、ロッドに関しても、入出射面が開口し、内面を反射面にしたミラーを組み合わせたミラーロッドを使用することも可能である。
さらに、光源としてランプを使用したものを示したが、LEDやレーザーダイオード等の半導体光源を用いることも可能である。
(実施の形態4)
図13は本発明の実施の形態4における投写型表示装置の全体の構成を示す斜視図、図14はライトバルブ周辺の平面図、図15は照明エリア調整の制御手段のブロック図で、これら図13から図15を用いて投写型表示装置の構成を説明する。
図において、本実施の形態の投写型表示装置は、所定位置に光を集光できる反射鏡を備えた光源としてのランプ61と、そのランプ61から光の集光位置に設置され、白色光を時分割で特定の色の光だけを透過させるカラーホィール62と、カラーホィール62を透過後、その透過光をライトバルブ上に導き、出射面63aがライトバルブの形状と略々相似形の形状を持ち、入射面63bと出射面63a以外の4面で内面反射し、照明光の強度を一様にするロッド63と、そのロッド63の出射面の像をライトバルブ上に投影するレンズ64、65、66と、それらレンズを透過した光束を所定方向に反射させる折り返しミラー67と、その折り返しミラー67が取り付けられ、図示しないモータにより矢印X4方向と、矢印Y4方向それぞれに傾き調整可能な反射鏡駆動手段を含むミラーホルダ(図示せず)とから構成される照明光学系と、その照明光学系からの光束をライトバルブ上に集光するフィールドレンズ71と、光源からの光束はライトバルブ側に全反射させ、ライトバルブで反射した光はそのまま透過するTIRプリズム72と、多数の微小ミラーを配列させ、信号に応じて個々のミラーの角度を変化させることが可能なライトバルブとしてのマイクロミラーアレイ73と、そのライトバルブの像を装置外に拡大投写できる投写レンズ74と、ライトバルブであるマイクロミラーアレイ73の表示エリア75の外側に設置され、照明エリア76の2辺の位置を検出する照明位置検出手段としての複数の光センサーから構成された検出装置77、78と、それら検出装置77、78からの情報を利用し、図示しない2個のモータをそれぞれ駆動し、折り返しミラー67の角度を矢印X4、Y4方向に移動調整可能な制御手段79とから構成されている。
次に、本実施の形態の投写型表示装置であるプロジェクタの動作を説明する。
まず、投写型表示装置の基本機能の動作を簡単に説明する。ランプ61からの集光された白色光がカラーホイール62によりRGB各色に時分割され、ロッド63に入射する。入射した光はロッド63の入出射面以外の面で複数回反射を繰り返し出射面63aから出射され、レンズ64、65、66を透過することで、マイクロミラーアレイ73の表示エリア75に一様な光強度で、表示エリア75と同様の形状の照明エリア76をなす照明光を照射することができる。マイクロミラーアレイ73は多数の微小なミラーが任意に角度を変化させることができる構造となっており、信号に応じ照明光学系からの光を投写レンズ74に入射する方向と、それ以外の方向に反射させることができ、カラーホィール62の透過光の色に応じそれぞれの微小ミラーの角度を変化させることで、該当する色の映像を投写レンズ74により装置外に拡大投写でき、この動作をカラーホィール62の透過光の色に合わせ高速に行うことで、フルカラーの映像を投写することが可能になる。
このような投写型表示装置において、折り返しミラー67をミラーホルダにより矢印X4、Y4方向に移動させると、照明エリア76は図14の矢印Xd、Yd方向に移動させることが可能で、検出装置77、78は複数の光センサーを組み合わすことで照明エリア76の2辺の位置を検出でき、制御手段79はこれら検出装置77、78からの情報をもとに、検出装置77、78の中央に照明エリア76の2辺の位置がそれぞれ一致するよう、ミラーホルダに取り付けられた2個のモータをそれぞれ駆動、制御する。
以上のように本実施の形態によれば、ライトバルブを照明する照明光学系内の照明光をライトバルブ上に投影させるよう所定方向に反射させる折り返しミラーの傾きを調整可能にする反射鏡駆動手段と、ライトバルブ上の照明光の位置を検出する検出手段と、その検出手段の出力をもとに反射鏡駆動手段を制御する制御手段とを設けることにより、常にライトバルブの表示エリアに対し、照明エリアの位置を最適にすることが可能になり、光源からの光利用効率を向上させることができる。
なお、以上の説明ではライトバルブとしてのマイクロミラーアレイを1個使用したものを示したが、マイクロミラーアレイ以外にも液晶パネルを用いることも可能で、さらにRGB各色それぞれに対応したライトバルブを3個使用したものでも同様の効果を得ることができる。また、ロッドに関しても、入出射面が開口し、内面を反射面にしたミラーを組み合わせたミラーロッドを使用することも可能である。
さらに、光源としてランプを使用したものを示したが、LEDやレーザーダイオード等の半導体光源を用いることも可能である。
本発明にかかる投写型表示装置は、ライトバルブの画像表示エリアに対する照明光の位置と照明範囲の大きさを検出でき、それに応じて照明範囲の大きさと、位置を調整制御でき、ライトバルブの画像表示エリアに対し照明光のオーバースキャンを必要最小限にすることが可能で、光源からの光の利用効率を向上させることができるという効果を有し、プロジェクタ等の投写型表示装置として有用である。
本発明の実施の形態1における投写型表示装置の構成を示す斜視図 同実施の形態1の第1レンズアレイホルダ部の構成を示す斜視図 同実施の形態1のライトバルブ周辺の平面図 同実施の形態1の照明エリア調整の制御手段のブロック図 本発明の実施の形態2における投写型表示装置の構成を示す斜視図 同実施の形態2のロッドホルダ部の構成を示す斜視図 同実施の形態2のライトバルブ周辺の平面図 同実施の形態2の照明エリア調整の制御手段のブロック図 本発明の実施の形態3における投写型表示装置の構成を示す斜視図 同実施の形態3のレンズホルダ部の構成を示す斜視図 同実施の形態3のライトバルブ周辺の平面図 同実施の形態3の照明エリア調整の制御手段のブロック図 本発明の実施の形態4における投写型表示装置の構成を示す斜視図 同実施の形態4のライトバルブ周辺の平面図 同実施の形態4の照明エリア調整の制御手段のブロック図 従来の投写型表示装置の光学系の構成を示す断面図
符号の説明
1、21、41、61 ランプ
2、22、42、62 カラーホィール
3 コンデンサーレンズ
4 第1レンズアレイ
5、6、7、24、47、48、49 モータ
8 第1レンズアレイホルダ
8a、50a 光軸方向移動手段
8b、50b 面方向移動手段
9 第2レンズアレイ
10、29、51、67 折り返しミラー
11、30、52、71 フィールドレンズ
12、31、53、72 TIRプリズム
13、32、54、73 マイクロミラーアレイ
14、33、55、74 投写レンズ
15、34、56、75 表示エリア
16、35、57、76 照明エリア
17、18、36、58、59、77、78 検出装置
19、37、60、79 制御手段
23、43、63 ロッド
23a、43a、63a 出射面
23b、43b、63b 入射面
26、27、28、44、45、46、64、65、66 レンズ
50 レンズホルダ

Claims (7)

  1. 外部からの信号に応じ、画素ごとに光変調可能なパネル状のライトバルブと、
    光源からの光を前記ライトバルブに導き且つ一様に照明可能な、2枚のレンズアレイを含む照明光学系と、
    前記レンズアレイの少なくとも1つのレンズアレイを光軸方向へ移動させる光軸方向レンズアレイ移動手段と、
    前記ライトバルブへの照明光の範囲を検出できる照明範囲検出手段と、
    前記照明範囲検出手段の出力をもとに、前記光軸方向レンズアレイ移動手段によりレンズアレイの光軸方向の位置を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする投写型表示装置。
  2. 外部からの信号に応じ、画素ごとに光変調可能なパネル状のライトバルブと、
    光源からの光を前記ライトバルブに導き且つ一様に照明可能な、2枚のレンズアレイを含む照明光学系と、
    前記レンズアレイの少なくとも1つのレンズアレイを光軸方向と直交するレンズアレイの面方向へ移動させる面方向レンズアレイ移動手段と、
    前記ライトバルブへの照明光の位置を検出できる照明位置検出手段と、
    前記照明位置検出手段の出力をもとに前記面方向レンズアレイ移動手段により前記レンズアレイの面方向の位置を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする投写型表示装置。
  3. 外部からの信号に応じ、画素ごとに光変調可能なパネル状のライトバルブと、
    光源からの光が入射する入射面と前記ライトバルブの表示エリアの形状と略々相似形をなす出射面をもち、前記入射面と前記出射面とを接続し内面で反射可能な角柱状のロッドと、
    前記ロッドの出射面を前記ライトバルブの表示エリアに投影する複数の光学素子からなるリレーレンズ光学系と、
    前記ロッドを光軸方向へ移動させる光軸方向ロッド移動手段と、
    前記ライトバルブへの照明光の範囲を検出できる照明範囲検出手段と、
    前記照明範囲検出手段の出力をもとに前記光軸方向ロッド移動手段により、前記ロッドの光軸方向の位置を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする投写型表示装置。
  4. 外部からの信号に応じ、画素ごとに光変調可能なパネル状のライトバルブと、
    光源からの光が入射する入射面と前記ライトバルブの表示エリアの形状と略々相似形をなす出射面をもち、前記入射面と前記出射面とを接続し内面で反射可能な角柱状のロッドと、
    前記ロッドの前記出射面を前記ライトバルブの表示エリアに投影するとともに、光軸方向に移動させることで前記ライトバルブに投影される前記ロッドの出射面の像の大きさを変化させることが可能な複数の光学素子からなるリレーレンズ光学系と、
    前記リレーレンズ光学系のうち、少なくとも1つの光学素子を光軸方向に移動させる光軸方向光学素子移動手段と、
    前記ライトバルブへの照明光の範囲を検出できる照明範囲検出手段と、
    前記照明範囲検出手段の出力をもとに、前記光軸方向光学素子移動手段により、前記リレーレンズ光学系の光学素子の光軸方向の位置を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする投写型表示装置。
  5. 外部からの信号に応じ、画素ごとに光変調可能なパネル状のライトバルブと、
    光源からの光が入射する入射面と前記ライトバルブの表示エリアの形状と略々相似形をなす出射面をもち、前記入射面と前記出射面とを接続し内面で反射可能な角柱状のロッドと、
    前記ロッドの前記出射面を前記ライトバルブの表示エリアに投影するとともに、光軸方向に移動させることで前記ライトバルブに投影される前記ロッドの出射面の像の大きさを変化させることが可能な複数の光学素子からなるリレーレンズ光学系と、
    前記リレーレンズ光学系のうち少なくとも1つの光学素子を光軸に直交する方向に移動させる直交方向光学素子移動手段と、
    前記ライトバルブへの照明光の位置を検出できる照明位置検出手段と、
    前記照明範囲検出手段の出力をもとに、前記直交方向光学素子移動手段により、前記リレーレンズ光学系の光学素子の光軸に直交する位置を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする投写型表示装置。
  6. 前記角柱状のロッドは、入出射面が開口し、内面が反射面のミラーをトンネル状に組み合わせたものであることを特徴とする請求項3乃至請求項5記載の投写型表示装置。
  7. 外部からの信号に応じ、画素ごとに光変調可能なパネル状のライトバルブと、
    光源からの光を前記ライトバルブに導き且つ一様に照明可能で、光路を反射し所定方向に光路を折り曲げる反射鏡を含む照明光学系と、
    前記反射鏡の傾きを変化させることができる反射鏡駆動手段と、
    前記ライトバルブへの照明光の位置を検出できる照明位置検出手段と、
    前記照明位置検出手段の出力をもとに、前記反射鏡駆動手段により、反射鏡の傾きを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする投写型表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015126335A (ja) * 2013-12-26 2015-07-06 セイコーエプソン株式会社 画像表示装置、および画像表示装置の制御方法
CN113835284A (zh) * 2020-06-08 2021-12-24 青岛海信激光显示股份有限公司 光机照明系统、光机和投影设备
WO2022087098A1 (en) * 2020-10-23 2022-04-28 Dolby Laboratories Licensing Corporation Projection system and method with fold mirror and integrating rod adjustment
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