JP2007205711A - 空気調和機 - Google Patents

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【課題】冷房運転や除湿運転時における快適性と健康面での安全性が確保できるだけでなく、部屋全体の温度分布を均一にすることができる空気調和機を提供する。
【解決手段】吹出口5の上端に回動軸を有して回動自在に設けられた導風板23を、送風経路の上壁を前方上方に延長する位置に配置するとともに、吹出口5の下端に回動軸を有して回動自在に設けられた回動板27を吹出口5の下部を閉塞するとともに吹出口5の上部を開放する配置にし、調和空気を吹出口5から前方上方の天井に伝うように送出して冷房運転または除湿運転を行う。
【選択図】図16

Description

本発明は、吸込んだ空気を送風する送風ファンを室内機の内部に備えた空気調和機に関する。
図26は、従来の空気調和機の室内機を示す概略側面断面図である。空気調和機の室内機1は、キャビネット2により本体部が保持されており、キャビネット2には上面側と前面側に吸込口4a、4cが設けられたフロントパネル3が着脱自在に取り付けられている。キャビネット2は後方側面に爪部(不図示)が設けられており、室内の壁に取り付けられた取付板に該爪部を嵌合することにより支持される。
フロントパネル3の下端部とキャビネット2の下端部との間隙には、室内機1の幅方向に延びる略矩形の吹出口5が形成されている。室内機1の内部には、吸込口4a、4cから吹出口5に連通する送風経路6が形成されている。送風経路6内には空気を送出する送風ファン7が配されている。送風ファン7として、例えば、クロスフローファン等を用いることができる。
フロントパネル3に対向する位置には、吸込口4a、4cから吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕集・除去するエアフィルタ8が設けられている。送風経路6中の送風ファン7とエアフィルタ8との間には、室内熱交換器9が配置されている。
室内熱交換器9は圧縮機(不図示)に接続されており、圧縮機の駆動により冷凍サイクルが運転される。冷凍サイクルの運転によって冷房時には室内熱交換器9が周囲温度よりも低温に冷却される。また、暖房時には、室内熱交換器9が周囲温度よりも高温に加熱される。
室内熱交換機9の前後の下部には冷房または除湿時に室内熱交換器9から落下した結露を補集するドレンパン10が設けられている。送風経路6内の吹出口5の近傍には、外部に臨んで垂直方向の吹出角度を略水平乃至下方向に変更可能な横ルーバ11a、11bが設けられている。横ルーバ11a、11bの奥方には左右方向の吹出角度を変更可能な縦ルーバ12が設けられている。
上記構成の空気調和機において、空気調和機の運転を開始すると、送風ファン7が回転駆動され、室外機(不図示)からの冷媒が室内熱交換器9へ流れて冷凍サイクルが運転される。これにより、室内機1内には吸込口4a、4cから空気が吸い込まれ、エアフィルタ8によって空気中に含まれる塵埃が除去される。
室内機1内に取り込まれた空気は室内熱交換器9と熱交換し、冷却または加熱される。そして、送風経路6を通って縦ルーバ12及び横ルーバ11a、11bによって左右方向及び上下方向に向きを規制されて吹出口5から下方に向けて室内に送出される。
また、空気調和機の運転の開始直後は速やかに室内の空気を循環させる必要がある。このため、送風ファン7の回転速度を高くして室内熱交換器9で熱交換された空気は吹出口5から勢いよく送出される。図27はこの時の室内の気流の挙動を示している。吹出口5(図26参照)から下方に送出される空気(B)は、部屋R内を矢印に示すように流通して吸込口4a、4cに戻る。
室温と設定温度との温度差が小さくなると、送風ファン7の調整により徐々に送風量を低下させて微風にするとともに、横ルーバ11a、11bにより風向が略水平方向に設定される。図28はこの時の室内の気流の挙動を示している。吹出口5(図26参照)から略水平方向に送出される空気(B’)は、部屋R内を矢印に示すように流通して吸込口4a、4cに戻る。
また、室内機1内にイオンを発生するイオン発生装置を備えた空気調和機も知られている。この空気調和機は、吹出口5から調和空気とともにイオンを送出することによって、殺菌等による空気清浄効果やリラクゼーション効果を得ることができるようになっている。
上記の従来の空気調和機によると、空気調和機は通常、使用者の身長よりも高い位置に配置されて吹出口5から略水平方向乃至下方向に送風される。図29は、図27、図28に示した部屋Rを冷房運転した場合に設定温度(28℃)付近に達した所謂冷房安定状態における室内の温度分布を示している。
部屋Rの大きさは6畳(高さ2400mm、横3600mm、奥行き2400mm)である。計測ポイントは図28に一点鎖線Dで示した部屋Rの中央断面を600mm間隔で高さ方向と横方向にそれぞれ6点、8点の合計48点計測している。また、冷房安定状態での気流は風量が微風、風向が略水平方向になっている。
同図によると、室内機1から吹出された冷気は比重が大きいため下降する。その結果、部屋Rの中央部に設定温度28℃よりも約5℃低温の風が降り注ぐ。このため、設定温度付近に達した状態で送風を継続すると使用者に常に冷たい風や暖かい風が当たる。従って、使用者に不快感を与えるとともに、除湿運転時や冷房運転時では局所的に使用者の体温を低下させて健康に害を与える問題があった。また、部屋R内の温度のばらつきが大きくなる問題もあった。
また、図30は、調和空気とともにイオンを送出した場合の冷房安定状態での室内のイオン濃度分布を示している。部屋Rの大きさは図27〜図29と同じであり、図29と同じ断面を計測している。設定温度は28℃、風量は微風、風向は略水平方向である。図中の矢印は、この時の気流の様子を示している。
また、イオン発生装置によりプラスイオンH+(H2O)nとマイナスイオンO2 -(H2O)nとを生成して吹出口5から送出しており、図中の数値はイオン濃度(単位:個/cc)、+・−符号はそれぞれプラスイオン、マイナスイオンを示している。
同図によると、室内機1から吹出される気流の勢いが弱いため部屋Rの端部までイオンが行き届かず、室内機1に対向する壁面付近や室内機1の真下の領域のイオン濃度が低くなっている。即ち、部屋の端部でのイオン濃度が他の場所に比べて低くなり、充分な殺菌効果やリラクゼーション効果を得ることができない問題もあった。
これらの問題を解決するために、例えば特願2001−296902号に開示されるように、吹出口から上方に調和空気を送出できる空気調和機が研究開発されている。図31はこの空気調和機の室内機を示す概略側面断面図であり、前述の図26と同一の部分には同一の符号を付している。
室内機1の吹出口5は第1開口部5aと第2開口部5bとを有している。第1開口部5aは送風経路6の終端に下方に臨んで配されている。第2開口部5bは送風経路6から上方に傾斜して分岐する分岐通路13により送風経路6と連通している。
分岐通路13の両端には、回動軸14a、15aでフロントパネル3に枢支される回動板14、15が設けられている。また、フロントパネル3の前面は遮蔽されて吸込口4c(図26参照)が形成されず、フロントパネル3の上部には前方に向かって突出した導風部20が設けられている。
空気調和機の運転を開始すると、吸込口4aから室内機1内に取り込まれた空気は室内熱交換器9と熱交換し、冷却または加熱される。そして、送風経路6を通って縦ルーバ12及び横ルーバ11a、11bによって左右及び上下方向に向きを規制されて吹出口5から矢印A1に示すように第1開口部5aから略水平方向乃至下方向に向けて室内に送出される。
また、空気調和機の運転の開始直後は送風ファン7の回転速度を高くして室内熱交換器9で熱交換された空気は吹出口5から勢いよく送出される。室温と設定温度との温度差が小さくなったことを温度センサ(不図示)により検知すると、送風ファン7の調整により徐々に送風量が低下する。
そして、図32に示すように、横ルーバ11a、11bが回動して第1開口部5aが閉塞される。同時に、回動板14、15が回動して第2開口部5b及び分岐通路13の分岐部分が開放される。これにより、送風経路6を流通する調和空気が分岐通路13を流通して第2開口部5bから送出され、矢印A2に示すように上方に導かれる。そして、フロントパネル3の前面に沿って上昇する調和空気は導風部20によって吸込口4aよりも下方で前方に導かれる。
従って、使用者に常に冷たい風や暖かい風が当たることがなく、使用者の不快感を防止して快適性を向上することができるとともに、冷房時には局所的に使用者の体温を低下させることがなく健康上の安全性を向上することができるようになっている。また、フロントパネル3の前面が遮蔽されるとともに導風部20により吸込口4aの下方で前方に空気が導かれるため、室内機1内に調和空気が流入する所謂ショートサーキットを防止することができる。
しかしながら、上記の空気調和機によると、第2開口部5bから上方に送出された調和空気は、流体が壁面に沿って流れようとするコアンダ効果によって室内機1のフロントパネル3の表面に沿って流れる。このため、空気の粘性により風速が低下し、前方に導かれる気流の到達距離が大幅に減少する。従って、部屋の隅々にまで気流が行き届かず、温度分布やイオン濃度分布が不均一になる問題を尚解決できなかった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、冷房運転または除湿運転時における快適性と健康面での安全性が確保できるだけでなく、部屋全体の温度分布やイオン濃度分布を均一にすることができる空気調和機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、室内の壁面に取り付けられ、吸込口から取り入れた空気を調和し、調和空気を送風ファンを経由して下方へ導く送風経路を通りフロントパネルの下側に開口する吹出口から下方もしくは上方に向けて送出する空気調和機において、前記吹出口上端に回動軸を有して回動自在に設けられ、先端を前方上方に向けて前記送風経路の上壁を前方上方に延長する位置と、利用しない際には前記フロントパネルに重なって収納される位置と、の間で回動できる導風板と、前記吹出口部に回動軸を有して回動自在に設けられ、吹出口上部と下部を同時に閉塞する配置と、吹出口上部を閉塞するとともに吹出口下部を開放する配置と、吹出口下部を閉塞するとともに吹出口上部を開放する配置と、の間で回動できる少なくとも1つの回動板と、を備え、前記導風板を先端を前方上方に向けて前記送風経路の上壁を前方上方に延長する位置に配置するとともに、前記回動板を吹出口下部を閉塞するとともに吹出口上部を開放する配置にし、調和空気を吹出口から前方上方の天井に伝うように送出して冷房運転または除湿運転を行うことを特徴としている。
また、本発明は、上記構成の空気調和機において、前記導風板を前記フロントパネルに重なって収納される位置に配置すると共に、前記回動板を吹出口上部を閉塞するとともに吹出口下部を開放する配置にし、調和空気を吹出口から下方に送出することを特徴としている。
また、本発明は、上記構成の空気調和機において、前記導風板を前記フロントパネルに重なって収納される位置に配置すると共に、前記回動板を吹出口下部を閉塞するとともに吹出口上部を開放する配置にし、吹出口から送出した空気を直ちに吸込口から吸引させてショートサーキットを生ずるように送出することを特徴としている。
また、本発明は、上記構成の空気調和機において、前記前記導風板の回動角度を選択することによってショートサーキットの発生量を調節することを特徴としている。
また、本発明は、上記構成の空気調和機において、上記除湿運転は再熱ドライ方式を用いることを特徴としている。
本発明によると、吹出口から前方上方に吹出気流が送出され、使用者に常に冷房運転時や除湿運転時の冷たい風が当たることがなく、使用者の不快感防止による快適性の向上及び健康上の安全性の向上を図ることができる。また、ショートサーキットを防止して冷却効率或いは暖房効率を向上させることができるとともに、冷房運転時や除湿運転時に結露の増加や結露水の凍結及び成長を防止できる。このため、結露水や凍結した氷が解けた水による室内への水の放出を防止することができるとともに、成長した氷の押圧力による空気調和機の変形や破損を防止することができる。
また、上方に送出された調和空気は空気調和機の前面側に沿って流れないため、粘性による風速の低下を防止することができる。これにより、調和空気は高速の噴流となって部屋の天井に到達し、空気調和機に対向する壁面、床面、空気調和機側の壁面を順次伝う。従って、部屋の隅々にまで気流が行き届いて気流が部屋全体を大きく攪拌し、部屋の上方の一部を除く居住領域全体の温度分布を均一化して直接風もほとんどない快適空間を得ることができる。
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。説明の便宜上、従来例の図26〜図32と同様の部分については同一の符号を付している。図1は第1実施形態の空気調和機の室内機1を示す概略側面断面図である。空気調和機の室内機1は、キャビネット2により本体部が保持されている。
キャビネット2の前面側には、本体部を覆うようにフロントパネル3が着脱自在に取り付けられている。キャビネット2の上面部には吸込口4aが設けられ、フロントパネル3の前面部には吸込口が形成されず遮蔽されている。キャビネット2は後方側面に爪部(不図示)が設けられており、室内の壁に取り付けられた取付板に該爪部を嵌合することにより支持される。
フロントパネル3の下端部とキャビネット2の下端部との間隙には、室内機1の幅方向に延びる略矩形の第1、第2開口部5a、5bから成る吹出口5が形成されている。第1、第2開口部5a、5bには明確な境界が形成されないが、便宜上吹出口5の下部を第1開口部5aとし、上部を第2開口部5bとしている。また、第2開口部5bの上端にはフロントパネル3に枢支軸23aで枢支される導風板23が設けられている。
室内機1の内部には、吸込口4aから吹出口5に連通する送風経路6が形成されている。送風経路6内のキャビネット2の前方には空気を送出する送風ファン7が配されている。送風ファン7として、例えばクロスフローファン等を用いることができる。
フロントパネル3に対向する位置には、吸込口4aから吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕集・除去するエアフィルタ8が設けられている。送風経路6中の送風ファン7とエアフィルタ8との間には、室内熱交換器9が配置されている。フロントパネル3と室内熱交換器9との間には所定間隔の空間が設けられており、吸込口4aから取り入れられた空気が該空間を通って室内熱交換器9と広い面積で接触するようになっている。
室内熱交換器9は圧縮機62(図2参照)に接続されており、圧縮機の駆動により冷凍サイクルが運転される。冷凍サイクルの運転によって、冷房時には室内熱交換器9が周囲温度よりも低温に冷却される。暖房時には、室内熱交換器9が周囲温度よりも高温に加熱される。尚、室内熱交換器9とエアフィルタ8との間には吸い込まれた空気の温度を検知する温度センサ61(図2参照)が設けられ、室内機1の側部には空気調和機の駆動を制御する制御部60(図2参照)が設けられている。
室内熱交換機9の前後の下部には冷房または除湿時に室内熱交換器9から落下した結露を補集するドレンパン10が設けられている。前方のドレンパン10はフロントパネル3に取り付けられ、後方のドレンパン10はキャビネット2と一体に成形されている。
前方のドレンパン10には、イオン発生装置30が放電面30aを送風経路6に面して設置されている。イオン発生装置30の放電面30aから発生したイオンは送風経路6内に放出され、吹出口5から室内に吹出される。イオン発生装置30は放電電極を有し、コロナ放電によって印加電圧が正電圧の場合は主としてH+(H2O)nから成るプラスイオンを生成し、負電圧の場合は主としてO2 -(H2O)mから成るマイナスイオンを生成する。
+(H2O)n及びO2 -(H2O)mは微生物の表面で凝集し、空気中の微生物等の浮遊菌を取り囲む。そして、式(1)〜(3)に示すように、衝突により活性種である[・OH](水酸基ラジカル)やH22(過酸化水素)を浮遊菌の表面上で生成し、浮遊菌を破壊して殺菌を行う。
+(H2O)n+O2 -(H2O)m→・OH+1/2O2+(n+m)H2O ・・・(1)
+(H2O)n+H+(H2O)n'+O2 -(H2O)m+O2 -(H2O)m'
→ 2・OH+O2+(n+n'+m+m')H2O ・・・(2)
+(H2O)n+H+(H2O)n'+O2 -(H2O)m+O2 -(H2O)m'
→ H22+O2+(n+n'+m+m')H2O ・・・(3)
イオン発生装置30は使用目的に応じて、プラスイオンに比べてマイナスイオンを多く発生させるモード、マイナスイオンに比べてプラスイオンを多く発生させるモード、及びプラスイオンとマイナスイオンの両方を略同量の割合で発生させるモードの切替えができる。
送風経路6内の吹出口5の第1開口部5aの近傍には、外部に臨んで垂直方向の吹出角度を略水平乃至下方向に変更可能な横ルーバ11a、11bが設けられている。横ルーバ11a、11bの奥側には左右方向の吹出角度を変更可能な縦ルーバ12が設けられている。
第2開口部5bは送風経路6から上方に傾斜して分岐する分岐通路13により送風経路6と連通している。送風経路6及び分岐通路13により空気が流通する空気流通経路が構成されている。分岐通路13の両端には、回動軸14a、15aでフロントパネル3に枢支される回動板14及び開閉板15が設けられている。
開閉板15により分岐通路13を閉じると、開閉板15が送風経路6の内壁面を形成して気流を案内する。これにより、送風経路6を流通する空気の流通抵抗の増加を防止するようになっている。尚、導風板23は、分岐通路13の上壁面13aと略同一平面上に形成されており、空気抵抗の増加が抑制されている。
図2は空気調和機の構成を示すブロック図である。制御部60はマイクロコンピュータから成り、使用者による操作や温度センサ61の入力に基づいて、送風ファン7、圧縮機62、イオン発生装置30、縦ルーバ12、横ルーバ11a、11b、回動板14、開閉板15及び導風板23の駆動制御を行う。
上記構成の空気調和機において、空気調和機の運転を開始すると、送風ファン7が回転駆動され、室外機(不図示)からの冷媒が室内熱交換器9へ流れて冷凍サイクルが運転される。これにより、室内機1内には吸込口4aから空気が吸い込まれ、エアフィルタ8によって空気中に含まれる塵埃が除去される。
室内機1内に取り込まれた空気は室内熱交換器9と熱交換し、冷却または加熱される。そして、送風経路6を通って縦ルーバ12及び横ルーバ11a、11bによって左右及び上下方向に向きを規制されて吹出口5から矢印A1に示すように略水平方向乃至下方向に向けて室内に送出される。
また、空気調和機の運転の開始直後は速やかに室内の空気を循環させる必要がある。このため、風量が例えば「強」に設定され、送風ファン7の回転速度を高くして室内熱交換器9で熱交換された空気は吹出口5から勢いよく送出される。図3はこの時の部屋全体の気流の挙動を示している。第1開口部5a(図1参照)から下方に送出される空気(B)は、部屋R内を矢印に示すように流通して吸込口4aに戻る。
室温と設定温度との温度差が小さくなると、送風ファン7の調整により徐々に送風量を低下させて風量を例えば「微風」にする。そして、図4に示すように、横ルーバ11a、11bが回動して第1開口部5aが少しだけ開いた状態に設定され、回動板14及び開閉板15が回動して第2開口部5b及び分岐通路13の分岐部分が開放される。この時、開閉板15は空気抵抗の増加を抑制するため分岐通路13の上壁に重なって配置される。また、導風板23が回動して分岐通路13の上壁に沿って配置される。
これにより、吸込口4aから取り込まれた空気が送風経路6及び分岐通路13を流通して第2開口部5b及び横ルーバ11a、11bの隙間から上方に送出され、導風板23によって矢印A2に示すように前方上方に導かれる。図5はこの時の部屋内の気流の挙動を示している。第1、第2開口部5a、5b(図4参照)から前方上方に送出される空気(B”)は、部屋R内を矢印に示すように流通して吸込口4aに戻る。
従って、使用者に常に冷たい風や暖かい風が当たることがなく、使用者の不快感を防止して快適性を向上することができる。更に、冷房時には局所的に使用者の体温を低下させることがなく健康上の安全性を向上することができる。
横ルーバ11a、11bにより第1開口部5aを少しだけ開放することによって、第1開口部5aから吹き出される空気がコアンダ効果によって横ルーバ11a、11bに沿って上方に導かれる。この時、横ルーバ11a、11bの両面を調和空気が通過するため該両面に温度差が生じず、結露を防止することができる。横ルーバ11a、11bに断熱処理を施している場合は第1開口部5aを閉塞してもよい。
また、横ルーバは回動するため回動による送風経路6の壁面との干渉を回避するように形成される。このため、横ルーバを1枚の板状部材により構成すると第1開口部5aを閉じた際に隙間が大きくなり隙間から漏れた空気が使用者に直接当たる。従って、本実施形態のように横ルーバ11a、11bを複数の板状部材により構成すると閉じた際の隙間を小さくすることができより望ましい。
更に、複数の横ルーバ11a、11bを異なる角度に配置することにより、調和空気を各横ルーバ11a、11bに沿わせて容易に上方に導いて、隙間から漏れて下方に吹き出される空気を低減することができる。尚、回動板14の色や形状等を横ルーバ11a、11bと同様の外観に形成して回動板14を横ルーバの一部のように設けると美観が向上するのでより望ましい。
また、第2開口部5bから吹出された調和空気は、導風板23によりフロントパネル3に沿うことなく噴流となって前方上方に吹出される。このため、吸込口4aから室内機1内に調和空気が流入するショートサーキットを防止することができる。
これにより、空気調和機の冷却効率または暖房効率の低下を防止することができるとともに、フロントパネル3の表面の結露の増加や室内熱交換器9の表面に付着した結露水の凍結及び成長を防止できる。従って、結露水や凍結した氷が解けた水の室内への放出を防止することができるとともに、成長した氷の押圧力によるキャビネット2やフロントパネル3等の変形や破損を防止することができる。
更に、空気の粘性によってフロントパネル3との接触により生じる風速の低下が防止される。このため、部屋の隅々にまで気流が行き届き、部屋内の攪拌効率を向上させることができる。
図6は、図3、図5に示す部屋Rを冷房運転した時に設定温度(28℃)付近に達した所謂冷房安定状態における室内の温度分布を示している。部屋Rの大きさは前述の図27〜図29の従来例と同様に6畳(高さ2400mm、横3600mm、奥行き2400mm)であり、計測ポイントは図5に一点鎖線Dで示した部屋Rの中央の断面を600mm間隔で高さ方向と横方向にそれぞれ6点、8点の合計48点計測している。また、冷房安定状態での気流は風量が微風、風向が上方向になっている。
図5及び図6から明らかなように、室内機1の第1、第2開口部5a、5bから前方上方に吹出された調和空気は、導風板23に導かれて部屋Rの天井に到達する。その後、コアンダ効果により天井面から室内機1に対向する壁面、床面、室内機1側の壁面を順次伝って室内機1の両側方から吸込口4aに吸込まれる。
これにより、気流が部屋全体を大きく攪拌し、部屋R内の温度分布が設定温度付近で均一になる。即ち、部屋Rの上方の一部を除いて、使用者の居住領域全体が設定温度28℃に略一致して温度ばらつきが小さく直接風もほとんど使用者に当たることのない快適空間を得ることができる。
また、図7は、上記と同じ部屋R内でイオン発生装置30を駆動して調和空気とともにイオンを送出し、冷房安定状態でのイオン濃度分布を示している。図6と同じ断面D(図5参照)を計測し、設定温度は28℃、風量は微風、風向は上方向である。図中の矢印は、この時の気流の挙動を示している。図中の数値はイオン濃度(単位:個/cc)を示し、+・−符号はそれぞれプラスイオン及びマイナスイオンを表している。
同図によると、上述したように調和空気とともにイオンがコアンダ効果により天井面から室内機1に対向する壁面、床面、室内機1側の壁面を順次伝い、室内機1の両側方から吸込口4aに吸込まれる。従って、気流が速く部屋Rの端部に到達するため、部屋Rの端部のイオン濃度を従来よりも増加させることができる。一般に、部屋の端部は空気がよどみやすく、従来技術では空気浄化能力が低下してしまうが、上記の効果により部屋端部の空気浄化能力を大幅に強化できる。
尚、イオン発生装置30によりプラスイオンよりもマイナスイオンを多く発生させて室内に放出すると、マイナスイオンによるリラクゼーション効果を得ることができる。この場合においても、上記と同様に均一なイオン濃度を得ることができる。
室内機1の吹出口5の第2開口部5bから前方上方に吹出される気流と、吹出口5の第1開口部5aから前方下方に吹出される気流とを、交互に用いてイオンを部屋全体に拡散してもよい。このようにすると、部屋の端部のイオン濃度を高くできるとともに室内の略中央にもイオンを送出することができる。これにより、部屋全体のイオン濃度を高めるとともに、室内のイオン濃度をより均一にすることができる。
導風板23の上面及び前方のドレンパン10の上面は室内熱交換器9を通過する前の空気と接触し、導風板23の下面及び前方のドレンパン10の下面は吹出口5から送出された調和空気と接触する。このため、導風板23及び前方のドレンパン10は両面の温度差によって結露が生じやすくなるが、発砲樹脂等から成る断熱材を導風板23及び前方のドレンパン10に固着すると、結露を防止できるのでより望ましい。導風板23及び前方のドレンパン10を中空に形成して空気層や真空層から成る断熱材を設けてもよい。
また、図8に示すように、導風板23をフロントパネル3に重なるように配置し、回動板14及び開閉板15を開いて横ルーバ11a、11bで第1開口部5aを覆うと、第2開口部5bから上方に送出される調和空気が矢印A3に示すように吸込口4aから吸引され、強制的にショートサーキットを発生させることができる。
これにより、プラスイオン及びマイナスイオンが室内機1内を循環し、室内機1内を殺菌して清浄化を図ることができる。この時、調和空気の温度が低いと前述したように結露水等の飛散や成長した氷の押圧力による損傷が発生するため、冷房運転時よりも温度を高くするとより望ましい。
尚、導風板23の回動角度を選択することによってショートサーキットの発生量を所望量に調整することができる。また、図1、図8において、導風板23を利用しない際には導風板23をフロントパネル3に重なるように収納されるので、美観を向上させることができる。
また、空気調和機によって除湿運転を行なう際も同様に、室内熱交換器9との熱交換により除湿された低温の空気を上方に送出する際に上記と同様の効果を得ることができる。除湿運転は室内熱交換器内に蒸発部と凝縮部とを備えた再熱ドライ方式の除湿装置を用いてもよい。
即ち、蒸発部で熱交換により冷却除湿された空気が凝縮部で熱交換により昇温されて室内に送出されることにより、室温を低下させずに除湿を行うことができる。この時、凝縮部で昇温してもなお体温よりも低温の空気が常に使用者に当たることを防止することができるとともに、室内の温度分布を均一にすることができる。
次に、図9は第2実施形態の空気調和機の室内機1を示す概略側面断面図である。前述の図1〜図8に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。第1実施形態と異なる点は回動板14及び開閉板15(図1参照)を省き、導風板23が第2開口部5bを覆うことができるように設けられている点である。その他の部分は第1実施形態と同一である。
上記と同様に、空気調和機の運転を開始すると、室内の空気が吸込口4aから室内機1内に吸込まれる。室内機1に取り込まれた空気は室内熱交換器9と熱交換し、冷却または加熱される。そして、送風経路6を通って縦ルーバ12及び横ルーバ11a、11bによって左右及び上下方向に向きを規制されて吹出口5から矢印A1に示すように略水平方向乃至下方向に向けて室内に送出される。この時、分岐通路13部分に渦25が発生する。渦25は送風経路6の壁面として機能して調和空気が渦25に沿って第1開口部5aから送出され、圧力損失の大きな増加を伴うことなく効率の高い送風が可能となっている。
室温と設定温度との温度差が小さくなったことを温度センサ61(図2参照)により検知すると、送風ファン7の調整により徐々に送風量を低下する。そして、図10に示すように、横ルーバ11a、11bが回動して第1開口部5aが少しだけ開いた状態に設定される。また、導風板23が回動して分岐通路13の上壁に沿って外側に突出して配置され、第2開口部5bが開放される。
これにより、送風経路6を流通する調和空気は分岐通路13を流通して第2開口部5b及び横ルーバ11a、11bの隙間から送出され、導風板23により矢印A2に示すようにフロントパネル3に沿うことなく噴流となって前方上方に吹出される。従って、第1実施形態と同様の効果を、より簡単な構造でほとんど送風効率等を劣化させることなく実現できる。
また、図11に示すように、導風板23を分岐通路13の上壁に重なるように配置すると、分岐通路13内の圧力損失を増加させることなく矢印A3に示すようにショートサーキットを発生させることができる。これにより、第1実施形態と同様にプラスイオン及びマイナスイオンを室内機1に取り込んで室内機1内の清浄化を図ることができる。
次に、図12は第3実施形態の空気調和機の室内機1を示す概略側面断面図である。前述の図1〜図8に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。第1実施形態と異なる点は、導風板23を廃し、回動板14(図1参照)に替えて、開閉板15と枢支軸26aで連結される導風板26を設けている点である。その他の部分は第1実施形態と同様である。
上記と同様に、開閉板15と導風板26によって第2開口部5bが閉塞され、空気調和機の運転を開始すると、室内の空気が吸込口4aから室内機1内に吸込まれる。室内機1に取り込まれた空気は室内熱交換器9と熱交換し、冷却または加熱される。そして、送風経路6を通って縦ルーバ12及び横ルーバ11a、11bによって左右及び上下方向に向きを規制されて吹出口5から矢印A1に示すように略水平方向乃至下方向に向けて室内に送出される。
室温と設定温度との温度差が小さくなったことを温度センサ61(図2参照)により検知すると、送風ファン7の調整により徐々に送風量を低下する。そして、図13に示すように、横ルーバ11a、11bが回動して第1開口部5aが少しだけ開いた状態に設定される。
また、フロントパネル3に対して開閉板15が回動するとともに開閉板15に対して導風板26が回動し、導風板26及び開閉板15が分岐通路13の上壁に沿って配される。その結果、第2開口部5bが開放され、導風板26が外側に突出して配置される。
これにより、送風経路6を流通する調和空気は分岐通路13を流通して第2開口部5b及び横ルーバ11a、11bの隙間から送出され、導風板26により矢印A2に示すようにフロントパネル3に沿うことなく噴流となって前方上方に吹出される。従って、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、図14に示すように、開閉板15を分岐通路13の上壁に重なるように配置するとともに導風板26を開閉板15に重なるように折り畳むと、分岐通路13内の圧力損失を増加させることなく矢印A3に示すようにショートサーキットを発生させることができる。これにより、第1実施形態と同様にプラスイオン及びマイナスイオンを室内機1に取り込んで室内機1内の清浄化を図ることができる。
次に、図15は第4実施形態の空気調和機の室内機1を示す概略側面断面図である。前述の図1〜図8に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は、第1実施形態に対して回動板14、及び横ルーバ11a、11bが省かれている。そして、回動板14に替えて導風板23が吹出口5の上端の枢支軸23aでフロントパネル3に枢支され、吹出口5の下部には回動軸27aでキャビネット2に枢支される回動板27が設けられている。
回動板27の回動角度の調節により、第1開口部5a及び第2開口部5bを同時に閉塞及び開放することや、第1開口部5aを遮蔽するとともに第2開口部5bを開放することが可能になっている。また、フロントパネル3の前面側にはスリット状に形成された吸込口4cが設けられている。その他の部分は第1実施形態と同一である。
上記と同様に、空気調和機の運転を開始すると、室内の空気が吸込口4a、4cから室内機1内に吸込まれる。室内機1に取り込まれた空気は室内熱交換器9と熱交換し、冷却または加熱される。そして、送風経路6を通って縦ルーバ12及び回動板27によって左右及び上下方向に向きを規制されて吹出口5から矢印A1に示すように略水平方向乃至下方向に向けて室内に送出される。
室温と設定温度との温度差が小さくなったことを温度センサ61(図2参照)により検知すると、送風ファン7の調整により徐々に送風量を低下する。そして、図16に示すように、回動板27は回動して、第1開口部5aを遮蔽して第2開口部5bを開放する位置に設定される。
また、開閉板15が回動して分岐通路13の分岐部分が開放され、導風板23が分岐通路13の上壁に沿って外側に配される。これにより、送風経路6を流通する調和空気は分岐通路13を流通して第2開口部5bから送出され、導風板23により矢印A2に示すようにフロントパネル3に沿うことなく噴流となって前方上方に吹出される。
従って、下方に調和空気を送出する際に風向の微妙な制御が第1実施形態に比してやや困難になるが、第1実施形態と同様の効果を簡単な構造で実現できる。また、吸込口4cが吹出口5の上方に設けられるため、上方に調和空気を送出する際に矢印A3に示すようにショートサーキットが生じる。しかしながら、導風板23によってショートサーキットが最小限に抑制されるため、吸気量増加によって総合的に冷却効率を向上させることができる。第1〜第3実施形態のフロントパネル3の前面側に吸込口4cを設けてもよい。
また、図17に示すように、回動板27で第1開口部5aを覆い、開閉板15を分岐通路13の上壁に重なるように配置するとともに導風板23をフロントパネル3に重なるように配置すると、分岐通路13内の圧力損失を増加させることなく矢印A3に示すようにショートサーキットを発生させることができる。これにより、第1実施形態と同様にプラスイオン及びマイナスイオンを室内機1に取り込んで室内機1内の清浄化を図ることができる。
図18、図19、図20はそれぞれ第5実施形態の空気調和機の室内機1を示す正面断面図、斜視図、要部詳細図である。説明の便宜上、前述の図1に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付しており、縦ルーバ12、横ルーバ11a、11b、回動板14及び開閉板15の図示を省略している。本実施形態は、第1実施形態の室内機に加湿器40を装置している。その他の部分は第1実施形態と同様である。
加湿器40は、室内機1の側部に設けられ、吸着剤(不図示)を充填した回転式熱交換器50と、ヒータ51と、送風ファン41a、41bとを備えた無給水型に構成されている。送風機41bの駆動により、室内の空気は回転式熱交換器50の一部分を通過し、吸着剤により水分を奪われて室外に排出される。
水分を含んだ吸着剤は回転によりヒータ51に対面して水分を蒸発する。この時、送風機41aの駆動により室内からヒータ51部分に導かれた空気が水蒸気を含み、加湿空気吹出口42を介して送風経路6に戻る。従って、加湿された空気を吹出口5から送出できるようになっている。
この時、第2開口部5bから導風板23に沿って前方上方に水蒸気を含む空気が送出される。これにより、使用者に直接風を当てることなく部屋の空気を短時間で攪拌できる。従って、加湿空気を部屋全体に速やかに拡散させることができ、部屋全体を均一かつ速やかに加湿することができる。給水用のタンクを備えた給水式の加湿器を設けてもよい。
次に、図21は第6実施形態の空気調和機の室内機1を示す概略側面断面図である。説明の便宜上、前述の図1に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は、第1実施形態の室内機に、脱臭により空気を清浄化する脱臭装置43を装置し、開閉板15(図1参照)を省いている。その他の部分は第1実施形態と同様である。
脱臭装置43はヒータ等の加熱装置44と脱臭触媒45とを備えている。脱臭触媒45は室内機1内を流通する空気の臭気成分を吸着し、加熱装置44の加熱によって吸着された臭気成分が分解されるようになっている。
空気調和機を駆動すると、第2開口部5bから導風板23に沿って前方上方に脱臭された調和空気が送出される。これにより、使用者に直接風を当てることなく部屋の空気を短時間で攪拌できる。従って、室内の空気を効率良く脱臭し、空気清浄効果を大幅に向上することができる。
次に、図22は第7実施形態の空気調和機の室内機1を示す概略側面断面図である。説明の便宜上、前述の図1に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は、第6実施形態に備えられる脱臭装置43に替えて光触媒により脱臭を行う脱臭装置53を装置し、開閉板15(図1参照)を省いている。その他の部分は第6実施形態と同様である。
脱臭装置53は紫外線を射出する光源46と吸着材47とを備えている。吸着材47は室内機1内を流通する空気の臭気成分を吸着し、光源46から射出される紫外線によって吸着された臭気成分が分解されるようになっている。空気調和機を駆動すると、第2開口部5bから導風板23に沿って前方上方に脱臭された調和空気が送出される。従って、第6実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に、図23は第8実施形態の空気調和機の室内機1を示す概略側面断面図である。説明の便宜上、前述の図1に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は、第1実施形態の室内機に集塵により空気を清浄化するHEPAフィルタ48を装置し、開閉板15(図1参照)を省いている。その他の部分は第1実施形態と同様である。
HEPAフィルタ48はエアフィルタ8と室内熱交換器9との間に配置されており、エアフィルタ8よりも細かい塵埃を集塵することができる。空気調和機を駆動すると、第2開口部5bから導風板23に沿って前方上方に調和空気が送出される。
これにより、使用者に直接風を当てることなく部屋の空気を短時間で攪拌できる。従って、室内の空気中の塵埃を効率良く集塵し、空気清浄効果を大幅に向上することができる。HEPAフィルタ48に替えて、電気的に集塵を行う電気集塵機を設けてもよい。
更に、貯蔵タンクと、貯蔵タンクを加熱するヒータ等の加熱手段とを室内機1内に設けてもよい。即ち、貯蔵タンク内にハーブ、ラベンダー、カモミール、レモングラス等の芳香性を有するオイルを充填し、ヒータで加熱しながら送風ファン7により吹出口5から空気とともに送出する。
これにより、芳香性を有する空気が部屋内に拡散され、アロマテラピーによるリラクゼーション効果を得ることができる。この時、導風板23を設けることによって第2開口部5bから導風板23に沿って前方上方に調和空気が送出され、芳香性を有する空気を短時間で均一に拡散させることができる。
尚、導風板23の下面及び分岐通路13の上壁面13aは第1〜第8実施形態に示すような平面でなくても、前方へ行くほど上方になるように形成されていればよい。例えば、図24、図25に示すように複数の平面から成ってもよく、曲面であってもよい。
また、導風板23の上面は下面の前端から斜め上方や斜め下方に延びた面により形成してもよい。即ち、導風板23の形状はコアンダ効果によりフロントパネル3の前面に沿って流れようとする力を断ち切るように形成すればよい。また、該力を断ち切ればその上方の形状は第1〜第8実施形態に限られず、例えば、導風板23上方のフロントパネル3前面を導風板23の前端よりも突出して形成してもよい。
は、本発明の第1実施形態の空気調和機の室内機を示す概略側面断面図である。 は、本発明の第1実施形態の空気調和機の構成を示すブロック図である。 は、本発明の第1実施形態の空気調和機の室内機から送出される気流の挙動を示す斜視図である。 は、本発明の第1実施形態の空気調和機の室内機の動作を示す概略側面断面図である。 は、本発明の第1実施形態の空気調和機の室内機から送出される気流の挙動を示す斜視図である。 は、本発明の第1実施形態の空気調和機の動作時における部屋中央部断面の温度分布を示す図である。 は、本発明の第1実施形態の空気調和機の動作時における部屋中央部断面のイオン濃度分布を示す図である。 は、本発明の第1実施形態の空気調和機の室内機の動作を示す概略側面断面図である。 は、本発明の第2実施形態の空気調和機の室内機を示す概略側面断面図である。 は、本発明の第2実施形態の空気調和機の室内機の動作を示す概略側面断面図である。 は、本発明の第2実施形態の空気調和機の室内機の動作を示す概略側面断面図である。 は、本発明の第3実施形態の空気調和機の室内機を示す概略側面断面図である。 は、本発明の第3実施形態の空気調和機の室内機の動作を示す概略側面断面図である。 は、本発明の第3実施形態の空気調和機の室内機の動作を示す概略側面断面図である。 は、本発明の第4実施形態の空気調和機の室内機を示す概略側面断面図である。 は、本発明の第4実施形態の空気調和機の室内機の動作を示す概略側面断面図である。 は、本発明の第4実施形態の空気調和機の室内機の動作を示す概略側面断面図である。 は、本発明の第5実施形態の空気調和機の室内機を示す正面断面図である。 は、本発明の第5実施形態の空気調和機の室内機を示す斜視図である。 は、本発明の第5実施形態の空気調和機の室内機を示す要部詳細図である。 は、本発明の第6実施形態の空気調和機の室内機を示す概略側面断面図である。 は、本発明の第7実施形態の空気調和機の室内機を示す概略側面断面図である。 は、本発明の第8実施形態の空気調和機の室内機を示す概略側面断面図である。 は、本発明の第1〜第8実施形態の空気調和機の導風板部分の他の形状を示す側面断面図である。 は、本発明の第1〜第8実施形態の空気調和機の導風板部分の他の形状を示す側面断面図である。 は、従来の空気調和機の室内機の概略側面断面図である。 は、従来の空気調和機の室内機から送出される気流の挙動を示す斜視図である。 は、従来の空気調和機の室内機から送出される気流の挙動を示す模式図である。 は、従来の空気調和機の動作時における部屋中央部断面の温度分布を示す図である。 は、従来の空気調和機の動作時における部屋中央部断面のイオン濃度分布を示す図である。 は、他の従来の空気調和機の室内機の概略側面断面図である。 は、他の従来の空気調和機の室内機の動作を示す概略側面断面図である。
符号の説明
1 室内機
2 キャビネット
3 フロントパネル
4a、4c 吸込口
5 吹出口
5a 第1開口部
5b 第2開口部
6 送風経路
7 送風ファン
8 エアフィルタ
9 室内熱交換器
10 ドレンパン
11a、11b 横ルーバ
12 縦ルーバ
13 分岐通路
14、27 回動板
15 開閉板
23、26 導風板
25 渦
30 イオン発生装置
30a 放電面
40 加湿装置
43、53 脱臭装置
48 HEPAフィルタ
60 制御部
61 温度センサ
62 圧縮機

Claims (5)

  1. 室内の壁面に取り付けられ、吸込口から取り入れた空気を調和し、調和空気を送風ファンを経由して下方へ導く送風経路を通りフロントパネルの下側に開口する吹出口から下方もしくは上方に向けて送出する空気調和機において、
    前記吹出口上端に回動軸を有して回動自在に設けられ、先端を前方上方に向けて前記送風経路の上壁を前方上方に延長する位置と、利用しない際には前記フロントパネルに重なって収納される位置と、の間で回動できる導風板と、
    前記吹出口部に回動軸を有して回動自在に設けられ、吹出口上部と下部を同時に閉塞する配置と、吹出口上部を閉塞するとともに吹出口下部を開放する配置と、吹出口下部を閉塞するとともに吹出口上部を開放する配置と、の間で回動できる少なくとも1つの回動板と、
    を備え、
    前記導風板を先端を前方上方に向けて前記送風経路の上壁を前方上方に延長する位置に配置するとともに、前記回動板を吹出口下部を閉塞するとともに吹出口上部を開放する配置にし、調和空気を吹出口から前方上方の天井に伝うように送出して冷房運転または除湿運転を行うことを特徴とする空気調和機。
  2. 前記導風板を前記フロントパネルに重なって収納される位置に配置すると共に、前記回動板を吹出口上部を閉塞するとともに吹出口下部を開放する配置にし、調和空気を吹出口から下方に送出することを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記導風板を前記フロントパネルに重なって収納される位置に配置すると共に、前記回動板を吹出口下部を閉塞するとともに吹出口上部を開放する配置にし、吹出口から送出した空気を直ちに吸込口から吸引させてショートサーキットを生ずるように送出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和機。
  4. 前記前記導風板の回動角度を選択することによってショートサーキットの発生量を調節することを特徴とする請求項3に記載の空気調和機。
  5. 上記除湿運転は再熱ドライ方式を用いることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の空気調和機。
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