JP2007204400A - アミンオキシドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハンドリング性、pH安定性、及び色調安定性に優れた高品質のアミンオキシドを、短い反応時間で効率的に製造可能な、アミンオキシドの製造方法を提供すること。
【解決手段】(A)第3級アミンと過酸化水素とを、二酸化炭素存在下で反応させる工程、及び(B)前記(A)工程により得られた反応後溶液に酸を添加して、前記反応後溶液のpHを調整する工程を含むことを特徴とするアミンオキシドの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明はアミンオキシドの製造方法に関し、更に詳しくは、ハンドリング性、pH安定性、及び色調安定性に優れた高品質のアミンオキシドを、短い反応時間で効率的に製造可能な、アミンオキシドの製造方法に関する。
アミンオキシドは、皮膚に対する刺激が少ない界面活性剤として、従来から台所用洗剤や住居用洗剤、シャンプー、ボディシャンプーなどの身体用洗浄剤、香粧品、化粧品などに幅広く利用されている。
アミンオキシドの製造方法としては、例えば、第3級アミンと過酸化水素とを反応させる方法が知られているが、このようなアミンオキシドの製造方法においては、反応時間を長く要したり、また、得られたアミンオキシドの分解などによる、匂いや色調の悪化が欠点となっていた。
このような欠点に対して、様々な検討がなされている。例えば、匂いの良好なアミンオキシドを製造する技術として、第3級アミンと過酸化水素を反応させた後、アルカリ及びキレート剤を添加して反応後のpHを9〜13に調整する技術が提案されている(特許文献1参照)。しかし、これは色調を改善したものではなく、また、反応時間を長く要するという欠点があった。
また、色調の悪化を防ぐ技術としては、二酸化炭素存在下、かつ反応混合物の50質量%以下の液体溶媒中(溶媒/反応混合物<1/2)で、アミンと過酸化水素を反応させてアミンオキシドを製造する際に、二酸化酸素の量に少なくとも等しい不活性ガス存在下に反応を行って変色を最小にする技術が提案されている(特許文献2参照)。しかし、これは高固体(高濃度品)の作成に関する技術であり、有機溶媒の使用を必須とするものであった。
また、高品質のアミンオキシドを得る技術として、クエン酸、水、過酸化水素中に二酸化炭素を吹き込みながら、ステアリルジメチルアミンを滴下することで、反応中のゲル化を抑制する技術も提案されている(特許文献3参照)。しかし、これは反応後の常温下での溶液の粘度が上昇し、特に高濃度の領域では、液性が悪くなることがあり、その結果、ハンドリング性や製造効率が悪くなるという欠点があった。
したがって、色調安定性に優れたアミンオキシドを、短い反応時間で効率的に製造可能なアミンオキシドの製造方法の開発は、未だ望まれているのが現状である。
特開平10−168052号公報 特開平3−264560号公報 特開平11−92444号公報
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、ハンドリング性、pH安定性、及び色調安定性に優れた高品質のアミンオキシドを、短い反応時間で効率的に製造可能な、アミンオキシドの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、第3級アミンと過酸化水素との反応時に二酸化炭素を用いることによって、短時間で反応を進行させることができ、反応中に発生する反応熱の除去を行うことにより、生成物の色調の劣化を抑制できること、また、反応中に伝熱性媒体の温度をコントロールすることによって、反応時のゲル化を抑制して、反応熱の除熱効率の低下を防ぐことができることを見出した。
更に、本発明者らは、必要に応じて、第3級アミンと過酸化水素との反応後溶液を希釈し、粘度を下げて液性を向上させた後に、酸を添加して中性付近のpHに調整することによって、得られるアミンオキシドのハンドリング性が向上すると共に、溶解していた重炭酸イオンが炭酸ガスとなって抜けていくことにより、pH安定性及び色調安定性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、本発明者による前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 下記一般式(I):
Figure 2007204400
[式中、Rは、エステル基、アミド基及びエーテル基のいずれかが挿入されていてもよい、炭素数6〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R及びR3は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基及びヒドロキシアルキル基のいずれかを示し、
Aは、
Figure 2007204400
のいずれかを示し、Rは、炭素数2〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し、nは、0又は1を示す]
で表されるアミンオキシドの製造方法であって、
(A)下記一般式(II):
Figure 2007204400
[式中、Rは、エステル基、アミド基及びエーテル基のいずれかが挿入されていてもよい、炭素数6〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R及びR3は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基及びヒドロキシアルキル基のいずれかを示し、
Aは、
Figure 2007204400
のいずれかを示し、Rは、炭素数2〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し、nは、0又は1を示す]
で表される第3級アミンと過酸化水素とを、二酸化炭素存在下で反応させる工程、及び
(B)前記(A)工程により得られた反応後溶液に酸を添加して、前記反応後溶液のpHを調整する工程、
を含むことを特徴とするアミンオキシドの製造方法である。
<2> (A)工程の反応が、第3級アミンを含む原料アミン溶液に対して二酸化炭素を添加した後、過酸化水素を添加することにより行われる<1>に記載のアミンオキシドの製造方法である。
<3> (A)工程の反応が、30〜80℃で行われる<1>から<2>のいずれかに記載のアミンオキシドの製造方法である。
<4> (A)工程の反応が、冷却ジャケットを備えてなる反応器内で行われ、前記冷却ジャケット内を循環する伝熱性媒体の温度を制御することにより反応温度が制御される<1>から<3>のいずれかに記載のアミンオキシドの製造方法である。
<5> 過酸化水素の全添加量に対する添加率が0〜50質量%であるときに、冷却ジャケット内を循環する伝熱性媒体の温度を25〜50℃とする<4>に記載のアミンオキシドの製造方法である。
<6> (B)工程が、(A)工程により得られた反応後溶液のpHを6.6〜7.4に調整する工程である<1>から<5>のいずれかに記載のアミンオキシドの製造方法である。
<7> (A)工程と(B)工程との間に、更に
(C)(A)工程により得られた反応後溶液に溶媒を添加して、前記反応後溶液を希釈する工程、
を含む<1>から<6>のいずれかに記載のアミンオキシドの製造方法である。
<8> (C)工程が、(A)工程により得られた反応後溶液を、粘度が30〜150mPa・sとなるように希釈する工程である<7>に記載のアミンオキシドの製造方法である。
<9> 製造されたアミンオキシドにおける重炭酸イオン濃度が、0〜300ppmである<1>から<8>のいずれかに記載のアミンオキシドの製造方法である。
<10> <1>から<9>のいずれかに記載のアミンオキシドの製造方法により製造されたことを特徴とするアミンオキシドである。
本発明によれば、ハンドリング性、pH安定性、及び色調安定性に優れた高品質のアミンオキシドを、短い反応時間で効率的に製造可能な、アミンオキシドの製造方法を提供することができる。
以下に、本発明のアミンオキシドの製造方法について詳細に説明する。
(アミンオキシドの製造方法)
本発明のアミンオキシドの製造方法は、下記反応式によりアミンオキシドを製造する方法であって、(A)第3級アミンと過酸化水素とを、二酸化炭素存在下で反応させる工程、及び、(B)前記(A)工程により得られた反応後溶液に酸を添加して、前記反応後溶液のpHを調整する工程を少なくとも含み、更に必要に応じて、(C)前記(A)工程と前記(B)工程との間に、前記(A)工程により得られた反応後溶液に溶媒を添加して、前記反応後溶液を希釈する工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
Figure 2007204400
前記反応式中、Rは、エステル基、アミド基及びエーテル基のいずれかが挿入されていてもよい、炭素数6〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を表し、R及びR3は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基及びヒドロキシアルキル基のいずれかを表し、Aは、
Figure 2007204400
のいずれかを表し、Rは、炭素数2〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を表し、nは、0又は1を表す。
<(A)第3級アミンと過酸化水素とを、二酸化炭素存在下で反応させる工程>
前記(A)工程では、第3級アミンと過酸化水素とを、二酸化炭素存在下で反応させる。二酸化炭素が存在することにより、第3級アミンと過酸化水素との反応が促進され、短い反応時間で効率的にアミンオキシドを製造することができる。
前記反応を行う方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、第3級アミンを含む原料アミン溶液に対して、二酸化炭素を添加して混合した後、得られた混合液に過酸化水素を添加することにより、行われることが好ましい。
−第3級アミン−
前記第3級アミンは、下記一般式(II)で表される。
Figure 2007204400
前記一般式(II)中、Rは、エステル基、アミド基及びエーテル基のいずれかが挿入されていてもよい、炭素数6〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を表し、R及びR3は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基及びヒドロキシアルキル基のいずれかを表し、
Aは
Figure 2007204400
のいずれかを表し、Rは、炭素数2〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を表し、nは、0又は1を表す。
前記第3級アミンの具体例としては、前記一般式(II)で表されるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ジメチルドデシルアミン、ジメチルオクチルアミン、ジメチルデシルアミン、ジメチルテトラデシルアミン、ジメチルヘキサデシルアミン、ジメチルオクタデシルアミン、ジメチルココアルキルアミン、ジメチル硬化牛脂アルキルアミン、ジエチルドデシルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ドデシルアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルオクチルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルデシルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルドデシルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルテトラデシルアミド、ドデシロキシプロピルジメチルアミン、テトラデシロキシプロピルジメチルアミン、デシロキシプロピルジメチルアミン、ヘキサデシロキシプロピルジメチルアミン、ジメチルアミノエチルドデシルエステル、ジメチルアミノエチルテトラデシルエステル、ジメチルアミノエチルデシルエステル、ジメチルアミノエチルヘキサデシルエステルなどが挙げられる。
前記第3級アミンは、(A)工程の終了後に得られる反応後溶液中に、反応生成物であるアミンオキシドが、20〜40質量%含有されるような量で使用することが好ましく、25〜36質量%含有されるような量で使用することがより好ましく、30〜35質量%含有されるような量で使用することが特に好ましい。
−原料アミン溶液−
ここで、前記したように、前記第3級アミンは、溶媒との混合溶液である原料アミン溶液として使用されることが好ましい。
前記溶媒としては、一般的に水が使用されるが、前記原料アミン溶液の粘度を調整する目的で、更に水溶性溶媒を使用してもよい。前記水溶性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等の低級アルコールなどが挙げられる。
前記原料アミン溶液における前記第3級アミンと前記溶媒との質量比は、第3級アミン/溶媒=10/1〜2/3であることが好ましく、10/3〜5/6であることがより好ましく、2/1〜1/1であることが特に好ましい。
前記溶媒の使用量が、前記第3級アミンの使用量に対して、質量比で1/10倍未満であると、過酸化水素との反応においてゲル化が生じてしまい、反応の継続が困難となることがあり、質量比で3/2倍を超えると、過酸化水素との反応において相対的に過酸化水素濃度が高くなるために、反応生成物の色調や臭気の劣化、及び水添加量の減少に伴う反応温度の上昇を生じることがある。一方、前記溶媒の使用量が、前記第3級アミンの使用量に対して、質量比で1/2〜1/1倍の範囲内であると、反応時のゲル化を抑制して、よりスムーズに反応を進行させることができ、また、反応生成物の色調や臭気の劣化なども抑制することができる点で、有利である。
−過酸化水素−
前記過酸化水素としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、過酸化水素を3質量%以上含有する過酸化水素水を使用することができ、中でも、一般的に入手が容易な点で、過酸化水素を30〜60質量%含有する過酸化水素水が好ましく、過酸化水素を35〜50質量%含有する過酸化水素水がより好ましい。
また、前記第3級アミンとの反応におけるゲル生成を回避する目的で、前記過酸化水素を更に水又は有機溶媒で希釈して使用することもできる。前記有機溶媒としては、例えば、エタノール、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどが挙げられる。
前記過酸化水素の使用量は、前記第3級アミン1モルに対して、1.00〜1.50モルが好ましく、1.00〜1.30モルがより好ましく、1.00〜1.10モルが特に好ましい。
前記過酸化水素の使用量が、前記第3級アミン1モルに対して、1.00モル未満であると、反応が完結しないことがあり、1.50モルを超えると、反応生成物中に未反応の過酸化水素が多量に残存し、回収した反応生成物の保存中に過酸化水素の分解による色調等の劣化が生じることがある。一方、前記過酸化水素の使用量が、前記第3級アミン1モルに対して、1.00〜1.10モルの範囲内であると、第3級アミンとの反応がより十分に行われ、未反応の過酸化水素による色調などの劣化も抑制することができる点で、有利である。
−二酸化炭素存在下−
前記の通り、前記(A)工程では、第3級アミンと過酸化水素とを、二酸化炭素存在下で反応させる。前記反応を二酸化炭素存在下で行う方法としては、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができるが、前記したように、第3級アミンと過酸化水素との反応に先立ち、第3級アミンを含む前記原料アミン溶液に対して、二酸化炭素を添加する方法が好ましい。
前記原料アミン溶液に対して、二酸化炭素を添加する方法としては、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、反応器内の気相を二酸化炭素で置換する方法、前記原料アミン溶液中に二酸化炭素を供給する方法、前記水又は有機溶媒中に二酸化炭素を供給する方法、加圧により二酸化炭素を添加する方法などが挙げられる。二酸化炭素を添加する対象としては、気相及び液相のいずれであってもよい。
ここで、二酸化炭素は、前記原料アミン溶液の下記式(1)で表されるアミン換算酸価が1.6〜15(mg・KOH/g−アミン)となるように、原料アミン溶液中に添加されることが好ましく、2.0〜10.0(mg・KOH/g−アミン)となるように添加されることがより好ましく、3.0〜6.0(mg・KOH/g−アミン)となるように添加されることが特に好ましい。
前記アミン換算酸価が、1.6(mg・KOH/g−アミン)未満であると、第3級アミンと過酸化水素との反応が遅くなることがあり、15(mg・KOH/g−アミン)を超えると、二酸化炭素の過剰供給による経済的損失や時間的損失が大きくなり、また、大過剰の二酸化炭素が反応液に溶存してしまうため、発泡の原因となることがある。一方、前記アミン換算酸価が3.0〜6.0(mg・KOH/g−アミン)の範囲内にあると、第3級アミンと過酸化水素との反応がより速やかに行われ、かつ、望ましくない発泡も抑制される点で、有利である。
なお、二酸化炭素の添加は、発泡が激しくならない範囲内で、後述する第3級アミンと過酸化水素との反応中にも継続して行われてもよい。
Figure 2007204400
*1:単位は、mg・KOH/g−アミンである。
前記式(1)に示されるように、前記原料アミン溶液のアミン換算酸価は、前記原料アミン溶液の酸価を測定することにより求めることができる。
ここで、前記原料アミン溶液の酸価は、例えば、前記原料アミン溶液1〜5gを秤量し、200〜300mLのビーカーに入れ、2−プロパノール約100mlを加えて、スターラーで撹拌する。次いで、0.1N・KOH水溶液を用いて、自動滴定装置にて滴定し、変曲点から、サンプル1g当たりのKOH(mg)数を算出することにより測定することができる。
前記原料アミン溶液に二酸化炭素を添加する際の温度は、15〜65℃が好ましく、20〜50℃がより好ましく、25〜40℃が特に好ましい。
前記温度が、15℃未満であると、前記原料アミン溶液における二酸化炭素吸収率が大きくなる反面、過剰に溶存した二酸化炭素によって、その後の反応において発泡やゲル化が生じることがあり、65℃を超えると、二酸化炭素が溶解し難くなるために、過剰の二酸化炭素が必要となり、また、二酸化炭素の導入とともに前記原料アミン溶液が、反応系外に流出してしまうことがある。一方、前記温度が25〜40℃の範囲内であると、前記原料アミン溶液中に、二酸化炭素をより適度に溶解させ、アミン重炭酸塩を形成させることができ、その後の反応にも悪影響を与えない点で、有利である。
前記温度を調整する方法としては、例えば、前記原料アミン溶液に対する二酸化炭素の添加が冷却ジャケットや冷却コイルを備えてなる反応器内で行われる場合、前記冷却ジャケットや冷却コイル内を循環する伝熱性媒体の温度を、所望の温度に調整し、容器内温度及び前記原料アミン溶液の液温を、前記伝熱性媒体と略同一の温度とする方法が挙げられる。
−第3級アミンと過酸化水素との反応−
前記第3級アミンと前記過酸化水素とを反応させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記のようにして二酸化炭素が添加された、好ましいアミン換算酸価を有する前記原料アミン溶液に対して、前記過酸化水素を少量ずつ添加し、温度制御を行いながら攪拌する方法が好ましい。
前記第3級アミンと前記過酸化水素との反応温度は、30〜80℃が好ましく、35〜75℃がより好ましく、40〜70℃が特に好ましい。前記反応温度が、30℃未満であると、反応速度が遅くなるために、製造効率が低下することがあり、80℃を超えると、反応液の着色や臭気の劣化、及び過酸化水素の分解が生じることがある。一方、前記反応温度が、40〜70℃の範囲内であると、反応がより速やかに進行するために、より製造効率に優れ、かつ、過酸化水素の分解が生じない点で、有利である。
前記反応温度を所望の範囲内に調整する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記反応を冷却ジャケットや冷却コイルを備えてなる反応器内で行い、冷却ジャケットや冷却コイル内を循環する伝熱性媒体の温度を調整することによって、過酸化水素の添加によって生じた反応熱を除熱することにより、反応温度を調整することが好ましい。
前記冷却ジャケットを備えてなる反応器としては、例えば、反応槽の外側に、少なくとも冷却ジャケットに伝熱性媒体を循環可能な循環手段、及び前記伝熱性媒体の温度制御手段が接続されてなる反応器が挙げられ、公知のジャケット付反応器から適宜選択することができる。
また、前記冷却コイルを備えてなる反応器としては、例えば、反応槽の内部の冷却コイルに伝熱性媒体を循環可能な循環手段、及び前記伝熱性媒体の温度制御手段が接続されてなる反応器が挙げられ、公知の冷却コイル付反応器から適宜選択することができる。
なお、前記反応器には、更に、過酸化水素を滴下して添加する手段、反応液を攪拌する手段、温度計などが備えられていることが好ましい。前記反応液を攪拌する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、タービン翼、オーバル3枚後退翼、フルゾーン翼、パドル翼などが挙げられる。
前記伝熱性媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、エチレングリコールなどが挙げられ、これらの中でも、水が好ましい。
ここで、前記伝熱性媒体の温度が高くなると、前記伝熱性媒体の除熱能力が低くなり、過酸化水素の添加を停止して反応液を冷却する必要が生じるため、反応時間が長くなり、製造効率の低下とともに、反応生成物の色調や臭気の劣化の原因となることがある。一方、前記伝熱性媒体の温度が低すぎると、反応液の冷却部分に局部的なゲル化を生じ、伝熱効率が低下し、その結果、除熱効率が低下してしまうことがある。
したがって、前記除熱は、反応の進行度合いに応じて、すなわち、下記のように、過酸化水素の全添加量に対する添加率に応じて、前記伝熱性媒体の温度を制御しながら行うことが好ましい。
前記過酸化水素の全添加量に対する添加率が、0〜50質量%であるとき、前記冷却ジャケット及び/又は冷却コイル内を循環する前記伝熱性媒体の温度は、25〜50℃が好ましく、30〜45℃がより好ましい。前記温度が、25℃未満であると、反応液の冷却部分に局部的なゲル化を生じ、伝熱効率が低下し、その結果、除熱効率が低下してしまうことがあり、50℃を超えると、前記伝熱性媒体の除熱能力が低くなり、過酸化水素の添加を停止して反応液を冷却する必要が生じるため、反応時間が長くなり、製造効率の低下とともに、反応生成物の色調や臭気の劣化の原因となることがある。一方、前記温度が、前記より好ましい範囲内であると、ゲルの生成を回避して除熱効率の低下を回避し、かつ、効率よく高品質のアミンオキシドを製造することができる点で有利である。
一方、前記過酸化水素の全添加量に対する添加率が50質量%を超えた後は、反応熱の発生は小さくなるため、前記冷却ジャケット内及び/又は冷却コイル内を循環する前記伝熱性媒体の温度には、特に制限はなく、例えば、前記反応器内の前記第3アミンと前記過酸化水素との反応温度が前記した所望の範囲内となるように、適宜選択することができる。
以上、前記(A)工程において、前記第3アミンと前記過酸化水素とを二酸化炭素存在下で反応させることにより、反応生成物であるアミンオキシドを含有する反応後溶液を得ることができる。前記アミンオキシドの製造方法において、得られた反応後溶液は、下記(B)工程に供される。
<(B)酸を添加してpHを調整する工程>
前記(B)工程では、前記(A)工程により得られた反応後溶液に酸を添加して、前記反応後溶液のpHを調整する。pHを調整することによって、溶解していた二酸化炭素を反応後溶液から抜くことができ、得られたアミンオキシドのpH安定性及び色調安定性を向上させることができる。
−酸−
前記酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硫酸、塩酸、鉱酸、p−トルエンスルホン酸、クエン酸、乳酸、コハク酸、酒石酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸等の有機酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸などが挙げられる。これらの中でも、汎用性の点で、硫酸、塩酸、クエン酸、乳酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸が好ましい。
前記酸の形態にも、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水溶液、エタノール等の有機溶媒溶液、粉末などが挙げられる。
前記酸は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用しても良い。
前記酸の使用量としては、特に制限はなく、例えば、前記酸によるpH調整後の前記反応後溶液のpHが、後述のような所望の範囲内となるように、適宜選択することができる。
−酸の添加方法(pHの調整方法)−
前記酸の、前記反応後溶液への添加方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記反応後溶液を撹拌しながら前記酸を徐々に添加する方法、前記酸を撹拌しながら前記反応後溶液を添加する方法、前記反応後溶液と酸とを同時に容器中に添加し、撹拌する方法などが挙げられる。
前記酸を添加してpH調整する際の、前記反応後溶液の温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、15〜75℃が好ましい。前記温度が、15℃未満であると、冷却するために時間がかかったり、増粘してゲル化したりすることがあり、75℃を超えると、溶媒が蒸発してアミンオキシドの濃度が高くなってしまったり、色調や臭気が劣化してしまうことがある。
中でも、前記反応後溶液が35質量%以上の高濃度で、反応生成物であるアミンオキシドを含有する場合には、pH調整する際の前記反応後溶液の温度は、15〜30℃及び40〜60℃のいずれかの範囲内であることがより好ましく、15〜30℃の範囲内であることが特に好ましい。前記温度が、30℃を超え、かつ40℃未満の範囲内であると、前記反応後溶液の粘度が上昇し、ゲルが生成してしまうことがある。一方、前記pH調整温度が、15〜30℃の範囲内であると、より前記反応後溶液の粘度を低く保つことができる点で、有利である。
前記温度を調整する方法としては、前記第3アミンと前記過酸化水素との反応時の温度調整方法と同様に、例えば、前記反応器における前記冷却ジャケットや冷却コイル内を循環する伝熱性媒体の温度を、所望の温度に調整し、前記反応後溶液の液温を、前記伝熱性媒体と略同一の温度とする方法などが挙げられる。
前記酸によりpH調整された後の前記反応後溶液のpHは、6.6〜7.4が好ましく、6.8〜7.3がより好ましく、7.0〜7.3が特に好ましい。前記pHが、7.4を超えると、色調安定性が悪くなることがあり、6.6未満であると、粘度が上昇し、液性が悪くなることがある。一方、前記pHが、7.0〜7.3の範囲内であると、液性が良く、より色調安定性に優れる点で、好ましい。
<(C)反応後溶液を希釈する工程>
前記アミンオキシドの製造方法は、必要に応じて、前記(A)工程と前記(B)工程との間に、(C)前記(A)工程により得られた反応後溶液に溶媒を添加して、前記反応後溶液を希釈する工程を含む。前記反応後溶液を希釈することにより、前記反応後溶液の粘度を下げることができ、ハンドリング性を高めることができる。
−溶媒−
前記溶媒としては、一般的に水が使用されるが、前記反応後溶液の粘度をより低下させる目的で、更に水溶性溶媒を使用してもよい。前記水溶性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等の低級アルコールなどが挙げられる。
前記溶媒の使用量としては、特に制限はなく、例えば、前記溶媒により希釈した後の前記反応後溶液の粘度が、後述のような所望の範囲内となるように、適宜選択することができる。
前記希釈後の前記反応後溶液の粘度は、30〜150mPa・sであることが好ましく、40〜100mPa・sであることがより好ましく、50〜80mPa・sであることが特に好ましい。
前記粘度が、30mPa・s未満であると、溶媒量が多くなってアミンオキシド濃度が低下することがあり、150mPa・sを超えると、前記(B)工程におけるpH調整の際に、中和反応が進行しにくくなり、pH調整時間を長く要したり、前記反応溶液に溶解していた炭酸ガスが気泡となって発生する際に、消えにくくなったりすることがある。一方、前記粘度が、50〜80mPa・sであると、pH調整をより速やかに行うことができ、かつ、望ましくない気泡が消滅しやすい点で、有利である。
希釈後の前記反応後溶液における、アミンオキシドの含有量は、20〜35質量%が好ましく、25〜34質量%がより好ましい。前記含有量が、20質量%未満であると、経済的に不利となることがあり、35質量%を超えると、液面付近にゲル層が生成し、濃度が不均一となることがある。一方、前記含有量が、前記より好ましい範囲内であると、液性が良好で、ハンドリング性に優れる点で有利である。
<その他の工程>
前記アミンオキシドの製造方法は、必要に応じて、前記(A)〜(C)以外のその他の工程を更に含む。前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミンオキシド熟成工程、未反応の第3級アミンを低減させる工程、残存した過酸化水素を分解する工程などが挙げられる。
−アミンオキシド熟成工程−
前記アミンオキシド熟成工程は、前記(A)工程で前記過酸化水素の前記原料アミン溶液への添加が終了した後も、更に反応を継続することによって、未反応の第3級アミン及び過酸化水素の量を低減させる工程である。前記アミンオキシド熟成工程を行う方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記過酸化水素の前記原料アミン溶液への添加が終了した後も、前記したような前記第3級アミンと前記過酸化水素との好ましい反応温度を保ちながら、攪拌を継続して行う方法などが挙げられる。
−未反応の第3級アミンを低減させる工程−
前記未反応の第3級アミンを低減させる工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記(A)工程により得られた反応後溶液に、更に過酸化水素を添加して、反応を継続させる方法などが挙げられる。
−残存した過酸化水素を分解する工程−
前記残存した過酸化水素を分解する工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記(A)工程により得られた反応後溶液に、還元剤、又は過酸化水素を分解する物質(例えば、過酸化水素分解酵素等)を添加して、前記過酸化水素を分解する方法、更に前記第3級アミンを添加して、反応を継続させる方法などが挙げられる。
<アミンオキシド>
前記工程(A)及び前記工程(B)、必要に応じて前記工程(C)、並びに必要に応じて更に前記その他の工程を含む前記アミンオキシドの製造方法により、下記一般式(I)で表されるアミンオキシドを得ることができる。ここで得られるアミンオキシドは、アミンオキシド水溶液の状態にある。
Figure 2007204400
前記一般式(I)中、Rは、エステル基、アミド基及びエーテル基のいずれかが挿入されていてもよい、炭素数6〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を表し、R及びR3は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基及びヒドロキシアルキル基のいずれかを表し、Aは、
Figure 2007204400
のいずれかを表し、Rは、炭素数2〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を表し、nは、0又は1を表す。
前記アミンオキシドの製造方法における、前記第3級アミンのアミンオキシドへの反応率(転化率)としては、98モル%以上であることが好ましく、99モル%以上であることがより好ましい。
また、前記アミンオキシドの製造方法により得られたアミンオキシド水溶液中の未反応の前記第3級アミンの含有量としては、得られたアミンオキシド水溶液全量に対し、0.5質量%未満であることが好ましく、0.3質量%未満であることがより好ましく、0.2質量%未満であることが特に好ましい。前記含有量が0.5質量%以上であると、アミンオキシドの洗浄力を低下させ、色調及び臭気等を劣化させたり、皮膚刺激性を強めてしまったりすることがある。一方、前記含有量が0.2質量%未満であると、より色調及び匂いに優れた、高品質なアミンオキシドとなる点で、有利である。
また、前記アミンオキシド水溶液中の未反応の前記過酸化水素の含有量としては、得られたアミンオキシド水溶液全量に対し、0.10質量%未満であることが好ましく、0.05質量%未満であることがより好ましい。前記含有量が0.10質量%以上であると、アミンオキシド溶液を用いて組成物を調製した場合、他の成分を分解したり、変質させることがある。一方、前記含有量が0.05質量%未満であると、組成物として用いた場合に、他の成分へ影響を及ぼさず、自己分解した場合でも酸素発生量が少ない点で、有利である。
また、二酸化炭素存在下で第3級アミンと過酸化水素の反応を行う場合、二酸化炭素は、アミンオキシド溶液に溶解し、溶存炭酸ガス→炭酸→重炭酸イオン(及び炭酸イオン)へと変化する。そして、アミン水溶液の中性〜弱アルカリ性領域では、主に重炭酸イオンになっていると考えられる。
ここで、前記アミンオキシドの製造方法により得られたアミンオキシド(アミンオキシド水溶液)における重炭酸イオン濃度としては、300ppm以下であることが好ましく、150ppm以下であることがより好ましく、50ppm以下であることが特に好ましい。
前記重炭酸イオン濃度が、300ppmを超えると、色調安定性が悪くなったり、pH安定性が悪くなりpH調整に時間がかかったりすることがある。一方、前記重炭酸イオン濃度が50ppm以下であると、色調安定性やpH安定性により優れる点で、有利である。
なお、前記重炭酸イオン濃度は、例えば、キャピラリー電気泳動法により測定することができる。
<効果・用途>
前記アミンオキシドの製造方法は、前記第3級アミンと過酸化水素との反応を、二酸化炭素存在下で行うことから、短い反応時間で効率的にアミンオキシドを製造することができる。また、反応後に酸を添加してpHを適正化することから、pH安定性及び色調安定性に優れた、高品質なアミンオキシドを得ることができる。また、前記アミンオキシドの製造方法は、必要に応じて、反応後に溶媒を添加して希釈することから、液性を改善し、ハンドリング性を高めることができる。
また、前記アミンオキシドの製造方法は、好ましくは、前記第3級アミンと過酸化水素とを反応させる際に、反応温度を低下させることから、得られるアミンオキシドの色調の劣化を抑制することができ、また、反応の進行度合いに応じて、反応器に備えられた冷却ジャケット中の伝熱性媒体の温度制御を行うことから、反応におけるゲル化も抑制することができる。
従って、前記アミンオキシドの製造方法は、高品質なアミンオキシドを効率よく製造することができることから、工業的なアミンオキシドの製造方法として極めて有用である。
また、本発明のアミンオキシドの製造方法により得られたアミンオキシドは、高品質であり、皮膚に対する刺激性が低く、台所用洗剤や住居用洗剤、シャンプー、ボディシャンプー等の身体用洗浄剤、香粧品、化粧品などの幅広い用途に好適に用いることができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこの実施例に何ら限定されるものではない。
なお、以下の実施例及び比較例を通して、アミンオキシドの含有量の測定方法、粘度測定方法、色調の測定方法、重炭酸イオンの測定方法は、それぞれ以下の通りである。
<ジメチルドデシルアミンオキシドおよびジメチルココアルキルアミンオキシドの含有量の測定方法>
サンプル1〜2gを秤量し、2-プロパノール100mLに溶解させた後、自動滴定装置(平沼産業株式会社製)を用いて、0.1N塩酸―2-プロパノール溶液で滴定し、変曲点から求めた。
<粘度測定方法>
サンプル300gを500mLビーカーに入れ、B型粘度計(東京計器製造所製)で測定した。ローターはNo.2を用い、回転数60rpmで、回転開始1分後の粘度を測定した。粘度が高い場合には、回転数を30rpm、15rpmに変えて測定した。
<色調の測定方法>
サンプルに対して、色差計(日本電色工業株式会社製)にて測定した。
<重炭酸イオンの測定方法>
重炭酸イオン濃度はキャピラリー電気泳動法で測定した。
キャピラリー電気泳動装置:CAPI−3100(大塚電子株式会社)
有機酸分析用泳動液:20mMキノリン酸(和光純薬株式会社製)、0.25mM ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキサイド(和光純薬株式会社製)溶液に、1Mトリスヒドロキシメチルアミノメタン水溶液を添加し、pH6.0に調整した。
キャピラリー:内径75μm、全長725mm(有効長600mm)
泳動温度:25℃
泳動時間:10min
検出法:インダイレクトUV法
電圧:−15kV
なお、標準溶液は炭酸水素ナトリウム(関東化学株式会社製)の水溶液を用いた。
(実施例1)
ジメチルドデシルアミン(表1〜3中、C12)(商品名:アーミンDM12D、ライオン・アクゾ(株)製)450g(2.09モル)、及び蒸留水450gを、反応器内に投入して、原料アミン溶液(ジメチルドデシルアミン水溶液)を調製した。前記反応器内の気相中に二酸化炭素を流しながら、前記原料アミン溶液を30℃で撹拌することにより、前記原料アミン溶液への二酸化炭素の添加を行った。
なお、前記反応器としては、冷却ジャケット、過酸化水素溶液滴下装置、攪拌装置、温度計、冷却管、イカリ型羽根を備え、保温材を巻いた容量2Lのセパラブルフラスコを用い、二酸化炭素の添加中は、前記冷却ジャケット内を循環する伝熱性媒体(水)の温度を31℃とした。また、冷却管には20℃の水道水を流した。
原料アミン溶液への二酸化炭素の添加終了後、前記反応器内の原料アミン溶液の酸価を測定したところ、2.2(mg・KOH/g)であり、下記式(1)に従って求めたアミン換算酸価は、4.4(mg・KOH/g−アミン)であった。
Figure 2007204400
*1:単位は、mg・KOH/g−アミン
前記冷却ジャケット内を循環する伝熱性媒体を51℃まで加熱し、前記原料アミン溶液の温度を50℃まで加熱した後、前記伝熱性媒体を抜き、前記冷却ジャケット内部を一旦空にした。
次いで、前記過酸化水素と前記ジメチルドデシルアミンとのモル比が過酸化水素/ジメチルドデシルアミン=1.010となるように、16.0質量%の過酸化水素含有過酸化水素水450.5g(2.11モル)を、前記過酸化水素滴下装置を用いて、前記原料アミン溶液中に2時間かけて滴下し、反応させた。
前記反応器中の反応液の温度が60〜65℃を維持するように、過酸化水素の添加量が全添加量に対して50質量%となるまでの間は、前記伝熱性媒体の温度を25〜35℃に制御した。過酸化水素の添加量が全添加量に対し50質量%以上となった後は、前記伝熱性媒体の温度を55〜65℃とし、反応器中の反応液の温度を65℃に保った。
過酸化水素を原料アミン溶液中に全量滴下した後、アミンオキシド熟成工程として、反応液の温度を65℃に維持しながら2.5時間攪拌を続け、反応を継続した。
得られた反応後溶液の分析を行ったところ、未反応の第3級アミン含有量0.25質量%、残存過酸化水素含有量0.08質量%のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液が得られたことがわかった。
また、ジメチルドデシルアミンのジメチルドデシルアミンオキシドへの反応率(転化率)は99.2モル%であり、反応後溶液中のアミンオキシドの含有量を測定したところ、36.2質量%であった。
得られた反応後溶液の外観を観察したところ、液の粘度が高いため、やや濁っており、液中に気泡が巻き込まれていた。撹拌しながら反応後溶液の温度を下げていくと粘度が上昇した。50℃で静置すると、液面付近にゲル層ができて不均一系となり、撹拌してゲルを分散させると泡が絡み、粘度を測定できなかった。また、pH調整することはできなかった。しかし、さらに温度を下げていくと逆に粘度が低下していった。30℃における粘度を測定したところ、168mPa・sと高かった。
得られた反応後溶液400gに水20.9gを加えて撹拌・混合し、ジメチルドデシルアミンオキシドの含有量34.4質量%の希釈液を得た。得られた希釈液について、30℃の粘度を測定したところ、65mPa・sであり、粘度が低下していた。液の粘度が低下したため、液中の気泡は少なくなり、液は透明となった。
得られた希釈液400gに、22℃の条件下で硫酸(関東化学製、水を加えて50質量%に希釈して使用した)を加え、pH7.40に調整した。得られたpH調整後のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液の液性は良好であった。重炭酸イオン濃度を測定すると、132ppmであった。20時間後にpHを測定すると、pH7.42とほとんど変化していなかった。
また、得られたpH調整後のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液の色調は、5(APHA)であった。50mLネジ口瓶にて、70℃、8日間保存し、保存後の色調を測定したところ、30(APHA)であった。反応条件及び結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1と同じ反応器を用い、該反応器中に、実施例1と同量のジメチルドデシルアミン及び蒸留水を投入、原料アミン溶液を調製した。
二酸化炭素の添加は、前記冷却ジャケット内を循環する伝熱性媒体の温度を26℃に保ち、原料アミン溶液を25℃とした以外は、実施例1と同様にして行った。
原料アミンへの二酸化炭素の添加終了後、実施例1と同様にして前記反応器内の原料アミン溶液の酸価を測定したところ、2.7(mg・KOH/g)であり、前記式(1)に従って求めたアミン換算酸価は、5.4(mg・KOH/g−アミン)であった。
次いで、実施例1と同様にして、実施例1と同量の過酸化水素を2時間かけて滴下した。
反応容器中の反応液の温度が60〜65℃となるように、過酸化水素水の添加量が全添加量に対して50質量%となるまでの間は、前記伝熱性媒体の温度を25〜35℃に制御した。過酸化水素水の添加量が50質量%以上となった後は、前記伝熱性媒体の温度を55〜65℃として、反応器中の反応液の温度を65℃に保った。
過酸化水素の滴下終了後、アミンオキシド熟成工程として、反応液の温度を65℃に維持しながら2.5時間攪拌を続け、反応を継続した。
得られた反応後溶液の分析を行ったところ、未反応の第3級アミン含有量0.22質量%、残存過酸化水素含有量0.07質量%のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液が得られたことがわかった。
また、ジメチルドデシルアミンのジメチルドデシルアミンオキシドへの反応率(転化率)は99.3モル%であり、反応後溶液中のジメチルドデシルアミンオキシドの含有量は36.3質量%であった。
得られた反応後溶液の外観を観察したところ、液の粘度が高いため、やや濁っており、液中に気泡が巻き込まれていた。撹拌しながら反応後溶液の温度を下げていくと粘度が上昇した。30℃における粘度を測定したところ、172mPa・sと高かった。
得られた反応後溶液400gに水20.9gを加えて撹拌・混合し、ジメチルドデシルアミンオキシドの含有量が34.5質量%の希釈液を得た。得られた希釈液について、30℃の粘度を測定すると67mPa・sであった。液の粘度が下がったため、気泡量が少なくなり、液は透明となった。
得られた希釈液400gに、22℃の条件下で、硫酸(関東化学製、水を加えて50質量%に希釈して使用した)を加え、pH7.20に調整した。液性は良好であった。重炭酸イオン濃度を測定すると、45ppmであった。20時間後にpHを測定するとpH7.21とほとんど変化していなかった。
得られたpH調整後のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液の色調は、5(APHA)であった。50mLネジ口瓶にて、70℃、8日間保存し、保存後の色調を測定したところ、20(APHA)であった。反応条件及び結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1と同じ反応器を用い、該反応器中に、実施例1と同量のジメチルドデシルアミン及び蒸留水を投入、原料アミン溶液を調製した。
二酸化炭素の添加は、前記冷却ジャケット内を循環する伝熱性媒体の温度を36℃に保
ち、原料アミン溶液を35℃とした以外は、実施例1と同様にして行った。
原料アミンへの二酸化炭素の添加終了後、実施例1と同様にして前記反応器内の原料アミン溶液の酸価を測定したところ、2.1(mg・KOH/g)であり、前記式(1)に従って求めたアミン換算酸価は、4.2(mg・KOH/g−アミン)であった。
次いで、前記過酸化水素と前記ジメチルドデシルアミンとのモル比が過酸化水素/ジメチルドデシルアミン=1.010となるように、14.9質量%の過酸化水素含有過酸化水素水481.3g(2.11モル)を、前記過酸化水素滴下装置を用いて、前記原料アミン溶液中に2時間かけて滴下し、反応させた。
反応容器中の反応液の温度が60〜65℃となるように、過酸化水素水の添加量が全添加量に対して50質量%となるまでの間は、前記伝熱性媒体の温度を25〜35℃に制御した。過酸化水素水の添加量が50質量%以上となった後は、前記伝熱性媒体の温度を55〜65℃として、反応器中の反応液の温度を65℃に保った。
過酸化水素の滴下終了後、アミンオキシド熟成工程として、反応液の温度を65℃に維
持しながら2.5時間攪拌を続け、反応を継続した。
得られた反応後溶液の分析を行ったところ、未反応の第3級アミン含有量0.24質量%、残存過酸化水素含有量0.06質量%のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液が得られたことがわかった。
また、ジメチルドデシルアミンのジメチルドデシルアミンオキシドへの反応率(転化率)は99.3モル%であり、反応後溶液中のジメチルドデシルアミンオキシドの含有量は35.3質量%であった。
反応後溶液の外観を観察したところ、実施例1、2よりも液の粘度が低いため、透明で、液中の気泡量は少なかった。撹拌しながら反応後溶液の温度を下げていくとわずかに粘度が上昇した。30℃における粘度を測定したところ、82mPa・sと低かった。
得られた反応後溶液400gに水15.3gを加えて撹拌・混合し、ジメチルドデシルアミンオキシドの含有量が34.0質量%の希釈液を得た。得られた希釈液について、30℃の粘度を測定すると56mPa・sと液の粘度は低く、ハンドリングし易い液性であった。
得られた希釈液400gに、22℃の条件下で、硫酸(関東化学製、水を加えて50質量%に希釈して使用した)を加え、pH7.00に調整した。液の粘度が上昇したが、液は透明であった。重炭酸イオン濃度を測定すると、0ppmであった。20時間後にpHを測定するとpH7.01とほとんど変化していなかった。
得られたpH調整後のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液の色調は、5(APHA)であった。50mLネジ口瓶にて、70℃、8日間保存し、保存後の色調を測定したところ、20(APHA)であった。反応条件及び結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1と同じ反応器を用い、該反応器中に、実施例1と同量のジメチルドデシルアミン及び蒸留水を投入し、原料アミン溶液を調製した。
二酸化炭素の添加は、前記冷却ジャケット内を循環する伝熱性媒体の温度を31℃に保ち、原料アミン溶液を30℃として、実施例1と同様にして行った。
原料アミン溶液への二酸化炭素の添加終了後、実施例1と同様にして前記反応器内のジメチルドデシルアミン水溶液の酸価を測定したところ、2.5(mg・KOH/g)であり、前記式(1)に従って求めたアミン換算酸価は、5.0(mg・KOH/g−アミン)であった。
次いで、前記過酸化水素と前記ジメチルドデシルアミンとのモル比が過酸化水素
/ジメチルドデシルアミン=1.010となるように、13.8質量%の過酸化水素含有過酸化水素水521.4g(2.11モル)を、前記過酸化水素滴下装置を用いて、前記原料アミン溶液中に2時間かけて滴下し、反応させた。
反応容器中の反応液の温度が60〜65℃となるように、過酸化水素水の添加量が全添加量に対して50質量%となるまでの間は、前記伝熱性媒体の温度を25〜35℃に制御した。過酸化水素水の添加量が50質量%以上となった後は、前記伝熱性媒体の温度を55〜65℃として、反応器中の反応液の温度を65℃に保った。
過酸化水素の滴下終了後、アミンオキシド熟成工程として、反応液の温度を65℃に維
持しながら2.5時間攪拌を続け、反応を継続した。
得られた反応後溶液の分析を行ったところ、未反応の第3級アミン含有量0.21質量%、残存過酸化水素含有量0.06質量%のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液が得られたことがわかった。
また、ジメチルドデシルアミンのジメチルドデシルアミンオキシドへの反応率(転化率)は99.3モル%であり、反応後溶液中のジメチルドデシルアミンオキシドの含有量は34.2質量%であった。
反応後溶液の外観を観察したところ、液の粘度が低いため、液中の気泡量は少なかった。30℃における粘度を測定したところ、58mPa・sと低かった。
得られた反応後溶液400gに、22℃の条件下で、硫酸(関東化学製、水を加えて50質量%に希釈して使用した)を加え、pH6.80に調整した。液の粘度が上昇したが、液は透明であった。重炭酸イオン濃度を測定すると、0ppmであった。
20時間後にpHを測定するとpH6.79とほとんど変化していなかった。
得られたpH調整後のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液の色調は、5(APHA)であった。50mLネジ口瓶にて、70℃、8日間保存し、保存後の色調を測定したところ、20(APHA)であった。反応条件及び結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例4で、アミンオキシド熟成工程後に得られた反応後溶液400gに、22℃の条件下で、硫酸(関東化学製、水を加えて50質量%に希釈して使用した)を加え、pH6.50に調整した。液の粘度が上昇し、気泡が絡んでいた。30℃での粘度を測定したところ、997mPa.sと高かった。
そこで、実施例4で得られた反応後溶液400gに、水8.4gを加えて撹拌・混合し、ジメチルドデシルアミンオキシドの含有量が33.5質量%の希釈液を得た。得られた希釈液について、30℃の粘度を測定すると51mPa・sと液の粘度は低下し、気泡が少なく、ハンドリングし易い液性であった。
得られた希釈液400gに、22℃の条件下で、硫酸(関東化学製、水を加えて50質量%に希釈して使用した)を加え、pH6.50に調整した。液の粘度が上昇したが、液は透明であった。30℃での粘度を測定したところ、277mPa.sと低下していた。
重炭酸イオン濃度を測定すると、0ppmであった。20時間後にpHを測定するとpH6.48とほとんど変化していなかった。
得られたpH調整後のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液の色調は、5(APHA)であった。50mLネジ口瓶にて、70℃、8日間保存し、保存後の色調を測定したところ、20(APHA)であった。反応条件及び結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1と同じ反応器を用い、該反応器中に、実施例1と同じジメチルドデシルアミン242.5g、ジメチルテトラデシルアミン(商品名:アーミンDM14D、ライオンアクゾ(株)製)125.0g、ジメチルヘキサデシルアミン(商品名:アーミンDM16D、ライオンアクゾ(株)製)32.5gからなる、擬ヤシ組成のジメチルココアルキルアミン(表1〜3中、Coco)400g(1.76モル)及び蒸留水500.0gを投入し、原料アミン溶液を調製した。
二酸化炭素の添加は、前記冷却ジャケット内を循環する伝熱性媒体の温度を31℃に保
ち、原料アミン溶液を30℃として、実施例1と同様にして行った。
原料アミンへの二酸化炭素の添加終了後、実施例1と同様にして前記反応器内の原料アミン溶液の酸価を測定したところ、2.3(mg・KOH/g)であり、前記式(1)に従って求めたアミン換算酸価は、5.0(mg・KOH/g−アミン)であった。
次いで、前記過酸化水素と前記ジメチルココアルキルアミンとのモル比が過酸化水素/ジメチルココアルキルアミン=1.010となるように、16.9質量%の過酸化水素含有過酸化水素水358.7g(1.78モル)を、前記過酸化水素滴下装置を用いて、前記原料アミン溶液中に2時間かけて滴下し、反応させた。
反応容器中の反応液の温度が60〜65℃となるように、過酸化水素水の添加量が全添加量に対して50質量%となるまでの間は、前記伝熱性媒体の温度を25〜35℃に制御した。過酸化水素水の添加量が50質量%以上となった後は、前記伝熱性媒体の温度を55〜65℃として、反応器中の反応液の温度を65℃に保った。
過酸化水素の滴下終了後、アミンオキシド熟成工程として、反応液の温度を65℃に維
持しながら2.5時間攪拌を続け、反応を継続した。
得られた反応後溶液の分析を行ったところ、未反応の第3級アミン含有量0.26質量%、残存過酸化水素含有量0.08質量%のジメチルココアルキルアミンオキシド水溶液が得られたことがわかった。
また、ジメチルココアルキルアミンのジメチルココアルキルアミンオキシドへの反応率(転化率)は99.3モル%であり、反応後溶液中のジメチルココアルキルアミンオキシドの含有量は35.1質量%であった。
反応後溶液の外観を観察したところ、液の粘度が高いため、液中の気泡量は多く、液面にわずかにゲルが見られた。撹拌しながら反応後溶液の温度を下げていくと徐々に粘度が上昇していった。30℃における粘度を測定したところ、153mPa・sと高かった。
得られた反応後溶液400gに水33.2gを加えて撹拌・混合し、ジメチルココアルキルアミンオキシドの含有量が32.5質量%の希釈液を得た。得られた希釈液について、30℃の粘度を測定すると76mPa・sと液の粘度は低く、ハンドリングし易い液性であった。
得られた希釈液400gに、22℃の条件下で、硫酸(関東化学製、水を加えて50質量%に希釈して使用した)を加え、pH7.30に調整した。液の粘度が上昇したが、液は透明であった。重炭酸イオン濃度を測定すると、85ppmであった。20時間後にpHを測定するとpH7.30と変化していなかった。
得られたpH調整後のジメチルココアルキルアミンオキシド水溶液の色調は、5(APHA)であった。50mLネジ口瓶にて、70℃、8日間保存し、保存後の色調を測定したところ、20(APHA)であった。反応条件及び結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例1と同じ反応器を用い、該反応器中に、実施例1と同量のジメチルドデシルアミン及び蒸留水を投入、原料アミン溶液を調製した。
二酸化炭素の添加は、前記冷却ジャケット内を循環する伝熱性媒体の温度を26℃に保
ち、原料アミン溶液を25℃とした以外は、実施例1と同様にして行った。
原料アミンへの二酸化炭素の添加終了後、実施例1と同様にして前記反応器内の原料アミン溶液の酸価を測定したところ、2.3(mg・KOH/g)であり、前記式(1)に従って求めたアミン換算酸価は、4.6(mg・KOH/g−アミン)であった。
次いで、実施例1と同様にして、実施例1と同量の過酸化水素を2時間かけて滴下した。
反応容器中の反応液の温度が60〜65℃となるように、過酸化水素水の添加量が全添加量に対して50質量%となるまでの間は、前記伝熱性媒体の温度を25〜35℃に制御した。過酸化水素水の添加量が50質量%以上となった後は、前記伝熱性媒体の温度を55〜65℃として、反応器中の反応液の温度を65℃に保った。
過酸化水素の滴下終了後、アミンオキシド熟成工程として、反応液の温度を65℃に維持しながら2.5時間攪拌を続け、反応を継続した。
得られた反応後溶液の分析を行ったところ、未反応の第3級アミン含有量0.24質量%、残存過酸化水素含有量0.06質量%のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液が得られたことがわかった。
また、ジメチルドデシルアミンのジメチルドデシルアミンオキシドへの反応率(転化率)は99.3モル%であり、反応後溶液中のジメチルドデシルアミンオキシドの含有量は36.4質量%であった。
得られた反応後溶液の外観を観察したところ、液の粘度が高いため、やや濁っており、液中に気泡が巻き込まれていた。撹拌しながら反応後溶液の温度を下げていくと粘度が上昇した。30℃における粘度を測定したところ、173mPa・sと高かった。
得られた反応後溶液800gに水56.4gを加えて撹拌・混合し、ジメチルドデシルアミンオキシドの含有量が34.0質量%の希釈液を得た。得られた希釈液について、30℃の粘度を測定すると56mPa・sであった。液の粘度が下がったため、気泡量が少なくなり、液は透明となった。
得られた希釈液150gに、22℃の条件下で、塩酸(関東化学製)を加え、pH7.20に調整した。液性は良好であった。重炭酸イオン濃度を測定すると、52ppmであった。
得られたpH調整後のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液の色調は、5(APHA)であった。50mLネジ口瓶にて、70℃、8日間保存し、保存後の色調を測定したところ、20(APHA)であった。反応条件及び結果を表2に示す。
(実施例8)
実施例7で、反応後溶液に水を加えて得られた希釈液150gに、22℃の条件下で、クエン酸(和光純薬製、無水クエン酸に水を加えて50質量%に調整して使用)を加え、pH7.20に調整した。液性は良好であった。重炭酸イオン濃度を測定すると、0ppmであった。
得られたpH調整後のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液の色調は、5(APHA)であった。50mLネジ口瓶にて、70℃、8日間保存し、保存後の色調を測定したところ、15(APHA)であった。結果を表2に示す。
(実施例9)
実施例7で、反応後溶液に水を加えて得られた希釈液150gに、22℃の条件下で、ヒドロキシエタンジホスホン酸(表2中、HEDP)(和光純薬製、60%溶液)を加え、pH7.20に調整した。液性は良好であった。重炭酸イオン濃度を測定すると、0ppmであった
得られたpH調整後のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液の色調は、5(APHA)であった。50mLネジ口瓶にて、70℃、8日間保存し、保存後の色調を測定したところ、10(APHA)であった。結果を表2に示す。
(実施例10)
実施例7で、反応後溶液に水を加えて得られた希釈液150gに、22℃の条件下で、乳酸(和光純薬製)を加え、pH7.20に調整した。液性は良好であった。重炭酸イオン濃度を測定すると、0ppmであった
得られたpH調整後のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液の色調は、5(APHA)であった。50mLネジ口瓶にて、70℃、8日間保存し、保存後の色調を測定したところ、20(APHA)であった。結果を表2に示す。
(実施例11)
実施例7で、反応後溶液に水を加えて得られた希釈液150gに、22℃の条件下で、酒石酸(和光純薬製、水を加えて50質量%に調整して使用)を加え、pH7.20に調整した。液性は良好であった。重炭酸イオン濃度を測定すると、0ppmであった
得られたpH調整後のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液の色調は、5(APHA)であった。50mLネジ口瓶にて、70℃、8日間保存し、保存後の色調を測定したところ、25(APHA)であった。結果を表2に示す。
(比較例1)
実施例1と同じ反応器を用い、該反応器中に、実施例1と同量のジメチルドデシルアミン及び蒸留水を投入し、原料アミン溶液を調製した。
二酸化炭素の添加は、前記冷却ジャケット内を循環する伝熱性媒体の温度を26℃に保ち、原料アミン溶液を25℃とした以外は、実施例1と同様にして行った。
原料アミン溶液への二酸化炭素の添加終了後、実施例1と同様にして前記反応器内の原料アミン溶液の酸価を測定したところ、2.8(mg・KOH/g)であり、前記式(1)に従って求めたアミン換算酸価は、5.6(mg・KOH/g−アミン)であった。
次いで、前記冷却ジャケット内を循環する伝熱性媒体を51℃まで加熱し、原料アミン溶液の温度を50℃まで昇温した後、前記伝熱性媒体を抜き、前記冷却ジャケット内部を一旦空にした。次いで、前記反応容器内に、実施例1と同量の過酸化水素を滴下した。
過酸化水素の添加とともに、反応液の温度が上昇したため、前記反応液の温度が65℃以下となるように、前記伝熱性媒体の温度を15〜20℃に制御したところ、反応容器内の冷却ジャケットとの接触面にはゲルが形成され、除熱効率が低下し、前記反応液の温度が65℃を超えた。そこで、冷却水を一旦抜き、過酸化水素の滴下を前記反応液の温度が62℃になるまで中断し、その後、過酸化水素の添加および前記伝熱性媒体の循環を再開した。反応温度が65℃になったら過酸化水素の添加を停止し、前記伝熱性媒体を抜く操作を繰り返しながら、前記反応液の温度を60〜65℃に保った。前記反応液の温度上昇が見られなくなった後は、前記伝熱性媒体の温度を55〜65℃として、反応器中の温度を65℃に保った。このため、過酸化水素の滴下終了するまでに3.4hかかった。
過酸化水素の滴下終了後、アミンオキシド熟成工程として、反応液の温度を65℃に維持しながら2.5時間撹拌を続け、反応を継続した。
得られた反応後溶液の分析を行ったところ、未反応の第3級アミン含有量0.22質量%、残存過酸化水素含有量0.07質量%のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液が得られたことがわかった。
得られたジメチルドデシルアミンのジメチルドデシルアミンオキシドへの反応率(転化率)は99.3モル%であり、反応後溶液中のジメチルドデシルアミンオキシドの含有量は36.4質量%であった。
得られた反応後溶液の外観を観察したところ、液面にゲルが浮遊し、液中に気泡が巻き込まれていた。撹拌しながら反応後溶液の温度を下げていくと粘度が上昇した。30℃における粘度を測定したところ、173mPa・sと高かった。
得られた反応後溶液のpHは7.65であった。重炭酸イオン濃度を測定すると、435ppmであった。20時間後にpHを測定するとpH7.75と変化していた。
得られたpH未調整のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液の色調は、5(APHA)であった。50mLネジ口瓶にて、70℃、8日間保存し、保存後の色調を測定したところ、35(APHA)と劣化していた。反応条件及び結果を表3に示す。
(比較例2)
実施例1と同じ反応器を用い、該反応器中に、実施例1と同量のジメチルドデシルアミン及び蒸留水を投入し、原料アミン溶液を調製した。
二酸化炭素の添加は、前記冷却ジャケット内を循環する伝熱性媒体の温度を31℃に保ち、原料アミン溶液を30℃として、実施例1と同様にして行った。
原料アミン溶液への二酸化炭素の添加終了後、実施例1と同様にして前記反応器内の原料アミン溶液の酸価を測定したところ、2.9(mg・KOH/g)であり、前記式(1)に従って求めたアミン換算酸価は、5.8(mg・KOH/g−アミン)であった。
次いで、前記過酸化水素と前記ジメチルドデシルアミンとのモル比が過酸化水素/ジメチルドデシルアミン=1.010となるように、13.8質量%の過酸化水素含有過酸化水素水521.4g(2.11モル)を、前記過酸化水素滴下装置を用いて、前記原料アミン溶液中に2時間かけて滴下し、反応させた。
反応容器中の反応液の温度が60〜65℃となるように、過酸化水素水の添加量が全添加量に対して50質量%となるまでの間は、前記伝熱性媒体の温度を25〜35℃に制御した。過酸化水素水の添加量が50質量%以上となった後は、前記伝熱性媒体の温度を55〜65℃として、反応器中の反応液の温度を65℃に保った。
過酸化水素の滴下終了後、アミンオキシド熟成工程として、反応液の温度を65℃に維持しながら2.5時間攪拌を続け、反応を継続した。
得られた反応後溶液の分析を行ったところ、未反応の第3級アミン含有量0.20質量%、残存過酸化水素含有量0.05質量%のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液が得られたことがわかった。
また、ジメチルドデシルアミンのジメチルドデシルアミンオキシドへの反応率(転化率)は99.3モル%であり、反応後溶液中のジメチルドデシルアミンオキシドの含有量は34.2質量%であった。
反応後溶液の外観を観察したところ、液の粘度が低いため、液中の気泡量は少なかった。30℃における粘度を測定したところ、58mPa・sと低かった。
得られた反応後溶液のpHは7.68であった。重炭酸イオン濃度を測定すると、440ppmであった。20時間後にpHを測定するとpH7.76と変化していた。
得られたpH未調整のジメチルドデシルアミンオキシド水溶液の色調は、5(APHA)であった。50mLネジ口瓶にて、70℃、8日間保存し、保存後の色調を測定したところ、35(APHA)と劣化していた。反応条件及び結果を表3に示す。
(比較例3)
実施例1と同じ反応器を用い、該反応器中に、実施例6と同量のジメチルココアルキルアミン400g及び蒸留水500gを投入し、原料アミン溶液を調製した。
二酸化炭素の添加は、前記冷却ジャケット内を循環する伝熱性媒体の温度を31℃に保ち、原料アミン溶液を30℃とした以外は、実施例1と同様にして行った。
原料アミン溶液への二酸化炭素の添加終了後、実施例1と同様にして前記反応器内の原料アミン溶液の酸価を測定したところ、2.3(mg・KOH/g)であり、前記式(1)に従って求めたアミン換算酸価は、5.2(mg・KOH/g−アミン)であった。
次いで、前記冷却ジャケット内を循環する伝熱性媒体を51℃まで加熱し、原料アミン溶液の温度を50℃まで昇温した後、前記伝熱性媒体を抜き、前記冷却ジャケット内部を一旦空にした。次いで、前記反応容器内に、実施例1と同量の過酸化水素を滴下した。
過酸化水素の添加とともに、反応液の温度が上昇したため、前記反応液の温度が65℃以下となるように、前記伝熱性媒体の温度を15〜20℃に制御したところ、反応容器内の冷却ジャケットとの接触面にはゲルが形成され、除熱効率が低下し、前記反応液の温度が65℃を超えた。そこで、冷却水を一旦抜き、過酸化水素の滴下を前記反応液の温度が62℃になるまで中断し、その後、過酸化水素の添加および前記伝熱性媒体の循環を再開した。反応温度が65℃になったら過酸化水素の添加を停止し、前記伝熱性媒体を抜く操作を繰り返しながら、前記反応液の温度を60〜65℃に保った。前記反応液の温度上昇が見られなくなった後は、前記伝熱性媒体の温度を55〜65℃として、反応器中の温度を65℃に保った。このため、過酸化水素の滴下終了するまでに3.2hかかった。
過酸化水素の滴下終了後、アミンオキシド熟成工程として、反応液の温度を65℃に維持しながら2.5時間撹拌を続け、反応を継続した。
得られた反応後溶液の分析を行ったところ、未反応の第3級アミン含有量0.25質量%、残存過酸化水素含有量0.09質量%のジメチルココアルキルアミンオキシド水溶液が得られたことがわかった。
得られたジメチルココアルキルアミンのジメチルココアルキルアミンオキシドへの反応率(転化率)は99.2モル%であり、反応後溶液中のジメチルココアルキルアミンオキシドの含有量は34.9質量%であった。
得られた反応後溶液の外観を観察したところ、液面にゲルが浮遊し、液中に気泡が巻き込まれていた。撹拌しながら反応後溶液の温度を下げていくと粘度が上昇した。30℃における粘度を測定したところ、151mPa・sと高かった。
得られた反応後溶液150gに、22℃の条件下で、アルカリである25%苛性ソーダ(関東化学製、水を加えて25質量%に調整して使用)を加え、pH7.80に調整した。液の粘度は高く、液面付近いゲルが浮遊していた。重炭酸イオン濃度を測定すると、393ppmであった。20時間後にpHを測定するとpH7.72へと変化していた。
得られたpH未調整のジメチルココアルキルアミンオキシド水溶液の色調は、5(APHA)であった。50mLネジ口瓶にて、70℃、8日間保存し、保存後の色調を測定したところ、45(APHA)と劣化していた。反応条件及び結果を表3に示す。
なお、以下の表1〜3において、※1〜5は以下のような基準で評価した。
※1:液性を、下記の基準に基づき、評価した。
○:気泡量が少なく、ゲルが観察されない
△:気泡量がやや多く、わずかにゲルが観察される
×:気泡量が多く、静置すると、ゲルが浮遊する
※2:液性を、下記の基準に基づき、評価した。
○:気泡量が少なく、ゲルが観察されない
△:気泡量がやや多く、わずかにゲルが観察される
×:気泡量が多く、静置すると、ゲルが浮遊する
※3:pH安定性を、下記の基準に基づき、評価した。
○:保存中にpHの変動がほとんどない(0.03未満)
△:保存中にpHがわずかに変動する(0.03以上0.06未満)
×:保存中にpHが変動する(0.06以上)
※4:色調安定性を、下記の基準に基づき、評価した。
○:色調の劣化がわずかである(APHA変化:20未満)
△:色調の劣化が少ない(APHA変化:20以上、30未満)
×:色調の劣化が大きい(APHA変化:30以上)
※5:総合評価として、上記※1〜4の評価結果について、×:0点、△:1点、○:2点とした時の※1〜4の評価結果の合計点を、下記の基準に基づき、評価した。
○:6〜8点
△:3〜5点
×:0〜2点
Figure 2007204400
Figure 2007204400
Figure 2007204400
表1及び3の結果から、第3級アミンと過酸化水素とを反応させて得られる反応後溶液を、必要に応じて希釈してハンドリング性を高めた後に、酸を添加して、好ましくはpH6.6〜7.4の範囲内にpH調整することで、pH未調整の場合や酸以外でpHを調整した場合と比べて、pH安定性及び色調安定性が向上することがわかった。
さらに、重炭酸イオン濃度を300ppm以下にすることで、pH未調整の場合や重炭酸イオン濃度が300ppmより高い場合より、色調安定性が向上することがわかった。
また、第3級アミンと過酸化水素との反応時の温度上昇を抑えるため、過酸化水素の添加量が50質量%となるまで、冷却ジャケット内の伝熱性媒体の温度を25℃未満の低温として除熱を行うとゲル化が生じ、反応効率を低下させることがあることがわかった。また、反応後の粘度(30℃)が150mPa・s以上では液性が悪くなることがあり、pH調整後のpHの値の変動が見られることがあるが、150mPa・s未満にすることで液性が向上し、pH調整後のpHの値の変動がほとんどなく、より効率的に製造できることがわかった。
また、表2の結果から、pH調整用の酸として、クエン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、乳酸等の有機酸が、色調安定性に優れ、重炭酸イオンを減少させる効果が高いことがわかった。
本発明のアミンオキシドの製造方法は、ハンドリング性、pH安定性、及び色調安定性に優れた高品質なアミンオキシドを、効率よく製造することができるため、工業的なアミンオキシドの製造方法として好適である。 また、本発明のアミンオキシドの製造方法により製造されたアミンオキシドは、高品質であり、皮膚に対する刺激性が低く、台所用洗剤や住居用洗剤、シャンプー、ボディシャンプーなど等の身体用洗浄剤、香粧品、化粧品等の幅広い用途に好適に用いることができる。

Claims (10)

  1. 下記一般式(I):
    Figure 2007204400
    [式中、Rは、エステル基、アミド基及びエーテル基のいずれかが挿入されていてもよい、炭素数6〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R及びR3は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基及びヒドロキシアルキル基のいずれかを示し、
    Aは、
    Figure 2007204400
    のいずれかを示し、Rは、炭素数2〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し、nは、0又は1を示す]
    で表されるアミンオキシドの製造方法であって、
    (A)下記一般式(II):
    Figure 2007204400
    [式中、Rは、エステル基、アミド基及びエーテル基のいずれかが挿入されていてもよい、炭素数6〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R及びR3は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基及びヒドロキシアルキル基のいずれかを示し、
    Aは、
    Figure 2007204400
    のいずれかを示し、Rは、炭素数2〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し、nは、0又は1を示す]
    で表される第3級アミンと過酸化水素とを、二酸化炭素存在下で反応させる工程、及び
    (B)前記(A)工程により得られた反応後溶液に酸を添加して、前記反応後溶液のpHを調整する工程、
    を含むことを特徴とするアミンオキシドの製造方法。
  2. (A)工程の反応が、第3級アミンを含む原料アミン溶液に対して二酸化炭素を添加した後、過酸化水素を添加することにより行われる請求項1に記載のアミンオキシドの製造方法。
  3. (A)工程の反応が、30〜80℃で行われる請求項1から2のいずれかに記載のアミンオキシドの製造方法。
  4. (A)工程の反応が、冷却ジャケットを備えてなる反応器内で行われ、前記冷却ジャケット内を循環する伝熱性媒体の温度を制御することにより反応温度が制御される請求項1から3のいずれかに記載のアミンオキシドの製造方法。
  5. 過酸化水素の全添加量に対する添加率が0〜50質量%であるときに、冷却ジャケット内を循環する伝熱性媒体の温度を25〜50℃とする請求項4に記載のアミンオキシドの製造方法。
  6. (B)工程が、(A)工程により得られた反応後溶液のpHを6.6〜7.4に調整する工程である請求項1から5のいずれかに記載のアミンオキシドの製造方法。
  7. (A)工程と(B)工程との間に、更に
    (C)(A)工程により得られた反応後溶液に溶媒を添加して、前記反応後溶液を希釈する工程、
    を含む請求項1から6のいずれかに記載のアミンオキシドの製造方法。
  8. (C)工程が、(A)工程により得られた反応後溶液を、粘度が30〜150mPa・sとなるように希釈する工程である請求項7に記載のアミンオキシドの製造方法。
  9. 製造されたアミンオキシドにおける重炭酸イオン濃度が、0〜300ppmである請求項1から8のいずれかに記載のアミンオキシドの製造方法。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載のアミンオキシドの製造方法により製造されたことを特徴とするアミンオキシド。
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