JP2007204016A - 車両用バンパ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】バンパフェイスの変形による衝突エネルギの吸収量を効果的に向上させることが可能で、衝撃吸収部材の容積低減によるコスト削減や車両の軽量化が可能な車両用バンパ構造を提供する。
【解決手段】車両用バンパ構造1は、車両の車幅方向に延在する固定部材6の前面に取り付けられた衝撃吸収部材5と、衝撃吸収部材5を被覆するとともに、後方に向けて延出した貫通口14を形成するバンパフェイス4と、バンパフェイス4における貫通口14の後方端部42が固定部材6に対して相対的に移動することを阻止する規制部材12とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用バンパ構造に係り、特に衝撃吸収部材およびそれを被覆するバンパフェイスを有する車両用バンパ構造に関する。
近年、車体前部や後部に車幅方向に延在するバンパを上下に平行に配置したバンパ構造を有する車両が種々開発されている。これらの車両用バンパ構造では、通常、上下に配置された発泡樹脂等の材料からなる衝撃吸収部材を被覆するように上下のバンパフェイスがそれぞれ配設されている(例えば、特許文献1、2等参照)。
そして、このような車両用バンパ構造に歩行者が衝突すると、上下のバンパフェイスと上下の衝撃吸収部材とが変形し、衝突のエネルギを吸収して歩行者へのダメージを軽減するようになっている。
このような車両用バンパ構造では、上下のバンパフェイスが車幅方向両端部では一体化され、車幅方向中央部分には、上下のバンパフェイスの間にラジエータ等に外気を導入するための貫通口が設けられていることが多い。
また、これらの車両用バンパ構造では、バンパフェイスは、特許文献1、2等に記載されているように、通常、車体フレームやラジエータを固定するための部材等に取付け具を介して固定される。特に、上側衝撃吸収部材を被覆する上側バンパフェイスはその上面側が、また下側衝撃吸収部材を被覆する下側バンパフェイスはその下面側でそれぞれ固定されることが多い。
特開2002−274298号公報 特開2002−274430号公報
しかしながら、このような車両用バンパ構造では、図10に示すように、歩行者の脚部Lやその膝部Hが衝突するなどしてバンパフェイスに衝突荷重が加わると、上側バンパフェイス101の貫通口側すなわち上側バンパフェイス101の下面側が図中矢印で示すように後方に移動してしまうため、バンパフェイス101がすぐに内側の衝撃吸収部材102に当接してしまう。
そのため、バンパフェイス101の変形による衝突エネルギの吸収が必ずしも十分に行われないという問題点があった。これは、下側バンパフェイス103でも同様であり、下側バンパフェイス103に歩行者の脚部Lが衝突すると下側バンパフェイス103の上面側が後方に移動してしまい、衝突エネルギを有効に吸収できない。
また、このようにバンパフェイスによる衝突エネルギの吸収量が小さいため、衝撃吸収部材の容積を大きくしてエネルギ吸収効率を上げざるを得ず、車両製造のコストアップや車体重量の増大につながっていた。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、バンパフェイスの変形による衝突エネルギの吸収量を効果的に向上させることが可能な車両用バンパ構造を提供することを目的とする。また、本発明は、衝撃吸収部材の容積低減によるコスト削減や車両の軽量化を図れる車両用バンパ構造を提供することも目的とする。
前記の問題を解決するために、本発明の車両用バンパ構造は、
車両の車幅方向に延在する固定部材の前面に取り付けられた衝撃吸収部材と、
衝撃吸収部材を被覆するとともに、後方に向けて延出した貫通口を形成するバンパフェイスと、
バンパフェイスにおける貫通口の後方端部が固定部材に対して相対的に移動することを阻止する規制部材とを有する。
ここで、本発明において、衝撃吸収部材は、上側衝撃吸収部材と、上側衝撃吸収部材の下方に配置された下側衝撃吸収部材を有し、バンパフェイスの貫通口は、上側衝撃吸収部材と下側衝撃吸収部材の間に形成され、規制部材は、貫通口における上側衝撃吸収部材側の後方端部の相対的移動を阻止することが好ましい。
また、本発明において、衝撃吸収部材は、上側衝撃吸収部材と、上側衝撃吸収部材の下方に配置された下側衝撃吸収部材とを有し、バンパフェイスの貫通口は、上側衝撃吸収部材と下側衝撃吸収部材の間に形成され、規制部材は、貫通口における下側衝撃吸収部材側の後方端部の相対的移動を阻止することが好ましい。
さらに、本発明において、規制部材は、貫通口の後方端部に後方から当接する当接部を有することが好ましい。
また、本発明において、規制部材は、貫通口の後方端部に貫通口の内側から当接する当接部を有することが望ましい。
さらに、本発明において、バンパフェイスは、その前面から貫通口の後方端部まで延出する延出面と、バンパフェイスの前面とのなす角が鈍角となるように構成されており、かつ、延出面は、後方端部を貫通口の内側に配置させる方向に屈曲していることが好ましい。
本発明によれば、車両用バンパ構造を、前方の歩行者等との衝突時にバンパフェイスの貫通口の後方端部が固定部材等に対して相対的に後方に移動することを規制部材により阻止し、バンパフェイスが前方からの衝突荷重により変形を生じるように構成したため、変形により十分に衝突エネルギを吸収させることが可能となる。
また、バンパフェイスの衝突エネルギの吸収効率が優れるため、衝撃吸収部材を、例えばその車幅方向中央部分が肉薄になるように構成することが可能となる。そのため、衝撃吸収部材の容積を低減することが可能となり、それによりコスト削減や車両の軽量化を実現することができる。
以下、本発明に係る車両用バンパ構造の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る車両用バンパ構造の正面図であり、図2は、図1の車両用バンパ構造のY−Y線に沿う断面図であり、図3は、図1の車両用バンパ構造の分解斜視図である。本実施形態に係る車両用バンパ構造1は、図1〜図3に示すように、上側バンパ部2と下側バンパ部3とで構成されている。
上側バンパ部2には、車幅方向に延在する上側バンパフェイス4が設けられるとともに、上側バンパフェイス4の車両後方側において、車体のほぼ全幅にわたって延在された上側バンパビーム6の前面に、上側バンパビーム6と車幅方向の長さが同等な上側衝撃吸収部材5が固定されている。
上側バンパフェイス4の上面41は、取付け具等により図示しない車体フレームに固定されている。なお、上側バンパフェイス4の上面41を例えば上側バンパビーム6に固定するように構成することも可能である。
上側バンパ部2の下方に配置された下側バンパ部3には、車幅方向に延在する下側バンパフェイス13が設けられている。また、下側バンパ部3には、下側バンパフェイス13の車両後方側において、上側バンパビーム6に対してほぼ平行に配置された下側バンパビーム8が車体のほぼ全幅にわたって延在するとともに、下側バンパビーム8と車幅方向の長さが同等な下側衝撃吸収部材7が下側バンパビーム8の前面に固定されている。
上側バンパビーム6および下側バンパビーム8はそれらの後面側で連結部材9により連結されており、連結部材9は、上側バンパビーム後方部分で連結部材を介してサイドビーム10に固定されたラジエータパネル11に固定されている。
上側バンパフェイス4と下側バンパフェイス13は、車幅方向両端部にて互いに接続して一体となり、上側バンパフェイス4と下側バンパフェイス13の間の車幅方向中央部に、ラジエータ等に外気を導入するための貫通口14を形成している。この貫通口14は、上側衝撃吸収部材5の下部及び下側衝撃吸収部材7の上部を覆うように、上側バンパフェイス4と下側バンパフェイス13の前面から後方に延出した筒状に形成されている。
このように、上側バンパフェイス4は、上側衝撃吸収部材5をその前部から上部および下部にわたって被覆するように配置されている。
上側バンパビーム6の前面下部には、規制部材12が車幅方向に延在するように取り付けられている。規制部材12は、略直交する板状の第1当接部12aおよび第2当接部12bとを備えており、第1当接部12aの背面が上側バンパビーム6の前面下部に当接するように上側バンパビーム6に車幅方向両端付近でそれぞれ図示しないボルトで螺着されている。
また、規制部材12は、第2当接部12bが上側衝撃吸収部材5の下端から一定距離離間する下方位置で第1当接部12aから前方に突出するように取り付けられている。
規制部材12の第1当接部12aおよび第2当接部12bより形成される屈曲部分内側には、図2に示すように、上側バンパフェイス4の屈曲面である下面43の後方端部42すなわち車両後方側に延出した貫通口14の上側衝撃吸収部材5側の後方端部が係止されている。図4は、図2における上側バンパフェイスの下面43の後方端部42と規制部材12との拡大図である。
規制部材12の第1当接部12aは上側バンパフェイス4の下面43の後方端部42に車体後方側から当接し、規制部材12の第2当接部12bは上側バンパフェイス4の下面43の後方端部42に下方側から当接するようになっている。このようにして、上側バンパフェイス4の下面43の後方端部42が規制部材12に係止されている。
上側バンパフェイス4の下面43は、下面43の後方端部42を上側衝撃吸収部材5から遠ざかる方向に屈曲部45を設けている。また、上側バンパフェイス4は、上側衝撃吸収部材5の前部を被覆する前面44と下面43との接続角θが鈍角となるように構成されている。
本実施形態では、上側衝撃吸収部材5は、車幅方向両端部5a、5aにて上側バンパフェイス側に突き出るように肉厚に形成されており、その車幅方向の中央部分5bでは規制部材12の車幅方向の長さに相当する範囲で両端部5a、5aに比べて肉薄に形成されている。
なお、上側衝撃吸収部材5および下側衝撃吸収部材7は、それぞれ所定のエネルギ吸収特性やつぶれ量特性を有するものであれば、例えば、発泡樹脂やゴム等の弾性材料で形成することができる。また、プラスチックをブロー成形や押出成形により或いは金属材料を板金等により中空構造として前記形状に成形して上側衝撃吸収部材5や下側衝撃吸収部材7を形成することも可能である。
次に、本実施形態に係る車両用バンパ構造1の作用について説明する。
車両が前方の歩行者に衝突して、図5に示すように、車両用バンパ構造1の上側バンパフェイス4が歩行者の脚部Lや膝部Hに衝突すると、上側バンパフェイス4は後方に押されるが、上側バンパフェイス4の下面後方端部42は、規制部材12の第1当接部12aによって、上側衝撃吸収部材5や上側バンパビーム6に対して相対的な車体後方側への移動が規制される。
なお、この際、上側バンパフェイス4の上面41においても、前述したように車体フレームや上側バンパビーム6等に固定されているため、上側衝撃吸収部材5や上側バンパビーム6に対する相対的な後方への移動が阻止される。
そして、図4に示したように上側バンパフェイス4の下面43の後方端部42が下面43に対して上側衝撃吸収部材5や上側バンパビーム6から遠ざかる方向に屈曲されており、また、同図に示したように下側バンパフェイス4はその前面44と下面43との接続角θが鈍角とされている。
そのため、図6に示すように、車両前方からさらに矢印Aで示されるような衝突荷重が加わると、上側バンパビーム4の下面43には前面44との接続角θをより広げようとする矢印Bで示される下向きの力が加わる。
そして、規制部材12の第1当接部12aに後方への移動を阻止された後方端部42も、下面43に加わる下向きの力によって下方向に、すなわち上側衝撃吸収部材5や上側バンパビーム6から遠ざかる方向に移動しようとするが、その移動が規制部材12の第2当接部12bにより阻止される。
そのため、屈曲部45は、図6に示すように、後方端部42の先端を回転中心とした矢印Cで示す回転力が与えられ、これにより、屈曲部45は、上側衝撃吸収部材5や上側バンパビーム6から遠ざかる方向、且つ後方に移動する。この屈曲部45の移動に伴って、屈曲部45の屈曲角度はより小さくなる。
その結果、上側バンパフェイス4は、図7に示すように、前面44と下面43との接続部及び屈曲部45の双方を変形の起点とした多節折れによる屈曲変形を生じながら有効に衝突エネルギを吸収する。本実施形態に係る車両用バンパ構造1では、このように、衝突時に歩行者の脚部Lから衝突荷重を受けると、図10に示した従来の車両用バンパ構造のように上側バンパフェイス101がすぐに後方に移動してしまうのではなく、規制部材12により後方および下方への移動を阻止されて多節折れによる屈曲変形を生じながら歩行者の脚部Lに適度な反発力を及ぼしつつ衝突エネルギを吸収する。
以上の作用は、CAE(Computer Aided Engineering)解析によっても確かめられている。図8は図10に示した従来の車両用バンパ構造100における衝突時の上側バンパフェイスおよび上側衝撃吸収部材の衝撃吸収量を表すグラフであり、図9は、図1〜図3に示した本実施形態に係る車両用バンパ構造1における衝突時の上側バンパフェイスおよび上側衝撃吸収部材の衝撃吸収量を表すグラフである。
図8、図9ともに、縦軸を衝撃加速度G、横軸を上側バンパフェイスの変位Xとし、衝撃加速度Gが0以上の各曲線の内側の面積Sが各車両用バンパ構造1、100のエネルギ吸収特性の数量的特性である衝撃吸収量を表す。なお、本実施形態に係る車両用バンパ構造では、前述のように、上側衝撃吸収部材5の車幅方向中央部分5bが両端部5a、5bに比べ薄肉に形成している。これに対し、従来の車両用バンパ構造100では衝撃吸収部材102として車幅の全幅にわたって断面形状が同一である衝撃吸収部材が用いられている。
図8に示されるように、従来の車両用バンパ構造100では、下面後方端部を規制していない上側バンパフェイス101は、衝突直後から衝突荷重に従ってその下面後方端部が後方に容易に移動するため、衝撃加速度Gの増加は非常に緩やかで衝突エネルギをあまり吸収しない。そして、上側バンパフェイス101が上側衝撃吸収部材102に当接した後、主に上側衝撃吸収部材102の変形により衝撃加速度Gが徐々に増加して衝突のエネルギを吸収していることが分かる。
このように、従来の車両用バンパ構造100では、衝突エネルギは主に上側衝撃吸収部材102が吸収しており、上側バンパフェイス101は衝突エネルギの吸収にほとんど寄与していないことが分かる。また、そのため、上側バンパフェイス101の車体後方側への変位Xが大きくなっている。
それに対し、図9に示されるように、本実施形態に係る車両用バンパ構造1では、上側バンパフェイス4の下面43の後方端部42が規制部材12により相対的な移動を規制されているために後方に移動できず、衝突直後から上側バンパフェイス4に多節折れによる屈曲変形が生じ、衝突のエネルギを効率良く吸収する。
また、図9と図8とを比較して分かるように、本実施形態に係る車両用バンパ構造1では、衝撃加速度Gが0以上の各曲線の内側の面積Sが図8の従来の場合とほぼ同等の面積となっている。つまり、本実施形態のように規制部材12を設けて上側バンパフェイス4における下面43の後方端部の後方への相対移動を阻止することで、上側衝撃吸収部材5の車幅方向中央部分5bを肉薄としても従来の車幅の全幅にわたって断面形状が同一である衝撃吸収部材と同等の衝撃吸収量を獲得することができることが分かる。
以上のように、本実施形態に係る車両用バンパ構造1によれば、規制部材12を設け、上側衝撃吸収部材5を被覆する上側バンパフェイス4の下面43の後方端部42の上側衝撃吸収部材5や上側バンパビーム6に対する相対的移動すなわち後方への移動を規制部材12により阻止することで、バンパフェイス4が前方からの衝突荷重により変形して十分に衝突エネルギを吸収させることが可能となる。
これは以下のことが原因と考えられる。すなわち、従来の車両用バンパ構造100における上側バンパフェイス101は、その上面を車体フレームや上側バンパビームで固定されているだけであり、いわば片持ち支持されている状態であったため、前方から衝突荷重が加わると車体フレーム等に対する固定点を中心に回動を生じて衝突荷重を受け止められず、また、変形が生じるとしてもその上面のみに生じるだけで下面では変形が生じないためバンパフェイスの吸収効率が非常に低かった。
それに対し、本実施形態に係る車両用バンパ構造1では、上側バンパフェイス4が上面41のみならず下面43もその後方端部42が規制部材12の第1当接部12aにより後方への移動を阻止されるため、前記従来の車両用バンパ構造100のように上側バンパフェイス4が車体フレーム等に対する固定点を中心とした回動を生じることなく、その上面41および下面43に生じる変形によって効率良く衝突エネルギを吸収するためと考えられる。
また、規制部材12に第1当接部12aと略直交する第2当接部12bを設けることで、上側バンパフェイス4が前方からの衝突荷重により下面43が下方に移動して衝突荷重が下方に逃げてしまうことを阻止して、下面43を効果的に後方に押しつぶし下面43に変形を生じさせることができる。
さらに、本実施形態のように、上側バンパフェイス4を、その前面44と下面43とのなす角が鈍角となるように構成し、上側バンパフェイス4の下面43の後方端部42が下面43に対して上側衝撃吸収部材5や上側バンパビーム6から遠ざかる方向に屈曲するように構成することで、前述したように、上側バンパフェイス4の下面43において、前面44付近では下向きの力が、また屈曲部45付近では上向きの力が加わるようにすることができる。そのため、衝突時の前方からの衝突荷重で上側バンパフェイス4の下面43に多節折れによる屈曲変形を確実に生じさせ、有効に衝突エネルギを吸収させることが可能となる。
また、本実施形態に係る車両用バンパ構造1では、前述のように上側バンパフェイス4の衝突エネルギの吸収効率が非常に優れているため、上側衝撃吸収部材5をその車幅方向中央部分5bが肉薄になるように構成することができる。そのため、衝撃吸収部材の容積を低減することが可能となり、それによりコスト削減や車両の軽量化を実現することができる。
一方、例えば、上側バンパフェイス4の下面43の後方端部41を車体フレームや上側バンパビーム6の下面等に直接ボルト締めするように構成した場合、本実施形態と同様の衝突特性を得るためには車幅方向の全幅にわたってボルトの間隔を狭くしてボルト締めする必要があり、部品点数が多くなる。
それに対し、本実施形態では、前述したように、規制部材12を上側バンパビーム6に車幅方向両端付近の2箇所でボルト締めして取り付けられる。このように、本実施形態に係る車両用バンパ構造1によれば、1本の規制部材12と2本のボルトで車幅方向の全幅にわたって一様な衝突特性を得ることができ、部品点数を低減させることが可能となる。
なお、本実施形態では、車両用バンパ構造1において上側バンパフェイス4にのみ規制部材12を設ける場合について述べたが、下側バンパフェイス13についても、屈曲面であるその上面の後方端部すなわち貫通口14の下側衝撃吸収部材側の後方端部を係止するように規制部材を設けることが可能であり、上側バンパフェイス4についての上記説明が下側バンパフェイスの場合についてもそのまま適用することができる。また、上側および下側のバンパフェイスの両方に規制部材をそれぞれ設けることも可能である。
また、本実施形態では、上側衝撃吸収部材5の車幅方向中央部分5bを肉薄に形成する場合について述べた。しかし、本発明では、衝撃吸収部材に関しては必ずしもこのような形状である必要はなく、例えば、本実施形態のようにバンパフェイスに規制部材を設け、衝撃吸収部材としては従来のような車幅の全幅にわたって断面形状が同一である衝撃吸収部材を用いることも可能であり、そのような場合も本発明に含まれる。
また、本実施形態では、車両が衝突する対象が歩行者である場合について述べたが、他の車両やガードレール、壁等に衝突する場合にも本発明に係る車両用バンパ構造は有効にその機能を発揮し得る。
本実施形態に係る車両用バンパ構造の正面図である。 図1の車両用バンパ構造のY−Y線に沿う断面図である。 図1の車両用バンパ構造の分解斜視図である。 図2における上側バンパフェイスの下面後方端部と規制部材との拡大図である。 前方の歩行者に衝突した本実施形態に係る車両用バンパ構造を表す図である。 図5における上側バンパフェイスの下面後方端部と規制部材との拡大図である。 多節折れによる変形を生じた上側バンパフェイスを表す図である。 従来の車両用バンパ構造における衝突時の上側バンパフェイス等の衝撃吸収量を表すグラフである。 本実施形態に係る車両用バンパ構造における衝突時の上側バンパフェイス等の衝撃吸収量を表すグラフである。 衝突時の従来の車両用バンパ構造を表す図である。
符号の説明
1 車両用バンパ構造
4 上側バンパフェイス
42 後方端部
43 下面
44 前面
5 上側衝撃吸収部材
7 下側衝撃吸収部材
12 規制部材
12a 第1当接部
12b 第2当接部
13 下側バンパフェイス
14 貫通口
θ 下面と前面とのなす角

Claims (6)

  1. 車両の車幅方向に延在する固定部材の前面に取り付けられた衝撃吸収部材と、
    前記衝撃吸収部材を被覆するとともに、後方に向けて延出した貫通口を形成するバンパフェイスと、
    前記バンパフェイスにおける貫通口の後方端部が前記固定部材に対して相対的に移動することを阻止する規制部材と
    を備えることを特徴とする車両用バンパ構造。
  2. 前記衝撃吸収部材は、上側衝撃吸収部材と、前記上側衝撃吸収部材の下方に配置された下側衝撃吸収部材を有し、
    前記バンパフェイスの貫通口は、前記上側衝撃吸収部材と前記下側衝撃吸収部材の間に形成され、
    前記規制部材は、前記貫通口における前記上側衝撃吸収部材側の後方端部の相対的移動を阻止することを特徴とする請求項1に記載の車両用バンパ構造。
  3. 前記衝撃吸収部材は、上側衝撃吸収部材と、前記上側衝撃吸収部材の下方に配置された下側衝撃吸収部材とを有し、
    前記バンパフェイスの貫通口は、前記上側衝撃吸収部材と前記下側衝撃吸収部材の間に形成され、
    前記規制部材は、前記貫通口における前記下側衝撃吸収部材側の後方端部の相対的移動を阻止することを特徴とする請求項1に記載の車両用バンパ構造。
  4. 前記規制部材は、前記貫通口の後方端部に後方から当接する当接部を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両用バンパ構造。
  5. 前記規制部材は、前記貫通口の後方端部に前記貫通口の内側から当接する当接部を有することを特徴とする請求項3に記載の車両用バンパ構造。
  6. 前記バンパフェイスは、その前面から前記貫通口の後方端部まで延出する延出面と、前記バンパフェイスの前面とのなす角が鈍角となるように構成されており、
    かつ、前記延出面は、前記後方端部を貫通口の内側に配置させる方向に屈曲していることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の車両用バンパ構造。
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