JP2007203472A - 感熱記録紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】古紙パルプを含有する基紙を用いても、地肌部の耐熱カブリ性や記録部の耐熱保存性に優れた感熱記録紙を提供することにある。
【解決手段】基紙上に、ロイコ染料及び呈色剤を含有する感熱記録層を設けた感熱記録紙において、該基紙が古紙パルプを含有し、且つ感熱記録層の呈色剤として2−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−6−[(2−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−(sec−ブチル)フェノールと2,6−ビス[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−(sec−ブチル)フェノールを併用する。

Description

本発明は、ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録紙に関するものである。
従来から、ロイコ染料と該ロイコ染料と熱時反応して発色させる呈色剤とを主成分とする感熱記録層を有する感熱記録体は、広く実用化されている。この感熱記録体に記録を行うには、サーマルヘッドを内蔵したサーマルプリンター等が用いられるが、このような感熱記録法は、従来実用化された他の記録法に比べて、記録時に騒音がない、現像定着の必要がない、メンテナンスフリーである、機器が比較的安価でありコンパクトである、得られた発色が非常に鮮明であるといった特徴がある。
このため、感熱記録体は、情報産業の発展に伴い、ファクシミリ、プリンター、コンピューター分野の端末機、各種計測器などの出力用紙として、さらにはラベル用紙や乗車券等の幅広い分野で使用されている。
感熱記録体の支持体に関しては、一般的な上質紙以外にも合成紙、フィルム、プラスチック等が知られているが、近年資源保護の観点から紙類においても古紙を回収し、これを原料として使用することが求められ、例えば古紙パルプを含有した板紙上に感熱記録層を塗布した感熱記録体(特許文献1参照)が開示されている。しかしながら、感熱記録体に古紙パルプを含有する支持体を用いると、高温環境下に保存した場合に、地肌カブリや記録部の保存性に問題が生じることがある。
特開昭58−25986号公報 特開2003−291542号公報
本発明の課題は、古紙パルプを含有する基紙を用いても、地肌部の耐熱カブリ性や記録部の耐熱保存性に優れた感熱記録紙を提供することにある。
本発明は、基紙上に、ロイコ染料及び呈色剤を含有する感熱記録層を設けた感熱記録紙において、該基紙が古紙パルプを含有し、且つ前記感熱記録層が呈色剤として下記一般式(1)で表される化合物の少なくとも1種と一般式(2)で表される化合物の少なくとも1種とを含有することを特徴とする。
Figure 2007203472
Figure 2007203472
[式中、R1およびR2はそれぞれn−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基またはtert−ブチル基を表す。]
一般式(1)で表される化合物が2−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−6−[(2−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−(sec−ブチル)フェノールであり、一般式(2)で表される化合物が2,6−ビス[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−(sec−ブチル)フェノールであると、地肌部の耐熱地肌カブリ性や記録部の保存性に特に優れた感熱記録紙が得られるため、より好ましい。また、一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物の質量比は、70:30〜30:70の範囲が好ましい。
本発明の感熱記録紙は、古紙パルプを含有する基紙を用いても、地肌部の耐熱カブリ性や記録部の耐熱保存性が、古紙パルプを含まない基紙を用いた場合と同等のレベルに維持されるため、資源保護を重視する用途にも利用できるという利点がある。
本発明においては、呈色剤として前記一般式(1)で表される化合物の少なくとも1種と一般式(2)で表される化合物の少なくとも1種とを併用(以下、特定の呈色剤と称す)する。
本発明は、各種の呈色剤を検討した結果、前記特定の化合物を併用することによって、古紙パルプを高度に配合した基紙を用いた場合でも、地肌部の耐熱カブリ性や記録部の耐熱保存性が顕著に改善されるという優れた効果を見出してなされたものである。このため、一般式(1)で表される化合物または一般式(2)で表される化合物のいずれか一方のみを使用した場合には、所望の効果が得がたい。
前記一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物の併用比率は特に限定するものではないが、質量比で70:30〜30:70程度が好ましい。
なお、本発明にあっては、一般式(1)および(2)で表される化合物が、通常の精製工程で除去されない程度の不純物(具体的には合成原料や副生成物)を含んでいてもよい。
前記一般式(1)で表される化合物としては、2−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−6−[(2−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−(sec−ブチル)フェノールが好ましく、一般式(2)で表される化合物としては2,6−ビス[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−(sec−ブチル)フェノールが好ましく、2−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−6−[(2−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−(sec−ブチル)フェノールと2,6−ビス[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−(sec−ブチル)フェノールを併用するのがより好ましい。
本発明は、呈色剤として前記特定の呈色剤を選択的に使用するものであるが、本発明の所望の効果を阻害しない範囲で、他の呈色剤を併用することもできる。かかる他の呈色剤としては、例えば4,4′−イソプロピリデンジフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、4,4′−シクロヘキシリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス[α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1,3−ビス[α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4,4′−ビス[(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド]ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−メチルジフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4′−メチルフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニルチオエトキシ)メタン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル等のフェノール化合物、N−(p−トルエンスルホニル)カルバモイル酸−p−クミルフェニルエステル、4,4′−ビス[(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド]ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(N−p−トリルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、N−(o−トリル)−p−トリルスルホアミド、N−(p−トリルスルホニル)−N′−フェニルウレア等の分子内に−SONHCO−結合を有する化合物、p−クロロ安息香酸亜鉛、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸亜鉛等の芳香族カルボン酸の亜鉛塩等が挙げられる。
前記特定の呈色剤の使用比率は特に限定されないが、感熱記録層の全固形分に対して10〜60質量%程度が好ましい。呈色剤の使用比率が10質量%未満になると記録感度が低下する恐れがあり、また60質量%を超えるとロイコ染料の比率低下により、最高記録濃度が低下する恐れがある。
本発明において基紙を構成する古紙パルプは、家庭やオフィスから出される新聞、雑誌等の古紙を原料とし、一般に離解、粗選、精選、脱墨、漂白工程を適宜組み合せて作製されたものが使用できる。
本発明では、基紙を構成する古紙パルプの配合割合は特に限定するものではないが、パルプ成分の20〜100質量%、とりわけ50〜100質量%が古紙パルプであると顕著な効果を発揮する。
本発明における基紙は、上記古紙パルプに、必要に応じて広葉樹晒パルプや針葉樹晒パルプなどを配合し、填料、サイズ剤、定着剤、歩留り向上剤、紙力増強剤、染料などの各種助剤を配合して調成された紙料を、酸性抄紙、弱アルカリ性抄紙あるいはアルカリ性抄紙して得られたものが使用できる。
基紙の坪量については特に限定するものではないが、一般には、30〜250g/m2程度のものが使用できる。
本発明では、上記基紙と感熱記録層との間に下塗り層を設けることもできる。下塗り層は、顔料とバインダーを主成分とする層とするのが好ましい。
かかる顔料としては、一般の無機顔料や有機顔料の全てが使用できるが、特にJIS−K5101で規定する吸油量が40ml/100g以上であるものが好ましい。具体的には、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、カオリン、焼成カオリン、無定形シリカ、尿素−ホルマリン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、上記吸油量が70ml/100g〜100ml/100g程度の焼成カオリンが特に好ましい。
上記下塗り層に使用するバインダーとしては、水溶性バインダー及び水分散性バインダーが挙げられる。これらは1種若しくは2種以上を混合して使用してもよい。上記水溶性バインダーとしては、デンプン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、カゼイン等が挙げられる。上記水分散性バインダーとしては、合成ゴムラテックス、または合成樹脂エマルジョンが一般的であり、スチレン−ブタジエンゴムラテックス、アクリロニトリル−ブタジエンゴムラテックス、アクリル酸メチル−ブタジエンゴムラテックス、酢酸ビニルエマルジョン等が挙げられる。
これらバインダーの使用量は、下塗り層に配合される顔料に対して、3〜100質量%、好ましくは5〜50質量%、特に好ましくは8〜15質量%である。また下塗り層にはワックス、消色防止剤、界面活性剤等を添加してもよい。
下塗り層は一般に水を分散媒体とし、無機顔料および有機顔料から選ばれる少なくとも1種の顔料とバインダーを混合攪拌して得られた下塗り層用塗液を、基紙上に乾燥後の塗布量が2〜20g/m、好ましくは5〜15g/m程度となるように塗布乾燥して形成される。
下塗り層の塗布には、公知の塗布方法を使用することができる。具体的には、エアナイフコーター、ロールコーター、ブレードコーター、グラビアコーター、カーテンコーター等が使用でき、なかでもブレードコーターを用いるのが好ましい。
なお、下塗り層には、必要に応じてキャレンダー等の平滑化処理を施してもよい。
本発明の感熱記録層を構成するロイコ染料の具体例としては、例えば3−〔2,2−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)ビニル〕−3−(4−ジエチルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−トルイジノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド、3,3−ビス[1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル]−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−[1,1−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)]−3−p−ジエチルアミノフェニルフタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド等が挙げられる。これらのロイコ染料は、単独または2種類以上を混合して使用してもよい。
本発明においては、感熱記録層に公知の各種増感剤を配合することができる。かかる増感剤としては、例えば、1、2−ジフェノキシエタン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、2−ナフチルベンジルエーテル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、テレフタル酸ジメチルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステル、m−ターフェニル、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−クロロベンジルエステル、ジフェニルスルホン、1,2−ジフェノキシメチルベンゼン、p−ベンジルビフェニル、p−アセチルビフェニル、p−アセトトルイジド、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、ベンジル−4−メチルチオフェニルエーテル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、シュウ酸ジベンジルエステル、テレフタル酸ジブチルエステル、イソフタル酸ジブチルエステル、p−アセトフェネチジド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼンラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、エルカ酸アミド、N−パルミチルパルミチン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−ステアリル−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、N−オレイル−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、N−メチロールステアリン酸アミド、N−メチロールベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、メチレンビスラウリン酸アミド、メチレンビス(12−ヒドロキシステアリン酸アミド)、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスイソステアリン酸アミド、エチレンビス(12−ヒドロキシステアリン酸アミド)、エチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビス(12−ヒドロキシステアリン酸アミド)、ブチレンビスステアリン酸アミド、メチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、1,3−キシリレンビスステアリン酸アミド、N−ブチル−N′−ステアリル尿素、N−フェニル−N′−ステアリル尿素、N,N′−ジステアリル尿素等を挙げることができるが、特にこれらに制限されるものではない。これらの増感剤は、単独または2種類以上を混合して使用してもよい。
増感剤の使用量は特に限定されないが、一般に呈色剤1質量部に対して4質量部以下で調節するのが望ましい。
保存性改良剤としては、例えば1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、2,2′−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸等が挙げられる。なお、保存性改良剤の使用量は、呈色剤1質量部に対して0.1〜0.4質量部程度が好ましい。
感熱記録層は、一般には水を媒体とし、ロイコ染料、特定の呈色剤、接着剤、必要に応じて、増感剤、保存性改良剤、各種助剤を混合攪拌して調製された感熱記録層用塗液を、基紙上に乾燥後の塗布量が3〜10g/m程度となるように塗布乾燥して形成される。
なお、感熱記録層は、複数のロイコ染料を各々異なる層に配する多層発色層の構成であってもよいし、複数のロイコ染料を同一の層に含有させる単層発色層の構成であってもよい。
感熱記録層用塗液に配合する接着剤としては、例えば、完全(あるいは部分)ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール類、澱粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタアクリル酸エステル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、カゼイン、ゼラチン等の水溶性接着剤、並びに酢酸ビニル系ラテックス、ウレタン系ラテックス、アクリル系ラテックス、スチレン−ブタジエン系ラテックス等が挙げられる。
また、助剤としては、例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステル・ナトリウム塩、脂肪酸金属塩等の界面活性剤、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワックス類、カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化チタン、無定形シリカ、水酸化アルミニウム等の顔料、グリオキザール、ホルマリン、グリシン、グリシジルエステル、グリシジルエーテル、ジメチロール尿素、ケテンダイマー、ジアルデヒド澱粉、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂、ケトン−アルデヒド樹脂、アジピン酸ジヒドラジド、ホウ砂、ホウ酸、炭酸ジルコニウムアンモニウム、エポキシ系化合物等の耐水化剤、その他消泡剤、蛍光染料、着色染料等が挙げられる。
感熱記録層の形成方法については特に限定されず、例えばエアナイフコーティング、バリバーブレードコーティング、ピュアブレードコーティング、ロッドブレードコーティング、ショートドウェルコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング、グラビアコーティング等の公知の適当な塗布方法により形成される。
なお、本発明の感熱記録紙においては、記録走行性と耐薬品性を高めるために成膜性を有する接着剤を主成分とする保護層を感熱記録層上または基紙の裏面側に設けたり、或いは各層を塗布形成した後にスーパーカレンダー掛け等の平滑化処理をしたり、基紙の裏面側にインクジェット記録層や磁気記録層や粘着剤層を設けたりする等の各種公知の感熱記録紙製造技術を付加することもできる。
本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、特に断わらない限り、「部」及び「%」はそれぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
実施例1
・A液分散(ロイコ染料分散液の調製)
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン42部、スルホン変性ポリビニルアルコールの10%水溶液60部、及び水18部からなる組成物をウルトラビスコミルを用いて平均粒子径が0.80μmとなるまで粉砕してロイコ染料分散液を得た。
・B液分散(呈色剤分散液の調製)
2−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−6−[(2−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−(sec−ブチル)フェノール21部、2,6−ビス[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−(sec−ブチル)フェノール21部、スルホン変性ポリビニルアルコールの10%水溶液60部、及び水18部からなる組成物をウルトラビスコミルを用いて平均粒子径が0.80μmとなるまで粉砕して呈色剤分散液を得た。
・C液分散(増感剤分散液の調製)
1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン42部、スルホン変性ポリビニルアルコールの10%水溶液60部、及び水18部からなる組成物をウルトラビスコミルを用いて平均粒子径が1.00μmとなるまで粉砕して増感剤分散液を得た。
(感熱記録層用塗液の調製)
A液25部、B液50部、C液30部、軽質炭酸カルシウム25部、ポリビニルアルコール(商品名:ポバールPVA−217、クラレ社製)の10%水溶液120部、ステアリン酸亜鉛の水分散液(商品名:ハイドリンZ−8−36、固形分濃度36%、中京油脂社製)8部、及び水70部からなる組成物を混合攪拌して感熱記録層用塗液を得た。
(感熱記録紙の作製)
上記の感熱記録層用塗液を、パルプ成分が古紙パルプ85%、NBKP15%より構成される坪量50g/mの中質紙の片面に、乾燥後の塗布量が6g/mとなるように塗布乾燥し、更にスーパーカレンダーで平滑化処理して感熱記録紙を得た。
実施例2
実施例1のロイコ染料分散液の調製において、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの代わりに、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。
実施例3
実施例1のロイコ染料分散液の調製において、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの代わりに、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。
比較例1
実施例1の呈色剤分散液の調製において、2−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−6−[(2−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−(sec−ブチル)フェノール21部、2,6−ビス[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−(sec−ブチル)フェノール21部の代わりに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン42部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。
参考例1
実施例1の感熱記録紙の作製において、パルプ成分がLBKP80%、NBKP20%より構成される坪量50g/mの上質紙を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。
参考例2
比較例1の感熱記録紙の作製において、パルプ成分がLBKP80%、NBKP20%により構成される坪量50g/mの上質紙を用いた以外は、比較例1と同様にして感熱記録紙を得た。
かくして得られた感熱記録紙について以下の評価を行い、その結果を表1に示した。
(記録濃度)
感熱記録紙を23℃・50%RHの環境下で24時間放置後、感熱発色試験機TH−PMD(大倉電機社製)を用いて、印加エネルギー0.41mJ/dotで印字した。記録部の濃度をマクベス濃度計(商品名:TR−927J型、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。
(耐熱カブリ性)
上記の方法で記録した感熱記録紙を60℃、20%RHの条件下に24時間放置した後、未記録部分の濃度をマクベス濃度計(商品名:TR−927J型、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。
(耐熱保存性)
上記の方法で記録した感熱記録紙を60℃、20%RHの条件下に24時間放置した後、記録部の濃度をマクベス濃度計(商品名:TR−927J型、マクベス社製)のビジュアルモードで測定し、下記式によって記録濃度の残存率を求めた。
記録濃度の残存率(%)=(熱処理24時間後の濃度/熱処理前の濃度)×100
Figure 2007203472
呈色剤として特定の化合物を併用することで、古紙パルプを含有する基紙を用いても、地肌部の耐熱カブリ性や記録部の耐熱保存性が、古紙パルプを含有しない基紙を用いた場合と同等の感熱記録紙が得られ、資源保護を重視する用途にも適用できる。



Claims (3)

  1. 基紙上に、ロイコ染料及び呈色剤を含有する感熱記録層を設けた感熱記録紙において、該基紙が古紙パルプを含有し、且つ前記感熱記録層が呈色剤として下記一般式(1)で表される化合物の少なくとも1種と一般式(2)で表される化合物の少なくとも1種とを含有することを特徴とする感熱記録紙。
    Figure 2007203472
    Figure 2007203472
    [式中、R1およびR2はそれぞれn−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基またはtert−ブチル基を表す。]
  2. 一般式(1)で表される化合物が2−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−6−[(2−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−(sec−ブチル)フェノールであり、一般式(2)で表される化合物が2,6−ビス[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−(sec−ブチル)フェノールである請求項1に記載の感熱記録紙。
  3. 一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物の質量比が70:30〜30:70である請求項1または2に記載の感熱記録紙。

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