JP2007203134A - 殺菌プラスチックペレット - Google Patents

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Abstract

【課題】 水系の環境や菌量に応じて殺菌効果を発揮し、効果持続期間の長い、人体にとって安全な殺菌プラスチックペレットを提供する。
【解決手段】 ヨウ素結合陰イオン交換樹脂を粉末状に加工したものを、低密度ポリエチレンに含有させて成る殺菌プラスチックペレットである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ヨウ素結合陰イオン交換樹脂を粉末状に加工したものを滲出性のあるプラスチック樹脂に含有させて成る殺菌プラスチックペレットに関する。
従来、水系での殺菌方法は、液体薬剤投入、紫外線殺菌、光触媒を用いたセラミックボール、銅や銀系の抗菌剤をプラスチックに含有させた素材を利用することが汎用的であったが、液体薬剤の投入は人体に危険かつ有害なものが多く、紫外線殺菌や光触媒を用いたセラミックボールに関しては光源を用いなければ効果を発揮することが難しく、コスト面や装置の大きさにより実用性に乏しい。銅や銀系の抗菌剤をプラスチックに含有させた素材は、菌の存在量に関わらず銅イオンや銀イオンを常時流出してしまい長期的に菌数の環境に応じて持続的に効果を発揮することは極めて困難であり、結果的に使用し始めの短期間でしか効果を維持することができなかった。
液体中で使用される殺菌剤は、塩素系や酸素系の薬液などを水に溶解して使用する方法が主流であり、人体に危険かつ有害なものが多く、人体の肌荒れや使用時の換気や保管方法などの危惧する点が多い。また、薬液などは定期的に且つ頻繁に水に投入しなければ衛生的な状態を保つことができず管理面での煩雑さが顕著である。危険性の比較的に低い光触媒を用いたセラミックボールや銅や銀系の抗菌剤をプラスチックに含有させた素材は、殺菌効果が微弱であり、その効果に持続性がない。
これに対し、ヨウ素結合陰イオン交換樹脂は強塩基性陰イオン交換基を官能基としているためプラスに帯電した陰イオン交換樹脂としての性質を有している。細菌などの生物の細胞は大量の核酸を内部に含み、表面近くには酸性アミノ酸を含むため細胞膜はマイナスに帯電した状態にあり、ヨウ素結合陰イオン交換樹脂はマイナスに帯電している細菌、微生物を引き寄せイオン交換の原理でヨウ素(I)を遊離させヨウ素(I)の作用で殺菌する。
この原理は細菌や微生物の存在に対して反応するため、それらの存在量に応じて結合しているヨウ素の遊離がおこなわれるので、ヨウ素を常時流出させるものではない。これは殺菌効果を対象となる水系の環境に応じて持続させることができるという特性を有している。
しかし、ヨウ素結合陰イオン交換樹脂の粒径は約0.5mmと液体中で使用するには粒径が小さく、液体中に流散しないようにするにはそれを被う包材や容器の網目等を細かくしなければならない。包材や容器の網目等を細かくすることにより、殺菌の対象となる水の進入を制御しヨウ素結合陰イオン交換樹脂と細菌との接触を妨げることになり、結果的に効果を激減させることが判明した。
一方、殺菌の対象となる水系の環境、及び菌量、循環設備の構造に応じて殺菌剤の保有殺菌能力、形状、大きさを変えなければ効果的な殺菌力と長い効果持続期間を提供することができないという欠点や、流れる水系で使用する場合には殺菌剤や殺菌ペレットの大きさにより水流を妨げてしまう欠点があることも判明した。
本発明は、上記の問題点を解決すべくヨウ素結合陰イオン交換樹脂を粉末状に加工し滲出性のあるプラスチック樹脂に含有させ、自由自在にペレットの形状、大きさを変えることにより、対象となる水系の環境、菌量に応じた殺菌効果と長い効果持続期間を提供することを目的として本発明を完成させたものである。
前記目的を達成するために、本発明は、滲出性のあるプラスチック樹脂に殺菌機能を有するヨウ素結合陰イオン交換樹脂を粉末状に加工したものを含有させる。滲出性のあるプラスチック樹脂は、コストの面からも汎用的なポリエチレン樹脂が好ましく、滲出性のより高い低密度ポリエチレンで低融点のものがヨウ素結合陰イオン交換樹脂を熱変性させないためにも望ましい。
また本発明は、水系の限られた殺菌ゾーンで多数のペレットに効率良く殺菌効果を発揮させるために、ペレットの形状を球形にすることにより、ペレットの表面摩擦が小さくなり多数のペレットが互いの浮遊性を阻止することなく個々のペレットの可動範囲が大きくなり、個々のペレットが保有する殺菌能力を最大限に活用することができる。
更に本発明は、球形の殺菌プラスチックペレットの直径の大きさに比例させてヨウ素結合陰イオン交換樹脂を粉末状に加工したものの含有量を増減させることによりペレットの一定重量あたりの殺菌能力を等しくさせることを特徴とする殺菌プラスチックペレットである。
大きさの異なるペレットからなる同じ重量の2種類のペレット群の総表面積(ペレット群のペレットの総数と1つのペレットの表面積を乗じた数値)を比較すると、球体の性質により総表面積の大きさは2種類のペレットの直径の大きさに負の比例をしている。ペレットの表面にはヨウ素結合陰イオン交換樹脂を粉末状に加工したものが均一に分散されているため、同じ含有量であれば総表面積が大きいほど殺菌能力は大きくなる。つまり同じ重量で同じ含有量の大小2種類のサイズのペレット群を比較すると小さいサイズのペレット群の方が総表面積は大きいため殺菌能力も大きくなる。一方、ペレットの直径を倍にして同等の殺菌能力を保有させるにはヨウ素結合陰イオン交換樹脂を粉末状に加工したものの含有量も倍にしなければ等しくならない。
このことにより球形の殺菌プラスチックペレットの直径の大きさとヨウ素結合陰イオン交換樹脂を粉末状に加工したものの含有量を調整することにより、環境に応じた最小限のコストでの殺菌を提供することができる。
すなわちペレットを設置する場所が限られた狭いスペースでも、より少量のペレットで同等の殺菌効果を発揮することができ、また流れる水系で使用する場合においては、ペレットのサイズを大きくすることにより各々のペレット間の空間が大きくなり水流を妨げることなく殺菌することができる。
本発明の滲出性のあるプラスチック樹脂に殺菌機能を有するヨウ素結合陰イオン交換樹脂を粉末状に加工したものを含有させた殺菌プラスチックペレットは、日常生活における浴槽、洗い場、洗濯槽、排水口などの菌の繁殖しやすい水系の環境において、メッシュ生地やネット状ケース等の包材に包み使用することにより、ペレットに接触する水を効率よく殺菌することができる。また、ペレットの形状を球形にしてペレットのサイズとヨウ素結合陰イオン交換樹脂を粉末状に加工したものの含有量を調節することにより、効果を減少させず、また必要以上にペレットの使用量を増やすこともなく、環境に応じた効果的な殺菌をすることができる。すなわち、本発明により初めて水系の環境や菌量に応じて殺菌効果を発揮し、効果持続期間の長い、人体にとって安全な殺菌プラスチックペレットを提供することが可能となる。
本発明の殺菌ペレットは、滲出性のあるプラスチック樹脂にヨウ素結合陰イオン交換樹脂を粉末状に加工したものを少なくとも含有しており、顔料や分散剤などの他のプラスチック添加剤を含有していてもよい。
滲出性のあるプラスチック樹脂としては、ポリエチレン樹脂が好ましく、滲出性のより高い低密度ポリエチレンで低融点のものがヨウ素結合陰イオン交換樹脂を熱変性させないためにも望ましい。
殺菌ペレットの形状は、ペレットの表面摩擦が小さく、多数のペレットが互いの浮遊性を阻止することなく、限られた殺菌ゾーンで個々のペレットの可動範囲が拡散され、個々のペレットが保有する殺菌能力を最大限に活用することができる球形が望ましい。
球形の殺菌ペレットの大きさやヨウ素結合陰イオン交換樹脂を粉末状に加工したものの含有量は通常の使用では直径約3〜6mm程度の大きさで含有量約10%が、ペレットを包むメッシュ生地やネット状のケース等の包材の性質からも好ましい。しかし、流れる水系での使用においては、水流を妨げないために直径約6〜12mm程度の大きさで含有量約20%のペレットが望ましい。

以下、本発明品を実施例により更に詳細に説明する。
〔殺菌性試験〕
ヨウ素結合陰イオン交換樹脂を粉末状に加工したものをポリエチレン樹脂に10%含有した球形ペレット25gを50mlの密閉チューブに入れ(容積率約90%)、滅菌蒸留水で10CFU/mlに調整した4菌種混合菌液25ml(試験品25gが浸る量)を加え、37℃の恒温槽中で振盪しながら反応させた。反応終了後、各菌種の選択培地で生残菌を定量した。対象として無添加のポリエチレン樹脂L705での生残菌量を殺菌率0%として、試験品ペレットの殺菌率を求めた。
病原性大腸菌O−157の殺菌効果を表1、黄色ブドウ球菌の殺菌効果を表2、緑膿菌の殺菌効果を表3に示し、レジオネラ菌の殺菌効果を表4に示す。
Figure 2007203134
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Figure 2007203134
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〔官能試験〕
浴槽約200リットルに、ヨウ素結合陰イオン交換樹脂を粉末状に加工したものをポリエチレン樹脂に10%含有した球形ペレット150gをメッシュ袋に入れ、水替えをせず1日4人が計4日間入浴した。4日間の入浴後の浴槽内の水は全く臭気がなく浴槽の壁面にぬめりが発生することもなかった。
ヨウ素結合陰イオン交換樹脂を粉末状に加工したものをポリエチレン樹脂に10%含有した球形ペレット40gをメッシュ袋に入れたものを、使用済みの衣類等と一緒に洗濯槽内で使用することにより、室内で衣類を干し乾燥させても衣類に臭気は発生しなかった。

Claims (3)

  1. 滲出性のあるプラスチック樹脂に殺菌機能を有するヨウ素結合陰イオン交換樹脂を粉末状に加工したものを含有させ、水系で殺菌させることを特徴とする殺菌プラスチックペレット。
  2. 水系の限られた殺菌ゾーンで、多数のペレットに効率良く殺菌効果を発揮させるために、請求項1記載のペレットの形状を球形にすることにより、ペレットの表面摩擦が小さくなり多数のペレットが互いの浮遊性を阻止することなく個々のペレットの可動範囲が大きくなり、個々のペレットが保有する殺菌能力を最大限に活用できることを特徴する殺菌プラスチックペレット。
  3. 請求項2記載の球形殺菌プラスチックペレットの大きさに比例させてヨウ素結合陰イオン交換樹脂を粉末状に加工したものの含有量を増減させることによりペレットの一定重量あたりの殺菌能力を等しくさせることを特徴とする殺菌プラスチックペレット。

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