本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、まず図1は、本発明の実施例における広告配信サービスを提供する広告配信サーバ1を含む本発明の電子メールシステムとなる広告配信システムの全体像を示すブロック図である。
本実施例の広告配信システムは、図1に示すように、本発明の送信者及び受信者となる利用者a、b、…が、インターネット網5を介した電子メールの送受信やWebページの閲覧に利用する本発明の送信者端末及び受信者端末となる携帯電話機4a、4b、…と、広告主A、B、…が、利用者a、b、…に閲覧させたいWebページをインターネット網5を介して配信するWebサーバ3a、3b、…と、広告配信サービス提供会社の担当者が、広告主A、B、…から受付けた広告情報の登録や変更、削除等を行う広告管理コンピュータ2と、広告管理コンピュータ2及びインターネット網5と接続され、広告管理コンピュータ2を介して登録された広告情報をインターネット網5を介して携帯電話機4a、4b、…に配信することで、利用者a、b、…が広告情報に対応するWebページを閲覧するように誘導する本発明のサーバコンピュータとなる広告配信サーバ1と、から主に構成される。
本実施例において、利用者a、bが使用する携帯電話機4a、4bは、無線による通常の通話機能や、インターネット網5を介した電子メールの送受信機能、インターネット網5を介した広告配信サーバ1やWebサーバ3a、3bからのWebページの取得/閲覧機能、インターネット網5を介した広告配信サーバ1からのメッセンジャーアプリケーションプログラム(以下、メッセンジャーアプリと略称する)の取得/実行機能に加えて、特に図示しないが、内蔵する小型のGPS(Global Positioning System)アンテナにて、複数のGPS衛星6から送信されるGPS電波に基づいて現在位置を特定し、該特定した現在位置を特定可能な現在位置情報であるGPS情報を出力するGPS機能(現在位置情報取得機能)を備えているとともに、該携帯電話機4a、4bの各種の動作を制御する図示しない制御部や、送受信する電子メールや取得したWebページ等を表示するための表示部、メニュー等の選択操作や電子メールにおける文字等を入力するための入力部を備えている。これら、GPS機能(現在位置情報取得機能)は、例えば、携帯電話機4a、4bに搭載されている、ベースバンドLSI等に組み込まれた機能として提供される。
尚、広告配信サーバ1を介する電子メールの送受信機能に関しては、前記したメッセンジャーアプリにより形成されているとともに、該メッセンジャーアプリによる電子メールの送受信機能においては、GPS情報に加えて、携帯電話機4a、4bの図示しない基地局からの電波強度やバッテリー残量等の付加情報を含む電子メールの送受信が可能とされている。
本実施例におけるメッセンジャーアプリには、広告を特定するためのキーワードからなるキーワードリストを含むとともに、他の携帯電話機4a、4b宛のメッセージを当該携帯電話機4a、4bのGPS情報とともに広告配信サーバ1に対して送信する処理ステップ、当該携帯電話機4a、4b宛のメッセージを広告配信サーバ1から受信する処理ステップ、キーワードリスト中のキーワードのうちメッセージに含まれるキーワードを抽出する処理ステップ、広告配信サーバ1から最新のキーワードリスト(更新データ)を受信する処理ステップ、受信した電子メールに付加されている付加情報に含まれるGPS情報や電波強度やバッテリー残量等の情報を表示する処理ステップを主に含んでおり、これらキーワードリストと各処理ステップに基づいて、携帯電話機4a、4bを携行する利用者a、b間で、電子メールを送信した送信者の現在位置や電波強度やバッテリー残量を把握しつつメッセージ交換に基づくコミュニケーションを実施できるので、GPS機能を有する携帯電話機を所有する利用者にとって、これらメッセンジャーアプリは高い有用性を有するアプリケーションであると言える。
ここで、本実施例に用いた広告配信サーバ1について説明する。本実施例の広告配信サーバ1は、携帯電話機4a、4bにて実行中のメッセンジャーアプリからGPS情報を含む付加情報とともに送信されてくる利用者a、bのメッセージ(電子メール)を、該メッセージの宛先とされた利用者a、bの携帯電話機4a、4bにて実行中のメッセンジャーアプリに対して送信することで、利用者a、b間のコミュニケーションを実現させるメッセージ中継機能を有している。また、広告配信サーバ1は、利用者a、bが送信するメッセージ(電子メール)から抽出される利用者a、bの興味の対象を示すキーワードや、同じくメッセージ(電子メール)から抽出される利用者a、bのGPS情報により特定される現在位置に対応付けて広告情報を記憶している。
このとき、本実施例における広告配信は、広告配信サーバ1のメッセージ(電子メール)中継機能により実施され、具体的には、利用者a、bからメッセージ(電子メール)を受信したときに、このメッセージ(電子メール)に含まれるキーワードやGPS情報により特定される現在位置に対応付けて記憶されている広告情報を特定し、この特定した広告情報及び受信したメッセージ(電子メール)を、当該メッセージ(電子メール)の宛先(電子メールアドレス)とされた利用者a、bに送信することで、本実施例における広告配信が実施される。
すなわち、利用者a、bは、メッセージ(電子メール)交換に基づくコミュニケーションの実施に基づいて、コミュニケーションの内容や現在位置に主として連動した広告を取得することができ、その広告を介して、コミュニケーションの内容や現在位置に関連する広告主A、BのWebページを閲覧できるようになっている。
尚、本実施例では、携帯電話機4a、4bと広告配信サーバ1の間で送受信されるメッセージをデータ化したメッセージデータは電子メールとされている。また、携帯電話機4a、4bから送信されたメッセージ(電子メール)は、広告配信サーバ1の電子メール受信機能により受信され、携帯電話機4a、4bを携行する利用者a、bを宛先とするメッセージは、該携帯電話機4a、4bからの広告配信サーバ1への問い合わせに対する応答として、広告配信サーバ1の電子メール送信機能により送信される。すなわち、メッセージ中継機能は、電子メール受信機能と電子メール送信機能により実現され、本発明のメール配信機能に該当する。
また、この広告配信サーバ1のメッセージ中継機能は、携帯電話機4a、4bにて実行中のメッセンジャーアプリからのみ利用可能とされており、メッセンジャーアプリは、広告配信サーバ1にて利用者登録を行った利用者a、bに対してのみ提供されるようになっていることから、本実施例における広告配信は、予め利用者登録を行った利用者a、bに対してのみ実施される。
つまりは、本実施例の携帯電話機4a、4bは、上記したように、送信者が携行可能であって、当該端末の現在位置を示す現在位置情報となるGPS情報を取得する現在位置情報取得機能であるGPS機能を有するとともに、該GPS情報を少なくとも含む付加情報を有する電子メールを送信できることから本発明の請求項1における携帯端末(送信者端末)に該当するとともに、更には、サーバコンピュータ(広告配信サーバ1)との間において電子メール(メッセージデータ)の送受信を行うための処理を実施する、当該携帯電話機4a、4bにて動作可能なメッセンジャーアプリケーションプログラム(メッセンジャーアプリ)が記憶されており、本発明の請求項4における送信者端末および受信者端末のいずれにも該当する。すなわち、携帯電話機4a、4bは、電子メールを送信する場合にあっては本発明における送信者端末となり、電子メールを受信する場合にあっては、本発明における受信者端末となる。
本実施例の広告配信サーバ1は、特に図示しないが、比較的高性能なCPUやRAMやROMからなる制御部と、後述する広告情報や利用者情報や電子メールを送受信するプログラム等の各種データが記憶されたハードディスクドライブ等からなる記憶部と、広告管理コンピュータ2やインターネット網5と接続するための通信部と、から構成される比較的高性能な通常のサーバコンピュータとされている。広告配信サーバ1の記憶部(図示略)には、図2(a)に示す広告情報テーブルと、(b)に示す利用者情報テーブルが記憶されている。
広告配信サーバ1の広告情報テーブルには、図2(a)に示すように、広告の識別情報である広告IDに対応付けて、広告の販売形態であるタイプ、広告主A、Bに対して販売した販売数、現在までの消化数、広告の配信割合を調整するための得点、広告として携帯電話機4a、4bに出力される文字データとしての文言、広告による閲覧促進の対象となるWebサーバ3a、3bが配信するWebページのアドレスとなるページアドレス、更には、広告の配信条件、具体的には、当該広告の配信対象とする利用者の所在位置(GPS情報から特定される携帯電話機4a、4bの現在位置)に関する地域、当該広告の配信対象とする利用者が送信した電子メールに含まれるキーワード、当該広告の配信対象とする利用者の年齢や性別が記憶されている。
この広告情報テーブルに記憶されている広告の配信条件について、(図2(a))に基づき、具体的に説明すると、地域には、広告、例えば飲食店舗に関する広告であれば、当該飲食店舗の所在地に近い「渋谷」、「新宿」等の地名が1個もしくは複数個記憶され、キーワードには、「食事」、「ご飯」等の利用者a、bがメッセージとして入力しそうな当該店舗に関連する単語(キーワード)が1個もしくは複数個記憶され、年齢には、「20代」、「30代」等の広告の配信対象とする利用者の年代が1個もしくは複数個記憶され、性別には、「男性」、「女性」のいずれか若しくは双方が記憶される。広告配信サーバ1は、利用者a、bから受信した電子メールから特定される地域やキーワード、更には当該利用者a、bの年齢や性別に基づく後述の「配信広告選択処理」を実施することで、所定の基準に基づいて最も適合する広告を選択して広告配信を行うようになっている。尚、配信条件として利用しない項目には「−」が記憶される。また、利用者の年齢は利用者の生年が分かれば特定可能である。
つまりは、本実施例の広告情報テーブル(図2(a))は、複数の各広告情報に対応付けて当該広告情報の配信対象とするキーワードや、当該広告情報の配信対象とする地域情報や、当該広告情報の配信対象とする利用者の属性情報(生年、性別)が記憶されており、本発明の請求項1、請求項2、並びに請求項3における広告情報データベースに該当する。
また、広告情報テーブル(図2(a))におけるタイプについて説明すると、本実施例の広告主A、Bへの広告の販売形態は、利用者a、bの携帯電話機4a、4bにおける広告の表示回数(厳密には広告の配信回数)を販売する場合と、携帯電話機4a、4bに表示された広告が利用者a、bに選択(クリック)されることにより、広告主A、BのWebページを利用者a、bに閲覧させた回数となる広告のクリック回数を販売する場合の2種類からなる。そして、広告情報テーブル(図2(a))のタイプには、クリック回数、表示回数のいずれかが広告主A、Bへの広告の販売形態に応じて記憶される。
また、広告情報テーブル(図2(a))の販売数、消化数について説明すると、タイプがクリック回数の場合の販売数は広告主A、Bに販売したクリック回数であり、消化数は利用者a、bが実際に当該広告をクリックしたクリック回数である。広告配信サーバ1は、利用者a、bが当該広告をクリックするごとに消化数を1加算し、消化数が販売数に到達(超過)したことを条件に、当該広告の配信を停止するように広告配信を制御する。
また、タイプが表示回数の場合の販売数は広告主A、Bに販売した表示回数であり、消化数は携帯電話機4a、4bにて実際に当該広告が表示された表示回数である。広告配信サーバ1は、消化数は携帯電話機4a、4bに当該広告を配信するごとに消化数を1加算し、消化数が販売数に到達(超過)したことを条件に、当該広告の配信を停止するように広告配信を制御する。
尚、本実施例では、広告として携帯電話機4a、4bに出力されるデータを文字データとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像データや映像データであっても良く、その他、対象とする携帯電話機4a、4bにて出力可能なデータであればどのようなデータであっても良い。このように文字データ以外を広告として携帯電話機4a、4bに出力する場合には、広告情報テーブル(図2(a))には、文言に替えて、当該データを記憶しているデータファイルのファイル名を記憶すれば良い。
広告配信サーバ1の利用者情報テーブルには、図2(b)に示すように、予め広告配信サーバ1にて利用者登録を行った利用者a、bの識別情報である利用者IDに対応付けて、利用者a、bの表示用の名称である表示名、利用者a、bが携行する携帯電話機4a、4bにて受信可能とされた電子メールのアドレス情報であるメールアドレス、利用者a、bの生年、性別が記憶されている。
つまりは、本実施例の広告配信サーバ1は、メールサービス(広告配信システム)を利用する送信者および受信者である各利用者a、bのメールアドレスに対応付けて、当該利用者の属性情報(生年、性別)が記憶される利用者データベース(利用者情報テーブル)を備えており、該利用者情報テーブルを記憶する広告配信サーバ1は本発明の請求項3におけるサーバコンピュータに該当する。
尚、本実施例では、利用者a、bの識別情報として利用者IDを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、該利用者IDに代えて利用者a、bの電子メールアドレスを用いるようにしても良い。
本実施例の広告管理コンピュータ2は、特に図示しないが、広告配信サーバ1とデータ通信可能な通常のコンピュータとされており、広告配信サービス提供会社の担当者が、広告配信サーバ1に記憶されている広告情報テーブル(図2(a))の広告情報の登録や変更、削除を行うための機能を備えている。
本実施例のWebサーバ3a、3bは、特に図示しないが、通常のサーバコンピュータとされており、広告主A、Bが利用者a、bに閲覧させたいWebページを配信するWebページ配信機能を備えている。
次いで、本実施例の広告配信システムにおいて、GPS機能を有する携帯電話機4a、4bを所持する利用者a、bが、前述のように有益性の高いメッセンジャーアプリを、利用者登録を行って取得する手順について、図6の画面に基づいて詳細に説明していく。
まず、利用者a、bがWebページの取得/閲覧機能を選択して広告配信サーバ1にアクセスするための操作を行うと、携帯電話機4a、4bは、広告配信サーバ1からトップページ(図6(a))を取得して表示部(図示略)に出力する。
トップページ(図6(a))において、利用者a、bが利用者登録する旨の操作(「利用者登録」の選択操作)を行うと、携帯電話機4a、4bは、広告配信サーバ1から利用者登録ページ(図6(b))を取得して表示部(図示略)に出力する。
利用者登録ページ(図6(b))において、利用者a、bが表示名やメールアドレス、自身の性別及び生年からなる属性情報を入力し、これら入力情報を登録する旨の操作(「登録」の選択操作)を行うと、入力情報を含む利用者登録要求が広告配信サーバ1に送信される。利用者登録要求を受信した広告配信サーバ1は、メールアドレスが既に登録されていないことを条件に、これら入力情報を未登録の利用者IDに対応付けて利用者情報テーブル(図2(b))に記憶する。そして、広告配信サーバ1は、登録できた旨を示すダウンロードページ(図6(c))を携帯電話機4a、4bに送信する。
尚、広告配信サーバ1は、メールアドレスが既に登録されている等の理由で、入力情報を利用者情報テーブル(図2(b))に記憶しなかった場合には、登録できなかった旨を通知するWebページを携帯電話機4a、4bに送信する。
ダウンロードページ(図6(c))において、利用者a、bがダウンロードする旨の操作(「ダウンロード」の選択操作)を行うと、携帯電話機4a、4bは、広告配信サーバ1からキーワードリストを含むメッセンジャーアプリを取得して記憶部に記憶する。このようにして、広告配信サーバ1にて利用者登録を行った利用者a、bが携行する携帯電話機4a、4bにおいて、メッセンジャーアプリが実行できるようになる。
ここで、メッセンジャーアプリに含まれるキーワードリストについて説明すると、キーワードリストは、この時点で広告情報テーブル(図2(a))に記憶されている全てのキーワードからなるキーワードリストとされている。すなわち、広告情報テーブル中の全ての広告に対応するキーワードがキーワードリストに含まれている。
尚、本実施例においては実施していないが、これら全てのキーワードを含むキーワードリストに代えて、携帯電話機4a、4bが利用されている地方区分、例えば、関東地方や東海地方等のように、該当する地方区分に含まれる配信対象の地域の広告のキーワードのみを含むキーワードリストとしても良く、この場合には、該キーワードリストの更新時に、その時点における現在位置に該当する地方区分のキーワードリストを送信して更新すれば良い。
尚、新たな広告が記憶されたときには、その広告に対応付けて新たなキーワードが記憶される可能性があり、この新たなキーワードをキーワードリストに追加しないとキーワードリスト中のいずれのキーワードとも対応しない広告が存在することとなってしまう。そこで本実施例では、広告配信サーバ1において、広告情報テーブル(図2(a))に記憶されているキーワードが変化(登録/変更/削除)するごとに、これらキーワードの変化を反映した新たなキーワードリストが更新データとして作成される。一方、携帯電話機4a、4bでは、この更新データを受信してキーワードリストを更新することで、広告情報テーブル中の全ての広告に対応するキーワードがメッセンジャーアプリ中のキーワードリストに含まれていることを担保するようになっている。
次いで、本実施例の広告配信システムにおいて、携帯電話機4a、4bにおけるメッセンジャーアプリの実行に基づいて利用者a、b間のコミュニケーションが実施される手順、更に、このコミュニケーションに連動して広告配信が実施される手順について、図3のシーケンス図、及び、図5の画面に基づいて詳細に説明していく。
まず、利用者aが、携帯電話機4aにおいてメッセンジャーアプリを起動した後の処理内容について、図3中に(1)として示すやり取りに基づいて説明していく。
携帯電話機4aは、メッセンジャーアプリの起動に基づいてメイン画面(図5(a))を表示部(図示略)に出力する。メイン画面は、広告表示領域、宛先表示領域、メッセージ表示領域、メニュー領域の4つの領域から構成される。
メイン画面の広告表示領域(図5(a))には広告配信サーバ1から受信した広告情報が出力される。尚、広告情報を未受信の場合には広告表示領域は出力されない。
メイン画面の宛先表示領域(図5(a))には、例えば、携帯電話機4a(携帯電話機4b)において予め宛先として登録された利用者b(利用者a)の表示名とメールアドレスが目視可能に対応付けて表示される。宛先として表示するメールアドレスの登録は、後述するメニュー領域の操作に基づいて実施される。また、宛先表示領域のメールアドレスは選択可能に表示されており、メールアドレスの選択操作を行うと、図5(b)に示すような宛先メニューが選択されたメールアドレスに対応付けて表示されるようになっている。
尚、メイン画面の宛先表示領域(図5(a))には、自身の携帯電話機4a(携帯電話機4b)の現在位置や電波強度やバッテリー残量に加えて、予め宛先として登録された利用者b(利用者a)…の携帯電話機4b(携帯電話機4a)から送信されるメッセージデータ(電子メール)に含まれるGPS情報に基づいて特定されるメッセージ(電子メール)送信者の現在位置や電波強度やバッテリー残量も、各利用者b(利用者a)…の表示名と対応付けて表示されている。
つまりは、本発明の携帯電話機4a、4bは、メイン画面の宛先表示領域(図5(a))において、電子メール(メッセージデータ)に含まれるGPS情報(現在位置情報)に基づく送信者の現在位置に関する情報を表示しており、該情報を表示する携帯電話機4a、4bは、ともに本発明の請求項1における受信者端末に該当する。
宛先メニューの「○○さんにメッセージを送信」(○○はメールアドレスに対応する表示名)が選ばれると、メッセージ入力画面(図5(d))が携帯電話機4a(携帯電話機4b)の表示部(図示略)に出力されて、該画面にて利用者a(利用者b)から受付けたメッセージが選択されたメールアドレス宛に送信される。「○○さんの登録を削除」が選ばれると、選択されたメールアドレスが宛先表示領域に表示されないようになる。
メイン画面(図5(a))のメッセージ表示領域には、送信したメッセージや受信したメッセージが送信日時及び受信日時順に表示され、新しいものほど下に表示されるようになっている。尚、携帯電話機4a(携帯電話機4b)の表示部(図示略)の大きさには限りがあるため、表示されるメッセージの個数はたかだか数個とされている。また、メッセージ表示領域のメッセージは選択可能に表示されており、メッセージの選択操作を行うと、図7(b)に示すような返信メニューが選択されたメッセージに対応付けて表示されるようになっている。
返信メニューの「このメッセージに返信」が選ばれると、メッセージ入力画面(図7(c))が携帯電話機4a(携帯電話機4b)の表示部(図示略)に出力されて、該画面にて利用者a(利用者b)から受付けたメッセージが選択されたメッセージの送信元アドレスとなるメールアドレス宛に送信される。
尚、メッセージ表示領域から表示されているメッセージを選択した後に、新たに入力したメッセージを送信する場合には、新たに入力したメッセージに選択したメッセージが引用メッセージとして付加されて送信される。一方、メールアドレス表示領域からメールアドレスを選択した後に、新たに入力したメッセージを送信する場合には、新たに入力したメッセージは、引用メッセージが付加されることなく送信される。
メイン画面(図5(a))のメニュー領域には、携帯電話機4a(携帯電話機4b)の入力部(図示略)の操作に基づいて、図5(c)に示すようなメインメニューが出力されるようになっている。
メインメニューの「全員にメッセージを送信」が選ばれると、メッセージの入力画面(図5(d))が表示部(図示略)に出力されて、該画面にて受付けたメッセージが宛先表示領域に表示されている全ての宛先に送信される。「宛先を登録」が選ばれると、図示しない宛先入力画面が表示部(図示略)に出力されて、該画面にて利用者b(利用者a)…のメールアドレスの入力を受付ける。その後、再度メイン画面が表示部(図示略)に出力されるようになっており、このときメイン画面の宛先表示領域には、宛先入力画面にて受付けたメールアドレスが追加されて表示されるようになっている。「終了」が選ばれると、メッセンジャーアプリの実行終了となる。
図3中に(1)として示すように、メッセンジャーアプリの起動に基づいてメイン画面(図5(a))を出力した携帯電話機4aは、広告配信サーバ1に当該携帯電話機4aを携行する利用者aのメールアドレスを宛先とするメッセージの有無と、キーワードリストの更新データの有無を確認するための「メッセージと更新データのチェック」要求を広告配信サーバ1に送信する。「メッセージと更新データのチェック」要求には、利用者aのメールアドレスと、キーワードリストの更新日時(メッセンジャーアプリのダウンロード後、キーワードリストを一度も更新していない場合にはメッセンジャーアプリのダウンロード日時)が含まれている。
尚、本実施例のメッセンジャーアプリは、「メッセージと更新データのチェック」要求を定期的(例えば、1分間)に広告配信サーバ1に自動送信する構成とされており、この定期的な自動送信に基づいて、メッセンジャーアプリが実行中の携帯電話機4a(携帯電話機4b)を携行する利用者a(利用者b)宛のメッセージデータを自動的に広告配信サーバ1から受信して表示する処理とともに、キーワードリストの更新データを自動的に受信して更新する処理が実施されるようになっている。
尚、本実施例では、キーワードリストが更新されていれば更新後のキーワードリストが送信されるようになるので、メッセージのチェック要求とともに更新データのチェック要求を定期的(例えば、1分間)に送信するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら更新データのチェック要求を、所定条件の成立時、例えば、前回のチェック要求の送信時から日付が変更されていることを条件に送信するようにしても良い。
「メッセージと更新データのチェック」要求を受信した広告配信サーバ1は、この要求に含まれているメールアドレスを宛先とする要配信のメッセージの有無を確認する。また、この要求に含まれている更新日時以降に作成された更新データの有無を確認する。
図3中に(1)として示すように、要配信のメッセージがなく、更新データのみが存在する場合には、広告配信サーバ1は更新データのみを携帯電話機4aに送信する。
広告配信サーバ1から更新データを受信した携帯電話機4a(メッセンジャーアプリ)は、「キーワードリスト更新」処理を行い、更新データに基づいてキーワードリストを更新するとともに、更新日時を現在日時へと更新する。
次いで、図3中に(2)として示すように、利用者aが、携帯電話機4aから利用者b宛のメッセージを送信する際の処理内容を説明していく。まず利用者aは、図5(b)に示すように、メイン画面の宛先表示領域に表示されている利用者bを選択して宛先メニューを表示させ、宛先メニューの「B子さんにメッセージを送信」の選択操作を実施する。この操作に基づいて携帯電話機4a(メッセンジャーアプリ)は、利用者bのメールアドレスを宛先アドレスとして受付ける。
そして、「B子さんにメッセージを送信」の選択を受付けた携帯電話機4a(メッセンジャーアプリ)は、図5(d)に示すメッセージ入力画面を表示し、このメッセージ入力画面において利用者aによりメニュー領域の「確定」が選択されたことに基づいて、メッセージ入力領域への入力内容を利用者b宛のメッセージの本文として受付ける。
このように宛先アドレスと本文を受付ける「宛先アドレス、本文受付」処理を実施した携帯電話機4a(メッセンジャーアプリ)は、GPS機能によりGPS情報を取得する「GPS取得」処理を実施する。
次いで、予め記憶していたキーワードリスト中のキーワードのうち、利用者aから受付けた本文中に含まれるキーワードを抽出する「キーワード抽出」処理を実施する。
そして、図3中に(2)として示すように、携帯電話機4a(メッセンジャーアプリ)は、本文に、GPS情報や電波強度やバッテリー残量を含む付加情報と、「キーワード抽出」処理にて抽出した当該本文に含まれるキーワードを付加してメッセージデータ(送信用データ)を生成して、広告配信サーバ1に送信する。
ここで本実施例のメッセージデータについて説明すると、図2(c)に示すように、メッセージデータは、送信元アドレス、宛先アドレス、本文、付加情報から構成される。付加情報は、キーワード、GPS、GPS確認日時、その他(電波強度、バッテリー残量)、引用メッセージの5項目から構成される。
メッセージデータの送信元アドレスは、当該メッセージを入力した利用者aのメールアドレスとされている。また、メッセージデータの宛先アドレスは、当該メッセージの宛先となる利用者bのメールアドレスである。
メッセージデータの本文は当該メッセージを入力した利用者aが入力した本文であり、メッセージデータの付加情報であるキーワードはメッセージ入力時点に携帯電話機4aに記憶されていたキーワードリスト中のキーワードのうち、本文中に含まれていたキーワードである。
メッセージデータの付加情報であるGPSは、当該メッセージを入力した利用者aが携行する携帯電話機4aにおけるメッセージ入力時点でのGPS情報である。尚、本実施例のGPS情報は、測地系(世界測地系、日本測地系のいずれか)、単位(度単位、度分秒単位のいずれか)、緯度、経度の4項目から構成される。また、メッセージデータの付加情報であるGPS確認日時は、GPS情報の取得日時とされている。
メッセージデータの付加情報である引用メッセージは、当該メッセージの引用元とされたメッセージデータにおける送信元アドレス、宛先アドレス、本文、キーワード、GPS、GPS確認日時である。尚、引用メッセージのGPSを送信元GPSと称する。
そして携帯電話機4aは、このようなメッセージデータを含むメッセージ送信要求を、利用者aのメールアドレスと、キーワードリストの更新日時を含む「メッセージと更新データのチェック」要求とともに広告配信サーバ1に送信する。この2つの要求をまとめて「送信&チェック」要求と称する。
メッセージデータ1個を含む「送信&チェック」要求を受信した広告配信サーバ1は、まず、受信したメッセージデータを要配信メッセージデータとして記憶部(図示略)に記憶する「メッセージ記憶」処理を実施する。そして、「送信&チェック」要求に含まれる利用者aのメールアドレスを宛先アドレスとする要配信メッセージデータを記憶しているかを確認し、利用者aのメールアドレスを宛先アドレスとする要配信メッセージデータを記憶している場合には、これら利用者a宛の要配信メッセージデータを特定する「要配信メッセージの特定」処理を実施する。そして、受信したメッセージデータ並びに特定した要配信メッセージデータに関連する広告を選択する「配信広告選択処理」を実施して、選択した広告と要配信のメッセージを「送信&チェック」要求を送信してきた携帯電話機4aに送信する広告配信処理を行う。
例えば、図3中に(2)として示すように、携帯電話機4aから引用メッセージを含まないメッセージデータが1個送信された場合であって、かつ、要配信メッセージデータが記憶されていない場合には、広告配信サーバ1は、受信したメッセージデータに含まれるキーワードに主として連動する広告を選択して送信する。そして広告を受信した携帯電話機4aは、メイン画面の広告表示領域(図5(a))の表示内容を更新する。
このとき選択される広告は、利用者aが携帯電話機4aから図3中の(2)において送信してきたメッセージデータに付加されているキーワードに対応する広告、すなわち、利用者aのメッセージの内容に関連した広告が、本文に含まれるキーワードを抽出することなく瞬時に特定されて携帯電話機4aに返信されることで、利用者aの携帯電話機4aには、利用者aが入力したメッセージとともに、あたかも、入力したメッセージの内容をサポートするかのように、メッセージの内容に関連した広告が表示されることとなる。
一方、図3中に(3)として示すように、利用者aからのメッセージが広告配信サーバ1に送信されて記憶されている状況において、利用者bが携帯電話機4bにてメッセンジャーアプリを実行すると、携帯電話機4b(メッセンジャーアプリ)は、前述のように当該利用者のメールアドレスとキーワードリストの更新日時を含む「メッセージと更新データのチェック」要求を広告配信サーバ1に送信する。
「メッセージと更新データのチェック」要求を受信した広告配信サーバ1は、まず、「メッセージと更新データのチェック」要求に含まれる利用者bのメールアドレスを宛先アドレスとする要配信メッセージデータを記憶しているかを確認し、利用者bのメールアドレスを宛先アドレスとする要配信メッセージデータを記憶している場合には、これら利用者b宛の要配信メッセージデータを特定する「要配信メッセージの特定」処理を実施する。そして、特定した要配信メッセージデータに関連する広告を選択する「配信広告選択処理」を実施して、選択した広告を「メッセージと更新データのチェック」要求を送信してきた携帯電話機4bに送信する。その後、広告配信サーバ1は、配信した要配信メッセージデータを削除する「配信済メッセージ削除」処理を実施する。
例えば、図3中に(3)として示すように、要配信メッセージデータが1個の場合には、広告配信サーバ1は受信した要配信メッセージデータに含まれるGPS情報から特定される地域に主として連動する広告を選択し、要配信メッセージデータとともに送信する。要配信メッセージデータと広告を受信した携帯電話機4bは、メイン画面のメッセージ表示領域(図5(a))の表示内容とともに、メイン画面の広告表示領域(図5(a))の表示内容を更新する。受信した要配信メッセージデータは、メッセージ表示領域の最下部に表示される。
このとき選択される広告は、利用者aが携帯電話機4aから図3中の(2)において送信してきたメッセージデータのGPS情報から特定される地域に主として連動する広告、すなわち、利用者aの現在位置(地域)に関連した広告であり、利用者bの携帯電話機4bには、利用者aからのメッセージとともに、利用者aの現在位置(地域)に関連した広告が表示されることとなる。尚、この際、例えば、利用者bの携帯電話機4bが、何らかの理由で、基地局との間の無線通信が不能な状態であり、後述するように、利用者aから当該メッセージが送信された時間から「メッセージと更新データのチェック」要求を受信した時間までの経過時間が、所定時間を超過している場合においては、GPS情報に主として連動する広告に代えて、キーワードに主として連動する広告が配信されることとなる。
次いで、図3中に(4)として示すように、利用者aからのメッセージ(電子メール)を確認した利用者bが、携帯電話機4bから該確認した利用者aのメッセージへの応答となる返信メッセージ(返信メール)を送信する際の処理内容を説明していく。まず利用者bは、図7(b)に示すように、携帯電話機4bのメイン画面のメッセージ表示領域に表示されている利用者aからのメッセージ(電子メール)を選択して返信メニューを表示させ、返信メニューの「このメッセージに返信」の選択操作を実施する。この操作に基づいて携帯電話機4b(メッセンジャーアプリ)は、利用者aのメールアドレスを宛先アドレスとして受付ける。
そして、「このメッセージに返信」の選択を受付けた携帯電話機4b(メッセンジャーアプリ)は、メッセージ入力画面(図7(c))を表示し、送信するメッセージを該利用者bから受付けた後、該メッセージ入力画面において利用者bによりメニュー領域の「確定」が選択されたことに基づいて、メッセージ入力領域への入力内容を利用者a宛のメッセージの本文として受付ける。
このように宛先アドレスと本文等を受付ける「宛先アドレス、本文受付」処理を実施した携帯電話機4b(メッセンジャーアプリ)は、GPS機能によりGPS情報を取得する「GPS取得」処理を実施する。
次いで、予め記憶していたキーワードリスト中のキーワードのうち、利用者bから受付けた本文中に含まれるキーワードを抽出する「キーワード抽出」処理を実施する。
そして、携帯電話機4b(メッセンジャーアプリ)は、利用者bから受付けた本文に対して、GPS情報と、GPS確認日時と、電波強度と、バッテリー残量と、「キーワード抽出」処理にて抽出した当該本文に含まれるキーワードと、更には返信対象としている利用者aから利用者b宛のメッセージ(電子メール)における本文、GPS情報、GPS確認日時、キーワードを含む引用メッセージと、を付加情報として付加してメッセージデータ(返信用データ)を生成する。尚、引用メッセージに含まれるGPS情報を送信元GPS情報と称する。
このように生成されたメッセージデータは、利用者bが利用者aから受信したメッセージに対する返信メッセージとなっている。
尚、この際、図3中に(4)として示すように、例えば、利用者a宛の返信メッセージ(返信メール)の外に、既に作成済みであって、未送信の例えば他の利用者である利用者c宛のメッセージが存在する場合においては、利用者aのメールアドレスと該利用者a宛の返信メッセージ(返信メール)となるメッセージデータ(返信用データ)と、利用者cのメールアドレスと利用者c宛のメッセージデータ(送信用データ)の2個のメッセージデータと、キーワードリストの更新日時と、を含む「送信&チェック」要求を広告配信サーバ1に送信する。
つまりは、本実施例のメッセンジャーアプリは、GPS情報(現在位置情報)を含む付加情報が付加されている受信した電子メール(返信対象として選択したメッセージ)に対する返信メール(返信メッセージ)を送信するときには、該受信した電子メールに付加されているGPS情報を(引用メッセージとして)含む返信メール(返信メッセージ)を送信するステップを含み、該ステップを含むメッセンジャーアプリは本発明の請求項4におけるアプリケーションプログラムに該当する。
このように、複数のメッセージデータを含む「送信&チェック」要求を受信した広告配信サーバ1は、まず、受信した複数の各メッセージデータを要配信メッセージデータとして記憶部(図示略)に記憶する「メッセージ記憶」処理を実施する。そして、「送信&チェック」要求に含まれる利用者bのメールアドレスを宛先アドレスとする要配信メッセージデータを記憶している場合にこれらメッセージデータを特定する「要配信メッセージの特定」処理を実施する。そして、受信したメッセージデータ並びに特定した要配信メッセージデータに関連する広告を選択する「配信広告選択処理」を実施して、選択した広告と要配信のメッセージを「送信&チェック」要求を送信してきた携帯電話機4bに送信する広告配信処理を行う。
具体的には、前述したように、利用者bから利用者a並びに利用者c宛の2つの異なるメッセージデータを受信した場合において広告配信サーバ1は、これら複数の各メッセージデータに含まれるGPS情報から特定される地域が同じ地域である場合、すなわち、利用者bが当該地域に比較的長く滞在している場合には、当該地域に該当する広告を選択して送信し、これら複数の各メッセージデータに含まれるGPS情報から特定される地域が異なるか、或いは、同一であっても当該地域に該当する広告が存在しない場合には、広告配信サーバ1は受信した最新のメッセージデータとなる利用者a宛のメッセージデータに含まれるキーワードに主として連動する広告を選択して送信する。そして広告を受信した携帯電話機4bは、メイン画面の広告表示領域(図5(a))の表示内容を更新する。
尚、本実施例では実施していないが、例えば、利用者bから送信されるメッセージデータが、該利用者a宛の返信メッセージ(返信メール)となるメッセージデータ(返信データ)のみである場合において、該メッセージデータ(返信データ)の付加情報に含まれるGPS情報(利用者bの現在位置)と、送信元GPS情報(返信対象とされた利用者aから受信したメッセージ(電子メール)の送信時における利用者aの現在位置)とが同一である場合にも、当該地域に該当する広告を選択して利用者bの携帯電話機4bに送信するようにしても良い。
次いで、図3中に(5)として示すように、利用者bからの利用者a宛のメッセージが広告配信サーバ1に送信されて記憶されている状況下において、携帯電話機4a(メッセンジャーアプリ)から当該利用者aのメールアドレスとキーワードリストの更新日時を含む「メッセージと更新データのチェック」要求を受信したときに広告配信サーバ1は、まず、「メッセージと更新データのチェック」要求に含まれる利用者aのメールアドレスを宛先アドレスとする要配信メッセージデータを記憶しているかを確認し、利用者aのメールアドレスを宛先アドレスとする要配信メッセージデータを記憶している場合には、これら利用者a宛の要配信メッセージデータを特定する「要配信メッセージの特定」処理を実施する。そして、特定した要配信メッセージデータに関連する広告を選択する「配信広告選択処理」を実施して、選択した広告を「メッセージと更新データのチェック」要求を送信してきた携帯電話機4aに送信する広告配信処理を行う。その後、広告配信サーバ1は、配信した要配信メッセージデータを削除する「配信済メッセージ削除」処理を実施する。
具体的には、図3中に(5)として示すように、利用者aの携帯電話機4aから「メッセージと更新データのチェック」要求を受信したときに、広告配信サーバ1が、利用者bから利用者a宛の、付加情報に送信元GPS情報を含む返信メッセージ(返信メール)のメッセージデータからなる要配信メッセージデータを記憶している場合には、当該返信メッセージ(返信メール)のメッセージデータの付加情報に含まれている、当該返信メッセージ(返信メール)の返信対象とされた利用者aからのメッセージ(電子メール)に付加されていたGPS確認日時(当該利用者aのメッセージ(電子メール)の送信時とほぼ同時)から、現在日時での経過時間を特定し、該特定した経過時間が所定時間、例えば10分を超過していない場合には、送信元GPS情報から特定される地域に主として連動する広告情報を選択し、該選択した広告情報を要配信メッセージデータとともに送信する。
要配信メッセージデータと広告情報を受信した携帯電話機4bは、メイン画面のメッセージ表示領域(図5(a))の表示内容とともに、メイン画面の広告表示領域(図5(a))の表示内容を更新する。受信した要配信メッセージデータは、メッセージ表示領域の最下部に表示される一方、前記特定した経過時間が所定時間、例えば10分を超過している場合には、当該返信メッセージ(返信メール)のメッセージデータに付加されているキーワードに主として連動した広告を選択し、該選択した広告を要配信メッセージデータとともに送信する。
すなわち、返信メッセージ(返信メール)のメッセージデータとともに配信される広告は、当該返信メッセージ(返信メール)の返信対象となる利用者aがメッセージ(電子メール)を送信した時点(厳密にはメッセージ(電子メール)に付加されたGPS情報を取得した時間)からの経過時間が所定時間を超過していない場合、つまり、利用者aが当該メッセージ(電子メール)を送信した時点に滞在していた地域に、まだ滞在している可能性が高い場合には、当該地域に関連した広告とされる一方、当該経過時間が所定時間を超過している場合には、キーワード、すなわち、返信メッセージ(返信メール)の本文中に含まれるキーワードに主として連動する広告が配信されることとなる。
図4は、本実施例の広告配信サーバ1において実施される「配信広告選択処理」の詳細な処理内容を示すフローチャートである。
「配信広告選択処理」は、図3を参照して前述したように、携帯電話機4a(携帯電話機4b)からメッセージ送信要求を含む「送信&チェック」要求を受信した場合、すなわちメッセージ送信時に実施される。或いは、携帯電話機4a(携帯電話機4b)から「メッセージと更新データのチェック」要求、もしくは「メッセージと更新データのチェック」要求を含む「送信&チェック」要求を受信した場合であって、当該携帯電話機4a(携帯電話機4b)の利用者a(利用者b)のメールアドレスを宛先アドレスとする要配信メッセージデータが存在する場合、すなわちメッセージ受信時に実施される。
また、この「配信広告選択処理」は、地域、キーワード、利用者の属性情報に応じて、広告情報テーブル(図2(a))の得点を加点していき、最終的にこの得点が多い広告情報を選択するようになっている。
以降では、「メッセージと更新データのチェック」要求と「送信&チェック」要求を、「要求」と総称して説明していく。
「配信広告選択処理」が実施されると、広告配信サーバ1は、「要求」を送信してきた携帯電話機4a(携帯電話機4b)の利用者a(利用者b)のメールアドレスを宛先アドレスとする要配信メッセージデータを記憶しているかを確認し(Sa1)、記憶している場合にはYと判定してSa2に進む。記憶していない場合にはNと判定してSa9に進む。
Sa2では、記憶している要配信メッセージデータのうち最新(GPS確認日時が最新)のメッセージデータを特定し、このメッセージデータに引用メッセージが付加されているかを確認する。
これは、例えば、図3中に(5)として示すように、利用者aの携帯電話機4aから「メッセージと更新データのチェック」要求を受信したときに、広告配信サーバ1が、利用者aから利用者b宛のメッセージデータが引用メッセージとして付加された、利用者bから利用者a宛のメッセージデータ(返信メッセージ)を、要配信メッセージデータとして記憶しているかの確認に該当する。つまり、記憶している要配信メッセージデータが、広告配信先となる利用者a(利用者b)から送信されたメッセージへの返信メッセージであるかを確認していることとなり、返信メッセージであると確認した場合にはYと判定してSa3に進む。返信メッセージでないと確認した場合にはNと判定してSa8に進む。
Sa3では、Sa2にて存在を確認した最新(GPS確認日時が最新)のメッセージデータに付加された引用メッセージ、言い換えると、広告配信先となる利用者a(利用者b)がかつて送信したメッセージをGPS確認対象として選択してSa4に進む。
Sa8では、記憶している要配信メッセージデータにおいて、最新(GPS確認日時が最新)のメッセージデータをGPS確認対象として選択してSa4に進む。
Sa4では、GPS確認対象とされたメッセージデータに含まれるGPS確認日時から現在日時までの経過時間が、所定時間(例えば、10分間)を超過しているかを確認し、超過していない場合にはYと判定しSa5に進む。超過している場合にはNと判定しSa7に進む。
Sa5では、GPS確認対象とされたメッセージデータに含まれるGPS情報を抽出して、GPSに基づいて地域(例えば、新宿、渋谷など)を特定し、Sa6に進む。
つまりは、本実施例の広告配信サーバ1は、送信者端末(携帯電話機4a、4b)から送信される電子メール(メッセージデータ)に含まれるGPS情報(現在位置情報)を抽出する処理(Sa5)を実施しており、該処理を実施する広告配信サーバ1により本発明の請求項1における現在位置情報抽出手段が形成される。
つまりは、本実施例の広告配信サーバ1は、返信メール(Sa2においてYと判定し、Sa3においてGPS確認対象として選択された要配信メッセージデータ)に含まれるGPS情報(現在位置情報)を抽出する処理(Sa5)を実施しており、該処理を実施する広告配信サーバ1により本発明の請求項4における現在位置情報抽出手段が形成される。
つまりは、本実施例の広告配信サーバ1は、受信者端末(携帯電話機4a、4b)に配信する電子メール(要配信メッセージデータ)が、複数存在するときには、これら複数の電子メールのうち最新の電子メールを、GPS情報(現在位置情報)の抽出対象とする処理(Sa3、Sa8)を実施しており、該処理を実施する広告配信サーバ1により本発明の請求項5における広告情報特定手段が形成される。
Sa6では、Sa5にて特定した地域に対応付けて、広告情報テーブル(図2(a))に記憶されている広告情報を特定し、該特定した広告情報の得点に100点を加点する。そしてSa7に進む。
すなわち、Sa2においてYと判定されて、携帯電話機4a(携帯電話機4b)がかつて送信したメッセージ(引用メッセージ)に対する返信メッセージを受信するときには、かつて送信した日時からの経過時間が所定時間(例えば、10分間)以内であることを条件に、かつて送信した時点でのGPS情報に基づいて特定される「少なくとも自身が10分前にいた」地域に関連する広告情報の得点が加点されて、配信対象として優先的に選択されることとなる。
一方、Sa2においてNと判定されて、携帯電話機4a(携帯電話機4b)が返信メッセージ以外のメッセージを受信するときには、当該メッセージが送信された日時からの経過時間が所定時間(例えば、10分間)以内であることを条件に、当該メッセージが送信された時点でのGPS情報に基づいて特定される「少なくとも送信者が10分前にいた」地域に関連する広告情報の得点が加点されて、配信対象として優先的に選択されることとなる。
Sa7では、記憶している要配信メッセージデータ全てをキーワード抽出対象として選択してSa14に進む。このとき、要配信メッセージデータのうち、引用メッセージが付加されているメッセージデータにあっては、これら引用メッセージもキーワード抽出対象として選択される。
以上説明したように、Sa1〜Sa8は、GPSに主として連動する広告を選択するための処理であり、携帯電話機4a(携帯電話機4b)におけるメッセージ受信時に、受信者に配信する広告を選択するために実施される処理である。
Sa9では、「要求」を送信してきた携帯電話機4a(携帯電話機4b)からメッセージデータを受信したかを確認し、受信している場合にはYと判定してSa10に進む。受信していない場合にはNと判定して広告を選択せずに処理を終了する。つまり、携帯電話機4a(携帯電話機4b)に送信する要配信メッセージデータも、携帯電話機4a(携帯電話機4b)から受信するメッセージデータもない場合には、広告は配信されない。
Sa10では、携帯電話機4a(携帯電話機4b)から受信した全てのメッセージデータ(引用メッセージ除く)からGPS情報を抽出して、GPSに基づいて地域(例えば、新宿、渋谷など)を特定し、Sa11に進む。
Sa11では、携帯電話機4a(携帯電話機4b)から受信したメッセージデータが複数個存在し、かつ、これらメッセージデータから抽出したGPS情報に基づいて特定した地域の中で、2つ以上一致する地域があったかを確認し、一致した地域があった場合にはYと判定してSa12に進む。ない場合にはNと判定してSa13に進む。
携帯電話機4a(携帯電話機4b)から受信したメッセージデータが複数個存在する場合は、例えば、同一の利用者a(送信者b)が複数の異なる利用者にメッセージを同時に送信する場合等であり、携帯電話機4a(携帯電話機4b)においては同時に複数のメッセージを作成できないことから、これら複数のメッセージにおいて地域が一致するということは、利用者a(送信者b)が当該地域に比較的長く滞在していることに相当する。
Sa12では、Sa11にて一致を確認した地域に対応付けて、広告情報テーブル(図2(a))に記憶されている広告情報を特定し、該特定した広告情報の得点に100点を加点する。そしてSa13に進む。
すなわち、Sa11においてYと判定されて、利用者が同一地域から複数個のメッセージを送信している場合には、当該地域に関連する広告情報の得点が加点されて、配信対象として優先的に選択されることとなる。
Sa13では、受信したメッセージデータにおいて、最新(GPS確認日時が最新)のメッセージデータ、言い換えると「要求」を送信してきた携帯電話機4a(携帯電話機4b)の利用者a(利用者b)が新たに入力したメッセージデータ(引用メッセージ含む)をキーワード抽出対象として選択してSa14に進む。
以上説明したように、Sa9〜Sa13は、GPSに主として連動する広告を選択するための処理であり、携帯電話機4a(携帯電話機4b)からのメッセージ送信時に、送信者に配信する広告を選択するために実施される処理である。
Sa14では、Sa7もしくはSa13においてキーワード抽出対象とされた全てのメッセージデータ(引用メッセージ含む)にキーワードが付加されているかを確認し、付加されている場合にはYと判定してSa16に進む。付加されていない場合にはNと判定してSa15に進む。
Sa15では、「キーワード付加」処理を実施する。具体的には、キーワードが付加されていないキーワード抽出対象のメッセージデータ(引用メッセージ含む)の本文に対して、予め記憶していたキーワードリスト中のキーワードのうち、この本文中に含まれるキーワードを抽出して、当該メッセージデータ(引用メッセージ含む)に付加する。そしてSa16に進む。
すなわち、携帯電話機4a(携帯電話機4b)のアプリにおいて、例えば、処理能力の不足等により処理時間がかかりすぎるため、キーワード抽出処理を実施しない構成とした場合にも、広告配信サーバ1において本文からキーワードを抽出して、メッセージデータに付加することができる。
Sa16では、キーワード抽出対象の全てのメッセージデータ(引用メッセージ含む)に含まれている全てのキーワードを抽出して、Sa17に進む。
つまりは、本実施例の広告配信サーバ1は、送信者端末(携帯電話機4a、4b)から送信される電子メール(メッセージデータ)に含まれる、広告情報データベース(広告情報テーブル)に記憶されたキーワードと一致するキーワードを抽出する処理(Sa16)を実施しており、該処理を実施する広告配信サーバ1により本発明の請求項2におけるキーワード抽出手段が形成される。
Sa17では、Sa16にて抽出したキーワードに対応付けて、広告情報テーブル(図2(a))に記憶されている広告情報を特定し、該特定した広告情報の得点に20点を加点する。そしてSa18に進む。
このようにSa16にて抽出したキーワードの中には、同一のキーワードが重複して出現しても良く、その場合には、当該キーワードに対応する広告情報に対して、キーワードの出現頻度に応じた回数の加点が実施される。
すなわち、利用者間で送受信されているメッセージに出現するキーワードに関連する広告情報の得点が加点されて、配信対象として優先的に選択されることとなる。また、利用者間で送受信されているメッセージにおいて繰り返し出現するキーワードがある場合には、当該キーワードに関連する広告情報の得点が出現頻度に応じて加点されて、配信対象として更に優先的に選択されることとなる。
以上説明したように、Sa14〜Sa16は、キーワードに主として連動する広告を選択するための処理である。
Sa18では、「要求」を送信してきた携帯電話機4a(携帯電話機4b)の利用者a(利用者b)のメールアドレスに対応付けて、利用者情報テーブル(図2(b))に記憶されている属性情報(生年、性別)を特定し、Sa19に進む。
Sa19では、Sa18にて特定した属性情報に対応付けて、広告情報テーブル(図2(a))に記憶されている広告情報を特定し、該特定した広告情報の得点に10点を加点する。そしてSa20に進む。
すなわち、広告を配信しようとする利用者の属性情報に関連する広告情報の得点が加点されて、配信対象として優先的に選択されることとなる。
以上説明したように、Sa18〜Sa19は、広告配信先となる「要求」を送信してきた携帯電話機4a(携帯電話機4b)の利用者a(利用者b)の属性情報に従属的に連動する広告を選択するための処理である。
Sa20では、この時点での広告情報テーブル(図2(a))に記憶されている得点順に広告情報を選択する。本実施例では上位の2つの広告情報を配信広告として選択する。尚、同じ点の広告情報が複数存在する場合にはランダムにいずれかを選択する。そしてSa16に進む。
Sa21では、広告情報テーブル(図2(a))において、加点された広告情報の得点を初期化して処理を終了する。
このように本実施例の配信選択処理においては、GPS情報に基づいて特定される地域に関連する広告情報、本文に含まれるキーワードに関連する広告情報、利用者の属性情報に関連する広告情報を順次個別に特定するとともに、これらに個別に加点を行っていき、最終的に最も得点の高い広告情報を選択している。これにより、例えば、地域に関連し、かつ、多くのキーワードに関連し、かつ、多くの属性情報に関連する広告情報、言い換えると、利用者間のコミュニケーションに対して最も適合度の高い広告情報が優先的に選択されるようになっている。
また、加点においては、地域に関連する広告情報には100点、キーワードに関連する広告情報には20点、属性情報に関連する広告情報には10点というように、加点点数の差異が付けられており、これら加点点数の差異を調節することにより、地域、キーワード、属性情報のいずれを優先して広告を選択するかを調節できるようになっている。
例えば、キーワードや属性情報に関連する広告情報への加点点数を0点とすれば、キーワードや属性情報に関連する広告情報が記憶されていても、得点差に基づいて、利用者の地域のみに関連する広告情報が優先的に選択される。
また、地域や属性情報に関連する広告情報への加点点数を0点とすれば、地域や属性情報に関連する広告情報が記憶されていても、得点差に基づいて、キーワードのみに関連する広告情報が優先的に選択される。
尚、メッセージデータから抽出したキーワードが複数ある場合には、関連するキーワードの数が多い広告情報ほど高い得点となり優先的に選択される。一方、複数のメッセージデータから同一のキーワードを複数抽出した場合には、抽出した個数が多いほど、このキーワードに関連する広告情報が高い得点となり優先的に選択される。
また、地域やキーワードに関連する広告情報への加点点数を0点とすれば、地域やキーワードに関連する広告情報が記憶されていても、得点差に基づいて、属性情報のみに関連する広告情報が優先的に選択される。
また、本実施例の「配信広告選択処理」によれば、図3中に(3)として示すように、携帯電話機4bに対して送信すべき要配信のメッセージデータが記憶されており、このメッセージデータを利用者aが送信した日時からの経過時間が所定時間(例えば、10分間)以内である場合には、Sa6において、利用者aが送信したメッセージデータに含まれるGPS情報に基づいて特定される地域に関連する広告情報の得点が加点される。その後、Sa17において、GPSの確認対象とされたメッセージデータに付加されたキーワードに関連する広告情報の得点が加点される。このとき、広告情報テーブル(図2(a))において、地域に関連し、かつ、キーワードに関連する広告情報が記憶されていれば、地域のみに関連する広告情報や、キーワードにのみ関連する広告情報に比較して高い得点となる。すなわち、地域に関連し、かつ、キーワードに関連する広告情報が優先的に選択されるようになっている。
つまりは、本実施例の広告配信サーバ1は、現在位置情報抽出手段(Sa5)にて抽出したGPS情報(現在位置情報)に該当する地域に対応付けて広告情報データベース(広告情報テーブル)に記憶されている広告情報に基づいて、配信する広告情報を特定する処理(Sa6、Sa20)を実施しており、該処理を実施する広告配信サーバ1により本発明の請求項1における広告情報特定手段が形成される。
つまりは、本実施例の広告配信サーバ1は、受信者端末(携帯電話機4b)からのアクセスに基づき配信する当該受信者宛の電子メール(Sa2においてNと判定し、Sa8においてGPS確認対象として選択した要配信メッセージデータ)が送信者端末(携帯電話機4a)から送信された時点(要配信メッセージデータに付加されたGPS確認日時)から当該配信時点(現在日時)までの経過時間を特定する処理(Sa4)を実施しており、該処理を実施する広告配信サーバ1により本発明の請求項2における経過時間特定手段が形成される。
つまりは、本実施例の広告配信サーバ1は、経過時間特定手段(Sa4)にて特定した経過時間が所定時間(10分間)以内である(Sa4においてYと判定した)ときには、記現在位置情報抽出手段(Sa5)にて抽出したGPS情報(現在位置情報)に該当する地域に対応付けて広告情報データベース(広告情報テーブル)に記憶されている広告情報に基づいて、少なくとも受信者に対して配信する広告情報を特定(Sa6及びSa16を行った後にSa20を実施)する一方、経過時間が所定時間を超えている(Sa4においてNと判定した)ときには、キーワード抽出手段(Sa16)にて抽出したキーワードに対応付けて広告情報データベースに記憶されている広告情報に基づいて、少なくとも受信者に対して配信する広告情報を特定(Sa6を行わずにSa16を行った後にSa20を実施)する処理を実施しており、該処理を実施する広告配信サーバ1により本発明の請求項2における広告情報特定手段が形成される。
また、本実施例の「配信広告選択処理」によれば、図3中に(5)として示すように、携帯電話機4aに対して送信すべき要配信のメッセージデータが記憶されており、このメッセージデータが、利用者aが携帯電話機4aからかつて送信したメッセージ(引用メッセージ)に対する返信メッセージである場合には、利用者aが送信した日時からの経過時間が所定時間(例えば、10分間)以内である場合には、Sa6において、利用者aが送信したメッセージデータ(引用メッセージ)に含まれるGPS情報に基づいて特定される地域に関連する広告情報の得点が加点される。これにより、広告情報テーブル(図2(a))において、地域に関連する広告情報が記憶されていれば、キーワードにのみ関連する広告情報に比較して高い得点となる。すなわち、地域に関連する広告情報が優先的に選択されるようになっている。
つまりは、本実施例の広告配信サーバ1は、送信者端末(携帯電話機4a)からのアクセスに基づき配信する当該送信者宛の返信メール(Sa2においてYと判定し、Sa8においてGPS確認対象として選択した要配信メッセージデータ)の契機となった電子メール(Sa3においてGPS確認対象として選択した要配信メッセージデータに付加されている引用メッセージ)が該送信者端末から送信された時点(引用メッセージに含まれるGPS確認日時)から当該配信時点(現在日時)までの経過時間を特定する(Sa4)を実施しており、該処理を実施する広告配信サーバ1により本発明の請求項4における経過時間特定手段が形成される。
つまりは、本実施例の広告配信サーバ1は、経過時間特定手段(Sa4)にて特定した経過時間が所定時間(10分間)以内であるときには、現在位置情報抽出手段(Sa5)にて返信メール(Sa2においてYと判定し、Sa3においてGPS確認対象として選択した要配信メッセージデータ)から抽出したGPS情報(現在位置情報)に該当する地域に対応付けて広告情報データベース(広告情報テーブル)に記憶されている広告情報に基づいて、送信者に対して配信する広告情報を特定(Sa6及びSa16を行った後にSa20を実施)する処理を実施しており、該処理を実施する広告配信サーバ1により本発明の請求項4における広告情報特定手段が形成される。
つまりは、本実施例の広告配信サーバ1は、広告情報特定手段(Sa20)にて特定した広告情報を、送信者端末(携帯電話機4a)に配信する返信メール(Sa2においてYと判定し、Sa3においてGPS確認対象として選択した要配信メッセージデータ)とともに配信する処理を図3中に(5)として示すように実施しており、該処理を実施する広告配信サーバ1により本発明の請求項4における広告情報配信手段が形成される。
また、本実施例の「配信広告選択処理」によれば、広告情報テーブル(図2(a))において、GPS情報に基づいて特定される地域や、本文に含まれるキーワードに関連する広告情報が記憶されておらず、利用者の属性情報に関連する広告情報のみが記憶されていることにより、当該広告情報にのみ得点が加点される場合には、利用者の属性情報に関連する広告情報が選択されることとなる。或いは、地域やキーワードに関連する広告情報への加点点数を0点とすれば、地域やキーワードに関連する広告情報が記憶されていても、得点差に基づいて、利用者の属性情報に関連する広告情報が優先的に選択される。
つまりは、本実施例の広告配信サーバ1は、電子メール(メッセージデータ)に含まれる送信先(宛先)メールアドレスまたは当該電子メールに含まれる送信者(送信元)のメールアドレスに対応付けて利用者データベース(利用者情報テーブル)に記憶されている属性情報(生年、性別)に基づいて送信者または受信者の属性情報を特定し(Sa18)、該特定した属性情報にさらに対応付けて広告情報データベース(広告情報テーブル)に記憶されている広告情報に基づいて、配信する広告情報を特定する処理(Sa19、Sa20)を実施しており、該処理を実施する広告配信サーバ1により本発明の請求項3における広告情報特定手段が形成される。
つまりは、本実施例の広告配信サーバ1は、広告情報特定手段(Sa20)にて特定した広告情報を、現在位置情報抽出手段(Sa5)において抽出対象とした電子メール(受信したメッセージデータ)の送信元の送信者端末(携帯電話機4a、4b)および/または当該電子メール(記憶している要配信のメッセージデータ)の送信先の受信者端末(携帯電話機4a、4b)に対して配信する処理を図3中に(1)〜(5)として示すように実施しており、該処理を実施する広告配信サーバ1により本発明の請求項1における広告情報配信手段が形成される。
以上、本実施例によれば、利用者となる送信者の現在位置を特定するための情報となるGPS情報(現在位置情報)が、送信する電子メール(メッセージデータ)に付加されて送信されるので、これらの情報を個別に送信する場合に比較して利用者の負担が大きくなることがないばかりか、該GPS情報に該当する地域に対応する広告情報が特定されて配信されるので、利用者となる送信者または受信者の現在位置に応じた広告情報を配信することができる。
また、本実施例によれば、送信者が移動して、電子メール(メッセージデータ)の送信時から移動した可能性が高い経過時間が所定時間(10分間)を超えているときには、電子メールに含まれるキーワードに対応する広告情報が、送信者端末や受信者端末となる携帯電話機4a、4bに対して配信されるので、その時点において利用者となる送信者や受信者が関心のある関心事に関する広告情報を配信することができるとともに、不適当な地域の広告が配信されることも極力回避できる。
また、本実施例によれば、利用者の属性情報、例えば性別等に応じた広告情報が配信されるので、さらに利用者に合致した有益な広告情報を配信でき、さらに広告効果を高めることができる。
また、本実施例によれば、電子メール(メッセージデータ)の送信時から送信者が移動した可能性が低い経過時間が所定時間(10分間)以内であるときには、送信者端末となる携帯電話機4a、4bの送信時のGPS情報に該当する地域に対応する広告情報が特定されて、返信メール(返信メッセージ)とともに配信されるので、これら広告情報を個別に送信者端末に配信する場合に比較して、送信者の負担をより軽減できる。
また、本実施例によれば、GPS情報(現在位置情報)の抽出対象を最新の電子メール(メッセージデータ)とすることで、当該電子メールの送信者が移動した可能性のより低くなり、不適当な地域の広告が配信されることをより一層回避できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、GPS情報(現在位置情報)に基づいて特定される地域に関連する広告情報、本文に含まれるキーワードに関連する広告情報、利用者の属性情報に関連する広告情報を順次個別に特定するとともに、これらに個別に加点を行っていき、最終的に最も得点の高い広告情報を選択することで、例えば、地域に関連し、かつ、多くのキーワードに関連し、かつ、多くの属性情報に関連する広告情報、言い換えると、利用者間のコミュニケーションに対して最も適合度の高い広告情報が優先的に選択されるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、利用者間のコミュニケーションに対して最も適合度の高い広告情報を優先的に選択できる方法であればどのような方法であっても良い。例えば、地域、キーワード、属性情報の順序で関連する広告情報を順次絞り込んでいき、最終的に残った広告情報を選択する構成としても良い。
また、前記実施例では、利用者の属性情報を取得するために、属性情報を入力して会員登録したことを条件に、利用者にメッセンジャーアプリをダウンロードにより提供しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、利用者の属性情報に連動した広告情報を優先的に選択する必要がない場合には、会員登録させずに自由にメッセンジャーアプリをダウンロードさせても良いし、携帯電話機に予めメッセンジャーアプリを記憶させておいても良いし、メッセンジャーアプリを記録媒体により配布しても良い。
また、前記実施例では、GPS情報(現在位置情報)に連動する広告情報を特定した後、更に、キーワードに連動する広告情報、属性情報に連動する広告情報を特定していき、利用者間のコミュニケーションに対して最も適合度の高い広告情報が優先的に選択されるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、GPS情報に連動する広告情報を特定した後、キーワードや属性情報に連動する広告情報を特定することなく、特定した広告情報を配信しても良い。
また、前記実施例では、メッセージデータ(電子メール)に付加情報として、携帯電話機の電波強度やバッテリー残量を含めているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらを付加情報としなくても良い。
また、前記実施例では、広告配信サーバ1において、携帯電話機4a、4bから受信したメッセージデータを、宛先となる携帯電話機4a、4bに対して送信するごとに削除する構成としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、一定期間、もしくは一定数を広告配信サーバ1において記憶する構成としても良い。このようにすれば、携帯電話機4a、4bからメッセージデータを送信するときに、それまでに受信したメッセージデータを含めない場合でも、複数のメッセージデータを処理対象とした配信広告選択処理を実施できる。
また、前記実施例では、GPS情報(現在位置情報)に基づいて特定された地域、本文に含まれるキーワード、利用者の属性情報の全てを考慮して配信する広告を選択する構成としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、地域、キーワード、属性情報のいずれかのみ、またはこれらの任意の組み合わせを考慮して配信する広告を選択しても良い。
また、前記実施例では、図3中に(4)として示すように、利用者からメイン画面のメッセージ表示領域(図7(b))に表示されているメッセージを選択して返信メニューの選択操作を受付けたときには、携帯電話機が、選択されたメッセージを、利用者が新たに入力したメッセージデータに引用メッセージとして必ず付加する構成としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、選択されたメッセージを引用メッセージとして付加するか否かを利用者から更に受付ける構成としても良い。例えば、利用者から付加しない旨を受付けた場合にも、選択されたメッセージに付加されているGPS情報(現在位置情報)とGPS確認日時のみを、利用者が新たに入力したメッセージデータに付加して送信すれば、GPS情報に連動した広告を優先して選択するか否かを配信広告選択処理において決定することができる。
また、前記実施例では、携帯電話機4a(携帯電話機4b)がかつて送信したメッセージ(引用メッセージ)に対する返信メッセージを受信するときには、かつて送信した日時からの経過時間が所定時間(例えば、10分間)以内であることを条件に、かつて送信した時点でのGPS情報(現在位置情報)に基づいて特定される地域に関連する広告情報を優先的に選択する構成としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、経過時間に関わらず、かつて送信した時点でのGPS情報に基づいて特定される地域に関連する広告情報を優先的に選択しても良い。
また、前記実施例では、携帯電話機4a(携帯電話機4b)が返信メッセージ以外のメッセージ、すなわち引用メッセージが付加されていないメッセージを受信するときには、当該メッセージが送信された日時からの経過時間が所定時間(例えば、10分間)以内であることを条件に、当該メッセージが送信された時点でのGPS情報(現在位置情報)に基づいて特定される地域に関連する広告情報を優先的に選択する構成としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、経過時間に関わらず、メッセージが送信された時点でのGPS情報(現在位置情報)に基づいて特定される地域に関連する広告情報を優先的に選択しても良い。
また、前記実施例では、携帯電話機4a(携帯電話機4b)のメッセンジャーアプリが、予め記憶していたキーワードリストに基づいて、利用者が入力したメッセージの本文からキーワードを抽出して、広告配信サーバ1に送信する構成としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、メッセンジャーアプリではキーワード抽出を実施せずに、広告配信サーバ1においてキーワード抽出を実施させても良い。
また、前記実施例では、本発明の現在位置情報取得機能として、携帯電話機4a(携帯電話機4b)に搭載されているGPS機能を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら現在位置情報取得機能としては、例えば、送信者端末または受信者端末がパーソナルハンディホンシステム(PHS)端末であり、該PHS端末と通信可能な基地局が設置されている設置住所を、該PHSサービスを提供する提供会社のシステム等から、専用のアプリケーション等を使用して取得するようにしても良いし、或いは、送信者端末または受信者端末が無線LANのアクセスポイントを通じてのVoIP通話機能を有するVoIP端末であれば、該VoIP端末が通信可能なアクセスポイントのIPアドレスを取得し、該IPアドレスからアクセスポイントの設置住所を専用のアプリケーション等を使用して取得するようにしても良い。