JP2007201305A - 半導体レーザ装置、半導体レーザチップ、および半導体レーザ装置の製造方法 - Google Patents

半導体レーザ装置、半導体レーザチップ、および半導体レーザ装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザ素子のショートを防止することが可能な半導体レーザ装置、半導体レーザチップ、および半導体レーザ装置の製造方法を提供する。
【解決手段】レーザ素子9が設けられた半導体レーザチップ7と、マウント材を介して当該半導体レーザチップが搭載された基台とを備えた半導体レーザ装置において、半導体レーザチップ7は、レーザ素子9における共振器端面となるフロント面7aおよびリア面7bと、これらのフロント面7aおよびリア面7bと共に半導体レーザチップ7の分割された側壁を構成する両側のペレタイズ面7c,7dとが、反射膜11,13で覆われている。反射膜11,13は、共振器端面7a,7bとペレタイズ面7c,7dとで連続した膜として設けられている。また共振器端面7a,7bに対してペレタイズ面7c,7dが斜めの角度を成している。
【選択図】図1

Description

本発明は、共振器端面が反射膜で覆われた半導体レーザ装置、半導体レーザチップ、および半導体レーザ装置の製造方法に関する。
近年、半導体レーザ装置においては、共振器端面を安定化させるために、半導体レーザチップの共振器端面を、反射膜で覆うことが一般的である。反射膜は、典型的には単層または多層の誘電体膜(誘電体多層膜)からなり、具体的にはAl23、TiO2、SiO2、ZrO2等の誘電体膜を用いることが知られている。
また、このように共振器端面が反射膜で覆われた半導体レーザチップは、例えば共振器端面の法線方向であるレーザ光の発振方向に対して横方向に複数のレーザ素子を配列してなる。そして、ヒートシンクを兼ねた基台上にマウント材を用いて載置固定されている(以上、下記特許文献1参照)。
特開2004−303901号公報(特に図1および0012段落参照)
以上のような構成の半導体レーザ装置においては、半導体レーザチップの共振器端面にコートされた反射膜が、マウント材(例えば半田など)をはじくため、共振器端面へのマウント材の這い上がりを防止する保護膜ともなっている。
しかしながら、半導体レーザチップには、共振器端面のみに反射膜がコートされており、共振器端面と共に半導体レーザチップの側壁を構成するペレタイズ面には反射膜がコートされていない。このため、ペレタイズ面側にマウント材がはみ出した場合、マウント材がペレタイズ面を這い上がり、レーザ素子をショートさせる要因となる。
そこで本発明は、レーザ素子のショートを防止することが可能な半導体レーザ装置、半導体レーザチップ、および半導体レーザ装置の製造方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本発明の半導体レーザ装置は、レーザ素子が設けられた半導体レーザチップと、マウント材を介して当該半導体レーザチップが搭載された基台とを備えている。そして特に、半導体レーザチップは、レーザ素子における共振器端面と、当該共振器端面と共に当該半導体レーザチップの分割された側壁を構成する両側のペレタイズ面とに、反射膜がコーティングされていることを特徴としている。
このような構成の半導体レーザ装置においては、共振器端面と共に半導体レーザチップの側壁を構成するペレタイズ面にも反射膜をコーティングした構成とすることにより、半導体レーザチップの側壁におけるマウント材の這い上がりがチップの全周にわたって防止されたものとなる。
また、本発明は、以上のような半導体レーザ装置に設けられる半導体レーザチップでもあり、共振器端面と共に両側のペレタイズ面に反射膜がコーティングされていることを特徴としている。
さらに本発明は、以上のような構成の半導体レーザ装置の製造方法でもあり、特に半導体レーザチップの共振器端面とペレタイズ面とに同一工程で反射膜をコートした後、共振器端面とペレタイズ面とを側壁とした底面においてマウント材を介して基台上に半導体レーザチップを搭載する。
このような構成の半導体レーザ装置の製造方法により、マウント材の這い上がりが半導体レーザチップの側壁の全数にわたって防止された半導体レーザ装置が得られる。この際、共振器端面とペレタイズ面とに同一工程で反射膜をコートしているため、ペレタイズ面に独立した工程で反射膜をコートする場合の影響が共振器端面に及ぶことが防止され、共振器端面における反射膜の膜厚が維持される。
以上説明したように本発明によれば、半導体レーザチップの側壁の全数にわたってマウント材の這い上がりを防止でき、マウント材によるレーザ素子のショートを防止した半導体レーザ装置を得ることが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
<半導体レーザ装置−1>
図1は第1実施形態の半導体レーザ装置の全体構成の一例を示す斜視図であり、図2は図1を矢印方向から見た概略平面図である。
これらの図に示すように、半導体レーザ装置1は、ヒートシンクを兼ねた基台3上に、導電性の接着性材料(例えばはんだ材料)からなるマウント材5を介して半導体レーザチップ7を搭載してなる。
半導体レーザチップ7は、レーザ素子9が設けられたもので、ここでは複数のレーザ素子9が一方向に配列されたレーザアレイとして構成されていることとする。このような半導体レーザチップ7は、各レーザ素子9の共振器端面のうちレーザ光の出射面となるフロント面7aが、基台3の一端面3aと略同一の面に配置されるように、基台3上に搭載されている。
ここで、半導体レーザチップ7は、各レーザ素子9におけるレーザ光の出射面であるフロント面7aと、このフロント面7aと平行で所定間隔を保ったリア面7bとが、共振器端面となっている。これらの共振器端面を構成するフロント面7aおよびリア面7bは、それぞれ反射膜11,13で覆われている。フロント面7aを覆う反射膜11は、共振させた所定波長のレーザ光に対して光透過性を有する半透過半反射膜として構成される。また、リア面7b側の反射膜13は、所定波長の光を効率的に反射させる構成となっている。
以上のような反射膜11,13は、単層または多層の誘電体膜(誘電体多層膜)からなり、具体的にはAl23、TiO2、SiO2、ZrO2等の誘電体膜を用いて構成されていることとする。
そして、基台3上に搭載した状態で、フロント面7aおよびリア面7bと共に、半導体レーザチップ7の側壁を構成する面が、半導体レーザチップ7を分割形成した際のペレタイズ面7c,7dとなっている。つまり、半導体レーザチップ7は、共振器端面を構成するフロント面7aおよびリア面7b、さらにはペレタイズ面7c,7dを周壁とした四角柱の底面において、マウント材5を介して基台3上に搭載された構成となっているのである。
以上のような通常構成の半導体レーザ装置1において、特に本実施形態では、これらのペレタイズ面7c,7dも、それぞれ反射膜11,13で覆われているところが特徴的である。
そして、これらのペレタイズ面7c,7dを覆う反射膜11,13は、フロント面7aまたはリア面7bを覆う反射膜と同一工程で形成された連続膜であることとする。ここでは、フロント面7aと一方のペレタイズ面7cとが同一工程で形成された反射膜11で覆われており、リア面7bと他方のペレタイズ面7dとが同一工程で形成された反射膜11で覆われた構成となっている。
また、ペレタイズ面7c,7dは、フロント面7aおよびリア面7bに対して斜めの角度を成している。例えば、フロント面7aと同一の反射膜11で覆われたペレタイズ面7cは、フロント面7aとの間の内角θ1が鈍角となっている。同様に、リア面7bと同一の反射膜13で覆われたペレタイズ面7dは、リア面7bとの間の内角θ2が鈍角となっている。これらの内角θ1およびθ2は同一であって良く、ペレタイズ面7c,7dが平行を成していて良い。これらの内角θ1,θ2については、次の製造方法において詳細に説明する。
<半導体レーザ装置の製造方法−1>
次に、図1および図2を用いて説明した半導体レーザ装置1の製造方法を図3および図4に基づいて説明する。
先ず、図3(1)に示すように、半導体ウェハ101の表面側に、一方向に延設された複数のレーザ構造102をストライプ状に形成する。そして、レーザ構造102が形成された半導体ウェハ101を、レーザ構造102のストライプ状と垂直を成す方向に、所定間隔で壁開する。これにより、図3(2)に示すように、レーザ構造102を所定間隔で劈開してなる複数のレーザ素子9が配列されたレーザバー103を得る。各レーザバー103における劈開面が、各レーザ素子9における共振器端面のフロント面7aおよびリア面7bとなる。
次に、図3(3)に示すように、複数のレーザ素子9が設けられたレーザバー103を、所定の個数のレーザ素子9が設けられた各半導体レーザチップ7分部に分割する。この際、フロント面7aおよびリア面7bに対して、分割面(ペレタイズ面)7c,7dが斜めの角度となるように分割を行う。ここでは、各半導体レーザチップ7の両側のペレタイズ面7c,7dが平行となるようにレーザバー103を分割することとする。
尚、レーザバー103の分割部分には、実際に機能させることのないレーザ素子9が設けられていて、このレーザ素子9上を通過する位置でレーザバー103を分割するようにしても良い。
そして、図2を参照し、フロント面7aとペレタイズ面7cとの成す内角θ1、およびリア面7bとペレタイズ面7dとの成す内角θ2は、次のように設定されていることとする。すなわち、フロント面7aとペレタイズ面7cとの成す内角θ1は、以降の工程で行うフロント面7aに対する反射膜の成膜において、ペレタイズ面7cにもムラなく反射膜が形成される範囲の値であることとする。また、リア面7bとペレタイズ面7dとの成す内角θ2は、以降の工程で行うリア面7bに対する反射膜の成膜において、ペレタイズ面7dにもムラなく反射膜が形成される範囲の値であることとする。このため、例えば内角θ1,θ2は、110°以上に設定されることが好ましい。
尚、これらの内角θ1,θ2の上限は、半導体レーザチップ7において実際に機能するレーザ素子9が配置された実使用部に対して、実際に機能するレーザ素子9を配置できない部分が大きくなりすぎることのないように、またリア面7bとペレタイズ面7cとで構成される先端部、さらにはフロント面7aとペレタイズ面7dとで構成される先端部の強度が保たれる程度に設定されることとする。
ここで、半導体ウェハが窒化ガリウム(GaN)基板である場合、60°間隔に劈開し易い結晶方位が存在している。このため、劈開したフロント面7aおよびリア面7bに対して60°を成す方向にレーザバー103を劈開により分割(ペレタイズ)することで、各半導体レーザチップ7分部への分割を容易に行うことができる。この場合、内角θ1,θ2は120°となる。
以上の後、図4(4)に示すように、半導体レーザチップ7のフロント面7aに、蒸着法またはスパッタ法等の堆積成膜法によって、反射膜11を成膜する。この際、通常の成膜方法と同様に成膜を行うことにより、すなわちフロント面7aを成膜ソース側に向けた成膜を行うことにより、フロント面7aとの内角θ1が鈍角に構成されたペレタイズ面7cにも反射膜11が同時に成膜される。この反射膜11は、フロント面7aとペレタイズ面7cとで連続した膜として成膜される。
また、図4(5)に示すように、半導体レーザチップ7のリア面7bに、蒸着法またはスパッタ法等の堆積成膜法によって、反射膜13を成膜する。この際、通常の成膜方法と同様に成膜を行うことにより、すなわちリア面7bを成膜ソース側に向けた成膜を行うことにより、リア面7bとの内角θ2が鈍角に構成されたペレタイズ面7dにも反射膜13が同時に成膜される。この反射膜13は、リア面7bとペレタイズ面7dとで連続した膜として成膜される。
以上のような反射膜11,13の成膜は、どちらから先に行っても良く、上述と逆にリア面7bの反射膜13から先に成膜しても良い。
そして最後に、反射膜11,13が成膜された半導体レーザチップ7を、図1に示したように、基台3上にマウント材5を介して載置固定する。この場合、先ず、基台3上にマウント材5からなるペレット片を介して半導体レーザチップ7を載置する。この際、半導体レーザチップ7のフロント面7aが、基台3の一端面3aと略同一の面に配置されるように、基台3上に半導体レーザチップ7を載置する。また、マウント材5からなるペレット片は、半導体レーザチップ7からのはみ出しが抑えられるように、膜厚および形状が制御されていることとする。次に、マウント材5からなるペレット片を加熱溶融し、ついでこれを冷却固化させることにより、マウント材5によって半導体レーザチップ7を基台3上に接着固定させる。
以上により、半導体レーザ装置1を完成させる。
以上のような第1実施形態においては、共振器端面であるフロント面7aおよびリア面7bと共に、半導体レーザチップ7の側壁を構成するペレタイズ面7c,7dにも反射膜11,13をコーティングした構成としている。このため、反射膜11,13が保護膜となり、半導体レーザチップ7の側壁におけるマウント材5の這い上がりをチップの全周にわたって防止することができる。この結果、マウント材5の這い上がりに起因するレーザ素子9のショートを防止した半導体レーザ装置1を得ることが可能になる。
また、マウント材5のはみ出しを抑えるための、マウント材5のペレット片の厚さや形状などの制御が困難な場合であっても、上述したようにマウント材5の這い上がりを防止してレーザ素子9のショートが抑えられる。このため、マウント材5の材質およびペレット片の形状の許容範囲が広くなり柔軟な対応が可能になる。
しかも、フロント面7aやリア面7bと同一工程でペレタイズ面7c,7dに反射膜11,13を成膜することで、ペレタイズ面7c,7dのみに、上述した這い上がりを防止するための反射膜を成膜する場合と比較して、工程の追加を防止できる。しかも、その成膜プロセスの影響が、フロント面7aやリア面7bに及ぶことが防止される。したがって、フロント面7aやリア面7bにおける反射膜11,13の膜厚が維持され、特性の良好な共振構造を得ることができる。
ここで図5には、比較として、ペレタイズ面7c,7dに対して、フロント面7aやリア面7bと独立した工程で反射膜を成膜した場合の概略平面図を示す。この図に示すように、ペレタイズ面7c,7dに対して独立した工程で反射膜15,17を成膜した場合、フロント面7aやリア面7bの端部にも、反射膜15,17が回り込んで成膜される危険性がある。この場合、両端に配置されたレーザ素子においての共振構造の光学設計に狂いが生じ、特性の良好な共振構造を得ることができなくなる。しかも、ペレタイズ面7c,7dのみに反射膜を成膜しようとした場合、半導体レーザチップ7のハンドリングの際にフロント面7aやリア面7bに触れられないため、非常に不安定な作業が要求され、新たな治具の開発が必要となってコストが増加したり、歩留まりの低下を招くことにもなる。
また、本第1実施形態において、半導体レーザチップ7は、フロント面7aやリア面7bに対してペレタイズ面7c,7dが斜めの角度を成すようにしている。これにより、図4(4)、図4(5)で示した反射膜11,13の成膜の際に、通常と同様に、フロント面7aやリア面7bを成膜ソース側に向けた成膜を行った場合であっても、これらの面との内角が鈍角をなす各ペレタイズ面7c,7dに対しても、同時に反射膜11,13を成膜することができる。またこのように、フロント面7aやリア面7bを成膜ソース側に向けた、通常の成膜であっても、フロント面7aおよびペレタイズ面7cに対する成膜の際には、リア面7bが成膜ソースの供給方向に対して完全に影になる。同様に、リア面7bおよびペレタイズ面7dに対する成膜の際には、フロント面7aが成膜ソースの供給方向に対して完全に影になる。したがって、反射膜11,13の成膜プロセスに変更を加える必要なく、上述した構成の半導体レーザチップ7が得られる。
さらに、本第1実施形態においては、半導体レーザチップ7の両側のペレタイズ面7c,7dを平行にしている。これにより図3(3)に示すように、レーザバー103を各半導体レーザチップ7分部に分割する際に、無駄が生じることを防止できる。
<半導体レーザ装置−2>
図6は第2実施形態の半導体レーザ装置の全体構成の一例を示す斜視図であり、図7は図1を矢印方向から見た概略平面図である。
これらの図に示す半導体レーザ装置1’と、図1および図2を用いて説明した第1実施形態の半導体レーザ装置1とが異なるところは、半導体レーザチップ7’の外形形状にあり、他の点は同様である。
すなわち、この半導体レーザチップ7’においては、リア面7bと、両側のペレタイズ面7c,7dとが、同一工程で形成された反射膜13で覆われた構成となっている。そして、リア面7bと同一の反射膜13で覆われた両側のペレタイズ面7c,7dは、リア面7bとの間の内角θ1,θ2が鈍角となっており、フロント面7aと間の内角が鋭角となっている。これらの内角θ1およびθ2は同一であっても良く、異なる値であっても良い。これらの内角θ1,θ2については、次の製造方法において詳細に説明する。
<半導体レーザ装置の製造方法−2>
次に、図6および図7を用いて説明した半導体レーザ装置1’の製造方法を図8および図9に基づいて説明する。
先ず、図8(1)および図8(2)に示す工程を第1実施形態と同様に行い、レーザ構造102を所定間隔で劈開してなる複数のレーザ素子9が配列されたレーザバー103を得る。
次に、図8(3)に示すように、複数のレーザ素子9が設けられたレーザバー103を、所定の個数のレーザ素子9が設けられた各半導体レーザチップ7’分部に分割する。この際、図7を参照し、リア面7bとペレタイズ面7c,7dとの成す内角θ1,θ2が、以降の工程で行うリア面7bに対する反射膜の成膜において、ペレタイズ面7c,7dにもムラなく反射膜が形成される範囲の値となるように、レーザバー103を分割することとする。ここで、例えば内角θ1,θ2は、110°以上に設定されることが好ましい。
尚、これらの内角θ1,θ2の上限は、半導体レーザチップ7において実際に機能するレーザ素子9が配置された実使用部に対して、実際に機能するレーザ素子9を配置できない部分が大きくなりすぎることのないように、またフロント面7aとペレタイズ面7c,7dとで構成される先端部の強度が保たれる程度に設定されることとする。
以上の後、図9(4)に示すように、半導体レーザチップ7’のフロント面7aに、蒸着法またはスパッタ法等の堆積成膜法によって、反射膜11を成膜する。この際、通常の成膜方法と同様に成膜を行うことにより、すなわちフロント面7aを成膜ソース側に向けた成膜を行うことにより、フロント面7aのみに反射膜11を成膜する。
また、図9(5)に示すように、半導体レーザチップ7’のリア面7bに、蒸着法またはスパッタ法等の堆積成膜法によって、反射膜13を成膜する。この際、通常の成膜方法と同様に成膜を行うことにより、すなわちリア面7bを成膜ソース側に向けた成膜を行うことにより、リア面7bとの内角θ1,θ2が鈍角に構成されたペレタイズ面7c,7dにも反射膜13が同時に成膜される。この反射膜13は、リア面7bとペレタイズ面7c,7dとで連続した膜として成膜される。
以上のような反射膜11,13の成膜は、どちらから先に行っても良く、上述と逆にリア面7bの反射膜13から先に成膜しても良い。
そして最後に、第1実施形態と同様にして、反射膜11,13が成膜された半導体レーザチップ7’を、図6に示したように、基台3上にマウント材5を介して載置固定し、半導体レーザ装置1’を完成させる。
以上のような第2実施形態においては、共振器端面であるリア面7bと共に、半導体レーザチップ7の側壁を構成するペレタイズ面7c,7dにも反射膜13をコーティングした構成とすることにより、第1実施形態と同様に、半導体レーザチップ7’の側壁におけるマウント材5の這い上がりをチップの全周にわたって防止することができ、レーザ素子9のショートを防止した半導体レーザ装置1’を得ることが可能になる。
しかも、リア面7bと同一工程でペレタイズ面7c,7dに反射膜13を成膜し、リア面7bとペレタイズ面7c,7dとで連続した反射膜13としているため、第1実施形態と同様に、ペレタイズ面7c,7dのみに、上述した這い上がりを防止するための反射膜を成膜する場合の影響が、フロント面7aやリア面7bに及ぶことが防止され、特性の良好な共振構造を得ることができる。
また、本第2実施形態においても、半導体レーザチップ7’は、リア面7bとの内角θ1,θ2が鈍角となるようにペレタイズ面7c,7dが設けられている。これにより、図9(5)で示した反射膜13の成膜の際に、通常と同様に、リア面7bを成膜ソース側に向けた成膜を行った場合であっても、ペレタイズ面7c,7dに対して同時に反射膜13を成膜することができる。またこのように、リア面7bを成膜ソース側に向けた、通常の成膜であっても、リア面7bおよびペレタイズ面7c,7dに対する成膜の際には、フロント面7aが成膜ソースの供給方向に対して完全に影になる。したがって、反射膜13の成膜プロセスに変更を加える必要なく、上述した構成の半導体レーザチップ7’が得られる。
さらに、リア面7bとの内角θ1,θ2が鈍角となるようにペレタイズ面7c,7dを設け、これらのペレタイズ面7c,7dに対してリア面7bと同様の反射膜13を設けるようにしている。このため、フロント面7aよりも膜厚の厚い反射膜13が、両側のペレタイズ面7c,7dに成膜されることになるため、これらのペレタイズ面7c,7dにおけるマウント材5の這い上がりを確実に防止することが可能になる。
尚、上述した第1実施形態および第2実施形態においては、半導体レーザチップ7,7’が、複数のレーザ素子9を設けたレーザアレイとして構成されている場合を説明した。しかしながら、本発明は、半導体レーザチップ7,7’が、1つのレーザ素子のみを設けた構成であっても適用可能であり、同様の効果を得ることができる。
また、本発明は、半導体レーザチップにおける両側のペレタイズ面とフロント面とのなす内角が鈍角であっても良い。この場合、両側のペレタイズ面に対して、フロント面と同一工程で連続した反射膜が設けられることになる。
そして、例えば、図8(2)に示したレーザバー103から複数の半導体レーザチップ部分を分割する場合、全て同一形状の半導体レーザチップ部分毎に分割する必要はない。例えば、図10に示すように、フロント面7aと両側のペレタイズ面7c,7dとのなす角度が鈍角となる半導体レーザチップ部分と、リア面7bと両側のペレタイズ面7c,7dとのなす角度が鈍角となる半導体レーザチップ部分とを交互に分割しても良い。この場合であっても、無駄なウェハ部分が生じることを防止できる。また、レーザバー103から半導体レーザチップ部分を分割した段階で、フロント面7aとリア面7bとの区別がない場合にも、図10のような分割により、第2実施形態と同様の半導体レーザチップ7’および半導体レーザ装置1’を得ることができる。
第1実施形態の半導体レーザ装置の構成を示す斜視図である。 第1実施形態の半導体レーザ装置の要部を示す概略平面図である。 第1実施形態の半導体レーザ装置の製造方法を示す工程(その1)である。 第1実施形態の半導体レーザ装置の製造方法を示す工程(その2)である。 比較の構成図である。 第2実施形態の半導体レーザ装置の構成を示す斜視図である。 第2実施形態の半導体レーザ装置の要部を示す概略平面図である。 第2実施形態の半導体レーザ装置の製造方法を示す工程(その1)である。 第2実施形態の半導体レーザ装置の製造方法を示す工程(その2)である。 本発明の半導体レーザ装置の製造方法の他の例を説明する図である。
符号の説明
1,1’…半導体レーザ装置、3…基台、5…マウント材、7,7’…半導体レーザチップ、7a…フロント面(共振器端面)、7b…リア面(共振器端面)、7c,7d…ペレタイズ面、9…レーザ素子、11,13…反射膜

Claims (8)

  1. レーザ素子が設けられた半導体レーザチップと、マウント材を介して当該半導体レーザチップが搭載された基台とを備えた半導体レーザ装置において、
    前記半導体レーザチップは、前記レーザ素子における共振器端面と、当該共振器端面と共に当該半導体レーザチップの分割された側壁を構成する両側のペレタイズ面とが、反射膜で覆われている
    ことを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 請求項1記載の半導体レーザ装置において、
    前記反射膜は、前記共振器端面と前記ペレタイズ面とで連続した膜として設けられている
    ことを特徴とする半導体レーザ装置。
  3. 請求項1記載の半導体レーザ装置において、
    半導体レーザチップは、前記レーザ素子の共振器端面に対して前記ペレタイズ面が斜めの角度を成している
    ことを特徴とする半導体レーザ装置。
  4. 請求項3記載の半導体レーザ装置において、
    前記両側のペレタイズ面が平行をなしている
    ことを特徴とする半導体レーザ装置。
  5. 請求項3記載の半導体レーザ装置において、
    前記ペレタイズ面は、前記共振器端面のうちの光の出射側となるフロント面に対して鋭角を成しており、
    前記反射膜は、前記共振器端面のうちのフロント面に対向するリア面と前記両側のペレタイズ面とで連続した膜として設けられている
    ことを特徴とする半導体レーザ装置。
  6. 請求項1記載の半導体レーザ装置において、
    前記半導体レーザチップにおける前記ペレタイズ面間には、前記レーザ素子が複数配列した状態で設けられている
    ことを特徴とする半導体レーザ装置。
  7. レーザ素子が設けられた半導体レーザチップであって、
    前記レーザ素子における共振器端面と、当該共振器端面と共に当該半導体レーザチップの分割された側壁を構成する両側のペレタイズ面とが、反射膜で覆われている
    ことを特徴とする半導体レーザチップ。
  8. 基板の表面側に設けられた複数のレーザ素子を横切るように当該基板を劈開し、対向する劈界面を共振器端面とすると共に、当該共振器端面を横切る方向に当該基板を分割して対向する分割面をペレタイズ面とした半導体レーザチップを形成する工程と、
    前記半導体レーザチップの共振器端面とペレタイズ面とに同一工程で反射膜を成膜する工程と、
    前記反射膜が成膜された半導体レーザチップを、前記共振器端面とペレタイズ面とを側壁とした底面においてマウント材を介して基台上に搭載する工程とを行う
    ことを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
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