JP2007200792A - カードコネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】プッシュ・プッシュ式カード排出機構の利点(優れた使い勝手と円滑な排出感)を損なうことなく、小型化を達成し得るカードコネクタを提供する。
【解決手段】ハウジング4と、ハウジング4を覆うカバー8、9と、この両者によってカード3の挿抜のための挿抜口5と同カード3の収容部6を形成すると共に、カード3を挿入方向に押し込んでそれを収容部6に装填し且つその状態からもう一度カード3を押し込むと同カード3が排出されるプッシュ・プッシュ機構10とを設けたカードコネクタ1であって、プッシュ・プッシュ機構10を収容部6に収容されたカード3の投影面内に配置した。
【選択図】図1
【解決手段】ハウジング4と、ハウジング4を覆うカバー8、9と、この両者によってカード3の挿抜のための挿抜口5と同カード3の収容部6を形成すると共に、カード3を挿入方向に押し込んでそれを収容部6に装填し且つその状態からもう一度カード3を押し込むと同カード3が排出されるプッシュ・プッシュ機構10とを設けたカードコネクタ1であって、プッシュ・プッシュ機構10を収容部6に収容されたカード3の投影面内に配置した。
【選択図】図1
Description
本発明は、一度カードを押し込んでカードを装填し、その状態からもう一度カードを押し込んでカードを排出させるプッシュ・プッシュ式のカード装填・排出機構(プッシュ・プッシュ機構)を備えたカードコネクタに係り、特に、小型化を図った同カードコネクタに関する。
近年、様々な用途に種々の形式のカードが広く用いられており、その中の一つであってカードの表面に接点が露出された接触式カードが周知である。このカードは、カードコネクタに挿入されることで、上記接点が同コネクタの端子に圧接され、両者が電気的に接続されるようになっている。従って、カードの使用に当たってはカードをカードコネクタに挿入し、且つ使用後はカードを同コネクタから排出する必要がある。
カードをカードコネクタに円滑に装填・排出するための機構としては、例えば特許文献1に示されたようなプッシュ・プッシュ式と、特許文献2に示されたようなエジェクト釦式の二種が、知られている。
前者のプッシュ・プッシュ式は、カードコネクタに所謂ハートカム機構が内蔵されており、そこにカードが押し込まれる(プッシュされる)と、上記カム機構のキャッチ機能によってカードが一旦同コネクタの内部に保持され、その状態からもう一度カードがプッシュされると同キャッチ機能が解除され、リターンスプリングによってカードが同コネクタから排出されるようになっている。
一方、後者のエジェクト釦式は、リンク機構を設けており、カードを同コネクタに挿入すると、該リンク機構が作動しエジェクト釦を外側に突出させ、カード使用後、該エジェクト釦を押込むと、上記リンク機構を介してカードが押し返されて排出されるようになっている。
そして前者は、カードの挿入動作(プッシュ)と排出動作(プッシュ)が同じであるから、極めてスマートで円滑な挿入・排出感が得られ、また後者はリンクによる高い作動信頼感が得られ、共に優れたカード装填・排出機構と言える。
ところで、従来のプッシュ・プッシュ式カードコネクタにあっては、同コネクタの側部に上記ハートカム機構を含む装填・排出機構が設けられているため(特許文献1の図2参照)、コネクタの幅が増大してしまい、その小型化、薄型化に応じ難い。
同様に、エジェクト釦式カードコネクタにあっても、同コネクタの側部にエジェクト機構を備え、且つカード挿入方向の終端部に前記リンク機構を内蔵していているため(特許文献2の図1参照)、コネクタの幅並びに長さが増大してしまい、その小型化、薄型化が難しい。
なお、カードコネクタは、電子機器の小型化、薄型化のニーズに伴ってますます小型化、薄型化が迫られており、コネクタの終端部にリンク機構を有しない分、またカードの排出がリターンスプリングによって行なわれる分、プッシュ・プッシュ式の方がエジェクト釦式よりも小型化に有利で且つ使い勝手が優れていると言える。
本発明はこれらの点に鑑みて成されたものであり、その目的は、プッシュ・プッシュ式の上記利点を損なうことなく、小型化を達成し得るカードコネクタを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明に係るカードコネクタは、ハウジングと、該ハウジングを覆うカバーと、この両者によってカードの挿抜のための挿抜口と同カードの収容部を形成すると共に、カードを挿入方向に押し込んでそれを該収容部に装填し且つその状態からもう一度カードを押し込むと同カードが排出されるプッシュ・プッシュ機構とを設けたカードコネクタであって、上記プッシュ・プッシュ機構を上記収容部に収容されたカードの投影面内に配置したものである。
上記プッシュ・プッシュ機構は、上記ハウジングに形成されたハートカム溝と、該ハートカム溝の上方に配置されてカードの挿抜方向に移動可能であり、且つ上記挿抜口から挿入されたカードの先端が当接する当接部を有するスライダと、該スライダに支承されて上記ハートカム溝に係合された溝係合部材と、上記スライダをカード排出方向に付勢するリターンスプリングとを備え、上記スライダは、可撓性を有する薄い金属板からなる片持梁状の舌片を有し、該舌片に上記溝係合部材を支承し、該溝係合部材を上記舌片のバネ力によって上記ハートカム溝の底に押し付けるようにしてもよい。
上記ハウジングに、上記収容部に収容されたカードの表面に対向させて、上記スライダが収容される第1凹部を設け、該第1凹部の中に第2凹部を形成し、該第2凹部の底に上記ハートカム溝を形成してもよい。
上記ハウジングに、上記収容部に収容されたカードの投影面内に位置させて、第3凹部を設け、該第3凹部に、上記スライダの移動に伴って作動されるストッパレバーを設け、該ストッパレバーは、上記スライダがカードの挿入に伴って移動されてカード挿入方向奥側に保持されたとき挿入されたカードの後端に対向し、かかるスライダがカード排出方向に移動されるとカードの後端から離間するフック部を有するものであってもよい。
本発明に係るカードコネクタによれば、プッシュ・プッシュ機構が同コネクタ内に収容されたカードの投影面内に配置されているため、その利点(優れた使い勝手と円滑な排出感)を損なうことなく、小型化を達成し得る。
本発明の好適実施形態を添付図面を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るカードコネクタ1は、下面に接点2が露出されたカード3が挿抜されるものであり、ハウジング4と、カード3を挿入・排出するために形成された挿抜口5と、挿抜口5から挿入されたカード3を収容するための収容部6と、収容部6に収容されたカード3の接点2と接触する端子7と、ハウジング4を覆う如き配された第1及び第2カバー8、9と、プッシュ・プッシュ機構10とを備えている。
より詳細に説明するに、図1及び図2に示すように、ハウジング4は、カード3の幅方向に間隔を隔ててカード挿入方向に沿って平行に延出された一対の縦枠11と、縦枠11間に架け渡すように配置され且つ第1カバー8と共同して挿抜口5を形成する横枠12と、縦枠11間に配置されていて端子7が植設される第1基部13と、第1基部13と共同して縦枠11間に架け渡すように配置されると共にプッシュ・プッシュ機構10が設けられる第2基部14とから成り、ポリフェニレンサルファイド等の合成樹脂をモールド成形して製造されている。
縦枠11には、カード3をガイドするために断面コ字状のカードガイド15が設けられ、第1基部13には、軽量化及び剛性保持のためのリブ16並び薄肉部17が設けられ、縦枠11と横枠12と第1及び第2基部13、14とで区画された部分には、軽量化のため肉抜き部18が形成されている。また、第1及び第2基部13、14は、カード3が収容部6に収容されたとき、そのカード3の投影面内に略収まるように配置されている。
ハウジング4は、最厚部位の厚さが4.0mm程度の薄型に形成されており、挿抜口5の幅と高さ(厚さ)は、挿入されるカード3の幅と厚さ(高さ)に対応させてある。例えば、メモリースティック(登録商標)と呼ばれるカードは、厚さ2.8mm、幅21.5mm、奥行き(長さ)50mm、ICカードと呼ばれるものは、厚さ0.76mm、幅54mm、奥行き(長さ)85.6mmの如く、夫々規格によってサイズが定められている。
プッシュ・プッシュ機構10は、挿抜口5から挿入されたカード3を奥の方まで押し込むとカード3が装填され、その状態からもう一度カード3を同方向に押し込むとカード3が排出されるもので、第2基部14に形成されたハートカム溝19と、ハートカム溝19の上方に配置されてカード3の挿抜方向に移動可能で且つ挿入されたカード3の先端が当接する当接部20を有するスライダ21と、スライダ21に支承されてハートカム溝19に係合された溝係合部材22と、スライダ21をカード排出方向に付勢するリターンスプリング23とを備えている。なお、24はスライダ21の移動に伴って作動されるストッパレバー24で、装填されたカード3に係合してその抜けを防止するためのものである。
ハウジング4には、収容部6に収容されたカード3の表面に対向させて、スライダ21が収容される第1凹部80が凹設され、第1凹部80の中に矩形状の第2凹部26が凹設され、第2凹部26の底にハートカム溝19が形成されている。すなわち、ハートカム溝19は、スライダ21が摺動する第2基部14の摺動面25に形成された第2凹部26の底に設けられており、例えば第2基部14の摺動面25の部分の厚さ1.7mm、摺動面25から第2凹部26の底までの深さ0.7mm、カム溝19の幅0.5mm、同深さ0.6〜0.3mm(後述する如く段差やスロープがあって深さは均一ではない)、同カム溝19における第2基部14の残存厚さ0.4〜0.7mmとなっており、また第2凹部26の幅・長さは各々2.0mm、28mmとなっている。よって、斯様な第2凹部26やカム溝19を設けることによってハウジング4の剛性が減じられることはなく、且つ、このような第2凹部26やカム溝19を設けるために同ハウジング4の肉厚を増さなければならないようなこともない。
図3に示すように、ハートカム溝19は、上記第2凹部26にカード挿抜方向に沿って直線状に形成された往路27と、往路27に斜路28を介して接続された第1突当り路29と、第1突当り路29に斜路28を介して接続された保持路30と、保持路30に斜路31を介して接続された第2突当り路32と、第2突当り路32と往路27とを接続する復路33とから構成されている。そして、これら路27〜33に囲まれた部分が略ハート型のランド34となっている。
往路27と斜路28との間には、往路27より斜路28が低くなるように段差35が設けられ、斜路28と保持路30との間には、斜路28より保持路30が低くなるように段差36が設けられ、保持路30と斜路31との間には、保持路30より斜路31が低くなるように段差37が設けられ、復路33と往路27との間には、往路27が復路33より低くなるように段差38が設けられている。上記段差35〜38を形成するため、往路27の復路33との接続部Bから斜路28との接続部Cまでの部分には、登りスロープが形成され、また、復路33の斜路31との接続部から段差38までの部分にも、登りスロープが形成されている。
図1及び図2に示すように、スライダ21は、例えば0.3mm程度の極薄いステンレス等の金属板をプレスによって成形したもので、挿入されたカード3の先端が当接し得るように断面L字型に折り曲げられた当接部20と、周囲を切り取ることで片持梁状に形成された舌片39と、一端がハウジング4に固定されたリターンスプリング23(引っ張りバネ)の他端を係止する係止部40と、ストッパレバー24の被ガイド部41に係合すべくスリット状に形成されたガイド部42とを有する。また、スライダ21は、第2基部14に形成された前記摺動面25を底部とする第1凹部80に収容され、第2基部14に設けたスライダガイド43によってそこから外れないようになっている。
リターンスプリング23は、第2基部14に形成されたスリット82に収容されている。スリット82は、収容部6に収容されたカード3の投影面内に配置されている。なお、スリット82を凹部としてもよい。そして、スライダ21の舌片39には、ハートカム溝19に係合される溝係合部材22が支承されている。
図4に示すように、溝係合部材22は、舌片39を貫通した穴44に挿通されたクランク状のピンから成り、上部水平部45と穴貫通部46と下部水平部47と溝係合部48とを有し、溝係合部48がハートカム溝19に係合されている。これにより、スライダ21がカード挿抜方向に移動されると、溝係合部48がハートカム溝19に沿って移動することができる。このとき、図3に示す上記カム溝19の往路27と復路33との間には幅方向の隔たりがあるが、溝係合部材22の穴貫通部46が穴44の中で矢印方向に回動することによってこれを吸収し、そこに追従することができる。
図2に戻って、スライダ21に形成されたガイド部42は、カード挿抜方向に直線的に形成された第1スリット49と、第1スリット49に繋げて上記挿抜方向に対して斜めに形成された第2スリット50と、第2スリット50に繋げて上記挿抜方向に形成された第3スリット51とから成る。第1スリット49には、スライダ21がリターンスプリング23によってカード排出方向に引き寄せられた状態(図2の状態)のとき、ハウジング4にカード挿抜方向に沿って設けられたレール52の一部が係合されると共に、ストッパレバー24の一端に折り曲げられて形成された被ガイド部41が係合される。そして、この状態からスライダ21がカードによってスプリング23のばね力に抗して挿入方向に移動されると、レール52の殆ど全ての部分が第1スリット49に係合し、被ガイド部41が第2スリット50を介して第3スリット51に係合されるようになっている。
ストッパレバー24は、例えば厚さ0.4mmのステンレス板をプレス成形して製造され、一端にフック部53と、他端に被ガイド部41と、これらの間にハウジング4に軸支された支点部54を有する。また、ストッパレバー24は、スライダ21の下に配設し得る様、前記第1凹部80よりさらに下がる如く、第2基部14に形成された第3凹部81に、支点部54を中心として回動可能に収容されている。第3凹部81は、収容部6に収容されたカード3の投影面内に配置されている。
カード3の挿入に伴ってスライダ21が移動されると、被ガイド部41が第1スリット49から第2スリット50を介して第3スリット51と係合するようになり、ストッパレバー24が支点部54廻りに反時計方向に回動してフック部53がカード3の後端に対向し、その抜けを防止する。そしてこのカード3を抜き取るべく、前記プッシュ・プッシュ機構10を働かせ、スライダ21がカード排出方向に移動されると、第3スリット51内の被ガイド部41が第2スリット50を介して第1スリット49と係合するようになることで、ストッパレバー24が逆方向に回動してフック部53がカード3の後端から側方に離間するようになっている。
図2に示すように、ハウジング4には、スライダ21のカード排出方向の移動位置を制限するストッパ55、カード3の挿入方向の移動位置を制限するストッパ56が設けられ、更に、スライダ21のカード挿入方向の端部に位置させてスイッチ57が設けられている。スイッチ57は、ハウジング4に夫々植設されると共に回路基板(図示せず)に半田付け固定されるテール部を有する固定片58(金属製)及び揺動片59(金属製)から成り、自然状態では揺動片59がそのバネ力によって固定片58に接触する状態となって回路基板に接続された電源をオフとし、揺動片59がスライダ21の当接部20によって押されて弾性変形して固定片58から離間すると上記電源をオンとするものである。
端子7は、例えば厚さ0.2mm程度のリン青銅の如き導電材をプレス成形して製造され、ハウジング4の第1基部13に設けられた端子溝60に複数植設される。端子7は、第1基部13の上面61から突き出されていて挿入されたカード3の表面(接点)に圧接し得る接触部62と、図示しない回路基板のランド部に半田付け実装されるテール部63とを有する。なお、上面61における第1基部13の厚さは、例えば3.0mmで、またそこに形成される端子溝60の深さは2.0mmであって、そこでの残存肉厚は1.0mmとなっており、この端子溝60の存在によってハウジング4の剛性が減じられることはない。
ハウジング4は、固定ピン64によって上記回路基板に実装される。すなわち、ハウジング4の縦枠11には、長手方向に間隔を隔てて圧入溝65が形成されており、これら圧入溝65には、金属製の固定ピン64が上下を貫通して嵌入され、該固定ピン64の下端が上記回路基板に形成されたスルーホールに嵌め込まれ、そのランド部(アース)にディッピングで固定される。
図1に示すように、第1及び第2カバー8、9は、例えば厚さ0.3mmのアルミニウム板或いはステンレス板をプレス成形して製造され、その幅方向の断面形状は略コ字状となっている。第1カバー8は、ハウジング4の横枠12と共同してカードの挿抜口5を形成する。第2カバー9は、ハウジング4の第1及び第2基部13、14を略覆うように形成され、端子7及びにプッシュ・プッシュ機構10を保護すると共に、該カバー9と第1基部13の上面61との間に的確な間隔を保持し、挿入されたカード3を端子7の接触部62に押圧・保持する役割を果たす。
図1に戻って、両カバー8、9には、固定ピン64に圧接するように折り曲げられた折曲部66が設けられている。これにより、両カバー8、9が固定ピン64を介して回路基板に設けたランド部(アース)に導通され、アースされることになる。なお、両カバー8、9は、その側部に形成された窓部67が縦枠11に形成された凸部68に係合され、又はカシメ部69を縦枠11にカシメることで、ハウジング4に固定されている。
次に、カード3の挿抜動作について説明する。
図1に示すように、カード3が排出された状態では、スライダ21はリターンスプリング23のバネ力によって挿抜口5側のストッパ55に当接され、図2に示すように、ストッパレバー24の被ガイド部41がスライダ21の第1スリット49に位置し、同レバー24のフック部53がカード挿抜口5の脇に隠れ、カード3の挿入の邪魔にならないようになっている。このときスライダ21に支承されている溝係合部材22の溝係合部48(図4)は、ハートカム溝9(図3)の往路27における挿抜口側の位置Aにある。
ここで、カード3を挿入して行くと、その先端が当接部20に当たってスライダ21は押込まれ、これに伴って溝係合部材22の溝係合部48が往路27を前進し、位置Bを通過して位置Cに至ることになる。何故なら、位置Bの近傍において復路33がそこに合流しているが、この復路33との間には上がり段差38があり、溝係合部48は該段差38が障害となって復路33に進入できず、往路27を直進せざるを得ないからである。
位置Cに至った溝係合部48は、カード3が更に押し込まれることによるスライダ21の前進に伴って、下り段差35を落下し、更に進んで位置Dに達する。溝係合部48が位置Dに至った直後、カード3の先端がハウジング4のカード挿入方向奥側に設けられたストッパ56に当接し、カード3がそれ以上挿入できなくなる。その後、カード3の押し込みを止めると、リターンスプリング23のバネ力でスライダ21はカード3を塔載した状態で僅かに引き戻される。
このスライダ21の動きによって溝係合部48も位置Eまでバックするが、段差35に阻止されて往路27に戻ることはできず、復路33側に設けられた下り段差36を落下して位置Fに至る。この位置Fにおけるカム溝19にはカード挿抜口側に三角形状(カム溝19で縁取られたハート形状のランド34の中央凹部)の壁70が形成されているので、溝係合部48はリターンスプリング23のバネ力によって該壁70に押付けられ、移動を止めることになる。即ち、溝係合部48が位置Fにて動きを封じられることをもって、スライダ21が図2の位置から挿入方向奥側の位置に保持され、カード3の装填が完了する。
こうして、カード3及びスライダ21が挿入方向奥に保持される際、それ以前にはスライダ21の第1スリット49に係合していたストッパレバー24の被ガイド部41が、第1スリット49から第2スリット50を介して第3スリット51への係合に切り替わり、ストッパレバー24が支点部54を中心として反時計方向に回動し、同レバー24のフック部53が挿入されたカード3の後端に対向・係合され、カード3の抜けが防止される。また、スライダ21の当接部20がスイッチ57の揺動片59を押圧した状態となるため、揺動片59が固定片58から離間され、電源がオンされる。
この状態からカード3を排出するには、今一度カード3を挿入方向に押し込む。すると、押し込みに伴ってスライダ21も僅かに前進し、そこに支承されている溝係合部材22の溝係合部48も前進しようとするが、前記段差36が障害となって往路27側には入れず、下り段差37を落下して復路33側に進入し、位置Gに達する。溝係合部48が位置Gに至ると、カード3の先端がストッパ56に当接してそれ以上の前進はできなくなる。
そこで、カード3の押し込みを止めると、リターンスプリング23のバネ力でスライダ21はカード3を塔載した状態で排出方向に引き戻され、これに伴って溝係合部48も復路33を位置Hまでバックし、更に往路27との合流点にある前記段差38を落下し、往路27に入り込んで前記始動時の位置Aに戻る。そして、スライダ21の当接部20がスイッチ57の揺動片59から離間したとき、揺動片59がそのバネ力によって固定片58に接触し、電源がオフとなる。
また、カード排出動作の極く初期段階においてスライダ21が後退されるのに伴い、スライダ21の第3スリット51に係合していたストッパレバー24の被ガイド部41が、第3スリット51から第2スリット50を介して第1スリット49への係合に切り替わるため(図2)、ストッパレバー24が支点部54を中心として時計方向に回動し、同レバー24のフック部53がカード3の後端からカード3の排出の邪魔にならないように側方に離間する。よって、爾後、スライダ21がリターンスプリング23のバネ力によってカード排出方向に移動されることで、カード3が排出方向に移動される。
そして、溝係合部48が位置Aに戻った状態は、スライダ21がカード挿抜口側のストッパ55に当接してその動作を完了した状態であって、カード3は挿抜口5から適度に押し出された状態となっているので、容易に摘み出すことができる。
上述のようにスライダ21の移動に伴って、スライダ21に支承した溝係合部材22の溝係合部48がハートカム溝19を時計回りに循環する際、溝係合部材22を支承するスライダ21の舌片39は、その周囲を切り抜くことによって形成された片持ち梁状を呈しているので、それ自体がバネ機能を有しており、従って溝係合部48を常時、カム溝19の底に押し付ける作用を発揮できる。よって、溝係合部48が前記各段差35、36、37、38に落下する際、或いはその準備としての同溝19のスロープを登坂する際、的確にカム溝19の底を辿ることができ、溝係合部48の浮き上がりやカム溝19からの逸脱などが生ずることはない。
以上説明したように本実施形態に係るカードコネクタ1にあっては、広く実用に供されているプッシュ・プッシュ機構10を内蔵しており、且つその特徴の何ものをも阻害しないから、使い勝手の良い、スマートで装填・排出感に優れたコネクタとすることができる。
また、カードコネクタ1にあっては、プッシュ・プッシュ機構10を構成するハートカム溝19、溝係合部材22、スライダ21、リターンスプリング23などを、ハウジング4の底部である第2基部14に収め、ハウジング4内に収容されたカード3の投影面内に、略収まるように配置したので、コネクタ1の幅を増加させるようなことがなく、その小型化に寄与することができる。
そして、プッシュ・プッシュ機構10の主要構成部材であるスライダ21を極めて薄い金属板で形成してハウジング4に形成した第1凹部80に収容し、またハートカム溝19を同凹部80内に形成した第2凹部26の底面に形成し、加えてストッパレバー24を該凹部80よりさらに下がった第3凹部81に収容し、またリターンスプリング23をハウジング4に形成したスリット82に収容したので、実質、ハウジング4の厚さを増すことなく同機構10をカード3の投影面内に配置することができ、カードコネクタ1が厚くなるようなこともない。
因みに、第1基部13は、端子溝60を設けるため、前述の通り、例えば3.0mmの厚さとしてあるのに対し、第2基部14は、プッシュ・プッシュ機構10を収めるため、0.3mmのスライダ21が収容される第1凹部80の厚さ0.4mm、第2凹部26の深さ0.7mm、カム溝19の深さ0.3〜0.6mm、カム溝19の底面厚さ(残存厚さ)0.4〜0.7mm、更にはスライダガイド43の厚さ0.5mmとし、これらの合計の2.6mmを最低限確保する必要があるところ、これは第1基部13の厚さを越えない。
加えて、スライダ21には、その周囲を除去してなる片持ち梁状の舌片39が設けられており、それ自体にバネ機能を付与せしめてあるので、特別なバネ部材を用意することなく、溝係合部材22の溝係合部48を常時カム溝19の底に押し付けることができ、この点もコネクタの小型化に、更にはそのコストダウンに寄与する。
更に、スライダ21に設けたガイド部42(第1〜第3スリット49〜51)にストッパレバー24の被ガイド部41を係合させ、スライダ21の移動に伴ってストッパレバー24を回動させ、同レバー24のフック部53によって挿入されたカード3の抜け止めを行うようにしたので、該レバー24の駆動ために特別な部材を用意する必要がない。すなわち、ガイド部42(特に第1スリット49)は、レバー24の駆動機能と、スライダの21のガイド機能とを兼用しているので、部品点数の増加が防止される。よって、カードコネクタ1の小型化・薄型化とコストダウンを推進できる。
なお、図示実施例のカードコネクタ1は、その端子7のレイアウトから所謂ICカード用のコネクタに適用されたものであると理解されようが、同カードに最適ではあるものの、これ以外のカードへの応用を妨げるものではない。
また、本明細書中、各部の寸法を種々例示したが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
1 カードコネクタ
3 カード
4 ハウジング
5 挿抜口
6 収容部
8 第1カバー
9 第2カバー
10 プッシュ・プッシュ機構
19 ハートカム溝
20 当接部
21 スライダ
22 溝係合部材
24 ストッパレバー
26 第2凹部
39 舌片
53 フック部
80 第1凹部
81 第3凹部
3 カード
4 ハウジング
5 挿抜口
6 収容部
8 第1カバー
9 第2カバー
10 プッシュ・プッシュ機構
19 ハートカム溝
20 当接部
21 スライダ
22 溝係合部材
24 ストッパレバー
26 第2凹部
39 舌片
53 フック部
80 第1凹部
81 第3凹部
Claims (4)
- ハウジングと、該ハウジングを覆うカバーと、この両者によってカードの挿抜のための挿抜口と同カードの収容部を形成すると共に、カードを挿入方向に押し込んでそれを該収容部に装填し且つその状態からもう一度カードを押し込むと同カードが排出されるプッシュ・プッシュ機構とを設けたカードコネクタであって、
上記プッシュ・プッシュ機構を上記収容部に収容されたカードの投影面内に配置したことを特徴とするカードコネクタ。 - 上記プッシュ・プッシュ機構は、
上記ハウジングに形成されたハートカム溝と、
該ハートカム溝の上方に配置されてカードの挿抜方向に移動可能であり、且つ上記挿抜口から挿入されたカードの先端が当接する当接部を有するスライダと、
該スライダに支承されて上記ハートカム溝に係合された溝係合部材と、
上記スライダをカード排出方向に付勢するリターンスプリングとを備え、
上記スライダは、可撓性を有する薄い金属板からなる片持梁状の舌片を有し、
該舌片に上記溝係合部材を支承し、
該溝係合部材を上記舌片のバネ力によって上記ハートカム溝の底に押し付けるようにした請求項1記載のカードコネクタ。 - 上記ハウジングに、上記収容部に収容されたカードの表面に対向させて、上記スライダが収容される第1凹部を設け、
該第1凹部の中に第2凹部を形成し、該第2凹部の底に上記ハートカム溝を形成した請求項2記載のカードコネクタ。 - 上記ハウジングに、上記収容部に収容されたカードの投影面内に位置させて、第3凹部を設け、
該第3凹部に、上記スライダの移動に伴って作動されるストッパレバーを設け、
該ストッパレバーは、上記スライダがカードの挿入に伴って移動されてカード挿入方向奥側に保持されたとき挿入されたカードの後端に対向し、かかるスライダがカード排出方向に移動されるとカードの後端から離間するフック部を有するものである請求項2又は3記載のカードコネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006020246A JP2007200792A (ja) | 2006-01-30 | 2006-01-30 | カードコネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006020246A JP2007200792A (ja) | 2006-01-30 | 2006-01-30 | カードコネクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007200792A true JP2007200792A (ja) | 2007-08-09 |
Family
ID=38455181
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006020246A Pending JP2007200792A (ja) | 2006-01-30 | 2006-01-30 | カードコネクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007200792A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012252808A (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-20 | Alps Electric Co Ltd | カード用コネクタ |
JP2015141618A (ja) * | 2014-01-29 | 2015-08-03 | 株式会社東芝 | メモリカードスロット装置及びメモリカードスロット装置の制御方法 |
-
2006
- 2006-01-30 JP JP2006020246A patent/JP2007200792A/ja active Pending
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JP2012252808A (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-20 | Alps Electric Co Ltd | カード用コネクタ |
JP2015141618A (ja) * | 2014-01-29 | 2015-08-03 | 株式会社東芝 | メモリカードスロット装置及びメモリカードスロット装置の制御方法 |
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