JP2007200777A - 燃料電池システム及びその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 空気流量センサを更に設けることなく、加熱器へ供給する混合ガスの空燃比を長期間に渡り好適に確保可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】 水素含有ガス及び酸素含有ガスが供給されて発電する燃料電池13と、前記燃料電池での発電のための前記水素含有ガスを有機化合物を含む原料及び水が内蔵する改質触媒2aに供給されて生成する改質器2と、前記改質器の改質触媒を燃焼用燃料と空気とを用いて燃焼加熱する加熱器4と、前記加熱器に空気をその出力に応じて供給する送風機6と、前記送風機の出力を設定値に従い制御するコントローラ14と、前記送風機の空気供給量と関連するデータを取得するためのセンサ3又は8とを備え、前記コントローラが、前記加熱器の燃焼熱量が所定の燃焼熱量となりかつ前記設定値が所定の設定値となる所定の運転期間において前記センサにより取得した前記データに基づき前記設定値を補正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水素含有ガスと酸素含有ガスとを利用して発電する燃料電池システム及びその運転方法に関し、特に、水蒸気改質反応により有機化合物を含む原料と水とから水素含有ガスを生成して発電に利用する燃料電池システム及びその運転方法に関する。
従来から、高効率な小規模発電が可能である燃料電池システムは、発電の際に発生する熱エネルギーを利用するためのシステム構築が容易であるため、高いエネルギー利用効率を実現可能な分散型の発電システムとして開発が進められている。
燃料電池システムでは、発電運転の際、その発電部の本体として配設される燃料電池スタック(以下、単に燃料電池という)に、水素含有ガスと酸素含有ガスとが各々供給される。すると、燃料電池では、その供給される水素含有ガスに含まれる水素と酸素含有ガスに含まれる酸素とが用いられて、所定の電気化学反応が進行する。この所定の電気化学反応が進行することにより、燃料電池において、水素及び酸素が有する化学的なエネルギーが、電気的なエネルギーに直接変換される。これにより、燃料電池システムは、負荷に向けて電力を出力する。
ところで、燃料電池システムの発電運転時に必要となる水素含有ガスの供給手段は、通常、インフラストラクチャーとして整備されていない。そのため、従来の燃料電池システムには、通常、発電運転時に必要となる水素含有ガスを生成するための改質器が設けられている。この改質器では、燃料電池システムの発電運転時、改質触媒において水蒸気改質反応が進行することにより、有機化合物を含む都市ガス等の原料と水とから水素含有ガスが生成される。この際、改質器が有する改質触媒は、加熱器により水蒸気改質反応の進行に適した温度に加熱される。加熱器は、例えば都市ガスと空気との混合ガスを燃焼することにより、改質器が有する改質触媒を加熱する。これにより、改質器では、都市ガス等の原料と水とから水素を含む水素含有ガスが効率良く生成される。燃料電池システムは、改質器が生成する水素含有ガスと酸素含有ガスとしての例えば空気を利用して発電する。
以下、従来の燃料電池システムにおける水素含有ガスを生成するための構成及びその動作について、図面を参照しながら概説する。
図18は、従来の燃料電池システムにおける水素含有ガスを生成するための構成を模式的に示すブロック図である。
図18に示すように、従来の燃料電池システムは、発電運転時に水素含有ガスを生成する改質器101を備えている。この改質器101は、図18では図示しないが、水蒸気改質反応を進行させる改質触媒を備えている。又、この改質器101は、改質触媒の温度を検出する温度センサ104を備えている。一方、図18に示すように、この燃料電池システムは、発電運転時に改質器101を加熱する加熱器102を備えている。この加熱器102は、例えば都市ガスと空気との混合ガスを燃焼して改質器101の改質触媒を実質的に加熱するバーナ103を備えている。又、この燃料電池システムは、バーナ103に空気を供給する送風機105を備えている。この送風機105は、送風モータ106と、大気中より導入した空気から粉塵及び異物等を除去するためのフィルタ107とを各々備えている。更に、この燃料電池システムは、温度センサ104の出力電圧に基づきバーナ103への都市ガスの供給量を制御すると共に、バーナ103に供給する混合ガスの空燃比を適切に確保するよう送風機105における送風モータ106の回転数を制御するコントローラ108を備えている。
この従来の燃料電池システムでは、発電運転の際、改質器101は、例えば都市ガスと水とが供給されて、改質触媒で進行する水蒸気改質反応により、水素を主成分とし一酸化炭素を副成分として含む水素含有ガスを生成する。この際、改質器101の改質触媒は、加熱器102のバーナ103により、水蒸気改質反応の進行に適した温度に加熱される。バーナ103は、温度センサ104の出力電圧に基づきコントローラ108により供給量が制御された都市ガスと、送風機105から供給されるフィルタ107により粉塵等が除去されかつコントローラ108により空燃比を適切に確保するよう供給量が制御された空気との混合ガスを燃焼して、改質器101の改質触媒を燃焼加熱する。コントローラ108は、バーナ103へ供給する混合ガスの空燃比を適切に確保するために、都市ガスの供給量と送風モータ106の適切な回転数(つまり、空気の適切な供給量)との予め設定される対応関係に基づき、都市ガスの供給量に応じて送風機105における送風モータ106の回転数を適切に制御する。尚、バーナ103での混合ガスの燃焼により発生する水、一酸化炭素、及び、二酸化炭素を含む排気ガスは、加熱器102から燃料電池システムの外部へ排出される。
ところで、上述した従来の燃料電池システムでは、発電運転時間の経過に伴い、送風機105のフィルタ107において粉塵等による目詰まりが進行する。この場合、コントローラ108がバーナ103へ供給する混合ガスの空燃比を適切に確保するよう送風モータ106の回転数を適切に制御しても、フィルタ107の目詰まりにより空気の吸入量が減少するので、所望の供給量で空気をバーナ103へ供給することができない。つまり、従来の燃料電池システムは、発電運転時間の経過に伴いバーナ103へ供給する混合ガスの空燃比が悪化して不完全燃焼が発生して、これにより、加熱器102から高濃度の一酸化炭素を含む排気ガスが排出される可能性があるという問題を有している。又、バーナ103での不完全燃焼により改質触媒の加熱温度が低下して、これにより、改質器101における水素の生成効率が悪化する可能性があるという問題を有している。尚、これらの問題を解決するために、フィルタ107が経時的に目詰まりすることを見越して、送風機105からバーナ103へ向けて供給する混合ガスの空燃比を予め高く設定してもよいが、これは、バーナ103での失火現象を誘発する。又、定期的にフィルタ107を清掃又は交換してもよいが、これは、燃料電池システムのランニングコストを上昇させる。
そこで、空気供給路上に空気流量センサを設けた、空燃比制御装置を備える燃料電池システムが提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。この提案された燃料電池システムの構成によれば、送風機105におけるフィルタ107が粉塵等により目詰まりした場合でも、空気流量センサの出力信号に基づきコントローラ108が送風モータ106の回転数をデフォルト値よりも上昇させることにより、バーナ103へ供給する混合ガスの空燃比を適切に確保することが可能になる。そして、これにより、燃料電池システムにおいて、加熱器102から高濃度の一酸化炭素を含む排気ガスが排出されることを防止することが可能になる。又、燃料電池システムは、改質器101において水素の生成効率が悪化することなく、長期間に渡り安定した発電性能を発揮する。
特公平06−097618号公報 特開2001−165431号公報
しかしながら、この提案された燃料電池システムでは、従来の燃料電池システムの構成に加えて、空気流量センサを更に設ける必要がある。一方、空気流量センサを含め、流量センサの価格は、燃料電池システムの価格と比べて、比較的高価である。従って、上述した従来の提案によっては、比較的高価な空気流量センサを従来の構成に加えて更に設ける必要があるため、燃料電池システムを安価に構成することが困難となる。これは、燃料電池システムの一般家庭への普及を阻害する要因となる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、空気流量センサを更に設けることなく、加熱器へ供給する混合ガスの空燃比を長期間に渡り好適に確保可能な燃料電池システム及びその運転方法を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明に係る燃料電池システムは、水素含有ガス及び酸素含有ガスが供給されて発電する燃料電池と、前記燃料電池での発電のための前記水素含有ガスを有機化合物を含む原料及び水が内蔵する改質触媒に供給されて生成する改質器と、前記改質器の改質触媒を燃焼用燃料と空気とを用いて燃焼加熱する加熱器と、前記加熱器に空気をその出力に応じて供給する送風機と、前記送風機の出力を設定値に従い制御するコントローラと、前記送風機の空気供給量と関連するデータを取得するためのセンサとを備え、前記コントローラが、前記加熱器の燃焼熱量が所定の燃焼熱量となりかつ前記設定値が所定の設定値となる所定の運転期間において前記センサにより取得した前記データに基づき前記設定値を補正する(請求項1)。
かかる構成とすると、加熱器の燃焼熱量が所定の燃焼熱量となりかつ送風機のための設定値が所定の設定値となる所定の運転期間においてセンサにより取得したデータに基づき送風機のための設定値を適宜補正するので、加熱器における燃焼用燃料と空気との混合ガスの空燃比を長期間に渡り適切に管理することが可能になる。
この場合、前記所定の運転期間とは、起動動作時又は停止動作時における、前記加熱器に供給される所定の組成を有する前記燃焼用燃料の流量が所定の流量となりかつ前記設定値が所定の設定値となる運転期間である(請求項2)。
かかる構成とすると、加熱器に供給される所定の組成を有する燃焼用燃料の流量が所定の流量となるので、加熱器の燃焼熱量を所定の燃焼熱量とすることが可能になる。
又、上記の場合、前記所定の運転期間とは、起動動作時又は停止動作時における、前記加熱器に供給される所定の組成を有する前記燃焼用燃料の累積流量が所定の累積流量となりかつ前記設定値が前記加熱器への空気供給量が空気比1以上を満たす所定の設定値となる運転期間である(請求項3)。
かかる構成とすると、加熱器に供給される所定の組成を有する燃焼用燃料の流量が経時的に変動する場合であっても、その加熱器に供給される燃焼用燃料の累積流量が所定の累積流量となりかつ設定値が加熱器への空気供給量が空気比1以上を満たす所定の設定値となるので、所定の運転期間における加熱器の燃焼熱量を所定の燃焼熱量とすることが可能になる。
この場合、前記燃焼用燃料が、前記改質器を通過して、前記加熱器に供給される前記原料又は前記水素含有ガスである(請求項4)。
かかる構成とすると、改質器から原料又は水素含有ガスが燃焼用燃料として加熱器に供給されるので、加熱器における燃焼反応が好適に進行される。
又、上記の場合、前記コントローラが、起動動作時及び停止動作時の少なくとも1つの動作時における前記所定の運転期間において前記センサにより取得した前記データに基づき前記設定値を補正する(請求項5)。
かかる構成とすると、燃料電池の発電が停止されている起動動作時及び停止動作時は、改質器を含む水素含有ガス供給部より送出される水素含有ガスは直接、加熱器に供給される、或いは燃料電池に供給されたとしても水素含有ガス中の水素が消費されることはないため、負荷変動に伴う燃料電池の消費水素量の変動に起因する加熱器に供給される燃焼用燃料の燃焼熱量の変動が抑制され、前記センサによりデータを取得する所定の運転期間として好ましい。
又、上記の場合、前記改質触媒の温度を検出する温度センサを前記センサとして備え、前記コントローラが、前記所定の運転期間において前記温度センサが検出する前記改質触媒の温度に基づき前記設定値を補正する(請求項6)。
かかる構成とすると、従来の燃料電池システムが備える温度センサを利用して送風機のための設定値を補正することができるので、加熱器における混合ガスの空燃比を長期間に渡り容易にかつ適切に管理することができる好適な燃料電池システムを安価に提供することが可能になる。
この場合、前記コントローラが、前記温度センサで検出される前記所定の運転期間における前記改質触媒の温度変化値に基づき前記設定値を補正する(請求項7)。
かかる構成とすると、所定の運転期間における改質触媒の温度変化値に基づいて設定値を補正するので、設定値の補正を容易に実施することが可能になる。
この場合、前記コントローラが、前記温度センサで検出される前記所定の運転期間における前記改質触媒の温度上昇値及び温度下降値の少なくとも一方に基づき前記設定値を補正する(請求項8)。
かかる構成とすると、改質触媒の温度上昇値及び温度下降値の少なくとも一方に基づき設定値を補正するので、設定値の補正を精度良く実施することが可能になる。
又、上記の場合、前記コントローラが、前記送風機を第1の出力に制御する際及び第2の出力に制御する際の双方における前記温度センサで検出される前記所定の運転期間での前記改質触媒の温度変化値の双方に基づき前記設定値を補正する(請求項9)。
かかる構成とすると、送風機の出力が異なる複数のデータを用いて送風機の空気供給特性をより一層正確に補正することができるので、送風機のための設定値の補正をより一層正確に実施することが可能になる。
又、上記の場合、前記加熱器に供給する空気の温度を検出する温度センサを備え、前記コントローラが、前記各温度センサで検出される前記所定の運転期間における前記改質触媒の温度変化値及び前記空気の温度の双方に基づき前記設定値を補正する(請求項10)。
かかる構成とすると、季節や天候によって変化する空気の温度をも考慮して送風機のための設定値を補正するので、その設定値の補正をより一層正確に実施することが可能になる。
又、上記の場合、前記コントローラが、前記温度センサで検出される前記所定の運転期間における前記改質触媒の温度変化率に基づき前記設定値を補正する(請求項11)。
かかる構成とすると、所定の運転期間における改質触媒の温度変化率に基づいて設定値を補正するので、設定値の補正を容易に実施することが可能になる。
この場合、前記コントローラが、前記温度センサで検出される前記所定の運転期間における前記改質触媒の温度上昇率及び温度下降率の少なくとも一方に基づき前記設定値を補正する(請求項12)。
かかる構成とすると、改質触媒の温度上昇率及び温度下降率の少なくとも一方に基づき設定値を補正するので、設定値の補正を精度良く実施することが可能になる。
又、上記の場合、前記コントローラが、前記送風機を第1の出力に制御する際及び第2の出力に制御する際の双方における前記温度センサで検出される前記所定の運転期間での前記改質触媒の温度変化率の双方に基づき前記設定値を補正する(請求項13)。
かかる構成とすると、複数のデータを用いて送風機の空気供給特性をより一層正確に補正することができるので、改質触媒の温度変化値に基づき設定値を補正する場合と同様、送風機のための設定値の補正をより一層正確に実施することが可能になる。
又、上記の場合、前記加熱器に供給する空気の温度を検出する温度センサを備え、前記コントローラが、前記各温度センサで検出される前記所定の運転期間における前記改質触媒の温度変化率及び前記空気の温度の双方に基づき前記設定値を補正する(請求項14)。
かかる構成とすると、改質触媒の温度変化値に基づいて設定値を補正する場合と同様、季節や天候によって変化する空気の温度をも考慮して送風機のための設定値を補正するので、その設定値の補正をより一層正確に実施することが可能になる。
又、上記の場合、前記コントローラが、前記温度センサで検出される前記改質触媒の温度変化値が所定値に到達するまでに要する時間である温度変化時間に基づき前記設定値を補正する(請求項15)。
かかる構成とすると、所定の運転期間における改質触媒の温度変化時間に基づいて設定値を補正するので、設定値の補正を容易に実施することが可能になる。
この場合、前記コントローラが、前記送風機を第1の出力に制御する際及び第2の出力に制御する際の双方における前記温度センサで検出される前記所定の運転期間での前記改質触媒の温度変化時間の双方に基づき前記設定値を補正する(請求項16)。
かかる構成とすると、改質触媒の温度変化値、又は温度変化率に基づいて設定値を補正する場合と同様、複数のデータを用いて送風機の空気供給特性をより一層正確に補正することができるので、送風機のための設定値の補正をより一層正確に実施することが可能になる。
又、上記の場合、前記加熱器に供給する空気の温度を検出する温度センサを備え、前記コントローラが、前記各温度センサで検出される前記所定の運転期間における前記改質触媒の温度変化時間及び前記空気の温度の双方に基づいて前記設定値を補正する(請求項17)。
かかる構成とすると、改質触媒の温度変化値、又は温度変化率に基づいて設定値を補正する場合と同様、季節や天候により変化する空気の温度をも考慮して送風機のための設定値を補正するので、その設定値の補正をより一層正確に実施することが可能になる。
又、上記の場合、前記加熱器から排出される排気ガス中の所定成分の濃度を検出するガスセンサを前記センサとして備え、前記コントローラが、前記所定の運転期間において前記ガスセンサが検出する前記所定成分の濃度に基づいて前記設定値を補正する(請求項18)。
かかる構成とすると、従来の燃料電池システムが備えるガスセンサを利用して送風機のための設定値を補正することができるので、加熱器における混合ガスの空燃比を長期間に渡り容易にかつ適切に管理することができる好適な燃料電池システムを安価に提供することが可能になる。
この場合、前記コントローラが、前記ガスセンサで検出される前記所定の運転期間における前記所定成分の濃度の時間平均値に基づき前記設定値を補正する(請求項19)。
かかる構成とすると、所定の運転期間における所定成分の濃度の時間平均値に基づいて設定値を補正するので、設定値の補正を容易に実施することが可能になる。
この場合、前記コントローラが、前記所定成分としての一酸化炭素及び二酸化炭素及び酸素の少なくとも1つの濃度の時間平均値に基づき前記設定値を補正する(請求項20)。
かかる構成とすると、一酸化炭素、二酸化炭素、酸素の少なくとも何れかの濃度の時間平均値に基づいて送風機のための設定値を補正するので、その設定値の補正を正確に実施することが可能になる。
又、上記の場合、前記コントローラが、前記送風機を第1の出力に制御する際及び第2の出力に制御する際の双方における前記ガスセンサで検出される前記所定の運転期間での前記所定成分の濃度の時間平均値の双方に基づき前記設定値を補正する(請求項21)。
かかる構成とすると、改質触媒の温度変化値、温度変化率、又は温度変化時間に基づいて設定値を補正する場合と同様、複数のデータを用いて送風機の空気供給特性をより一層正確に補正することができるので、送風機のための設定値の補正をより一層正確に実施することが可能になる。
又、本発明に係る燃料電池システムの運転方法は、水素含有ガス及び酸素含有ガスが供給されて発電する燃料電池と、前記燃料電池での発電のための前記水素含有ガスを有機化合物を含む原料及び水が内蔵する改質触媒に供給されて生成する改質器と、前記改質器の改質触媒を燃焼用燃料と空気とを用いて燃焼加熱する加熱器と、前記加熱器に空気をその出力に応じて供給する送風機と、前記送風機の空気供給量と関連するデータを取得するためのセンサとを備え、前記送風機の出力を設定値に従い制御する燃料電池システムの運転方法において、前記加熱器の燃焼熱量が所定の燃焼熱量となりかつ前記設定値が所定の設定値となる所定の運転期間において前記センサにより取得した前記データに基づき前記設定値を補正する(請求項22)。
かかる構成とすると、加熱器の燃焼熱量が所定の燃焼熱量となりかつ送風機のための設定値が所定の設定値となる所定の運転期間においてセンサにより取得したデータに基づいて送風機のための設定値を適宜補正するので、加熱器における燃焼用燃料と空気との混合ガスの空燃比を長期間に渡り適切に管理することが可能になる。
本発明に係る燃料電池システムによれば、空気流量センサのような新たなセンサを更に設けることなく、既存のセンサを用いて加熱器へ供給する混合ガスの空燃比を長期間に渡り好適に確保可能な燃料電池システムを安価に提供することが可能になる。
又、本発明に係る燃料電池システムによれば、加熱器に供給する混合ガスの空燃比を長期間に渡り所定の範囲内に適切に管理することができるので、発電運転時に加熱器から排出される排気ガスの一酸化炭素濃度を長期間に渡り適切に管理することが可能になる。
又、本発明に係る燃料電池システムによれば、加熱器に供給する混合ガスの空燃比を長期間に渡り所定の範囲内に適切に管理することができるので、改質器における水素の生成効率を長期間に渡り適切に管理することが可能になる。
又、本発明に係る燃料電池システムによれば、規定量の空気を長期間に渡り適切に供給することができるので、改質器、変成器、及び、浄化器等の加熱操作及び冷却操作を長期に渡り好適に実施することが可能になる。
更に、本発明に係る燃料電池システムによれば、加熱器に供給する混合ガスの空燃比を予め高く設定する必要がないので、発電運転時の加熱器における失火現象の発生、特に、発電運転を開始する際に失火現象が発生することを、長期に渡り好適に防止することが可能になる。
以下、本発明を実施するための最良の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態1)
先ず、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの構成、及び、発電運転の際の基本的な動作について、図1を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの構成を模式的に示すブロック図である。尚、図1では、本発明を説明するために必要となる構成要素のみを図示しており、その他の構成要素については図示を省略している。
図1に示すように、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システム100のハードウェアの構成は、従来の燃料電池システムのハードウェアの構成と同様である。即ち、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システム100は、発電部の本体としての燃料電池13を備える発電部100aと、発電部100aの燃料電池13に向けて水素含有ガスを供給する水素含有ガス供給部100bと、少なくとも水素含有ガス供給部100bを構成する各構成要素の動作を制御するコントローラ14とを備えている。
具体的に説明すると、燃料電池システム100の発電部100aは、水素含有ガス及び酸素含有ガス(以下、酸化剤ガスという)が供給されて発電する燃料電池13を備えている。又、この発電部100aは、燃料電池13の前後に、水素含有ガスを燃料電池13に供給するか又はそれを迂回させるかを切り替える流路切り替え弁12a及び12bを備えている。流路切り替え弁12a及び12bは、バイパス流路12により接続されている。
一方、水素含有ガス供給部100bは、発電運転時に燃料電池13へ供給するための水素含有ガスを生成する改質器2を備えている。この改質器2は、図1に示すように、水蒸気改質反応を進行させる改質触媒2aを備えている。又、この改質器2は、改質触媒2aの温度、又は、改質触媒2aの近傍における温度を検出する温度センサ3を備えている。この温度センサ3としては、例えば、熱電対が用いられる。又、この改質器2は、発電運転時等において改質器2の改質触媒2aを加熱するための加熱器4を備えている。この加熱器4は、図1では図示しないが、例えば都市ガスと空気との混合ガスを燃焼して改質器2の改質触媒2aを実質的に加熱するバーナを備えている。更に、図1に示すように、水素含有ガス供給部100bは、改質器2に供給する水素含有ガスの原料としての都市ガスの供給量を制御する流量制御器1と、加熱器4に供給する燃焼のための都市ガスの供給量を制御する流量制御器5と、加熱器4に燃焼のための空気を供給しかつその供給量を制御する送風機6とを備えている。ここで、この送風機6は、図1では図示しないが、送風モータと、大気中より導入した空気から粉塵及び異物等を除去するフィルタとを各々備えている。加えて、図1に示すように、水素含有ガス供給部100bは、送風機6が大気中から吸引して加熱器4に供給する空気の温度を検出する温度センサ7と、混合ガスの燃焼に伴い加熱器4が排出する排気ガスに含まれる酸素、一酸化炭素、及び、二酸化炭素(これらの成分を、所定成分という)の濃度を検出するガスセンサ8とを備えている。ここで、図1に示すように、この水素含有ガス供給部100bでは、温度センサ7が正に加熱器4に供給される空気の温度を検出するための温度センサであるというイメージにおいて記載されている。又、温度センサ7の配設位置が、正に加熱器4に供給される空気の温度を検出するための位置とされている。しかしながら、本発明の実施の形態においては、このような実施の形態に限定されることはない。例えば、温度センサ7は、送風機6の近傍ではない燃料電池システム100の筐体外に設置され、大気の温度を検出する温度センサであってもよい。又、温度センサ7は、送風機6の近傍ではない燃料電池システム100の筐体内に設置され、大気の温度に近い温度を検出する温度センサであってもよい。即ち、本実施の形態では、温度センサ7は加熱器4に供給する空気の温度に関連する温度を検出する温度センサであってもよく、その配設位置は、前記空気の温度又はそれに関連する温度を検出することが可能な位置であれば、如何なる配設位置であってもよい。かかる目的及び配設位置に設置された温度センサも、請求項10,14,17に記載の「空気の温度を検出する温度センサ」として含まれる。
又、図1に示すように、この水素含有ガス供給部100bは、発電運転時に燃料電池13へ供給する水素含有ガスの一酸化炭素濃度をシフト反応により低減する変成器9と、この変成器9から排出される水素含有ガスの一酸化炭素濃度を選択酸化反応により更に低減する浄化器11と、この浄化器11に対して選択酸化反応において必要となる空気を供給する空気ポンプ10とを備えている。
又、コントローラ14は、マイコン等の演算装置で構成され、CPU等からなる演算部(図示せず)と、内部メモリ等からなる記憶部(図示せず)と、内蔵クロック等からなる計時部(図示せず)とを有している。
かかる燃料電池システム100では、発電運転の際、改質器2は、例えば都市ガスが流量制御器1により所定の流量で供給されると共に、水道等のインフラストラクチャーから水が所定の流量で供給されて、改質触媒2aで進行する水蒸気改質反応により、水素を主成分として一酸化炭素を副成分として含む水素含有ガスを生成する。この際、改質器2の改質触媒2aは、加熱器4のバーナにおける都市ガスと空気との混合ガスの燃焼により、水蒸気改質反応の進行に適した温度に加熱される。加熱器4のバーナは、温度センサ3の出力電圧に基づきコントローラ14及び流量制御器5により供給量が制御された都市ガスと、送風機6から供給されるフィルタにより粉塵等が除去されかつコントローラ14により空燃比を適切に確保するよう供給量が制御された空気との混合ガスを燃焼することにより、改質器2の改質触媒2aを加熱する。コントローラ14は、バーナへ供給する混合ガスの空燃比を適切に確保するために、都市ガスの供給量と送風機6における送風モータの適切な回転数(つまり、空気の適切な供給量)との予め設定される対応関係に基づき、都市ガスの供給量を流量制御器5により制御しながら、その都市ガスの供給量に応じて、送風機6における送風モータの回転数を適切に制御する。尚、加熱器4のバーナでの混合ガスの燃焼により発生する水、一酸化炭素、及び、二酸化炭素等を含む排気ガスは、ガスセンサ8を介して、加熱器4から燃料電池システム100の外部へと排出される。
一方、改質器2が生成した水素含有ガスは、一酸化炭素の濃度を低減するために、変成器9に導入される。すると、変成器9は、水素含有ガスに含まれる一酸化炭素と水とから二酸化炭素と水素とを生成するシフト反応により、改質器2が生成した水素含有ガスの一酸化炭素濃度を低減する。又、変成器9が排出した水素含有ガスは、一酸化炭素の濃度を更に低減するために、浄化器11に導入される。すると、浄化器11は、水素含有ガスに含まれる一酸化炭素と空気ポンプ10が供給する空気とから二酸化炭素を生成する選択酸化反応により、変成器9が排出した水素含有ガスの一酸化炭素濃度を更に低減する。
そして、水素含有ガス供給部100bが生成した水素含有ガスは、発電部100aの燃料電池13に供給される。燃料電池13は、その水素含有ガス及び酸化剤ガスが供給されると、その供給される水素含有ガス及び酸化剤ガスを用いて発電を行う。尚、発電に伴い燃料電池13から排出される発電に用いられなかったオフガスは、単独で、又は、都市ガスと適宜混合されて、加熱器4のバーナに供給される。
次に、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システム100の特徴的な動作の基本的な概念について、図2を参照しながら詳細に説明する。
図2は、本発明に係る特徴的な動作である、フィルタの目詰まりに応じて送風モータの回転数を補正するための動作の基本的な概念を模式的に示す概念図であって、(a)は送風モータの回転数と空気供給量との間の本来の空気供給特性を示すグラフであり、(b)〜(f)は送風モータの回転数RがRaである場合のΔD及びΔT及びΔD/Ts及び所定成分の濃度A及び終点温度Bと空気供給量の減少量との間の相関関係を示すテーブルであり、(g)はフィルタの目詰まりが生じた後の送風モータの回転数と空気供給量との間の空気供給特性を示すグラフである。
尚、図2(a)及び(g)において、縦軸は空気の供給量Sを示し、横軸は送風モータの回転数Rを示している。又、図2(b)〜(f)では、改質器2における改質触媒2aの所定の運転期間Tsにおける温度変化値ΔDと空気供給量の減少量との相関関係、所定の温度変化値Dsに要する時間である温度変化時間ΔTと空気供給量の減少量との相関関係、所定の運転期間Tsにおける単位時間当たりの温度変化(温度変化率)ΔD/Tsと空気供給量の減少量との相関関係、所定の運転期間における一酸化炭素の濃度の時間平均値Aと空気供給量の減少量との相関関係、並びに、所定の運転期間Tsの終点における改質触媒2aの温度Bと空気供給量の減少量との相関関係を示している。又、図2(a)〜(g)において、空気供給量及びその減少量は、規準化された値により示されている。
図2(a)に示すように、送風機6のフィルタが粉塵等により未だ目詰まりしていない場合、送風モータの回転数と加熱器4に供給される空気の供給量との関係は、原点を通りある傾きMa(Ma=Sa/Ra)を有する直線Caで示される。即ち、送風モータの回転数がRaである場合、加熱器4に供給される空気の供給量はSaとなる。そして、送風モータの回転数を上昇させると、加熱器4に供給される空気の供給量は直線Caに従って増加し、反対に、送風モータの回転数を低下させると、加熱器4に供給される空気の供給量は直線Caに従って減少する。
一方、燃料電池システム100では、発電運転時間の経過に伴い、送風機6のフィルタにおいて粉塵等による目詰まりが進行する。この場合、コントローラ14が加熱器4のバーナへ供給する混合ガスの空燃比を適切に確保するよう送風機6における送風モータの回転数を予め設定される回転数設定値に従い適切に制御しても、フィルタの目詰まりにより空気の吸入量が減少するので、所望の供給量で空気をバーナへ供給することはできない。
ところで、燃料電池システム100の起動動作時、送風機6から加熱器4への空気の供給量がフィルタの目詰まりにより減少すると、加熱器4のバーナにおける燃焼により発生する燃焼ガスの熱量や、燃焼ガスの流量が減少して改質器2の改質触媒2aに対する熱の供給量が減少するため、改質触媒2aの温度上昇スピードが低下する。又、燃料電池システム100の停止動作時、送風機6から加熱器4への空気の供給量がフィルタの目詰まりにより減少すると、放熱媒体としての空気の供給量が減少して改質触媒2aの冷却効率が低下するため、改質触媒2aの温度下降スピードが低下する。更には、燃料電池システム100の起動動作時、送風機6から加熱器4への空気の供給量がフィルタの目詰まりにより減少すると、加熱器4のバーナにおいて燃焼のために必要となる酸素の供給量が減少するので、加熱器4が排出する排気ガスの一酸化炭素濃度が上昇する。つまり、燃料電池システム100において、送風機6から加熱器4への空気の供給量の変化と、改質器2における改質触媒2aの温度変化値、温度変化時間、温度変化率、加熱器4が排出する排気ガスの一酸化炭素濃度、又は、所定の運転期間の終点における改質触媒2aの温度との間には、一定の対応関係が存在する。
そこで、本発明では、温度センサ3及びガスセンサ8の少なくとも一方を利用して、例えば燃料電池システム100の起動動作時及び停止動作時の少なくとも1つの動作時における所定の運転期間(例えば、本実施の形態では、送風機6における送風モータの回転数設定値が一定値であるRaとなりかつ加熱器4の燃焼熱量が一定量である所定の燃焼熱量となる所定の運転期間)において、改質触媒2aの温度変化値(ΔD)及び温度変化時間(ΔT)及び温度変化率(ΔD/Ts)及び一酸化炭素の濃度の時間平均値(A)及び終点温度(B)の少なくとも何れかを検出する。そして、図2(b)から(f)に示すように、予め実験等により得た改質触媒2aの温度変化値、温度変化時間、温度変化率、一酸化炭素の濃度の時間平均値、終点温度と空気の供給量の減少量との相関関係に基づき、上述した所定の運転期間における送風機6から加熱器4への実際の空気の供給量を求める。例えば、図2(b)〜(d)に示すように、燃料電池システム100の起動動作時における改質触媒2aの温度変化値(又は、温度変化時間、温度変化率)が正常値Da(又は、Ta、Va)である場合には、空気の供給量の減少量が0であるので、回転数Raで送風モータが回転する送風機6から加熱器4への空気の供給量はSaである。しかしながら、改質触媒2aの温度変化値(又は、温度変化時間、温度変化率)が異常値Db(又は、Tb、Vb)である場合、空気の供給量の減少量が0.5であるので、図2(g)に示すように、回転数Raで送風モータが回転する送風機6から加熱器4への空気の供給量はSa−0.5=Sbである。又、図2(e)及び(f)に示すように、加熱器4から排出される排気ガスの一酸化炭素濃度が正常値Aaである場合や、終点温度が正常値Baである場合には、空気の供給量の減少量が0であるので、回転数Raで送風モータが回転する送風機6から加熱器4への空気の供給量はSaである。しかしながら、加熱器4から排出される排気ガスの一酸化炭素濃度が異常値Abである場合や、終点温度が異常値Bbである場合には、空気の供給量の減少量が0.5であるので、回転数Raで送風モータが回転する送風機6から加熱器4への空気の供給量はSa−0.5=Sbである。
又、本発明では、図2(g)に示すように、改質器2における改質触媒2aの温度変化率や加熱器4が排出する排気ガスの一酸化炭素濃度等に基づき、図2(a)で示した送風モータの回転数と空気供給量との間の空気供給特性を補正する。例えば、図2(g)に示すように、送風機6における送風モータが回転数Raで回転する際の空気の供給量がSa−0.5=Sbとなるよう、図2(a)で示した直線Caを図2(g)に示す原点を通りMaよりも小さい傾きMb(Mb=Sb/Ra)を有する直線Cbに補正する。このように、図2(g)に示す直線Cbに基づけば、送風モータが回転数Raで回転する際に得られる本来の空気供給量Saは、送風機6のフィルタに粉塵等による目詰まりが発生した場合であっても、送風モータの回転数をRaからRbに上昇させることで、フィルタの目詰まりが発生する前と同様に得ることが可能になる。
そして、本発明では、図2(g)の直線Cbに示す空気供給特性に基づいて、送風モータの回転数設定値に対する補正係数α(例えば、図2(g)では、α=Rb/Ra)を求め、その補正係数αを乗じることにより、送風機6における送風モータの回転数設定値をシーケンスに沿って補正及び再設定する。これらの本発明に係る一連の動作は、コントローラ14により行われる。
ここで、本発明の実施の形態では、改質器2における改質触媒2aの温度変化値、温度変化時間、温度変化率、加熱器4から排出される排気ガスに含まれる例えば一酸化炭素の濃度の時間平均値、終点温度を検出する所定の運転期間としては、燃料電池13の発電運転が停止され、改質器2への水蒸気改質反応のための水の供給が無く、好ましくは加熱器4への都市ガス等の燃焼用燃料の供給量が一定又はその供給が無く、かつ送風機6における送風モータの回転数設定値が一定である期間を採用する。これによって、送風機6におけるフィルタの目詰まりに起因する空気の供給量の減少量を正確に求めることが可能になる。又、図2(g)では、回転数Raの1点における空気の供給量の減少量を求めることにより直線Caを直線Cbに補正する形態を例示したが、この1点補正を行う形態に限定されることは無く、送風モータの回転数設定値が異なる2つの期間を所定の運転期間として各々採用して、その2つの期間において空気の供給量の減少量を各々求めることにより補正(つまり、2点補正)を行うことがより望ましい。これにより、送風機6における送風モータの空気供給特性をより一層正確に補正することが可能になるので、回転数設定値に対する補正係数αをより一層正確に求めることが可能になる。
以下、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システム100の特徴的な動作の一例について、図3〜15を参照しながら詳細に説明する。この動作は、コントローラ14の記憶部に格納された所定のプログラムを演算部が読み出して実行することにより実現される。
又、以下の説明では、燃料電池システム100においてコントローラ14から起動命令が出されてから燃料電池13の発電運転が開始される前までを、燃料電池システム100の「起動動作時」と定義する。一方、燃料電池システム100においてコントローラ14から停止命令が出されてから燃料電池システム100の全ての動作が完全に停止するまでを、燃料電池システム100の「停止動作時」と定義する。本実施の形態では、本発明に係る実施の形態を具体的に説明するため、燃料電池システム100の運転状態を「起動動作時」及び「停止動作時」に分類している。
図3は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの起動動作時における動作の一例を模式的に示すタイムチャートである。又、図4〜7は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの起動動作時における動作の一例の各々を模式的に示すフローチャートである。尚、図3において、縦軸は、改質器2における改質触媒2aの温度、送風機6における送風モータの回転数、及び、加熱器4のバーナに供給する都市ガスの供給量を示している。又、横軸は、燃料電池システム100の運転時刻を示している。又、図3において、曲線C1は送風機6における送風モータの回転数変化を示し、曲線C2は改質器2における改質触媒2aの温度変化を示し、曲線C3は加熱器4に対する都市ガスの供給量の変化を示している。又、コントローラ14の記憶部には、図2(b)から(f)に概念として示す改質触媒2aの温度変化値、温度変化時間、温度変化率と空気供給量の減少量との相関関係、一酸化炭素の濃度と空気供給量の減少量との相関関係、及び、終点温度と空気供給量の減少量との相互関係の少なくとも何れかが、テーブルの形で記憶されている。
図3に示すように、時刻T0においてコントローラ14から起動命令が出されて燃料電池システム100が起動されると、時刻T0から時刻T1の間において、コントローラ14により燃料電池システム100のセルフチェックが行われる。又、その間、コントローラ14が送風機6における送風モータの動作及び配管の接続状態を制御して、燃料電池システム100の燃料電池13に充填された例えば不活性ガスの排出が行われる。この際、改質器2における改質触媒2aの温度は、例えば、常温である温度D1で推移する。そして、コントローラ14により送風機6における送風モータの回転数がR1からR2に制御されると、流量制御器5により加熱器4に対する都市ガスの供給が開始され、時刻T2において加熱器4のバーナが着火される。これにより、改質器2における改質触媒2aの加熱が開始される(図4のステップS1)。
時刻T2において加熱器4のバーナが着火されると、加熱器4で生成される都市ガスの燃焼ガスにより加熱され、改質器2における改質触媒2aの温度が上昇し始める。一方、送風機6における送風モータの回転数は、コントローラ14の記憶部に予め記憶された回転数設定値に従って、コントローラ14により制御されて回転数R3にまで上昇される。又、この際、コントローラ14により、流量制御器5から加熱器4に供給される都市ガスの流量が流量F1に制御される。尚、この際、コントローラ14により流量制御器1の動作が制御されて、流量F1で都市ガスが改質器2及び変成器9及び浄化器11及びバイパス流路12を介して加熱器4に供給されてもよい。このように、コントローラ14により加熱器4に供給される都市ガスの流量が一定量である流量F1に制御されることにより、加熱器4における燃焼熱量が一定となるので、本発明に係る送風機6のための回転数設定値の補正が好適に実施される。
さて、燃料電池システム100の運転時刻が時刻T3に到達すると、コントローラ14は、送風機6における送風モータの回転数設定値を補正するための補正ステップを実行する(図4のステップS2)。このステップS2が開始されると、コントローラ14は、時刻T3において計時部を用いることにより経過時間の計測を開始する。そして、コントローラ14は、経過時間ΔT1が予め設定された時間Ts1(Ts1=T4−T3)に到達したか否かを判定する(図4のステップSS1)。経過時間ΔT1が予め設定された時間Ts1に到達していないと判定された場合、コントローラ14は、経過時間の計測を継続する(図4のステップSS1でNO)。一方、経過時間ΔT1が予め設定された時間Ts1に到達したことが判定されると(図4のステップSS1でYES)、コントローラ14は、温度センサ3の出力電圧の変化に基づいて、その経過時間ΔT1における改質器2の改質触媒2aの温度変化ΔD1(ΔD1=D3−D2)を演算する(図4のステップSS2)。そして、コントローラ14は、ステップSS2で演算した温度変化ΔD1と経過時間ΔT1とを用いて、改質器2における改質触媒2aの温度変化率ΔD1/ΔT1を演算する(ステップSS3)。このステップSS3において温度変化率ΔD1/ΔT1が演算されると、コントローラ14は、その演算された温度変化率ΔD1/ΔT1が正常な温度変化率Vs1と同等であるか否かを、図2(d)に概念として示すテーブルを用いることにより判定する(ステップSS4)。ここで、温度変化率ΔD1/ΔT1が正常な温度変化率Vs1と同等であると判定された場合(ステップSS4でYES)、コントローラ14は送風機6のフィルタには目詰まりが発生していないと判断して、補正ステップS2を終了する。そして、燃料電池システム100の発電運転のための準備運転を開始する(ステップS3)。しかしながら、ステップSS4において温度変化率ΔD1/ΔT1が正常な温度変化率Vs1と同等ではないと判定された場合(ステップSS4でNO)、コントローラ14は、図2(d)に概念として示した相関関係に基づいて回転数R3における空気の供給量の減少量を求め、これにより、図2(g)に例示するよう、送風機6の空気供給特性を補正する(ステップSS5)。又、コントローラ14は、このステップSS5において補正した空気供給特性に基づいて、予めコントローラ14に設定された送風機6における送風モータの回転数設定値を補正するための補正係数αを演算する(ステップSS6)。そして、コントローラ14は、ステップSS6で演算した補正係数αを予め記憶部に設定された回転数設定値に乗じて、送風機6における送風モータの回転数設定値をシーケンスに沿って補正及び再設定する(ステップSS7)。例えば、コントローラ14は、送風機6における送風モータの予め設定された回転数設定値がR1〜R6である場合、ステップSS6で求めた補正係数αを各々の回転数設定値に乗じることにより、補正された回転数設定値R1×α〜R6×αの各々をコントローラ14の記憶部に再設定する。以上のステップSS1〜SS7を経た後、コントローラ14は補正ステップS2を終了する。そして、コントローラ14は、燃料電池システム100の発電運転のための準備運転を開始する(ステップS3)。
その後、図3に示すように、時刻T4において補正ステップS2を実行するための計測等が全て終了した後、コントローラ14は、送風機6における送風モータを予め設定された回転数R3又は補正した回転数R3×αで駆動する。これにより、燃料電池システム100において、発電運転を開始するための準備運転が終了する。そして、コントローラ14は、時刻T5において改質器2における改質触媒2aの温度が所定の温度D4に到達すると、送風機6における送風モータの回転数を維持させながら加熱器4への都市ガスの供給量を供給量F1から供給量F2に減少させ、時刻T6へ向けて燃料電池システム100の発電運転を開始する。
一方、図5は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの起動動作時における他の動作の一例を模式的に示すフローチャートである。
図5に示すように、燃料電池システム100の起動動作時において、図4に示すように補正ステップS2が開始されると、コントローラ14は、時刻T3において計時部を用いることにより経過時間の計測を開始する。そして、コントローラ14は、経過時間ΔT1が予め設定された時間Ts1に到達したか否かを判定する(ステップSS1)。経過時間ΔT1が予め設定された時間Ts1に到達していないと判定された場合、コントローラ14は、経過時間の計測を継続する(ステップSS1でNO)。一方、経過時間ΔT1が予め設定された時間Ts1に到達したことが判定されると(ステップSS1でYES)、コントローラ14は、温度センサ3の出力電圧の変化に基づいて、その経過時間ΔT1における改質器2の改質触媒2aの温度変化ΔD1を演算する(ステップSS2)。そして、コントローラ14は、ステップSS2で演算した温度変化ΔD1が正常な温度変化Ds1と同等であるか否かを判定する(ステップSS3)。ここで、温度変化ΔD1が正常な温度変化Ds1と同等であると判定された場合(ステップSS3でYES)、コントローラ14は補正ステップS2を終了する。しかし、ステップSS3において温度変化ΔD1が正常な温度変化Ds1と同等ではないと判定された場合(ステップSS3でNO)、コントローラ14は、送風機6の空気供給特性を補正し(ステップSS4)、補正係数αを演算し(ステップSS5)、送風モータの回転数設定値をシーケンスに沿って補正及び再設定する(ステップSS6)。そして、その後、コントローラ14は、補正ステップS2を終了する。尚、その他の点については、図4に示すフローチャートと同様である。
又、図6は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの起動動作時における更に他の動作の一例を模式的に示すフローチャートである。
図6に示すように、燃料電池システム100の起動動作時において、図4に示すように補正ステップS2が開始されると、コントローラ14は、時刻T3において温度センサ3を用いることにより改質触媒2aの温度変化の検出を開始する。そして、コントローラ14は、温度変化ΔD1が予め設定された温度変化Ds1に到達したか否かを判定する(ステップSS1)。温度変化ΔD1が予め設定された温度変化Ds1に到達していないと判定された場合、コントローラ14は、改質触媒2aの温度変化の検出を継続する(ステップSS1でNO)。一方、温度変化ΔD1が予め設定された温度変化Ds1に到達したことが判定されると(ステップSS1でYES)、コントローラ14は、計時部を用いることにより、その温度変化ΔD1が予め設定された温度変化Ds1に到達するまでに要した経過時間ΔT1を演算する(ステップSS2)。そして、コントローラ14は、ステップSS2で演算した経過時間ΔT1が正常な経過時間Ts1と同等であるか否かを判定する(ステップSS3)。ここで、経過時間ΔT1が正常な経過時間Ts1と同等であると判定された場合(ステップSS3でYES)、コントローラ14は補正ステップS2を終了する。しかし、ステップSS3において経過時間ΔT1が正常な経過時間Ts1と同等ではないと判定された場合(ステップSS3でNO)、コントローラ14は、送風機6の空気供給特性を補正し(ステップSS4)、補正係数αを演算し(ステップSS5)、送風モータの回転数設定値をシーケンスに沿って補正及び再設定する(ステップSS6)。そして、その後、コントローラ14は、補正ステップS2を終了する。尚、その他の点については、図4に示すフローチャートと同様である。
又、図7は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの起動動作時における更に他の動作の一例を模式的に示すフローチャートである。
図7に示すように、燃料電池システム100の起動動作時において、図4に示すように補正ステップS2が開始されると、コントローラ14は、時刻T3において計時部を用いることにより経過時間の計測を開始する。そして、コントローラ14は、時刻Tが予め設定された所定の運転期間の終点としての時刻T4に到達したか否かを判定する(ステップSS1)。時刻Tが予め設定された時刻T4に到達していないと判定された場合、コントローラ14は、経過時間の計測を継続する(ステップSS1でNO)。一方、時刻Tが予め設定された時刻T4に到達したことが判定されると(ステップSS1でYES)、コントローラ14は、温度センサ3の出力電圧に基づいて、その時刻T4における改質器2の改質触媒2aの温度D3を演算する(ステップSS2)。そして、コントローラ14は、ステップSS2で演算した温度D3が正常な終点温度Bsと同等であるか否かを判定する(ステップSS3)。ここで、温度D3が正常な終点温度Bsと同等であると判定された場合(ステップSS3でYES)、コントローラ14は補正ステップS2を終了する。しかし、ステップSS3において温度D3が正常な終点温度Bsと同等ではないと判定された場合(ステップSS3でNO)、コントローラ14は、送風機6の空気供給特性を補正し(ステップSS4)、補正係数αを演算し(ステップSS5)、送風モータの回転数設定値をシーケンスに沿って補正及び再設定する(ステップSS6)。そして、その後、コントローラ14は、補正ステップS2を終了する。ここで、この図7に示す、所定の運転期間の終点における改質触媒2aの終点温度に基づく補正は、所定の運転期間の始点(図7ではT3)における改質触媒2aの温度が起動動作毎に同一である場合に有効である。尚、その他の点については、図4に示すフローチャートと同様である。
又、図8は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの停止動作時における動作の一例を模式的に示すタイムチャートである。又、図9〜11は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの停止動作時における動作の一例の各々を模式的に示すフローチャートである。尚、図8において、縦軸は、改質器2における改質触媒2aの温度、送風機6における送風モータの回転数、及び、加熱部4のバーナに供給する都市ガスの供給量を示している。又、横軸は、燃料電池システム100の運転時刻を示している。又、図8において、曲線C1は送風機6における送風モータの回転数変化を示し、曲線C2は改質器2における改質触媒2aの温度変化を示している。
図8に示すように、時刻T7においてコントローラ14から停止命令が出されて改質器2への水の供給や燃料電池13の発電運転が停止されると共に加熱器4のバーナが消火されると、時刻T7から時刻T8の間において、コントローラ14により燃料電池システム100の改質器2における改質触媒2aを冷却するための準備が行われる。この際、改質器2における改質触媒2aの温度は、水蒸気改質反応に適した温度である温度D5近傍で推移する。そして、コントローラ14により時刻T8から時刻T9の間で送風機6における送風モータの回転数がR4からR5に制御されると、送風機6による加熱器4に対する空気の供給量が増量される。これにより、改質器2における改質触媒2aの冷却が開始される(図9のステップS1)。
時刻T9において送風機6による空気の供給量が増量されると、送風機6から大気中より供給される常温状態の空気により冷却されて、改質器2における改質触媒2aの温度が下降し始める。一方、送風機6における送風モータの回転数は、コントローラ14の記憶部に予め記憶された回転数設定値に従い、コントローラ14により制御されて回転数R5において維持される。尚、この際、コントローラ14により、流量制御器5から加熱器4への都市ガスの供給は停止された状態で維持される。又、コントローラ14により、流量制御器1からの都市ガスの供給も停止された状態で維持される。即ち、この際、コントローラ14により、加熱器4に対する燃焼用燃料の供給が全て停止される。これにより、加熱器4における燃焼熱量が0となり、燃焼用燃料の流量制御器の劣化に起因する誤差要因がなくなるので、本発明に係る送風機6のための回転数設定値の補正動作が好適に実施される。
さて、燃料電池システム100の運転時刻が時刻T10に到達すると、コントローラ14は、送風機6における送風モータの回転数設定値を補正するための補正ステップを実行する(図9のステップS2)。このステップS2が開始されると、コントローラ14は、時刻T10において経過時間の計測を開始する。そして、コントローラ14は、経過時間ΔT2が予め設定された時間Ts2(Ts2=T11−T10)に到達したか否かを判定する(図9のステップSS1)。経過時間ΔT2が予め設定された時間Ts2に到達していないと判定された場合、コントローラ14は、経過時間の計測を継続する(図9のステップSS1でNO)。一方、経過時間ΔT2が予め設定された時間Ts2に到達したと判定すると(図9のステップSS1でYES)、コントローラ14は、温度センサ3の出力電圧の変化に基づき、その経過時間ΔT2における改質器2の改質触媒2aの温度変化ΔD2(ΔD2=D6−D7)を演算する(図9のステップSS2)。そして、コントローラ14は、ステップSS2で演算した温度変化ΔD2と経過時間ΔT2とに基づき、改質器2における改質触媒2aの温度変化率ΔD2/ΔT2を演算する(ステップSS3)。このステップSS3において温度変化率ΔD2/ΔT2が演算されると、コントローラ14は、その演算された温度変化率ΔD2/ΔT2が正常な温度変化率Vs2と同等であるか否かを判定する(ステップSS4)。ここで、温度変化率ΔD2/ΔT2が正常な温度変化率Vs2と同等であると判定された場合(ステップSS4でYES)、コントローラ14は、送風機6のフィルタには目詰まりが発生していないと判断して、補正ステップS2を終了する。そして、燃料電池システム100の改質器2における改質触媒2aの冷却運転を継続する(ステップS3)。しかしながら、ステップSS4において温度変化率ΔD2/ΔT2が正常な温度変化率Vs2と同等ではないと判定された場合(ステップSS4でNO)、コントローラ14は、起動動作時の場合と同様にして、回転数R5における空気の供給量の減少量を求め、これにより、起動動作時の場合と同様にして送風機6の空気供給特性を補正する(ステップSS5)。又、コントローラ14は、このステップSS5において補正した空気供給特性に基づいて、予めコントローラ14に設定された送風機6における送風モータの回転数設定値を補正するための補正係数αを演算する(ステップSS6)。そして、コントローラ14は、起動動作時の場合と同様にして、ステップSS6で演算した補正係数αを予め記憶部に設定された回転数設定値に乗じて、送風機6における送風モータの回転数設定値をシーケンスに沿って補正及び再設定する(ステップSS7)。以上のステップSS1〜SS7が実行された後、コントローラ14は、補正ステップS2を終了する。そして、コントローラ14は、燃料電池システム100の改質器2における改質触媒2aの冷却運転を継続する(ステップS3)。
その後、図8に示すように、時刻T11において補正ステップS2を実行するための計測等が全て終了した後、コントローラ14は、送風機6における送風モータを予め設定された回転数R5又は補正した回転数R5×αで更に駆動する。そして、コントローラ14は、時刻T12において改質器2における改質触媒2aの温度が所定の温度D8に到達すると、送風機6における送風モータの回転数を維持させながら、燃料電池システム100の停止のための動作を更に継続する。
一方、図10は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの停止動作時における他の動作の一例を模式的に示すフローチャートである。
図10に示すように、燃料電池システム100の停止動作時において、図9に示すように補正ステップS2が開始されると、コントローラ14は時刻T10において計時部を用いることにより経過時間の計測を開始する。そして、コントローラ14は、経過時間ΔT2が予め設定された時間Ts2に到達したか否かを判定する(ステップSS1)。経過時間ΔT2が予め設定された時間Ts2に到達していないと判定された場合、コントローラ14は、経過時間の計測を継続する(ステップSS1でNO)。一方、経過時間ΔT2が予め設定された時間Ts2に到達したことが判定されると(ステップSS1でYES)、コントローラ14は、温度センサ3の出力電圧の変化に基づき、その経過時間ΔT2における改質器2の改質触媒2aの温度変化ΔD2を演算する(ステップSS2)。そして、コントローラ14は、ステップSS2で演算した温度変化ΔD2が正常な温度変化Ds2と同等であるか否かを判定する(ステップSS3)。ここで、温度変化ΔD2が正常な温度変化Ds2と同等であると判定された場合(ステップSS3でYES)、コントローラ14は補正ステップS2を終了する。しかし、ステップSS3において温度変化ΔD2が正常な温度変化Ds2と同等ではないと判定された場合(ステップSS3でNO)、コントローラ14は、送風機6の空気供給特性を補正し(ステップSS4)、補正係数αを演算し(ステップSS5)、送風モータの回転数設定値をシーケンスに沿って補正及び再設定する(ステップSS6)。そして、その後、コントローラ14は、補正ステップS2を終了する。尚、その他の点については、図9に示すフローチャートと同様である。
又、図11は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの停止動作時における更に他の動作の一例を模式的に示すフローチャートである。
図11に示すように、燃料電池システム100の停止動作時において、図9に示すように補正ステップS2が開始されると、コントローラ14は、時刻T10において温度センサ3を用いることにより改質触媒2aの温度変化の検出を開始する。そして、コントローラ14は、温度変化ΔD2が予め設定された温度変化Ds2に到達したか否かを判定する(ステップSS1)。ここで、温度変化ΔD2が予め設定された温度変化Ds2に到達していないと判定された場合、コントローラ14は、改質触媒2aの温度変化の検出を継続する(ステップSS1でNO)。一方、温度変化ΔD2が予め設定された温度変化Ds2に到達したことが判定されると(ステップSS1でYES)、コントローラ14は、計時部を用いることにより、その温度変化ΔD2が予め設定された温度変化Ds2に到達するまでに要した経過時間ΔT2を演算する(ステップSS2)。そして、コントローラ14は、ステップSS2で演算した経過時間ΔT2が正常な経過時間Ts2と同等であるか否かを判定する(ステップSS3)。ここで、経過時間ΔT2が正常な経過時間Ts2と同等であると判定された場合(ステップSS3でYES)、コントローラ14は補正ステップS2を終了する。しかし、ステップSS3において経過時間ΔT2が正常な経過時間Ts2と同等ではないと判定された場合(ステップSS3でNO)、コントローラ14は、送風機6の空気供給特性を補正し(ステップSS4)、補正係数αを演算し(ステップSS5)、送風モータの回転数設定値をシーケンスに沿って補正及び再設定する(ステップSS6)。そして、その後、コントローラ14は、補正ステップS2を終了する。尚、その他の点については、図9に示すフローチャートと同様である。
尚、図8に示す燃料電池システム100の停止動作時においても、図3に示す起動動作時の場合と同様、所定の運転期間の終点(図8では時刻T11)における改質触媒2aの終点温度(図8では温度D7)に基づいて、送風機6のための回転数補正値を補正することが可能である。
又、図12は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの停止動作時における動作の一例を模式的に示すタイムチャートである。又、図13〜15は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの停止動作時における動作の一例の各々を模式的に示すフローチャートである。尚、図12において、縦軸は改質器2における改質触媒2aの温度、送風機6における送風モータの回転数、及び、加熱部4のバーナに供給する都市ガスの供給量を示している。又、横軸は、燃料電池システム100の運転時刻を示している。又、図12において、曲線C1は送風機6における送風モータの回転数変化を示し、曲線C2は改質器2における改質触媒2aの温度変化を示している。
図12に示すように、時刻T13において改質器2における改質触媒2aの温度が温度D9にまで冷却され、改質触媒2aの温度が温度D10を下回るまで回転数R5で送風モータが回転する送風機6からの空気により更に冷却されると、コントローラ14により送風機6における送風モータの回転数が時刻T14で回転数R6に制御される。そして、この時刻T14において、加熱器4におけるバーナが再び着火される。この時刻T14におけるバーナの着火は、例えば、燃料電池システム100における都市ガスの充填に伴い燃料電池13の内部から排出される残留水素含有ガスが用いられて行われる。そして、コントローラ14により時刻T14から時刻T15の間において送風機6における送風モータの回転数がR6からR7に制御されると、送風機6による加熱器4に対する空気の供給量が増量される。これにより、加熱器4において残留水素含有ガスの燃焼が開始される(図13のステップS1)。
時刻T15において送風機6による空気の供給量が増量されると、加熱器4で生成される残留水素含有ガスの燃焼ガスにより加熱されて、改質器2における改質触媒2aの温度が再び上昇し始める。一方、送風機6における送風モータの回転数は、コントローラ14の記憶部に予め記憶された回転数設定値に従い、コントローラ14により制御されて回転数R7において維持される。ここで、コントローラ14は、流量制御器1の動作を制御することにより、燃料電池システム100における都市ガスパージのために流量制御器1から供給される都市ガスの流量を一定の流量に制御する。これにより、加熱器4に供給される残留水素含有ガスの供給量が一定の供給量となり、従って、加熱器4における燃焼熱量が一定の燃焼熱量となるので、本発明に係る送風機6のための回転数設定値の補正が好適に実施される。尚、この際、コントローラ14により、流量制御器5から加熱器4への都市ガスの供給は停止された状態で維持される。
さて、燃料電池システム100の運転時刻が時刻T15に到達した時点で、コントローラ14は、送風機6における送風モータの回転数設定値を補正するための補正ステップを実行する(図13のステップS2)。このステップS2が開始されると、コントローラ14は、時刻T15において経過時間の計測を開始する。そして、コントローラ14は、経過時間ΔT3が予め設定された時間Ts3(Ts3=T16−T15)に到達したか否かを判定する(図13のステップSS1)。経過時間ΔT3が予め設定された時間Ts3に到達していないと判定された場合、コントローラ14は、経過時間の計測を継続する(図13のステップSS1でNO)。一方、経過時間ΔT3が予め設定された時間Ts3に到達したと判定されると(図13のステップSS1でYES)、コントローラ14は、温度センサ3の出力電圧の変化に基づき、その経過時間ΔT3における改質器2の改質触媒2aの温度変化ΔD3(ΔD3=D9−D10)を演算する(図13のステップSS2)。そして、コントローラ14は、ステップSS2で演算した温度変化ΔD3と経過時間ΔT3とに基づいて、改質器2における改質触媒2aの温度変化率ΔD3/ΔT3を演算する(ステップSS3)。このステップSS3において温度変化率ΔD3/ΔT3が演算されると、コントローラ14は、その演算された温度変化率ΔD3/ΔT3が正常な温度変化率Vs3と同等であるか否かを判定する(ステップSS4)。ここで、温度変化率ΔD3/ΔT3が正常な温度変化率Vs3と同等であると判定した場合(ステップSS4でYES)、コントローラ14は、送風機6のフィルタには目詰まりが発生していないと判断して補正ステップS2を終了する。そして、燃料電池システム100の動作を停止する(ステップS3)。しかしながら、ステップSS4において温度変化率ΔD3/ΔT3が正常な温度変化率Vs3と同等ではないと判定した場合(ステップSS4でNO)、コントローラ14は、起動動作時の場合と同様にして回転数R7における空気の供給量の減少量を求め、これにより、起動動作時の場合と同様にして、送風機6の空気供給特性を補正する(ステップSS5)。又、コントローラ14は、このステップSS5において補正した空気供給特性に基づいて、予めコントローラ14に設定された送風機6における送風モータの回転数設定値を補正するための補正係数αを演算する(ステップSS6)。そして、コントローラ14は、起動動作時の場合と同様にして、ステップSS6で演算した補正係数αを予め記憶部に設定された回転数設定値に乗じて、送風機6における送風モータの回転数設定値をシーケンスに沿って補正及び再設定する(ステップSS7)。以上のステップSS1〜SS7が実行された後、コントローラ14は補正ステップS2を終了する。そして、コントローラ14は、燃料電池システム100の動作を停止する(ステップS3)。
その後、図12に示すように、時刻T16において補正ステップS2を実行するための計測等が全て終了した後、コントローラ14は、送風機6における送風モータを予め設定された回転数R7又は補正した回転数R7×αで更に駆動する。又、その後、時刻T17において送風モータの回転を停止させる。又、コントローラ14は、時刻T18において改質器2における改質触媒2aの温度の検出を停止する。そして、コントローラ14は、燃料電池システム100の全ての動作を完全に停止させる。
一方、図14は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの停止動作時における他の動作の一例を模式的に示すフローチャートである。
図14に示すように、燃料電池システム100の停止動作時において、図13に示すように補正ステップS2が開始されると、コントローラ14は、時刻T15において計時部を用いることにより経過時間の計測を開始する。そして、コントローラ14は、経過時間ΔT3が予め設定された時間Ts3に到達したか否かを判定する(ステップSS1)。経過時間ΔT3が予め設定された時間Ts3に到達していないと判定された場合、コントローラ14は、経過時間の計測を継続する(ステップSS1でNO)。一方、経過時間ΔT3が予め設定された時間Ts3に到達したと判定されると(ステップSS1でYES)、コントローラ14は、温度センサ3の出力電圧の変化に基づき、その経過時間ΔT3における改質器2の改質触媒2aの温度変化ΔD3を演算する(ステップSS2)。そして、コントローラ14は、ステップSS2で演算した温度変化ΔD3が正常な温度変化Ds3と同等であるか否かを判定する(ステップSS3)。ここで、温度変化ΔD3が正常な温度変化Ds3と同等であると判定された場合(ステップSS3でYES)、コントローラ14は補正ステップS2を終了する。しかし、ステップSS3において温度変化ΔD3が正常な温度変化Ds3と同等ではないと判定された場合(ステップSS3でNO)、コントローラ14は、送風機6の空気供給特性を補正し(ステップSS4)、補正係数αを演算し(ステップSS5)、送風モータの回転数設定値をシーケンスに沿って補正及び再設定する(ステップSS6)。そして、その後、コントローラ14は、補正ステップS2を終了する。尚、その他の点については、図13に示すフローチャートと同様である。
又、図15は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの停止動作時における更に他の動作の一例を模式的に示すフローチャートである。
図15に示すように、燃料電池システム100の停止動作時において、図13に示すように補正ステップS2が開始されると、コントローラ14は、時刻T15において温度センサ3を用いることにより改質触媒2aの温度変化の検出を開始する。そして、コントローラ14は、温度変化ΔD3が予め設定された温度変化Ds3に到達したか否かを判定する(ステップSS1)。ここで、温度変化ΔD3が予め設定された温度変化Ds3に到達していないと判定された場合、コントローラ14は、改質触媒2aの温度変化の検出を継続する(ステップSS1でNO)。一方、温度変化ΔD3が予め設定された温度変化Ds3に到達したことが判定されると(ステップSS1でYES)、コントローラ14は、計時部を用いることにより、その温度変化ΔD3が予め設定された温度変化Ds3に到達するまでに要した経過時間ΔT3を演算する(ステップSS2)。そして、コントローラ14は、ステップSS2で演算した経過時間ΔT3が正常な経過時間Ts3と同等であるか否かを判定する(ステップSS3)。ここで、経過時間ΔT3が正常な経過時間Ts3と同等であると判定された場合(ステップSS3でYES)、コントローラ14は補正ステップS2を終了する。しかし、ステップSS3において経過時間ΔT3が正常な経過時間Ts3と同等ではないと判定された場合(ステップSS3でNO)、コントローラ14は送風機6の空気供給特性を補正し(ステップSS4)、補正係数αを演算し(ステップSS5)、送風モータの回転数設定値をシーケンスに沿って補正及び再設定する(ステップSS6)。そして、その後、コントローラ14は、補正ステップS2を終了する。尚、その他の点については、図13に示すフローチャートと同様である。
尚、図12に示す燃料電池システム100の停止動作時においても、図3に示す起動動作時や図8に示す停止動作時の場合と同様、所定の運転期間の終点(図12では時刻T16)における改質触媒2aの終点温度(図12では温度D9)に基づいて、送風機6のための回転数補正値を補正することが可能である。
以上、本発明の実施の形態1によれば、比較的高価な空気流量センサを更に設けることなく、改質触媒2aの温度を検出する既存の温度センサ3を用いることにより、加熱器4へ供給する混合ガスの空燃比を長期間に渡り好適に確保することが可能な燃料電池システム100を安価に提供することが可能になる。又、本発明の実施の形態1によれば、加熱器4に供給する混合ガスの空燃比を長期間に渡って所定の範囲内に適切に管理することができるので、発電運転時に加熱器4から排出される排気ガスの一酸化炭素濃度を長期間に渡って適切に管理することが可能になる。又、本発明の実施の形態1によれば、加熱器4に供給する混合ガスの空燃比を長期間に渡って所定の範囲内に適切に管理することができるので、改質器2における水素の生成効率を長期間に渡って適切に管理することが可能になる。又、本発明の実施の形態1によれば、長期間に渡って規定量の空気を適切に供給することができるので、改質器2、変成器9、及び、浄化器11等の加熱及び冷却を長期間に渡って好適に実施することが可能になる。更に、本発明の実施の形態1によれば、加熱器4に供給する混合ガスの空燃比を予め高く設定する必要がないので、発電運転の際の加熱器4における失火現象の発生、特に、発電運転を開始する際に失火現象が発生することを、長期間に渡って好適に防止することが可能になる。
尚、本発明の実施の形態1では、送風機6における送風モータの回転数をフィルタの目詰まりの状態に応じて補正する形態を示しているが、送風モータの回転数は加熱器4に供給する混合ガスの空燃比が所定の空燃比の範囲内に収まるよう適切に制御されることは言うまでもない。又、本実施の形態では、経過時間ΔT1〜ΔT3が所定の時間Ts1〜Ts3に到達した時点での改質触媒2aの温度変化ΔD1〜ΔD3を求めて回転数設定値の補正を実施する形態について先に例示したが、このような形態が特に優位であるということは無く、その後に例示した改質触媒2aの温度変化ΔD1〜ΔD3が所定の温度変化Ds1〜Ds3に到達した時点で経過時間ΔT1〜ΔT3を求めて回転数設定値の補正を実施する形態としても、同様の効果が得られる。又、補正ステップS2において単に改質触媒2aの温度変化のスピードを求めて回転数設定値の補正を実施する形態としてもよい。かかる構成としても、本実施の形態と同様の効果を得ることが可能である。
又、本実施の形態では、燃料電池システム100の起動動作時、又は、停止動作時の何れかの動作時において改質触媒2aの温度変化率等を演算して、これにより送風機6における送風モータの回転数設定値を補正する形態ついて例示したが、このような形態に限定されることはない。例えば、燃料電池システム100の起動動作時及び停止動作時に、改質触媒2aの温度上昇率及び温度下降率の双方を演算して、これにより、送風機6における送風モータの回転数設定値を補正する形態としてもよい。又、例えば、燃料電池システム100の起動動作時及び停止動作時に、改質触媒2aの2つの温度上昇率を各々演算して、これにより、送風機6における送風モータの回転数設定値を補正する形態としてもよい。又、例えば、燃料電池システム100の停止動作時に、改質触媒2aの温度下降率及び温度上昇率の双方を演算して、これにより、送風機6における送風モータの回転数設定値を補正する形態としてもよい。かかる構成とすると、空気供給特性の補正が正確に行えるので、送風機6における送風モータの回転数設定値の補正を正確に行うことが可能になる。
又、本実施の形態において示すように、本発明は、送風機6における送風モータの予め設定された回転数設定値が異なる2つの運転期間において改質器2における改質触媒2aの温度変化率等を各々演算して、これにより、送風モータの回転数設定値を補正する形態において実施されることがより一層望ましい。かかる構成とすると、空気供給特性の補正がより一層正確に行えるので、送風機6における送風モータの回転数設定値の補正をより一層正確に行うことが可能になる。
又、本実施の形態では、燃料電池システム100の起動から停止までの間において送風機6における送風モータの回転数設定値を補正する形態について例示したが、このような形態に限定されることは無く、燃料電池システム100の動作停止中(例えば、燃料電池システム100の発電運転が不要となる深夜等)において加熱器4のバーナに再び着火した後に補正ステップを実行する形態としてもよい。かかる構成としても、本実施の形態と同様の効果を得ることが可能である。又、燃料電池システム100の動作が長期間に渡り停止される場合であっても、定期的に送風モータの回転数設定値を補正するので、燃料電池システム100の状態を常に好適な状態に維持することが可能になる。
又、本実施の形態では、送風機6が供給する空気の温度を考慮すること無く改質触媒2aの温度変化率等を演算してこれにより送風機6における送風モータの回転数設定値を補正する形態について例示した。しかしながら、空気の温度は、季節や天候等により逐次変化する。つまり、改質器2における改質触媒2aの温度変化ΔD1〜ΔD3は、経過時間ΔT1〜ΔT3が同一であっても、季節や天候等により変化する。そこで、図1に例示する温度センサ7により加熱器4に供給する空気の温度を検出して、送風機6により加熱器4に供給する空気の温度の影響を考慮して改質触媒2aの温度変化ΔD1〜ΔD3を検出及び補正し、これにより、送風モータの回転数設定値を補正する形態としてもよい。かかる構成とすると、空気供給特性の補正がより一層正確に行えるので、送風機6における送風モータの回転数設定値の補正をより一層正確に行うことが可能になる。
更に、本実施の形態では、加熱器4に供給される燃焼用燃料の供給量が一定の供給量又は供給量が0となって加熱器4における燃焼熱量が0を含む一定の燃焼熱量となる所定の運転期間において回転数設定値の補正を実施する形態について例示したが、このような形態に限定されることは無い。例えば、加熱器4に供給される燃焼用燃料の供給量が経時的に変動する場合であっても、所定の運転期間において回転数設定値の補正を実施することが可能である。具体的には、例えば、燃料電池システム100の図3に示す起動動作時又は図12に示す停止動作時における、加熱器4に供給される所定の組成を有する燃焼用燃料の累積流量が所定の累積流量となりかつ送風機6における送風モータの回転数設定値が加熱器4への空気供給量が空気比1以上を満たす所定の設定値となる所定の運転期間において、送風機6における送風モータの回転数設定値の補正を実施する。ここで、「空気比」とは、燃焼用燃料が完全燃焼するのに必要な理論空気量に対する実際の空気量の比をいう。このような構成とすると、加熱器4に供給される燃焼用燃料の供給量が経時的に変動する場合であっても、加熱器4に供給される燃焼用燃料の累積流量が所定の累積流量となりかつ加熱器4への空気の供給量が空気比1以上を満たしているので、所定の運転期間における加熱器4における燃焼熱量が一定の燃焼熱量となる。従って、本実施の形態の場合と同様にして、送風機6における送風モータの回転数設定値の補正を行うことが可能になる。尚、ここで、改質器2からバイパス流路12を介して加熱器4に燃焼用燃料が供給される運転形態が採られる場合には、改質器2に供給される原料の累積流量が所定の累積流量となって改質器2から加熱器4に燃焼用燃料として供給される原料又は水素含有ガスの累積流量が所定の累積流量となり、かつ送風機6における送風モータの回転数設定値が加熱器4への空気供給量が空気比1以上を満たす所定の設定値となる所定の運転期間において、本実施の形態の場合と同様、送風機6における送風モータの回転数設定値の補正を行うことができる。このような構成としても、本実施の形態において得られる効果と同様の効果を得ることが可能である。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る燃料電池システムの構成は、図1に示す実施の形態1に係る燃料電池システム100の構成と同様である。従って、ここでは、本実施の形態に係る燃料電池システムの構成に関する説明は省略する。又、本発明の実施の形態2に係る燃料電池システムの起動動作時及び停止動作時における動作のタイムチャートは、図3及び図12に示す実施の形態1に係る燃料電池システム100の起動動作時及び停止動作時における動作のタイムチャートと同様である。従って、ここでは、本実施の形態に係る燃料電池システムの起動動作時及び停止動作時における動作のタイムチャートに関する説明は省略する。
本発明の実施の形態2に係る燃料電池システムの特徴的な動作について、図16及び図17を参照しながら詳細に説明する。
図16は、本発明の実施の形態2に係る燃料電池システムの起動動作時における動作の一例を模式的に示すフローチャートである。
実施の形態1の場合と同様にして、図3に示す時刻T0において燃料電池システム100が起動されると、燃料電池システム100のセルフチェック及び燃料電池13に充填された例えば不活性ガスの排出等の動作がシーケンスに従って行われた後、改質器2における改質触媒2aの加熱が開始される(ステップS1)。
燃料電池システム100の運転時刻が図3に示す時刻T3に到達すると、コントローラ14は、送風機6における送風モータの回転数設定値を補正するための補正ステップを実行する(ステップS2)。このステップS2が開始されると、コントローラ14は、時刻T3において経過時間の計測を開始する。そして、コントローラ14は、経過時間ΔT1が予め設定された時間Ts1に到達したか否かを判定する(ステップSS1)。経過時間ΔT1が予め設定された時間Ts1に到達していないと判定された場合、コントローラ14は、経過時間の計測を継続する(ステップSS1でNO)。一方、経過時間ΔT1が予め設定された時間Ts1に到達したことが判定されると(ステップSS1でYES)、コントローラ14は、ガスセンサ8の出力電圧に基づいて、その経過時間ΔT1における加熱器4から排出される排気ガスに含まれる一酸化炭素の濃度の時間平均値G1を演算する(ステップSS2)。そして、コントローラ14は、その演算された一酸化炭素の濃度の時間平均値G1が正常な濃度As1と同等であるか否かを判定する(ステップSS3)。ここで、一酸化炭素の濃度の時間平均値G1が正常な濃度As1と同等であることが判定された場合(ステップSS3でYES)、コントローラ14は送風機6のフィルタには目詰まりが発生していないと判断して、補正ステップS2を終了する。そして、燃料電池システム100の発電運転のための準備運転を開始する(ステップS3)。しかしながら、このステップSS3において一酸化炭素の濃度の時間平均値G1が正常な濃度As1と同等ではないことが判定された場合(ステップSS3でNO)、コントローラ14は、図2(e)に概念として例示した相関関係に基づいて回転数R3における空気の供給量の減少量を求め、これにより、送風機6の空気供給特性を補正する(ステップSS4)。又、コントローラ14は、このステップSS4において補正した空気供給特性に基づいて、予めコントローラ14に設定された送風機6における送風モータの回転数設定値を補正するための補正係数αを演算する(ステップSS5)。そして、コントローラ14は、ステップSS5で演算した補正係数αを予め記憶部に設定された回転数設定値に乗じて、送風機6における送風モータの回転数設定値をシーケンスに沿って補正及び再設定する(ステップSS6)。以上のステップSS1〜SS6が実行された後、コントローラ14は、補正ステップS2を終了する。そして、その後、コントローラ14は、燃料電池システム100の発電運転のための準備運転を開始する(ステップS3)。
その後、実施の形態1の場合と同様にして、コントローラ14は、送風機6における送風モータを予め設定された回転数R3又は補正した回転数R3×αで駆動する。又、コントローラ14は、燃料電池システム100の発電運転を開始する。
一方、図17は、本発明の実施の形態2に係る燃料電池システムの停止動作時における動作の一例を模式的に示すフローチャートである。
実施の形態1の場合と同様にして、図12に示す時刻T13において改質器2における改質触媒2aの温度が温度D9にまで冷却され、改質触媒2aの温度が温度D10を下回るまで回転数R5で送風モータが回転する送風機6からの空気により更に冷却され、コントローラ14により送風機6における送風モータの回転数が時刻T14で回転数R6に制御されると、この時刻T14において、加熱器4におけるバーナが再び着火される。そして、コントローラ14によって時刻T14から時刻T15の間で送風モータの回転数がR6からR7に制御され、これにより、加熱器4における残留水素含有ガスの燃焼が開始される(ステップS1)。
燃料電池システム100の運転時刻が図12に示す時刻T15に到達すると、コントローラ14は、送風機6における送風モータの回転数設定値を補正するための補正ステップを実行する(ステップS2)。このステップS2が開始されると、コントローラ14は、時刻T15において経過時間の計測を開始する。そして、コントローラ14は、経過時間ΔT3が予め設定された時間Ts3に到達したか否かを判定する(ステップSS1)。ここで、経過時間ΔT3が予め設定された時間Ts3に到達していないと判定された場合、コントローラ14は、経過時間の計測を継続する(ステップSS1でNO)。一方、経過時間ΔT3が予め設定された時間Ts3に到達したことが判定されると(ステップSS1でYES)、コントローラ14は、ガスセンサ8の出力電圧の変化に基づき、その経過時間ΔT3における加熱器4から排出される排気ガスに含まれる一酸化炭素の濃度の時間平均値G3を演算する(ステップSS2)。そして、コントローラ14は、その演算された一酸化炭素の濃度の時間平均値G3が正常な濃度As3と同等であるか否かを判定する(ステップSS3)。ここで、一酸化炭素の濃度の時間平均値G3が正常な濃度As3と同等であると判定された場合(ステップSS3でYES)、コントローラ14は送風機6のフィルタには目詰まりが発生していないと判断して、補正ステップS2を終了する。そして、燃料電池システム100の動作を停止する(ステップS3)。しかしながら、このステップSS3において一酸化炭素の濃度の時間平均値G3が正常な濃度As3と同等ではないと判定された場合(ステップSS3でNO)、コントローラ14は、起動動作時の場合と同様にして回転数R7における空気の供給量の減少量を求め、これにより、起動動作時の場合と同様にして送風機6の空気供給特性を補正する(ステップSS4)。又、コントローラ14は、このステップSS4において補正した空気供給特性に基づき、予めコントローラ14に設定された送風機6における送風モータの回転数設定値を補正するための補正係数αを演算する(ステップSS5)。そして、コントローラ14は、起動動作時の場合と同様にして、ステップSS5で演算した補正係数αを予め記憶部に設定された回転数設定値に乗じて、送風機6における送風モータの回転数設定値をシーケンスに沿って補正及び再設定する(ステップSS6)。このように、ステップSS1〜SS6が実行された後、コントローラ14は補正ステップS2を終了する。そして、その後、コントローラ14は、燃料電池システム100の動作を停止する(ステップS3)。
その後、実施の形態1の場合と同様にして、コントローラ14は、送風機6における送風モータを予め設定された回転数R7又は補正した回転数R7×αで更に駆動した後に停止させる。又、コントローラ14は、図12に示す時刻T18において、改質器2における改質触媒2aの温度の検出を停止する。そして、コントローラ14は、燃料電池システム100の全ての動作を完全に停止させる。
以上、本発明の実施の形態2によれば、加熱器4から排出される排気ガスに含まれる一酸化炭素の濃度の時間平均値に基づいて送風機6における送風モータの回転数設定値を補正するので、外気の温度に関係無く、送風機6における送風モータの回転数設定値を正確に補正することが可能になる。
尚、本実施の形態では、排気ガスに含まれる一酸化炭素の濃度の時間平均値を演算して回転数設定値を補正する形態について例示したが、このような形態に限定されることは無く、排気ガスに含まれる酸素や二酸化炭素の濃度の時間平均値を演算して回転数設定値を補正する形態としてもよい。かかる構成としても、本実施の形態で得られる効果と同様の効果を得ることが可能である。
又、本実施の形態では、一酸化炭素、二酸化炭素、又は、酸素の何れかの濃度の時間平均値を演算することにより送風機6における送風モータの回転数設定値を補正する形態ついて例示したが、このような形態に限定されることはない。例えば、一酸化炭素及び二酸化炭素の濃度の時間平均値を各々演算して、これにより、送風機6における送風モータの回転数設定値を補正する形態としてもよい。又、二酸化炭素及び酸素の濃度の時間平均値を各々演算して、これにより、送風機6における送風モータの回転数設定値を補正する形態としてもよい。又、一酸化炭素及び酸素の濃度の時間平均値を各々演算して、これにより、送風機6における送風モータの回転数設定値を補正する形態としてもよい。更には、一酸化炭素及び二酸化炭素及び酸素の濃度の時間平均値を各々演算して、これにより、送風機6における送風モータの回転数設定値を補正する形態としてもよい。かかる構成とすると、空気供給特性の補正を正確に行うことができるので、送風機6における送風モータの回転数設定値の補正を正確に行うことが可能になる。
又、本実施の形態に示すように、本発明は、送風機6における送風モータの予め設定された回転数設定値が異なる2つの運転期間において加熱器4から排出される所定成分の濃度の時間平均値を各々演算して、これにより、送風モータの回転数設定値を補正する形態において実施されることがより一層望ましい。かかる構成とすると、空気供給特性の補正がより一層正確に行えるので、送風機6における送風モータの回転数設定値の補正をより一層正確に行うことが可能になる。
尚、その他の点については、実施の形態1の場合と同様である。
本発明に係る燃料電池システム及びその運転方法は、空気流量センサを更に設けることなく、加熱器へ供給する混合ガスの空燃比を長期間に渡り好適に確保可能な燃料電池システム及びその運転方法として、産業上利用することが可能である。
図1は、本発明の実施の形態1〜2に係る燃料電池システムの構成を模式的に示すブロック図である。 図2は、フィルタの目詰まりに応じて送風モータの回転数を補正するための動作の基本的な概念を模式的に示す概念図であって、(a)は送風モータの回転数と空気供給量との間の本来の空気供給特性を示すグラフであり、(b)〜(f)は送風モータの回転数RがRaである場合のΔD及びΔT及びΔD/Ts及び所定成分の濃度A及び終点温度Bと空気供給量の減少量との間の相関関係を示すテーブルであり、(g)はフィルタの目詰まりが生じた後の送風モータの回転数と空気供給量との間の空気供給特性を示すグラフである。 図3は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの起動動作時における動作の一例を模式的に示すタイムチャートである。 図4は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの起動動作時における動作の一例を模式的に示すフローチャートである。 図5は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの起動動作時における他の動作の一例を模式的に示すフローチャートである。 図6は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの起動動作時における更に他の動作の一例を模式的に示すフローチャートである。 図7は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの起動動作時における更に他の動作の一例を模式的に示すフローチャートである。 図8は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの停止動作時における動作の一例を模式的に示すタイムチャートである。 図9は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの停止動作時における動作の一例を模式的に示すフローチャートである。 図10は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの停止動作時における他の動作の一例を模式的に示すフローチャートである。 図11は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの停止動作時における更に他の動作の一例を模式的に示すフローチャートである。 図12は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの停止動作時における動作の一例を模式的に示すタイムチャートである。 図13は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの停止動作時における動作の一例を模式的に示すフローチャートである。 図14は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの停止動作時における他の動作の一例を模式的に示すフローチャートである。 図15は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの停止動作時における更に他の動作の一例を模式的に示すフローチャートである。 図16は、本発明の実施の形態2に係る燃料電池システムの起動動作時における動作の一例を模式的に示すフローチャートである。 図17は、本発明の実施の形態2に係る燃料電池システムの停止動作時における動作の一例を模式的に示すフローチャートである。 図18は、従来の燃料電池システムにおける水素含有ガスを生成するための構成を模式的に示すブロック図である。
符号の説明
1 流量制御器
2 改質器
2a 改質触媒
3 温度センサ
4 加熱器
5 流量制御器
6 送風機
7 温度センサ
8 ガスセンサ
9 変成器
10 空気ポンプ
11 浄化器
12 バイパス流路
12a 流路切り替え弁
12b 流路切り替え弁
13 燃料電池
14 コントローラ
100 燃料電池システム
100a 発電部
100b 水素含有ガス供給部
101 改質器
102 加熱器
103 バーナ
104 温度センサ
105 送風機
106 送風モータ
107 フィルタ
108 コントローラ

Claims (22)

  1. 水素含有ガス及び酸素含有ガスが供給されて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池での発電のための前記水素含有ガスを有機化合物を含む原料及び水が内蔵する改質触媒に供給されて生成する改質器と、
    前記改質器の改質触媒を燃焼用燃料と空気とを用いて燃焼加熱する加熱器と、
    前記加熱器に空気をその出力に応じて供給する送風機と、
    前記送風機の出力を設定値に従い制御するコントローラと、
    前記送風機の空気供給量と関連するデータを取得するためのセンサとを備え、
    前記コントローラが、前記加熱器の燃焼熱量が所定の燃焼熱量となりかつ前記設定値が所定の設定値となる所定の運転期間において前記センサにより取得した前記データに基づき前記設定値を補正する、燃料電池システム。
  2. 前記所定の運転期間とは、起動動作時又は停止動作時における、前記加熱器に供給される所定の組成を有する前記燃焼用燃料の流量が所定の流量となりかつ前記設定値が所定の設定値となる運転期間である、請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記所定の運転期間とは、起動動作時又は停止動作時における、前記加熱器に供給される所定の組成を有する前記燃焼用燃料の累積流量が所定の累積流量となりかつ前記設定値が前記加熱器への空気供給量が空気比1以上を満たす所定の設定値となる運転期間である、請求項1記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃焼用燃料が、前記改質器を通過して、前記加熱器に供給される前記原料又は前記水素含有ガスである、請求項2又は3記載の燃料電池システム。
  5. 前記コントローラが、起動動作時及び停止動作時の少なくとも1つの動作時における前記所定の運転期間において前記センサにより取得した前記データに基づき前記設定値を補正する、請求項1記載の燃料電池システム。
  6. 前記改質触媒の温度を検出する温度センサを前記センサとして備え、
    前記コントローラが、前記所定の運転期間において前記温度センサが検出する前記改質触媒の温度に基づき前記設定値を補正する、請求項1乃至5の何れかに記載の燃料電池システム。
  7. 前記コントローラが、前記温度センサで検出される前記所定の運転期間における前記改質触媒の温度変化値に基づき前記設定値を補正する、請求項6記載の燃料電池システム。
  8. 前記コントローラが、前記温度センサで検出される前記所定の運転期間における前記改質触媒の温度上昇値及び温度下降値の少なくとも一方に基づき前記設定値を補正する、請求項7記載の燃料電池システム。
  9. 前記コントローラが、前記送風機を第1の出力に制御する際及び第2の出力に制御する際の双方における前記温度センサで検出される前記所定の運転期間での前記改質触媒の温度変化値の双方に基づき前記設定値を補正する、請求項7記載の燃料電池システム。
  10. 前記加熱器に供給する空気の温度を検出する温度センサを備え、
    前記コントローラが、前記各温度センサで検出される前記所定の運転期間における前記改質触媒の温度変化値及び前記空気の温度の双方に基づき前記設定値を補正する、請求項7記載の燃料電池システム。
  11. 前記コントローラが、前記温度センサで検出される前記所定の運転期間における前記改質触媒の温度変化率に基づき前記設定値を補正する、請求項6記載の燃料電池システム。
  12. 前記コントローラが、前記温度センサで検出される前記所定の運転期間における前記改質触媒の温度上昇率及び温度下降率の少なくとも一方に基づき前記設定値を補正する、請求項11記載の燃料電池システム。
  13. 前記コントローラが、前記送風機を第1の出力に制御する際及び第2の出力に制御する際の双方における前記温度センサで検出される前記所定の運転期間での前記改質触媒の温度変化率の双方に基づき前記設定値を補正する、請求項11記載の燃料電池システム。
  14. 前記加熱器に供給する空気の温度を検出する温度センサを備え、
    前記コントローラが、前記各温度センサで検出される前記所定の運転期間における前記改質触媒の温度変化率及び前記空気の温度の双方に基づき前記設定値を補正する、請求項11記載の燃料電池システム。
  15. 前記コントローラが、前記温度センサで検出される前記改質触媒の温度変化値が所定値に到達するまでに要する時間である温度変化時間に基づき前記設定値を補正する、請求項6記載の燃料電池システム。
  16. 前記コントローラが、前記送風機を第1の出力に制御する際及び第2の出力に制御する際の双方における前記温度センサで検出される前記所定の運転期間での前記改質触媒の温度変化時間の双方に基づき前記設定値を補正する、請求項15記載の燃料電池システム。
  17. 前記加熱器に供給する空気の温度を検出する温度センサを備え、
    前記コントローラが、前記各温度センサで検出される前記所定の運転期間における前記改質触媒の温度変化時間及び前記空気の温度の双方に基づき前記設定値を補正する、請求項15記載の燃料電池システム。
  18. 前記加熱器から排出される排気ガス中の所定成分の濃度を検出するガスセンサを前記センサとして備え、
    前記コントローラが、前記所定の運転期間において前記ガスセンサが検出する前記所定成分の濃度に基づき前記設定値を補正する、請求項2乃至5の何れかに記載の燃料電池システム。
  19. 前記コントローラが、前記ガスセンサで検出される前記所定の運転期間における前記所定成分の濃度の時間平均値に基づき前記設定値を補正する、請求項18記載の燃料電池システム。
  20. 前記コントローラが、前記所定成分としての一酸化炭素及び二酸化炭素及び酸素の少なくとも1つの濃度の時間平均値に基づき前記設定値を補正する、請求項19記載の燃料電池システム。
  21. 前記コントローラが、前記送風機を第1の出力に制御する際及び第2の出力に制御する際の双方における前記ガスセンサで検出される前記所定の運転期間での前記所定成分の濃度の時間平均値の双方に基づき前記設定値を補正する、請求項19記載の燃料電池システム。
  22. 水素含有ガス及び酸素含有ガスが供給されて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池での発電のための前記水素含有ガスを有機化合物を含む原料及び水が内蔵する改質触媒に供給されて生成する改質器と、
    前記改質器の改質触媒を燃焼用燃料と空気とを用いて燃焼加熱する加熱器と、
    前記加熱器に空気をその出力に応じて供給する送風機と、
    前記送風機の空気供給量と関連するデータを取得するためのセンサとを備え、
    前記送風機の出力を設定値に従い制御する燃料電池システムの運転方法において、
    前記加熱器の燃焼熱量が所定の燃焼熱量となりかつ前記設定値が所定の設定値となる所定の運転期間において前記センサにより取得した前記データに基づき前記設定値を補正する、燃料電池システムの運転方法。

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