JP2007199632A - ハーフミラー表示装置及び携帯電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】筐体3と、該筐体3内部に設けられ、前記筐体3の外方に向けて発光する発光部13と、前記筐体3に取り付けられると共に、前記発光部13から発した光を前記筐体3の外方に通過させる窓部材27とを備え、該窓部材27が、半透明に形成された略板状のスモーク材29と、該スモーク材29の主面29aに積層されたハーフミラー層33とを備えることを特徴とするハーフミラー表示装置35を提供する。
【選択図】図4
Description
この種のハーフミラー表示装置では、ハーフミラー層において筐体の内部から外方に向かう光のみを透過させているため、発光部が発光した場合にはこの光を筐体の外方から視認することができ、発光しない場合には筐体の外方から発光部や筐体内部を視認できないようになっている。
この2重映りは、ハーフミラー層と発光部との間に偏光板を設けることで抑制することができるが、偏光板及びハーフミラー層を透過した光の輝度が低くなって、発光部からの光を視認しにくくなるという問題がある。また、この構成の場合には、発光部の消費電流を増大させることで光の輝度を上げることもできるが、消費電流の増大にともなって発光部の寿命が短くなるという問題がある。
本発明に係るハーフミラー表示装置は、筐体と、該筐体内部に設けられ、前記筐体の外方に向けて発光する発光部と、前記筐体に取り付けられると共に、前記発光部から発した光を前記筐体の外方に通過させる窓部材とを備え、該窓部材が、半透明に形成された略板状のスモーク材と、該スモーク材の主面に積層されたハーフミラー層とを備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係るハーフミラー表示装置は、前記発光部が白色光を発光するように構成され、前記スモーク材が黒色に着色されていることを特徴とする。
そして、従来のように、窓部材に偏光板を設ける必要が無くなるため、発光部の消費電流を増大させて輝度を上げる必要もなくなり、発光部の寿命が短くなることも容易に防止できる。
図1に示すように、この実施の形態に係る携帯電話機(携帯電子機器)1は、第1の筐体2と、この第1の筐体2の厚さ方向に重ね合わせ可能な第2の筐体3と、これら2つの筐体2,3を相互に折り畳み自在に連結するヒンジ部5とを備えている。なお、ヒンジ部5は、2つの筐体2,3の各端部2a,3a(以下、基端部2a,3aと呼ぶ。)同士を連結するように配されている。
キー操作部7の各操作キー6は、2つの筐体2,3を相互に重ね合わせた状態において第2の筐体3に対向する第1の筐体2の対向面2cから外方に露出している。マイクロフォン部9は、基端部2aとは反対側に位置する第1の筐体2の先端部2b側に配されており、第1の筐体2の対向面2cから第1の筐体2の内部空間に貫通する開口部2dを介して外方に露出している。
また、図1,2に示すように、第2の筐体3の内部には、文字、記号、図形等の各種情報を表示する表示面11a,13aを有する2つの表示部11,13、及び、通話用のスピーカ部15が設けられている。
また、第2の表示部(発光部)13は、対向面3cとは反対側に位置する第2の筐体3の外面3eから外方に向けて白色光を発光するバックライト(不図示)を備えたLCDにより構成されている。すなわち、第2の表示部13の表示面13aは、2つの筐体2,3の開閉状態にかかわらず、第2の筐体3の外面3eから外方に向けて配置されている。
そして、上記リアケース19には、図3,4に示すように、その外面3eから第2の筐体3の厚さ方向に窪む収容凹部23が形成されると共に、この収容凹部23の底壁面23aから第2の筐体3の内部空間に貫通する平面視略矩形の開口部25が形成されている。なお、前述した第2の表示部13の表示面13aは、この開口部25に対向して配置されている。収容凹部23には、略板状に形成された窓部材27が収容されると共に収容凹部23の底壁面23aに固定されており、この窓部材27によってリアケース19の開口部25が閉塞されることになる。
印刷層31は、収容凹部23の底壁面23aがスモーク材29を介して外方側から視認されないように、光が透過しない材料により形成されており、例えば黒色に着色されている。
スモーク材29の色としては、黒色、緑色、赤色等が挙げられるが、第2の表示部13のバックライトが白色光であることを考慮すると黒色であることが好ましい。すなわち、緑色や赤色等に着色されたスモーク材29に白色光を入射した場合には、白色光によって第2の表示部13の表示面13aに表示された各種情報が、スモーク材29と同じ色に着色された状態で視認されることになる。つまり、スモーク材29の色と表示される各種情報の色とのコントラストが低くなる。これに対して、黒色に着色したスモーク材29に白色光を入射した場合には、スモーク材29の色と表示される各種情報の色とのコントラストが大きくなる。
なお、上記スモーク材29における光の吸収量は、スモーク材29に着色される色の濃さやスモーク材29の厚さ寸法に応じて変化する。すなわち、このスモーク材29の色が濃い程若しくはスモーク材29の厚さ寸法が大きい程、光の吸収量は多くなる。
以上のように構成された窓部材27と、この窓部材27にバックライトの光を入射する第2の表示部13及び第2の表示部13を内部に設ける第2の筐体3により、ハーフミラー表示装置35が構成される。
第2の表示部13のバックライトが発光しない状態においては、第2の筐体3の外方から窓部材27に入射される光がハーフミラー層33において反射するため、第2の筐体3の外方から第2の表示部13や第2の筐体3の内部を視認することはできない。
そして、第2の表示部13のバックライトが発光した場合には、この光がスモーク材29及びハーフミラー層33を順次透過して第2の筐体3の外方に向かう。これにより、第2の表示部13に表示された各種情報を視認することができる。
また、上記第2の表示部13から発した光の一部は、ハーフミラー層33において反射し、この反射光が第2の表示部13の表示面13aにおいて再度反射する。ここで、上述した反射光は、第2の表示部13の表示面13aやハーフミラー層33において反射する毎にスモーク材29を通過するため、スモーク材29において吸収されて反射光の輝度が低くなる。
ただし、スモーク材29における光の吸収量を増やすと、第2の表示部13から窓部材27を介して直接第2の筐体3の外方に到達する光の輝度も低くなるため、スモーク材29の色の濃さやスモーク材29の厚さ寸法は、第2の表示部13の表示面13aに表示される各種情報の視認性を十分に確保できる程度に設定されることが好ましい。
そして、従来のように、窓部材27に偏光板を設ける必要も無くなるため、各種情報の視認性を確保するために第2の表示部13の消費電流を増大させて光の輝度を上げる必要もなくなり、第2の表示部13の寿命が短くなることも容易に防止できる。特に、同じ消費電流で第2の表示部13から光を発する場合には、白色光を発光するバックライトの方が、緑色光や青色光を発光するバックライトよりも輝度が低くなるが、この実施形態の構成のように、輝度の低い白色光を発光する第2の表示部13でも十分な視認性を確保することが可能となる。
さらに、ハーフミラー層33が第2の筐体3の外面3e側に位置するスモーク材29の上端面29aに配置されるため、外方からの光は、ハーフミラー層33において反射し、スモーク材29に入射されることがない。すなわち、窓部材27の表面が第2の筐体3の外面3eに滑らかに連なるように見せることができるため、奥行き感のない良好な外観意匠を有する携帯電話機1を提供することができる。
なお、スモーク材29の上端面29aの形状を第2の筐体3の外方側に凸となる湾曲形状とした場合には、窓部材27をインモールド成形により成形する際にハーフミラー層33をスモーク材29の上端面29aに配置することで、窓部材27を安価に構成できるという効果も奏する。
さらに、収容凹部23の底壁面23aから第2の筐体3の内部に貫通する貫通孔を形成すると共に第2の筐体3の内部に配された各種電子部品を上記貫通孔に挿通させるとしても、この貫通孔や電子部品も第2の筐体3の外方から視認され難くなるため、第2の筐体3の薄型化も図ることができる。
すなわち、図4に示すように、リアケース19の開口部25の周縁を、第2の表示部13の表示面13aの周縁から離間させた位置に設定しても、上述したように、リアケース19の開口部25の周縁形状が目立つことはない。そして、リアケース19の開口部25の周縁を上記の位置に設定することで、第2の表示部13の視野角の拡大を図ることができる。すなわち、第2の表示部13の視野角を例えば視野領域Aから視野領域Bまで拡大することができる。
上記構成の場合には、第2の表示部13の光の一部が、スモーク材29に入射する前にハーフミラー層33において反射することになるが、このようにハーフミラー層33において反射された光は、ハーフミラー層33を透過した光よりも輝度が低くなるため、この反射光が第2の表示部13の表示面13aにおいて再度反射してからハーフミラー層33を透過してスモーク材29に入射された際に、このスモーク材29において吸収されることになる。したがって、上記反射光が第2の筐体3の外方に到達することを抑制して、2重映りが発生することを抑制することができる。
また、窓部材27は、印刷層31を備えるとしたが、スモーク材29やハーフミラー層33によって第2の筐体3の外方からの光を入射しにくいように構成されているため、特に印刷層31を備えなくても収容凹部23の底壁面23aが外方側から視認されることを防止することができる。
また、上記実施形態においては、窓部材27を介して第2の筐体3の内部から外方に光を透過させるものとして、各種情報を表示する第2の表示部13を一例としてあげたが、これに限ることはなく、少なくとも第2の筐体3の外方に向けて発光する発光部であればよい。すなわち、上記発光部は、例えば点滅や点灯によって各種情報を携帯電話機の使用者に報知する単体のLEDであっても構わない。
3 第2の筐体
13 第2の表示部(発光部)
27 窓部材
29 スモーク材
29a 上端面(主面)
33 ハーフミラー層
35 ハーフミラー表示装置
Claims (4)
- 筐体と、該筐体内部に設けられ、前記筐体の外方に向けて発光する発光部と、
前記筐体に取り付けられると共に、前記発光部から発した光を前記筐体の外方に通過させる窓部材とを備え、
該窓部材が、半透明に形成された略板状のスモーク材と、該スモーク材の主面に積層されたハーフミラー層とを備えることを特徴とするハーフミラー表示装置。 - 前記スモーク材が、前記発光部に対向して配置されていることを特徴とする請求項1に記載のハーフミラー表示装置。
- 前記発光部が白色光を発光するように構成され、
前記スモーク材が黒色に着色されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のハーフミラー表示装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のハーフミラー表示装置を備え、
前記発光部が、各種情報を表示する表示部を構成することを特徴とする携帯電子機器。
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