JP2007199252A - 感光性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば半導体素子の層間絶縁膜等を形成するのに用いられ、感光性を有し、架橋剤を用いることなく現像が可能であり、かつ例えば感光性組成物を基材に塗工した後、露光して現像する際に、架橋後の感光性組成物が基材から剥離することなくパターンを形成することが可能な感光性組成物を提供する。
【解決手段】式(1)で表されるシラン化合物の加水分解物および/又は前記加水分解物の縮合物からなる成分(A)と、加水分解性金属化合物(B)と、光線若しくは放射線の照射により酸または塩基を発生する化合物(C)とを含有する、感光性組成物。
(RSi(X)4−p・・・式(1)
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば放射線等の照射により架橋構造が導入される感光性組成物に関し、より詳細には、アルカリ現像等によりパターンを形成することを可能とする感光性組成物に関する。
半導体デバイス、液晶表示装置またはプリント回路基板などの製造に際しては、保護膜や層間絶縁膜をはじめとする様々な構成部分が、微細パターン形成法により形成されている。近年、素子の高集積化に伴って、パターンの微細化がより一層進んでいる。そのため、フォトリソグラフィー技術を用いた薄膜パターンの形成方法が広く用いられており、かつより一層微細なパターンを形成するために、露光用の光の短波長化が試みられている。
下記の特許文献1には、下記の構造式(X)で示されるポリ(シルセスキオキサン)化合物10〜90重量%と、活性光線または放射線の照射により強酸を発生し得る化合物0.01〜20重量%と、架橋剤5〜60重量%とを含む感光性組成物が開示されている。
Figure 2007199252
なお、上記式(X)において、Ra及びRbは同一または異なる有機基であり、nは重合度であり、上記Ra、Rbはフェノール性水酸基であることが好ましいとされている。
特許文献1に記載の上記感光性組成物は、上記特定のポリ(シルセスキオキサン)化合物(X)を用いているため、短波長の光を用いて微細なパターンを形成することができるとされている。
しかしながら、特許文献1に記載の感光性組成物を用いたパターン形成方法では、上記のように、ポリ(シルセスキオキサン)化合物(X)と、光の照射により酸を発生させる光酸発生剤だけでなく、アルカリに不溶な部分を形成するために、ポリ(シルセスキオキサン)化合物(X)を架橋する架橋剤が含有されている。すなわち、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、エリスリトールもしくはペンタエリスリトールなどの脂肪族アルコール、またメチロール含有メラミン化合物もしくはアルキルエーテル含有メラミン化合物などからなる架橋剤が樹脂分100重量部に対し、5〜95重量部の程度配合されていた。
特開平10−268520号公報
半導体装置などの電子部品分野などでは薄膜パターンを得るための感光性組成物が不純物をできるだけ含まないことが好ましい。すなわち、上記架橋剤などの不純物が残存すると、得られた薄膜パターンが着色したり、薄膜パターンの機械的強度や電気的特性などが劣化するおそれがあった。また、上記架橋剤が、後の製造工程における加熱等により揮散し、それによって薄膜パターンの特性が変動するおそれもあった。そのため、半導体装置の層間絶縁膜などに必要な耐熱性、透明性、耐候性を満たすことが困難なことがあった。
ところで、特許文献1に記載の感光性組成物等を用いてアルカリ現像等する際には、先ず基材上に感光性組成物層を形成する。次に、感光性組成物層をパターンに応じたフォトマスクを用いて選択的に露光してパターン状の潜像を形成する。しかる後、潜像が形成された感光層をアルカリ水溶液に浸漬して現像する。この現像の際に、露光により架橋した感光性組成物層も基材から剥離することがあった。感光性組成物層が剥離すると、所望とする薄膜パターンが得られないことになる。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、感光性を有し、架橋剤を用いることなく現像が可能であり、かつ例えば感光性組成物を基材に塗工した後、露光して現像する際に、架橋後の感光性組成物が基材から剥離することなくパターンを形成することが可能な感光性組成物を提供することにある。
本発明に係る感光性組成物は、下記式(1)で表されるシラン化合物の加水分解物および/又は前記加水分解物の縮合物からなる成分(A)と、加水分解性金属化合物(B)と、光線若しくは放射線の照射により酸または塩基を発生する化合物(C)とを含有することを特徴とする。
(RSi(X)4−p・・・式(1)
上述した式(1)中、Rは炭素数が1〜30である非加水分解性の有機基を表し、Xは加水分解性基を表し、pは0〜3の整数を表す。pが2又は3であるとき、複数のRは同一であってもよく異なっていてもよい。pが0〜2の整数であるとき、複数のXは同一であってもよく異なっていてもよい。
本発明に係る感光性組成物のある特定の局面では、加水分解性金属化合物(B)が、下記式(2)で表されるシラン化合物(D)である。
(RSi(Y)4−q・・・式(2)
上述した式(2)中、Rは炭素数が1〜30である非加水分解性の有機基を表し、Yは加水分解性基を表し、qは0〜3の整数を表す。qが2又は3であるとき、複数のRは同一であってもよく異なっていてもよい。qが0〜2の整数であるとき、複数のYは同一であってもよく異なっていてもよい。
本発明に係る感光性組成物の他の特定の局面では、成分(A)100重量部に対して、シラン化合物(D)が0.1〜20重量部の割合で含まれている。
本発明に係る感光性組成物は、上述した式(1)で表されるシラン化合物の加水分解物および/又はこの加水分解物の縮合物からなる成分(A)と、加水分解性金属化合物(B)と、光線若しくは放射線の照射により酸または塩基を発生する化合物(C)とを含有する。
従って、成分(A)が反応性に優れており、かつ光線もしくは放射線の照射により化合物(C)が酸または塩基を発生するので、感光性組成物では速やかに架橋し、現像液に不溶となる。よって、架橋させるために、架橋剤を用いる必要がなく、かつ短時間で現像も可能である。従って、架橋剤の使用による着色、特性の劣化等を効果的に抑制することができる。
また、本発明では、加水分解性金属化合物(B)を含有しているため、感光性組成物を基材に塗工した後、露光して現像する際に、架橋後の感光性組成物が基材から剥離することなく微細パターンを形成することができる。
加水分解性金属化合物(B)が、上述した式(2)で表されるシラン化合物(D)である場合には、感光性組成物を基材に塗工した後、露光して現像する際に、架橋後の感光性組成物が基材から剥離することなく、より確実に微細パターンを形成することができる。
成分(A)100重量部に対して、シラン化合物(D)が0.1〜20重量部の割合で含まれている場合には、現像の際に、架橋後の感光性組成物の基材からの剥離をより一層効果的に防止し得るとともに、現像をより一層確実に行うことができる。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明に係る感光性組成物は、上述した式(1)で表されるシラン化合物の加水分解物および/又はこの加水分解物の縮合物からなる成分(A)と、加水分解性金属化合物(B)と、光線若しくは放射線の照射により酸または塩基を発生する化合物(C)とを含有する。
感光性組成物に含まれる上記成分(A)は、酸または塩基により速やかに架橋する。
上述した式(1)で表されるシラン化合物において、Rは炭素数が1〜30である非加水分解性の有機基を表し、Xは加水分解性基を表し、pは0〜3の整数を表す。pが2又は3であるとき、複数のRは同一であってもよく異なっていてもよい。pが0〜2の整数であるとき、複数のXは同一であってもよく異なっていてもよい。
上記加水分解性基Xは、通常、過剰の水の共存下、無触媒で、室温(25℃)〜100℃の温度範囲内で加熱することにより、加水分解されてシラノール基を生成することができる基、またはさらに縮合してシロキサン結合を形成することができる基である。
加水分解性基Xとしては、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられる。なお、加水分解性基Xは、塩素、臭素等のハロゲノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、又はカルボキシル基であってもよい。
非加水分解性の有機基Rとしては、加水分解を起こしにくく、安定な疎水基である炭素数1〜30の有機基が挙げられる。安定な疎水基である炭素数1〜30の有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ペンチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基及びエイコシル基等の炭素数1〜30のアルキル基、アルキル基のフッ素化物、塩素化物、臭素化物等のハロゲン化アルキル基(例えば、3−クロロプロピル基、6−クロロプロピル基、6−クロロヘキシル基および、6,6,6−トリフルオロヘキシル基等)、ハロゲン置換ベンジル基等の芳香族置換アルキル基(例えば、ベンジル基、4−クロロベンジル基及び4−ブロモベンジル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、トリル基、メシチル基、ナフチル基等)、ビニル基やエポキシ基を含む有機基、アミノ基を含む有機基、チオール基を含む有機基等が挙げられる。
上記式(1)で表されるシラン化合物の具体例としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチル−トリ−n−プロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチル−トリ−n−プロポキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピル−トリ−n−プロポキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ブチルトリプロポキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリプロポキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリプロポキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリプロポキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、オクチルトリプロポキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ドデシルトリプロポキシシラン、テトラデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリエトキシシラン、テトラデシルトリプロポキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリプロポキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリプロポキシシラン、エイコシルデシルトリメトキシシラン、エイコシルトリエトキシシラン、エイコシルトリプロポキシシラン、6−クロロヘキシルトリメトキシシラン、6,6,6−トリフルオロヘキシルトリメトキシシラン;ベンジルトリメトキシシラン、4−クロロベンジルトリメトキシシラン、4−ブロモベンジルトリ−n−プロポキシシラン;ドデシルトリクロロシラン、ドデシルトリブロモシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシシラン)、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらのシラン化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、本発明に係る感光性組成物には、上記成分(A)として、上述した式(1)で表されるシラン化合物の加水分解物および/又はこの加水分解物の縮合物からなるものが含有されていればよい。すなわち、このシラン化合物の加水分解物を2種以上併用してもよく、シラン化合物の加水分解物の縮合物を2種以上併用してもよく、シラン化合物の加水分解物とシラン化合物の加水分解物の縮合物とを併用してもよい。
本発明に係る感光性組成物は、上記成分(A)に加えて、加水分解性金属化合物(B)をさらに含んでいる。感光性組成物が上記成分(A)に加えて、加水分解性金属化合物(B)を含有することによって、感光性組成物では、現像の際に、架橋後の感光性組成物が基材から剥離することなく微細パターンを形成することが可能となる。
上記加水分解性金属化合物(B)としては、加水分解性を有する金属化合物であれば特に限定されないが、上述した式(2)で表されるシラン化合物(D)、金属原子を核とするキレート化合物(E)が好ましく用いられる。シラン化合物(D)とキレート化合物(E)とは、いずれか一方のみが用いられてもよく、併用されてもよい。
上記加水分解性金属化合物(B)としては、上述した式(2)で表されるシラン化合物(D)がより好ましく用いられる。シラン化合物(D)を含有する感光性組成物では、感光性組成物を基材に塗工した後、露光して現像する際に、架橋後の感光性組成物の基材に対する密着性がより一層高くなるので、架橋後の感光性組成物が基材から剥離することなく微細パターンを形成することができる。
上述した式(2)で表されるシラン化合物(D)において、Rは炭素数が1〜30である非加水分解性の有機基を表し、Yは加水分解性基を表し、qは0〜3の整数を表す。qが2又は3であるとき、複数のRは同一であってもよく異なっていてもよい。qが0〜2の整数であるとき、複数のYは同一であってもよく異なっていてもよい。
上記加水分解性基Yとしては、上述した加水分解性基Xと同様のものが挙げられる。非加水分解性の有機基Rとしては、上述した非加水分解性の有機基Rと同様のものが挙げられる。上述した式(2)で表されるシラン化合物(D)の具体例としては、上記式(1)で表されるシラン化合物と同様のものが挙げられる。シラン化合物(D)は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記成分(A)は、上述した式(1)で表されるシラン化合物の加水分解物および/又は前記加水分解物の縮合物からなるが、成分(A)を構成するのに用いられる加水分解前の上述した式(1)で表されるシラン化合物と上述した式(2)で表されるシラン化合物(D)とは同一あってもよく、異なっていてもよい。
成分(A)100重量部に対し、シラン化合物(D)は0.1〜20重量部の範囲で含有されることが好ましい。シラン化合物(D)が0.1重量部未満であると、現像の際に基材と感光性樹脂組成物との密着性に劣り架橋後の感光性樹脂組成物が剥離し易くなり、シラン化合物(D)が20重量部を越えるとパターニングが困難なことがある。
上記キレート化合物(E)を含有することによっても、感光性組成物では、現像の際に、架橋後の感光性組成物が基材から剥離することなく微細パターンを形成することが可能となる。
上記キレート化合物(E)としては、特に限定されないが、トリスアセチルアセトナトアルミニウム、トリスジピバロイルメタナトアルミニウム、ビスアセチルアセトナトバリウム、ビスジピバロイルメタナトバリウム、トリスアセチルアセトナトボロン、トリスジピバロイルメタナトボロン、ビスアセチルアセトナトマグネシウム、ビスジピバロイルメタナトマグネシウム、ビスアセチルアセトナトストロンチウム、ビスジピバロイルメタナトストロンチウム、トリスアセチルアセトナトイットリウム、トリスジピバロイルメタナトイットリウム、ビスアセチルアセトナト亜鉛、ビスジピバロイルメタナト亜鉛、テトラキスアセチルアセトナトジルコニウム、テトラキスジピバロイルメタナトジルコニウムが好ましく用いられる。これらのキレート化合物は大気中での反応性が低いので、感光性組成物を例えば大気中下で構成することできる。またこれらのキレート化合物を含有する感光性組成物は、保存安定性にも優れている。
上記以外のキレート化合物(E)としては、トリエトキシアルミニウム、トリイソブトキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシボロン、トリイソブトキシボロン、トリイソプロピルボロン、トリメトキシボロン、テトラエトキシゲルマニウム、テトラメトキシゲルマニウム、テトライソプロポキシゲルマニウム、テトラ−t−ブトキシハフニウム、ペンタエトキシタンタル、ペンタイソプロポキシタンタル、ペンタメトキシタンタル、トリスイソプロポキシノルマルブチル錫、テトラノルマルブトキシチタン、テトラメトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシジルコニウム、テトラノルマルブトキシジルコニウム、テトラ−t−ブトキシジルコニウムが挙げられる。
キレート化合物(E)は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
成分(A)100重量部に対し、キレート化合物(E)は0.001〜0.1重量部の範囲で含有されることが好ましく、0.01〜0.05重量部の範囲で含有されることがより好ましい。キレート化合物(E)が0.001重量部未満であると、現像の際に基材と架橋後の感光性樹脂組成物との密着性に劣り感光性樹脂組成物が剥離し易くなり、キレート化合物(E)が0.1重量部を越えると、パターニングが困難なことがある。
上記化合物(C)は、光線もしくは放射線の照射により酸または塩基を発生する化合物である。
上記光線もしくは放射線の照射により酸を発生する化合物(C)としては、特に限定されないが、例えば、オニウム塩などが挙げられる。より具体的には、ジアゾニウム、ホスホニウム及びヨードニウムのBF 、PF 、SBF 、ClO などの塩や、その他、有機ハロゲン化合物、有機金属、及び有機ハロゲン化物などが挙げられる。さらに具体的には、酸を発生する化合物としては、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンアンチモナート、トリフェニルスルホニウムベンゾスルホナート、シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジシクロヘキシル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジシクロヘキシルスルホニルシクロヘキサノン、ジメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート等のスルホニウム塩化合物、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート等のヨードニウム塩、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホナート等が挙げられる。上記光線もしくは放射線の照射により酸を発生する化合物(C)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光線もしくは放射線の照射により酸を発生する化合物(C)としては、好ましくは、より反応性の高いオニウム塩、ジアゾニウム塩、及びスルホン酸エステルからなる群から選択した少なくとも1種の化合物が用いられる。
上記酸を発生させる化合物(C)の含有割合は、上記成分(A)と上記加水分解性金属化合物(B)との合計100重量部に対し、0.01〜10重量部の範囲であることが好ましい。
酸を発生させる化合物(C)が0.01重量部未満では、感度が十分でないことがあり、パターンの形成が困難となることがあり、10重量部を超えると、感光性組成物を均一に塗布することが困難となり、さらに現像後に残渣が生じ易くなることがある。
これら感光剤である化合物(C)に加え、より感度を高めるために、さらに増感剤を加えてもよい。
上記増感剤としては、特に限定されず、具体的には、ベンゾフェノン、p,p′−テトラメチルジアミノベンゾフェノン、p,p′−テトラエチルアミノベンゾフェノン、2−クロロチオキサントン、アントロン、9−エトキシアントラセン、アントラセン、ピレン、ペリレン、フェノチアジン、ベンジル、アクリジンオレンジ、ベンゾフラビン、セトフラビン−T、9,10−ジフェニルアントラセン、9−フルオレノン、アセトフェノン、フェナントレン、2−ニトロフルオレン、5−ニトロアセナフテン、ベンゾキノン、2−クロロ−4−ニトロアニリン、N−アセチル−p−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、N−アセチル−4−ニトロ−1−ナフチルアミン、ピクラミド、アントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1,2−ベンズアンスラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−1,9−ベンズアンスロン、ジベンザルアセトン、1,2−ナフトキノン、3,3′−カルボニル−ビス(5,7−ジメトキシカルボニルクマリン)及びコロネン等が好ましく用いられる。
上記光線もしくは放射線の照射により塩基を発生する化合物(C)としては、特に限定されないが、例えばコバルトアミン錯体、o−アシルオキシム、カルバミン酸誘導体、ホルムアミド誘導体、第4級アンモニウム塩、トシルアミン、カルバメート、アミンイミド化合物などを挙げることができる。具体的には、2−ニトロベンジルカルバメート、2,5−ジニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、N−シクロヘキシル−4−メチルフェニルスルホンアミド、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル−N−イソプロピルカルバメート等が好適に用いられる。
上記光線もしくは放射線の照射により塩基を発生する化合物(C)として、好ましくは、光線もしくは放射線の照射により塩基を発生させるアミンイミド化合物がより好適に用いられる。このようなアミンイミド化合物については、光線もしくは放射線が照射された際に塩基を発生する限り特に限定されない。このようなアミンイミド化合物としては、例えば、下記式(3)または(4)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2007199252
Figure 2007199252
上記式(3)及び(4)において、R、R、Rとしては、独立に水素、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキリデン基、炭素数4〜8のシクロアルキル基、炭素数4〜8のシクロアルケニル基、炭素数1〜6のフェノキシアルキル基、フェニル基、電子供与性基及び/または電子吸引性基が置換したフェニル基、ベンジル基、電子供与性基及び/または電子吸引性基が置換したベンジル基等が挙げられる。炭素数1〜8のアルキル基としては、直鎖上のアルキル基の他に、置換基を有するアルキル基、例えばイソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基等も含む。これらの置換基の中で、合成の簡便性、アミンイミドの溶解性等の点から、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜6のフェノキシアルキル基が好ましい。また、Rは独立に炭素数1〜5のアルキル基、水酸基、炭素数4〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、フェニル基を表す。上記式(3)中のArは芳香族基であり、このようなアミンイミド化合物は、例えば特開2003−35949号公報に開示されているように、本願出願前において知られており、かつ一般的に入手可能である。上記式(4)中のArは芳香族基である。
上記アミンイミド化合物は、光線もしくは放射線が照射されると、1級もしくは2級アミンを発生させる化合物に比べて、塩基発生効率が高い。従って、アミンイミド化合物を含むことが、露光時間の短縮、ひいては製造工程の短縮を図ることができるので、望ましい。
上記光線もしくは放射線の照射により塩基を発生する化合物(C)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なお、塩基を発生させる化合物(C)の含有割合は、上記成分(A)と上記加水分解性金属化合物(B)との合計100重量部に対し、0.01〜10重量部の範囲であることが好ましい。塩基を発生させる化合物(C)が0.01重量部未満では、感度が低下し、薄膜パターンの形成が困難となることがあり、10重量部を超えると、感光性組成物を均一に塗布することが困難となり、さらに現像後に残渣が生じ易くなることがある。
なお、最適なレジスト形状を得るために、上記光線もしくは放射線の照射により酸を発生する化合物(C)、及び上記光線もしくは放射線の照射により塩基を発生する化合物(C)は、それぞれを2種類以上を組み合せて用いられてもよい。
本発明においては、適宜の溶剤がさらに添加され得る。溶剤の添加により、容易に塗布し得る感光性組成物を提供することができる。
上記溶剤としては、特に限定されないが、ベンゼン、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、スチレン、トリメチルベンゼン、ジエチルベンゼンなどの芳香族炭化水素化合物;シクロヘキサン、シクロヘキセン、ジペンテン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、イソヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、n−ノナン、イソノナン、n−デカン、イソデカン、テトラヒドロナフタレン、スクワランなどの飽和または不飽和炭化水素化合物;ジエチルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジ−イソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチルシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、p−メンタン、o−メンタン、m−メンタン;ジプロピルエーテル、ジブチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、メチルアミルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルセロソルブ、酢酸エチルセロソルブ、酢酸ブチルセロソルブ、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸イソアミル、ステアリン酸ブチルなどのエステル類などが挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
上記溶剤の配合割合は、例えば基材上に感光性組成物を塗工し、感光性組成物層を形成する際に、均一に塗工されるように適宜選択すればよい。好ましくは、感光性組成物の濃度は、固形分濃度で、0.5〜60重量%、より好ましくは、2〜40重量%程度とされる。
本発明に係る感光性組成物には、必要に応じて、他の添加剤をさらに添加してもよい。このような添加剤としては、充填剤、顔料、染料、レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、分散剤、分散助剤、表面改質剤、可塑剤、可塑促進剤、タレ防止剤などが挙げられる。
本発明に係る感光性組成物を用いてパターンを形成する方法としては、例えば図1(a)に示すように、本発明に係る感光性組成物からなる感光性組成物層1を形成する工程と、次に、感光性組成物層1をパターンに応じたフォトマスク3を用いて選択的に露光してパターン状の潜像1Aを形成する工程(図1(b))と、潜像が形成された感光層1Bをアルカリ水溶液にて現像する工程(図1(c))とを備える。ここで、現像とは、アルカリ水溶液に、潜像が形成された感光層1Bを浸漬する操作の他、該感光層1Bの表面をアルカリ水溶液で洗い流す操作、あるいはアルカリ水溶液を上記感光層1B表面に噴射する操作など、アルカリ水溶液で感光層1Bを処理する様々な操作を含むものとする。なお、現像液としては、アルカリ水溶液に限らず、酸性水溶液や各種溶媒を用いてもよい。溶媒としては、前述した各種溶剤が挙げられる。酸性水溶液としては、シュウ酸、ギ酸、酢酸等が挙げられる。
上記感光性組成物層を形成する工程は、特に限定されないが、例えば本発明に係る感光性組成物を図1に示す基材2上に付与し、感光性組成物層1を形成する方法が挙げられる。この場合の具体的な方法としては、一般的な塗工方法を用いることができ、例えば、浸漬塗工、ロール塗工、バー塗工、刷毛塗工、スプレー塗工、スピン塗工、押出塗工、グラビア塗工などを使用することができる。
感光性組成物が塗工される基材2としては、シリコン基板、ガラス基板、金属板、プラスチックス板などが用途に応じて用いられる。
感光性組成物が塗工される部分の下地は金属からなることが好ましい。感光性組成物が塗工される部分の下地が金属からなる場合には、基材2と感光性組成物層1との密着性が非常に高められ、現像の際に感光性組成物層1が基材2から剥離するのを効果的に防止できる。
感光性組成物層の厚さは、用途によって異なるが、10nm〜10μmが目安となる。基材上に塗工された感光性組成物層は、感光性樹脂を溶解させるために溶剤を用いた場合、その溶剤を乾燥させるために加熱処理することが望ましい。加熱処理温度は、一般には40℃〜200℃であり、溶剤の沸点や蒸気圧に応じて適宜選択される。
感光性組成物層を基材上に形成し、必要に応じて加熱処理した後、該感光性組成物層をフォトマスクで被覆して光をパターン状に照射する。これにより、必要なパターン形状の潜像を形成することができる。フォトマスクとしては、市販されている一般的なものを用いればよい。
紫外線や可視光線などの光線、もしくは放射線を照射するための光源としては、特に限定されないが、超高圧水銀灯、Deep UV ランプ、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、エキシマレーザーなどを使用することができる。これらの光源は、上記酸を発生する化合物(C)、上記塩基を発生する化合物(C)または増感剤の感光波長に応じて適宜選択される。光の照射エネルギーは、所望とする膜厚や上記酸を発生する化合物(C)、上記塩基を発生する化合物(C)または増感剤の種類にもよるが、一般に、10〜1000mJ/cmが用いられる。10mJ/cmよりも小さいと、成分(A)が十分に感光しない。また、1000mJ/cmより大きいと露光時間が長くなるおそれがあり、パターンの時間あたりの製造効率が低下するおそれがある。
パターン形状に光照射された感光性組成物層の露光部分では、上述のように、露光により化合物(C)から生じた酸または塩基の作用により、成分(A)の架橋が進行する。そのため、露光部分では架橋が進行した結果、現像液に不溶となる。露光後の感光性組成物層を現像液を用いて現像することにより、感光性組成物層の未露光部分が現像液に溶解して除去され、露光部分が基材上に残る。その結果、膜パターンが形成される。この膜パターンは、未露光部分が除去されることから、ネガ型パターンといわれるものである。
現像液としては、防爆設備が不要であり、腐蝕等による設備負担も少ないので、アルカリ水溶液が好ましく用いられる。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、珪酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などのアルカリ水溶液が挙げられる。現像に要する時間は、感光性組成物層の厚みや溶剤の種類にもよるが、一般には、10秒〜5分である。現像後に、膜パターンは蒸留水で洗浄され、膜上に残留しているアルカリ水溶液を除去することが好ましい。
なお、本発明に係る感光性組成物は、様々な装置において、膜パターンを形成するのに好適に用いられるが、電子機器の絶縁保護膜に上記膜パターンが好適に用いられる。電子機器の絶縁保護膜として、本発明に係る感光性組成物を用いて構成された膜パターンを用いることにより、得られた絶縁保護膜の形状安定性を効果的に高めることができる。このような電子機器の絶縁保護膜の例としては、例えば、液晶表示素子において、薄膜トランジスタ(TFT)を保護するためのTFT保護膜や、カラーフィルタにおいてフィルタを保護する保護膜などが挙げられる。
また、本発明に係る感光性組成物は、半導体素子の層間絶縁膜、あるいはパッシベーション膜を構成するのにより好適に用いられる。
図2は、本発明に係る感光性組成物からなるパッシベーション膜および層間絶縁膜を備える半導体素子を模式的に示す正面断面図である。
図2に示す半導体素子11では、基板12の上表面の中央にゲート電極13が設けられている。ゲート電極13を覆うように、基板12の上表面にゲート絶縁膜14が形成されている。ゲート絶縁膜14上に、ソース電極15とドレイン電極16とが設けられている。ソース電極15の一部及びドレイン電極16の一部を覆うように、ゲート絶縁膜14上に半導体層17が形成されている。さらに、ソース電極15及びドレイン電極16の半導体層17により覆われていない部分と半導体層17とを覆うように、パッシベーション膜18が形成されている。半導体素子11では、上記ゲート絶縁膜14及びパッシベーション膜18が、本発明に係る感光性組成物を用いて形成された膜である。
感光性組成物を用いて形成された膜は、様々な用途に用いられる。ここで、「感光性組成物を用いて形成された膜」とは、熱や光線若しくは放射線などのエネルギーを感光性組成物に与えて架橋構造を導入して得られた膜であることを意味する。
本発明に係る感光性組成物は、例えば、有機EL素子のTFT保護膜、ICチップの層間保護膜、センサの絶縁層などの様々な電子機器用絶縁保護膜としても広く用いられ得る。
以下、本発明の実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(使用した材料)
〔成分(A)〕
成分(A1)
冷却管をつけた100mlのフラスコに、フェニルトリエトキシシラン5g、トリエトキシシラン10g、シュウ酸0.5g、水5ml及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50mlを加えた。半円形型のメカニカルスターラーを用いて溶液を撹拌し、マントルヒーターで70℃・6時間反応させた。次いでエバポレーターを用いて水との縮合反応で生成したエタノールを除去した。反応終了後、フラスコを室温になるまで放置し、シリコン含有ポリマー混合物である成分(A1)を調製した。
成分(A2)
冷却管をつけた100mlのフラスコに、フェニルトリエトキシシラン12.8g、トリエトキシシラン2.2g、シュウ酸0.5g、水5ml及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50mlを加えた。半円形型のメカニカルスターラーを用いて溶液を撹拌し、マントルヒーターで70℃・6時間反応させた。次いでエバポレーターを用いて水との縮合反応で生成したエタノールを除去した。反応終了後、フラスコを室温になるまで放置し、シリコン含有ポリマー混合物である成分(A2)を調製した。
〔シラン化合物(D)〕
シラン化合物(D1)として、テトラエトキシシランを用いた。
シラン化合物(D2)として、フェニルトリエトキシシランを用いた。
〔キレート化合物(E)〕
トリスアセチルアセトナトアルミニウムを用いた。
〔化合物(C)〕
スルホニウム塩系光酸発生剤(Naphtalimide camphorsulfonate(CASNo.83697−56−7)、ミドリ化学社製、商品名:NAI−106)を使用した。
(実施例1〜7及び比較例1)
上記成分(A1)または成分(A2)と、シラン化合物(D1)またはシラン化合物(D2)と、化合物(C)とを下記表1に示す組成で配合して混合した後、溶剤であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート400重量部に溶解させ、感光性組成物を調製した。
(実施例8〜10)
上記成分(A1)または成分(A2)と、キレート化合物(E)と、化合物(C)とを下記表1に示す組成で配合して混合した後、溶剤であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート400重量部に溶解させ、感光性組成物を調製した。
(パターン形成)
基材として、表層にアルミニウムが蒸着されたガラス基板を用い、このガラス基板上に実施例及び比較例の感光性組成物を回転数1000rpmでスピン塗工した。塗工後、80℃の熱風オーブンで乾燥させ、塗膜を形成した。次に、所定のパターンを有するフォトマスクを介して、紫外線照射装置(ウシオ電機社製、スポットキュアSP−5)を用い、塗膜に365nmの波長の紫外線を、照射エネルギーが500mJ/cmとなるように100mW/cmの紫外線照度で5秒間照射した。照射後、塗膜を80℃の熱風オーブンで5分間加熱した。その後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38%水溶液に、塗膜を浸漬して現像した。
(実施例及び比較例の評価)
(1)密着性
塗膜を浸漬して現像した後、紫外線が照射された部分の架橋した感光性組成物からなる塗膜とガラス基板との密着性を下記評価基準で評価した。
○:塗膜の剥離が見られなかった
△:塗膜が一部剥離していた
×:塗膜が完全に剥離していた
(2)現像性
紫外線が照射されていない部分の塗膜が溶解し、フォトマスクに由来するL/S10μmのパターンが形成されているか否かを下記基準で評価した。
○:パターンが形成されていた
×:パターンが形成されていなかった
結果を下記表1、2に示す。
Figure 2007199252
Figure 2007199252
(a)〜(c)は、本発明に係る膜パターン形成方法を説明するための各工程の断面図。 本発明に係る感光性組成物からなるパッシベーション膜および層間絶縁膜を備える半導体素子を示す正面断面図。
符号の説明
1…感光性組成物層
1A…潜像
1B…感光層
1C…薄膜パターン
2…基材
3…フォトマスク
11…半導体素子
12…基板
13…ゲート電極
14…ゲート絶縁膜
15…ソース電極
16…ドレイン電極
17…半導体層
18…パッシベーション膜

Claims (3)

  1. 下記式(1)で表されるシラン化合物の加水分解物および/又は前記加水分解物の縮合物からなる成分(A)と、加水分解性金属化合物(B)と、光線若しくは放射線の照射により酸または塩基を発生する化合物(C)とを含有することを特徴とする、感光性組成物。
    (RSi(X)4−p・・・式(1)
    上記式(1)中、Rは炭素数が1〜30である非加水分解性の有機基を表し、Xは加水分解性基を表し、pは0〜3の整数を表す。pが2又は3であるとき、複数のRは同一であってもよく異なっていてもよい。pが0〜2の整数であるとき、複数のXは同一であってもよく異なっていてもよい。
  2. 前記加水分解性金属化合物(B)が、下記式(2)で表されるシラン化合物(D)である、請求項1に記載の感光性組成物。
    (RSi(Y)4−q・・・式(2)
    上記式(2)中、Rは炭素数が1〜30である非加水分解性の有機基を表し、Yは加水分解性基を表し、qは0〜3の整数を表す。qが2又は3であるとき、複数のRは同一であってもよく異なっていてもよい。qが0〜2の整数であるとき、複数のYは同一であってもよく異なっていてもよい。
  3. 前記成分(A)100重量部に対して、前記シラン化合物(D)を0.1〜20重量部の割合で含む、請求項2に記載の感光性組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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