JP2007198691A - ヒートポンプ式給湯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】除霜運転で沸き上げ運転が中止されることで、給湯の沸き上げが出来なくなることを防止したヒートポンプ式給湯装置を提供する。
【解決手段】湯水を貯湯する貯湯タンク2と、圧縮機13、前記貯湯タンク2と連通され水を加熱する冷媒−水熱交換器14、蒸発器を構成する空気熱交換器17を接続したヒートポンプ回路18で、前記空気熱交換器17の送風ファン16による送風の風上側に放熱器21を備え、この放熱器21に冷媒−水熱交換器14で加熱される前の給水を通すように往き管23を流出管11に接続すると共に、戻り管24を往き管23より冷媒−水熱交換器14側の流出管11に接続したことで、除霜をしながら効率良く沸き上げ運転が可能で、極めて使用勝手が良いものである。
【選択図】 図1

Description

この発明は、ヒートポンプを利用した貯湯式の給湯装置の除霜制御に関するものである。
従来よりこの種のものでは、冬期等で外気温度が低下すると、空気熱交換器の結露水が凍結するので、凍結危険状態では圧縮機の吐出側四方弁を切替て、空気熱交換器に加熱冷媒を流すと共に、冷媒−水熱交換器へも継続して加熱冷媒を流して給湯が継続されるようにするものであった。(例えば、特許文献1参照。)
特許3289373号公報
ところでこの従来のものでは、熱源側であるヒートポンプ回路の経路を切替て行うので、加熱能力が大幅に低下し、特に冬期では頻繁に除霜運転が行われて、お湯が沸き上がらずに給湯そのものが出来なくなると言う不具合を有するものであった。
この発明はこの点に着目し上記問題点を解決する為、特に請求項1では、湯水を貯湯する貯湯タンクと、圧縮機、前記貯湯タンクと連通され水を加熱する冷媒−水熱交換器、蒸発器を構成する空気熱交換器を接続したヒートポンプ回路と、前記貯湯タンク内の湯水を該貯湯タンク底部に接続した流出管及び貯湯タンク上部に接続した流入管から成るヒーポン循環回路と、前記ヒーポン循環回路にはヒーポン循環ポンプが備えられ、更に前記貯湯タンク底部に接続された給水管と、貯湯タンク上部に接続された出湯管とを備えたものに於いて、前記空気熱交換器の送風ファンによる送風の風上側に放熱器を備え、この放熱器に冷媒−水熱交換器で加熱される前の給水を通すように往き管を流出管に接続すると共に、戻り管を往き管より冷媒−水熱交換器側の流出管に接続したものである。
又請求項2では、前記放熱器は空気熱交換器と同一フィンで一体に形成したものである。
又請求項3では、前記往き管と流出管との接続部分には、三方バイパス弁が備えられ、少なくとも給水温センサの検知する流出管を流通する給水温度が、外気温センサの検知する外気温度より高いことを条件に、三方バイパス弁が往き管側に切替られるようにしたものである。
この発明の請求項1によれば、冷媒−水熱交換器で加熱される前の貯湯タンク底部の給水を利用して、空気熱交換器の除霜を行うことが出来、除霜後で温度低下した給水を冷媒−水熱交換器で加熱して貯湯タンクに貯湯する沸き上げ運転を行え、除霜をしながら効率良く沸き上げ運転が可能で、極めて使用勝手が良いものである。
又請求項2によれば、放熱器を空気熱交換器と一体としたことで、放熱器の熱を無駄なく確実に空気熱交換器に伝えることが出来、効率が良く除霜時間が短縮され使用勝手が良いものである。
又請求項3によれば、確実に除霜出来る時のみ除霜運転されるので、誤動作がなく効率良く除霜運転され、常に安心して使用出来るものである。
次にこの発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
このヒートポンプ式給湯装置は、時間帯別契約電力の電力単価が安価な深夜時間帯に湯水を沸き上げて貯湯し、この貯湯した湯水を給湯に用いるもので、1は湯水を貯湯する貯湯タンク2を備えた貯湯タンクユニット、3は貯湯タンク内の湯水を加熱する加熱手段としてのヒートポンプユニット、4は台所や洗面所等に設けられた給湯栓、5はこの給湯栓4の近傍に設けられた給湯リモコン、6は浴槽、7は浴室に設けられた風呂リモコンである。
前記貯湯タンクユニット1の貯湯タンク2は、上端に出湯管8と、下端に給水管9とが接続され、更に下部にヒーポン循環回路10を構成する流出管11と、上部にヒーポン循環回路10を構成する流入管12とが接続され、前記ヒートポンプユニット3によって流出管11から取り出した貯湯タンク2内の湯水を沸き上げて流入管12から貯湯タンク2内に戻して貯湯され、給水管9からの給水により貯湯タンク2内の湯水が押し上げられて貯湯タンク2内上部の高温水が出湯管8から押し出されて給湯されるものである。
前記ヒートポンプユニット3は、圧縮機13と凝縮器としての冷媒−水熱交換器14と減圧器としての電子膨張弁15と送風ファン16の送風空気から熱を奪う蒸発器を構成する空気熱交換器17で形成されたヒートポンプ回路18と、貯湯タンク2内の湯水を前記流出管11及び流入管12を介して冷媒−水熱交換器14に循環させるヒーポン循環ポンプ19と、それらの駆動を制御するヒーポン制御部20とを備えており、ヒートポンプ回路18内には冷媒として二酸化炭素が用いられて超臨界ヒートポンプサイクルを構成しているものである。なお、冷媒に二酸化炭素を用いているので、低温水を電熱ヒータなしで約90℃の高温まで沸き上げることが可能なものである。
更に空気熱交換器17の送風ファン16による送風の風上側には、フィンを同一として空気熱交換器17と一体に構成された放熱器21が備えられ、この放熱器21には前記流出管11のヒーポン循環ポンプ19と冷媒−水熱交換器14との間に、三方バイパス弁22を介して接続された往き管23から貯湯タンク2底部の給水が供給され、この給水の流通で空気熱交換器17の除霜をおこなった後、温度低下した給水を戻り管24を介して流出管11の三方バイパス弁22と冷媒−水熱交換器14との間に戻すようにしたものである。
前記放熱器21への給水の流通による除霜は、ヒートポンプユニット3の外枠に備えられた外気温センサ25が所定温度以下を検知し、更に流出管11に取り付けられた給水温センサ26による給水温度の検知温度が前記した外気温センサ25の検知温度より高いことを条件として、三方バイパス弁22を冷媒−水熱交換器14側連通から往き管23側の連通に切替られ、ヒーポン循環ポンプ19の駆動により貯湯タンク2底部の給水を、往き管23を介して放熱器21に流して、この放熱で空気熱交換器17の除霜を行うもので、放熱で温度低下した給水は戻り管24から流出管11に戻り冷媒−水熱交換器14で加熱されて沸き上げ運転を継続するものである。
ここで、前記冷媒−水熱交換器14は冷媒と被加熱水たる貯湯タンク2内の湯水とが対向して流れる対向流方式を採用しており、超臨界ヒートポンプサイクルでは熱交換時に於いて冷媒は超臨界状態のまま凝縮されるため効率良く高温まで被加熱水を加熱することが出来、被加熱水の冷媒−水熱交換器14入口温度と冷媒の出口温度との温度差が一定になるように前記電子膨張弁15又は圧縮機13を制御することで、被加熱水の冷媒−水熱交換器14の入口温度が5〜20℃程度の低い温度であるとCOP(エネルギー消費効率)がとても良い状態で被加熱水を加熱することが可能なものである。
27は前記浴槽6の湯水を加熱するためのステンレス製の蛇管よりなる風呂用熱交換器で、貯湯タンク2のほぼ中間部に備えられ上部の高温水領域を残すようにしているもので、又この風呂用熱交換器27には風呂往き管28および風呂循環ポンプ29を備えた風呂戻り管30が接続されて浴槽6の湯水が循環可能にされ、浴槽6内の湯水が貯湯タンク2内の高温水により加熱されて保温あるいは追焚きが行われるものである。なお、31は風呂戻り管30を循環する浴槽6の湯水の温度を検出する風呂温度センサである。
32は貯湯タンク2側壁で上記風呂用熱交換器27と対向する中間位置に接続された中間取り出し管で、前記風呂熱交換器27で風呂側と熱交換して温度低下した中温水や湯と水の境界層付近で温度低下あるいは温度上昇した中温水などの貯湯タンク2の中間位置に貯められている湯水を貯湯タンク2から出湯するものである。
33は前記出湯管8途中で前記中間取り出し管32の下流に設けられた電動ミキシング弁より構成された中間混合弁、34はこの中間混合弁33下流の中間給湯管35に設けた中間温度センサで、貯湯タンク2中間位置付近の中温水と貯湯タンク2上端に接続された出湯管8からの高温水とを給湯リモコン5や風呂リモコン7でユーザーが設定した給湯設定温度より所定温度高い混合目標温度になるように混合比率が制御されるものである。
36は中間混合弁33からの湯水と給水管9から分岐された給水バイパス管37からの低温水を混合する電動ミキシング弁より構成された給湯混合弁であり、その下流の給湯管38に設けた給湯温度センサ39で検出した湯温が給湯リモコン5や風呂リモコン7でユーザーが設定した給湯設定温度になるように混合比率を制御するものである。
40は中間給湯管35から分岐された分岐中間給湯管41からの湯水と給水管9から分岐された分岐給水バイパス管42からの低温水とを混合する電動ミキシング弁より構成された風呂混合弁であり、その下流側の風呂戻り管30に連通された湯張り管43に設けた湯張り温度センサ44で検出した湯温が給湯リモコン5や風呂リモコン7でユーザーが設定した風呂設定温度になるように混合比率を制御するものである。
そして、前記湯張り管43には、浴槽6への湯張りの開始/停止を行う湯張り弁45と、浴槽6への湯張り量をカウントする風呂流量カウンタ46が設けられているものである。
47は貯湯タンク2の上下方向に複数個配置された貯湯温度センサで、この実施形態では5つの貯湯温度センサが配置され上から47a、47b、47c、47d、47eと呼び、この貯湯温度センサ47が検出する温度情報によって、貯湯タンク2内にどれだけの熱量が残っているかを検知し、そして貯湯タンク2内の上下方向の温度分布を検知するものである。
前記給湯リモコン5および風呂リモコン7には、給湯設定温度を設定する給湯温度設定スイッチ48、及び風呂設定温度を設定する風呂温度設定スイッチ49がそれぞれ設けられていると共に、浴槽6へ風呂設定温度の湯を風呂リモコン7の湯張り量設定スイッチ(図示せず)で設定された湯張り量だけ湯張りし所定時間保温させる風呂自動スイッチ50がそれぞれ設けられ、更に風呂リモコン7には約60℃の高温の湯を差し湯させる高温差し湯スイッチ51が設けられているものである。
52は貯湯タンクユニット1内の各センサの入力を受け各アクチュエータの駆動を制御するマイコンを有し制御部を構成する給湯制御部である。この給湯制御部52に前記給湯リモコン5が無線または有線により接続されユーザーが任意の給湯設定温度及び風呂設定温度を設定できるようにしているものである。
前記給湯制御部52は、中間温度センサ34で検出する温度が給湯設定温度あるいは風呂設定温度のうち高い方の設定温度より所定温度高い混合目標温度になるよう中間混合弁33の弁開度をフィードバック制御するようにしているものであると共に、給湯温度センサ39の検出する温度が給湯設定温度になるように給湯混合弁36の弁開度をフィードバック制御するようにしているもので、更に湯張り温度センサ44の検出する温度が風呂設定温度になるように風呂混合弁40の弁開度をフィードバック制御するようにしているものである。
そして、前記制御部52は中間混合弁33の制御応答速度を給湯混合弁36の制御応答速度よりも遅くなるように設定されているもので、中間混合弁33からの湯水の温度変化に給湯混合弁36のフィードバック制御の制御応答速度が勝り給湯温度のオーバーシュートまたはアンダーシュートを大幅に低減できるものである。
53は貯湯タンク2の過圧を逃す過圧逃し弁、54は給水の圧力を減圧する減圧弁、55は給湯する湯水の量をカウントする給湯流量カウンタ、56は浴槽6の湯水が逆流するのを防止する二重に設けられた逆止弁、57は給水の温度を検出する給水温度センサである。
次にこの一実施形態の作動を説明する。
先ず沸き上げ運転について説明すると、深夜電力時間帯になって貯湯温度センサ47が貯湯タンク2内に翌日に必要な熱量が残っていないことを検出すると、給湯制御部52はヒーポン制御部20に対して沸き上げ開始指令を発する。指令を受けたヒーポン制御部20は圧縮機13を起動した後にヒーポン循環ポンプ19を駆動開始し、貯湯タンク2下部に接続された流出管11から取り出した5〜20℃程度の低温水を冷媒−水熱交換器14で70〜90℃程度の高温に加熱し、貯湯タンク2上部に接続された流入管12から貯湯タンク2内に戻し、貯湯タンク2の上部から順次積層して高温水を貯湯していく。貯湯温度センサ47が必要な熱量が貯湯されたことを検出すると、給湯制御部52はヒーポン制御部20に対して沸き上げ停止指令を発し、ヒーポン制御部20は圧縮機13を停止すると共にヒーポン循環ポンプ19も停止して沸き上げ動作を終了するものである。
次に給湯運転について説明すると、給湯栓4を開くと、給水管9からの給水が貯湯タンク2内に流れ込む。そして貯湯タンク2の中間部に貯められた高温水が中間取り出し管32を介して中間混合弁33へ押し出される。なお、貯湯タンク2内には上部に高温水、下部に低温水が貯められることとなるが、その温度差により比重差が発生し、温度境界層を形成して比重の軽い高温水が上部に、比重の重い低温水が下部に位置するので、互いに混じり合うことはないものである。
ここで、給湯制御部52は中間取り出し管32からの湯水と出湯管8からの湯水を混合して中間混合弁33にて給湯リモコン5又は風呂リモコン7で設定された給湯設定温度より一定温度以上高い混合目標温度となるように中間混合弁33を適当な比率に調整する。なお、ここでは、中間取り出し管32から流入する湯が高温で給湯設定温度より高いため、中間混合弁33の出湯管8側を閉じることとなる。
そして、中間混合弁33から流出した混合目標温度の湯は中間給湯管35を介して給湯混合弁36へ流入し、給水バイパス管37からの低温水と混合され、給湯制御部52が給湯混合弁36の混合比率を調整し給湯設定温度の湯が給湯栓4から給湯される。そして、給湯栓4の閉止によって給湯が終了するものである。
次に上記の沸き上げ運転中に、外気温度が氷点下以下に低下しこれを外気温センサ25が検知し、且つこの外気温度より給水温センサ26が検知する給水温度が高いことを条件で、ヒーポン制御部20によって除霜運転が開始されるもので、流出管11の三方バイパス弁22が冷媒−水熱交換器14側連通から往き管23側連通に切替られ、ヒーポン循環ポンプ19の駆動で貯湯タンク2底部の給水が、往き管23を介して放熱器21に流れ、この放熱器21では空気熱交換器17とフィンを同一としているので、空気熱交換器17への熱伝達がスムーズで該空気熱交換器17に付着する結露が、効率良く除霜されるものである。
そして、放熱器21で放熱し空気熱交換器17の除霜で温度低下した給水は、戻り管24を通り流出管11に戻り冷媒−水熱交換器14で加熱されて沸き上げられ、流入管12から貯湯タンク2上部に戻され、沸き上げ運転が継続されるものであり、従来のように除霜の度に沸き上げ運転が停止されることがなく、除霜運転をしながら沸き上げ運転が行え、効率が良いと共に極めて使用勝手が良いものである。
又除霜運転の終了は、一定時間の除霜運転で終了させたり、空気熱交換器17の温度を検知して終了させるものであり、この時三方バイパス弁22は元の冷媒−水熱交換器14側の連通に戻されるものである。
この発明の一実施形態を示すヒートポンプ式給湯装置の概略構成図。 同要部電気回路のブロック図。 同要部フローチャート。
符号の説明
2 貯湯タンク
8 出湯管
9 給水管
10 ヒートポンプ循環回路
11 流出管
12 流入管
13 圧縮機
14 冷媒−水熱交換器
15 減圧器(電子膨張弁)
16 送風ファン
17 空気熱交換器(蒸発器)
18 ヒートポンプ回路
19 ヒートポンプ循環ポンプ
21 放熱器
22 三方バイパス弁
23 往き管
24 戻り管
25 外気温センサ
26 給水温セイサ

Claims (3)

  1. 湯水を貯湯する貯湯タンクと、圧縮機、前記貯湯タンクと連通され水を加熱する冷媒−水熱交換器、蒸発器を構成する空気熱交換器を接続したヒートポンプ回路と、前記貯湯タンク内の湯水を該貯湯タンク底部に接続した流出管及び貯湯タンク上部に接続した流入管から成るヒーポン循環回路と、前記ヒーポン循環回路にはヒーポン循環ポンプが備えられ、更に前記貯湯タンク底部に接続された給水管と、貯湯タンク上部に接続された出湯管とを備えたものに於いて、前記空気熱交換器の送風ファンによる送風の風上側に放熱器を備え、この放熱器に冷媒−水熱交換器で加熱される前の給水を通すように往き管を流出管に接続すると共に、戻り管を往き管より冷媒−水熱交換器側の流出管に接続した事を特徴とするヒートポンプ式給湯装置。
  2. 前記放熱器は空気熱交換器と同一フィンで一体に形成した事を特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式給湯装置。
  3. 前記往き管と流出管との接続部分には、三方バイパス弁が備えられ、少なくとも給水温センサの検知する流出管を流通する給水温度が、外気温センサの検知する外気温度より高いことを条件に、三方バイパス弁が往き管側に切替られる事を特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式給湯装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010156523A (ja) * 2009-01-05 2010-07-15 Mitsubishi Electric Corp ヒートポンプ式給湯器
JP2010266093A (ja) * 2009-05-13 2010-11-25 Sharp Corp 給湯システム

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