JP2007197904A - 錠前の錠箱 - Google Patents
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Abstract
【課題】長年使用によって、握り部分11b(12b)が多少下がっても、使用者に「ハンドルのタレ現象」を与えないこと。
【解決手段】錠箱の幅広側壁7に形成された取付け柱用貫通孔7a、7aが、平面視L型形状レバーハンドル11(12)の握り部分11b(12b)が多少上向きになるように、駆動カム用貫通孔8の中心(X軸とY軸の交点)Oを基準にして、X軸線上又は/及びY軸線上に正確に位置していないことを特徴とする錠前の錠箱。
【選択図】 図7
Description
本発明は、錠前の錠箱に関する。
建具の扉には、周知のように錠前の錠箱が取り付けられる。扉の内外の側壁には、錠箱に対して内外のハンドルが、それぞれ内外の取付け座ユニットを介して取付けられている。そして、内外ハンドル用のハンドル軸は、それぞれ内外取付け座ユニットの嵌合孔及び扉の内外壁面の開口(貫通孔)を介して錠箱の駆動カム用貫通孔(駆動カムの角軸孔)に差し込まれる。
また、固定板、飾りキャップ等から成る内外の取付け座ユニットは、固定座の取付け柱、複数個の固着手段等を介して扉の内外の側壁に固定されている。さらに、内外ハンドルは、普通一般にハンドル軸が嵌入する軸部分と、該軸部分に対して直角方向に連設する握り部分とから成り、平面視L型形状に形成されている(なお、握り部分は意匠上、色々と曲面デザインが施されている)。
ところで、前記内外ハンドルの握り部分は、扉壁面の開口ないし錠箱側壁の左右一対の貫通孔(取付け座ユニット用の保持孔)を介して、視覚上、「略水平状態」に見えるように錠箱に取付けられている。
図8及び図9は本発明の実施例と対比するための従来の一実施例を示す。図8及び図9に於いて、1は扉である。この扉1の側端部の錠箱用開口部2には錠箱4が組み込まれる。3は扉1の内外の壁面1a、1bに対向に形成されたハンドル軸用開口(貫通孔)である。さらに、扉1の内外の壁面1a、1bには、ハンドル軸用開口3を基準にして、左右一対の固定座の取付け柱用開口(貫通孔)3a、3aが形成されている。これらの固定座の取付け柱用開口3a、3aは、真円、長孔等の任意の形状である。
一方、前記錠箱4には、駆動カム5、錠片としてのラッチボルト6等が設けられている。駆動カム5は錠箱の左右の側壁(ケース身とケース蓋)7にそれぞれ形成された駆動カム用貫通孔8に臨むように錠箱4に回転自在に内装されている。
さらに、側壁7には、ハンドル軸用開口3a、3aと符合するように左右一対の固定座の取付け柱用貫通孔7a、7aが形成されている。
ここで、図9を参照にして、錠箱4の駆動カム用貫通孔8と固定座の取付け柱用貫通孔7a、7aの位置関係を説明すると、例えば固定座の取付け柱用貫通孔7a、7aが左右に一対形成されている場合には、これらの貫通孔7a、7aは、駆動カム用貫通孔8の中心(交点)を通るX軸線上に位置する。
したがって、特に図示しないが、固定座の取付け柱用貫通孔7a、7aが上下に一対形成されている場合には、固定座の取付け柱用貫通孔7a、7aはY軸線上に位置する。なお、錠箱4には、フロント板9が複数個の固着具10を介して取付けられる。
次に、内外のハンドル11,12と取付け座ユニットX、X1の構成を説明する。内外のハンドル11,12は、軸部11a、12aと、軸部11a、12aに連設する握り部分11b、12bとから成る。
前述したように、内外のハンドル11,12は、内外の取付け座ユニットX、X1を介して扉1の内外の壁面1a、1bないし錠箱4の側壁7に対して、その握り部分11b、12bが「略水平状態」になるように取付けられる。
内外のハンドル11,12が略水平状態になる理由を簡単に説明すると、内外のハンドル11,12は、その構成如何を問わず、ハンドル用軸13を介して互いに連結されていること、取付け座ユニットX、X1の内外の固定座14、15に内装されたリターンスプリング(ハンドル用復帰バネ)16、17により略水平状態になるように付勢されていること、適宜箇所に設けられたストッパー手段に水平位置で受け止められること等による。
内側の取付け座ユニットXは、環状内側固定板14を有する。この環状内側固定板14は、内側のレバーハンドル11の軸部を直接又は図示しない嵌合リングを介して案内する。また、内側固定板14の外側には、仮想線で示した飾りキャップとしてのドアハンドル座18が外嵌合する。そして、内側固定板14には、一対の螺杆19用の貫通孔20が形成されている。
一方、外側の取付け座ユニットX1も、取付け座ユニットXと同様に外側固定板15を有する。この外側固定板15の内壁面には、前記螺杆19とそれぞれ螺合する一対のパイプ状螺合筒(取付け柱)21が固定的に設けられている。この外側固定板15は外側レバーハンドル12の軸部を直接又は図示しない嵌合リングを介して案内する。そして、外側固定板15の外側にも、飾りキャップとしてのドアハンドル 座22が外嵌合する。
特開平9−151628号公報
従来、平面視L型形状のレバーハンドル11,12を、取付け座ユニットを介して扉1の内外の壁面1a、1bないし錠箱4の側壁7に対して、その握り部分11b、12bが「略水平状態」になるように取付けて長年使用していると、レバーハンドルの自重、リターンスプリング16、17のバネ力の減退化等の要因により、レバーハンドルが、いわゆる「垂れ下がり」の状態となるという問題点があった。レバーハンドルが、垂れ下がりの状態となると、見栄えが悪い。そこで、この問題点を解消することが要望されている。
本発明の錠前の錠箱は、錠箱の幅広側壁7に形成された取付け柱用貫通孔7a、7aが、平面視L型形状レバーハンドル11(12)の握り部分11b(12b)が多少上向きになるように、駆動カム用貫通孔8の中心(X軸とY軸の交点)Oを基準にして、X軸線上又は/及びY軸線上に正確に位置していないことを特徴とする。
平面視L型形状のレバーハンドルと、該レバーハンドルを所定位置に保持するリターンスプリングを内装する筒状固定座を備えた取付け座ユニットを、錠箱の幅広側壁に対して、長年使用による垂れ下がり分(例えば1度〜3度)を見込んで取付けることができる。
普通一般に「ハンドルのタレ現象」は見栄えが悪いとの印象を受けるのに対して、レバーハンドル11(12)の握り部分11b(12b)が多少上向きになるように錠箱に取付けても、見栄えが悪いとの印象を受けない。したがって、長年使用によって、握り部分11b(12b)が多少下がっても、水平状態に見えることから、使用者に「ハンドルのタレ現象」を与えることがない。
以下、図1乃至図7に示す本発明を実施するための最良の形態により説明する。なお、背景技術での詳細説明した従来例と同一の構成部分には、同一又は同様の符号を付して重複する説明を省略する。また、極力、細部的事項の説明を割愛する。
図1乃至図7に於いて、まず、1は扉、2は錠箱用開口部、3は扉1の内外の壁面1a、1bに対向に形成されたハンドル軸用開口、3a、3aは固定座の取付け柱用の長孔状或いは弧状の任意開口である。
次に、4は錠箱、5は駆動カム、6は錠片の一例としてのラッチボルト、7は錠箱の左右の幅広側壁、7a、7aは固定座の取付け柱用貫通孔である。ここで、図2を参照にすると、取付け柱用貫通孔7a、7aの中心は、平面視L型形状レバーハンドル11(12)の握り部分11b(12b)が多少上向き(実施例では右上がり2度)になるようにずれた位置にそれぞれ形成されている。付言すると、駆動カム用貫通孔8の中心(交点)を基準にすると、左右の取付け柱用貫通孔7a、7aはX軸上に正しく位置しておらず、左側の貫通孔7aは多少下方に位置し、一方、対角線上の右側の貫通孔7aは多少上方に位置している。
なお、左右の取付け柱用貫通孔7a、7aは、扉1の任意開口3a、3aにそれぞれ連通する。このように、本発明の左右の取付け柱用貫通孔7a、7aは、図9と対比すると明らかなように、X軸線上又は/及びY軸線上に正確に位置していない。
次に、図5は内側の取付け座ユニットX及び該取付け座ユニットXに支持される内側ハンドル11を示す。なお、外側の取付け座ユニットX1の構成は内側の取付け座ユニットXと基本的には同一構成なので、内部構造の図面及びその具体的説明を割愛する。
そこで、取付け座ユニットXの構成を説明する。この取付け座ユニットXは、図6で示すように、内側のハンドル11の握り部分11bが多少上向きになるように扉1の内壁面1aを介して錠箱4の側壁7に取付けられる。特に図示しないが、外側のハンドル12も内側のハンドル11と同様である。
しかして、14は内側の筒状固定座、31は筒状固定座14内に固定的に組み込まれた筒状のバネ保持板、16は一端部がハンドル軸13Aの端部に差し込まれ、一方、その他端部16aが前記バネ保持板31の保持孔に差し込まれたリターンスプリング(ハンドル用復帰バネ)である。
なお、錠箱4の内外の駆動カム5にそれぞれ係合するハンドル軸13A、13Aは、内外の取付け座ユニットX、X1用に二分割されている。付言すれば、内外のレバーハンドルに対応して、内外のハンドル軸13Aが用意されている。ハンドル軸13Aを二分割にすることにより、内外の取付け座ユニットX、X1を扉の壁面にそれぞれ装着する際、内外の取付け座ユニットX、X1の傾きを調整できると言う利点がある。
内側の筒状固定座14は、レバーハンドル11の軸部を、嵌合リング32を介して間接的に、又は嵌合リング32を介しないで直接的に案内する。前記嵌合リング32には、特に図示しないが、ハンドル用復帰バネ16の一端部用の切欠部分或いは挿通孔を有している。
その他、符号18は飾りキャップとしてのドアハンドル座、19は固着具、20は貫通孔、21Aは内側の取付け柱である。なお、図示しない外側取付け座ユニットXにも外側の取付け柱や固着具が存在する。
発明の実施の形態で示した実施例に於いて、一対の取付け柱用貫通孔7a、7aのズレの角度は、貫通孔8の中心から1度〜3度内である。また、左右の取付け柱用貫通孔7a、7aは、実施例では真円の小孔であるが、L型形状レバーハンドル11(12)の握り部分11b(12b)が多少上向きになるようであれば、位置がずれた弧状や長孔状に形成されても良い。また、貫通孔7a、7aの形状を特に限定するものではない。また、実施例で示した扉の開口3aは長孔であるが、開口3aの形状は、任意に形成することができる。
本発明は、主に錠前、建具の業界で利用される。図1ないし図7は、本発明の一実施例を示す各説明図。
1…扉、1a,1b…内外の壁面、2…錠箱用開口部、3…ハンドル軸用開口、3a,3a…固定座の取付け柱用の任意開口、4…錠箱、5…駆動カム、6…錠片、7…錠箱の左右の幅広側壁、7a,7a…取付け柱用貫通孔、8…駆動カム用貫通孔、11,12…レバーハンドル、X…内側の取付け座ユニット、X1…外側の取付け座ユニット、11b,12b…ハンドルの握り部分、13A…ハンドル軸、14…固定座、16…リターンスプリング(ハンドル用復帰バネ)、16a…他端部、21A…固定座の取付け柱、31…筒状のバネ保持板、X軸線、Y軸線、O…貫通孔8の中心(X軸とY軸の交点)。
Claims (4)
- 錠箱の幅広側壁7に形成された取付け柱用貫通孔7a、7aが、平面視L型形状レバーハンドル11(12)の握り部分11b(12b)が多少上向きになるように、駆動カム用貫通孔8の中心Oを基準にして、X軸線上又は/及びY軸線上に正確に位置していないことを特徴とする錠前の錠箱。
- 請求項1に於いて、一対の取付け柱用貫通孔7a、7aのズレの角度は、貫通孔8の中心から1度〜3度内であることを特徴とする錠前の錠箱。
- 請求項1に於いて、錠前の錠箱には、扉の壁面を介して、ハンドル軸13Aが軸部に差し込まれるレバーハンドルを所定位置に保持するリターンスプリングを内装する筒状固定座を備えた取付け座ユニットが固定されていることを特徴とする錠前の錠箱。
- 請求項1に於いて、錠箱4の駆動カム5に係合し、かつ、内外のレバーハンドル11、12の軸部にそれぞれ差し込まれる内外のハンドル軸は、二分割されていることを特徴とする錠前の錠箱。
Priority Applications (1)
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JP2006014037A JP2007197904A (ja) | 2006-01-23 | 2006-01-23 | 錠前の錠箱 |
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Cited By (1)
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WO2015122683A1 (ko) * | 2014-02-11 | 2015-08-20 | 강재석 | 백셋 조절이 가능한 도어 줌업 래치 및 그를 구비한 디지털 도어락 장치 |
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2006
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WO2015122683A1 (ko) * | 2014-02-11 | 2015-08-20 | 강재석 | 백셋 조절이 가능한 도어 줌업 래치 및 그를 구비한 디지털 도어락 장치 |
US10400479B2 (en) | 2014-02-11 | 2019-09-03 | Jae-Seok Kang | Door zoom-up latch having adjustable backset and digital door lock device having same |
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