JP2007197903A - 建具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】建具は、上下枠11,12および縦枠を四周枠組みして構成された窓枠10と、この窓枠10内部にスライド開閉可能に支持された室内外の障子20A,20Bと、室内側の障子20Aの開方向における上枠11の端部に設けられて、障子20Aに当接可能な障子ストッパー30とを備える。上枠11には、この長手方向に沿いかつ見込み方向に突出した板状の突出片17を設ける。この突出片17における上枠11の端部近傍には、障子ストッパー30を係止する各切欠きを設ける。障子ストッパー30は、ストッパー本体31と、このストッパー本体31から見込み方向に突設されて各切欠きに係止される一対の被係止部32とを有して形成される。
【選択図】図2
Description
また、突出片が上下枠の少なくとも一方の枠材の見込み方向に突出した板状で形成されているので、つまり、上下枠から上下方向に突設して形成されているレールとは別に突出片が設けられているので、レールの厚さ寸法の異なる建具において、障子ストッパーの被係止部の形状を変える必要がなく、障子ストッパーを兼用することができる。従って、障子ストッパーの部品にかかるコストを抑えることができ、容易に部品を管理することができる。
さらに、障子ストッパーに被係止部を設け、上下枠の少なくとも一方の枠材に設けた突出片の係止部に被係止部が係止されるようにしたので、障子ストッパーを枠材に確実に固定することができるとともに、レールに孔等を設ける必要がないので、建具の止水性や気密性を確保することができる。
ここで、枠材の見込み方向に突出した突出片は、枠材の見込み方向に水平に突出した突出片であってもよく、枠材の見込み方向に傾斜して突出した突出片であってもよい。また、突出片に設けられた係止部の形状は、孔状であっても切欠き状であってもよい。
また、係止が解除された状態で、障子ストッパーを上枠と着脱可能に構成したので、障子ストッパーの取り付け作業や交換作業を効率よく行うことができる。また、建具の枠体を組み立てた後でも、障子ストッパーを上枠に取り付ける、あるいは取り外すことが容易にできる。
図1〜図3において、引違い窓1は、建物の外壁開口部に設けられ、上枠11、下枠12、および左右の縦枠13,14を四周枠組みした窓枠(枠体)10と、この窓枠10の内側にスライド開閉可能に支持された室内外一組の障子20と、上枠11に固定された障子ストッパー30とを備えて構成されている。一組の障子20は、室内側の障子20Aおよび室外側の障子20Bから構成されている。
窓枠10における上枠11には、障子20を案内する室内外一対の上レール15が上枠11と一体的に形成され、これら一対の上レール15は、室内側の障子20Aを案内する室内側上レール15Aと、室外側の障子20Bを案内する室外側上レール15Bとで構成されている。
上枠11の長手方向における中央部には、室外から室内への止水および室内の気密保持のための風止板40が設けられている。
また、上枠11には、室内側の上レール15Aと室外側の上レール15Bとの間に位置するようにして、室内側の突出片16と室外側の突出片17とがそれぞれ上枠11と一体的に形成されている。この一組の突出片16,17は、それぞれ長板状で、上枠11の長手方向に沿って形成されるとともに、室内外それぞれの上レール15A,15Bの基端部から見込み方向に突出して形成されている。つまり室内側の突出片16は、室外側に突出して形成され、室外側の突出片17は、室内側に突出して形成されている。これらの突出片16,17は、風止板40を係止するとともに、障子ストッパー30を上枠11の長手方向にスライド案内可能に構成されている。
室内側の突出片16と上枠11の上面部111との間に、後述する障子ストッパー30の一方の被案内部35,36が差し込まれ、また、室外側の突出片17と上面部111との間にも、障子ストッパー30の他方の被案内部34が差し込まれるようになっており、これにより、障子ストッパー30が上枠11の長手方向にスライド可能に支持されるようになっている。
一方、室内側の突出片16における縦枠13側の端部近傍、つまり、障子ストッパー30が配置される位置には、障子ストッパー30の係止部としての第3の室内側切欠き163と第4の室内側切欠き164とが形成されている。また、これら第3および第4の室外側切欠き163,164に対向する室外側の突出片17には、障子ストッパー30の係止部としての第3および第4の室外側切欠き173,174が形成されている。
障子ストッパー30は、樹脂製一体成形部材であって、中空箱型状のストッパー本体31と、このストッパー本体31から見込み方向にそれぞれ突設されて第3および第4の室外側切欠き173,174に係止される一対の被係止部32と、各突出片16,17によって上枠11の長手方向に案内される複数の被案内部33〜36とを備えて構成されている。
また、ストッパー本体31は、室外側の上レール15Bに対向する室外側の第1および第2の側面313,314と、室内側の上レール15Aに対向する室内側の側面315とを有して形成されている。
一対の被係止部32は、係止された状態でそれぞれの先端部32Bが下方から押し上げ操作されることで、上方に弾性変形するようになっており、これにより、各被係止部32と第3,第4の室外側切欠き173,174との係止が解除可能に構成されている。
第3の被案内部34は、室外側の第1側面313において、各被係止部32の略中間位置から、室外側に突設して形成されている。
第4〜第6の被案内部35,36は、ストッパー本体31における室内側の側面315の上縁に並んで形成され、第4および第5の被案内部35が室内側の側面315の長手方向両端付近から室内側に突設して形成され、第6の被案内部36が長手方向中央付近から室内側に突設して形成されている。
また、第3の被案内部34は、室外側突出片17よりも上方に位置し、また、第6の被案内部36は、室内側突出片16よりも上方に位置するようになっており、これらの第3および第6の被案内部34,36が突出片16,17にそれぞれ下方から係止されることで、ストッパー本体31が上枠11から脱落しないように支持されている。
さらに、被係止部32の先端部32Bが室外側の突出片17の第3,第4の室外側切欠き173,174に係止されることで、障子ストッパー30が上枠11の長手方向への移動を規制されている。
まず、図8(A)に示すように、第3および第4の室外側切欠き173,174に各被係止部32が係止された状態において、各被係止部32おける各先端部32Bを下方から押し上げ操作して係止を解除する。
次に、障子ストッパー30を上枠11の長手方向に沿って、障子20A側(上枠中央側)へスライドさせる。この際、図8(B)に示すように、各被係止部32は室外側の突出片17によって上方に押し上げられた状態で保持されている。また、第1および第2の被案内部33は、室外側の突出片17の下面に対して摺設され、第3の被案内部34は、室外側の突出片17の上面に対して摺設されている。さらに、第4および第5の被案内部35は、室内側の突出片16の下面に対して摺設され、第6の被案内部36は、室内側の突出片16の上面に対して摺設されている。このようにして、障子ストッパー30は、上枠11の長手方向に沿ってスライド可能に案内されている。
次に、図8(C)に示すように、障子ストッパー30を上枠11の中央部の第1および第2の室外側切欠き171,172の位置までスライドさせ、第1の室外側切欠き171に一方の被係止部32を挿通させ、第2の室外側切欠き172に他方の被係止部32および第3の被案内部34を挿通させるとともに、第1および第2の室内側切欠き161,162に第4〜第6の被案内部35,36を挿通させることで、障子ストッパー30を下方に移動させることができる。このようにして、障子ストッパー30を上枠11から取り外すことができるようになっている。
次に、障子ストッパー30を各突出片16,17に沿って上枠11の端部までスライドさせ、各被係止部32を第3および第4の室外側切欠き173,174にそれぞれ係止させる。このようにして、障子ストッパー30を上枠11の端部に取り付けることができるようになっている。
なお、前述の障子ストッパー30の取り付け手順は、メンテナンスの時の手順であり、製造時の組立作業における障子ストッパー30の取り付けにあたっては、上枠11の端部から各突出片16,17に障子ストッパー30を挿入してもよい。
(1)突出片17が上枠11の見込み方向に突出した板状に形成されているので、室外側の突出片17に係止部である第3および第4の室外側切欠き173,174を形成する際に、NC加工機等の刃物(バイト)を突出片17に直交して移動させることができ、上枠11に設けられた上レール15A,15Bや他の部材等にバイトが干渉することはほとんどなく、従来のようにレールに係止孔を形成する場合と比べて、加工性に優れ、短時間で容易に切欠き173,174を形成することができる。従って、建具の製造時間を短縮でき、製造コストを抑えることができる。
例えば、前記実施形態では、建具としての引違い窓1に設けられる障子ストッパー30について説明したが、本発明では、建具としては片引き窓であってもよい。例えば、片引き窓に障子ストッパー30を設ける際に、片引き窓が勝手違いの場合にも、共通の障子ストッパー30を使用することができる。さらに、本発明の建具は、三枚建てや四枚建ての引違い窓や引分け窓等であってもよく、窓以外の出入り口であってもよい。
また、前記実施形態では、上枠11に障子ストッパー30を取り付けていたが、本発明では、障子ストッパー30を下枠12に取り付けてもよいし、上枠11と下枠12の両方に取り付けてもよい。
また、前記実施形態では、上枠11の端部に障子ストッパー30を取り付けられていたが、本発明では、障子ストッパー30を上枠11の中間位置に取り付けてもよい。例えば、固定側の障子の幅寸法が可動側の障子の幅寸法よりも大きい片引き戸において、可動側の障子を開方向にスライドさせて可動側障子の戸先框と固定側障子の召合せ框とが重なったときの可動側障子の召合せ框と当接するように障子ストッパーを上枠の中間位置に取り付けてもよい。これによって、可動側障子が不必要に上枠の開方向の端部までスライドすることを規制することができる。
また、前記実施形態では、建具の勝手違いの場合に共通の障子ストッパー30を使用できるように、障子ストッパー30に一対の被係止部32を設けて、この一対の被係止部32を係止する第3および第4の室外側切欠き173,174を上枠11の室外側突出片17に形成していたが、本発明では、建具の勝手違いの場合を考慮しなければ、被係止部および室外側切欠きをそれぞれ1つずつ設ければよい。
従って、上記に開示した形状、材質等を限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質等の限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (5)
- 上下枠および縦枠を四周枠組みして構成された枠体と、この枠体内部にスライド開閉可能に支持された障子と、この障子の開方向における前記上下枠の少なくとも一方の枠材に設けられて、当該障子に当接可能な障子ストッパーとを備え、
前記障子ストッパーが設けられた枠材には、当該枠材の長手方向に沿いかつ見込み方向に突出した板状の突出片が設けられ、
この突出片には、前記障子ストッパーを係止する係止部が設けられ、
前記障子ストッパーは、ストッパー本体と、前記係止部に係止される被係止部とを有して形成されている建具。 - 前記障子ストッパーは、前記上枠に設けられ、
前記係止部は、前記突出片を切欠いて形成され、
前記被係止部は、前記係止部に対して上方から係止され、この係止部に係止された状態において、下方から押し上げ操作されることで上方に弾性変形して、前記係止部との係止が解除可能に構成され、
前記障子ストッパーは、前記被係止部と係止部との係止が解除された状態で前記上枠に対して着脱可能に構成されている請求項1に記載の建具。 - 前記障子ストッパーは、前記下枠に設けられ、
前記係止部は、前記突出片を切欠いて形成され、
前記被係止部は、前記係止部に対して下方から係止され、この係止部に係止された状態において、上方から押し下げ操作されることで下方に弾性変形して、前記係止部との係止が解除可能に構成され、
前記障子ストッパーは、前記被係止部と係止部との係止が解除された状態で前記下枠に対して着脱可能に構成されている請求項1に記載の建具。 - 前記突出片における前記係止部を除く位置には、風止板を取り付けるための切欠きが形成され、
前記障子ストッパーは、前記係止部との係止が解除された状態で、前記突出片に沿って前記風止板取付用切欠きの位置までスライドされ、当該風止板取付用切欠きを介して当該枠材から取り外し可能に構成されるとともに、
前記切欠きから前記被係止部を挿入し、前記突出片に沿って前記係止部の位置までスライドされ、前記係止部に被係止部が係止されることで取り付け可能に構成されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の建具。 - 前記障子ストッパーのストッパー本体における前記上下枠の長手方向に沿った両端部には、互いに逆向きに第1および第2の当接面が設けられ、
前記被係止部は、前記第1および第2の当接面の各々から略等距離に一対で設けられ、これら一対の被係止部は、前記上下枠の長手方向に沿った互いに逆方向から前記係止部に係止されるように設けられている請求項1から請求項4のいずれかに記載の建具。
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