JP2007195468A - 核酸増幅分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】正確な標的核酸の測定結果を取得することが可能な遺伝子増幅分析システムを提供する。
【解決手段】この遺伝子増幅分析システム1は、プライマー試薬と酵素試薬とによって切除組織内の標的遺伝子(mRNA)を増幅し、その増幅に伴い生成されるピロリン酸マグネシウムを測定する遺伝子増幅測定装置101と、プライマー試薬と酵素試薬とサンプル試料とを含む試料を遺伝子増幅測定装置101で測定することによって得られる測定結果と、プライマー試薬と酵素試薬と希釈試料とを含む試料を遺伝子増幅測定装置101で測定することによって得られる測定結果とに基づいて、標的遺伝子(mRNA)の増幅阻害に関するフラグ「I」を出力する表示部102cとを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、核酸増幅分析装置に関し、特に、生体由来試料中の標的核酸を増幅して測定することが可能な核酸増幅分析装置に関する。
近年、臨床診断の分野において遺伝子検査が急速に普及している。遺伝子検査とは、核酸や染色体などを分析して遺伝性疾患に関連する変異や核型などの有無を臨床目的で検査するものである。遺伝子検査の一例として、癌細胞のリンパ節転移診断がある。癌細胞は、原発巣を離れ、血管やリンパ管を経由して全身に転移する。癌の手術では、できるだけ確実に病巣を取り除くことが必要であるため、転移を正確に検出し、転移の度合に応じて適切な処置を施すことが要求される。このため、術中の癌細胞のリンパ節転移診断は極めて重要な意義を有している。癌細胞のリンパ節転移診断の1つの手法として、正常細胞には発現しないかまたは発現量が低く、癌細胞には多く発現するタンパク質の核酸を標的核酸として検出する方法が知られている。そして、近年の遺伝子解析技術の発展により、生体から切除したリンパ節組織に含まれる標的核酸を増幅して検出することにより、効果的に癌診断を行うことが可能になってきている。
上記のように、リンパ節への癌細胞の転移を標的核酸の増幅によって判定しようとする場合、リンパ節をホモジナイズして溶液中に標的核酸を抽出および精製して調製した測定試料を用いて、測定試料中の標的核酸の増幅を行っている。しかしながら、このような方法では、標的核酸の精製に時間がかかるため、標的核酸の増幅による判定結果を得るまでに時間がかかり、迅速に標的核酸の増幅による癌細胞の転移の診断を行うことが困難であるという問題点がある。術中の癌細胞のリンパ節転移診断においては、癌細胞の転移の判定結果に応じて、その手術における処置方針が決められるため、迅速に転移の判定を行うことが重要である。
このような観点から、測定試料の調製の際に、標的核酸の抽出精製を行わずに、リンパ節をホモジナイズした溶液、または、この溶液の上清を測定試料として用いれば迅速に標的核酸の測定を行うことが可能となる。しかしながら、このような測定試料を用いて標的核酸の増幅を行う場合、標的核酸の精製を行って調製した測定試料を用いて核酸の増幅を行う場合に比べて、リンパ節に由来する標的核酸の増幅を妨げる阻害物質の量が多くなるので、正確な測定結果が得られなくなるという問題点がある。
そのような問題を解決するために、従来では、標的核酸にハイブリダイズする核酸プローブを用いて、標的核酸の増幅を推定する方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。この特許文献1に開示された方法では、標的核酸の塩基配列の一部を変異させた核酸(内部標準核酸)を測定系に既知濃度で添加するとともに、標的核酸に特異的にハイブリダイズする標的核酸プローブと内部標準核酸に特異的にハイブリダイズする内部標準核酸プローブとを測定系に添加した後、PCR法を用いて、標的核酸と内部標準核酸とを同時に測定し、内部標準核酸の添加量から標的核酸の測定を行っている。
特開2004−203号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された標的核酸を測定する方法では、内部標準核酸が必ずしも標的核酸と同じ反応性を示すとは限らないので、正確に標的核酸を測定することが困難になるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、正確な標的核酸の測定結果を取得することが可能な核酸増幅分析装置および核酸増幅測定装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による核酸増幅分析装置は、プライマーと核酸増幅酵素とによって生体由来試料中の標的核酸を増幅し、その増幅に伴い生成される核酸増幅産物を測定する測定部と、プライマーと核酸増幅酵素と生体由来試料とを含む第1測定試料を測定部で測定することによって得られる第1測定結果と、プライマーと核酸増幅酵素と希釈された生体由来試料とを含む第2測定試料を測定部で測定することによって得られる第2測定結果とに基づいて、標的核酸の増幅阻害に関する情報を出力する出力部とを備えている。
この第1の局面による核酸増幅分析装置では、上記のように、プライマーと核酸増幅酵素と生体由来試料とを含む第1測定試料によって得られる第1測定結果に加えて、プライマーと核酸増幅酵素と希釈された生体由来試料とを含む第2測定試料によって得られる第2測定結果を取得することにより、第1測定結果では確認できなかった標的核酸の増幅を第2測定結果から確認することができる場合がある。これは、第1測定結果の測定時に標的核酸や核酸増幅酵素に付着して標的核酸の増幅を阻害していた阻害物質が第2測定結果の測定時に希釈試料中で遊離したことに起因するためである。この場合、標的核酸の増幅を確認できなかった第1測定結果と、標的核酸の増幅を確認できた第2測定結果とから第1測定結果の測定時に標的核酸の増幅阻害が生じていたと判断することができる。その結果、第1測定結果および第2測定結果から増幅阻害の発生の有無を考慮した正確な測定結果を取得することができる。さらに、標的核酸の増幅阻害に関する情報を出力する出力部を設けることによって、ユーザーは、第1測定結果と第2測定結果とに基づいて取得された増幅阻害に関する情報を確認することができる。
上記第1の局面による核酸増幅分析装置において、好ましくは、第1測定結果および第2測定結果に基づいて標的核酸の増幅阻害を判定する分析部をさらに備え、出力部は、分析部による標的核酸の増幅阻害の判定結果を出力する。このように構成すれば、測定部で測定された第1測定結果と第2測定結果とを分析部に送ることより、分析部で標的核酸の増幅阻害を判定することができる。その結果、分析部で得られた標的核酸の増幅阻害の判定結果を出力部に出力することにより、ユーザーは、標的核酸の増幅阻害に関する判定結果を確認することができる。
上記分析部を備えた核酸増幅分析装置において、好ましくは、分析部は、第2測定結果の核酸増幅産物が第1測定結果の核酸増幅産物より多い場合に、標的核酸の増幅阻害があると判定するとともに、出力部は、分析部による標的核酸の増幅阻害の判定結果を出力する。このように構成すれば、第1測定結果の測定時に増幅阻害が生じていたかどうかを第1測定結果の核酸増幅産物の量と第2測定結果の核酸増幅産物の量とを比較する簡単な方法で判定して出力することができる。
この場合、好ましくは、分析部は、第2測定結果に基づいて標的核酸が所定量以上存在するか否かを判定するとともに、出力部は、標的核酸が所定量以上存在するか否かの第2の判定結果を増幅阻害の判定結果とともに出力する。このように構成すれば、第1測定結果の測定時に増幅阻害が生じている場合にも、希釈試料を用いて測定された第2測定結果では、標的核酸が所定量以上存在するか否かについて、増幅阻害の影響を受けることなく判断することができるので、正確に標的核酸が所定量以上存在するか否かを判定することができる。また、出力部により、増幅阻害の判定結果とともに、標的核酸の所定量以上の存在を示す第2の判定結果を出力することによって、ユーザーは、増幅阻害の有無のみならず、標的核酸が所定量以上存在するか否かも確認することができる。
上記第1の局面による核酸増幅分析装置において、好ましくは、出力部は、第1測定結果と増幅阻害に関する情報とを出力する。このように構成すれば、ユーザーは、第1測定結果が増幅阻害が生じて出力された測定結果であることを確認することができる。
この場合、好ましくは、出力部は、表示部を含み、表示部には、第1測定結果と増幅阻害に関する情報とが表示される。このように構成すれば、ユーザーは、第1測定結果が増幅阻害が生じて出力された測定結果であると表示部で確認することができる。
上記第1の局面による核酸増幅分析装置において、好ましくは、生体由来試料を希釈するための希釈部をさらに備えている。このように構成すれば、核酸増幅分析装置内で、生体由来試料から生体由来試料の希釈試料を作製することができる。
上記分析部を備えた核酸増幅分析装置において、好ましくは、分析部は、第1測定結果が第1の範囲にある場合には、第2測定結果を取得せず、第1測定結果が第2の範囲にある場合には、第2測定結果を取得する。このように構成すれば、第1測定結果が第1の範囲にある場合には、第2測定結果を取得するための生体由来試料の希釈試料を用いる必要がないので、その分、生体由来試料を希釈するための試薬(希釈液)が無駄になるのを抑制することができる。
上記第1の局面による核酸増幅分析装置において、好ましくは、生体由来試料は、未精製の生体由来試料である。このように未精製の生体由来試料を用いた場合に生体由来試料内に阻害物質が多量に含まれていても、生体由来試料を用いて測定された第1測定結果に加えて、生体由来試料の希釈試料を用いて測定された第2測定結果を取得することにより、第1測定結果では確認できなかった標的核酸の増幅を第2測定結果から確認することができる。その結果、生体由来試料から標的核酸を精製する時間が不要な未精製の生体由来試料を用いても、正確な測定結果を迅速に取得することができる。
この発明の第2の局面による核酸増幅分析装置は、プライマーと核酸増幅酵素とによって生体由来試料中の標的核酸を増幅し、その増幅に伴い生成される核酸増幅産物を測定する測定部と、プライマーと核酸増幅酵素と生体由来試料とを含む第1測定試料を測定部で測定することによって得られた第1測定結果と、プライマーと核酸増幅酵素と希釈された生体由来試料とを含む第2測定試料を測定部で測定することによって得られた第2測定結果とに基づいて、標的核酸が所定量以上存在するか否かを判定する判定部とを備えている。
この第2の局面による核酸増幅分析装置では、上記のように、プライマーと核酸増幅酵素と生体由来試料とを含む第1測定試料によって得られる第1測定結果に加えて、プライマーと核酸増幅酵素と希釈された生体由来試料とを含む第2測定試料によって得られる第2測定結果を取得することにより、第1測定結果では確認できなかった標的核酸の増幅を第2測定結果から確認することができる場合がある。これは、第1測定結果の測定時に標的核酸や核酸増幅酵素に付着して標的核酸の増幅を阻害していた阻害物質が第2測定結果の測定時に希釈試料中で遊離したことに起因するためである。この場合、標的核酸の増幅を確認できなかった第1測定結果と、標的核酸の増幅を確認できた第2測定結果とから第1測定結果の測定時に標的核酸の増幅阻害が生じていたと判断することができる。その結果、第1測定結果および第2測定結果から増幅阻害の発生の有無を考慮して、正確に標的核酸が所定量以上存在するか否かを判定することができる。
この発明の第3の局面による核酸増幅分析装置は、プライマーと核酸増幅酵素とによって生体由来試料中の標的核酸を増幅し、その増幅に伴い生成される核酸増幅産物を測定する測定部と、測定部によるプライマーと核酸増幅酵素と生体由来試料とによって得られる第1測定結果と、測定部によるプライマーと核酸増幅酵素と生体由来試料の希釈試料とによって得られる第2測定結果とに基づいて、標的核酸が所定量以上存在するか否かを出力する出力部とを備えている。
この第3の局面による核酸増幅分析装置では、上記のように、プライマーと核酸増幅酵素と生体由来試料とによって得られる第1測定結果に加えて、プライマーと核酸増幅酵素と生体由来試料の希釈試料とによって得られる第2測定結果を取得することにより、第1測定結果では確認できなかった標的核酸の増幅を第2測定結果から確認することができる場合がある。これは、第1測定結果の測定時に標的核酸や核酸増幅酵素に付着して標的核酸の増幅を阻害していた阻害物質が第2測定結果の測定時に希釈試料中で遊離したことに起因するためである。この場合、標的核酸の増幅を確認できなかった第1測定結果と、標的核酸の増幅を確認できた第2測定結果とから第1測定結果の測定時に標的核酸の増幅阻害が生じていたと判断することができる。その結果、第1測定結果および第2測定結果から増幅阻害の発生の有無を考慮した、正確な標的核酸の所定量以上の存在についての情報を取得することができる。さらに、標的核酸が所定量以上存在するか否かを出力する出力部を設けることによって、ユーザーは、第1測定結果と第2測定結果とに基づいて取得された標的核酸の所定量以上の存在に関する情報を確認することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態による遺伝子増幅分析システムの全体構成を示した斜視図である。図2は、図1に示した遺伝子増幅分析システムの遺伝子増幅測定装置の全体構成を示した斜視図であり、図3は、図2の平面概略図である。図4〜図10は、図1に示した遺伝子増幅分析システムの詳細を説明するための図である。本実施形態による遺伝子増幅分析システム1は、癌手術での切除組織(リンパ節)における癌転移診断を支援するシステムであり、切除組織内に存在する癌由来の標的遺伝子(mRNA)をLAMP(Loop−Mediated Isothermal Amplification,栄研化学)法を用いて増幅させ、増幅に伴い発生するピロリン酸マグネシウムによる白濁を比濁法により測定することにより標的遺伝子が所定量以上存在するか否かを判定するシステムである。なお、LAMP法の詳細は、米国特許第6410278号公報に開示されている。
本実施形態の遺伝子増幅分析システム1は、図1に示すように、遺伝子増幅測定装置101と、遺伝子増幅測定装置101と有線または無線による通信ができるように接続されたパーソナルコンピュータ(PC)102とによって構成されている。
まず、図1〜図3を参照して、遺伝子増幅測定装置101の詳細について説明する。遺伝子増幅測定装置101は、図2および図3に示すように、分注機構部10と、サンプル試料セット部20と、チップセット部30と、チップ廃棄部40と、5つの反応検出ブロック50aからなる反応検出部50と、分注機構部10をX軸方向およびY軸方向に移送するための移送部60とを含んでいる。
また、分注機構部10は、図2および図3に示すように、移送部60によりX軸方向およびY軸方向(水平方向)に移動されるアーム部11と、アーム部11に対してそれぞれ独立してZ軸方向(垂直方向)に移動可能な2連(2本)のシリンジ部12とを含んでいる。
また、図2および図3に示すように、サンプル試料セット部20には、装置の手前から順番に、10個のサンプル容器セット孔21a〜21jと、1つの酵素試薬容器セット孔21kおよび1つのプライマー試薬容器セット孔21lとが設けられている。また、10個のサンプル容器セット孔21a〜21jは、5行2列に配列するように設けられている。そして、サンプル容器セット孔21cおよび21dと、サンプル容器セット孔21eおよび21fと、サンプル容器セット孔21gおよび21hと、サンプル容器セット孔21iおよび21jとは、それぞれ、装置の奥側から順に、サンプルセット位置1、サンプルセット位置2、サンプルセット位置3およびサンプルセット位置4に設けられている。
また、本実施形態では、正面左側のサンプル容器セット孔21c、21e、21gおよび21iには、予め切除生体組織(リンパ節)を処理(ホモジナイズ、ろ過など)して作製された可溶化抽出液(サンプル試料)が収容されたサンプル容器22がセットされるとともに、正面右側のサンプル容器セット孔21d、21f、21hおよび21jには、上記したサンプル試料を10倍に希釈した希釈試料が収容されたサンプル容器23がセットされている。具体的には、サンプル容器セット孔21dのサンプル容器23には、サンプル容器セット孔21cにセットされるサンプル容器22に収容されるサンプル試料に対応する希釈試料が収容される。また、サンプル容器セット孔21fのサンプル容器23には、サンプル容器セット孔21eにセットされるサンプル容器22に収容されるサンプル試料に対応する希釈試料が収容され、サンプル容器セット孔21hのサンプル容器23には、サンプル容器セット孔21gにセットされるサンプル容器22に収容されるサンプル試料に対応する希釈試料が収容され、サンプル容器セット孔21jのサンプル容器23には、サンプル容器セット孔21iにセットされるサンプル容器22に収容されるサンプル試料に対応する希釈試料が収容される。つまり、1つの生体組織から2つの試料(サンプル試料、希釈試料)が作製される。なお、本実施形態では、サンプル試料および希釈試料として、標的核酸を精製していない未精製の試料が用いられている。
また、サンプル容器セット孔21aには、増幅するべき遺伝子が正常に増幅することを確認するための陽性コントロールが収容された容器24が載置されるとともに、サンプル容器セット孔21bには、増幅するべきでない遺伝子が正常に増幅しないことを確認するための陰性コントロールを収容した容器25がセットされている。
また、酵素試薬容器セット孔21kおよびプライマー試薬容器セット孔21lには、それぞれ、サイトケラチン19(CK19)の酵素試薬が収容された酵素試薬容器26と、CK19のプライマー試薬が収容されたプライマー試薬容器27とがセットされている。
また、図3に示すように、チップセット部30には、36本のピペットチップ31を収納可能な収納孔32aを有する2つのラック32がそれぞれ着脱可能に嵌め込まれている。また、チップセット部30には、2つの取り外しボタン33が設けられている。この取り外しボタン33を押すことにより、ラック32が取り外し可能な状態になる。
また、図3に示すように、チップ廃棄部40には、使用済みのピペットチップ31を廃棄するための2つのチップ廃棄孔40aが設けられている。また、チップ廃棄孔40aに連続するように、チップ廃棄孔40aよりも細い幅の溝部40bが設けられている。
また、反応検出部50の各反応検出ブロック50aは、図2および図3に示すように、反応部51と、2つの濁度検出部52と、蓋閉機構部53(図3参照)とから構成されている。各反応検出ブロック50aに設けられる反応部51には、図3に示すように、検出セル54をセットするための2つの検出セルセット孔51aが設けられている。各反応検出ブロック50aは、装置の奥側から順に、セルセット位置1、セルセット位置2、セルセット位置3、セルセット位置4およびセルセット位置5に配置されている。
また、濁度検出部52は、図3に示すように、反応部51の一方の側面側に配置された基板55aに取り付けられた465nmの波長を有する青色LEDからなるLED光源部52aと、反応部51の他方の側面側に配置された基板55bに取り付けられたフォトダイオード受光部52bとによって構成されている。各反応検出ブロック50aには、1つのLED光源部52aと1つのフォトダイオード受光部52bとからなる1組の濁度検出部52が2組ずつ配置されている。したがって、5つの反応検出ブロック50aには、合計10組のLED光源部52aおよびフォトダイオード受光部52bからなる濁度検出部52が配置されている。LED光源部52aおよびそれに対応するフォトダイオード受光部52bは、LED光源部52aから検出セル54の下部に約1mmの直径の光を照射してフォトダイオード受光部52bによってその光を受光可能なように配置されている。このフォトダイオード受光部52bが受光する光の強度によって、検出セル54の有無を検出するとともに、検出セル54のセル部54aの内部に収容された液の濁度を後述するパーソナルコンピュータ102の表示部102cでモニタリングすることが可能になる。具体的には、検出セル54が検出セルセット孔51aにセットされると、検出セル54がLED光源部52aとフォトダイオード受光部52bとの間に配置されるので、フォトダイオード受光部52bが受光する光が検出セル54がセットされていない場合に比べて弱くなる。これによって検出セル54がセットされたことを検知することが可能となる。
また、検出セル54は、サンプル試料および希釈試料を収容するため2つのセル部54aと、2つのセル部54aを塞ぐ2つの蓋部54bとを有している。
また、移送部60は、図2および図3に示すように、分注機構部10をY軸方向に移送するための直動ガイド61およびボールネジ62と、ボールネジ62を駆動するためのステッピングモータ63と、分注機構部10をX軸方向に移送するための直動ガイド64およびボールネジ65と、ボールネジ65を駆動するためのステッピングモータ66とを含んでいる。なお、分注機構部10のX軸方向およびY軸方向への移送は、ステッピングモータ63および66により、それぞれ、ボールネジ62および65を回転させることにより行う。
パーソナルコンピュータ102は、図1に示すように、入力機器のキーボード102aおよびマウス102bと、モニタからなる表示部102cと、サンプル試料および希釈試料の測定結果を分析するCPU102dとを含んでいる。次に、図1および図4〜図8を参照して、パーソナルコンピュータ102の表示部102cの画面レイアウトの詳細について説明する。
表示部102cは、CPU102dにより分析されたサンプル試料の測定結果を表示する画面(データブラウザ画面)、キーボード102aおよびマウス102bを用いてサンプルIDの登録などの測定指示を行う画面(ワークロードリスト画面)および検量線を表示する画面(検量線表示画面)などを表示するために設けられている。
データブラウザ画面には、図4に示すように、ヘルプ機能など種々の機能を実行するボタンが表示されるツールバー111と、サンプル試料の各種情報を表示するサンプル情報表示部112と、サンプル情報表示部112に表示されるサンプル試料の測定結果を示す測定結果表示部113とが表示されている。
また、サンプル情報表示部112には、バッチ番号表示欄112aと、サンプル位置表示欄112bと、サンプルID表示欄112cと、コメント表示欄112dと、測定日表示欄112eと、測定時刻表示欄112fとが設けられている。バッチ番号表示欄112aには、何番目のバッチ処理かが表示される。なお、バッチ処理とは、複数のサンプル試料および希釈試料(本実施形態では、最大4つのサンプル試料および最大4つの希釈試料)の処理を一括して行う処理である。バッチ番号表示欄112aには、電源投入後、このバッチ処理が行なわれた回数に「1」を加算した数字(画面中では、「5」)が表示される。また、サンプル位置表示欄112bには、サンプル試料がセットされたサンプルセット位置(画面中では、「4」)が表示される。また、サンプルID表示欄112cおよびコメント表示欄112dには、それぞれ、後述するワークロードリスト画面で入力されたサンプル試料のサンプルID(画面中では、「Sample02」)およびサンプル試料(希釈試料)に対するコメント(画面中では、空欄)が表示される。また、測定日表示欄112eおよび測定時刻表示欄112fには、それぞれ、サンプル試料および希釈試料が測定された日(画面中では、「2005/09/26」)および時刻(画面中では、「12:53:06」)が表示される。
また、測定結果表示部113には、上記したバッチ番号表示欄112aおよびサンプル位置表示欄112bから特定されるサンプル試料の濁度と時間(min)との関係を示したグラフ113aと、増幅立ち上がり時間表示欄113bと、濃度測定値表示欄113cと、判定結果表示欄113dとが設けられている。なお、本実施形態では、希釈試料についての測定結果(グラフ、増幅立ち上がり時間、濃度測定値および判定結果)は、管理者以外のユーザーが見れないように設定されている。その結果、ユーザーが希釈試料についての測定結果を、サンプル試料についての測定結果だと勘違いするのを抑制することが可能となる。
また、増幅立ち上がり時間表示欄113bには、グラフ113aの縦軸である濁度の0.1に対応する時間(画面中では、「10.7」)が表示される。
また、本実施形態では、濃度測定値表示欄113cには、増幅立ち上がり時間表示欄113bに表示される立ち上がり時間(=10.7)(min)から算出されるサンプル試料の濃度または濃度の範囲(画面中では、「<2.5E+02」)(copies/μl)が表示される。具体的には、予め測定されたキャリブレータにより作成された増幅立ち上がり時間と濃度との1次関数である検量線(図8参照)に基づいて、増幅立ち上がり時間(=10.7)から濃度が算出される。そして、その濃度が2.5×10(copies/μl)以上である場合には、直線性保証の範囲「2.5E+07copies/μl」までの場合、実際の測定濃度が表示され、2.5×10(copies/μl)未満である場合には、「<2.5E+02」と表示される。また、直線性保証の範囲「2.5E+07copies/μl」を越えると、「>2.5E+07」と表示される。
ここで、本実施形態では、判定結果表示欄113dは、サンプル試料の測定結果(濃度)と、その希釈試料の測定結果(濃度)とに基づいて、サンプル試料中に標的遺伝子(mRNA)が所定量以上存在するか否か(陽性「(+)」、陰性「(−)」)の結果を表示するために設けられている。さらに、判定結果表示欄113dは、サンプル試料中の標的遺伝子(mRNA)の増幅阻害に関する情報を上記した標的遺伝子が所定量以上存在するか否かの結果とともに表示するために設けられている。具体的には、図5に示すように、サンプル試料(CK19)の測定結果が2.5×10(copies/μl)以上である場合には、陽性を示す「(+)」が表示される。また、サンプル試料の測定結果が2.5×10(copies/μl)未満であり、かつ、そのサンプル試料の希釈試料(CK19−D)の測定結果が2.5×10(copies/μl)未満である場合には、陰性を示す「(−)」が表示される。また、サンプル試料(CK19)の測定結果が2.5×10(copies/μl)未満であり、かつ、そのサンプル試料の希釈試料(CK19−D)の測定結果が2.5×10(copies/μl)以上である場合には、陽性を示す「(+)I」が表示される。そして、図4に示したデータブラウザ画面では、サンプル試料(CK19)の測定結果が2.5×10(copies/μl)未満であり、かつ、そのサンプル試料の希釈試料(CK19−D)の測定結果が2.5×10(copies/μl)以上である場合の例を示している。これは、図6に示すように、サンプル試料を希釈した希釈試料を用いて測定した測定結果が陽性であるにも関わらず、サンプル試料を用いて測定した測定結果が陰性である場合である。そして、サンプル試料の測定結果が2.5×10(copies/μl)未満であり、かつ、そのサンプル試料の希釈試料の測定結果が2.5×10(copies/μl)以上である場合に表示される「(+)I」の「I」は、増幅阻害が発生したことを示すフラグである。
ワークロードリスト画面には、図7に示すように、印刷機能などの種々の機能を実行するボタンが表示されるツールバー121と、測定オーダ(測定指示)を入力するオーダ入力部122と、測定オーダの登録状況を表示するオーダリスト表示部123と、バッチ番号表示欄124と、グループ選択欄125と、セルセット位置表示部126a〜126eと、サンプルセット位置表示部127と、測定開始ボタン128とが表示されている。
また、オーダ入力部122は、サンプルセット位置1〜4についての測定オーダの入力と、サンプル容器セット孔21aおよび21b(図3参照)にセットされる精度管理試料(陽性コントロール、陰性コントロール)についての測定オーダの入力とを行うために設けられている。このオーダ入力部122には、サンプルID入力欄122aと、コメント入力欄122bと、確定ボタン122cとが設けられている。具体的には、キーボード102aを用いてサンプルID入力欄122aに、サンプルセット位置1〜4のサンプル試料とサンプル容器セット孔21aおよび21bの精度管理試料とについてサンプルIDを入力する。なお、このサンプルIDとしては、サンプル試料に対応したIDの他、陰性コントロールや陽性コントロールなどに対応したIDを入力する。サンプルのIDとしては、たとえば、「Sample01〜Sample04」を用いる。陽性コントロールのサンプルIDとしては、たとえば、「QC[CK19−PC]」を用いる。陰性コントロールのサンプルIDとしては、たとえば、「QC[CK19−NC]」を用いる。また、コメントがある場合には、オーダ入力部122のコメント入力欄122bにコメントを入力することが可能である。そして、確定ボタン122cがマウス102bによりクリックされると、入力されたサンプルIDおよびコメントがオーダリスト表示部123に反映される。
また、バッチ番号表示欄124には、データブラウザ画面(図4参照)のサンプル情報表示部112のバッチ番号表示欄112aと同様に、何番目のバッチ処理かが表示される。また、グループ選択欄125では、プルダウンメニュー125aの中からグループを選択する。このグループとしては、たとえば、サンプル試料を測定するグループ、検量線を取得するためのキャリブレータを測定するグループなどがある。本実施形態では、サンプル試料を測定するグループ(Sample)を選択した場合の例を示している。このグループ(Sample)の選択により、オーダリスト表示部123には、CK19の対応個所に「○」が表示される。
また、セルセット位置表示部126a〜126eは、反応検出部50の各反応検出ブロック50aの検出セル54のセット状態を表示するために設けられている。この検出セル54のセット状態としては、使用する予定があり、かつ、検出セルセット孔51aに検出セル54がセットされている場合には、図7に示すように、セルセット位置表示部126aおよび126bに「G」(緑色で表示)が表示される。また、使用する予定があるにも関わらず検出セルセット孔51aに検出セル54がセットされていない場合には、セルセット位置表示部126a〜126eの所定の個所に「NG」(赤色で表示)が表示される。そして、使用する予定がないために検出セルセット孔51aに検出セル54をセットする必要がない場合には、セルセット位置表示部126a〜126eの所定の個所に検出セル54をセットする必要がない状態の反応部51を示す図柄(グレーで表示)が表示される。
また、サンプルセット位置表示部127は、遺伝子増幅測定装置101のサンプル試料セット部20のサンプル試料を収容するサンプル容器22、希釈試料を収容するサンプル容器23、陽性コントロールが収容される容器24、陰性コントロールが収容される容器25、酵素試薬容器26およびプライマー試薬容器27のセット状態を表示するために設けられている。このサンプルセット位置表示部127は、10個のサンプル容器セット孔21a〜21jに対応するサンプル容器表示部127a〜127jと、酵素試薬容器セット孔21kに対応する酵素試薬容器表示部127kと、プライマー試薬容器セット孔21lに対応するプライマー試薬容器表示部127lとを有している。そして、サンプル容器表示部127aには、オーダリスト表示部123に表示されるサンプルID(QC[CK19−PC])に対応したアルファベット(画面中では「PC」)が表示される。また、サンプル容器表示部127bには、オーダリスト表示部123に表示されるサンプルID(QC[CK19−NC])に対応したアルファベット(画面中では「NC」)が表示される。
また、サンプル容器表示部127c、127e、127gおよび127iには、オーダリスト表示部123に表示されるサンプルIDに対応したアルファベット(画面中では、サンプル(sample)を意味する「S」)が表示される。そして、サンプル容器表示部127d、127f、127hおよび127jには、希釈試料であることを示すアルファベット(画面中では、希釈(dilution)を意味する「D」)が表示される。そして、酵素試薬容器表示部127kには、酵素試薬容器26がセットされたことを示すアルファベット(画面中では「E」)が表示されるとともに、プライマー試薬容器表示部127lには、プライマー試薬容器27が載置されたことを示すアルファベット(画面中では「P」)が表示される。本実施形態では、サンプルセット位置1についての測定オーダの入力が終了した状態の画面を示している。
検量線表示画面は、図8に示すように、3種類の既知濃度(2.5×10(copies/μl)、2.5×10(copies/μl)、2.5×10(copies/μl))のキャリブレータを測定することにより作製された検量線を表示する画面であり、キャリブレータの立ち上がり増幅時間に対する濃度をプロットした3点を1次式で近似した直線が表示されている。
次に、図1〜図4、図7および図8を参照して、本実施形態による遺伝子増幅分析システム1の動作について説明する。本実施形態による遺伝子増幅分析システム1では、上記したように、癌手術での切除組織内に存在する癌由来の標的遺伝子(mRNA)をLAMP法を用いて増幅させ、増幅に伴い発生するピロリン酸マグネシウムによる白濁を測定することにより標的遺伝子が所定量以上存在するか否かを判定する。なお、本実施形態のLAMP法では、切除組織を処理することにより標的遺伝子(mRNA)を抽出する処理を行っているが、精製する処理は行っていない。
まず、図2および図3に示すように、予め切除組織を処理(ホモジナイズ、ろ過など)して作製された可溶化抽出液(サンプル試料)が収容されたサンプル容器22をサンプル容器セット孔21c、21e、21gおよび21iにセットする。そして、本実施形態では、サンプル容器22に収容されるサンプル試料を10倍に希釈した希釈試料を収容したサンプル容器23をサンプル容器セット孔21d、21f、21hおよび21jにセットする。また、陽性コントロールが収容された容器24および陰性コントロールが収容された容器25を、それぞれ、サンプル容器セット孔21aおよび21b(図3参照)にセットする。また、酵素試薬容器セット孔21k(図3参照)およびプライマー試薬容器セット孔21lに、それぞれ、CK19の酵素試薬が収容された酵素試薬容器26と、CK19のプライマー試薬が収容されたプライマー試薬容器27とをセットする。また、チップセット部30に、それぞれ36本の使い捨て用のピペットチップ31が収納された2つのラック32を設置する。
また、測定を開始する前に、図1に示したパーソナルコンピュータ102のキーボード102aおよびマウス102bを用いて、パーソナルコンピュータ102の表示部102cの画面(ワークロードリスト画面(図7参照))でサンプルIDの登録などの測定指示を行う。
そして、ユーザーは、図7に示したワークロードリスト画面の測定開始ボタン128をマウス102b(図1参照)を用いてクリックする。これにより、遺伝子増幅測定装置101での測定動作がスタートされる。
遺伝子増幅測定装置101の動作がスタートすると、まず、図2に示した移送部60により分注機構部10のアーム部11が初期位置からチップセット部30に移動された後、チップセット部30において、分注機構部10の2つのシリンジ部12が下方向に移動される。これにより、2つのシリンジ部12のノズル部の先端が2つのピペットチップ31の上部開口部内に圧入されるので、2つのシリンジ部12のノズル部の先端にピペットチップ31が自動的に装着される。そして、2つのシリンジ部12が上方に移動された後、分注機構部10のアーム部11は、CK19のプライマー試薬が収容されたプライマー試薬容器27の上方に向かってX軸方向に移動される。そして、プライマー試薬容器27の上方に位置する一方のシリンジ部12が下方向に移動されてプライマー試薬が吸引された後、その一方のシリンジ部12が上方向に移動される。その後、他方のシリンジ部12が同じプライマー試薬容器27の上方に位置するように、移送部60により分注機構部10のアーム部11がY軸方向に移動される。そして、他方のシリンジ部12が下方向に移動されて同じプライマー試薬容器27からプライマー試薬が吸引された後、その他方のシリンジ部12が上方向に移動される。このようにして、シリンジ部12に装着される2つのピペットチップ31によりプライマー試薬容器27内のCK19のプライマー試薬が吸引される。
プライマー試薬の吸引後、2つのシリンジ部12が上方に移動された後、分注機構部10のアーム部11は、移送部60により最も奥側(装置正面奥側)であるセルセット位置1に位置する反応検出ブロック50aの上方に移動される。そして、最も奥側の反応検出ブロック50aにおいて、2つのシリンジ部12が下方向に移動されることにより、2つのシリンジ部12に装着された2つのピペットチップ31が、それぞれ、検出セル54の2つのセル部54a内に挿入される。そして、シリンジ部12を用いて、CK19のプライマー試薬がそれぞれ2つのセル部54aに吐出される。
プライマー試薬の吐出後、2つのシリンジ部12が上方に移動された後、分注機構部10のアーム部11は、移送部60によりチップ廃棄部40の上方に向かってX軸方向に移動される。そして、チップ廃棄部40において、ピペットチップ31の廃棄が行われる。具体的には、2つのシリンジ部12が下方向に移動されることにより、チップ廃棄部40の2つのチップ廃棄孔40a(図3参照)内にピペットチップ31が挿入される。この状態で、分注機構部10のアーム部11が移送部60によりY軸方向に移動されることにより、ピペットチップ31が溝部40bの下に移動される。そして、2つのシリンジ部12が上方向に移動されることにより、ピペットチップ31の上面のつば部は、溝部40bの両側の下面に当接してその下面から下方向の力を受けるので、ピペットチップ31が2つのシリンジ部12のノズル部から自動的に脱離される。これにより、ピペットチップ31がチップ廃棄部40に廃棄される。
次に、分注機構部10のアーム部11が、再び、移送部60によりチップセット部30に移動される。この後、チップセット部30において、上記と同様の動作により、2つのシリンジ部12のノズル部の先端に、新しい2つのピペットチップ31が自動的に装着される。そして、分注機構部10のアーム部11は、CK19の酵素試薬が収容された酵素試薬容器26の上方に向かってX軸方向に移動される。そして、酵素試薬容器26の上方に位置する一方のシリンジ部12が下方向に移動されて酵素試薬が吸引された後、その一方のシリンジ部12が上方向に移動される。その後、他方のシリンジ部12が同じ酵素試薬容器26の上方に位置するように、移送部60により分注機構部10のアーム部11がY軸方向に移動される。そして、他方のシリンジ部12が下方向に移動されて同じ酵素試薬容器26から酵素試薬が吸引された後、その他方のシリンジ部12が上方向に移動される。このようにして、シリンジ部12に装着される2つのピペットチップ31により酵素試薬容器26内の酵素試薬が吸引される。
そして、分注機構部10のアーム部11は、移送部60により最も奥側の反応検出ブロック50aの上方に移動された後、CK19の酵素試薬が、検出セル54の2つのセル部54aに吐出される。そして、酵素試薬の吐出後、分注機構部10のアーム部11は、移送部60によりチップ廃棄部40の上方に移動された後、ピペットチップ31の廃棄が行われる。
次に、分注機構部10のアーム部11が、再び、移送部60によりチップセット部30に移動された後、2つのシリンジ部12のノズル部の先端に新しい2つのピペットチップ31が自動的に装着される。そして、分注機構部10のアーム部11は、サンプル試料セット部20にセットされたサンプル試料および希釈試料が収容されたサンプル容器22およびサンプル容器23の上方に向かってX軸方向に移動された後、上記プライマー試薬および酵素試薬の吸引動作と同様の動作により、サンプル容器22および23内のサンプル試料および希釈試料が同時に吸引される。この後、分注機構部10のアーム部11は、移送部60により最も奥側の反応検出ブロック50aの上方に移動された後、2つのシリンジ部12が下方向に移動されて検出セル54の2つのセル部54aに、それぞれ、サンプル試料と希釈試料とが吐出される。なお、プライマー試薬、酵素試薬およびサンプル試料(希釈試料)の分注時には、検出セル54内の液温は、約20℃に保持されている。この後、分注機構部10のアーム部11が、移送部60によりチップ廃棄部40の上方に移動された後、ピペットチップ31の廃棄が行われる。
そして、上記のセル部54a内へのプライマー試薬、酵素試薬、サンプル試料および希釈試料の吐出が行われた後、検出セル54の蓋部54bの蓋閉め動作が行われる。この蓋閉め動作が完了した後、検出セル54内の液温を約20℃から約65℃に加温することにより、LAMP(遺伝子増幅)反応により標的遺伝子(mRNA)を増幅する。そして、増幅に伴い生成されるピロリン酸マグネシウムによる白濁を比濁法により検出する。具体的には、図3に示したLED光源部52aおよびフォトダイオード受光部52bを用いて、増幅反応時の検出セル54内の濁度を検出(モニタリング)することによって、濁度の検出を行う。
サンプル試料の濁度データ(第1測定結果)および希釈試料の濁度データ(第2測定結果)は、遺伝子増幅測定装置101からパーソナルコンピュータ102へリアルタイムに送信される。パーソナルコンピュータ102のCPU102dは、受信した第1測定結果と第2測定結果とに基づいて、遺伝子増幅阻害が生じているかどうかを判定する。
ここで、図10を参照して、パーソナルコンピュータ102のCPU102dの増幅阻害判定フローについて説明する。まず、ステップS1において、CPU102dは、遺伝子増幅測定装置101からサンプル試料および希釈試料のそれぞれの濁度データを受信し、取得する。次に、ステップS2において、CPU102dは、サンプル試料および希釈試料のそれぞれの濁度データに基づいて、図4に示すように、反応時間(min)と濁度との関係を示したグラフ113aを表示部102cのデータブラウザ画面に表示する。図4に示したグラフ113aは、サンプル試料の反応時間(min)と濁度との関係を示したグラフである。また、濁度データを取得してグラフ113aを表示するステップS1〜ステップS2は、リアルタイムに行なわれ、濁度データを受信する度に、グラフ113aの表示が更新されるようになっている。なお、反応時間が16分に達すると、データの取得、グラフ113aの表示は完了する。
次に、ステップS3において、CPU102dは、増幅立ち上がり時間表示欄113bに、グラフ113aにおける濁度0.1に対応するサンプル試料の立ち上がり時間「10.7(min)」を表示する。そして、ステップS4において、CPU102dは、サンプル試料および希釈試料のそれぞれの立ち上がり時間と図8に示した検量線とからサンプル試料および希釈試料のそれぞれの核酸濃度を算出する。ステップS5において、CPU102dは、濃度測定値表示欄113cに、サンプル試料の核酸濃度または核酸濃度の範囲(画面中では、「<2.5E+02」)を表示する。次に、ステップS6において、CPU102dは、サンプル試料およびその希釈試料のそれぞれの核酸濃度に基づいて、増幅阻害の有無の判定を行う。具体的には、サンプル試料の核酸濃度が2.5×10(copies/μl)未満であり、かつ、そのサンプル試料の核酸濃度が2.5×10(copies/μl)以上である場合に、増幅阻害が生じていることを判定する。それ以外の場合には、増幅阻害がないと判定する。そして、ステップS7において、CPU102dは、判定結果表示欄113dに、増幅阻害が生じていたことを示すフラグ「I」を表示する。なお、反応時間16分に達した後、濁度0.1に対応する試料の立ち上がり時間と図8に示した検量線とから試料中の核酸濃度を算出したが、反応時間16分に達するまでの間に濁度が0.1に達した時点で、濁度0.1に対応する試料の立ち上がり時間と図8に示した検量線とから試料中の核酸濃度を算出してもよい。その場合、ステップS1〜ステップS2とステップS3〜ステップS7とは並列処理される。
上記のようにして、最も奥側に位置する反応検出ブロック50aでの標的遺伝子(mRNA)の検出が行われるとともに、表示部102cに検出結果が表示される。また、奥から2番目〜4番目の反応検出ブロック50aについても、順次、セルセット位置1の反応検出ブロック50aでの標的遺伝子の検出動作と同様の動作が行われる。そして、奥から5番目に位置するセルセット位置5に位置する反応検出ブロック50aにおいて、上記したセルセット位置1の反応検出ブロック50aでの標的遺伝子の検出動作と同様に、サンプル試料セット部20のサンプル容器セット孔21aにセットされる容器24内の陽性コントロールと、サンプル容器セット孔21bにセットされる容器25内の陰性コントロールとが測定されて、セルセット位置1〜4の反応検出ブロック50aでの検出結果が正常であったか否かが判断される。これにより、4つのサンプル試料(4つの希釈試料を含む)を一括して行う1つのバッチ処理が終了する。このように、所定回数バッチ処理を実行することにより、遺伝子増幅分析システム1の動作が終了する。
本実施形態では、上記のように、プライマーと核酸増幅酵素とサンプル試料とによって得られる測定結果(濃度)に加えて、プライマーと核酸増幅酵素とサンプル試料の希釈試料とによって得られる測定結果(濃度)を取得することにより、図6に示したグラフのように、サンプル試料による測定結果では陰性であった標的遺伝子(mRNA)の増幅を希釈試料による測定結果から陽性だと確認することができる場合がある。これは、サンプル試料による測定結果の測定時に標的遺伝子や核酸増幅酵素に付着して標的遺伝子の増幅を阻害していた阻害物質が希釈試料による測定結果の測定時に希釈試料中で遊離したことに起因するためである。この場合、標的遺伝子の増幅を確認できなかったサンプル試料による測定結果と、標的遺伝子の増幅を確認できた希釈試料による測定結果とからサンプル試料による測定結果の測定時に標的遺伝子の増幅阻害が生じていたと判断することができる。その結果、サンプル試料による測定結果および希釈試料による測定結果から増幅阻害の発生の有無を考慮した正確な測定結果を取得することができる。
また、本実施形態では、標的遺伝子(mRNA)の増幅阻害に関する情報を表示する表示部102cを設けることによって、ユーザーは、サンプル試料による測定結果(濃度)と希釈試料による測定結果(濃度)とに基づいて取得された増幅阻害に関する情報(フラグ「I」)を確認することができる。
また、本実施形態では、パーソナルコンピュータ102のCPU102dに、希釈試料による測定結果に基づいて標的遺伝子(mRNA)が所定量以上存在するか否か(陽性「(+)」、陰性「(−)」)を判定させるとともに、表示部102cに、CPU102dによる標的遺伝子の所定量以上の存在の判定結果を増幅阻害の判定結果(フラグ「I」)とともに出力させることによって、サンプル試料の測定結果の測定時に増幅阻害が生じている場合にも、希釈試料を用いて測定された測定結果では、標的遺伝子の所定量以上の存在を増幅阻害の影響を受けることなく判断することができるので、正確に標的遺伝子が所定量以上存在するか否かを判定することができる。また、表示部102cにより、増幅阻害の判定結果とともに、標的遺伝子が所定量以上存在するか否かの判定結果を出力することによって、ユーザーは、増幅阻害の有無のみならず、標的遺伝子が所定量以上存在するか否かも確認することができる。
また、本実施形態では、サンプル試料および希釈試料として、未精製の試料を用いることによって、サンプル試料および希釈試料内に阻害物質が多量に含まれていても、サンプル試料による測定結果に加えて、希釈試料を用いて測定された測定結果を取得することにより、サンプル試料による測定結果では確認できなかった標的遺伝子(mRNA)の増幅を希釈試料による測定結果から確認することができる。その結果、サンプル試料および希釈試料から標的遺伝子(mRNA)を精製する時間が不要な未精製のサンプル試料および希釈試料を用いても正確な測定結果を迅速に取得することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、遺伝子増幅測定装置とパーソナルコンピュータとにより構築される遺伝子増幅分析システムに本発明を適用する例を示したが、本発明はこれに限らず、遺伝子増幅測定装置のみでもよいし、遺伝子増幅測定装置にパーソナルコンピュータの機能を持たせてもよい。
また、上記実施形態では、サンプル試料(CK19)の測定結果(濃度)が2.5×10(copies/μl)未満であり、かつ、そのサンプル試料の希釈試料(CK19−D)の測定結果(濃度)が2.5×10(copies/μl)以上である場合に、増幅阻害が生じたことを示すフラグ「I」を表示する例を示したが、本発明はこれに限らず、サンプル試料の測定結果(濃度)と、そのサンプル試料の希釈試料の測定結果(濃度)とを比較して、希釈試料の測定結果がサンプル試料の測定結果より大きい場合に増幅阻害が生じたことを示すフラグを表示してもよい。
また、上記実施形態では、サンプル試料とその希釈試料とを収容したサンプル容器をサンプル試料セット部のサンプル容器セット孔に載置する例を示したが、本発明はこれに限らず、図9に示した本実施形態の変形例による遺伝子増幅測定装置201のように、サンプル試料セット部220に希釈部221を設けることによって、遺伝子増幅測定装置201内で自動的に希釈試料を作製するようにしてもよい。この場合、サンプル試料の測定結果が2.5×10(copies/μl)以上である場合には、希釈試料を作成せず、サンプル試料の測定結果が2.5×10(copies/μl)未満である場合には、希釈試料を作製するようにするのが好ましい。これにより、サンプル試料の測定結果が2.5×10(copies/μl)以上である場合には、判定結果が陽性「(+)」であることが明白であるので、希釈試料を作成するために必要な希釈液が無駄になるのを抑制することができる。
本発明の一実施形態による遺伝子増幅分析システムの全体構成を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による遺伝子増幅分析システムの遺伝子増幅測定装置の全体構成を示した斜視図である。 図2の平面概略図である 図1に示した一実施形態による遺伝子増幅分析システムを構築するパーソナルコンピュータの表示部に表示されるデータブラウザ画面を示した図である。 サンプル試料の測定結果と希釈試料の測定結果と標的遺伝子の存在の有無との関係を示した図である。 増幅阻害が生じたサンプル試料の希釈倍率と濃度との関係を示したグラフである。 図1に示した一実施形態による遺伝子増幅分析システムを構築するパーソナルコンピュータの表示部に表示されるワークロードリスト画面を示した図である。 図1に示した一実施形態による遺伝子増幅分析システムを構築するパーソナルコンピュータの表示部に表示される検量線表示画面を示した図である。 図1に示した一実施形態による遺伝子増幅分析システムの遺伝子増幅測定装置の変形例による概略平面図である。 図1に示した一実施形態による遺伝子増幅分析システムのパーソナルコンピュータのCPUの増幅阻害判定フローを示したフローチャートである。
符号の説明
1 遺伝子増幅分析システム(核酸増幅分析装置)
101、201 遺伝子増幅測定装置(測定部、核酸増幅測定装置)
51 反応部(増幅手段)
52 濁度検出部(測定手段)
102 パーソナルコンピュータ
102c 表示部(出力部)
102d CPU(分析部、判定部)
221 希釈部

Claims (11)

  1. プライマーと核酸増幅酵素とによって生体由来試料中の標的核酸を増幅し、その増幅に伴い生成される核酸増幅産物を測定する測定部と、
    前記プライマーと前記核酸増幅酵素と前記生体由来試料とを含む第1測定試料を前記測定部で測定することによって得られる第1測定結果と、前記プライマーと前記核酸増幅酵素と希釈された前記生体由来試料とを含む第2測定試料を前記測定部で測定することによって得られる第2測定結果とに基づいて、前記標的核酸の増幅阻害に関する情報を出力する出力部とを備える、核酸増幅分析装置。
  2. 前記第1測定結果および前記第2測定結果に基づいて前記標的核酸の増幅阻害を判定する分析部をさらに備え、
    前記出力部は、前記分析部による前記標的核酸の増幅阻害の判定結果を出力する、請求項1に記載の核酸増幅分析装置。
  3. 前記分析部は、前記第2測定結果の核酸増幅産物が前記第1測定結果の核酸増幅産物より多い場合に、前記標的核酸の増幅阻害があると判定するとともに、前記出力部は、前記分析部による前記標的核酸の増幅阻害の判定結果を出力する、請求項2に記載の核酸増幅分析装置。
  4. 前記分析部は、前記第2測定結果に基づいて前記標的核酸が所定量以上存在するか否かを判定するとともに、前記出力部は、前記標的核酸が所定量以上存在するか否かの第2の判定結果を前記増幅阻害の判定結果とともに出力する、請求項3に記載の核酸増幅分析装置。
  5. 前記出力部は、前記第1測定結果と前記増幅阻害に関する情報とを出力する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の核酸増幅分析装置。
  6. 前記出力部は、表示部を含み、
    前記表示部には、前記第1測定結果と前記増幅阻害に関する情報とが表示される、請求項5に記載の核酸増幅分析装置。
  7. 前記生体由来試料を希釈するための希釈部をさらに備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載の核酸増幅分析装置。
  8. 前記分析部は、前記第1測定結果が第1の範囲にある場合には、前記第2測定結果を取得せず、前記第1測定結果が第2の範囲にある場合には、前記第2測定結果を取得する、請求項2に記載の核酸増幅分析装置。
  9. 前記生体由来試料は、未精製の生体由来試料である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の核酸増幅分析装置。
  10. プライマーと核酸増幅酵素とによって生体由来試料中の標的核酸を増幅し、その増幅に伴い生成される核酸増幅産物を測定する測定部と、
    前記プライマーと前記核酸増幅酵素と前記生体由来試料とを含む第1測定試料を前記測定部で測定することによって得られた第1測定結果と、前記プライマーと前記核酸増幅酵素と希釈された前記生体由来試料とを含む第2測定試料を前記測定部で測定することによって得られた第2測定結果とに基づいて、前記標的核酸が所定量以上存在するか否かを判定する判定部とを備える、核酸増幅分析装置。
  11. プライマーと核酸増幅酵素とによって生体由来試料中の標的核酸を増幅し、その増幅に伴い生成される核酸増幅産物を測定する測定部と、
    前記測定部による前記プライマーと前記核酸増幅酵素と前記生体由来試料とによって得られる第1測定結果と、前記測定部による前記プライマーと前記核酸増幅酵素と前記生体由来試料の希釈試料とによって得られる第2測定結果とに基づいて、前記標的核酸が所定量以上存在するか否かを出力する出力部とを備える、核酸増幅分析装置。
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