先ず、本発明の実施の形態を説明する前に、本発明の概要について説明する。
本発明は、データ放送番組を受信し、データ放送コンテンツの表示及び印刷装置による印刷を行う場合に、印刷の進行状況に応じた表示コンテンツの切り替えを可能とする。これにより、データ放送番組を視聴中のユーザがリモコン操作で簡単に欲しい情報を印刷できるようにすると共に、印刷処理に合わせて表示コンテンツの進行を制御できるようにするものである。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るデジタルテレビ受信装置の構成を示すブロック図である。
図1において、デジタルテレビ受信装置100は、チューナ部101、デスクランブラ102、トランスポートデコーダ103、オーディオデコーダ104、D/A変換器105、ビデオデコーダ106を備えている。更に、同装置100は、動画プレーン107・静止画プレーン108・文字図形プレーン109を有するグラフィックバッファ121、グラフィック生成部110、画面合成部111、メモリ112、モデム113を備えている。更に、同装置100は、IEEE1394インタフェース114、操作部115、受光部116、ICカード制御部117、CPU118、ハードディスク119、シリアルインタフェース120、バス122を備えている。
図中、130はVTR、131はプリンタ、132はリモコン、133はスピーカ、134は表示器である。
上記構成を詳述すると、アンテナ(図示略)により受信された信号は、チューナ部101に入力される。チューナ部101は、入力された信号に対して、復調、誤り訂正等の処理を施し、トランスポートストリーム(TS)と呼ばれる形式のデジタルデータを生成する。更に、チューナ部101は、生成したトランスポートストリーム(TS)データをデスクランブラ102に出力する。デスクランブラ102は、視聴制限のためのスクランブルがかけられているTSデータがチューナ部101より入力された場合、以下の処理を行う。TSデータに含まれるデスクランブルのための鍵情報とICカード制御部117より出力される鍵情報とに基づいて、スクランブル解除を行い、トランスポートデコーダ103に出力する。
ここで、ICカード制御部117は、ユーザの契約情報及びTSデータに含まれるデスクランブラのための鍵情報を解くための鍵情報が格納されているICカードを含むものである。ICカード制御部117は、デスクランブラ102より入力されたデスクランブルのための鍵情報を解くための鍵情報があった場合、その鍵情報をデスクランブラ102に出力する。デスクランブラ102は、チューナ部101よりスクランブルがかけられていないTSデータを入力した場合には、TSデータをトランスポートデコーダ103に出力する。
トランスポートデコーダ103では、ユーザによって選択された番組に対応するパケットが抽出される。そして、抽出されたパケット内の映像データは、ビデオデコーダ106によって復号化された後、グラフィックバッファ121内の動画プレーン107に送られる。抽出されたパケット内の音声データは、オーディオデコーダ104によって復号化された後、D/A変換器105を介してスピーカ133に出力される。
抽出されたパケット内のデータ放送データは、CPU118に接続されているバス122を介してメモリ112に取り込まれ、後述するCPU118の処理によって復号化された後、ハードディスク119に格納される。CPU118は、データ放送の内容を表示する際にはデータ記憶装置(図示略)に格納したデータを読み出す。更に、CPU118は、グラフィック生成部110を介して文字や図形の画像データに変換した後、グラフィックバッファ121内の文字図形プレーン109または静止画プレーン108に送る。また、CPU118は、プログラムに基づいて後述の各フローチャートに示す処理を実行する。
画面合成部111では、グラフィックバッファ121内の動画プレーン107、文字図形プレーン109、静止画プレーン108に格納されたグラフィックデータの合成/切換処理を行い、表示器134へ出力する。表示器134は、送られてきた画像を表示するものであり、その内部に表示器134の画面サイズ等の情報を保存したメモリを備えている。表示器134のメモリの情報は、デジタルテレビ受信装置100と表示器134の間で接続されたシリアルバスによってデジタルテレビ受信装置100へと送られる。更に、前記情報は、シリアルインタフェース及びバス122を介してCPU118が管理するメモリ112に格納される。
バス122には、更にIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394インタフェース114及びモデム113が接続されている。IEEE1394インタフェースは、本デジタルテレビ受信装置100が外部に接続されたVTR130やプリンタ131とプロトコル通信を行うために用いられる。また、モデム113は、電話回線経由でインターネット接続するために用いられる。
データ放送は、ISO/IEC13818−6に規定されているDSM−CCのデータカルーセル方式により、放送局から繰り返しデジタルデータが送出されてくる。トランスポートデコーダ103によってフィルタリングされたデータ放送データには、テキスト情報、スクリプト情報、表示用レイアウト情報、印刷用レイアウト情報、画像情報、映像・音声データが含まれている。テキスト情報は、W3Cの規定するXMLによって記述されている。
本実施の形態では、データ放送再生用XMLの仕様として、HTML(HyperText Markup Language)4.0をXML1.0で再定式化したXHTML仕様を基本とした仕様を用いている。XMLでは、文書中の文字列にタグ(<xxx>と</xxx>で囲まれた部分)によって属性付け(意味付け)が行われる。また、このタグは「入れ子」にすることが可能である。
また、本実施の形態では、表示形式はCSS(カスケーディング・スタイルシート)、スクリプト処理はJava(登録商標)Scriptを用いている。更に、スクリプトからコンテンツデータにアクセスするための形式として、DOM(Document Object Model)を採用しており、本実施の形態では、W3C RecommendationであるDOM Levellを拡張したものを用いている。
VTR130は、デジタルテレビ受信装置100で受信した番組の録画や再生を行う。プリンタ131は、デジタルテレビ受信装置100から送出される印刷データに基づき紙等の記録媒体上に画像を形成する印刷動作を行う。リモコン132は、後述の図2に示すような各種キーを備えており、デジタルテレビ受信装置100に対する各種操作に用いる。スピーカ133は、デジタルテレビ受信装置100から送出される音声データに基づき音声を出力する。表示器134は、デジタルテレビ受信装置100から送出される画像データに基づき各種表示を行う。
図2は、デジタルテレビ受信装置のリモコン132の構成例を示す正面図である。
図2において、リモコン132は、発光部201、電源キー202、カーソルキー203、「d」キー(dボタン)204、表示キー205、数字キー206、メニューボタン207、UP/DOWNキー208、カラーキー209を備えている。但し、本図は、本実施の形態を説明するために必要な機能を実現するための操作を行うボタンのみを表すものであり、実際のデジタルテレビ受信装置に必要なボタンはこの限りでない。
上記構成を詳述すると、発光部201は、リモコン132とデジタルテレビ受信装置100の受光部115との赤外線通信を行うものである。電源キー202は、デジタルテレビ受信装置100の電源をON/OFFするためのキーである。スティック上のカーソルキー203は、上下(前後)左右に傾けることにより、4方向のカーソル移動入力となり、スティック自体を押し込むことにより「決定」入力となるものである。「d」キー(dボタン)204は、データ放送の表示を行うためのキーである。
表示キー205は、デジタルテレビ受信装置100の表示器134における表示の切り替えを行うキーである。数字キー206は、マトリクス状に配列されており、数字入力を行うキーである。メニューボタン207は、デジタルテレビ受信装置100の表示器134にメニュー画面を表示するためのボタンである。UP/DOWNキー208は、UP、DOWN2つのキーからなるキーである。カラーキー209は、横一列に配列された青、赤、緑、黄の4色のキーから構成されている。
次に、上記の如く構成された本実施の形態に係るデジタルテレビ受信装置の動作について、そのCPU118による処理手順を示すフローチャートを始めとする図1〜図16を参照しながら詳細に説明する。
図3は、データ放送ブラウザの動作を示すフローチャートである。
図3において、ユーザがテレビ番組視聴中にリモコン132の「dボタン」204を押してデータ放送表示を指示すると、CPU118はデータ放送受信再生プログラム(ブラウザ)の実行を開始する(ステップS3−1)。これに伴い、ブラウザは、トランスポートデコーダ103を制御することにより、データカルーセル方式で送信されてくるデータ放送コンテンツの受信を開始する。そして、画面のXMLデータ及び同データに埋め込まれた画像などの関連データを取得し、メモリ112に格納する(ステップS3−2)。
ここで、図4〜図7は、ニュース番組と連動したデータ放送のスタートアップ画面用の「XMLデータ」の例を示す説明図である。本例では、<head></head>タグに囲まれた部分に、文章の名前を示すTitle要素や、スクリプトの定義を示す<script>要素を含んでいる。そして、更に本文を示す<body>要素の中に、画像や映像・音声を示す<object>要素、更に画面上の領域を示す<div>要素、文を示す<p>要素などを含んでいる。各要素にはCSSに従ったスタイル属性が記述されており、表示する際の座標、大きさ、色などの設定がなされている。
ブラウザは、上記XMLデータと関連する画像などを取得すると、XMLデータ中の<body>タグのOnLoad属性(図中A)に記述されたスクリプト関数を初期スクリプトとして実行する(ステップS3−3)。図4の<script></script>に挟まれた部分にスクリプトが記述してあり、本例ではinitialize関数(図中B)が初期スクリプトとなる。
以下、図4のスクリプト処理の動作について説明する。また、スクリプト処理の中で呼ばれる拡張DOM-APIに対応したブラウザの処理についても併せて説明する。スタート画面のinitialize関数の中では、先ず、現在スクリプトを実行中のブラウザがデータ放送印刷機能を有しているかを問い合わせる関数を呼び出す(図中C)。本実施の形態のブラウザは、スクリプトからの呼び出せる組み込みAPIとしてGetBrowserSupport()という拡張DOM-APIを有している。このAPIは、引数として"print"という文字列を与えると、1(印刷機能を有しているの意味)または0(印刷機能を有していないの意)という値を返す。
本実施の形態のデジタルテレビ受信装置及びブラウザは、データ放送印刷機能を有しているので、この場合にはこのAPIの戻り値は1となる。反対にもし実物大表示機能を有していないブラウザでこのスクリプトが実行されると、このAPIの戻り値は0となる。上記スクリプトではこのAPIの戻り値を、「印刷機能ボタンガイド」の表示許可/不許可を決定する「visibility」属性に代入する(図中D)。
ブラウザは、初期スクリプト実行後、グラフィック生成部110を介して文字図形プレーン109に対し、ボタンイメージやテキストなどの描画を行う(ステップS3−4)。これと同時に、画面合成部111を制御して、動画プレーン107の画像との合成処理の設定を行う(ステップS3−5)。
ここで、図8は、上記XMLデータをブラウザを使ってデジタルテレビ受信装置の表示器134に表示した際の表示例を示す説明図である。図中aの矩形部分は動画ウィンドウになっており、通常、画面全体に表示される動画プレーンの画像つまりニュースの映像が縮小表示されている。また、動画ウィンドウ以外の部分は、ブラウザつまりCPU118がグラフィック生成部110を使用して文字図形プレーン描画した図形や文字が表示される。
ブラウザは、図8に示す画面を表示中に、ユーザ操作により何等かの動作指示が入力されたか否かを判断する(ステップS3−6)。ユーザ操作による動作指示が入力された場合は、それが「d」キー(dボタン)204であるか否かを判断する(ステップS3−7)。ユーザ操作によりdボタン204が押下されたと判断した場合は、図8に示すデータ放送画面を終了する(ステップS3−12)。dボタン204以外の操作入力であった場合は、ユーザ操作による動作指示に応じたコンテンツ中のスクリプトを実行する(ステップS3−8)。他のページの切換命令である場合はステップS3−2に進み、そうでない場合はステップS3−10に進む。
ステップS3−6においてユーザ操作により何等かの動作指示が入力されていないと判断した場合は、放送局側において規定された動作指示があるか否かを判断する(ステップS3−10)。放送局側において規定された動作指示があった場合は、その動作指示に応じたコンテンツ中に記述されたスクリプト(不図示)を実行する(ステップS3−11)。
ここで、放送局側において規定された動作指示とは、所定時間後にページ切換えを行ったり、表示形態を変更したりする等の動作を指示するものである。
また、図8に示す画面右側には、「政治」「経済」などの更に詳しい情報を表示するためのボタンが表示されている。この画面を表示中にユーザがリモコン132のカーソルキー203の操作でボタンを選択し、決定キー203を押すことで表示(ページ)を切り替えることができる(図4〜図7のEの部分の処理と図3のステップS3−9の処理)。
図中bに示す「ニュースのまとめを印刷」と記述された「印刷ボタンガイド」は、上述の表示許可属性を示す変数が1であったために表示が行われている。「印刷ボタンガイド」は、「リモコン132の赤ボタン209を押すと、ニュースのまとめを印刷するための印刷機能が実行される」という意味である。ここでユーザがリモコン132の赤ボタン209を押すと、KeyDownというスクリプト関数の中で、印刷を行うためのページに切り替わる(図4〜図7のFと図3のステップS3−9の処理)。
図9〜図11は、印刷を行うためのXMLデータを示す説明図である。スタートアップの時と同様に、先ず、デジタルテレビ受信装置のメモリ112へ読み込まれた後、body要素のonload属性で定義されたinitialize関数が実行される(図3のステップS3−2、ステップS3−3、図9〜図11のA、B)。initialize関数では、先ず、prnSetReadyという拡張DOM-APIを読み出しを行う。この関数が呼び出されると、ブラウザは図12に示す処理を行う。
図12は、データ放送ブラウザの一部の動作を示すフローチャートである。以下、図12を参照しながらブラウザの動作を説明する。
図12において、先ず、ブラウザは最初に外部バス(本実施の形態ではIEEE1394シリアルバス)に接続されたデバイスを調査し、プリンタ機能を持つデバイスを特定する(ステップS9−1)。本実施の形態では各IEEE1394デバイス(ノード)のコンフィグレーションROM領域を読み込み、unit_spec_idの領域の値を読むことで、プリンタ機能を持つか否かを判断している。
そして、ブラウザはプリンタが見つかると(ステップS9−2でYES)、そのデバイスの識別用IDを読み込み保存する(ステップS9−3)。本実施の形態ではこの機器識別用IDとして、上述のコンフィグレーションROMのCRC値を用いている。IEEE1394では、バス上の機器を識別するノードIDがデバイスの脱着の際に発生するバスリセット後に変化してしまう。そのため、本実施の形態では上記識別用IDを用いて機器の現在のノードIDを調べ、バスリセット後も同じプリンタに対してコマンドを送れるようにしている。
その後、ブラウザはそのプリンタに対して、IEEE1394 AV/C規格で定義されているPowerコマンドを送信し(ステップS9−4)、プリンタをオンの状態へと遷移させ、1を戻り値として(ステップS9−6)リターンする。一方、プリンタが見つからなかった場合には(ステップS9−2でNO)、0を戻り値として(ステップS9−5)リターンする。
図9〜図11のinitialize関数では、prnSetReadyの戻り値として0を受けると、ステータス表示領域に「利用可能なプリンタが見つかりません」といった表示を行い、このスクリプト処理を終える。反対にプリンタが見つかった場合には、次にprnGetSpecという拡張DOM-APIが読み出される(図9〜図11のD)。この際のブラウザの処理を図13に示す。
図13は、データ放送ブラウザの一部の動作を示すフローチャートである。
図13において、ブラウザは、引数に"maker"と文字列が第1引数として設定された場合(ステップS9−11でYES)、プリンタに対してメーカ名を問い合わせる(ステップS9−12)。第2引数で設定された"××××"というメーカと一致した場合(ステップS9−13)、戻り値を1として(ステップS9−15)リターンする。なお、メーカ名の問合せの為のデータ列は不図示である。
また、ブラウザは、引数に"size"と文字列が第1引数として設定された場合(ステップS9−16でYES)、プリンタに対して現在印刷可能な用紙サイズを問い合わせる(ステップS9−17)。第2引数で設定された"A4"というサイズと一致した場合(ステップS9−18)、戻り値を1として(ステップS9−20)リターンする。
図9〜図11のスクリプト処理の例では、A4とA3のどちらかが印刷可能な場合には、ステータス表示領域に「印刷可能です」という表示を行う。また、A4もA3もどちらも印刷不可能だった場合は、「必要な紙サイズに対応していないプリンタです」という表示を行う。以降、図3のステップS3−2〜ステップS3−5の処理によって表示画面が形成される。このときの画面表示例を図14に示す。
図14は、XMLデータの表示例を示す説明図である。次に、ユーザが図14の印刷開始ボタンにカーソルがある状態から、リモコン132の決定キー203を押下すると、図9〜図11のスクリプトの関数printが実行され(図9〜図11のE)、そのなかで拡張DOM-APIのprnStart()が呼び出される。ブラウザではこの呼び出しを受けると、図15に示す処理が行われる。
図15は、データ放送ブラウザの一部の動作を示すフローチャートである。
図15において、ブラウザはプリンタ131でプリント中かどうかの調査を行う(ステップS10−1)。プリント中でなかったら、引数で与えられたXMLデータファイルをメモリ112に読み込むと共に、そのXMLデータ中のobject要素に必要な画像データを読み込む(ステップS10−2)。
更に、ブラウザはスタイル定義に従ったレイアウトでレンダリングを行い(ステップS10−3)、一旦、ハードディスク119に保存する(ステップS10−4)。そして、そのデータをプリンタ131へ転送する(ステップS10−5)。
図9〜図11のスクリプトのprint関数では、その後、タイマ(図示略)に値が設定され(図9〜図11のF)、一定周期でのスクリプト関数の呼び出しが行われるようになる。その呼び出し処理、つまりproccess_timer_eventの中で、prnGetStatusという拡張DOM-APIが"printing"という引数と共に呼び出される(図9〜図11のG)。このときのブラウザの動作を図16に示す。
図16は、データ放送ブラウザの一部の動作を示すフローチャートである。
図16において、ブラウザでは上記prnGetStatus呼び出しに対応し、第1引数が"printing"の場合は、プリンタ131に状態問い合わせコマンドを送り(ステップS10−12)、プリント実行中であるかを確認する(ステップS10−13)。プリント実行中の場合は戻り値1とし(ステップS10−15)、プリント実行中でない場合は戻り値を0として(ステップS10−14)リターンする。
そして、図9〜図11のGに示すスクリプト関数proccess_timer_eventの中では、プリント実行中であった場合にはそのままリターンする。プリント実行中で無かった場合には引数を"err_stop"として再びprnGetStatusを呼び出す。更に、エラー停止状態でないことを確認の上(ブラウザの動作は図16のステップS10−16〜ステップS10−20)、finished関数を呼び出し、ステータス表示領域に「印刷が完了しました」といった表示を行って終了する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、デジタルテレビ受信装置は、データ放送波を受信するアンテナ及びチューナ部101、データ放送波に多重化された映像データ、音声データ、画像データ、文字データを取得するデスクランブラ102を備える。更に、同装置は、取得データを蓄積するメモリ112、ハードディスク119、蓄積データを含む各種表示を行う表示器134、プリンタ131との間で通信を行うIEEE1394インタフェース114を備える。更に、同装置は、蓄積データを元に印刷データを生成しプリンタ131へ出力する制御、プリンタ131の状態を監視し、プリンタ131の状態に基づき表示器134の表示内容を変化させる制御を行うCPU118を備える。これにより、下記の効果を奏する。
従来は映像表示と音声再生のみの提供であったデータ放送サービスに、デジタルテレビ受信装置100と通信可能なプリンタ131から情報のプリントアウトを行うという新たなサービスを付加することができるようになるという効果を奏する。
更に、従来の技術とは異なり、ユーザが通常の表示用データ放送コンテンツを視聴中に、デジタルテレビ受信装置100に付設されているリモコン132のボタン操作だけで、プリントアウトが可能となる。即ち、関連する詳細な印刷データなどをプリンタ131からプリントアウトすることができるようになるという効果を奏する。
更に、プリンタ131の印刷処理の進行に合わせて、デジタルテレビ受信装置100に付設されている表示器134におけるデータ放送の表示内容を変化させることができるようになる。そのため、ユーザは印刷処理の進み具合をデジタルテレビ受信装置100上で確認できるようになり、利便性が向上するという効果を奏する。
更に、プリンタ131における印刷中に例えば用紙ジャム等の現象が発生した場合でも、デジタルテレビ受信装置100に付設されている表示器134に適切な処置を促す表示を行うことが可能となる効果を奏する。
更に、例えば新製品のプリンタを購入したユーザに対して、放送局から「プリンタの使い方教室」といったデータ放送番組を配信する。ユーザはそのデータ放送番組において、デジタルテレビ受信装置100に付設されているリモコン132で操作しながら、プリンタの使用方法やインクカートリッジの交換方法などを画像や映像で見ながら学ぶといった場合などを想定する。このような場合でも、プリンタの処理の進行に合わせて映像や音声、画像や文字の表示を切り替えることができるので、より効果的にプリンタの使い方を学ぶことができるようになるという効果を奏する。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態は、上述した第1の実施の形態に対して、以下で記述する点において相違する。本実施の形態のその他の要素は、上述した第1の実施の形態(図1、図2)の対応するものと同一なので、説明を省略する。
次に、本実施の形態に係るデジタルテレビ受信装置の動作を図17〜図22に基づき詳細に説明する。
図17〜図19は、印刷を行うためのXMLデータを示す説明図である。本実施の形態では、上記第1の実施の形態と同様に、ブラウザにより上記XMLデータがデジタルテレビ受信装置100のメモリ112へ読み込まれた後、body要素のonload属性で定義されたinitialize関数が実行される(図中A)。initialize関数では、「プリンタを接続してください」といった内容のステータス表示を設定しリターンする。そして、ブラウザはレンダリング処理を実行し表示器134に画面表示を行う。
その後、ユーザがプリンタ131をデジタルテレビ受信装置100のIEEE1394バスに接続するか、もしくはプリンタ131の主電源をオンにする。これに伴い、上記図17〜図19の(I)に記述されている<de_event>要素に含まれる<de_item>のonoccur属性に設定されたスクリプト関数が実行される。本例では、onoccur="proccess_device_event"が記述されているので、この関数が実行されることになる。また、device_group="printer"という記述は、プリンタ131からのイベントの場合だけスクリプト関数の実行を行うようにしている。
上記図17〜図19のD,E,F,G,Hに示すように、proccess_device_event関数では、イベント内容を特定し、イベントに対応した表示内容の変更を行っている。例えば、プリンタ131がデジタルテレビ受信装置100に接続されたことを示す"device_attach"というイベント内容であれば、表示器134に「プリンタを認識しました。確認しています」といった表示を行う。更に、プリンタ131のスペックを問い合わせるための拡張DOM-APIを呼び出す。また、"print_finished"というイベント内容の場合は、表示器134に「印刷が完了しました」という表示を行う。
次に、データ放送ブラウザの内部において上記イベントの発行を司るイベント監視タスクの動作を図20〜図21に基づき説明する。
図20〜図21は、データ放送ブラウザの一部の動作(ブラウザにおけるイベント監視タスクの動作)を示すフローチャートである。
図20〜図21において、イベント監視タスクは、デジタルテレビ受信装置100のCPU118が、IEEE1394インタフェース114からの割込み信号を受信すると起動される(ステップS12−1)。イベント監視タスクは、IEEE1394インタフェース114から情報の内容を読み出す(ステップS12−2)。
そして、バスリセットであった場合には(ステップS12−3でYES)、IEEE1394インタフェース114から、現在のIEEE1394バスに接続されているデバイスのリストを読み込んで保存する。これと共に、以前保存したリストと比較を行い、デバイスが追加されたか否かを判断する(ステップS12−4)。デバイスが追加された場合には(ステップS12−5でYES)、追加されたデバイスのコンフィグレーションROMのUnit_spec_id領域を読み出し、追加されたデバイスの種類を認識する(ステップS12−6)。
もし、その種類のデバイスが、図17〜図19に示すXMLデータの<de_item>要素のdevice_group属性に設定されたものと等しい場合は(ステップS12−8)、同様に、<de_item>要素のevent_id属性に設定された値と比較される(ステップS12−13)。
図17〜図19のXMLデータの例では、特にevent_id要素は指定していないため、全てのevent_idが対象となる。そして、スクリプトからアクセス可能なオブジェクトである、document.currentEventというオブジェクトのDeviceGroupという変数と、EventIDという変数に対して値をセットする(ステップS12−14)。更に、<de_item>要素のonoccur属性に設定されたスクリプト関数の呼び出しを行う(ステップS12−15)。
例えばプリンタ131がデジタルテレビ受信装置100のIEEE1394バスに接続されたとすると、DeviceGroup変数にはプリンタを意味する"printer"の値が、EventIDには接続されたことを意味する"device_attached"の値がセットされる。そして、図17〜図19のproccess_device_eventというスクリプト関数が実行される。
ステップS12−3において、バスリセットでなかった場合には、外部の接続機器からのコマンドを受信したか否かを判断する(ステップS12−9)。コマンドを受信したと判断した場合は、IEEE1394インタフェース114からデータを読み出し(ステップS12−10)、受信したコマンドの送信元のデバイスの種類を認識し(ステップS12−11)、ステップS12−12に進む。デバイスの種類が、図17〜図19に示すXMLデータの<de_item>要素のdevice_group属性に設定されたものと等しい場合はステップS12−13に進み、前述の如く処理を行う。
以上説明したように、本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様に以下の効果を奏する。即ち、従来は映像表示と音声再生のみの提供であったデータ放送サービスに、デジタルテレビ受信装置100と通信可能なプリンタ131から情報のプリントアウトを行うという新たなサービスを付加することができるようになる等の各種効果を奏する。
[他の実施の形態]
上記第1及び第2の実施の形態では、現在放送されているデータ放送を受信し再生表示する場合のみを説明したが、本発明の趣旨からすれば、これに限定されるものではない。例えば一度VTR130で録画された場合でも、デジタルテレビ受信装置100のハードディスク119に保存されたコンテンツを再生表示する場合であっても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、上記第2の実施の形態では、デジタルテレビ受信装置100がプリンタ131からのイベントを受けると、「紙がなくなりました」などのステータス表示の表示内容を変更する例を示したが、本発明の趣旨からすれば、これに限定されるものではない。プリンタ131からのイベントによって動画や音声を切り替えることも可能である。図17〜図19のGに示したように、デジタルテレビ受信装置100がプリンタ131からインクが無くなったというコマンドを受信すると、イベント処理の中で動画領域(図22のaに示す領域)で再生している動画や音声を切り替えることができる。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、デジタルテレビ受信装置100と、VTR130、プリンタ131、スピーカ133、表示器134とを別構成とした場合を例に上げたが、本発明の趣旨からすれば、これに限定されるものではない。デジタルテレビ受信装置100と、VTR130、プリンタ131、スピーカ133、表示器134の内の任意のものを一体化した構成とすることもできる。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、デジタルテレビ受信装置100と通信可能な外部装置としてプリンタを例に挙げたが、本発明の趣旨からすれば、これに限定されるものではない。外部装置としては、プリンタの他に、例えば画像読取機能・印刷機能・ファクシミリ機能等を有する複合機(MFP)を用いることもできる。
図24は、本発明のデータ放送受信再生方法を実行するプログラム及び関連データが記憶媒体からコンピュータ等の装置に供給される概念例を示す説明図である。上記プログラム及び関連データは、フロッピー(登録商標)ディスクやCD−ROM等の記憶媒体241をコンピュータ等の装置242に装備された記憶媒体ドライブの挿入口243に挿入することで供給される。その後、上記プログラム及び関連データを、記憶媒体241から一旦ハードディスクにインストールしハードディスクからRAMにロードする。或いはハードディスクにインストールせずに直接RAMにロードする。これにより、上記プログラム及び関連データを実行することが可能となる。
この場合、第1〜第2の実施の形態に係るデジタルテレビ受信装置において、上記プログラムを実行させる場合は、以下のように行う。例えば上記図24を参照して説明したようなコンピュータ等の装置を介してデジタルテレビ受信装置に上記プログラム及び関連データを供給する。或いはデジタルテレビ受信装置に予め上記プログラム及び関連データを格納しておく。これにより、プログラム実行が可能となる。
図23は、本発明のデータ放送受信再生方法を実行するプログラム及び関連データを記憶した記憶媒体の記憶内容の構成例を示す説明図である。記憶媒体は、例えばボリューム情報231、ディレクトリ情報232、プログラム実行ファイル233、プログラム関連データファイル234等の記憶内容で構成される。上記プログラムは、上記各実施の形態で説明した各フローチャート及び制御手順に基づきプログラムコード化されたものである。
なお、上記各実施の形態では、外部機器との接続にIEEE1394を用いているが、これに限定されるものではなく、その他のバスシステム、またはネットワークシステムを用いてもよい。