JP2004229161A - データ放送受信再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷を完了した場合にのみ、広告主又は情報提供者に通知する。
【解決手段】放送データの受信データを印刷処理する場合、プリンタ131のステータスを監視し、印刷が正常に完了した場合に、印刷完了実績情報として、ユーザID、放送日時、印刷日時及びプリント識別ID(ファイル名)を印刷実績情報管理サーバ150へ送信する。印刷途中で停止した場合、印刷未完了実績情報として、ユーザID、そのデータ放送番組のチャンネル、プログラムID及び放送日時、印刷日時、プリント識別ID(又はファイル名)、並びにプリンタに転送済みのデータ量をサーバ150に送信する。
【選択図】 図1
【解決手段】放送データの受信データを印刷処理する場合、プリンタ131のステータスを監視し、印刷が正常に完了した場合に、印刷完了実績情報として、ユーザID、放送日時、印刷日時及びプリント識別ID(ファイル名)を印刷実績情報管理サーバ150へ送信する。印刷途中で停止した場合、印刷未完了実績情報として、ユーザID、そのデータ放送番組のチャンネル、プログラムID及び放送日時、印刷日時、プリント識別ID(又はファイル名)、並びにプリンタに転送済みのデータ量をサーバ150に送信する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はデータ放送受信再生装置に関し、より具体的には、文字・画像・音声・映像などが多重化されたデータ放送コンテンツを受信、表示及び印刷するデータ放送受信再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
BSデジタル放送において、現在、データ放送が開始されている。これは、放送局からデータを放送電波に重畳して送信し、受信装置側では、放送波を受信・蓄積し、データを画面上に表示するものである。
【0003】
BSデジタル放送を受信するテレビ受信機の構成を説明する。放送局では、通常のテレビ番組の番組データ、音声データ及びデータ放送データが符号化される。そして、それらの符号化信号が多重化された後に、変調されてアンテナから出力される。アンテナから出された信号は放送衛星(BS)を介してユーザ側端末(テレビ受信機)に送られる。
【0004】
テレビ受信機では、チューナが、受信した信号のうちからユーザによって選択された番組に対応するチャンネルの周波数帯域の信号を抽出する。チューナは、入力された信号に対して、復調及び誤り訂正等の処理を施し、トランスポートストリーム(TS)と呼ばれる形式のデジタルデータを生成する。チューナの出力データは、デスクランブラを介してトランスポートデコーダに印加される。
【0005】
トランスポートデコーダは、ユーザによって選択された番組に対応するパケットを抽出する。そして、抽出されたパケット内の映像データはビデオデコーダによって復号化された後、グラフィックバッファ内の動画プレーンに送られる。抽出されたパケット内の音声データは、オーディオデコーダによって復号化された後、スピーカに出力される。抽出されたパケット内のデータ放送データは、CPU(中央演算処理装置)に送られて復号化された後、データ記憶装置に格納される。CPUは、データ放送の内容を表示する際に、データ記憶装置に格納したデータを読み出し、グラフィック生成部により文字図形の画像データに変換した後、グラフィックバッファの文字図形プレーンまたは静止画プレーンに送られる。
【0006】
文字図形プレーンは、主にデータ放送におけるUI(ユーザインターフェース)となるボタン、テキスト、図形及び絵などのビットイメージを格納するものであり、静止画プレーンは、写真画像などのビットイメージを格納する。
【0007】
画像合成部は、グラフィックバッファ内の動画プレーン、文字図形プレーン及び静止画プレーンに格納される各グラフィックデータを合成処理し、表示器へ出力する。
【0008】
放送局は、ISO/IEC13818−6に規定されているDSM−CCのデータカルーセル方式に基づき、データ放送のデジタルデータを繰り返し送出する。トランスポートデコーダによってフィルタリングされたデータ放送データには、テキスト情報、スクリプト情報、画像情報及び映像・音声データが含まれており、テキスト情報は、W3Cの規定するXML(eXtensible Markup Language)によって記述されている。
【0009】
データ放送サービスには、独立データ放送と番組連動型データ放送がある。前者により、視聴者は、手軽に様々な情報を閲覧できるようになる。後者により、テレビ番組と連動した情報を文字や画像で表示させるサービスを提供できる。
【0010】
現在、データ放送を利用して様々なサービスを一般家庭の視聴者に提供する試みがなされている。例えば、データ放送サービスによって配信された情報をテレビ画面に表示するだけでなく、リモコンを使って簡単にプリンタで印刷して残すことができれば、さらにサービスの幅が広がると同時に、ユーザの利便性も今よりさらに高いものとなると考えられる。
【0011】
例えば、データ放送で商品パンフレットやカタログを配信し、受信機側で印刷するという応用が考えられている。これにより、従来、商品のカタログ、チラシ及びパンフレットなどの印刷物をダイレクトメール又は宅配サービスで郵送していた商品販売事業者(広告主)にとっては、カタログデータを作成して配信するだけになり、大きなコストメリットが生まれる。一方、ユーザ側としては、欲しいカタログやパンフレットがすぐに手に入るというメリットが生まれるものの、印刷にかかるコスト(インク代及び紙代など)を負担しなければならなくなるというデメリットも生まれてしまう。そこで、印刷を行ったユーザに対し事業者(広告主)側から特典を与えるといったサービスが求められる。例えば、カタログを印刷したユーザに対し、プレゼントを贈ったり、PPV(ペイ・パー・ビュー)番組の視聴権利を与えたり、割引を行ったり、印刷紙を無料送付したりするといったサービスである。
【0012】
また、データ放送を利用した異なるサービスとして、データ放送で写真集及びポスターなどの著作権のあるコンテンツを配信し、受信機で印刷するという応用も考えられている。特開平11−313191号公報には、新聞、雑誌及びポスター等の情報を配信して印刷するシステムが記載されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来の放送システム及びテレビ受信装置では、データ放送を応用した上述のサービスを行う上で、以下に示すような課題がある。
【0014】
第1の課題として、従来の放送システム及びテレビ受像装置では、カタログ印刷を実際に行ったユーザを確認し、特典を与えるユーザを特定することが困難であった。特開平10−108145号公報には、データ放送を視聴しながら一定の操作をすることで電子クーポンを発行する方法が記載されている。この方法では、例えば、ユーザが画面に表示された印刷ボタンを選択したということはわかるものの、ユーザが本当にカタログを手にしたのかを確認するには至っていない。例えば、印刷を途中でキヤンセルしたり、紙とインク消費しないように故意にインクを抜いた状態でプリントを行ったとしても、それを認識できない。印刷ボタンを選択したユーザ全てに一様に特典を与えることしかできず、事業者側(広告主側)及び放送事業者側にとって「価値のない負担」となることがある。
【0015】
また第2の課題として、従来の放送システム及びテレビ受像機では、写真集及びポスターなどの有料コンテンツの印刷枚数をカウントして課金することはできたが、有料印刷コンテンツをきちんと印刷できたときにのみ課金を行う方法がなかった。例えば、ポスターを印刷したいユーザが紙の種類を間違えて低品位印刷用の紙をセットしていた場合でも、印刷枚数としてカウントされてしまい、ユーザにとって「価値のない負担」となることがあった。
【0016】
本発明は、これらの問題を解決し、データ放送番組を視聴中のユーザがリモコン操作で簡単に欲しい情報を印刷できるデータ放送受信再生装置であって、印刷がきちんと行われたことを確認し、ユーザ側と広告主側(または放送サービス側)共に「価値のない負担」をすることなく公平なサービス運営が行えるデータ放送受信再生装置を実現することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記問題を解決するため数多くの実験と試行錯誤を繰り返した結果、本件請求項1記載のデータ放送受信再生装置においては、デジタル放送波を受信する受信手段、放送波に多重化された映像、音声、画像、文字データ、からなる表示データと、文字や画像データからなる印刷データを取得するデータ取得手段、取得したデータを蓄積する蓄積手段、蓄積された表示データを表示画面に表示する表示手段と、外部に接続された印刷装置への前記印刷データを転送すると共に前記印刷装置の状態を取得する印刷装置通信手段と、印刷確認手段を有し、前記印刷確認手段は前記印刷装置通信手段を介して印刷処理が正常終了したかを監視し、正常終了した場合には少なくとも前記印刷データの識別データを含む印刷履歴情報を蓄積することを特徴とする構成とした。
【0018】
【実施例】
図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0019】
(第1実施例)
図1は、本発明の一実施例であるデジタルテレビ受信装置100の概略構成ブロック図を示す。
【0020】
不図示のアンテナにより受信された信号は、チューナ101に入力する。チューナ101は、入力された信号に復調及び誤り訂正等の処理を施し、トランスポートストリーム(TS)と呼ばれる形式のデジタルデータを生成する。そのトランスポートストリーム(TS)のデータは、デスクランブラ102に入力する。
【0021】
デスクランブラ102は、視聴制限のためのスクランブルがかけられているTSデータがチューナ部101から入力した場合、TSデータに含まれるデスクランブルの為の鍵情報とICカード制御部117から出力される鍵情報とに基づいて、スクランブルを解除し、トランスポートデコーダ103に出力する。
【0022】
ICカード制御部117は、ユーザの契約情報及びTSデータに含まれるデスクランブラの為の鍵情報を解く為の鍵情報が格納されているICカードを含み、デスクランブラ102から入力されたデスクランブルのための鍵情報を解く為の鍵情報があった場合、その鍵情報をデスクランブラ102に出力する。
【0023】
また、デスクランブラ102は、チューナ101からスクランブルがかけられていないTSデータが入力した場合には、TSデータをトランスポートデコーダ103に出力する。
【0024】
トランスポートデコーダ103は、ユーザによって選択された番組に対応するパケットを抽出する。抽出されたパケット内の映像データは、ビデオデコーダ106によって復号化された後、グラフィックバッファ121内の動画プレーン107に送られる。抽出されたパケット内の音声データは、オーディオデコーダ104によって復号化された後、D/A変換器105を介してスピーカ133に出力される。抽出されたパケット内のデータ放送データは、CPU118に接続されているバス122を介してメモリ112に取り込まれ、CPU118の後述する処理によって復号化された後、ハードディスク119に格納される。CPU118は、データ放送の内容を表示する際には、データ記憶装置に格納したデータを読み出し、グラフィック生成部110により文字・図形の画像データに変換した後、グラフィックバッファ121の文字図形プレーン109又は静止画プレーン108に送られる。
【0025】
画面合成部111は、グラフィックバッファ内の映像プレーン、文字図形プレーン及び静止画プレーンに格納されたグラフィックデータを合成又は切換えし、表示器134へ出力する。
【0026】
表示器134は、送られてきた画像を表示する。表示器134は、その内部に表示器134の画面サイズ等の情報を保存したメモリを有しており、そのメモリの情報はテレビ受信装置と表示器134の間で接続されたシリアルバスによってテレビ受信装置100へと送られ、シリアルインターフェース及びバス122を介してCPU118の管理するメモリ112に格納される。
【0027】
バス122には更にIEEE1394インターフェース114及びモデム113が接続している。IEEE1394インターフェース114は、テレビ受信装置100が外部に接続されたVTR130及びプリンタ131とプロトコル通信を行う為に用いられる。モデム113は、電話回線経由で放送事業者などが運営するサーバ・コンピュータ150と情報通信を行う為に用いられる。
【0028】
データ放送のデジタルデータは、ISO/IEC13818−6に規定されているDSM−CCのデータカルーセル方式により放送局から繰り返し送出される。トランスポートデコーダ103によってフィルタリングされたデータ放送データは、テキスト情報、スクリプト情報、画像情報及び映像・音声データを含む。テキスト情報は、W3Cの規定するXML(eXtensible Markup Language)によって記述されている。
【0029】
本実施例ではデータ放送再生用XMLの仕様として、HTML4.0をXML1.0で再定式化したXHTML仕様を基本とする仕様を用いる。XMLでは、文書中の文字列にタグ(<xxx>と</xxx>で囲まれた部分)によって属性付け(意味付け)が行われる。このタグは、入れ子にすることが可能である。
【0030】
本実施例での表示形式にはCSS(カスケーディング・スタイルシート)を用い、スクリプト処理にはJavaScript(商標)を用いている。スクリプトからコンテンツデータにアクセスする形式として、DOM(DocumentObject Model)を採用している。本実施例では、W3C RecommendationであるDOM Level1を拡張したものを用いている。
【0031】
リモコン116の平面図を図2に示す。ただし、図2には、本実施例を説明する為に必要な機能を実現するための操作ボタンのみ図示してある。実際の受信装置には、より多くの操作ボタンがある。
【0032】
201はリモコン132と受光部115(図1)との赤外線通信を行うための発光部、202は電源のオン/オフを指示する電源キーである。203はスティック状のカーソルキーであり、上下(前後)左右に傾けることにより、4方向のカーソル移動入力となり、スティック自体を押し込むことにより「決定」入力となる。
【0033】
204はデータ放送の表示を指示する「d」キー(dボタン)、205は表示の切り替えを行う表示キー、206はマトリクス状にならんだ数字キー、207はメニュー画面を表示する為のメニューボタンである。
【0034】
208はアップキー及びダウンキーからなるアップ/ダウンキーである。209はカラーキーであり、青、赤、緑及び黄の4色のボタンが横一列に並んでいる。
【0035】
CPU118による処理手順を示すフローチャートを参照して、上記構成のデジタルテレビ受信装置の動作を説明する。
【0036】
図3は、CPU118で動作するデータ放送受信再生プログラムの動作フローチャートである。このプログラムは、データ受信プログラム、データ表示プログラム、スクリプト実行プログラム及びデータ印刷プログラムからなるが、これらをまとめて、「ブラウザ」と呼ぶ。
【0037】
ユーザがテレビ番組視聴中にリモコンのdボタン240を押してデータ放送表示を指示すると、ブラウザのデータ放送表示プログラムの実行が開始される(S3−1)。
【0038】
次にトランスポートデコーダ103を制御して、データカルーセル方式で送信されてくるデータ放送コンテンツの受信を開始し、画面表示用のXMLデータ、印刷用XMLデータ及びこれらXMLデータに埋め込まれた画像・動画などの関連データを取得し、メモリ112またはハードディスク119に格納する(S3−2)。
【0039】
説明例では、XMLデータとして、startup.xml及びprint.xml、これらXMLデータ内に埋め込まれた情報としての、shouhin1.png、shouhin2.png、shouhin3.png、・・・、及びshouhin21.pngという画像データが、メモリ112又はハードディスク119に格納されると仮定する。
【0040】
下記XMLソース(1)は、本実施例で用いるXMLデータの一例として商品の紹介をするデータ放送番組のスタートアップ画面用のXMLデータ(startup.xml)のソース例を示す。この例では、<head>及び</head>タグに囲まれた部分に、文章の名前を示すTitle要素及びスクリプトの定義を示す<script>要素を含んでいる。さらに、本文を示す<body>要素の中に、画像及び映像・音声を示す<object>要素、画面上の領域を示す<div>要素、文を示す<p>要素などを含む。各要素にはCSSに従ったスタイル属性が記述されており、表示する際の座標、大きさ及び色などのパラメータ値が設定されている。
【0041】
ブラウザスタートアップページ(初期ページ)における<body>タグのOnLoad属性(図4の(A))に記述されたスクリプト関数を初期スクリプトとして実行する(S3−3)。図4の<script>と</script>に挟まれた部分がスクリプト記述であり、この例では、initialize関数(下記XMLソース(1)の(B))が初期スクリプトとなる。
【0042】
ブラウザは、XMLデータの<body>要素の中身に記述された情報に基づき、ページ情報の描画処理(S3−4)と画像合成処理(S3−5)を実行する。その後、ユーザイベント及び放送イベントなどのイベント発生に応じて、スクリプトを実行する(S3−6、S3−7)、
図4は、下記XMLソース(1)に示すXMLデータをブラウザが表示した様子を示す。画面には、3つの商品の写真と情報が表示されている。図中、bで示す部分はリモコンの「赤」ボタンを押すとカタログ印刷が行われることを示す表示である。
【0043】
図5は、下記XMLソース(1)のXMLデータに記述されたユーザ入力イベント(リモコン・キーイベント)発生時の処理スクリプトの動作フローチャートである。以後、この処理の順にブラウザの動作を説明する。また、スクリプト処理の中で呼ばれる印刷用拡張DOM−APIに対応したブラウザの印刷処理プログラムの動作をあわせて説明する。
【0044】
ユーザが図4の表示画面の状態でリモコン132のボタンを押すと、ブラウザのスクリプト処理プログラムによって図5のキーイベントスクリプトKeyDown()が実行され、そして、押されたボタンが赤ボタンだった場合(S6−1)、印刷処理プログラムの印刷処理関数が呼び出される(S6−2)。下記XMLソース(1)に示す例では、prnStart()関数が呼ばれる。
【0045】
ブラウザの印刷処理プログラムは、この呼び出しを受けると、図6に示す処理を実行する。まず、プリント中かどうかを調査し(S7−1)、印刷中でなかったら、引数で与えられたXMLデータファイルをメモリに読み込むと共にそのXMLデータ中のobject要素を印刷する為に必要な画像データを読み込む(S7−2)。下記XMLソース(1)に示す例では、print.xmlというXMLデータが用いられている。
【0046】
print.xmlで記述されたスタイル定義に従ったレイアウトでレンダリングを行い(S7−3)、その結果を一旦ディスクに保存し(S7−4)、プリンタへ転送する(S7−5)。本実施例では、全データをプリンタに転送すると印刷処理関数の処理が終了し、次に、prnGetStatusというプリンタ状態取得関数が”error_stop”という引数と共に呼び出される(S6−4)。図7は、プリンタ状態取得関数prnGetStatusの動作フローチャートを示す。ブラウザの印刷処理プログラムでは、このprnGetStatus呼び出しに対応し、第1引数が”error_stop”の場合は、プリンタに状態問い合わせコマンドを送り、プリント処理でエラーが発生しなかったかどうかが調査され(S7−18)、S6−3の処理は終了する。
【0047】
下記XMLソース(2)はprint.xmlのソース例を示し、図8は、印刷された商品カタログの印刷例を示す。
【0048】
プリンタへのデータ転送が行われ、かつプリンタがエラー状態にない場合にのみ、電話回線によるホストコンピュータへの接続が行われ(S6−5)、印刷完了実績情報としてユーザID、放送日時、印刷日時及びプリント識別ID(ファイル名)がホストコンピュータの印刷実績情報管理サーバ150へ送られる。ホストコンピュータの印刷実績情報管理サーバ150は、受信したデータを印刷実績として保存する。印刷実績情報管理サーバ150に保存された情報は、商品販売事業者などによってカタログ印刷を実際に行ったユーザに対する特典サービスの実施などに用いられる。
【0049】
以上の説明からわかるように、本実施例では、プリンタでの印刷処理がエラーを発生することなく実行された場合のみ、印刷実績が保存され、特典などのユーザサービスに用いられる。
【0050】
(第2実施例)
第1実施例では、図5に示すように一つのスクリプトの中で、印刷処理、印刷終了確認処理及びホストへの接続・印刷実績情報の送信処理を行ったが、印刷処理を行うスクリプトと、印刷終了確認及びホストへの接続・データ送信処理を行うスクリプトとを分けて実行してもよい。第2実施例として、そのように変更した実施例を説明する。
【0051】
下記XMLソース(3)は、第2実施例におけるXMLデータのソースの一部を示す。残りの部分は、代1実施例と同様なので割愛する。また図9,図10及び図11は、第2実施例においてXMLデータに記述されたスクリプト処理の流れを示すフローチャートである。
【0052】
第2実施例では、ユーザのボタン入力によってキーイベントスクリプトが実行される。印刷を指示するボタンが押されたことを認識すると(S11−1)、印刷処理関数が呼び出され(S11−2)、ブラウザのプリント処理プログラムが図6に示す処理を実行する。さらに、定期的にプリンタの状態を監視するタイマ処理スクリプトを実行させるためのタイマを起動し(S11−3)、このタイマイベント、タイマ処理スクリプト、及び、タイマ処理スクリプトから呼び出される印刷完了処理スクリプトを、常駐するように登録する(S11−4)。この登録動作は、下記XMLソース(3)に示す拡張DOM−APIであるsetResident()というAPIを呼ぶことで行われる。このAPIが呼ばれると、ブラウザは、タイマオブジェクト及びスクリプトの処理内容をメモリに保存する。
【0053】
この登録動作により、ブラウザは、たとえユーザが印刷中に他のページに切り替えたり、データ放送の表示を止めたりしても、イベントを定期的に発生させ、タイマ処理スクリプトを実行し続ける。
【0054】
印刷が終了したことを認識すると、タイマ処理スクリプトは、印刷完了処理スクリプトを呼び出し、印刷完了実績情報がホストコンピュータの印刷実績情報管理サーバ150に送られる。印刷実績情報管理サーバ150は、受信したデータを印刷実績として保存する。
【0055】
図12は、本実施例における、視聴者(ユーザ)、放送事業者及び商品販売事業者間の関係を示す。上述のように、放送事業者側の印刷実績情報管理サーバ150に保存された印刷実績情報のリストは商品販売事業者に送られ、商品販売事業者は、そのリストを基にカタログ印刷を実際に行った視聴者(=ユーザ)を特定し、そのユーザに対する特典サービスの実施などを行う。
【0056】
(第3実施例)
本発明の第3の実施例では、ブラウザは、プリンタに対し状態を問い合わせるための通信を行うことなく、印刷完了を確認する。本実施例では、ブラウザは、図13に示すように、ユーザのボタン入力によって実行されるキーイベントスクリプト処理のなかで印刷を意味するボタンが押されたと認識した場合(S13−1)、ユニークなコードを生成して記憶し(S13−2、S13−3)、そのコードを印刷データに追加する(S13−4)。ユニークなコードは例えば、乱数などから作った1〜2桁の数字などでよい。また、数字ではなく、リモコン132のカラーボタンのいずれかでも良い。
【0057】
コードを印刷物の何処に印刷するかを、予め放送局から配信されるXMLデータに、
<div style=”position:absolute; font−size=14; left:80; top:1000; width:200; height:20”>印刷が終了したらリモコンで<unique_code></unique_code>と入力してください</div>
というように、<unique_code>というタグで予め指定してある場合、ブラウザは、そのタグの内容を生成したコードを代入し、<unique_code>53</unique_code>とする処理を行う。このようなタグが予め定義されていない場合、印刷処理の最終ページの余白に行っても良い。
【0058】
キーイベントスクリプト処理は、印刷を行う為の印刷処理関数prnStart()を呼び出して(S13−5)、カタログの印刷を実行する。ブラウザの印刷処理プログラムは、prnStart関数の呼び出しに伴い、図6に示す処理により、印刷用のデータの生成とプリンタへのデータ転送を実行する。プリンタへのデータ転送処理には、新たなスレッド(又はプロセス)が生成されて、バックグラウンド処理として実行され、prnStart()関数は、ここで処理を終える。
【0059】
図15は、印刷が正常に終了した際のプリンタ出力例を示す。図15に示すように、カタログの一部に前述のユニークコードが印刷される。
【0060】
次に、ブラウザは、図14に示す印刷完了確認処理スクリプトを実行し、図17に示すようなコード入力画面(ページ)を表示する(S13−11)。印刷されたカタログの番号をユーザが見て、リモコ132ンでコードを入力すると(S13−12)、入力されたコードとステップS13−2で記憶しておいたコードとが比較される(S13−13)。両コードが一致した場合(S13−13)、ブラウザは、ICカード制御部117との通信を行い、−(マイナス)300円という金額をパラメータとして、PPV番組の購入を指示する(S13−14)。このPPV購入記録は、ICカード135に保存される。
【0061】
ICカード135に保存されたPPV購入記録(課金情報)は、放送局からの指示又はユーザの指示で電話回線を使ったホストコンピュータとの接続が行われた際に送信され、PPV視聴履歴情報及び課金情報として放送事業者の管理するPPC視聴履歴サーバに保存される。
【0062】
ここでは、図14に示す印刷完了確認処理は印刷処理実行直後に実行されるとしたが、例えば、ショッピング番組の終了前に放送局からの指示(放送イベント)によってその処理を開始するようにしても良い。
【0063】
また、図16に示すように、カラーボタンの色を入力するようにしてもよく、その場合は、図18に示すような入力画面を表示しても良い。
【0064】
(第4実施例)
以上では、商品カタログを印刷する場合を例に説明してきたが、次に、ポスター及びタレント写真などの著作権を含む有料印刷コンテンツを印刷する場合を説明する。ここでは一つの表示用XMLデータ及び1又は複数のポスター画像印刷データ(例えば、JPEGなどによる圧縮データ)が受信され、メモリまたはディスクに格納されているものとする。
【0065】
ブラウザは、ユーザのリモコン操作又は放送局からの放送イベントをきっかけとして、表示用XMLデータを基に図22に示すような、ポスター印刷を促す画面を表示する。ユーザがリモコンを介してカードID及び/又は暗証番号などの必要情報を入力し、印刷開始を意味するボタン(図22の例では赤ボタン)を押すと、ブラウザは、XMLデータに記述されたスクリプト情報に基づきキーイベントスクリプトを実行する。図19は、このスクリプト処理の流れを示すフローチャートである。
【0066】
このキーイベントスクリプトで、印刷を意味するボタンが押されたことを認識すると(S16−1)、印刷用拡張DOM−APIであるprnStart()関数が呼び出される。このとき引数として(”丸丸x子.jpg”)というパラメータが設定されているとする。prnStart()関数の動作に関しては、図6に示したように印刷用データが作成され、プリンタへ転送される。プリンタへのデータ転送処理には新たなスレッド(又はプロセス)が生成され、バックグラウンド処理として実行される。prnStart()関数としては、ここで処理を終える。
【0067】
キーイベントスクリプト実行中のブラウザは、prnStart()関数の呼び出し後、第2実施例と同様にタイマを起動し、タイマイベント、タイマ処理スクリプト及び印刷完了処理スクリプトを常駐するように登録する(S16−4)。タイマイベントにより定期的に呼び出されるタイマ処理スクリプトは、プリント終了を検知すると(S16−12)、印刷完了処理スクリプトを呼び出す(S16−13)。
【0068】
印刷完了処理スクリプトは、印刷エラーが発生していないことを確認すると(S16−20、S16−21)、ICカード制御部117に印刷完了実績情報の保存と課金処理を指示する(S16−23)。本実施例では、印刷完了実績情報として、
(1)ユーザID、
(2)そのデータ放送番組のチャンネル、プログラムID及び放送日時、
(3)印刷日時、並びに、
(4)プリント識別ID(又はファイル名)
を保存する。
【0069】
タイマイベント、タイマ処理スクリプト及び印刷完了処理スクリプトの常駐登録を解除し(S16−27)、処理を終える。
【0070】
一方、印刷エラーが発生したことを認識すると、図6のステップS7−10で保存したデータ転送量の割合(%値)を取得し(S16−24)、この情報願印刷未完了実績情報としてICカードに保存される(S16−25)。本実施例では、印刷未完了実績情報として、
(1)ユーザID、
(2)そのデータ放送番組のチャンネル、プログラムID及び放送日時、
(3)印刷日時、
(4)プリント識別ID(又はファイル名)、並びに
(5)プリンタに転送済みのデータ量
を保存する。
【0071】
ICカード135に保存された印刷完了実績情報、印刷未完了実績情報及び課金情報は、ユーザの指示又は放送局から送られてくる放送イベントをきっかけとして、モデム及び電話回線を介してホストコンピュータに転送される。ホストコンピュータでは、受信したこれらの情報を印刷実績情報管理サーバ150に保存する。
【0072】
以上、説明したように、本実施例では、ユーザ操作によるリモコン操作で印刷が開始され、正常に印刷が終了すると、印刷完了情報がICカードに保存され、さらに課金処理が行われる。従って、印刷エラーなどでユーザが正しい印刷結果を受け取れない場合には、課金処理が行われることはない。また、ユーザが印刷終了直前に故意にプリンタの電源をオフにするなどしてエラーを発生させて、大部分が印刷されたポスターなどを無料で手にすることも考えられるが、エラー時点での印刷進捗状態を示す情報としてデータ転送量を含む印刷未完了履歴がサーバに送られ保存されることで、前述の方法などで何度もコンテンツの無料印刷を行う悪質なユーザを特定することが可能となる。
【0073】
(その他)
なお、上記実施例ではデータ放送のコンテンツ記述、表示スタイル記述及び印刷スタイル記述をXML及びCSSを用いて説明したが、本発明は、このような記述法に限定されず、HTMLなどで有っても良いし、また、マークアップ言語以外のデータ情報フォーマットであっても良い。同様に、スクリプト処理に関してはJavaScriptの仕様に準じた例で実施例を説明したが、これも、他のスクリプト言語、マクロ言語またはJava(登録商標)言語などで開発されたプログラムであってもよい。
【0074】
また、上記実施例では、現在放送されているTS(トランスポートストリーム)を受信し、再生表示又は印刷する場合のみを説明したが、本発明の趣旨からすれば、これに限ることなく、例えば、TSを一旦、ビデオ機器又はハードディスク装置に記録し、事後的に再生表示・印刷する場合にも適用される。
【0075】
以上の説明では、商品販売事業者がカタログの印刷を行ったユーザに対して提供するサービスをPPV(有料番組)の視聴特典又はプレゼントの配送などとしたが、本発明は勿論、このようなサービスに限定されない。商品の割引クーポン、並びに、携帯電話の利用料金及び通常受けられるサービスのグレードアップであってもよい。
【0076】
(他の実施態様)
【実施態様1】前記印刷履歴情報は、さらに、受信した表示データの識別データ、放送日時データ、印刷日時データ、ユーザ識別データのうち、一つもしくは複数を有することを特徴とする請求項1に記載のデータ放送受信再生装置。
【実施態様2】前記印刷確認手段はさらに、印刷装置による印刷処理が正常終了しなかった場合に、印刷履歴情報として少なくとも印刷データの識別データを含み、さらに表示データの識別データ、放送日時データ、印刷日時データ、ユーザ識別データ、正常終了しなかった印刷処理の進捗データのうち一つ以上を蓄積することを特徴とする請求項1に記載のデータ放送受信再生装置。
【実施態様3】前記印刷データは商品やサービスの広告または、パンフレット、カタログの情報であることを特徴とする請求項1に記載のデータ放送受信再生装置。
【実施態様4】ICカードへのデータ通信を行うカード通信手段を有し、前記印刷確認手段は前記印刷履歴情報をICカードに蓄積することを特徴とする請求項1に記載のデータ放送受信再生装置。
【実施態様5】更に、サービスセンターとの通信を行うセンター通信手段を有し、前記印刷確認手段は前記印刷履歴情報をセンターに送信することを特徴とする請求項1に記載のデータ放送受信再生装置。
【実施態様6】前記印刷確認手段は印刷の正常終了確認後、プラスもしくはマイナスの課金処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のデータ放送受信再生装置。
【実施態様7】前記印刷確認手段は印刷の正常終了確認後、有料放送番組の視聴権データを蓄積することを特徴とする請求項1に記載のデータ放送受信再生装置。
【実施態様8】前記印刷データに含まれる文字データはマークアップ言語で記述され、印刷レイアウト情報と処理スクリプト情報を含むことを特徴とする請求項1に記載のデータ放送受信再生装置。
【実施態様9】映像、音声、画像、文字データ等で構成され、放送手段により伝送される放送データを視聴者のデータ放送受信再生装置で受信、蓄積、再生表示すると共に、前記データ放送受信再生装置はさらに前記放送データを印刷装置に転送し、印刷装置にて印刷出力せしめる機能と、印刷が正常に終了したことを確認する機能と、印刷が終了したことを示す印刷履歴情報を通信回線を介して情報センターに送信する機能を備え、さらに情報センターのデータ蓄積管理装置が前記データ放送受信再生装置から受信した印刷履歴情報を蓄積することを特徴とするデータ放送サービスシステム。
【実施態様10】前記放送手段は広告主からの広告データまたカタログデータを蓄積し、放送データに変換して放送を行い、さらに前記情報センターに蓄積された印刷履歴情報は通信回線を介して広告主のデータ蓄積装置へと転送され、前記広告主のデータ蓄積データに蓄積されることを特徴とする実施態様9に記載のデータ放送サービスシステム。
【実施態様11】前記印刷履歴情報は、さらに、受信した表示データの識別データ、放送日時データ、印刷日時データ、ユーザ識別データのうち、一つもしくは複数を有することを特徴とする実施態様9に記載のデータ放送サービスシステム。
【実施態様12】前記データ放送受信再生装置は印刷履歴情報をICカードに蓄積することを特徴とする実施態様9に記載のデータ放送サービスシステム。
【実施態様13】前記データ放送受信再生装置は印刷の正常終了確認後、ICカードに蓄積された課金情報に対してプラスもしくはマイナスの課金処理を行うことを特徴とする実施態様12に記載のデータ放送サービスシステム。
【実施態様14】前記印刷確認手段は印刷の正常終了確認後、有料放送番組の視聴権データを蓄積することを特徴とする実施態様9に記載のデータ放送サービスシステム。
【実施態様15】前記印刷データに含まれる文字データはマークアップ言語で記述され、印刷レイアウト情報と処理スクリプト情報を含むことを特徴とする実施態様9に記載のデータ放送サービスシステム。
【実施態様16】デジタル放送波を受信する受信手段と、
放送波に多重化された映像、音声、画像、文字データからなる表示データと、文字や画像データからなる印刷データを取得するデータ取得手段と、
取得したデータを蓄積する蓄積手段と、
蓄積された表示データを表示画面に表示する表示手段と、
ユーザ入力手段と、
外部に接続された印刷装置への前記印刷データを転送する印刷装置通信手段と、
前記印刷確認手段は少なくとも一桁からなる数字コードを生成し、印刷データに前記コードデータを追加したのちに印刷データを前記印刷装置に転送すると共に、ユーザ入力手段より前記コードの入力が行われた場合に、少なくとも前記印刷データの識別データを含む印刷履歴情報を蓄積する印刷確認手段
とを具備することを特徴とするデータ放送受信再生装置。
【実施態様17】デジタル放送波を受信する受信手段、放送波に多重化された映像、音声、画像、文字データ、からなる表示データと、文字や画像データからなる印刷データを取得するデータ取得手段、取得したデータを蓄積する蓄積手段、蓄積された表示データを表示画面に表示する表示手段と、複数のボタンを有するユーザ入力手段、外部に接続された印刷装置への前記印刷データを転送する印刷装置通信手段と、印刷確認手段を備え、前記印刷確認手段は前記ユーザ入力手段のボタンのうち一つを選択し、該ボタンの表記もしくはボタン色と同一の表記もしくは色の情報を印刷データと共に印刷装置に転送し、さらに前記印刷確認手段はユーザ入力手段で入力されたボタンと前記選択したボタンが一致した場合に、少なくとも前記印刷データの識別データを含む印刷履歴情報を蓄積することを特徴とする実施態様16に記載のデータ放送受信再生装置。
【実施態様18】デジタル放送波を受信する受信手段と、
放送波に多重化された映像、音声、画像、文字データ、スクリプトデータからなるデータ放送ページデータを取得するデータ取得手段と、
取得したデータを蓄積するメモリ手段と、
蓄積されたデータを表示画面に表示する表示手段と、
データの表示中に前記スクリプトの実行を行い、データ表示が終了するとスクリプトの実行を終了するスクリプト実行手段
とを備え、前記スクリプト実行手段は、前記スクリプトの実行中にスクリプトデータ常駐要求があった場合には、データ表示終了後も前記スクリプトデータに基づくスクリプト動作を引き続き実行することを特徴とするデータ放送受信再生装置。
【実施態様19】前記データ放送受信再生装置はさらに印刷手段を有し、データ表示中にデータの印刷を開始した場合、前記スクリプト実行手段は印刷手段における印刷処理が正常終了するまで前記スクリプトの動作を実行することを特徴とする実施態様18に記載のデータ放送受信再生装置。
【0077】
【発明の効果】
以上の説明から容易に理解できるように、本発明によれば、データ放送サービスを使って、印刷情報を視聴者の受信機に送信し、受信機側でリモコン操作だけで簡単に印刷できるようになる。
【0078】
例えば、商品販売事業者側からデータ放送を使って商品のパンフレット及びカタログ等を配信して、視聴者側(ユーザ側)で印刷可能とするサービスにおいて、本発明によれば、印刷を実際に行った視聴者を特定できるようになるので、印刷を実際に行ってくれた視聴者だけに事業者側から特典やサービスを提供することが可能になる。これにより、従来、このようなサービスを行う上で問題となり得た視聴者側の印刷コスト負担を軽減することができるようになる。
【0079】
さらに、本発明では、視聴者側でカタログ及びパンフレット等を実際に印刷することなく不正に上記サービスや特典を受けようとした場合は、サービスが受けられないか、もしくはそのような視聴者を特定することができるようになるので、事業者側にとっては無駄な負担がなくなり、従来よりも広告主側の満足度の高い放送サービス提供システムを実現できる。
【0080】
特にテレビを使ったショッピングなどで、商品のカタログを印刷してくれた視聴者は、将来そのカタログを見て他の商品を購入する可能性が高く、事業者側としてもそのようなユーザを特定し、積極的に広告やサービスを提供することができるようになるという点においても本発明のメリットは大きい。
【0081】
また、本発明によれば、事業者側からデータ放送を使って有料の印刷コンテンツを配信して、視聴者側で印刷可能とするサービスにおいて、従来は印刷した枚数で課金する方法しかなかったが、本発明によれば実際に印刷を行った視聴者を特定できるようになるので、印刷中にプリンタにトラブルがあった場合や印刷する用紙を間違えて実際に正しい印刷出力を得られなかったユーザからは課金しないようにすることができるようになる。これにより、視聴者側での無駄な負担をなくした、従来よりさらに顧客満足度の高い放送サービスシステムの運営が可能となる。
【0082】
従来、インターネット及びパソコンを使ったサービスで、クーポンを含むページを印刷してお店に持参すると割引が受けられるといったサービスや、有料の印刷コンテンツをダウンロードできるサービスが実在するが、本発明は、ユーザが実際に印刷を行い印刷物がユーザ側で生成されたということがわかるので、前述のように従来にないサービス提供が可能になるというメリットがある。
【0083】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施例におけるテレビ受信機の概略構成ブロック図である。
【図2】リモコン132の平面図である。
【図3】CPU118で動作するブラウザソフトウェアの一部のフローチャートである。
【図4】XMLソース(1)に示すXMLデータに対応する表示例である。
【図5】XMLソース(1)に示すXMLデータに記述されたスクリプト処理の動作フローチャートである。
【図6】第1実施例における印刷処理プログラムの関数prnStart()のフローチャートである。
【図7】第1実施例における印刷処理プログラムの関数prnGetStatus()のフローチャートである。
【図8】XMLソース(2)に示すXMLデータによってレイアウト処理された印刷出力例である。
【図9】XMLソース(3)に示すスクリプト動作のキーイベントスクリプトのフローチャートである。
【図10】XMLソース(3)に示すスクリプト動作のタイマ処理スクリプトのフローチャートである。
【図11】XMLソース(3)に示すスクリプト動作の印刷完了情報送信処理スクリプトのフローチャートである。
【図12】第2実施例における、視聴者(ユーザ)、放送事業者及び商品販売事業者間の関係を示す模式図である。
【図13】第3実施例におけるスクリプト処理のキーイベントスクリプトのフローチャートである。
【図14】第3実施例におけるスクリプト処理の印刷完了確認処理スクリプトのフローチャートである。
【図15】第3実施例における印刷出力結果の一例である。
【図16】第3実施例における印刷出力結果の別例である。
【図17】第3実施例におけるデータ放送画面の、ユーザにデータ入力を促す画面の一例である。
【図18】第3実施例におけるデータ放送画面の、ユーザにデータ入力を促す画面の別例である。
【図19】第4実施例におけるスクリプト処理のキーイベントスクリプトのフローチャートである。
【図20】第4実施例におけるスクリプト処理のタイマ処理スクリプトのフローチャートである。
【図21】第4実施例におけるスクリプト処理の印刷完了処理スクリプトのフローチャートである。
【図22】第4実施例におけるデータ放送画面の、ユーザにデータ入力を促す画面の一例である。
【符号の説明】
100:デジタルテレビ受信装置
101:チューナ
102:デスクランブラ
103:トランスポートデコーダ
104:オーディオデコーダ
105:D/A変換器
106:ビデオデコーダ
107:動画プレーン
108:静止画プレーン
109:文字図形プレーン
110:グラフィック生成部
111:画面合成部
112:メモリ
113:モデム
114:IEEE1394インターフェース
115:受光部
116:リモコン
117:ICカード制御部
118:CPU
119:ハードディスク
121:グラフィックバッファ
122:バス
130:VTR
131:プリンタ
132:リモコン
133:スピーカ
134:表示器
135:ICカード
150:サーバ
201:発光部
202:電源キー
203:カーソルキー
204:dキー又はdボタン
205:表示キー
206:数字キー
207:メニューボタン
208:アップ/ダウンキー
209:カラーキー
【発明の属する技術分野】
本発明はデータ放送受信再生装置に関し、より具体的には、文字・画像・音声・映像などが多重化されたデータ放送コンテンツを受信、表示及び印刷するデータ放送受信再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
BSデジタル放送において、現在、データ放送が開始されている。これは、放送局からデータを放送電波に重畳して送信し、受信装置側では、放送波を受信・蓄積し、データを画面上に表示するものである。
【0003】
BSデジタル放送を受信するテレビ受信機の構成を説明する。放送局では、通常のテレビ番組の番組データ、音声データ及びデータ放送データが符号化される。そして、それらの符号化信号が多重化された後に、変調されてアンテナから出力される。アンテナから出された信号は放送衛星(BS)を介してユーザ側端末(テレビ受信機)に送られる。
【0004】
テレビ受信機では、チューナが、受信した信号のうちからユーザによって選択された番組に対応するチャンネルの周波数帯域の信号を抽出する。チューナは、入力された信号に対して、復調及び誤り訂正等の処理を施し、トランスポートストリーム(TS)と呼ばれる形式のデジタルデータを生成する。チューナの出力データは、デスクランブラを介してトランスポートデコーダに印加される。
【0005】
トランスポートデコーダは、ユーザによって選択された番組に対応するパケットを抽出する。そして、抽出されたパケット内の映像データはビデオデコーダによって復号化された後、グラフィックバッファ内の動画プレーンに送られる。抽出されたパケット内の音声データは、オーディオデコーダによって復号化された後、スピーカに出力される。抽出されたパケット内のデータ放送データは、CPU(中央演算処理装置)に送られて復号化された後、データ記憶装置に格納される。CPUは、データ放送の内容を表示する際に、データ記憶装置に格納したデータを読み出し、グラフィック生成部により文字図形の画像データに変換した後、グラフィックバッファの文字図形プレーンまたは静止画プレーンに送られる。
【0006】
文字図形プレーンは、主にデータ放送におけるUI(ユーザインターフェース)となるボタン、テキスト、図形及び絵などのビットイメージを格納するものであり、静止画プレーンは、写真画像などのビットイメージを格納する。
【0007】
画像合成部は、グラフィックバッファ内の動画プレーン、文字図形プレーン及び静止画プレーンに格納される各グラフィックデータを合成処理し、表示器へ出力する。
【0008】
放送局は、ISO/IEC13818−6に規定されているDSM−CCのデータカルーセル方式に基づき、データ放送のデジタルデータを繰り返し送出する。トランスポートデコーダによってフィルタリングされたデータ放送データには、テキスト情報、スクリプト情報、画像情報及び映像・音声データが含まれており、テキスト情報は、W3Cの規定するXML(eXtensible Markup Language)によって記述されている。
【0009】
データ放送サービスには、独立データ放送と番組連動型データ放送がある。前者により、視聴者は、手軽に様々な情報を閲覧できるようになる。後者により、テレビ番組と連動した情報を文字や画像で表示させるサービスを提供できる。
【0010】
現在、データ放送を利用して様々なサービスを一般家庭の視聴者に提供する試みがなされている。例えば、データ放送サービスによって配信された情報をテレビ画面に表示するだけでなく、リモコンを使って簡単にプリンタで印刷して残すことができれば、さらにサービスの幅が広がると同時に、ユーザの利便性も今よりさらに高いものとなると考えられる。
【0011】
例えば、データ放送で商品パンフレットやカタログを配信し、受信機側で印刷するという応用が考えられている。これにより、従来、商品のカタログ、チラシ及びパンフレットなどの印刷物をダイレクトメール又は宅配サービスで郵送していた商品販売事業者(広告主)にとっては、カタログデータを作成して配信するだけになり、大きなコストメリットが生まれる。一方、ユーザ側としては、欲しいカタログやパンフレットがすぐに手に入るというメリットが生まれるものの、印刷にかかるコスト(インク代及び紙代など)を負担しなければならなくなるというデメリットも生まれてしまう。そこで、印刷を行ったユーザに対し事業者(広告主)側から特典を与えるといったサービスが求められる。例えば、カタログを印刷したユーザに対し、プレゼントを贈ったり、PPV(ペイ・パー・ビュー)番組の視聴権利を与えたり、割引を行ったり、印刷紙を無料送付したりするといったサービスである。
【0012】
また、データ放送を利用した異なるサービスとして、データ放送で写真集及びポスターなどの著作権のあるコンテンツを配信し、受信機で印刷するという応用も考えられている。特開平11−313191号公報には、新聞、雑誌及びポスター等の情報を配信して印刷するシステムが記載されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来の放送システム及びテレビ受信装置では、データ放送を応用した上述のサービスを行う上で、以下に示すような課題がある。
【0014】
第1の課題として、従来の放送システム及びテレビ受像装置では、カタログ印刷を実際に行ったユーザを確認し、特典を与えるユーザを特定することが困難であった。特開平10−108145号公報には、データ放送を視聴しながら一定の操作をすることで電子クーポンを発行する方法が記載されている。この方法では、例えば、ユーザが画面に表示された印刷ボタンを選択したということはわかるものの、ユーザが本当にカタログを手にしたのかを確認するには至っていない。例えば、印刷を途中でキヤンセルしたり、紙とインク消費しないように故意にインクを抜いた状態でプリントを行ったとしても、それを認識できない。印刷ボタンを選択したユーザ全てに一様に特典を与えることしかできず、事業者側(広告主側)及び放送事業者側にとって「価値のない負担」となることがある。
【0015】
また第2の課題として、従来の放送システム及びテレビ受像機では、写真集及びポスターなどの有料コンテンツの印刷枚数をカウントして課金することはできたが、有料印刷コンテンツをきちんと印刷できたときにのみ課金を行う方法がなかった。例えば、ポスターを印刷したいユーザが紙の種類を間違えて低品位印刷用の紙をセットしていた場合でも、印刷枚数としてカウントされてしまい、ユーザにとって「価値のない負担」となることがあった。
【0016】
本発明は、これらの問題を解決し、データ放送番組を視聴中のユーザがリモコン操作で簡単に欲しい情報を印刷できるデータ放送受信再生装置であって、印刷がきちんと行われたことを確認し、ユーザ側と広告主側(または放送サービス側)共に「価値のない負担」をすることなく公平なサービス運営が行えるデータ放送受信再生装置を実現することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記問題を解決するため数多くの実験と試行錯誤を繰り返した結果、本件請求項1記載のデータ放送受信再生装置においては、デジタル放送波を受信する受信手段、放送波に多重化された映像、音声、画像、文字データ、からなる表示データと、文字や画像データからなる印刷データを取得するデータ取得手段、取得したデータを蓄積する蓄積手段、蓄積された表示データを表示画面に表示する表示手段と、外部に接続された印刷装置への前記印刷データを転送すると共に前記印刷装置の状態を取得する印刷装置通信手段と、印刷確認手段を有し、前記印刷確認手段は前記印刷装置通信手段を介して印刷処理が正常終了したかを監視し、正常終了した場合には少なくとも前記印刷データの識別データを含む印刷履歴情報を蓄積することを特徴とする構成とした。
【0018】
【実施例】
図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0019】
(第1実施例)
図1は、本発明の一実施例であるデジタルテレビ受信装置100の概略構成ブロック図を示す。
【0020】
不図示のアンテナにより受信された信号は、チューナ101に入力する。チューナ101は、入力された信号に復調及び誤り訂正等の処理を施し、トランスポートストリーム(TS)と呼ばれる形式のデジタルデータを生成する。そのトランスポートストリーム(TS)のデータは、デスクランブラ102に入力する。
【0021】
デスクランブラ102は、視聴制限のためのスクランブルがかけられているTSデータがチューナ部101から入力した場合、TSデータに含まれるデスクランブルの為の鍵情報とICカード制御部117から出力される鍵情報とに基づいて、スクランブルを解除し、トランスポートデコーダ103に出力する。
【0022】
ICカード制御部117は、ユーザの契約情報及びTSデータに含まれるデスクランブラの為の鍵情報を解く為の鍵情報が格納されているICカードを含み、デスクランブラ102から入力されたデスクランブルのための鍵情報を解く為の鍵情報があった場合、その鍵情報をデスクランブラ102に出力する。
【0023】
また、デスクランブラ102は、チューナ101からスクランブルがかけられていないTSデータが入力した場合には、TSデータをトランスポートデコーダ103に出力する。
【0024】
トランスポートデコーダ103は、ユーザによって選択された番組に対応するパケットを抽出する。抽出されたパケット内の映像データは、ビデオデコーダ106によって復号化された後、グラフィックバッファ121内の動画プレーン107に送られる。抽出されたパケット内の音声データは、オーディオデコーダ104によって復号化された後、D/A変換器105を介してスピーカ133に出力される。抽出されたパケット内のデータ放送データは、CPU118に接続されているバス122を介してメモリ112に取り込まれ、CPU118の後述する処理によって復号化された後、ハードディスク119に格納される。CPU118は、データ放送の内容を表示する際には、データ記憶装置に格納したデータを読み出し、グラフィック生成部110により文字・図形の画像データに変換した後、グラフィックバッファ121の文字図形プレーン109又は静止画プレーン108に送られる。
【0025】
画面合成部111は、グラフィックバッファ内の映像プレーン、文字図形プレーン及び静止画プレーンに格納されたグラフィックデータを合成又は切換えし、表示器134へ出力する。
【0026】
表示器134は、送られてきた画像を表示する。表示器134は、その内部に表示器134の画面サイズ等の情報を保存したメモリを有しており、そのメモリの情報はテレビ受信装置と表示器134の間で接続されたシリアルバスによってテレビ受信装置100へと送られ、シリアルインターフェース及びバス122を介してCPU118の管理するメモリ112に格納される。
【0027】
バス122には更にIEEE1394インターフェース114及びモデム113が接続している。IEEE1394インターフェース114は、テレビ受信装置100が外部に接続されたVTR130及びプリンタ131とプロトコル通信を行う為に用いられる。モデム113は、電話回線経由で放送事業者などが運営するサーバ・コンピュータ150と情報通信を行う為に用いられる。
【0028】
データ放送のデジタルデータは、ISO/IEC13818−6に規定されているDSM−CCのデータカルーセル方式により放送局から繰り返し送出される。トランスポートデコーダ103によってフィルタリングされたデータ放送データは、テキスト情報、スクリプト情報、画像情報及び映像・音声データを含む。テキスト情報は、W3Cの規定するXML(eXtensible Markup Language)によって記述されている。
【0029】
本実施例ではデータ放送再生用XMLの仕様として、HTML4.0をXML1.0で再定式化したXHTML仕様を基本とする仕様を用いる。XMLでは、文書中の文字列にタグ(<xxx>と</xxx>で囲まれた部分)によって属性付け(意味付け)が行われる。このタグは、入れ子にすることが可能である。
【0030】
本実施例での表示形式にはCSS(カスケーディング・スタイルシート)を用い、スクリプト処理にはJavaScript(商標)を用いている。スクリプトからコンテンツデータにアクセスする形式として、DOM(DocumentObject Model)を採用している。本実施例では、W3C RecommendationであるDOM Level1を拡張したものを用いている。
【0031】
リモコン116の平面図を図2に示す。ただし、図2には、本実施例を説明する為に必要な機能を実現するための操作ボタンのみ図示してある。実際の受信装置には、より多くの操作ボタンがある。
【0032】
201はリモコン132と受光部115(図1)との赤外線通信を行うための発光部、202は電源のオン/オフを指示する電源キーである。203はスティック状のカーソルキーであり、上下(前後)左右に傾けることにより、4方向のカーソル移動入力となり、スティック自体を押し込むことにより「決定」入力となる。
【0033】
204はデータ放送の表示を指示する「d」キー(dボタン)、205は表示の切り替えを行う表示キー、206はマトリクス状にならんだ数字キー、207はメニュー画面を表示する為のメニューボタンである。
【0034】
208はアップキー及びダウンキーからなるアップ/ダウンキーである。209はカラーキーであり、青、赤、緑及び黄の4色のボタンが横一列に並んでいる。
【0035】
CPU118による処理手順を示すフローチャートを参照して、上記構成のデジタルテレビ受信装置の動作を説明する。
【0036】
図3は、CPU118で動作するデータ放送受信再生プログラムの動作フローチャートである。このプログラムは、データ受信プログラム、データ表示プログラム、スクリプト実行プログラム及びデータ印刷プログラムからなるが、これらをまとめて、「ブラウザ」と呼ぶ。
【0037】
ユーザがテレビ番組視聴中にリモコンのdボタン240を押してデータ放送表示を指示すると、ブラウザのデータ放送表示プログラムの実行が開始される(S3−1)。
【0038】
次にトランスポートデコーダ103を制御して、データカルーセル方式で送信されてくるデータ放送コンテンツの受信を開始し、画面表示用のXMLデータ、印刷用XMLデータ及びこれらXMLデータに埋め込まれた画像・動画などの関連データを取得し、メモリ112またはハードディスク119に格納する(S3−2)。
【0039】
説明例では、XMLデータとして、startup.xml及びprint.xml、これらXMLデータ内に埋め込まれた情報としての、shouhin1.png、shouhin2.png、shouhin3.png、・・・、及びshouhin21.pngという画像データが、メモリ112又はハードディスク119に格納されると仮定する。
【0040】
下記XMLソース(1)は、本実施例で用いるXMLデータの一例として商品の紹介をするデータ放送番組のスタートアップ画面用のXMLデータ(startup.xml)のソース例を示す。この例では、<head>及び</head>タグに囲まれた部分に、文章の名前を示すTitle要素及びスクリプトの定義を示す<script>要素を含んでいる。さらに、本文を示す<body>要素の中に、画像及び映像・音声を示す<object>要素、画面上の領域を示す<div>要素、文を示す<p>要素などを含む。各要素にはCSSに従ったスタイル属性が記述されており、表示する際の座標、大きさ及び色などのパラメータ値が設定されている。
【0041】
ブラウザスタートアップページ(初期ページ)における<body>タグのOnLoad属性(図4の(A))に記述されたスクリプト関数を初期スクリプトとして実行する(S3−3)。図4の<script>と</script>に挟まれた部分がスクリプト記述であり、この例では、initialize関数(下記XMLソース(1)の(B))が初期スクリプトとなる。
【0042】
ブラウザは、XMLデータの<body>要素の中身に記述された情報に基づき、ページ情報の描画処理(S3−4)と画像合成処理(S3−5)を実行する。その後、ユーザイベント及び放送イベントなどのイベント発生に応じて、スクリプトを実行する(S3−6、S3−7)、
図4は、下記XMLソース(1)に示すXMLデータをブラウザが表示した様子を示す。画面には、3つの商品の写真と情報が表示されている。図中、bで示す部分はリモコンの「赤」ボタンを押すとカタログ印刷が行われることを示す表示である。
【0043】
図5は、下記XMLソース(1)のXMLデータに記述されたユーザ入力イベント(リモコン・キーイベント)発生時の処理スクリプトの動作フローチャートである。以後、この処理の順にブラウザの動作を説明する。また、スクリプト処理の中で呼ばれる印刷用拡張DOM−APIに対応したブラウザの印刷処理プログラムの動作をあわせて説明する。
【0044】
ユーザが図4の表示画面の状態でリモコン132のボタンを押すと、ブラウザのスクリプト処理プログラムによって図5のキーイベントスクリプトKeyDown()が実行され、そして、押されたボタンが赤ボタンだった場合(S6−1)、印刷処理プログラムの印刷処理関数が呼び出される(S6−2)。下記XMLソース(1)に示す例では、prnStart()関数が呼ばれる。
【0045】
ブラウザの印刷処理プログラムは、この呼び出しを受けると、図6に示す処理を実行する。まず、プリント中かどうかを調査し(S7−1)、印刷中でなかったら、引数で与えられたXMLデータファイルをメモリに読み込むと共にそのXMLデータ中のobject要素を印刷する為に必要な画像データを読み込む(S7−2)。下記XMLソース(1)に示す例では、print.xmlというXMLデータが用いられている。
【0046】
print.xmlで記述されたスタイル定義に従ったレイアウトでレンダリングを行い(S7−3)、その結果を一旦ディスクに保存し(S7−4)、プリンタへ転送する(S7−5)。本実施例では、全データをプリンタに転送すると印刷処理関数の処理が終了し、次に、prnGetStatusというプリンタ状態取得関数が”error_stop”という引数と共に呼び出される(S6−4)。図7は、プリンタ状態取得関数prnGetStatusの動作フローチャートを示す。ブラウザの印刷処理プログラムでは、このprnGetStatus呼び出しに対応し、第1引数が”error_stop”の場合は、プリンタに状態問い合わせコマンドを送り、プリント処理でエラーが発生しなかったかどうかが調査され(S7−18)、S6−3の処理は終了する。
【0047】
下記XMLソース(2)はprint.xmlのソース例を示し、図8は、印刷された商品カタログの印刷例を示す。
【0048】
プリンタへのデータ転送が行われ、かつプリンタがエラー状態にない場合にのみ、電話回線によるホストコンピュータへの接続が行われ(S6−5)、印刷完了実績情報としてユーザID、放送日時、印刷日時及びプリント識別ID(ファイル名)がホストコンピュータの印刷実績情報管理サーバ150へ送られる。ホストコンピュータの印刷実績情報管理サーバ150は、受信したデータを印刷実績として保存する。印刷実績情報管理サーバ150に保存された情報は、商品販売事業者などによってカタログ印刷を実際に行ったユーザに対する特典サービスの実施などに用いられる。
【0049】
以上の説明からわかるように、本実施例では、プリンタでの印刷処理がエラーを発生することなく実行された場合のみ、印刷実績が保存され、特典などのユーザサービスに用いられる。
【0050】
(第2実施例)
第1実施例では、図5に示すように一つのスクリプトの中で、印刷処理、印刷終了確認処理及びホストへの接続・印刷実績情報の送信処理を行ったが、印刷処理を行うスクリプトと、印刷終了確認及びホストへの接続・データ送信処理を行うスクリプトとを分けて実行してもよい。第2実施例として、そのように変更した実施例を説明する。
【0051】
下記XMLソース(3)は、第2実施例におけるXMLデータのソースの一部を示す。残りの部分は、代1実施例と同様なので割愛する。また図9,図10及び図11は、第2実施例においてXMLデータに記述されたスクリプト処理の流れを示すフローチャートである。
【0052】
第2実施例では、ユーザのボタン入力によってキーイベントスクリプトが実行される。印刷を指示するボタンが押されたことを認識すると(S11−1)、印刷処理関数が呼び出され(S11−2)、ブラウザのプリント処理プログラムが図6に示す処理を実行する。さらに、定期的にプリンタの状態を監視するタイマ処理スクリプトを実行させるためのタイマを起動し(S11−3)、このタイマイベント、タイマ処理スクリプト、及び、タイマ処理スクリプトから呼び出される印刷完了処理スクリプトを、常駐するように登録する(S11−4)。この登録動作は、下記XMLソース(3)に示す拡張DOM−APIであるsetResident()というAPIを呼ぶことで行われる。このAPIが呼ばれると、ブラウザは、タイマオブジェクト及びスクリプトの処理内容をメモリに保存する。
【0053】
この登録動作により、ブラウザは、たとえユーザが印刷中に他のページに切り替えたり、データ放送の表示を止めたりしても、イベントを定期的に発生させ、タイマ処理スクリプトを実行し続ける。
【0054】
印刷が終了したことを認識すると、タイマ処理スクリプトは、印刷完了処理スクリプトを呼び出し、印刷完了実績情報がホストコンピュータの印刷実績情報管理サーバ150に送られる。印刷実績情報管理サーバ150は、受信したデータを印刷実績として保存する。
【0055】
図12は、本実施例における、視聴者(ユーザ)、放送事業者及び商品販売事業者間の関係を示す。上述のように、放送事業者側の印刷実績情報管理サーバ150に保存された印刷実績情報のリストは商品販売事業者に送られ、商品販売事業者は、そのリストを基にカタログ印刷を実際に行った視聴者(=ユーザ)を特定し、そのユーザに対する特典サービスの実施などを行う。
【0056】
(第3実施例)
本発明の第3の実施例では、ブラウザは、プリンタに対し状態を問い合わせるための通信を行うことなく、印刷完了を確認する。本実施例では、ブラウザは、図13に示すように、ユーザのボタン入力によって実行されるキーイベントスクリプト処理のなかで印刷を意味するボタンが押されたと認識した場合(S13−1)、ユニークなコードを生成して記憶し(S13−2、S13−3)、そのコードを印刷データに追加する(S13−4)。ユニークなコードは例えば、乱数などから作った1〜2桁の数字などでよい。また、数字ではなく、リモコン132のカラーボタンのいずれかでも良い。
【0057】
コードを印刷物の何処に印刷するかを、予め放送局から配信されるXMLデータに、
<div style=”position:absolute; font−size=14; left:80; top:1000; width:200; height:20”>印刷が終了したらリモコンで<unique_code></unique_code>と入力してください</div>
というように、<unique_code>というタグで予め指定してある場合、ブラウザは、そのタグの内容を生成したコードを代入し、<unique_code>53</unique_code>とする処理を行う。このようなタグが予め定義されていない場合、印刷処理の最終ページの余白に行っても良い。
【0058】
キーイベントスクリプト処理は、印刷を行う為の印刷処理関数prnStart()を呼び出して(S13−5)、カタログの印刷を実行する。ブラウザの印刷処理プログラムは、prnStart関数の呼び出しに伴い、図6に示す処理により、印刷用のデータの生成とプリンタへのデータ転送を実行する。プリンタへのデータ転送処理には、新たなスレッド(又はプロセス)が生成されて、バックグラウンド処理として実行され、prnStart()関数は、ここで処理を終える。
【0059】
図15は、印刷が正常に終了した際のプリンタ出力例を示す。図15に示すように、カタログの一部に前述のユニークコードが印刷される。
【0060】
次に、ブラウザは、図14に示す印刷完了確認処理スクリプトを実行し、図17に示すようなコード入力画面(ページ)を表示する(S13−11)。印刷されたカタログの番号をユーザが見て、リモコ132ンでコードを入力すると(S13−12)、入力されたコードとステップS13−2で記憶しておいたコードとが比較される(S13−13)。両コードが一致した場合(S13−13)、ブラウザは、ICカード制御部117との通信を行い、−(マイナス)300円という金額をパラメータとして、PPV番組の購入を指示する(S13−14)。このPPV購入記録は、ICカード135に保存される。
【0061】
ICカード135に保存されたPPV購入記録(課金情報)は、放送局からの指示又はユーザの指示で電話回線を使ったホストコンピュータとの接続が行われた際に送信され、PPV視聴履歴情報及び課金情報として放送事業者の管理するPPC視聴履歴サーバに保存される。
【0062】
ここでは、図14に示す印刷完了確認処理は印刷処理実行直後に実行されるとしたが、例えば、ショッピング番組の終了前に放送局からの指示(放送イベント)によってその処理を開始するようにしても良い。
【0063】
また、図16に示すように、カラーボタンの色を入力するようにしてもよく、その場合は、図18に示すような入力画面を表示しても良い。
【0064】
(第4実施例)
以上では、商品カタログを印刷する場合を例に説明してきたが、次に、ポスター及びタレント写真などの著作権を含む有料印刷コンテンツを印刷する場合を説明する。ここでは一つの表示用XMLデータ及び1又は複数のポスター画像印刷データ(例えば、JPEGなどによる圧縮データ)が受信され、メモリまたはディスクに格納されているものとする。
【0065】
ブラウザは、ユーザのリモコン操作又は放送局からの放送イベントをきっかけとして、表示用XMLデータを基に図22に示すような、ポスター印刷を促す画面を表示する。ユーザがリモコンを介してカードID及び/又は暗証番号などの必要情報を入力し、印刷開始を意味するボタン(図22の例では赤ボタン)を押すと、ブラウザは、XMLデータに記述されたスクリプト情報に基づきキーイベントスクリプトを実行する。図19は、このスクリプト処理の流れを示すフローチャートである。
【0066】
このキーイベントスクリプトで、印刷を意味するボタンが押されたことを認識すると(S16−1)、印刷用拡張DOM−APIであるprnStart()関数が呼び出される。このとき引数として(”丸丸x子.jpg”)というパラメータが設定されているとする。prnStart()関数の動作に関しては、図6に示したように印刷用データが作成され、プリンタへ転送される。プリンタへのデータ転送処理には新たなスレッド(又はプロセス)が生成され、バックグラウンド処理として実行される。prnStart()関数としては、ここで処理を終える。
【0067】
キーイベントスクリプト実行中のブラウザは、prnStart()関数の呼び出し後、第2実施例と同様にタイマを起動し、タイマイベント、タイマ処理スクリプト及び印刷完了処理スクリプトを常駐するように登録する(S16−4)。タイマイベントにより定期的に呼び出されるタイマ処理スクリプトは、プリント終了を検知すると(S16−12)、印刷完了処理スクリプトを呼び出す(S16−13)。
【0068】
印刷完了処理スクリプトは、印刷エラーが発生していないことを確認すると(S16−20、S16−21)、ICカード制御部117に印刷完了実績情報の保存と課金処理を指示する(S16−23)。本実施例では、印刷完了実績情報として、
(1)ユーザID、
(2)そのデータ放送番組のチャンネル、プログラムID及び放送日時、
(3)印刷日時、並びに、
(4)プリント識別ID(又はファイル名)
を保存する。
【0069】
タイマイベント、タイマ処理スクリプト及び印刷完了処理スクリプトの常駐登録を解除し(S16−27)、処理を終える。
【0070】
一方、印刷エラーが発生したことを認識すると、図6のステップS7−10で保存したデータ転送量の割合(%値)を取得し(S16−24)、この情報願印刷未完了実績情報としてICカードに保存される(S16−25)。本実施例では、印刷未完了実績情報として、
(1)ユーザID、
(2)そのデータ放送番組のチャンネル、プログラムID及び放送日時、
(3)印刷日時、
(4)プリント識別ID(又はファイル名)、並びに
(5)プリンタに転送済みのデータ量
を保存する。
【0071】
ICカード135に保存された印刷完了実績情報、印刷未完了実績情報及び課金情報は、ユーザの指示又は放送局から送られてくる放送イベントをきっかけとして、モデム及び電話回線を介してホストコンピュータに転送される。ホストコンピュータでは、受信したこれらの情報を印刷実績情報管理サーバ150に保存する。
【0072】
以上、説明したように、本実施例では、ユーザ操作によるリモコン操作で印刷が開始され、正常に印刷が終了すると、印刷完了情報がICカードに保存され、さらに課金処理が行われる。従って、印刷エラーなどでユーザが正しい印刷結果を受け取れない場合には、課金処理が行われることはない。また、ユーザが印刷終了直前に故意にプリンタの電源をオフにするなどしてエラーを発生させて、大部分が印刷されたポスターなどを無料で手にすることも考えられるが、エラー時点での印刷進捗状態を示す情報としてデータ転送量を含む印刷未完了履歴がサーバに送られ保存されることで、前述の方法などで何度もコンテンツの無料印刷を行う悪質なユーザを特定することが可能となる。
【0073】
(その他)
なお、上記実施例ではデータ放送のコンテンツ記述、表示スタイル記述及び印刷スタイル記述をXML及びCSSを用いて説明したが、本発明は、このような記述法に限定されず、HTMLなどで有っても良いし、また、マークアップ言語以外のデータ情報フォーマットであっても良い。同様に、スクリプト処理に関してはJavaScriptの仕様に準じた例で実施例を説明したが、これも、他のスクリプト言語、マクロ言語またはJava(登録商標)言語などで開発されたプログラムであってもよい。
【0074】
また、上記実施例では、現在放送されているTS(トランスポートストリーム)を受信し、再生表示又は印刷する場合のみを説明したが、本発明の趣旨からすれば、これに限ることなく、例えば、TSを一旦、ビデオ機器又はハードディスク装置に記録し、事後的に再生表示・印刷する場合にも適用される。
【0075】
以上の説明では、商品販売事業者がカタログの印刷を行ったユーザに対して提供するサービスをPPV(有料番組)の視聴特典又はプレゼントの配送などとしたが、本発明は勿論、このようなサービスに限定されない。商品の割引クーポン、並びに、携帯電話の利用料金及び通常受けられるサービスのグレードアップであってもよい。
【0076】
(他の実施態様)
【実施態様1】前記印刷履歴情報は、さらに、受信した表示データの識別データ、放送日時データ、印刷日時データ、ユーザ識別データのうち、一つもしくは複数を有することを特徴とする請求項1に記載のデータ放送受信再生装置。
【実施態様2】前記印刷確認手段はさらに、印刷装置による印刷処理が正常終了しなかった場合に、印刷履歴情報として少なくとも印刷データの識別データを含み、さらに表示データの識別データ、放送日時データ、印刷日時データ、ユーザ識別データ、正常終了しなかった印刷処理の進捗データのうち一つ以上を蓄積することを特徴とする請求項1に記載のデータ放送受信再生装置。
【実施態様3】前記印刷データは商品やサービスの広告または、パンフレット、カタログの情報であることを特徴とする請求項1に記載のデータ放送受信再生装置。
【実施態様4】ICカードへのデータ通信を行うカード通信手段を有し、前記印刷確認手段は前記印刷履歴情報をICカードに蓄積することを特徴とする請求項1に記載のデータ放送受信再生装置。
【実施態様5】更に、サービスセンターとの通信を行うセンター通信手段を有し、前記印刷確認手段は前記印刷履歴情報をセンターに送信することを特徴とする請求項1に記載のデータ放送受信再生装置。
【実施態様6】前記印刷確認手段は印刷の正常終了確認後、プラスもしくはマイナスの課金処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のデータ放送受信再生装置。
【実施態様7】前記印刷確認手段は印刷の正常終了確認後、有料放送番組の視聴権データを蓄積することを特徴とする請求項1に記載のデータ放送受信再生装置。
【実施態様8】前記印刷データに含まれる文字データはマークアップ言語で記述され、印刷レイアウト情報と処理スクリプト情報を含むことを特徴とする請求項1に記載のデータ放送受信再生装置。
【実施態様9】映像、音声、画像、文字データ等で構成され、放送手段により伝送される放送データを視聴者のデータ放送受信再生装置で受信、蓄積、再生表示すると共に、前記データ放送受信再生装置はさらに前記放送データを印刷装置に転送し、印刷装置にて印刷出力せしめる機能と、印刷が正常に終了したことを確認する機能と、印刷が終了したことを示す印刷履歴情報を通信回線を介して情報センターに送信する機能を備え、さらに情報センターのデータ蓄積管理装置が前記データ放送受信再生装置から受信した印刷履歴情報を蓄積することを特徴とするデータ放送サービスシステム。
【実施態様10】前記放送手段は広告主からの広告データまたカタログデータを蓄積し、放送データに変換して放送を行い、さらに前記情報センターに蓄積された印刷履歴情報は通信回線を介して広告主のデータ蓄積装置へと転送され、前記広告主のデータ蓄積データに蓄積されることを特徴とする実施態様9に記載のデータ放送サービスシステム。
【実施態様11】前記印刷履歴情報は、さらに、受信した表示データの識別データ、放送日時データ、印刷日時データ、ユーザ識別データのうち、一つもしくは複数を有することを特徴とする実施態様9に記載のデータ放送サービスシステム。
【実施態様12】前記データ放送受信再生装置は印刷履歴情報をICカードに蓄積することを特徴とする実施態様9に記載のデータ放送サービスシステム。
【実施態様13】前記データ放送受信再生装置は印刷の正常終了確認後、ICカードに蓄積された課金情報に対してプラスもしくはマイナスの課金処理を行うことを特徴とする実施態様12に記載のデータ放送サービスシステム。
【実施態様14】前記印刷確認手段は印刷の正常終了確認後、有料放送番組の視聴権データを蓄積することを特徴とする実施態様9に記載のデータ放送サービスシステム。
【実施態様15】前記印刷データに含まれる文字データはマークアップ言語で記述され、印刷レイアウト情報と処理スクリプト情報を含むことを特徴とする実施態様9に記載のデータ放送サービスシステム。
【実施態様16】デジタル放送波を受信する受信手段と、
放送波に多重化された映像、音声、画像、文字データからなる表示データと、文字や画像データからなる印刷データを取得するデータ取得手段と、
取得したデータを蓄積する蓄積手段と、
蓄積された表示データを表示画面に表示する表示手段と、
ユーザ入力手段と、
外部に接続された印刷装置への前記印刷データを転送する印刷装置通信手段と、
前記印刷確認手段は少なくとも一桁からなる数字コードを生成し、印刷データに前記コードデータを追加したのちに印刷データを前記印刷装置に転送すると共に、ユーザ入力手段より前記コードの入力が行われた場合に、少なくとも前記印刷データの識別データを含む印刷履歴情報を蓄積する印刷確認手段
とを具備することを特徴とするデータ放送受信再生装置。
【実施態様17】デジタル放送波を受信する受信手段、放送波に多重化された映像、音声、画像、文字データ、からなる表示データと、文字や画像データからなる印刷データを取得するデータ取得手段、取得したデータを蓄積する蓄積手段、蓄積された表示データを表示画面に表示する表示手段と、複数のボタンを有するユーザ入力手段、外部に接続された印刷装置への前記印刷データを転送する印刷装置通信手段と、印刷確認手段を備え、前記印刷確認手段は前記ユーザ入力手段のボタンのうち一つを選択し、該ボタンの表記もしくはボタン色と同一の表記もしくは色の情報を印刷データと共に印刷装置に転送し、さらに前記印刷確認手段はユーザ入力手段で入力されたボタンと前記選択したボタンが一致した場合に、少なくとも前記印刷データの識別データを含む印刷履歴情報を蓄積することを特徴とする実施態様16に記載のデータ放送受信再生装置。
【実施態様18】デジタル放送波を受信する受信手段と、
放送波に多重化された映像、音声、画像、文字データ、スクリプトデータからなるデータ放送ページデータを取得するデータ取得手段と、
取得したデータを蓄積するメモリ手段と、
蓄積されたデータを表示画面に表示する表示手段と、
データの表示中に前記スクリプトの実行を行い、データ表示が終了するとスクリプトの実行を終了するスクリプト実行手段
とを備え、前記スクリプト実行手段は、前記スクリプトの実行中にスクリプトデータ常駐要求があった場合には、データ表示終了後も前記スクリプトデータに基づくスクリプト動作を引き続き実行することを特徴とするデータ放送受信再生装置。
【実施態様19】前記データ放送受信再生装置はさらに印刷手段を有し、データ表示中にデータの印刷を開始した場合、前記スクリプト実行手段は印刷手段における印刷処理が正常終了するまで前記スクリプトの動作を実行することを特徴とする実施態様18に記載のデータ放送受信再生装置。
【0077】
【発明の効果】
以上の説明から容易に理解できるように、本発明によれば、データ放送サービスを使って、印刷情報を視聴者の受信機に送信し、受信機側でリモコン操作だけで簡単に印刷できるようになる。
【0078】
例えば、商品販売事業者側からデータ放送を使って商品のパンフレット及びカタログ等を配信して、視聴者側(ユーザ側)で印刷可能とするサービスにおいて、本発明によれば、印刷を実際に行った視聴者を特定できるようになるので、印刷を実際に行ってくれた視聴者だけに事業者側から特典やサービスを提供することが可能になる。これにより、従来、このようなサービスを行う上で問題となり得た視聴者側の印刷コスト負担を軽減することができるようになる。
【0079】
さらに、本発明では、視聴者側でカタログ及びパンフレット等を実際に印刷することなく不正に上記サービスや特典を受けようとした場合は、サービスが受けられないか、もしくはそのような視聴者を特定することができるようになるので、事業者側にとっては無駄な負担がなくなり、従来よりも広告主側の満足度の高い放送サービス提供システムを実現できる。
【0080】
特にテレビを使ったショッピングなどで、商品のカタログを印刷してくれた視聴者は、将来そのカタログを見て他の商品を購入する可能性が高く、事業者側としてもそのようなユーザを特定し、積極的に広告やサービスを提供することができるようになるという点においても本発明のメリットは大きい。
【0081】
また、本発明によれば、事業者側からデータ放送を使って有料の印刷コンテンツを配信して、視聴者側で印刷可能とするサービスにおいて、従来は印刷した枚数で課金する方法しかなかったが、本発明によれば実際に印刷を行った視聴者を特定できるようになるので、印刷中にプリンタにトラブルがあった場合や印刷する用紙を間違えて実際に正しい印刷出力を得られなかったユーザからは課金しないようにすることができるようになる。これにより、視聴者側での無駄な負担をなくした、従来よりさらに顧客満足度の高い放送サービスシステムの運営が可能となる。
【0082】
従来、インターネット及びパソコンを使ったサービスで、クーポンを含むページを印刷してお店に持参すると割引が受けられるといったサービスや、有料の印刷コンテンツをダウンロードできるサービスが実在するが、本発明は、ユーザが実際に印刷を行い印刷物がユーザ側で生成されたということがわかるので、前述のように従来にないサービス提供が可能になるというメリットがある。
【0083】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施例におけるテレビ受信機の概略構成ブロック図である。
【図2】リモコン132の平面図である。
【図3】CPU118で動作するブラウザソフトウェアの一部のフローチャートである。
【図4】XMLソース(1)に示すXMLデータに対応する表示例である。
【図5】XMLソース(1)に示すXMLデータに記述されたスクリプト処理の動作フローチャートである。
【図6】第1実施例における印刷処理プログラムの関数prnStart()のフローチャートである。
【図7】第1実施例における印刷処理プログラムの関数prnGetStatus()のフローチャートである。
【図8】XMLソース(2)に示すXMLデータによってレイアウト処理された印刷出力例である。
【図9】XMLソース(3)に示すスクリプト動作のキーイベントスクリプトのフローチャートである。
【図10】XMLソース(3)に示すスクリプト動作のタイマ処理スクリプトのフローチャートである。
【図11】XMLソース(3)に示すスクリプト動作の印刷完了情報送信処理スクリプトのフローチャートである。
【図12】第2実施例における、視聴者(ユーザ)、放送事業者及び商品販売事業者間の関係を示す模式図である。
【図13】第3実施例におけるスクリプト処理のキーイベントスクリプトのフローチャートである。
【図14】第3実施例におけるスクリプト処理の印刷完了確認処理スクリプトのフローチャートである。
【図15】第3実施例における印刷出力結果の一例である。
【図16】第3実施例における印刷出力結果の別例である。
【図17】第3実施例におけるデータ放送画面の、ユーザにデータ入力を促す画面の一例である。
【図18】第3実施例におけるデータ放送画面の、ユーザにデータ入力を促す画面の別例である。
【図19】第4実施例におけるスクリプト処理のキーイベントスクリプトのフローチャートである。
【図20】第4実施例におけるスクリプト処理のタイマ処理スクリプトのフローチャートである。
【図21】第4実施例におけるスクリプト処理の印刷完了処理スクリプトのフローチャートである。
【図22】第4実施例におけるデータ放送画面の、ユーザにデータ入力を促す画面の一例である。
【符号の説明】
100:デジタルテレビ受信装置
101:チューナ
102:デスクランブラ
103:トランスポートデコーダ
104:オーディオデコーダ
105:D/A変換器
106:ビデオデコーダ
107:動画プレーン
108:静止画プレーン
109:文字図形プレーン
110:グラフィック生成部
111:画面合成部
112:メモリ
113:モデム
114:IEEE1394インターフェース
115:受光部
116:リモコン
117:ICカード制御部
118:CPU
119:ハードディスク
121:グラフィックバッファ
122:バス
130:VTR
131:プリンタ
132:リモコン
133:スピーカ
134:表示器
135:ICカード
150:サーバ
201:発光部
202:電源キー
203:カーソルキー
204:dキー又はdボタン
205:表示キー
206:数字キー
207:メニューボタン
208:アップ/ダウンキー
209:カラーキー
Claims (1)
- デジタル放送波を受信する受信手段と、
放送波に多重化された映像、音声、画像及び文字データの少なくとも1つからなる表示データと、文字及び画像データの少なくとも一方からなる印刷データとを取得するデータ取得手段と、
取得した表示データ及び印刷データを蓄積する蓄積手段と、
蓄積された表示データを表示画面に表示する表示手段と、
外部に接続された印刷装置への前記印刷データを転送すると共に前記印刷装置の状態を取得する印刷装置通信手段と、
前記印刷装置通信手段を介して印刷処理が正常終了したかを監視し、正常終了した場合には少なくとも前記印刷データの識別データを含む印刷履歴情報を蓄積する印刷確認手段
とを具備することを特徴とするデータ放送受信再生装置。
Priority Applications (1)
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JP2003016965A JP2004229161A (ja) | 2003-01-27 | 2003-01-27 | データ放送受信再生装置 |
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Publications (1)
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2003
- 2003-01-27 JP JP2003016965A patent/JP2004229161A/ja not_active Withdrawn
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