JP2007194479A - 光学特性計測装置及び方法、並びに露光装置及び方法 - Google Patents

光学特性計測装置及び方法、並びに露光装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 被検光学系の光学特性を高精度に計測する。
【解決手段】 被検光学系PLの光学特性を計測する光学特性計測装置OCMであって、被検光学系PLの物体面に配置されるマスクPHRに入射される光ELの光路上に配置される拡散板21と、被検光学系PLの像面側に配置される計測光学系と、被検光学系PL及び前記計測光学系を介した光を検出する検出装置44と、拡散板21を移動させる駆動装置32と、拡散板21が前記光路上を移動するように駆動装置32を制御するとともに、拡散板21が該光路上を移動している最中に検出装置44による検出を行うように検出装置44を制御する制御装置CNTとを備えて構成される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、光学特性計測装置及び方法、並びに露光装置及び方法に関し、さらに詳しくは、被検光学系の光学特性を計測する光学特性計測装置及び方法、並びに該光学特性計測装置を備える露光装置及び前記光学特性計測方法を用いる露光方法に関する。
従来より、半導体素子(集積回路)、液晶表示素子等の電子デバイスを製造するリソグラフィ工程では、マスク又はレチクル(以下、レチクルと総称する)のパターンの像を、投影光学系を介して、レジスト(感光剤)が塗布されたウエハ又はガラスプレート等の感光性基板(以下、基板又はウエハと呼ぶ)上の各ショット領域に転写する投影露光装置が使用されている。この種の投影露光装置としては、ステップ・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置(いわゆるステッパ)やステップ・アンド・スキャン方式の縮小投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ)が用いられている。また、近時においては、露光波長を実質的に短くし、かつ空気中に比べて焦点深度を大きく(広く)するため、投影光学系の下面とウエハ表面との間を純水等の液体で局所的に満たした状態で露光を行う液浸型の投影露光装置も注目されている。
このような投影露光装置においては、半導体素子等の高集積化に伴い、より微細なパターンを高解像度で転写することが要求されており、レチクルのパターンをウエハ上に投影する投影光学系には高い精度が要求されている。従って、投影光学系の収差を高精度に計測して、精度保証を行い、あるいは計測結果に基づいて投影光学系を調整して、常に高精度を維持することが必要であり、このような投影光学系の収差等を含む光学特性を計測するために光学特性計測装置が用いられる。光学特性計測装置は、計測を行うときに必要に応じて投影露光装置に一時的に設置されるのが一般的である。
投影光学系の波面収差を計測する光学特性計測装置は、簡単に説明すると、ピンホールパターンが形成されたレチクルを拡散板を介して照明光学系からの照明光で照明して、該ピンポールの該投影光学系による投影像を更にマイクロレンズアレイを介して配列的な複数の投影像とし、これを2次元CCD等の撮像素子により撮像して、撮像された複数のピンホール像の設計位置からのずれ量を求めることにより、投影光学系の波面収差を計測するものである。ここで、照明光学系から射出された照明光を拡散させてピンホールレチクルを照明するために設けられる拡散板は、照明光学系からの照明光の光路上であって、レチクル上面に近接して、静止した状態で取り付けられる。
しかしながら、光学特性計測装置の撮像素子から得られる検出画像上に、視覚的に表現して、まだらな模様(ざらつき)があることが判明した。これは、従来の拡散板は静止した状態で設けられているため、撮像素子の受光面上に、該拡散板の粒状性ないし内部の不均一性等の内部構造により生じる像が結像されてしまい、撮像画像には、このような内部構造により生じるノイズが重畳されることにより発生していることが、本願発明者等による実験・研究により判明した。このようなノイズは、波面収差の計測精度を悪化させる可能性があり、この問題を解決する必要がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、被検光学系の光学特性を高精度に計測することができる光学特性計測装置を提供することを目的とする。
本発明によると、被検光学系の光学特性を計測する光学特性計測装置であって、前記被検光学系の物体面側に配置される光学部材と、前記被検光学系の像面側に配置される計測光学系と、前記被検光学系及び前記計測光学系を介した光を検出する検出装置と、前記光学部材を移動させる駆動装置と、前記光学部材が前記被検光学系に入射される照明光の光路上を移動するように前記駆動装置を制御するとともに、該光学部材が該光路上を移動している最中に前記検出装置による検出を行うように該検出装置を制御する制御装置と、を備える光学特性計測装置が提供される。
本発明では、被検光学系の光学特性を計測するに際し、光学部材を移動させた状態で検出装置による検出を行うようにしたので、光学部材の粒状性ないし不均一性等の内部構造により生じるノイズが当該光学部材の移動により平均化され、光学特性の計測誤差を小さくすることができるようになる。
本発明によると、被検出光学系の光学特性を高精度に計測することができるようになるという効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。まず、本発明が適用可能な露光装置の全体構成について、図1を参照して概説する。この露光装置は、いわゆる液浸型の投影露光装置であるとともに、投影光学系PLに対してレチクルステージRSTとウエハステージWSTとを同期移動させつつ、レチクルRに形成されたパターンの像をウエハW上のショット領域に逐次転写するステップ・アンド・スキャン方式の露光装置である。照明光学系ILは、ArFエキシマレーザ光源(波長193nm)等の光源から射出されるレーザ光の断面形状をスキャン方向(X方向)に直交する方向(Y方向)に伸びるスリット状に整形するとともに、その照度分布を均一化して照明光ELとして射出する。なお、本実施形態では、光源としてArFエキシマレーザ光源を備える場合を例に挙げて説明するが、これ以外にg線(波長436nm)、i線(波長365nm)を射出する超高圧水銀ランプ、又はKrFエキシマレーザ(波長248nm)、Fレーザ(波長157nm)、その他の光源を用いることができる。照明光学系ILは、詳細図示は省略するが、ビームエキスパンダ、偏光制御ユニット、ズーム光学系、回折光学素子ユニット、偏光変換ユニット、オプティカルインテグレータ(ホモジナイザ)、照明系開口絞り、視野絞りとしてのレチクルブラインド、各種レンズ系等を備えて構成されている。
レチクルRは、レチクルステージRST上に吸着保持され、レチクルステージRST上の一端にはレチクル用干渉計システムIFRからの測長用のレーザビームが照射される移動鏡MRrが固定されている。レチクルRの位置決めは、レチクルステージRSTを光軸AXと垂直なXY平面内で並進移動させるとともに、XY平面内で微小回転させるレチクル駆動装置(不図示)によって行われる。このレチクル駆動装置は、レチクルRのパターンの像をウエハW上に転写する際には、レチクルステージRSTを一定速度で所定のスキャン方向(X軸方向)に走査する。レチクルステージRSTの上方には、レチクルRの周辺に複数形成されたレチクルアライメント用のマークを光電検出するアライメント系(不図示)が設けられている。干渉計システムIFRは、移動鏡MRrにレーザビームを投射し、その反射ビームを受光してレチクルRの位置変化を計測する。
投影光学系PLは、複数のレンズエレメント等から構成されており、これらの複数のレンズエレメントのうち、特定のレンズエレメント(例えば、所定の5つのレンズエレメント)がそれぞれ独立に移動可能となっている。特定のレンズエレメントの移動は、特定のレンズエレメント毎に設けられた3個のピエゾ素子等の駆動素子によって行われる。これらの駆動素子を個別に駆動することにより、特定のレンズエレメントを、それぞれ独立して、各駆動素子の変位量に応じて光軸AXに沿って平行移動させ、あるいは光軸AXと垂直な平面に対して所望の傾斜を与えることができるようになっている。各駆動素子を駆動するための駆動指示信号は、制御装置CNTからの指令に基づいて結像特性制御装置ICNによって出力され、これによって各駆動素子の変位量が制御されるようになっている。制御装置CNTによる結像特性制御装置ICNを介したレンズエレメントの移動制御により、投影光学系PLのディストーション、像面湾曲、非点収差、コマ収差若しくは球面収差又は波面収差等の諸収差(光学特性の一種)が調整可能となっている。
ウエハWを載置してXY平面に沿って2次元移動するウエハステージWST上には、ウエハテーブルWTBが設けられ、ウエハテーブルWTBには、ウエハWを真空吸着するウエハホルダWHが設けられている。ウエハテーブルWTBは、不図示のオートフォーカス機構(AF機構)の計測値に基づいて、ウエハホルダWHをZ方向(光軸AX方向)に微小移動させるとともに微小傾斜させる。ウエハステージWSTのXY平面内での移動座標位置とヨーイングによる微小回転量とは、ウエハ用干渉計システムIFWによって計測される。この干渉計システムIFWは、レーザ光源(不図示)からの測長用のレーザビームをウエハステージWSTのウエハテーブルWTBに固定された移動鏡MRwに照射し、その反射光と所定の参照光とを干渉させてウエハステージWSTの座標位置と微小回転量(ヨーイング量)とを計測する。ウエハテーブルWTB上には、その外形が矩形状に形成され、そのほぼ中央部に、ウエハWの外径よりも僅かに大きい内径の開口(円形開口)PTaが形成された撥水プレートPTが適宜に交換可能に設けられている。撥水プレートPTの表面には、フッ素系の材料等を用いた撥水処理(撥水コート)が施されている。
投影光学系PLの側方には、ウエハWに形成されたウエハマーク(アライメントマーク)の位置情報を計測するための、オフ・アクシス型のアライメントセンサALGが設けられている。アライメントセンサALGとしては、この実施形態では、ウエハW上のレジストを感光させないブロードバンドな検出光を対象マークに照射し、その対象マークからの反射光により受光面に受光された対象マークの像と、不図示の指標(センサ内に設けれらた指標板上の指標マーク)の像とを2次元CCD(Charge Coupled Device)等からなる撮像素子(カメラ)で撮像し、それらの撮像信号を出力する画像処理方式のFIA(Field Image Alignment)系のセンサが用いられている。アライメントセンサALGによる計測結果は、制御装置CNTに供給されるようになっている。
また、ウエハテーブルWTB上には、詳細は後述するが、投影光学系PLの波面収差や照明光ELの偏光状態等を計測するための光学特性計測装置OCMの主要部が設けられている。また、ウエハテーブルWTB上には、AF機構が備えるAFセンサのキャリブレーションやベースライン量の計測等に用いられる基準板FMBが取り付けられている。基準板FMBの表面には、レチクルRのマークとともにレチクルアライメント系で検出可能な基準マーク(フィジューシャルマーク)やその他のマークが形成されている。AFセンサは投影光学系PLの像面に対するウエハWの表面のずれ量を計測するセンサである。ベースライン量とは、ウエハW上に投影されるレチクルのパターン像の基準位置(例えば、パターン像の中心)とアライメントセンサALGの視野中心との距離を示す量である。
レチクルRの上面(照明光学系IL側の面)の近傍には、光学特性計測装置OCMの一部を構成する、高精度に均質に形成された素ガラス等からなる拡散板21が設けられており、この拡散板21は拡散板移動機構31によってスライド(往復動)可能に構成されており、光学特性計測装置OCMにより投影光学系PLの波面収差を計測する際には、制御装置CNTによる制御の下で移動され、波面収差の計測は拡散板21が移動されている最中に行われるようになっている。なお、詳細は後述する。
この露光装置は、液浸型であるため、投影光学系PLの像面側(ウエハW側)の先端部近傍には、液浸機構を構成する液体供給ノズル11と、これと対向するように液体回収ノズル12とが設けられている。液体供給ノズル11は、不図示の液体供給装置に供給管を介して接続されており、液体回収ノズル12には、不図示の液体回収装置に接続された回収管が接続されている。液体としては、一例として、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)が透過する超純水が用いられる。ArFエキシマレーザ光に対する水の屈折率nは、ほぼ1.44である。この水の中では、照明光(露光光)ELの波長は、193nm×1/n=約134nmに短波長化される。制御装置CNTが、液体供給装置及び液体回収装置を適宜に制御して、液体供給ノズル11から液体(純水)を供給するとともに、液体回収ノズル12から液体を回収することにより、投影光学系PLとウエハWとの間に、一定量の液体Lqが保持される。なお、この液体Lqは常に入れ替わっている。
制御装置CNTは、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)・RAM(ランダム・アクセス・メモリ)等の内部メモリからなるいわゆるマイクロコンピュータ(又はワークステーション)を含んで構成されており、内部メモリ(RAM)にロードされたプログラムをこのCPUが実行することにより、露光装置の光学特性計測装置OCMや結像特性制御装置ICN等を含む各部を統括的に制御する。
次に、光学特性計測装置OCMについて、図2を参照して詳細に説明する。光学特性計測装置OCMは、標示板41、コリメータ光学系42、光学部ユニット(同図ではマイクロレンズアレイ43)と、CCD等の撮像素子44を備えて構成される。標示板41は、ウエハステージWST上のウエハWの表面と同じ高さ位置(Z軸方向位置)に、光軸AXと直交するように配置されている。標示板41の表面には、クロム等の金属の蒸着により反射膜を兼ねる遮光膜が形成されており、その遮光膜の中央部に、円形の開口41aが形成されている。この遮光膜によって投影光学系PLの波面収差の計測の際にコリメータ光学系42に対する不要な光の入射を遮ることができる。また、遮光膜の開口41aの周辺には、該開口41aとの位置関係が設計上既知である3組以上(例えば、4組)の2次元位置検出用マーク(不図示)が形成されている。この2次元位置検出用マークとしては、十字マークが採用されている。この十字マークは、アライメントセンサALGによって検出可能となっている。
コリメータ光学系42は、標示板41の下方に配置されている。標示板41の開口41aを介した照明光ELは、鉛直下向きにコリメータ光学系42により平行光に変換される。光学部ユニット(43)には、同図に示されるマイクロレンズアレイ43の他、開口部及び偏光検出部(いずれも不図示)が所定の回転軸を中心に、所定の角度間隔で配置されている。この回転軸の回転により、マイクロレンズアレイ43、開口部及び偏光検出部のいずれかを、コリメータ光学系42の光軸AX上に、選択的に配置可能となっている。この回転軸の回転は、制御装置CNTの指示の下、不図示の駆動装置によって行われる。開口部は、コリメータ光学系42から射出された平行光をそのまま通過させる。この開口部を照明光ELの光路上に配置することにより、撮像素子44では、瞳像を計測することが可能となる。ここで、瞳像とは、後述するピンホールパターンを介して投影光学系PLに入射する光によって投影光学系PLの瞳面に形成される光源像を指す。
マイクロレンズアレイ43は、複数の小さなレンズ(マイクロレンズ)が光路に対して直交する面内にアレイ状に配置されて構成されている。これを更に詳述すると、マイクロレンズアレイ43は、一辺の長さが等しい正方形状の多数のマイクロレンズがマトリクス状に精密に配列されたものである。なお、マイクロレンズアレイ43は、平行平面ガラス板にエッチング処理を施すことにより作成される。マイクロレンズアレイ43は、マイクロレンズ毎に、標示板41の開口41aに形成された後述するピンホールパターンを介した像の結像光束を射出する。偏光検出部は、図示は省略するが、1/4波長板と、偏光ビームスプリッタとを備えている。なお、この偏光ビームスプリッタは、特定方向の偏光成分のみを通過させる偏光スリット板として作用する。1/4波長板と、偏光ビームスプリッタとは、同一直線上にある回転軸を中心に回転可能に設置されている。それらの回転位置は、制御装置CNTの指示の下、不図示の駆動装置(モータ)の駆動により、制御可能となっている。したがって、1/4波長板と、偏光ビームスプリッタとは、制御装置CNTにより、その相対的な回転位置を調整することができるようになっている。
撮像素子44は、電荷転送制御回路等の電気回路を含む2次元CCDから構成されている。撮像素子44は、コリメータ光学系42に入射し、マイクロレンズアレイ43から射出される光束のすべてを受光するのに十分な面積を有する受光面を備えている。また、撮像素子44は、開口41aに形成される後述するピンホールパターンの像がマイクロレンズアレイ43の各マイクロレンズによって再結像される結像面であって、開口部41aの形成面の光学的な共役面に受光面を有している。また、この受光面は、光学部ユニットの開口部が、光路上に配置されている状態では、投影光学系PLの瞳面の共役面から少しだけずれた面に位置する。
投影光学系PLの波面収差を計測する際には、図3に示されているようなピンホールパターンが形成された計測用レチクルPHRが用いられる。計測用レチクルPHRには、複数個(同図では、3×10=30のピンホールパターンPHi(i=1〜30)が形成されており、ピンホールパターンPHiは、計測用レチクルPHRがレチクルステージRST上にロードされた状態で、X軸方向及びY軸方向をそれぞれ行方向及び列方向としてマトリクス状に配置されている。ピンホールパターンPH1〜PH30は、同図において一点鎖線で示されるスリット状の照明領域内に形成されている。
投影光学系PLの波面収差の計測は、図3に示した計測用レチクルPHRをレチクルステージRST上にロードして、光学特性計測装置OCMの上述した光学部ユニットを回転させてマイクロレンズアレイ43を図2に示すように光軸AX上に配置した後、光学特性計測装置OCMを、i番目のピンホールパターンPHiの投影光学系PLに関する共役位置の計測点に光学特性計測装置OCMの標示板41の開口41aが一致するようにウエハステージWSTを移動する。次いで、そのi番目の計測点における波面収差計測を実施する。即ち、マイクロレンズアレイ43により撮像素子44の受光面上に形成されている全てのスポット像の撮像を行い、その撮像データを取り込む。その後、取り込んだ撮像データに基づいて計測用レチクルPHRにおけるi番目のピンホールパターンPHiを介した光に関する投影光学系PLの波面収差を算出する。この処理を各ピンホールパターンPH1〜PH30まで繰り返し実施する。
スポット像の位置情報から波面収差を計測できる理由は、上述したスポット像の撮像に際し、マイクロレンズアレイ43に入射する光の波面が、投影光学系PLの波面収差を反映したものとなっているからである。即ち、投影光学系PLに波面収差が無い場合には、図2に点線で示されているように、その波面WFは光軸AXと直交する平面となり、この場合、マイクロレンズアレイ43に入射した光の波面が光軸AXと直交し、そのマイクロレンズアレイ43の各マイクロレンズの光軸と撮像素子44の受光面の交点を中心とするスポット像が、撮像素子44の受光面に結像される。これに対し、投影光学系PLに波面収差が有る場合には、図2において一点鎖線で示されているように、その波面WF’は光軸AXと直交する平面とはならず、その平面上の位置に応じた角度の傾きを有する面となる。この場合、マイクロレンズに入射した光の波面は傾いており、その傾き量に応じた距離だけ、そのマイクロレンズの光軸と撮像素子44の受光面の交点からずれた点を中心とするスポット像が撮像素子44の受光面に結像される。
従って、波面収差が無いときに期待される各スポット像の位置(上述のマイクロレンズの光軸と撮像素子44の受光面の交点)と検出された各スポット像の位置との差(位置誤差)から、ツェルニケ多項式の係数を求めることで、計測用レチクルPHRにおけるi番目のピンホールパターンPHiを介した光に関する投影光学系PLの波面収差を算出することができる。なお、このような投影光学系PLの波面収差の計測は、新設時又は運用中の精度確認のため、露光装置の新設時に又は露光装置の運用中に定期的(例えば、1ヶ月の経過毎)に若しくは必要に応じて行われる。計測結果が好ましくない場合には、投影光学系PLのメンテナンスを実施し、あるいは本実施形態のように、計測結果に応じて投影光学系PLの特定のレンズエレメントの位置及び姿勢を結像特性調整装置ICNを介して当該収差が低減するように自動的に調整して、投影光学系PLを常に最適な状態として、露光装置の運用を行うようにすると、常に最適な状態で露光処理を行うことができる。
ここで、上述した投影光学系PLの波面収差の計測において、本実施形態では、計測用レチクルPHRの上面近傍に設けられる拡散板21を移動している最中に、撮像素子44による各スポット像の取り込みを行うようにしている。これは、拡散板21の粒状性ないし不均一性(即ち完全に透明ではないこと)による像が撮像素子44の受光面に投影され、撮像信号に悪影響を与えるのを防止するためである。以下、拡散板21を移動するための構成及び拡散板21の移動と撮像素子44による画像信号の取り込みのタイミング等について、詳細に説明する。
まず、拡散板21をスライド(往復移動)させるための駆動機構の構成について、図4に示す正面図及び図5に示す平面図を参照して説明する。同図に示されているように、計測用レチクルPHRの上面近傍には、一対のガイドレール34,34が敷設されており、拡散板21の両側に設けられたスライド部材24,24を介して、該拡散板21が一対のガイドレール34,34に渡って架設された状態で、スライド可能に設けられている。拡散板21のスライド方向に直交する側面の一方にはエアシリンダを備える駆動装置32の作動軸33の先端が固定されており、駆動装置32の進出動作に伴う作動軸33の進出により、拡散板21が待避位置P1から進出位置P2へ直線移動し、駆動装置32の待避動作に伴う作動軸33の待避により、拡散板21が進出位置P2から待避位置P1へ直線移動するようになっている。駆動装置32の進出動作及び待避動作は、制御装置CNTからの制御信号(シリンダ進出駆動信号、シリンダ待避駆動信号)に応じてエア制御装置(不図示)を介して行われるようになっている。ガイドレール34,34の進出位置P2側には、金属又は樹脂等からなる突当部材35が固定されており、駆動装置32が進出動作を行った際に、拡散板21のスライド方向に直交する側面の他方(進出方向先端面)がこの突当部材35に当接して停止するようになっている。
また、この実施形態では、拡散板21の位置を検出するために、第1挿抜位置検出センサS1、第2挿抜位置検出センサS2、及び待避位置検出センサS3の3個の位置検出センサが設けられている。待避位置検出センサS3は、拡散板21が待避位置P1にあるか否かを検出するセンサである。第1及び第2挿抜位置検出センサS1,S2は、拡散板21が照明光学系ILからの照明光ELの照明領域ILAに入ったこと及び出たことを検出するためのセンサである。ここでは、各検出センサS1,S2,S3は、透過型の光センサであり、拡散板21上に設けられた第1羽部材25の進路上に第1挿抜位置検出センサがS1が、拡散板21上に設けられた第2羽部材26の進路上に第2挿抜位置検出センサS2及び待避位置検出センサS3が配設されている。
これらのセンサS1,S2,S3は、図6の底面図及び図7の側面図に示されているように、略コの字状に形成されたセンサ本体51の互いに対向する一対の壁部の一方の内面に発光素子52を、他方の内面に受光素子53を互いに対向するように設けて構成され、発光素子52からの光を受光素子53で検出したか否かにより、これらの発光素子52及び受光素子53間の第1又は第2羽部材25,26の通過の有無を検出するものである。各センサS1,S2,S3は、発光素子52及び受光素子53間を第1又は第2羽部材25,26が通過しているとき、即ち遮光されているときにH(ハイ)レベルを、通過していないとき、即ち遮光されていないときにL(ロー)レベルを出力する。これらの検出信号は制御装置CNTに供給されている。なお、検出センサS1,S2,S3としては、同図に示すような透過型の光センサに限られず、反射型の光センサ等の他の光センサ、あるいは光センサ以外の原理に基づく他の構成のセンサを用いてもよい。
次に、このような拡散板21の移動制御を含めた光学特性計測装置OCMの制御について、図8に示すタイミングチャートを参照して説明する。同図において、上から、計測制御信号(A)は、制御装置CNT内において管理される投影光学系PLの波面収差の計測開始及び計測終了を示す信号であり、Lレベルになった時点が計測開始、Hレベルになった時点が計測終了を示している。進出駆動信号(B)及び待避駆動信号(C)は、制御装置CNTから駆動装置32に出力される信号であり、駆動装置32の進出動作及び待避動作を指令する信号である。待避検出信号(D)、第1挿抜検出信号(E)及び第2挿抜検出信号(F)は、それぞれ待避位置検出センサS3、第1挿抜位置検出センサS1及び第2挿抜位置検出センサS2の検出信号を示しており、これらは各検出センサS1,S2,S3から制御装置CNTに供給される。
シャッター駆動信号(G)は、照明光学系ILからの照明光ELの射出(発光)及び光学特性計測装置OCMの撮像素子44に画像信号の取り込みを指令するための信号であり、HレベルからLレベルに変化したときに発光及び画像信号の取り込みが行われる。発光及び信号蓄積(H)は、発光中及び信号蓄積中か否かを示す信号であり、シャッター駆動信号(G)がLレベルに変化した時にHレベルからLレベルに変化して発光及び信号蓄積が開始され、予め決められた所定の時間の経過によりLレベルからHレベルに変化して発光及び信号蓄積が終了される。なお、同図の横軸は時間であり、同図には拡散板21が2回の往復動作をする間に4回の画像信号の取り込みをする場合が示されている。本実施形態では、計測用レチクルPHRに形成された30個のピンホールパターンPH1〜PH30を計測するので、15往復、30回の画像信号の取り込みが行われることになるが、ここでは簡単のため、1往復の動作について説明する。
まず、計測制御信号(A)がHレベルからLレベルに変化すると(a)、進出駆動信号(B)がLレベルからHレベルとなって(b)、駆動装置32の進出動作が開始される。これにより、所定の待避位置P1に位置している拡散板21の移動が開始され、第2羽部材26が待避位置検出センサS3内に設定された状態から抜け出すので、ほぼ同時に待避検出信号(D)がHレベルからLレベルに変化する(c)。拡散板21が更に移動すると、第1羽部材25が第1挿抜位置検出センサS1に至り、第1挿抜検出信号(E)がLレベルからHレベルと変化した後、第1羽部材25が第1挿抜位置検出センサS1を通過することにより、HレベルからLレベルへと変化する(d)。この第1挿抜検出信号(E)がLレベルに変化した後、予め設定された所定の第1遅延時間を待って(e)、シャッター駆動信号(G)がHレベルに変化した後にLレベルに変化し(f)、このLレベルに変化したことをトリガとして、発光及び画像蓄積(H)が所定時間行われる(g)。
前記第1遅延時間は、第1羽部材25の通過が第1挿抜位置検出センサS1により検出された時点では、拡散板21は照明領域ILA内に十分に進入していないため、十分に進入するのを待つための時間であり、拡散板21の移動速度と、第1羽部材25の拡散板21に対する取付位置と、第1挿抜位置検出センサS1の取付位置等との関係で適宜に設定される。これにより、画像信号の取り込みが拡散板21の移動中に行われることになる。画像信号の取り込みが終了して、拡散板21が更に移動すると、第2羽部材26が第2挿抜位置検出センサS2に至り、第2挿抜検出信号(F)がLレベルからHレベルと変化した後、第2羽部材26が第2挿抜位置検出センサS2を通過することにより、HレベルからLレベルへと変化する(h)。この第2挿抜検出信号(F)のLレベルへの変化をトリガとして、進出駆動信号(B)がHレベルからLレベルへと変化して(i)、駆動装置32による拡散板21の駆動が停止される。拡散板21はストッパー部材35に当接して所定の進出位置P2で停止することになる。
第2挿抜検出信号(F)から予め設定された所定の第2遅延時間を待って(j)、待避駆動信号(C)がLレベルからHレベルに変化し(k)、これに伴い駆動装置32の待避動作が開始され、拡散板21が待避方向に移動を開始する。なお、該第2遅延時間は、拡散板21がストッパー部材35に当接して静定するまでの時間を考慮して適宜に設定される。拡散板21の待避動作に伴い、第2羽部材26が第2挿抜位置検出センサS2に至り、第2挿抜検出信号(F)がLレベルからHレベルと変化した後、第2羽部材26が第2挿抜位置検出センサS2を通過することにより、HレベルからLレベルへと変化する(l)。第2挿抜検出信号(F)がLレベルに変化した後、所定の第1遅延時間(m)を待って、シャッター駆動信号(G)がHレベルに変化した後にLレベルに変化し(n)、このLレベルに変化したことをトリガとして、発光及び画像蓄積(o)が所定時間行われる。
この場合の第1遅延時間(m)は、第2羽部材26の通過が第2挿抜位置検出センサS2により検出された時点では、拡散板21は照明領域ILA内に十分に進入していないため、十分に進入するのを待つための時間であり、拡散板21の復路の移動速度と、第2羽部材26の拡散板21に対する取付位置と、第2挿抜位置検出センサS2の取付位置等との関係で適宜に設定される。この実施形態では、こられは上述した拡散板21の往路の移動速度、第1羽部材25の拡散板21に対する取付位置及び第1挿抜位置検出センサS1の取付位置と、相対的に同じ設定・配置になっているものとして、同じ設定時間となっているが、異なる時間に設定しても構わない。これにより、復路における画像信号の取り込みが拡散板21の移動中に行われることになる。画像信号の取り込みが終了して、拡散板21が更に移動すると、第1羽部材25が第1挿抜位置検出センサS1に至り第1挿抜検出信号(E)がLレベルからHレベルと変化した後、第1羽部材25が第1挿抜位置検出センサS1を通過することにより、HレベルからLレベルへと変化する(p)。
この第1挿抜検出信号(E)のLレベルへの変化をトリガとして、待避駆動信号(C)がHレベルからLレベルへと変化して(q)、駆動装置32による拡散板21の駆動が停止される。これにより、拡散板21は所定の待避位置P1で停止することになる。このとき、第2羽部材26が待避位置検出センサS3に至っているので、待避検出信号(D)がLレベルからHレベルに変化する(r)。次いで、第1挿抜検出信号(E)から予め設定された所定の第3遅延時間を待って(s)、進出駆動信号(B)がLレベルからHレベルに変化し、これに伴い駆動装置32の進出動作が開始され、拡散板21が進出方向に移動を開始し、以後、計測制御信号(A)がLレベルからHレベルに変化するまで(t)、同様の動作が繰り返される。なお、当該第3遅延時間(s)は、待避位置P1に戻った拡散板21が静定するまでの時間を考慮して適宜に設定され、ここでは、上述の第2遅延時間(j)より短い時間に設定しているが、当該第2遅延時間と同じでも、それより長くても構わない。
上述のようにして求めた投影光学系PLの視野内のi個(ここでは、30個)の計測点における波面収差のデータに基づいて、投影光学系PLの波面収差が予め設定された所定の許容値の範囲外である計測点があるか否かを判断し、当該許容値の範囲外であると判断された場合に、投影光学系PLの波面収差計測結果に基づいて、現在発生している波面収差を低減させるように、結像特性調整装置ICNを介して特定のレンズエレメントを駆動して投影光学系PLの波面収差の調整を行う。この調整は、実際の露光の際に設定される照明条件(通常照明、輪帯照明、小σ照明等)に基づいて設定される。例えば、露光が帯輪照明により行われる場合には、照明光学系IL内で照明光の光路上に設定される帯輪照明絞りにおいて、照明光が通過する部分における波面が最適となるように設定される。なお、場合によっては、人手により投影光学系PLのレンズエレメントの位置や姿勢の調整又はレンズエレメントの交換を行うようにしてもよい。
本実施形態によると、投影光学系PLの波面収差を計測するに際して、第1及び第2挿抜位置検出センサS1,S2により、拡散板21の位置を検出することにより、撮像素子44による画像信号の取込中に拡散板21が移動しながら確実に照明領域ILA内に適正に存在するようにしたので、拡散板21の粒状性等に伴う像が撮像素子44による画像取込中に移動することになり、その影響が平均化され、取り込まれた画像信号のS/N比が向上し、波面収差計測の計測精度を向上することができる。また、この計測結果に基づいて、結像特性制御装置ICNを介して投影光学系PLの波面収差が低減されるように自動調整するようにしたので、投影光学系PLの結像特性が常に最良の状態に保たれ、露光精度を向上することができる結果、高性能、高品質、高信頼なマイクロデバイス等を製造することができるようになる。
なお、本実施形態における光学特性計測装置OCMは、投影光学系PLの波面収差以外に、上述の光学部ユニットを回転させて、マイクロレンズアレイ43に代えて、1/4波長板及び偏光ビームスプリッタを光軸上に配置してこれらをそれぞれ位置決め可能に回転駆動する駆動モータを制御することにより独立に回転制御しつつ、撮像素子44によって瞳像を撮像する等により、照明光の偏光状態も計測することができる構成となっているが、偏光状態の計測では、拡散板21を用いないため、その詳細な説明は省略する。
ところで、光学特性計測装置OCM内に設けられる撮像素子44としてのCCD、上述の1/4波長板や偏光ビームスプリッタを回転駆動するモータ等は通電により発熱するため、波面収差や偏光状態の計測に際して、計測誤差の原因となり得るので、これらへの通電は、光学特性計測装置OCMの運用時にのみ行うようにシーケンスを設定することが好ましい。即ち、光学特性の計測開始時にON(オン)として電流を供給し、計測終了時にOFF(オフ)として電流の供給を停止することが好ましい。また、CCDにはシャッターを開く(即ち画像蓄積する)稼働モードとシャッターを閉じる(即ち画像蓄積しない)待機モードとがあるが、待機モードでは供給する電流を稼働モードより低く設定することによりCCDの発熱による影響を低減することが好ましい。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上述した実施形態では、拡散板21を照明領域ILAの外側に設定された待避位置P1及び進出位置P2との間で往復移動させて、往路及び復路において拡散板21が照明領域ILAを移動している最中に画像信号を取り込むようにしたが、往復移動ではなく、例えば往路のみにおいて画像信号を取り込むようにしてもよいし、拡散板21を該拡散板21の外側に設定された回転軸を中心として回転させて、定期的に照明領域ILAを通過するようにして、該通過中に画像信号を取り込むようにしてもよい。また、拡散板21のスライドのストロークを小さくして、拡散板21の中央部分が常に照明領域ILAに存在するようにした状態で往復移動、即ち振動を付与するようにしてもよい。この場合には、往復動作中で移動方向を反転する時点では、拡散板21が停止することになるので、上記と同様な位置検出センサあるいは他のセンサ等を用いて拡散板21が移動中であることを検出して、該移動中に画像信号の取り込みを行うとよい。拡散板21が常に照明領域ILA上に存在するように設定した状態で、該拡散板21を回転させるようにしてもよく、この場合には、拡散板21の位置を検出する必要がなくなるため便宜である。
さらに、上述した実施形態では、拡散板21をスライドさせるための駆動装置32としてエアシリンダ装置を用いており、エアシリンダ装置は位置制御が必ずしも精度よく行うことができないので、位置検出センサS1,S2を用いて拡散板21の位置を検出するようにしたが、駆動装置としてサーボモータ等の比較的に高精度に位置決めすることができるアクチュエータを採用すれば、サーボモータの制御信号等から拡散板21の移動中の位置を特定することができるので、センサを省略することができて便宜である。但し、拡散板21は画像信号の取込中に移動していればよく、それほど高精度な速度制御は要求されないので、コスト等の観点からは上述した実施形態のような構成が好ましい。センサに代えて、拡散板21の位置を計測するリニアエンコーダ、その他の位置計測装置を採用してもよい。また、上記実施形態においては、投影光学系PLの波面収差の計測に本発明を適用した場合について説明したが、被検光学系は露光装置の投影光学系に限られず、露光装置の他の光学系又は露光装置以外の光学系の光学特性を計測する場合であって拡散板を使用するものに適用することもできる。さらに、被検光学系の光学特性を計測するに際して光学部材を光路中で移動しつつ検出動作を行う光学特性計測装置に適用することができ、この場合の光学部材としては、上述したような拡散板には必ずしも限定されるものではない。
本発明は、上述した液浸型の露光装置に限らず、通常の露光装置に適用することができ、また、ステップ・アンド・スキャン方式に限らず、ステップ・アンド・リピート方式等の露光装置に適用することもできる。また、半導体素子、液晶表示素子のみならず、プラズマディスプレイ、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCDなど)、マイクロマシン、及びDNAチップ等の製造にも用いられる露光装置、並びにレチクル又はマスクを製造するための露光装置にも本発明を適用できる。即ち本発明は、露光装置の露光方式や用途等に関係なく適用可能である。
本発明の実施形態に係る露光装置を使用したデバイスの製造は、まず、設計ステップでデバイスの機能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。また、マスク製作ステップで設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一方、ウエハ製造ステップでシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。次に、ウエハプロセスステップで上記ステップで用意したマスクとウエハを使用して、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、組立ステップで処理されたウエハを用いてチップ化する。この組立ステップには、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程が含まれる。最後に、検査ステップにおいて、作製されたデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
本発明の実施形態に係る露光装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態の投影光学系の波面収差計測時の配置を示す図である。 本発明の実施形態の光学特性の計測に用いる計測用レチクルの平面図である。 本発明の実施形態の拡散板移動機構及びその近傍の構成を示す正面図である。 本発明の実施形態の拡散板移動機構及びその近傍の構成を示す平面図である。 本発明の実施形態の拡散板の位置検出に用いるセンサの構成を示す底面図である。 本発明の実施形態の拡散板の位置検出に用いるセンサの構成を示す側面図である。 本発明の実施形態の波面収差計測時におけるシーケンスを示す図である。
符号の説明
OCM…光学特性計測装置、PL…投影光学系、PHR…計測用レチクル、PHi…ピンホールパターン、CNT…制御装置、ICN…結像特性調整装置、S1〜S3…位置検出センサ、21…拡散板、25,26…羽部材、31…拡散板駆動機構、32…駆動装置、43…マイクロレンズアレイ、44…撮像素子。

Claims (10)

  1. 被検光学系の光学特性を計測する光学特性計測装置であって、
    前記被検光学系の物体面側に配置される光学部材と、
    前記被検光学系の像面側に配置される計測光学系と、
    前記被検光学系及び前記計測光学系を介した光を検出する検出装置と、
    前記光学部材を移動させる駆動装置と、
    前記光学部材が前記被検光学系に入射される照明光の光路上を移動するように前記駆動装置を制御するとともに、該光学部材が該光路上を移動している最中に前記検出装置による検出を行うように該検出装置を制御する制御装置と、
    を備えることを特徴とする光学特性計測装置。
  2. 前記光学部材は、拡散板であることを特徴とする請求項1に記載の光学特性計測装置。
  3. 前記被検光学系の光学特性は、波面収差であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学特性計測装置。
  4. 前記光学部材の前記光路への進入を検出する第1センサと、
    前記光学部材の前記光路からの退出を検出する第2センサと、
    を更に備え、
    前記制御装置は、前記第1センサによる前記光学部材の前記光路への進入が検出された後、前記第2センサによる前記光学部材の前記光路からの退出が検出される前に、前記検出装置による検出を行うようにしたことを特徴とする請求項1〜3のうちの何れか一項に記載の光学特性計測装置。
  5. マスクのパターンの像を基板上に投影する投影光学系を備える露光装置であって、
    前記投影光学系を前記被検光学系として計測する、請求項1〜4のうちの何れか一項に記載の光学特性計測装置を備えることを特徴とする露光装置。
  6. 被検光学系の光学特性を計測する光学特性計測方法であって、
    前記被検光学系に入射される照明光の光路上に配置される光学部材を移動しながら、前記被検光学系を介した光を検出するようにしたことを特徴とする光学特性計測方法。
  7. 前記光学部材は、拡散板であることを特徴とする請求項6に記載の光学特性計測方法。
  8. 前記被検光学系の光学特性は、波面収差であることを特徴とする請求項6又は7に記載の光学特性計測方法。
  9. 前記光学部材の前記光路への進入を検出した後、前記光学部材の前記光路からの退出を検出する前に前記被検光学系を介した光を検出するようにしたことを特徴とする請求項6〜8のうちの何れか一項に記載の光学特性計測方法。
  10. マスクのパターンの像を物体上に投影する投影光学系を前記被検光学系として、請求項6〜9のうちの何れか一項に記載の光学特性計測方法を用いて計測する計測工程と、
    前記計測工程で計測された計測結果に基づいて、前記投影光学系の光学特性を調整する調整工程と、
    前記調整工程により光学特性が調整された前記投影光学系を介して、前記マスクのパターンを前記物体上に転写する転写工程と、
    を含むことを特徴とする露光方法。
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