JP2007194020A - 閃光放電管用陰極材及びその陰極材を備えた閃光放電管 - Google Patents

閃光放電管用陰極材及びその陰極材を備えた閃光放電管 Download PDF

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Abstract

【課題】 スパッタリング率の低減化、最低発光電圧の安定化、長寿命化を図った閃光放電管用陰極材を提供する。
【解決手段】 タンタル、ニオブ等の高融点金属からなる焼結材用金属粉末を用いて生成される焼結体の空孔にセシウム化合物を含浸させてなる閃光放電管用陰極材であって、前記焼結体の空孔率が28〜36体積%であり、水銀圧入法で測定した空孔径の分布状態のピークが1.4〜1.8μmの範囲内に存在し、かつ、前記焼結体の空孔径が0.75〜2.70μmの範囲内に分布する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば、写真撮影用の人口光源として用いられる閃光放電管の陰極材(閃光放電管用陰極材)及びその陰極材を備えた閃光放電管に関する。
閃光放電管は、両端にアノード電極とカソード電極が封止されたガラスバルブの内部に希ガスが封入される一方、ガラスバルブの外周面には透明なトリガー電極が被覆され、前記カソード電極には閃光を発生させるための陰極材(焼結電極構体)が取付けられたものが知られている。
その陰極材として、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、ニッケル等の高融点金属からなる焼結材用金属粉末を1種又は2種以上混合し焼結して生成される焼結体に電子放射性材料を保持させたものが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
また、電子放射性材料には、炭酸セシウム、硫酸セシウム、酸化セシウム等のセシウム化合物が用いられ、これらを水やアルコールに溶かした溶液中に焼結体を浸漬させることにより焼結体の空孔にセシウム化合物を含浸させて陰極材を得ていた。
特開平6−196087号公報 特開平6−231727号公報 特開2003−173758号公報
上述の焼結体に形成される空孔の径は大小様々に分布する。空孔径が小さい場合にはセシウム化合物の含有量が不足して最低発光電圧が高くなり発光不良になりやすい。一方、空孔径が大きい場合には含有量過多になりスパッタリングが発生しやすくなり(スパッタリング率が高くなり)、電極が溶融し発光寿命が低下する。
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、セシウム化合物を適量含浸させることができる空孔径を有する閃光放電管用陰極材及びその陰極材を備えた閃光放電管を提供することを目的とする。
ところで、焼結体に形成される空孔径の大きさは焼結材用金属粉末の粒径により左右される。特に、2種以上の焼結材用金属粉末を用いる場合、融点、不純ガス吸着性、仕事関数等の特性の異なる組成の粉末を混合すると、焼結体表面の凹凸や空孔径にばらつきが発生しやすい。このようなばらつきがあると、セシウム化合物の含有量にもばらつきが生じ、上述のように発光不良や発光寿命の低下等々の不具合が発生する。
そこで、本発明は、焼結体の空孔径の均一化を図ることも目的とする。
(1)本発明の閃光放電管用陰極材は、タンタル、ニオブ等の高融点金属からなる焼結材用金属粉末を用いて生成される焼結体の空孔にセシウム化合物を含浸させてなる閃光放電管用陰極材であって、前記焼結体の空孔率が28〜36体積%であり、水銀圧入法で測定した空孔径の分布状態のピークが1.4〜1.8μmの範囲内に存在することを特徴とする。
空孔率が28〜36体積%で、空孔径の分布状態のピークが1.4〜1.8μmの範囲内に存在する焼結体は、セシウム化合物を適量含浸させることのできる空孔径が形成されているため、発光動作時のスパッタリング率の低減化が可能となり、最低発光電圧の上昇、光量低下、焼結電極溶融が抑制され、性能品質の安定化と長寿命化を図ることができる。
(2)前記焼結体の空孔径が0.75〜2.70μmの範囲内に分布するのが好ましい。
焼結材用金属粉末を空孔率28〜36体積%で焼結させることにより、前述したように、セシウム化合物を適量含浸させることができる空孔径を有する空孔を形成できるが、さらに、空孔径を0.75〜2.70μmの範囲内に分布させる場合には、表面状態、空孔のばらつきが少なくなる。これにより、焼結体へのセシウム化合物の含有量をより一層適切に均一化できるため、スパッタリングの発生がより一層少なくなり、最低発光電圧、光量も安定化し焼結電極溶融をより効果的に抑制することができる。
(3)前記焼結体は、平均粒径が単一の前記高融点金属からなる焼結材用金属粉末を用いて、あるいは、平均粒径が異なる前記焼結材用金属粉末を混合して、生成されてもよい。例えば、焼結材用金属粉末としてタンタル又はニオブのような高融点金属であって、スパッタリング率が低く仕事関数が比較的に低い組成のものを選択することによって最適な表面状態、空孔(径)を有し、組成自体の特徴を併せ持つ焼結体を生成することができる。
(4)前記焼結体は、同一組成でかつ平均粒径が異なる前記焼結材用金属粉末を混合して生成され、その粒径差が2〜4μmであってもよい。焼結体に形成される空孔径は、焼結材用金属粉末の粒径により左右され、特に、2種以上の焼結材用金属粉末を用いる場合、融点、不純ガス吸着性、仕事関数等の特性の異なる組成の粉末を混合すると、焼結体表面の凹凸や空孔径にばらつきが発生しやすいが、同一組成(1種)で平均粒径の異なる焼結材用金属粉末であっても、一次粒子の平均粒径差が2〜4μmであれば(例えば、平均粒径6μmと10μm)、焼結体に形成される空孔径のばらつきを少なくすることができる。また、粒径(平均)の異なる粉末をバインドすることによって機械的強度を向上させることができる。
(5)前記セシウム化合物が、ニオブ酸セシウムであってもよい。ニオブ酸セシウムを含浸させることにより、仕事関数を低減させ、発光動作時のスパッタリング率を低減し、ノイズの発生を抑制することもできる。
(6)本発明の閃光放電管は、(1)乃至(5)項の何れかに記載の閃光放電管用陰極材をカソード電極に備えたことを特徴とする。
本発明の閃光放電管用陰極材は、空孔率が28〜36体積%、水銀圧入法で測定した空孔分布が1.4〜1.8μmの範囲内に空孔分布のピークを有する焼結体を用いるので、セシウム化合物を適量含浸させることができるため、スパッタリング率の低減化が可能となり、最低発光電圧の上昇、光量低下、焼結電極溶融が抑制され、性能品質の安定化と長寿命化を図ることができる。また、その焼結体の空孔径を0.75〜2.70μmの範囲内に分布させれば、焼結体に含浸させるセシウム化合物の量をばらつきなく適切に均一化できるため、スパッタリングの発生がより一層少なくなり、最低発光電圧、光量も安定化し焼結電極溶融をより効果的に抑制することができる。
本発明の閃光放電管は、スパッタリング率が低く、最低発光電圧の上昇、光量低下、焼結電極溶融が抑制され、安定した性能品質を備え長い発光寿命を有する。
以下に、本発明の実施の形態に係る閃光放電管用陰極材及びその陰極材を備えた閃光放電管について詳細に説明する。
図1(a)(b)は閃光放電管を示す。この閃光放電管1は、ガラスバルブ2の両端に封止部材を介してアノード電極3とカソード電極4が封入され、そのガラスバルブ2の外周面に、トリガー電極として機能する導電性被膜5、例えばスズまたはインジウムの金属被膜を形成している。そして、そのカソード電極4には、例えば、円筒状の閃光放電管用陰極材(焼結電極構体)7がかしめ等により取り付けられている。
この閃光放電管用陰極材7は、タンタル、ニオブ等の高融点金属からなる焼結材用金属粉末を用いて生成される焼結体の空孔に電子放射性材料としてのセシウム化合物を含浸させてなり、その焼結体の空孔率は28〜36体積%で、水銀圧入法で測定した空孔径の分布状態のピークが1.4〜1.8μmの範囲内に存在し、その焼結体の空孔径が0.75〜2.70μmの範囲内に分布する。このような焼結体を用いることにより、セシウム化合物の含有量を適切なものとしてその均一化(一定化)を図ることができるので、発光動作時のスパッタリング率の低減化、最低発光電圧の安定化を図ることができる。また、焼結体の溶融を防止し長寿命化を図ることができる。
このような閃光放電管用陰極材7の製造プロセスは、例えば、図5に示される。まず、原料粉末として、1)タンタル粉末は、例えば、メーカー:スタルク社、粒子形状:不定形(粉砕粉)、平均粒径:6μm,10μmのもの、2)ニオブ粉末は、例えば、メーカー:スタルク社、粒子形状:不定形(粉砕粉)、平均粒径:6μm,10μmのものを用意する。造粒工程では、原料粉末にバインダー(樹脂)と溶剤を添加し、混錬、乾燥、粉砕、分級(例えば、−300メッシュ)を行う。成型工程では、円筒型、円柱型等の成形型に合わせて成形処理する。焼結工程では、成形体を略1000〜1800℃の高温で焼結し、この焼結体をセシウム化合物の溶液に浸漬させて含浸させた後乾燥させる。なお、セシウム化合物は真空含浸によって焼結体の空孔に被着させてもよい。次いで、検査工程では、目視による外観検査と、寸法、重量等の検査を行う。
ここで、空孔率について説明すると前記閃光放電管用陰極材7の寸法より体積が計算できる。この体積に前記原料粉末の比重をかけると空孔が全くない空孔率0%の閃光放電管用陰極材の重量Aがみちびかれる。次に実際に作成した閃光放電管用陰極材の重量Bを測定する。前記重量Bは閃光放電管用陰極材内に空孔ができた体積分だけ軽くなっている。この前記重量Aと前記重量Bの差Cの前記重量Aに対する比率を%表示したものが空孔率または気孔率である。
このような製造プロセスによって得られた閃光放電管用陰極材7の特性の評価結果は、図2及び図3に示される。即ち、焼結体を生成するための粉末(焼結材用金属粉末)の粒径と、焼結体に形成された空孔径と空孔率に対応する閃光放電管用陰極材7(TPNo.1〜TPNo.6)の特性を調査し評価した結果が特性評価(A)と特性評価(B)に示される。なお、特性評価(B)の最下欄に、(比較例)として、粒径の異なるタンタル(Ta)とニオブ(Nb)からなる焼結体の例を示す。また、特性評価(A)と特性評価(B)の下に(備考)として判定基準を添記している。
特性評価(A)に示すTPNo.1及びTPNo.3は、フィッシャー法で測定した同一組成のタンタル粉末の一次粒子の平均粒径が6μmの粉末と、10μmの粉末を7対3の割合で混合して焼結体を構成したものであり(一次粒子の平均粒径差が4μm)、レーザー回折法で測定した粒度分布が粒子径2μm以下が全体の2%以下、20μm以上が全体の2%以下であり、残りは2〜20μmに含まれる粉末と粒子径2μm以下のものが全体の8%以下、20μm以上が全体の4%以下であり、残りは2〜20μmに含まれる粉末とを混合して作成した焼結体である。
TPNo.1では炭酸セシウムと硫酸セシウムを含浸させ、TPNo.3ではニオブ酸セシウムを含浸させているが、双方とも、最低発光電圧の上昇も少なく、発光回数の増加に伴う光量の低下も少ない。また、TPNo.3では発光回数5000回で焼結電極の溶融は微小程度であったが、TPNo.1では発光回数5000回でも溶融は認められず、何れも良好な特性を示している。
TPNo.2は、フィッシャー法で測定した同一組成のタンタル粉末の一次粒子の平均粒径が6μmの粉末と10μmの粉末を6対4の割合で混合して焼結体を構成したものであり(一次粒子の平均粒径差が4μm)、TPNo.4は、6μmの粉末と10μmの粉末を8対2の割合で混合して焼結体を構成したものであるが、何れも良好な特性を示している。なお、好ましい一次粒子の平均粒径差は2〜4μmの範囲内にあることを確認している。
次いで、特性評価(B)のTPNo.5では、空孔径は0.6〜2.2μmに分布し、そのピークは1.3μmに現れ、フィッシャー法で測定したタンタル粉末の一次粒子の平均粒径が6μmであり、レーザー回折法で測定した粒度分布が粒子径2μm以下が全体の2%以下、20μm以上が全体の2%以下であり、残りは2〜20μmに含まれる粉末により構成された焼結体である。
この例では、初期の最低発光電圧が高く、寿命試験後も同様に高くなっている。これは空孔が小さく、含有されたセシウム化合物の量が少ないためであり、初期電圧が(比較例)に比べて高くなっている。しかしながら、空孔が小さいため、含有されたセシウム化合物が焼結体から出にくく、スパッタリングしにくいため、発光回数5000回においても最低発光電圧の上昇が少なく、光量低下も少ない。また、焼結体の溶融がほとんどなく、初期特性の維持特性が優れていることが判る。
TPNo.6では、空孔径は0.9〜4.8μmに分布し,そのピークは2.5μmに現れ、フィッシャー法で測定したタンタル粉末の一次粒子の平均粒径が10μmであり、レーザー回折法で測定した粒度分布が粒子径2μm以下が全体の8%以下、20μm以上が全体の4%以下であり、残りは2〜20μmに含まれる粉末により構成された焼結体である。この例では、TPNo.5に比して、初期の最低発光電圧が低く、発光回数が増すにつれて、最低発光電圧の上昇、光量の低下、焼結電極の溶融が生じやすくなっていることが判る。
次に、特性評価(B)の(比較例)では、焼結体の空孔径は1.4〜4.6μmの範囲で分布し、そのピークは2.8μmに現れ、初期の最低発光電圧は140Vであるが、発光回数3000回後では155Vと高くなり、4000回、5000回発光後では更に電圧が上昇していることが判る。この焼結体は、2種の異なる組成、平均粒径が違う焼結材用金属粉末から構成されるため、焼結体表面および断面の空孔(の径)、表面凹凸形状がばらついているので、セシウム化合物の含有量がばらついており、かつ、空孔が大きいためセシウム化合物の含有量が過多になり、スパッタリングしやすく発光回数が増すにつれ電子放出性物質であるセシウムの枯渇化が生じ、最低発光電圧の上昇、光量低下、焼結電極溶融が発生している。
以上から、焼結体の空孔率(気孔率)については、空孔率が大きくなるほど空孔が大きくなるため、最低発光電圧の上昇、光量の低下、焼結電極の溶融が生じやすいことが判る。空孔径は、ポロシメータ(水銀圧入法)で計測したものを記載しており、1.4〜1.8μmで空孔分布のピークを有する閃光放電管用陰極材7が上記所望の特性を満足しており、とりわけ、空孔率が32体積%で、空孔径が0.75〜2.2μmに分布し、1.7μmにピークが現れるTPNo.1及びTPNo.3の特性が優れていることが判る。また、特性評価(A)に示すTPNo.1〜4のように、粒径(平均)の異なる2種以上のものからなる焼結体では、機械的強度が向上するという利点があり、例えば、カソード電極4にかしめ等による装着された固定状態が安定化し耐久性も向上する。
図4は、水銀圧入法により測定したTaペレット(焼結ペレット)の空孔分布を示し、(a)は空孔径対応のLog差分圧入量(微分)を示し、(b)は空孔径対応の積算細空孔容積量(積分)を示す。なお、水銀圧入法は、公知のように、水銀の表面張力が大きいことを利用して焼結体の空孔(細孔)に水銀を侵入させるために圧力を加え、圧力と圧入された水銀量から空孔(細孔)分布や比表面積を求める方法であり測定機器はポロシメータが使用される。
高融点金属粉末の一次粒子の平均粒径を測定するためのフィッシャー法の測定手順(タンタル粉末の場合)は以下のように行われる。(1)試料の8.30gを秤量する。(2)試料筒内に試料を入れトルクレンチでプレスする。(3)試料の厚さを測定する。(4)試料筒をFsss測定装置(図示省略)にセットし、下部流出口コックを開き、測管の標線が0に達したらストップウォッチをスタートさせる。液面が下がり目盛が20になるとストップウォッチを止め、かつ、下部流出口コックを閉じる。(5)下部流出口コック開から閉までの時間を100分の1秒単位で記録する。出荷製品は2回、中間製品は1回測定する。(6)所定の計算式より平均粒径をμm単位で小数点以下2桁まで算出する。
また、レーザー回折法による粒度分布の測定は、例えば、堀場製作所製の粒子径分布測定装置LA−300によって行うことができる。この装置による測定原理は、液体中の粒子にレーザ光を照射し、粒子により散乱されたレーザ光強度の角度分布(散乱パターン)から粒子径分布を求めるものであり、いわゆるレーザ回折/散乱式の測定原理に基づくものである。
以上説明したように、本発明の閃光放電管用陰極材は、セシウム化合物を適量含有させることができるように空孔率と水銀圧入法で測定される空孔分布のピークを所定の範囲に規制した焼結体を用いるので、スパッタリング率の低減化が可能となり、最低発光電圧の上昇、光量低下、焼結電極溶融が抑制され、性能品質の安定化と長寿命化を図ることができ、このような閃光放電管用陰極材を備えた閃光放電管は、安定した高い性能品質と長い発光寿命を有するものとなる。また、その焼結体の空孔径の分布範囲を所定の範囲に特定すれば、焼結体に含浸させるセシウム化合物の量をばらつきなく均一化できるため、スパッタリングの発生がより一層少なくなり、最低発光電圧、光量も安定化し焼結電極溶融をより効果的に抑制することができる。さらに、同一組成でかつ平均粒径が異なる焼結材用金属粉末を混合して生成される焼結体では、同一粒径の場合よりも機械的強度を向上させることができ、かつ、その粒径差を所定の範囲に特定すれば、孔径のばらつきを少なくすることができる。
本発明の閃光放電管用陰極材によれば、スパッタリング率の低減化が可能となり、最低発光電圧の上昇、光量低下、焼結電極溶融が抑制され、発光性能の安定・向上と長寿命化が達成されているので、高い性能品質と長寿命化が要求される閃光放電管の分野に好適となる。
本発明の閃光放電管は、高い性能品質と長寿命化が達成されているので、鮮明な画像と耐久性が要求される撮像装置の分野で利用される。
(a)本発明の実施の形態に係る閃光放電管の一例を示す縦断面図、(b)横断面図 同閃光放電管用陰極材の特性評価の一覧図 同別の閃光放電管用陰極材の特性評価の一覧図 (a)同空孔分布(微分)の説明図、(b)同空孔分布(微分)の説明図 同閃光放電管用陰極材の製造プロセスの説明図
符号の説明
1…閃光放電管、7…閃光放電管用陰極材




Claims (6)

  1. タンタル、ニオブ等の高融点金属からなる焼結材用金属粉末を用いて生成される焼結体の空孔にセシウム化合物を含浸させてなる閃光放電管用陰極材であって、
    前記焼結体の空孔率が28〜36体積%であり、水銀圧入法で測定した空孔径の分布状態のピークが1.5〜1.8μmの範囲内に存在することを特徴とする閃光放電管用陰極材。
  2. 前記焼結体の空孔径が0.75〜2.70μmの範囲内に分布することを特徴とする請求項1に記載の閃光放電管用陰極材。
  3. 前記焼結体は、平均粒径が単一の前記高融点金属からなる焼結材用金属粉末を用いて、あるいは、平均粒径が異なる前記焼結材用金属粉末を混合して、生成されることを特徴とする請求項1に記載の閃光放電管用陰極材。
  4. 前記焼結体は、同一組成でかつ平均粒径が異なる前記焼結材用金属粉末を混合して生成され、その粒径差が2〜4μmであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の閃光放電管用陰極材。
  5. 前記セシウム化合物が、ニオブ酸セシウムであることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の閃光放電管用陰極材。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の閃光放電管用陰極材をカソード電極に備えたことを特徴とする閃光放電管。




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