JP2007192888A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像器の小型化を確保しつつ、主走査方向の濃度差を安定させて画像形成することを目的とする。
【解決手段】主走査方向を複数の領域に分割して各領域毎に画像データ量を算出するイメージカウント領域別算出部30と、各領域毎に予め定めた補正係数を用いて各領域毎の補正カウント(現像ロールへのトナー供給位置から各領域までの距離に起因した主走査方向濃度むらに相当する画像データ量)を算出して、算出した補正カウントに対応する各領域毎の濃度低下量を算出することによって主走査方向の濃度差を算出する主走査濃度差算出部35と、主走査濃度差算出部35によって算出された各領域毎の濃度低下量から露光量増加分を算出し、算出結果に応じてレーザドライバ22を制御する露光補正量制御部36と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像形成装置にかかり、特に、画像データに応じて露光した感光体をトナーを用いて潜像を形成して画像形成する画像形成装置に関する。
画像形成装置は、画像品質要求は当然として、さらに、画像形成速度の向上や装置の小型化が要求されている。
このような要求を満たそうとした結果、画像密度が高い画像が連続した場合には、現像器へのトナーの供給が主走査方向の一端から他端に向けて供給される構成が一般的であるため、現像器の主走査方向のトナー供給の均一性を保つことができなくなり、主走査方向の画像濃度差が発生する等の弊害が発生することがある。
そこで、特許文献1に記載の技術では、主走査方向の画像密度(エリアカバレッジ)をカウントして、現像器の主走査ラインの分割された部分に対応する部分に対して、主走査ラインの方向に沿って移動してトナー補給を行うトナー補給部を有するものが提案されている。
特許第2885680号明細書
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、主走査方向に移動可能なトナー補給部を現像器に備えるため現像器の小型化が難しく、さらにはトナー補給部を移動させる駆動部分が必要となり、駆動部分の信頼性確保も容易ではない、という問題がある。
また、従来の現像器は、主走査方向の一端側(例えば、画像形成装置の前側)からトナー供給を行う構成であり、画像密度が高い画像を連続して形成した場合には、供給されたトナーが他端に攪拌されながら搬送され、他端から実際に現像に寄与する現像器の現像ロールに搬送されて、一端に到達する頃にはトナー濃度が低下してしまっているのが実情である。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、現像器の小型化を確保しつつ、主走査方向の濃度差を安定させて画像形成することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、画像を表す画像データに応じて変調した光を主・副2次元的に走査露光して、静電潜像をトナー像として可視像化して画像形成する画像形成装置であって、主走査方向を複数に分割して、分割した各領域毎に前記画像データ中の画像形成すべき画像データ量を算出する算出手段と、前記算出手段の算出結果に基づいて、現像ロールへのトナー供給位置から前記各領域までの距離に起因する前記トナー像の主走査方向濃度むらを補正する補正手段と、を備えることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、算出手段では、主走査方向を複数に分割して、分割した各領域毎に画像データ中の画像形成すべき画像データ量が算出される。例えば、算出手段は、画像データ中の画像形成する有効信号数を画像データ量として算出する。
補正手段では、算出手段の算出結果に基づいて、現像ロールへのトナー供給位置から各領域までの距離に起因するトナー像の主走査方向濃度むらが補正される。すなわち、従来技術のように移動可能なトナー補給部等を備えることなく主走査方向の濃度むらを補正することができるので、現像器の小型化を確保しつつ、主走査方向の濃度差を安定させて画像形成することができる。
補正手段は、例えば、請求項2に記載の発明のように、算出手段の算出結果から現像ロールへのトナー供給位置から各領域までの距離に起因するトナー像の主走査方向の濃度低下分布を算出する濃度低下算出手段と、濃度低下算出手段の算出結果に対応する露光量増加分布を算出する露光量算出手段と、露光量算出手段の算出結果に基づいて露光量を制御する露光制御手段と、を含むようにしてもよい。すなわち、算出手段の算出結果から現像ロールへのトナー供給位置から各領域までの距離に起因するトナー像の主走査方向の濃度低下分布を算出し、該濃度低下分布に対応する露光量増加分布を算出して、露光量を制御することで、現像ロールへのトナー供給位置から各領域までの距離に起因するトナー像の主走査方向濃度むらを防止することができる。
この時、濃度低下算出手段は、請求項3に記載の発明のように、現像ロールへのトナー供給位置から各領域にトナーが供給されるまでに消費されるトナー消費量を考慮して濃度低下分布を算出することによって、現像ロールへのトナー供給位置から各領域までの距離に起因するトナー像の主走査方向濃度むらを防止することが可能となる。
また、露光量算出手段は、請求項4に記載の発明のように、1ジョブ内の連続画像形成数を更に考慮して露光量増加分布を算出するようにしてもよい。
また、算出手段は、請求項5に記載の発明のように、画像データの最小単位または1ジョブ内の画像形成すべき画像データ量の累積で画像データ量を算出するようにしてもよい。
なお、本発明の画像形成装置は、請求項6に記載の発明のように、トナー像の濃度を検出するトナー像濃度検出手段と、トナー像濃度検出手段の検出結果に基づいて露光量を制御するトナー濃度制御手段と、を更に備えるようにしてもよいし、請求項7に記載の発明のように、静電潜像をトナー像として可視像化する現像器内のトナー濃度を検出する濃度検出手段と、現像器内のトナーを攪拌する攪拌手段と、現像器内にトナーを供給する供給手段と、濃度検出手段によって検出されたトナー濃度が予め定めた目標値よりも薄い場合に、攪拌手段及び供給手段の少なくとも一方を制御する制御手段と、を更に備えるようにしてもよい。この時、請求項8に記載の発明のように、制御手段による制御後に、濃度検出手段によって検出されたトナー濃度が予め定めた目標値よりも薄い場合に、トナーを収納したトナーカートリッジの交換を報知する報知手段を更に備えるようにしてもよい。
以上説明したように本発明によれば、主走査方向を複数に分割して各領域毎に画像データ中の画像形成すべき画像データ量を算出し、該算出結果に基づいて現像ロールへのトナー供給位置から各領域までの距離に起因するトナー像の主走査方向濃度むらを補正することにより、移動可能なトナー補給部等を備えることなく主走査方向の濃度むらを補正することができるので、現像器の小型化を確保しつつ、主走査方向の濃度差を安定させて画像形成することができる、という効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に適用可能なタンデムカラープリンタの概略構成を示す図である。
図1に示すように、タンデムカラープリンタ10は、無端ベルトからなる中間転写ベルト40が、複数のロール42により、所定の張力を持って支持されている。また、中間転写ベルト40上には、そのベルト走行方向Xに沿って、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色に対応した画像記録ユニット44C、44M、44Y、44Kが順に配設されている。なお、以下の説明では、特に区別しない限り、各画像記録ユニットは同一構成であるので、各色に対応する符号を省略して説明する。
各々の画像記録ユニット44は、それぞれ図示しない装置本体フレームに回転可能に軸支された感光体ドラム46を有し、各感光体ドラム46の周囲には、そのドラム回転方向(図1の時計回り方向)に沿って、クリーナ48、イレーズランプ(図示省略)、帯電器50、レーザ走査装置12、現像器52、及び1次転写ロール54が順に配置されている。
すなわち、感光体ドラム46に残留するトナーがクリーナ48によって除去された後に、除電用のイレーズランプで感光体上の電荷が除電され、帯電器50によって帯電され、レーザ走査装置12によって感光体ドラム46の表面に光が照射されて潜像が形成される。そして、レーザ走査装置12によって形成された潜像は、現像器52によってトナー像が形成され、1次転写ロール54によって中間転写ベルト40に転写されるようになっている。なお、各感光体ドラム46によって副走査が行われ、レーザ走査装置12によって主走査が行われる。
更に、C、M、Y、Kの各色の中間転写ベルト40上に形成されたトナー像の濃度を検出して、レーザ走査装置12の光量フィードバックを行うためのADC(Auto Density Control)センサ34がベルト走行方向Xにおいてブラック(K)の画像形成ユニット32の下流側に配置されている。なお、ADCセンサ34は、反射型フォトセンサからなる。
また、現像器52には、現像剤のトナー濃度(=(トナー/トナー+キャリア)×100)を測定して、トナー供給フィードバックを行うための透磁率センサ(ATCセンサ)14が設けられている。
一方、画像記録対象となる用紙は図示しない給紙カセットに収容され、その給紙カセットの用紙繰出側に設けられたピックアップロール56により一枚ずつ繰り出される。繰出された用紙は、所定数のロール対58により図中破線で示す経路を辿って搬送され、2次転写ロール60の圧接位置へと送られ、2次転写ロール60で中間転写ベルト40上のカラー画像が用紙に一括転写(2次転写)される。カラー画像が転写された用紙は、用紙搬送系62によって定着器64に搬送され、そこで画像の定着処理(加熱、加圧等)がなされた後、図示しないトレイに排出されようになっている。
ここで、上述のADCセンサ34とATCセンサ14の主走査方向の位置関係、及び現像器52について説明する。図2(A)、(B)は、ADCセンサ34とATC14の主走査方向の位置関係、及び現像器52の概略構成を示す図である。
現像器52は、図2(A)、(B)に示すように、現像ロール52A、供給オーガー52B、攪拌オーガー52C、トナー供給部52D、及びATCセンサ14を備えている。
トナー供給部52Dは攪拌オーガー52Cの主走査方向端部に設けられいる。トナー供給部52Dが設けられた主走査方向端部(以下、トナー供給部52Dが設けられた主走査方向端部をOUT側、他端部をIN側という。)は、タンデムカラープリンタ10の全面側に位置し、図示しない扉を開閉することによってトナー供給部52Dからトナーを供給する。なお、詳細には、トナー供給部52Dに図示しないカートリッジを備え、該カートリッジを交換することによってトナー交換が可能とされている。
トナー供給部52Dから供給されたトナーは、攪拌オーガー52Cによって攪拌されながら、OUT側からIN側へ搬送され、IN側で供給オーガー52Bへ移動される。そして、供給オーガー52Bから供給されたトナーが現像ロール52Aに供給される。
本実施の形態では、IN側からOUT側に向かってトナーが現像ロール52Aに供給されるので、OUT側にトナーが到達するころにはトナー供給量が減少してしまうため、トナー供給量を適正に制御するために、ATCセンサ14を攪拌オーガー52CのIN側に設けている。これに対してADCセンサ34は、中間転写ベルト40上に形成されるパッチ画像を検出するために、主走査方向の略中央部に設けられている。
続いて、本発明の実施の形態に係わるタンデムカラープリンタ10の制御系の構成について説明する。図3は、本発明の実施の形態に係わるタンデムカラープリンタ10の制御系の構成を示すブロック図である。
本実施の形態に係わるタンデムカラープリンタ10は、プリントコントローラ16によって全体の制御が行われ、画像形成すべき画像データがプリントコントローラ16に入力される。
また、タンデムカラープリンタ10は、画像処理部18、パルス幅変調回路20、レーザドライバ22、及びレーザ光源24を備えており、これらによって感光体ドラム46上への画像形成を行う。
プリントコントローラ16に画像データが入力されると、画像処理部18に出力されて所定の画像処理が施された後、パルス幅変調回路20に出力される。
パルス幅変調回路20では、画像データに応じた変調光を発光するための変調データを生成してレーザドライバ22に出力する。
レーザドライバ22は、変調データに基づいて、レーザ光源24を駆動して感光体ドラム46上を走査露光する。これによって、感光体ドラム46上に主走査方向へ走査露光が行われ、感光体ドラム46の回転によって副走査が行われて、感光体ドラム46上に画像が形成される。
一方、上述したように、本実施の形態に係わるタンデムカラープリンタ10は、現像ロールへのトナー供給がIN側からOUT側に向かって行われるため、OUT側のトナー供給量が少なくなる傾向にあり、主走査方向の濃度差が発生してしまうため、濃度制御を行うことによって主走査方向の濃度差を防止するようになっており、該濃度制御は、画像濃度制御部26によって行われる。
画像濃度制御部26は、イメージカウント部28、イメージカウント領域別算出部30、主走査濃度差算出部35、露光補正量制御部36、トナー供給量制御部66、及び画像濃度目標値記憶部38を備えている。
イメージカウント部28は、プリントコントローラ16から画像データを入力し、画像データ量をカウントする。例えば、イメージカウント部28は、画像データ中の画像形成する有効信号数を画像データ量として算出する。なお、画像データ量のカウントは、画像データの最小単位で画像形成すべき画像データ量をカウントしたり、1ジョブ内の画像形成すべき画像データ量の累積をカウントしたりすることによって行われる。例えば、画像データのカウントは、図5(A)に示すように、画像データがA3サイズの0%の画像密度である場合にはカウント0、10%の場合はカウント1000、50%の場合はカウント5000、100%の場合はカウント10000のようにカウントすることができる。
イメージカウント領域別算出部30は、図4に示すように、主走査方向を複数の領域に分割して各領域毎の画像データ量を算出する。本実施の形態では、主走査方向を領域No.1〜No.6に6分割して、各領域毎の画像データ量を算出する。
主走査濃度差算出部35は、各領域(領域No.1〜No.6)毎に予め定めた補正係数を用いて各領域毎の補正画像データ量カウント(トナー供給時に消費される各領域毎のトナー消費量に相当する画像データ量)を算出して、算出した補正画像データ量カウントに対応する各領域毎の濃度低下量を算出することによって主走査方向の濃度差を算出する。なお、補正係数は、本実施の形態では、現像ロールへトナーがIN側からOUT側に向かって供給されるので、供給時のトナー消費を考慮して領域No.1〜領域No.6に向かって順に補正係数が大きくなるように設定され、補正係数の一例は、図5((B)に示す。
露光補正量制御部36は、主走査濃度差算出部35によって算出された各領域毎の濃度低下量から各領域毎の露光量増加分を算出することで露光量増加分布を算出し、算出結果に応じてレーザドライバ22を制御する。すなわち、露光補正量制御部36は、露光量を制御することによって、現像ロールへのトナー供給位置から各領域までの距離に起因する主走査方向の濃度むらを抑制する。具体的には、現像ロールへのトナー供給がIN側からOUT側に向かって行われるため、主走査方向の濃度低下分布が図6(A)に示すようになるため、これを打ち消すために、図6(B)に示すように主走査方向露光量補正(増加)分布を生成してレーザドライバ22を制御することによって、現像ロールへのトナー供給位置から各領域までの距離に起因する主走査方向の濃度むらを抑制する。
トナー供給量制御部66は、現像器52に設けられたATCセンサ14によってトナー濃度を検出してトナー供給量を制御する。
ATCセンサ14の検出結果は、トナー濃度検出信号処理部68によって所定の信号処理が行われてトナー供給量制御部66に入力される。
また、画像濃度目標値記憶部38には、ATCセンサ14によって検出されるトナー供給を制御するためのトナー濃度の目標値が記憶されていると共に、ADCセンサ34によって検出されるパッチ画像の濃度の目標値が記憶されている。
更に、本実施の形態に係わるタンデムカラープリンタ10は、制御・濃度検出パターンデータ生成部72を備えており、各色毎のトナー像の濃度を検出するためのパターンデータが生成され、当該制御・濃度検出パターンデータ生成部72で生成されたパターンデータに基づいてパッチ画像が中間転写ベルト40上に形成され、ADCセンサ34によってパッチ画像の濃度が検出される。
ADCセンサ34によってパッチ画像の濃度が検出されると、ADCセンサ34の検出結果が画像濃度検出信号処理部70によって所定の信号処理が施されて露光補正量制御部36に出力される。そして、露光補正量制御部36では、画像濃度目標値記憶部38に記憶されたパッチ画像の濃度の目標値と、ADCセンサ34の検出結果の濃度を比較して、濃度制御を行う。
続いて、上述のように構成された本発明の実施の形態に係わるタンデムカラープリンタ10で行われる動作の一例について説明する。
まず始めに画像形成時に行われる主走査方向の画像濃度補正について説明する。図7は、画像形成時に画像濃度制御部26で行われる画像濃度補正の流れの一例を示すフローチャートである。
プリントコントローラ16に画像データが入力されると、始めにステップ100では、入力された画像データの画像データ量がイメージカウント部28でカウントされてステップ102へ移行する。
ステップ102では、主走査方向の領域毎の画像データ量がイメージカウント領域別算出部30によって算出されてステップ104へ移行する。例えば、図8に示すように、各領域の画像データ量がカウントされる。図8の場合の各領域のカウント結果は、領域No.1の画像データ量カウントは5000、領域No.2の画像データ量カウントは2000、領域No.3の画像データ量カウントは1000、領域No.4の画像データ量カウントは500、領域No.5の画像データ量カウントは0、領域No.6の画像データ量カウントは0となる。
ステップ104では、各領域毎の濃度低下量を算出することにより主走査方向の濃度差が主走査濃度差算出部35によって算出される。詳細には、主走査濃度差算出部35は、各領域の累積画像データ量カウントを算出して、予め定めた各領域毎の補正係数を用いて、トナー供給時に消費される各領域毎のトナー消費量に相当する補正画像データ量カウントを算出し、補正画像データ量カウントに対応する濃度低下量を算出することによって、主走査方向の濃度差を算出する。例えば、図8の場合には、領域No.1の累積画像データ量カウントは500、領域No.2の累積画像データ量カウントは領域No.1と領域No.2の画像データ量を累積して7000、領域No.3の累積画像データ量カウントは領域No.1〜3の画像データ量を累積して8000、領域No.4の累積画像データ量カウントは領域No.1〜4の画像データ量を累積して8500、領域No.5の累積画像データ量カウントは領域No.1〜5の画像データ量を累積して8500、領域No.6の累積画像データ量カウントは領域No.1〜6の画像データ量を累積して8500となる。また、予め定めた補正係数(図5(B))は、領域No.1は0、領域No.2は0.2、領域No03は0.4、領域No.4は0.6、領域No.5は0.8、領域No.6は1とすると、補正画像データ量カウントは、各領域毎に、累積画像データ量カウントと補正係数を乗算して、領域No.1は0、領域No.2は1400、領域No.3は3200、領域No.4は5100、領域No.5は6800、領域No.6は8500となる。そして、濃度低下量は、画像データ量10000で0.3(予め定めた値)の濃度低下量となることを基準とすると、領域No.1は0、領域No.2は0.0357、領域No.3は0.0816、領域No.4は0.13005、領域No.5は0.1734、領域No.6は0.216775となる。
次にステップ106では、濃度算出結果に基づいて各領域の露光補正量(露光量増加分布)が露光補正量制御部36によって算出されてステップ108へ移行して、算出した露光補正量に応じてレーザドライバ22が露光補正量制御部36によって駆動されてステップ110へ移行する。例えば、図8の場合の各領域の露光補正量(露光量増加分)は、濃度低下Δ0.01当たり露光量2%に相当するとすると、領域No.1は0、領域No.2は7.14、領域No.3は16.32、領域No.4は26.01、領域No.5は34.68、領域No.6は43.35となるので、各補正量となるようにレーザドライバ22が駆動される。なお、1ジョブの連続枚数(例えば同一画像の連続枚数等)に応じて更に補正するようにしてもよい。この場合の補正係数の一例は図5(C)に示すように、連続枚数が1〜5の場合には0、連続枚数が6〜10の場合には0.2、連続枚数が11〜20の場合には0.5、連続枚数が21〜40の場合には0.8、連続枚数が41〜100の場合には1となり、それぞれ算出した各領域毎の露光量増加分に乗算することによって1ジョブの連続枚数を考慮した補正を行うことが可能となる。
ステップ110では、画像形成終了か否かが画像濃度制御部26によって判定される。該判定は、プリントコントローラ16から入力される画像データがあるか否か等を判定することによってなされ、該判定が否定された場合にはステップ100に戻って上述の処理が繰り返され、ステップ110の判定が肯定されたところで一連の処理を終了する。
なお、ここで、上述の画像濃度補正について図8の他の一例(図9)を用いて説明する。
イメージカウント部28によって画像データの画像データ量が算出され、イメージカウント領域別算出部30によって各領域毎の画像データ量が算出される。図9の場合には、領域No.1の各領域画像データ量カウントが0、領域No.2の各領域画像データ量カウントが50、領域No.3の各領域画像データ量カウントが200、領域No.4の各領域画像データ量カウントが1000、領域No.5の各領域画像データ量カウントが3000、領域No.6の各領域画像データ量カウントが4000となる。
次に、各領域の累積画像データ量カウントが算出され、図9の場合には、領域No.1の累積画像データ量カウントは0、領域No.2の累積画像データ量カウントは領域No.1と領域No.2の画像データ量を累積して50、領域No.3の累積画像データ量カウントは領域No.1〜3の画像データ量を累積して250、領域No.4の累積画像データ量カウントは領域No.1〜4の画像データ量を累積して1250、領域No.5の累積画像データ量カウントは領域No.1〜5の画像データ量を累積して4250、領域No.6の累積画像データ量カウントは領域No.1〜6の画像データ量を累積して8250となる。
また、予め定めた補正係数(図5(B))は、上記と同様に、領域No.1は0、領域No.2は0.2、領域No03は0.4、領域No.4は0.6、領域No.5は0.8、領域No.6は1として、累積画像データ量カウントと補正係数を乗算して補正画像データ量カウントを算出する。図9の場合では、各領域毎に、領域No.1は0、領域No.2は10、領域No.3は100、領域No.4は750、領域No.5は3400、領域No.6は8250となる。
そして、補正画像データ量カウントから濃度低下量を算出すると、図9の場合には、領域No.1は0、領域No.2は0.000255、領域No.3は0.00255、領域No.4は0.019125、領域No.5は0.0867、領域No.6は0.210375となる。なお、濃度低下量の算出の基準としては、上記と同様に、画像データ量10000で0.3(予め定めた値)の濃度低下量となることを基準とする。
最後に、濃度低下量から露光量増加分を算出すると、図9の場合には、領域No.1は0、領域No.2は0.051、領域No.3は0.51、領域No.4は3.825、領域No.5は17.34、領域No.6は42.075となる。なお、露光量増加分の算出は、上記と同様に、濃度低下Δ0.01当たり露光量2%として算出する。
このように、本実施の形態では、主走査方向を複数に分割して、各領域の画像データ量を算出して、各領域毎に予め定めた補正係数を用いて、トナー供給時に消費される各領域毎のトナー消費量に相当する補正画像データ量カウントを算出し、算出した補正画像データ量カウントから各領域の濃度低下量を算出して、算出した濃度低下量に対応する濃度を補正するための露光量を算出して、露光量を補正するようにしているので、現像ロールへのトナー供給位置から各領域までの距離に起因する(IN側からOUT側にトナーが供給されながら消費されることによって発生する)主走査方向の画像の濃度差を抑制することができる。
次に、所定のタイミング行われるパッチ画像を形成して画像濃度を制御する画像濃度制御について説明する。
画像濃度制御は、所定のタイミングでパッチ画像を中間転写ベルト40上に形成して、パッチ画像の濃度を検出し、該検出結果が目標濃度となるように制御するものである。図10は、露光補正量制御部36で行われる画像濃度制御の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図10の画像濃度制御は、所定のタイミング(例えば、装置起動時や画像の非画像形成タイミング時等)に開始する。
ステップ200では、制御・濃度検出パターンデータ生成部72によって生成されたパッチ画像を表すパターンデータに基づいて中間転写ベルト40上に形成されたパッチ画像がADCセンサ34によって検出されてステップ202へ移行する。すなわち、ADCセンサ34の検出結果が画像濃度検出信号処理部70によって所定の信号処理が行われて露光補正量制御部36に入力される。
ステップ202では、信号処理されたADCセンサ34の検出結果と画像濃度目標値記憶部38に記憶された目標値とが露光補正量制御部36によって比較される。
次にステップ204では、ステップ202の比較結果、目標値よりパッチ画像の濃度が薄いか否か露光補正量制御部36によって判定され、該判定が肯定された場合にはステップ206へ移行し、否定された場合にはステップ208へ移行する。なお、ステップ204の判定は、例えば、目標値から濃度でΔ0.05相当薄いか否かを判定することによって行う。
ステップ206では、露光量を増加するようにレーザドライバ22が露光補正量制御部36によって制御されてステップ208へ移行する。
ステップ208では、ステップ202の比較結果、目標値よりパッチ画像の濃度が濃いか否か露光補正量制御部36によって判定され、該判定が肯定された場合にはステップ210へ移行し、否定された場合にはそのまま画像濃度制御を終了する。なお、ステップ208の判定は、例えば、目標値から濃度でΔ0.05相当濃いか否かを判定することによって行う。
ステップ210では、露光量を減少するようにレーザドライバ22が露光補正量制御部36によって制御されて一連の処理を終了する。
このようにパッチ画像の濃度を予め定めた目標値となるように露光量を制御することで安定した画像形成が可能となる。
続いて、現像器52のトナー供給や攪拌を制御して行われる画像濃度に係わる制御について説明する。図11は、トナー供給量制御部66で行われるトナー濃度制御の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップ300では、現像器52がトナー供給量制御部66によって駆動されてステップ302へ移行する。トナー供給量制御部66は、例えば、プリントコントローラ16に画像データが入力されるタイミング等で現像器52を駆動する。
ステップ302では、所定時間経過したか否かがトナー供給量制御部66によって判定される。該判定は、現像器52内の現像剤が安定するまでの時間(例えば、1sec)を経過したか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定されるまで待機してステップ304へ移行する。
ステッ304では、ATCセンサ14の検出結果がトナー供給量制御部66によって取得される。すなわち、ATCセンサ14の検出結果がトナー濃度検出信号処理部68によって所定の信号処理が施されてトナー供給量制御部66に入力される。
ステップ306では、信号処理されたATCセンサ14の検出結果と画像濃度目標値記憶部38に記憶された目標値とがトナー供給量制御部66によって比較されてステップ308へ移行する。
ステップ308では、ステップ306の比較結果、目標値より現像器52内のトナー濃度が薄いか否かトナー供給量制御部66によって判定され、該判定が否定された場合にはステップ304に戻って上述の処理が繰り返され、肯定された場合にはステップ310へ移行する。なお、ステップ308の判定は、例えば、目標値からトナー濃度重量比でΔ0.2%相当薄いか否かを判定することによって行う。
ステップ310では、現像器52のトナーの攪拌動作を既に行った後か否かトナー供給量制御部66によって判定される。該判定は後述するステップ312で攪拌動作を行った後であるか否かを判定することによってなされ、該判定が否定された場合にはステップ312へ移行し、肯定された場合にはステップ314へ移行する。
ステップ312では、トナー供給量制御部66によってトナー供給しながら現像器52内の攪拌動作が行われてステップ316へ移行する。すなわち、トナーが供給されるようにトナー供給制御部66によってトナー供給部52Dが制御されると共に、攪拌オーガー52Cが回転してトナーを攪拌するように現像器52がトナー供給量制御部66によって制御される。
一方、ステップ314では、トナー供給及びトナー攪拌動作を行ってもトナー濃度が目標値より薄いので、トナー供給量制御部66が図示しない表示部等にトナーカートリッジ交換を促すメッセージ等を表示するように制御することによって、トナーカートリッジ交換が報知されてステップステップ316へ移行する。
ステップ316では、現像器52が停止されたか否かトナー供給量制御部66によって判定される。例えば、プリントコントローラ16に入力された画像データに対応する画像の形成が全て終了した場合や装置の画像形成停止の指示等がなされた場合に判定が肯定されて一連のトナー濃度制御を終了し、ステップ316の判定が否定された場合にはステップ304に戻って上述の処理が繰り返される。
すなわち、本実施の形態に係わるタンデムカラープリンタ10では、現像器52内のトナー濃度が目標値より薄い場合には、攪拌動作を行うことでトナー濃度を安定させると共に、現像器52内にトナーを供給することでトナー濃度を安定させている。これによって安定した濃度が画像形成を行うことができる。
なお、上記の実施の形態に係わるタンデムカラープリンタ10のトナー濃度制御では、トナー濃度が目標値よりも薄い場合にトナー供給を行いながらトナーの攪拌動作を行うようにしたが、攪拌動作のみを行うようにしてもよいし、トナー供給のみを行うようにしてもよいし、攪拌動作を行った後に現像器52内のトナー濃度が薄い時に現像機内にトナーを供給するようにしてもよい。
本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に適用可能なタンデムカラープリンタの概略構成を示す図である。 ADCセンサとATCの主走査方向の位置関係及び現像器の概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係わるタンデムカラープリンタの制御系の構成を示すブロック図である。 主走査方向を複数の領域領域に分割した一例を示す図である。 (A)はイメージカウント部の画像データ量のカウントの一例を示す表であり、(B)は主走査方向の濃度むらを補正するための補正係数の一例を示す表であり、(C)は1ジョブの連続枚数に応じて濃度むらの補正を行う際の補正係数の一例を示す表である。 (A)は主走査方向の濃度低下分布の一例を示す図であり、(B)は主走査方向露光量補正分布の一例を示す図である。 画像形成時に画像濃度制御部で行われる画像濃度補正の流れの一例を示すフローチャートである。 各領域の画像データ量カウント、各領域累積画像データ量カウント、各領域補正係数、補正画像データ量カウント、濃度低下量、及び露光量増加分の一例を示す表である。 各領域の画像データ量カウント、各領域累積画像データ量カウント、各領域補正係数、補正画像データ量カウント、濃度低下量、及び露光量増加分のその他の例を示す表である。 露光補正量制御部で行われる画像濃度制御の流れの一例を示すフローチャートである。 トナー供給量制御部で行われるトナー濃度制御の流れの一例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 タンデムカラープリンタ
14 ATCセンサ
22 レーザドライバ
26 画像濃度制御部
28 イメージカウント部
30 イメージカウント領域別算出部
34 ADCセンサ
35 主走査濃度差算出部
36 露光補正量制御部
38 画像濃度目標値記憶部
52 現像器
66 トナー供給量制御部
68 トナー濃度検出信号処理部
70 画像濃度検出信号処理部

Claims (8)

  1. 画像を表す画像データに応じて変調した光を主・副2次元的に走査露光して、静電潜像をトナー像として可視像化して画像形成する画像形成装置であって、
    主走査方向を複数に分割して、分割した各領域毎に前記画像データ中の画像形成すべき画像データ量を算出する算出手段と、
    前記算出手段の算出結果に基づいて、現像ロールへのトナー供給位置から前記各領域までの距離に起因する前記トナー像の主走査方向濃度むらを補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記補正手段は、前記算出手段の算出結果から現像ロールへのトナー供給位置から前記各領域までの距離に起因する前記トナー像の主走査方向の濃度低下分布を算出する濃度低下算出手段と、前記濃度低下算出手段の算出結果に対応する露光量増加分布を算出する露光量算出手段と、前記露光量算出手段の算出結果に基づいて露光量を制御する露光制御手段と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記濃度低下算出手段は、現像ロールへのトナー供給位置から前記各領域にトナーが供給されるまでに消費されるトナー消費量を考慮して前記濃度低下分布を算出することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記露光量算出手段は、1ジョブ内の連続画像形成数を更に考慮して露光量増加分布を算出することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記算出手段は、前記画像データの最小単位または1ジョブ内の画像形成すべき画像データ量の累積で前記画像データ量を算出することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記トナー像の濃度を検出するトナー像濃度検出手段と、前記トナー像濃度検出手段の検出結果に基づいて露光量を制御するトナー濃度制御手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 静電潜像をトナー像として可視像化する現像器内のトナー濃度を検出する濃度検出手段と、前記現像器内のトナーを攪拌する攪拌手段と、前記現像器内にトナーを供給する供給手段と、前記濃度検出手段によって検出された前記トナー濃度が予め定めた目標値よりも薄い場合に、前記攪拌手段及び前記供給手段の少なくとも一方を制御する制御手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段による制御後に、前記濃度検出手段によって検出された前記トナー濃度が予め定めた目標値よりも薄い場合に、トナーを収納したトナーカートリッジの交換を報知する報知手段を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
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