JP2007192748A - リークデテクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】スニファープローブを用いたリークデテクタにおいて、トレース条件を操作者によらず一定に保ち、トレース条件を一定に保持することによって漏れ検査の測定精度の誤差を抑制する。
【解決手段】リークデテクタ1は、スニファープローブ2と、このスニファープローブと併設してスニファープローブと共にワーク10をトレースする磁気検出器5と、磁気検出器の検出出力と基準値との比較により、スニファープローブによるトレース条件を監視するスニファープローブ監視部7aとを備え、スニファープローブとワーク上でトレースする際に、ワークとの距離、ワークに対する角度、検査箇所の近傍をトレースする保持時間等のトレース条件を、定量的に監視することによって、トレース条件を操作者によらず一定に保ち、これによって、漏れ検査の測定精度の誤差を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、気密容器や配管等においてリーク(漏れ)の有無を検査する密閉検査に使用されるリークデテクタに関する。
封止検査や密閉検査を行う手段としてリークデテクタがある。このリークデテクタでは、例えばプローブガスとして被検査体に導入したヘリウムガス等のガスの漏れを検出している。このリークデテクタとして、被検査体をスニファープローブでトレースして局部的にリーク検出を行うスニファー法や、被検査体全体をフードで覆い、フード内部を吸引して、漏れの有無を検出するベルジャー法(放置積分法)などが知られている(特許文献1)。
図9は、スニファー法によるリークデテクタの一構成を説明するためのブロック図である。リークデテクタ101は、ワーク110内にトレーサーガスを供給可能とするトレーサーガス供給器104と、ワーク110の検査箇所周辺のガスを吸引するスニファープローブ102と、スニファープローブ102で吸引されたガス中のトレーサーガス量を検出するスニファー用リークデテクタ本体103を備える。
このリークデテクタ100では、トレーサーガス供給器104によってワーク110内にトレーサーガスを供給し、操作者がスニファープローブ102を操作して、スニファープローブ102の先端をワーク110の各検査箇所に接近させ、各検査箇所の周辺のガスをスニファープローブ102で吸引し、スニファー用リークデテクタ本体103によって、吸引したガス中のトレーサーガス量を検出して、各検査箇所における漏れの有無を検査する。
特開2002−139397号公報
スニファー法に使用されるリークデテクタでは、大気圧下でワークの漏れの有無を検査することができ、また、ベルジャー法のように容器や真空ポンプを要さないため、安価であるという利点があるが、他方、スニファープローブを検査箇所に接近させて漏れの有無を検査するものであるため、ワークの漏れを検査するには、ワークの検査対象箇所の全てにスニファープローブを接近させる必要がある。
このスニファープローブによる検査では、スニファープローブとワークとの距離、ワークに対してスニファープローブを配向させる角度、スニファープローブをワークの検査対象箇所の近傍でトレースさせる際の保持時間等のトレース条件によって、検査精度が変動する。漏れ検査の精度を維持するには、これらのトレース条件がワークの全ての検査対象箇所で満足している必要がある。
上記トレース条件において、スニファープローブとワークとの距離が大きくなるほど、また、スニファープローブがワークに対して垂直方向から傾くほど、また、スニファープローブの検査箇所に対する保持時間が短くなるほど、リークデテクタでの測定値が小さくなり、漏れの検査精度の低下を招く他、最悪の場合には漏れを見逃す可能性がある。
従来のスニファー法によるリークデテクタでは、スニファープローブは主に操作者によって手動で操作されるため、上記のトレース条件は操作者の主観による定性的な判断に基づくことになり、個人差による検査精度が変動する他、同一の操作者であっても検査箇所によって検査精度がばらつく場合もある。
そこで、本発明は上記課題を解決して、スニファープローブを用いたリークデテクタにおいて、トレース条件を操作者によらず一定に保つことを目的とし、また、トレース条件を一定に保持することによって漏れ検査の測定精度の誤差を抑制することを目的とする。
本発明は、スニファープローブとワーク上でトレースする際に、ワークとの距離、ワークに対する角度、検査箇所の近傍をトレースする保持時間等のトレース条件を、定量的に監視することによって、トレース条件を操作者によらず一定に保ち、これによって、漏れ検査の測定精度の誤差を抑制する。
本発明のリークデテクタは、スニファープローブと、このスニファープローブと併設してスニファープローブと共にワークをトレースする磁気検出器と、磁気検出器の検出出力と基準値との比較により、スニファープローブによるトレース条件を監視するスニファープローブ監視部とを備える。
磁気検出器はスニファープローブと併設しているため、磁気検出器によってワークとの関係を検出することで、スニファープローブのトレース条件を求めることができる。この磁気検出器によるトレース条件の定量的な検出、この検出したトレース条件に基づくスニファープローブ監視部の動作は操作者の判断を含まないため、操作者に依存することなくトレース条件を一定に保つことができ、漏れ検査の測定精度の誤差を抑制することができる。
本発明のスニファープローブ監視部は、磁気検出器の検出出力と基準値とを比較してトレース条件を監視する。監視するトレース条件として、スニファープローブの保持時間、スニファープローブとトレース面との距離、スニファープローブのトレース面に対する配向角度の少なくとも何れか一つとすることができる。
本発明のスニファープローブ監視部は、2つの基準値を用いて、スニファープローブの保持時間のトレース条件を監視する。
保持時間を監視するための第1の基準値は、磁気検出器出力を判定するためのしきい値であり、保持時間を監視するための第2の基準値は、磁気検出器の検出出力が第1の基準値を連続して超える状態が保持される設定保持時間である。磁気検出器の検出出力が、第1の基準値を連続して超える状態が設定保持時間続くことは、スニファープローブが検査箇所の近傍をトレースしていることを表している。本発明のスニファープローブ監視部は、磁気検出器の検出出力を監視することによって、スニファープローブが検査箇所の近傍をトレースしていることを検出することができる。
スニファープローブ監視部は、設定保持時間が完了した時点の検出出力をリーク量として検出し漏れを監視する。
また、本発明のスニファープローブ監視部は、第3の基準値を用いて、スニファープローブとトレース面との距離のトレース条件を監視する。距離のトレース条件を監視するための第3の基準値は、スニファープローブをワークから設定距離だけ離隔した位置において磁気検出器が検出する検出出力である。
磁気検出器の検出出力が第3の基準値である場合は、スニファープローブはワークから設定距離だけ離れた位置にある。また、磁気検出器の検出出力が第3の基準値よりも小さい場合は、スニファープローブはワークから設定距離よりも離れた位置にあり、逆に、磁気検出器の検出出力が第3の基準値よりも大きい場合は、スニファープローブはワークから設定距離よりも近づいた位置にある。
スニファープローブ監視部は、トレース時の磁気検出器の検出出力と第3の基準値とを比較し、この比較結果に基づいて磁気検出器とワーク上に設けた磁石との距離を監視する。スニファープローブは磁気検出器と併設しているため、この磁気検出器の距離監視によりスニファープローブとトレース面との距離を監視することができる。
また、本発明のスニファープローブ監視部は、第4の基準値を用いて、スニファープローブがトレース面に向かう角度のトレース条件を監視する。
角度のトレース条件を監視するためのトレース条件は、スニファープローブをワークに対して設定角度で配向させた角度において磁気検出器が検出する検出出力である。
磁気検出器の検出出力が第4の基準値である場合は、スニファープローブはワークのトレース面に対して設定した角度で配向している。また、磁気検出器の検出出力が第4の基準値よりも小さい場合は、スニファープローブはワークのトレース面に対して垂直方向からより大きく傾いた角度で配向し、逆に、磁気検出器の検出出力が第4の基準値よりも大きい場合は、スニファープローブはワークのトレース面に対してより垂直方向に近づいた角度で配向している。
スニファープローブ監視部は、トレース時の磁気検出器の検出出力と第4の基準値とを比較し、この比較結果に基づいてワーク上に設けた磁石に対する磁気検出器の配向角度を監視する。スニファープローブは磁気検出器と併設しているため、この磁気検出器の傾きの監視により、スニファープローブのトレース面に対する配向角度を監視することができる。
本発明によれば、スニファープローブを用いたリークデテクタにおいて、トレース条件を操作者によらず一定に保つことができる。
また、トレース条件を一定に保持することによって漏れ検査の測定精度の誤差を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明のリークデテクタの一構成例を説明するための概略図である。なお、各部の名称は一例であり、同じ機能を備える部分が別の名称で呼ばれる場合もある。
本発明のリークデテクタ1は、スニファープローブ2に磁気検出器5を併設して備え、スニファープローブ2と磁気検出器5とは一体で移動する。
スニファープローブ2は、ワーク10にトレーサーガスを供給するトレーサーガス供給部4と、各検査箇所における漏れの有無を検査するリークデテクタ本体3と共に、スニファー法が通常備えるリークデテクタを構成する。スニファープローブ2は、ワーク10の周囲をトレースし、各検査箇所の周辺のガスを吸引する。リークデテクタ本体3は、スニファープローブ2で吸引したガス中のトレーサーガス量を検出して漏れの有無を検査する。
リークデテクタ1は、スニファープローブ2に併設して磁気検出器5を一体に備え、スニファープローブ2の検出出力によってトレース条件を監視する代わりに、スニファープローブ2と一体に設けた磁気検出器5の検出出力によってトレース条件を監視する。
トレース条件は、スニファープローブ2によってワーク12の検査箇所において、常に同じ条件でガスを吸引することを保証するものであり、吸引するガス量が一定であるための条件として、スニファープローブ2を検査箇所に保持させておく保持時間の条件があり、吸引するガスの濃度に係わる条件が一定であるための条件として、スニファープローブ2がワーク2から所定距離だけ離隔した位置であるための距離の条件、スニファープローブ2がワーク2に対して所定の角度で向いているための配向角度の条件がある。
トレース条件の一つである保持時間は、ワーク10の検査箇所12の近傍において吸引するガスの量が、各検査箇所12において常に一定となることを保証するために、スニファープローブ2がその検査箇所の近傍に保持する時間を定めるものである。
なお、この保持時間における保持する位置は、ガスを吸引する間に、スニファープローブ2を検査箇所12に対して必ずしも同一の箇所に固定することに限らず、検査箇所12の近傍を含む所定の範囲内で保持することを含む。
これは、スニファープローブ2を検査箇所12の周辺でガスを吸引する際において、操作者がスニファープローブ2を検査箇所12の周辺に移動させる場合には、必ずしも所定の時間の間で同一の位置に固定されるとは限らないためであり、また、プログラム制御によってスニファープローブ2を移動させることで自動測定する場合においても、検査箇所12の同一位置に固定してガスを吸引する他、トレース中に移動させながら検査箇所12の近傍の所定範囲からガスを吸引する場合もあるためである。
本発明のリークデテクタ1は、スニファープローブ2が、検査箇所12あるいはその近傍に、所定の距離で所定の配向角度で保持させるためや、その保持を所定時間の間持続させるために、後述する磁気検出器5の検出出力を用いる。また、磁気検出器5の検出出力を得るために、ワーク10の検査箇所12の近傍に磁極方向を定めた磁石13を取り付け、磁気検出器5はこの磁石13の磁場を検出することによって、磁気検出器5が磁石13の近傍に保持されること、磁気検出器5と磁石13との距離、磁石13に対する配向角度を検出する。
トレース条件である距離は、スニファープローブ2とトレース面11との距離であり、この距離が変動すると、スニファープローブ2が吸引するガスに含まれるトレーサーガスの濃度及び量が変動する。また、トレース条件である角度は、スニファープローブ2がトレース面11に対して向く配向角度であり、この配向角度が変動した場合にも、スニファープローブ2が吸引するガスに含まれるトレーサーガスの濃度及び量が変動する。したがって、スニファープローブによるトレーサーガスの吸引を常に一定の条件とするには、この距離及び角度が一定であることが求められる。
磁気検出器5とスニファープローブ2とは一体で設けられ、また、磁石13は検査箇所12の近傍にて取り付けられるため、スニファープローブと検査箇所12との関係は、上記した磁気検出器5と磁石13との関係によって求めることができる。
なお、スニファープローブ2とトレース面11との距離や、スニファープローブ2をトレース面11に向かわせる角度は、手動による場合には操作者による操作によって調整され、また、自動による場合にはトレースを制御するプログラムにその距離や角度が設定される。
リークデテクタ本体3の漏れ検出で得られるトレーサーガス量等の検出出力や、磁気検出処理部6で得られる磁気検出出力は制御部7に送られる。制御部7はスニファープローブ監視部7aを備える。スニファープローブ監視部7aは、磁気検出器の検出出力と基準値とを比較してトレース条件を監視する。このスニファープローブ監視部によるトレース条件の監視については、後述する。
制御部7には表示装置8が接続され、リークデテクタ本体3や磁気検出処理部6から入力された検出出力を表示する他、スニファープローブ監視部で監視するトレース条件の監視結果を表示する。
また、表示装置8は、ワーク毎に検査箇所を、未検査箇所と既検査箇所とを区別して表示することができ、これによって、検査漏れを防ぐことができる。
次に、本発明のリークデテクタによる漏れ検出の動作について、図2〜図7を用いて説明する。なお、図2,3を用いて保持時間のトレース条件について説明し、図4,5を用いて距離のトレース条件について説明し、図6,7を用いて角度のトレース条件について説明する。
なお、通常、距離と角度のトレース条件を満足させた後、保持時間のトレース条件を満たすようして測定を行う。
図2のフローチャートにおいて、距離と角度のトレース条件を満足した状態において、測定を開始する。この測定の開始は、通常のスニファー法による漏れ検出と同様に、トレーサーガス供給部4からバルブ操作によってワーク10内にトレーサーガスを供給して、ワーク10内をトレーサーガスで満たし、その後リークデテクタ本体3を駆動してスニファープローブ2からワーク10の周辺に存在するガスを吸引し、トレーサーガスを検出する。トレーサーガスは、例えばヘリウムガスを用いることができ、この場合にはヘリウムガスを検出することで漏れ検出を行う(S1)。
本発明のリークデテクタは、この通常のリークデテクタの動作を開始すると共に、磁気検出器5の検出出力を磁気検出処理部6で信号処理して、ワーク10の検査箇所12の近傍に設けた磁石13の磁場を検出する。なお、磁石13は、その磁極を検査箇所12に対して所定の磁極方向で配置する。例えば、図1では、検査箇所12に近い側の磁極をN極とし、遠い側の磁極をS極としている。これは、磁気検出器5の検出特性が磁極方向を含めて得られる場合には、この磁極方向を勘案することによって、磁気検出器5と検査箇所12との位置関係をより正しく求めることができ、磁石13の長さ分の位置ずれを保証することができる(S2)。
磁気検出器5で取得した検出出力を予め定めておいた第1の基準値とを比較する。この第1の基準値は磁気検出器の検出出力を判定するしきい値であって、磁気検出器とワーク10の取り付けた磁石13との位置関係の判定に用いる。磁気検出器の検出出力がこの第1の基準値以下である場合には、磁気検出器5は磁石13の近傍に位置していないことを表している。これに対して、磁気検出器の検出出力がこの第1の基準値以上である場合には、磁気検出器5は磁石13の近傍に位置していることを表している。
磁気検出器5にはスニファープローブ2が一体に併設され、また、磁石13は検査箇所12の近傍に取り付けられているため、この磁気検出器5の検出出力によって、スニファープローブ2と検査箇所12との位置関係を判定することができる。
図3は磁気検出器及びリークデテクタの検出出力を、ワークの検査箇所の位置と対応させて表している。ここで、ワーク上において検査箇所をP1,P3とし、磁石13の検査箇所から離れた極端の位置をP2としている。
なお、図3では、スニファープローブをワークに沿って移動させながら検出した場合を示しているが、移動速度は必ずしも一定速度である必要はなく任意の速度することができる。また、スニファープローブをワークに対して固定した状態で検出してもよい。
図3(a)は磁気検出器の検出出力とワークの検査箇所の位置との関係を示し、第1の基準値をB1で示している。P1とP2の間、及びP3以降は、磁気検出器の検出出力は第1の基準値B1以下であるため、磁気検出器5が磁石13から所定距離以上離れた位置にあることを知ることができる。
スニファープローブ監視部は、磁気検出器5の検出出力と第1の基準値B1とを比較し、磁気検出器5の検出出力が第1の基準値B1を超えない場合には、磁気検出器5及びスニファープローブ2がP1とP2の間、及びP3以降にあり、スニファープローブが検査箇所の近傍になく、漏れ検出の準備が成されていないと判定することができる。
また、P1以前、及びP2とP3との間では、磁気検出器の検出出力は第1の基準値B1以上であるため、スニファープローブが検査箇所の近傍にあり、漏れ検出の準備が成されていると判定することができる(S3,S4)。
この状態において、スニファープローブ2が検査箇所12の近傍に所定の時間(保持時間)保持することを確認し、これによって所定量のガス量が吸引されることを保証する。
前記S4の工程で検出出力が第1の基準値を超えたことを確認した後、計時を開始し計時時間を測定する(S5)。この計時時間T1が第2の基準値である保持時間(T2)と比較する。この保持時間(T2)は、例えば所定量のガス量を吸引するに要する時間幅であり、リークデテクタ本体が備える分析能力、吸引機構の吸引能力、スニファープローブや配管のコンダクタクタンス等によって定められる。
なお、図3(a)では、ワーク10上に設けた磁石13との位置と対応させて示しているが、磁気検出器5は磁石13に対して移動する位置関係で検出する場合に限らず、磁気検出器5を磁石13に対して所定位置に止まる位置関係で検出することができる(S6)。
上記S6の工程で、少なくとも所定の保持時間の間でガス吸引を行った後、吸引したガスからトレーサガス(例えばヘリウムガス)を検出し、そのトレーサーガス量を測定して漏れ検出を行う。
図3(b)は、リークデテクタの測定値であり、トレーサーガス量に相当し、所定の保持時間が経過して時点(P3)での検出量Q3により取得することができる。
この漏れ検出は、例えば測定したトレーサーガス量が予め定めたガス量と比較することで行うことができる。このガス量は、漏れを判定するしきい値を定めている。上記S2〜S7の工程をワーク上に定めた検査箇所について行う(S8)。
上記S1の測定を開始、あるいは、検査箇所での漏れ検出を行う前の段階において距離及び角度のトレース条件を判定する。
以下、図4,5を用いて距離のトレース条件について説明する。
磁気検出器5をワーク2のトレーサ面に対して遠い位置から近づけながら、あるいは近い位置から離しながら検出出力を取得する(S11)。
図5は、磁気検出器の検出出力と、磁気検出器と磁石との間の距離との関係を概略的に示している。通常、磁気検出器の検出出力は、磁石との間の距離が大きくなるほど小さくなる。なお、磁気検出器の検出特性に依存して変化するため、図5に示す特性曲線は模式的に示したに過ぎず、これに限られるものではない。
スニファープローブと検査箇所との間の距離D3を予め設定し、この距離D3に対応する磁気検出器の検出出力Out3を第3の基準値とする。この第3の基準値と磁気検出器の検出出力とを比較することで、スニファープローブ2が検査箇所から距離D3離れていることを検出することができる。
なお、この第3の基準値である距離D3は、所定の濃度のトレーサーガスが所定の漏れ量で漏れたとき、その距離で得られる濃度を一定の濃度とするために定める距離であり、リークデテクタ本体が備える分析能力、吸引機構の吸引能力、スニファープローブや配管のコンダクタクタンス等の諸条件に基づいて定めることができる(S12)。
磁気検出器の検出出力が第3の基準値を超えない場合には、スニファープローブが検査箇所から所定距離よりも遠い位置にあると判定し(S13)、磁気検出器をトレース面に近づけ、前記S11〜S13の工程を繰り返す(S14)。
また、磁気検出器の検出出力が第3の基準値を超える場合には、スニファープローブが検査箇所から所定距離よりも近い位置にあると判定し(S13)、磁気検出器をトレース面から遠ざけ、前記S11〜S13の工程を繰り返す(S14)。
磁気検出器の検出出力が第3の基準値となった場合には、スニファープローブが検査箇所から所定距離の位置にあると判定し(S13)、測定を開始する(S15)。
以下、図6,7を用いて角度のトレース条件について説明する。
磁気検出器5をワーク2のトレーサ面に対して角度を変更しながら、検出出力を取得する(S21)。
図7は、磁気検出器の検出出力と、磁気検出器のワークのトレース面に対する角度との関係を概略的に示している。通常、磁気検出器の検出出力は、磁束方向に対する角度に依存する。なお、図7に示す特性曲線は、磁気検出器がトレース面に対して垂直である場合に大きな出力が得られ、垂直からの角度が大きくなるに従って出力が低下する例を模式的に示しているが、検出出力は磁気検出器のセンサーの特性や磁束方向等の条件に依存するため、出力特性はこれに限られるものではない。
スニファープローブのトレース面に対する角度θ4を予め設定し、この角度θ4に対応する磁気検出器の検出出力Out4を第4の基準値とする。この第4の基準値と磁気検出器の検出出力とを比較することで、スニファープローブ2がトレース面に対して角度θ4で向いていることを検出することができる。
なお、この第4の基準値である角度θ4は、所定の濃度のトレーサーガスが所定の漏れ量で漏れたとき、その角度方向で得られる濃度を一定の濃度とするために定める角度であり、リークデテクタ本体が備える分析能力、吸引機構の吸引能力、スニファープローブや配管のコンダクタクタンス等の諸条件に基づいて定めることができる(S22)。
磁気検出器の検出出力が第4の基準値を超えない場合には、スニファープローブが検査箇所から所定距離よりも遠い位置にあると判定し(S13)、磁気検出器をトレース面に近づけ、前記S11〜S13の工程を繰り返す(S14)。
また、磁気検出器の検出出力が第4の基準値を超える場合、あるいは第4の基準値を超えていない場合には、スニファープローブがトレース面に対して所定の角度θ4で配向していないと判定し(S23)、磁気検出器及びスニファープローブのトレース面に対する角度を変更し、前記S21〜S23の工程を繰り返す(S24)。
磁気検出器の検出出力が第4の基準値となった場合には、スニファープローブのトレース面に対する角度が所定角度θ4にあると判定し(S23)、測定を開始する(S25)。
上記説明では、スニファープローブを手動で操作する例を示しているが、スニファープローブをプログラム制御によって自動で操作させる構成としてもよい。
図8は、スニファープローブをプログラム制御する構成を説明するための概略図である。図8に示す構成は、前記した図1の構成において、スニファープローブ2をプログラム制御するためのアーム駆動機構20及びこのアーム駆動機構20を制御するスニファープローブ制御部21を備える。
ここでは、アーム駆動機構20とスニファープローブ制御部21の構成について説明し、その他の構成については図1に示した構成と同様であるため説明を省略する。
スニファープローブ2にはアーム駆動機構20の一端が接続され、アーム駆動機構20はスニファープローブ制御部21によってプログラム制御される。スニファープローブ制御部21は、検査対象であるワーク10の形状及びそのワーク10上において検査を行う検査箇所に基づいて、この検査箇所をトレースして漏れ検出を行うための制御プログラムを備え、この制御プログラムを実行させることでアーム駆動機構20を駆動する。
スニファープローブ2は、このアーム駆動機構8によってワーク2上の検査箇所に自動で移動し、漏れ検出を行う。
また、制御部7は、スニファープローブ監視部7aによるトレース条件の判定結果をフィードバックし、アーム駆動機構20を駆動して、スニファープローブとワークとの距離やトレース面に対する角度を自動調整することができる。
また、前記した図1及び図8の構成において、制御部7にスニファープローブのトレース条件を含む測定条件と測定結果を記憶部7cに記憶しておき、演算部7bにおいてトレース条件を含む測定条件と測定結果との相関関係を統計処理で求め、測定条件の正当性を評価することもできる。
また、記憶部7cに測定結果を記憶することによってトレーサビリティーを確保することもできる。
本発明は、気密容器や配管等においてリーク(漏れ)の有無に適用することができる。
本発明のリークデテクタの一構成例を説明するための概略図である。 本発明の保持時間のトレース条件を説明するためのフローチャートである。 本発明の保持時間のトレース条件を説明するための図である。 本発明の距離のトレース条件を説明するためのフローチャートである。 本発明の距離のトレース条件を説明するための図である。 本発明の角度のトレース条件を説明するためのフローチャートである。 本発明の角度のトレース条件を説明するための図である 。 本発明のリークデテクタの他の一構成例を説明するための概略図である。 スニファー法によるリークデテクタの一構成を説明するためのブロック図である。
符号の説明
1…リークデテクタ、2…スニファープローブ、3…リークデテクタ本体、4…トレーサーガス供給部、5…磁気検出器、6…磁気検出処理部、7…制御部、7a…スニファープローブ監視部、7b…演算部、7c…記憶部、8…表示装置、10…ワーク、11…トレース面、12…検査箇所、13…磁石、20…駆動アーム、21…スニファープローブ制御部。

Claims (6)

  1. スニファープローブと、
    前記スニファープローブと併設してスニファープローブと共にワークをトレースする磁気検出器と、
    前記磁気検出器の検出出力と基準値との比較により、スニファープローブによるトレース条件を監視するスニファープローブ監視部とを備えることを特徴とする、リークデテクタ。
  2. 前記スニファープローブ監視部は、
    磁気検出器の検出出力と基準値との比較により、スニファープローブの保持時間、スニファープローブとトレース面との距離、スニファープローブのトレース面に対する配向角度の少なくとも何れか一つのトレース条件を監視することを特徴とする、請求項1に記載のリークデテクタ。
  3. 前記スニファープローブ監視部は、
    磁気検出器の検出出力を判定するしきい値を第1の基準値として備え、
    前記検出出力が第1の基準値を連続して超える状態が保持される設定保持時間を第2の基準値として備え、
    磁気検出器による検出出力と第1の基準値とを比較し、当該検出出力と第1の基準値との比較結果により計時を開始する計測時間と第2の基準値とを比較し、当該計測時間と第2の基準値との比較結果に基づいて得られる磁気検出器の検出出力の保持時間をスニファープローブの保持時間として監視することを特徴とする、請求項2に記載のリークデテクタ。
  4. 前記スニファープローブ監視部は、前記設定保持時間が完了した時点の検出出力をリーク量として検出し漏れを監視することを特徴とする、請求項3に記載のリークデテクタ。
  5. 前記スニファープローブ監視部は、
    スニファープローブをワークから設定距離だけ離隔した位置において磁気検出器が検出する検出出力を第3の基準値として備え、
    トレース時の磁気検出器の検出出力と前記第3の基準値とを比較し、当該比較結果に基づいて磁気検出器とワーク上に設けた磁石との距離を監視し、当該監視によりスニファープローブとトレース面との距離を監視することを特徴とする、請求項2から請求項4の何れか一つに記載のリークデテクタ。
  6. 前記スニファープローブ監視部は、
    スニファープローブをワークに対して設定角度で配向させた角度において磁気検出器が検出する検出出力を第4の基準値として備え、
    トレース時の磁気検出器の検出出力と前記第4の基準値とを比較し、当該比較結果に基づいてワーク上に設けた磁石に対する磁気検出器の配向角度を監視し、当該監視によりスニファープローブのトレース面に対する配向角度を監視することを特徴とする、請求項2から請求項5の何れか一つに記載のリークデテクタ。
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