JP2007190191A - キッチン装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】椅子に座って使用できるキッチン装置において、収納機能をなるべく損なうことなく、シンク及び調理の両作業を容易なものとする。
【解決手段】上部にシンク4及びこれに隣接した調理面5を備えるとともに、左右両袖部の一方に収納部12が設けられ、両袖部間に、椅子に座った使用者の膝が入るニースペースSが形成されるキッチン装置20において、調理面5は一方の袖部9a上からニースペースSの幅範囲内にあるシンク4の一端部4Rまで拡がり、シンクの他端部4Lは他方の袖部8aに張り出している構成としたものである。椅子に座った使用者が膝をニースペースSに入れると、シンク4及び調理面5が共に近い位置にあり、また、一方の袖部9aには収納部12が確保される。
【選択図】図1
【解決手段】上部にシンク4及びこれに隣接した調理面5を備えるとともに、左右両袖部の一方に収納部12が設けられ、両袖部間に、椅子に座った使用者の膝が入るニースペースSが形成されるキッチン装置20において、調理面5は一方の袖部9a上からニースペースSの幅範囲内にあるシンク4の一端部4Rまで拡がり、シンクの他端部4Lは他方の袖部8aに張り出している構成としたものである。椅子に座った使用者が膝をニースペースSに入れると、シンク4及び調理面5が共に近い位置にあり、また、一方の袖部9aには収納部12が確保される。
【選択図】図1
Description
本発明は、システムキッチンの一部を構成するキッチン装置に関する。
立ったままキッチン仕事をすることができない人のために、椅子に座って使用することが可能な、机のような形態を有するキッチン装置が提案されている。例えば特許文献1に記載されたキッチン装置では、シンクの下方のみが空間になっており、ここに、椅子に座った使用者の膝を入れることができるようになっている。
また、例えば特許文献2に記載されたキッチン装置では、シンク、調理面及び加熱器具の下方が連続した大空間になっており、椅子に座った使用者が膝を入れたまま左右に移動可能となっている。
また、例えば特許文献2に記載されたキッチン装置では、シンク、調理面及び加熱器具の下方が連続した大空間になっており、椅子に座った使用者が膝を入れたまま左右に移動可能となっている。
しかしながら、シンクの下方のみが空間のキッチン装置では、シンクでの作業は容易であるが、調理面には手が届きにくく、座ったままでは調理作業が困難となる。また、シンク以外の下方にも連続した大空間を形成するキッチン装置では、収納部が少なくなり、収納機能が損なわれる。
上記のような従来の問題点に鑑み、本発明は、椅子に座って使用できるキッチン装置において、収納機能をなるべく損なうことなく、シンク及び調理の両作業を容易なものとすることを目的とする。
上記のような従来の問題点に鑑み、本発明は、椅子に座って使用できるキッチン装置において、収納機能をなるべく損なうことなく、シンク及び調理の両作業を容易なものとすることを目的とする。
本発明は、上部にシンク及びこれに隣接した調理面を備えるとともに、左右両袖部の少なくとも一方に収納部が設けられ、両袖部間に、椅子に座った使用者の膝が入るニースペースが形成されるキッチン装置において、前記調理面は一方の袖部上から前記ニースペースの幅範囲内にある前記シンクの一端部まで拡がり、前記シンクの他端部は前記ニースペースの幅範囲内から他方の袖部に張り出している構成としたものである。
上記のように構成されたキッチン装置では、シンクの他端部が他方の袖部に張り出すことにより、その分、調理面をニースペースの幅範囲内に引き込むことができる。従って、椅子に座った使用者が膝をニースペースに入れると、シンク及び調理面が共に近い位置にある。また、少なくとも一方の袖部に収納部が確保される。
上記のように構成されたキッチン装置では、シンクの他端部が他方の袖部に張り出すことにより、その分、調理面をニースペースの幅範囲内に引き込むことができる。従って、椅子に座った使用者が膝をニースペースに入れると、シンク及び調理面が共に近い位置にある。また、少なくとも一方の袖部に収納部が確保される。
また、上記キッチン装置において、シンクと調理面との境界はニースペースの幅方向中心又はその近傍に位置していることが好ましい。
この場合、椅子に座った使用者が膝をニースペースに入れると、シンク及び調理面が正面から左右に拡がり、共に略均等に近い位置にあるので、シンク及び調理面での作業がし易い。
この場合、椅子に座った使用者が膝をニースペースに入れると、シンク及び調理面が正面から左右に拡がり、共に略均等に近い位置にあるので、シンク及び調理面での作業がし易い。
また、上記キッチン装置において、左右両袖部の一方に食器洗い機が設けられるとともに、正面から見た前記ニースペースの幅方向中心線に対して、シンクは食器洗い機の方にずれて設けられ、かつ、食器洗い機の上に張り出しているように構成してもよい。
この場合、シンクと食器洗い機との距離が短くなり、しかも、幅方向に両者が重なっているので、食器等から滴下した水で床を濡らすこともなく、かつ、作業動線上も無駄のない配置となる。従って、座ったままでも迅速且つ容易に、食器等を入れる作業を行うことができる。
この場合、シンクと食器洗い機との距離が短くなり、しかも、幅方向に両者が重なっているので、食器等から滴下した水で床を濡らすこともなく、かつ、作業動線上も無駄のない配置となる。従って、座ったままでも迅速且つ容易に、食器等を入れる作業を行うことができる。
また、上記キッチン装置において、シンクは左右の一方側と他方側とで深さが異なり、浅い方が食器洗い機の上に張り出しているように構成してもよい。
この場合、深さが全体にわたって一定である通常のシンクよりも浅い部分を有する構成のシンクとすることにより、食器洗い機を相対的に高い位置に設置することができる。このように設置された食器洗い機は、椅子に座った使用者の自然な手の位置に近くなるので、使用者は椅子に座ったまま容易に、食器等を入れることができる。
この場合、深さが全体にわたって一定である通常のシンクよりも浅い部分を有する構成のシンクとすることにより、食器洗い機を相対的に高い位置に設置することができる。このように設置された食器洗い機は、椅子に座った使用者の自然な手の位置に近くなるので、使用者は椅子に座ったまま容易に、食器等を入れることができる。
また、上記キッチン装置において、ニースペースの真上に、上下昇降式の吊り戸棚が設けられていてもよい。
この場合、使用者は椅子に座ったまま手を伸ばせば、吊り戸棚を容易に下降又は上昇させることができる。
この場合、使用者は椅子に座ったまま手を伸ばせば、吊り戸棚を容易に下降又は上昇させることができる。
本発明のキッチン装置によれば、シンクの端部が袖部に張り出すことにより、その分、調理面をニースペースの幅範囲内に引き込むことができるので、椅子に座った使用者が膝をニースペースに入れると、シンク及び調理面が共に近い位置にある。従って、使用者は椅子に座ったまま、シンク及び調理面での作業をすることができる。また、袖部に収納部を確保することができるので、収納機能の低下を抑制することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態によるキッチン装置を含む、システムキッチンの正面図である。このシステムキッチン1は、床や壁面に取り付けられる床上設備2と、壁面上部に取り付けられる壁面設備3とが体系的に配置されて構成される。図2は、床上設備2のみの斜視図である。図1及び図2において、床上設備2は、シンク4、これに隣接した調理面5、及び、加熱器具6を備えた上部のカウンタ7と、これを下方から支持するキャビネット8,9,10とによって構成される。キャビネット8には、食器洗い機11及びシンク4が収容される。キャビネット9には収納部(例えば引き出し)12が収容される。また、キャビネット10には、収納部(例えば幅広な引き出し)13及び加熱器具6が収容される。
シンク4及び調理面5とキャビネット8,9とによって構成される部分は、正面から見て両袖机のような形(門形)を成している。この部分を、システムキッチン1の少なくとも一部を構成する「キッチン装置」とすると、当該キッチン装置20は、上部にシンク4及びこれに隣接した調理面5を備えるとともに、左袖部8aに食器洗い機11が、右袖部9a(キャビネット9)に収納部12がそれぞれ設けられ、両袖部間に、椅子に座った使用者の膝が入るニースペースSが形成される。シンク4は、ニースペースSの幅方向中心線CLに対して、図示のように左方にずれて設けられている。ニースペースSの上方には、凭れバー(サポートバー)17が取り付けられている。
また、調理面5は右袖部9a上からニースペースSの幅範囲内にあるシンク4の右端部4Rまで拡がり、シンク4の左端部4Lは左袖部8aの食器洗い機11上に張り出している。シンク4の右端部4Rすなわちシンク4と調理面5との境界Bは、ニースペースSの幅方向中心線CLの近傍にある(一致させてもよい。)。ここで、近傍とは、椅子に座った使用者が体の中心をニースペースSの幅方向中心線CLに合わせたとき、境界Bが体の正面に来る程度の範囲であり、例えば幅方向中心線CLから左右に15cm以内が好ましい。
一方、図1において、壁面設備3は、収納部14、上下昇降式の吊り戸棚15及び、換気扇を収容するレンジフード16によって構成される。吊り戸棚15は操作により昇降可能であり、収納物を収納する時又は取り出す時には、これを、図の二点鎖線で示す位置まで下降させることができる。
上記のように構成されたキッチン装置20は、椅子に座って調理、洗い物等をすることができる。図3は、使用者が、車輪付きの椅子30に座った状態でキッチン装置20を使用する状態を示す図であり、正面斜め上方から見た図である。図において、椅子30に座った使用者が膝をニースペースSに入れ、体の中心をニースペースSの幅方向中心線CL(図1)と概ね一致させると、左方にずれて配置されているシンク4は真正面に来ないが、その分、調理面5がニースペースSの幅範囲内に引き込まれ、使用者の近くに配置される。従って、シンク4及び調理面5が共に、使用者の近くに配置され、使用者は椅子30に座ったまま、シンク4及び調理面5での作業をすることができる。
また、シンク4と調理面5との境界Bが、ニースペースSの幅方向中心又はその近傍に位置していることにより、椅子30に座った使用者が膝をニースペースSに入れると、シンク4及び調理面5が正面から左右に拡がり、共に略均等に近い位置にあるので、シンク4及び調理面5での作業がし易い。
一方、キッチン装置20は右袖部9aに収納部12を確保しているので、収納機能の低下を抑制することができる。
また、ニースペースSに対して食器洗い機11は左袖部8aに、収納部12は右袖部9aにあるので、使用者は、どちらも容易に使用することができる。さらに、吊り戸棚15もニースペースSの真上にあるので、手を伸ばせば、これを容易に下降又は上昇させることができる。このようにして、使用者は、椅子30に座ってその場に居ながら、シンク4、調理面5、食器洗い機11、収納部12、及び、吊り戸棚15をすべて使用することができる。
また、ニースペースSに対して食器洗い機11は左袖部8aに、収納部12は右袖部9aにあるので、使用者は、どちらも容易に使用することができる。さらに、吊り戸棚15もニースペースSの真上にあるので、手を伸ばせば、これを容易に下降又は上昇させることができる。このようにして、使用者は、椅子30に座ってその場に居ながら、シンク4、調理面5、食器洗い機11、収納部12、及び、吊り戸棚15をすべて使用することができる。
図4は、例えばシンク4で軽く洗った食器等を食器洗い機11に入れる状態を示す図である。前述のようにシンク4が左方にずれて設けられ、また、シンク4の左端部4Lが食器洗い機11の上に張り出していることにより、シンク4と食器洗い機11との距離が短くなり、しかも、幅方向に両者が重なっているので、食器等から滴下した水で床を濡らすこともなく、かつ、作業動線上も無駄のない配置となる。従って、座ったままでも迅速且つ容易に、食器等を入れる作業を行うことができる。
図5は、第2の実施形態によるキッチン装置を含む、システムキッチンの正面図である。第1の実施形態との違いは、深さが全体にわたって一定である第1の実施形態のシンク4よりも浅い部分(約半分の深さ)を有する構成のシンク4として、浅い方が食器洗い機11の上に張り出している点、及び、それにより、食器洗い機を第1の実施形態よりも高い位置に設置した点である。他は同様の構成であるので、説明は省略する。
このように設置された食器洗い機11は、椅子に座った使用者の自然な手の位置に近くなるので、使用者は椅子に座ったまま、より容易に、食器等を食器洗い機11に入れることができる。
このように設置された食器洗い機11は、椅子に座った使用者の自然な手の位置に近くなるので、使用者は椅子に座ったまま、より容易に、食器等を食器洗い機11に入れることができる。
なお、上記各実施形態ではキッチン装置20の左袖部8aに食器洗い機11を、右袖部9aに収納部12をそれぞれ配置したが、この配置は左右逆になってもよい。その場合、シンク4は、ニースペースSの幅方向中心線CLに対して右へずれて設けられる。なお、シンク4の端部を張り出させるのは食器洗い機11の方でなくてもよく、収納部12を低くして、その上に張り出させてもよい。また、食器洗い機11の位置に収納部が設けられる場合であっても、その上にシンク4の端部を張り出させることにより、同様に、シンク4及び調理面5での作業を容易に行うことができる。
以下、ニースペースSの上方に取り付けられている凭れバー17について補足説明する。図6は凭れバーの横断面図である。図6において、キャビネット8の前面8fには、使用者の体を支承する凭れバー17が架設されている。凭れバー17は、ニースペースSの上方にある前面化粧板8bに、取付部材18を介して取り付けられている。取付部材18は、前面化粧板8bの左右両側部から使用者側へ突出している部材であり、左右の取付部材18の先端部に、凭れバー17の左右両端部が固定されている。これにより、凭れバー17はキャビネット8の前面8f(前面化粧板8b)から離れて設けられており、また、左右水平方向が長手方向として設けられている。使用者は、調理作業や食器洗い作業等を行っている際にこの凭れバー17に凭れることができる。
凭れバー17の正面側には、使用者に対向するフラットな面(鉛直平面)となる正面フラット部17aが形成されている。また、凭れバー17の上面側には、上方に向くフラットな面(水平面)となる上面フラット部17cが形成されている。正面フラット部17aと上面フラット部17cとの間には第一外アール面部17bが介在しており、これにより、両フラット部17a,17cは互いに滑らかに連続している。なお、上面フラット部17cは、カウンタ7の上面7aと同じ高さか又は、ほぼ同じ高さ(相互に高さ±1cmの範囲内)とされている。
さらに、この凭れバー17の裏面側の上部には、カウンタ7の前面7bに対向するフラットな面(鉛直平面)となる上裏面フラット部17eが形成されている。上面フラット部17cと上裏面フラット部17eとの間には第二外アール面部17dが介在しており、これにより、両フラット部17c,17eは互いに滑らかに連続している。
さらに、この凭れバー17の裏面側の上下方向の中間部に、使用者の手指が挿入可能な凹状の裏面えぐり部17qが形成されている。この裏面えぐり部17qは、上裏面フラット部17eから第三外アール面部17fを経て、キャビネット8の前面化粧板8bに対向する断面凹形の部分として形成されている。なお、第一外アール面部17b、第二外アール面部17d、及び、第三外アール面部17fはそれぞれ、中心角度が90°の円弧断面を有している曲面とされている。
図6に示している裏面えぐり部17qは、第三外アール面部17fから連続し、かつ、凭れバー17の裏から表方向に延伸している上面17gと、この上面17gから連続し、かつ、下方向に延伸している鉛直面状の奥面17hと、この奥面17hから連続し、かつ、凭れバー17の表側から裏方向に延伸している下面17iとを有しており、断面コ字形として形成されている。なお、この裏面えぐり部17qにおいて、上面17gと奥面17hとの間、及び、奥面17hと下面17iとの間は内アール面部を介して滑らかに連続している。
さらに、この凭れバー17の裏面側の下部に下裏面フラット部17kが形成されている。下裏面フラット部17kは、裏面えぐり部17qの下面17iから第四外アール面部17jを経て、キャビネット8の前面化粧板8bに対向するフラットな面(鉛直平面)として形成されている。
さらに、この凭れバー17の下面側には下面フラット部17nが形成されている。下面フラット部17nは、下裏面フラット部17kの下端から第五外アール面部17mを経て下方に向くフラットな面(水平面)として形成されている。そして、下面フラット部17nの前部から第六外アール面部17pが介在して、正面フラット部17aの下部へと滑らかに連続している。
上記第四外アール面部17j、第五外アール面部17m、及び、第六外アール面部17pはそれぞれ、中心角度が90°の円弧断面を有している曲面とされている。そして、裏面えぐり部17qから下裏面フラット部17k及び下面フラット部17nを経て正面フラット部17aまでは、各外アール面部17j,17m,17pを介して滑らかな面として形成されている。そして、この凭れバー17はその長手方向に同一断面形状とされており、左右水平方向にまっすぐ延びるバー部材とされている。
以上のような構成の凭れバー17によれば、その正面側に正面フラット部17aが形成されていることにより、図7に示すように、椅子に座った使用者(起立している使用者でも同様。)が凭れバー17の正面側に凭れると、正面フラット部17aに腹部を接触させることができる。正面フラット部17aは上下方向に広いフラットな面であるため、使用者は凭れバー17に凭れやすく楽な姿勢で作業を行うことができる。さらに、腹部は正面フラット部17aの広いフラットな面に面接触するため、その接触による荷重を分散させることができ、腹部に対する接触圧を緩和することが可能となる。
さらに、図8に示すように、使用者がカウンタ7の上に腕を載せて作業を行う場合、凭れバー17の上面側に形成されている上面フラット部17cに腕部を載せたり、図示しないが、上面フラット部17cに手をついて体重をかけたりすることができる。この上面フラット部17cではフラットな面で面接触するため、その接触による荷重を分散させることができ、腕部や手に対する接触圧を緩和することが可能となる。
また、この上面フラット部17cは、カウンタ7の上面7aとほぼ同じ高さとされているため、図8に示しているように、椅子に座った状態の使用者がカウンタ7の上面7aで作業を行う際、上面7aに腕部を載せると、その腕の肘部側を凭れバー17の上面フラット部17cにも載せることができる。これにより、上面7aと凭れバー17とによって腕部は広い範囲で下から支持することができ、腕部における負担を軽減させることができる。
また、凭れバー17の裏面側に凹状の裏面えぐり部17qが形成されているため、図9に示すように、使用者が凭れバー17を掴んだ際に、凭れバー17の裏面側に形成されている裏面えぐり部17qに手指を挿入させ指先側を引っ掛けることができる。このように凭れバー17は握りやすい構造となり、使用者はしっかりと凭れバー17を握ることができる。
なお、上面フラット部17cはそのフラットな面を使用者の前後方向に広くするほど接触圧を緩和させる作用が大きいが、この面を広くすることで凭れバー17の上方からの握りやすさが低減する場合がある。しかし、前記裏面えぐり部17qが形成されていることで、上面フラット部17cを広くしても、使用者は裏面えぐり部17qに手指を挿入させ指先側を引っ掛けることができため、凭れバー17を握りやすい構造とすることができる。
なお、上面フラット部17cはそのフラットな面を使用者の前後方向に広くするほど接触圧を緩和させる作用が大きいが、この面を広くすることで凭れバー17の上方からの握りやすさが低減する場合がある。しかし、前記裏面えぐり部17qが形成されていることで、上面フラット部17cを広くしても、使用者は裏面えぐり部17qに手指を挿入させ指先側を引っ掛けることができため、凭れバー17を握りやすい構造とすることができる。
さらに、この凭れバー17において、上面フラット部17cと裏面えぐり部17qとの間の凭れバー17の裏面側に、上裏面フラット部17eが形成されているため、使用者が裏面えぐり部17qに手指の先端側を挿入させて凭れバー17を握った際、手指の長手方向の中間乃至基端側を上裏面フラット部17eに接触させることができる。このため、例えばとっさに凭れバー17を掴んだ場合や、凭れバー17を握った状態で当該凭れバー17から離れる方向へ体重を作用させた場合であっても、上裏面フラット部17eのフラットな面に手指が接触することで、手指に対する接触圧を緩和することができ、痛さを和らげることができる。
また、図6に示すように、この凭れバー17の裏面の中間部に裏面えぐり部17qが形成されることによって、凭れバー17の上部と下部のそれぞれにおいて、キャビネット8の前面化粧板8b側へ膨らんだ部分が形成された構造となる。つまり、凭れバー17の上部において、正面フラット部17aの上部と、上面フラット部17cと、上裏面フラット部17eとによって使用者が上方から握ることができる上グリップ部171を構成することができる。さらに、凭れバー17の下部において、下裏面フラット部17kと、下面フラット部17nと、正面フラット部17aの下部とによって使用者が下方から握ることができる下グリップ部172を構成することができる。
このように、上グリップ部171と下グリップ部172とはそれぞれ、裏面えぐり部17qの奥面17hよりもキャビネット8側に膨らんだ構造とされているため、使用者は凭れバー17を上方から、及び、下方からも握りやすい構造となる。
このように、上グリップ部171と下グリップ部172とはそれぞれ、裏面えぐり部17qの奥面17hよりもキャビネット8側に膨らんだ構造とされているため、使用者は凭れバー17を上方から、及び、下方からも握りやすい構造となる。
そして、凭れバー17を上方から握った場合、上グリップ部171を介して裏面えぐり部17qに手指を引っ掛けることができ、しっかりと凭れバー17を握ることができる。また、凭れバー17を下方から握った場合、下グリップ部172を介して裏面えぐり部17qに手指を引っ掛けることができ、しっかりと凭れバー17を握ることができる。
さらに、下グリップ部172における表裏方向の幅寸法は、上グリップ部171における表裏方向の幅寸法よりも小さくされている。これにより、上グリップ部171の上面フラット部17cの面積を大きくしたまま、下グリップ部172の断面積を上グリップ部171よりも小さくすることができる。このため、使用者が咄嗟に下グリップ部172を下方から掴んだ際、当該下グリップ部172を手指で包むようにして強く握ることができる。
また、この凭れバー17は少なくとも上部に、表面が波形とされている部分を有している。つまり、図10に示しているように、表面波形とされている部分は、正面フラット部17aの上位置から裏面えぐり部17qの上部までの範囲とされている。具体的には、第一外アール面部17b、上面フラット部17c、第二外アール面部17d、上裏面フラット部17e、第三外アール面部17f、裏面えぐり部17qの上面17g、及び、裏面えぐり部17qの内アール面部17rが、連続した表面波形とされている。なお、この凹凸波形の形状は凸部を小アール部とすることで形成でき、この場合、例えば、小アール部の半径が1mm〜3mmとされ、波形の深さ(頂部と谷部との差)は0.2mm〜0.6mmとすることができる。これにより、使用者が上グリップ部171を掴んだ際、手指が当該上グリップ部171に引っ掛かりやすく、また、手指が滑りにくくなる。
以上のような凭れバー17により、身体との接触圧を低減させることが可能となるため、使用者が凭れバー17に正面や上方から長時間凭れても、接触部における痛さを緩和することができる。さらに、凭れバー17が、キャビネット1の前面8f側であってニースペースSの上方に設けられていることによって、使用者、特に身体弱者や足腰が弱ってきた高齢者は、この凭れバー17を掴んで着座姿勢から起立姿勢への変更の動作、または、その反対の動作が可能となる。これにより、これら動作が容易でかつ安全なものとなる。なお、この凭れバー17は起立姿勢であっても同様に使いやすいものとなる。
さらに、凭れバー17は、裏面えぐり部17q、上グリップ部171、下グリップ部172により握りやすい構造とされているため、椅子に座った状態の使用者は、座ったまま凭れバー17を掴んで左右方向へ椅子とともに移動することができ、横移動が容易となる。
4 シンク
4L 左端部
4R 右端部
5 調理面
8a 左袖部
9a 右袖部
11 食器洗い機
12 収納部
15 吊り戸棚
20 キッチン装置
30 椅子
B 境界
CL 幅方向中心線
S ニースペース
4L 左端部
4R 右端部
5 調理面
8a 左袖部
9a 右袖部
11 食器洗い機
12 収納部
15 吊り戸棚
20 キッチン装置
30 椅子
B 境界
CL 幅方向中心線
S ニースペース
Claims (5)
- 上部にシンク及びこれに隣接した調理面を備えるとともに、左右両袖部の少なくとも一方に収納部が設けられ、両袖部間に、椅子に座った使用者の膝が入るニースペースが形成されるキッチン装置において、
前記調理面は一方の袖部上から前記ニースペースの幅範囲内にある前記シンクの一端部まで拡がり、前記シンクの他端部は前記ニースペースの幅範囲内から他方の袖部に張り出していることを特徴とするキッチン装置。 - 前記シンクと調理面との境界は前記ニースペースの幅方向中心又はその近傍に位置している請求項1記載のキッチン装置。
- 左右両袖部の一方に食器洗い機が設けられるとともに、正面から見た前記ニースペースの幅方向中心線に対して、前記シンクは前記食器洗い機の方にずれて設けられ、かつ、前記食器洗い機の上に張り出している請求項1記載のキッチン装置。
- 前記シンクは左右の一方側と他方側とで深さが異なり、浅い方が前記食器洗い機の上に張り出している請求項3記載のキッチン装置。
- 前記ニースペースの真上に、上下昇降式の吊り戸棚が設けられている請求項1記載のキッチン装置。
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