JP2007189649A - 通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化し得る通信装置を提案する。
【解決手段】圧電体と電極とが貼り合わされた構造でなる圧電素子と、生体に形成される準静電界に重畳された音響データを圧電素子の電極から取得する取得手段と、音響データを圧電素子の電極に出力し、当該圧電素子をスピーカとして駆動させる駆動手段とを設ける。また、圧電体と電極とが貼り合わされた構造でなる圧電素子と、圧電体の圧電効果により電極に生じる電位を電気エネルギーとして蓄えるエネルギー蓄積手段と、所定の距離において放射電界及び誘導電磁界に比して準静電界の強度が優位となる周波数帯の信号を搬送波として、電極を介して通信対象とデータ通信する通信手段とを設ける。このように圧電素子を2つの用途に共用することで、小型化された通信装置を実現する。
【選択図】図6

Description

本発明は、通信装置に関し、例えば音響信号を通信対象として通信する場合に適用して好適なものである。
従来、通信装置のうち、近距離での通信に適したものとして、ブルートゥース(登録商標)や、IrDA(Infrared Data Association)等の近距離通信装置があり、当該近距離通信装置を搭載した各種電子機器が提案されている。
例えば、近距離通信装置及びスピーカを搭載した回路基板を内蔵し、かつスピーカの放音部が耳元にあてがわれる本体部と、この本体部から略円弧状に突出形成された耳殻に掛け合わせることによって本体部を保持する弾性アームと、弾性アームを耳殻に掛け合わせた状態においてその先端部が口元に近接して延在され、この先端部において近距離通信装置に接続されたマイクロホンとからなる電子機器が提案されている(例えば特許文献1参照)。
この電子機器によれば、携帯電話機に搭載された近距離通信装置との間で音声信号を送受信することによって、当該携帯電話機をハンズフリー状態で通話させることができることになる。
特開2005−277995公報
ところでかかる電子機器では、近距離通信装置とスピーカとをそれぞれ別々に設けているが、これらの構成の一部でも共用することができれば、その分だけ小型化できるものと考えられる。
またこの電子機器以外の電子機器の場合であっても、通信機能を司る構成部分と、当該通信機能以外の機能を司る構成部分とを共用することができれば、その分だけ小型化できるものと考えられる。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、小型化し得る通信装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明は、通信装置であって、圧電体と電極とが貼り合わされた構造でなる圧電素子と、生体に形成される準静電界に重畳された音響データを圧電素子の電極から取得する取得手段と、音響データを圧電素子の電極に出力し、当該圧電素子をスピーカとして駆動させる駆動手段とを設けるようにする。
従って、この通信装置では、取得手段が、圧電素子の電極を通信電極として音響データを取得し、駆動手段が、圧電素子の電極をスピーカの振動板として、当該音響データを出力する。このようにしてこの通信装置は、圧電素子の電極を共用し、当該圧電素子を圧電スピーカかつアンテナとして用いることができる。
また本発明は、通信装置であって、圧電体と電極とが貼り合わされた構造でなる圧電素子と、圧電体の圧電効果により電極に生じる電位を電気エネルギーとして蓄えるエネルギー蓄積手段と、所定の距離において放射電界及び誘導電磁界に比して準静電界の強度が優位となる周波数帯の信号を搬送波として、電極を介して通信対象とデータ通信する通信手段とを設けるようにする。
従って、この通信装置では、エネルギー蓄積手段が、圧電素子の電極をエネルギー発生元として、電気エネルギーを蓄え、通信手段が、当該電気エネルギーを駆動エネルギーとして、圧電素子の電極を通信電極としてデータ通信する。このようにしてこの通信装置は、圧電素子の電極を共用し、当該圧電素子を電気エネルギー発生体かつアンテナとして用いることができる。
以上のように本発明によれば、圧電素子の電極を共用し、当該圧電素子を2つの用途として用いるようにしたことにより、通信機能を司る構成部分と、当該通信機能以外の機能を司る構成部分と共用しない場合に比して、小型化された通信装置を実現することができる。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)本実施の形態の概要
本実施の形態では、準静電界を通信媒体とし、当該準静電界に配置される生体を媒介体として通信する手法が採用される。ここで、まず、通信媒体となる準静電界について説明する。
(1−1)準静電界
電界発生源となる微小ダイポールからの距離をrとし、その距離rを隔てた位置をPとした場合、当該位置Pでの電界強度Eは、マックスウェル方程式より、次式
Figure 2007189649
のように曲座標(r,θ,δ)として表すことができる。ちなみに、(1)式における「Q」は、電荷[C]であり、「l」は、電荷間の距離(但し、微小ダイポールの定義より、「l」は「r」に比して小さい)であり、「π」は、円周率、「ε」は、微小ダイポールを含む空間の誘電率、「j」は、虚数単位、「k」は、波数である。
かかる(1)式を展開すると、次式
Figure 2007189649
となる。この(2)式からも分かるように、電界E及びEΘは、電界発生源からの距離に線形に反比例する放射電界(EΘの第3項)と、電界発生源からの距離の2乗に反比例する誘導電磁界(E、EΘの第2項)と、電界発生源からの距離の3乗に反比例する準静電界(E、EΘの第1項)との合成電界として発生する。
ここで、これら放射電界、誘導電磁界及び準静電界それぞれの相対的な強度と、距離との関係をグラフ化すると図1に示すような結果となる。但し、この図15では、1[MHz]における各電界それぞれの相対的な強度と距離との関係を指数で表している。
この図1からも明らかなように、放射電界、誘導電磁界及び準静電界それぞれの相対的な強度が等しくなる距離(以下、これを強度境界点と呼ぶ)が存在する。この場合、強度境界点よりも遠方の空間では放射電界が優位(誘導電磁界や準静電界の強度よりも大きい状態)となり、これに対して強度境界点よりも近方の空間では準静電界が優位(放射電界や誘導電磁界の強度よりも大きい状態)となる。
この強度境界点は、(2)式における電界EΘの各項に対応する電界の各成分、すなわち次式
Figure 2007189649
が一致する(つまりEΘ1=EΘ2=EΘ3)ということであるから、次式
Figure 2007189649
を充足する場合、つまり、次式
Figure 2007189649
として表すことができる。
そして、この(5)式における波数kは、電界の媒質中の伝播速度をv[m/s]とし、周波数をf[Hz]とすると次式
Figure 2007189649
として表すことができ、また電界の伝播速度vは、光速をc[m/s](c=3×10)とすると、当該光速cと、微小ダイポールを含む空間の誘電率媒質の比誘電率εとによって次式
Figure 2007189649
として表すことができることから、強度境界点は、(5)式に(6)式及び(7)式を代入して整理した次式
Figure 2007189649
として表すことができる。
この(8)式からも分かるように、放射電界及び誘導電磁界に比して強度の大きい状態にある準静電界の空間(以下、これを準静電界優位空間と呼ぶ)を広くする場合には周波数が密接に関係しており、低い周波数であるほど、準静電界優位空間が大きくなる(即ち、図1に示した強度境界点までの距離は、周波数が低いほど長くなる(つまり右に移ることになる))。これに対して高い周波数であるほど、準静電界優位空間が狭くなる(即ち、図1に示した強度境界点までの距離は、周波数が高いほど短くなる(つまり左に移ることになる))。
例えば10[MHz]を選定した場合、電界源から距離4.8[m]以下の位置では準静電界が優位な空間となる。かかる10[MHz]を選定した場合に放射電界、誘導電磁界及び準静電界それぞれの相対的な強度と、距離との関係をグラフ化すると図2に示す結果となる。
この図2からも明らかなように、電界発生源から0.01[m]地点の準静電界の強度は、誘導電磁界に比しておよそ18.2[dB]大きくなる。従ってこの場合の準静電界は、誘導電磁界及び放射電界の影響がないものとみなすことができる。
このように(8)式の関係を充足すれば、電界発生源から発生される電界のうち放射電界及び誘導電磁界に比して準静電界の強度が優位となるため、準静電界を通信媒体とすることができる。
(1−2)準静電界と生体
次に、準静電界と生体の関係について説明する。生体に放射電界や誘導電磁界を発生させようとするならば生体に電流を流す必要があるが、生体はインピーダンスが非常に高いので、当該生体に電流を効率的に流すことは物理的に困難であり、また生理的にも好ましくない。しかしながら静電気については全く様相が異なってくる。
すなわち、日常我々が静電気を帯電したために、例えばドアノブに手を近づけたときに放電を体感するという経験的事実からも示唆されるように、生体は非常に良く帯電する。また動作に応じた生体表面の帯電により準静電界が発生することも知られていることから、生体へ準静電界を発生させる場合には当該生体に通電する必要はなく帯電させればよい。
つまり、生体は極めて少ない電荷の移動により帯電し、また生体表面のある一点で帯電が生じると、生体における誘電分極によってその一点から瞬間的に生体表面周囲に伝わり、この結果、生体表面からほぼ等方向へ準静電界の等電位面が形成される。したがって、準静電界が支配的となる上述の(8)式を充足する範囲に配置された生体は、放射電界や誘導電磁界の影響も少ないので媒介体として、効率的に機能する。このことは本出願人による実験結果及び試作品により既に確認されている。
このように本実施の形態は、準静電界の性質と生体の性質とを利用したものであって、当該準静電界が支配的となる範囲内に配置される生体を帯電させることにより媒介体として作用させ、その生体近傍に形成される準静電界を通信媒体として用いるようにするものであり、以下に一実施の形態を挙げる。
(2)第1の実施の形態
(2−1)通信システムの全体構成
図3において、第1の実施の形態による通信システム1の全体構成を示す。この通信システム1は、例えば携帯電話機、腕時計又はハンディカム(ソニー株式会社 登録商標)等の携帯型機器に搭載された送信装置(以下、これを送信機と呼ぶ)2と、ヘッドホンHPに搭載された第1の受信装置(以下、これをヘッドホン受信機と呼ぶ)3と、生体の足につけられる一対の靴の靴底にそれぞれ設けられた第2及び第3の受信装置(以下、これを靴底受信機と呼ぶ)4、5とによって構成される。
この送信機2は、図4に示すように、変調部11と、信号増幅部12と、送信電極13とによって構成される。この変調部11には、携帯型機器における音響ソース源から音響データD1が入力される。
変調部11は、この音響データD1に基づいて搬送波SXを変調し、この結果得られる変調信号S1を信号増幅部12に送出する。信号増幅部12は、送信電極13bでの検出結果との差に応じて変調信号S1を所定の信号レベルにまで増幅し、当該増幅した変調信号S2を送信電極13aに出力する。送信電極13aは、搬送波SXの周波数に応じて振動し、当該送信電極13aから放射電界、誘導電磁界及び準静電界の合成電界が発信される。
この実施の形態の場合、搬送波SXには、(8)式を充足する低周波数として、送信機2及びヘッドホン受信機3間の距離、送信機2及び靴底受信機4間の距離、送信機2及び靴底受信機5間の距離、空気及び生体の比誘電率などを考慮して例えば10[MHz]が選定されている。
したがって、送信電極13の近傍に配置される生体には、放射電界及び誘導電磁界の強度に比して大きい強度でなる準静電界が印加されることとなる。またこの準静電界が印加された生体では誘電分極し、当該準静電界が生体表面周囲に伝わって等電位面が形成される。
一方、ヘッドホン受信機3は、図5に示すように、受信電極21と、信号増幅部22と、復調部23と、音響出力部24とによって構成される。このヘッドホン受信機3では、生体表面周囲に形成された準静電界の電位変化に応じて、2つの受信電極21a及び21b間に電位差が生じ、これが受信信号S3として検出されて、信号増幅部22に入力される。
信号増幅部22は、受信信号S3を所定の信号レベルにまで増幅し、当該増幅した受信信号S4を復調部23に送出する。復調部23は、この受信信号S4を復調し、この結果得られる音響データD4を音響信号出力部24に送出する。
音響信号出力部24は、この音響データD4に対してD/A(Digital/Analog)変換処理を施した後に所定の信号レベルにまで増幅し、この結果得られる音響信号S5を、ヘッドホン装置HP(図3)のイヤパッドに配置されるスピーカに出力するようになされている。
他方、靴底受信機4、5は、生体の歩行を主とする生体の動作によって、バイモルフ(図示せず)に生じる電気エネルギーを蓄える。また靴底受信機4、5は、蓄えた電気エネルギーを駆動エネルギーとして、生体表面周囲に形成された準静電界の電位変化をバイモルフの電極から受信信号として検出すると共に、当該受信信号に基づいてバイモルフを圧電スピーカとして機能させるようになされている。
このようにしてこの通信システム1は、準静電界を音響データD1の通信媒体とし、当該準静電界に配置される生体を媒介体として、送信機2とヘッドホン受信機3との間及び送信機2と靴底受信機4、5との間で音響データD1を送受信し、ユーザに対して、当該音響データD1に基づく音を聴感させると同時に体感させることができるようになされている。
ちなみに図3に示した破線は、送信機2とヘッドホン受信機3との間における音響データD1の流れを模式的に表したものであり、当該図3に示した一点鎖線は、送信機2と靴底受信機4、5との間における音響データD1の流れを模式的に表したものである。
なおこの実施の形態の場合における通信システム1では、放射電界及び誘導電磁界がノイズフロアレベル以下となるように、かつ使用を想定した位置において受信側が検出可能なレベルを上回るように、送信機2、ヘッドホン受信機3、靴底受信機4及び5がそれぞれ設計されている。
具体的には、送信機2の送信電極13と、ヘッドホン受信機3の受信電極21と、靴底受信機4、5双方におけるバイモルフの電極(後述する図6における30c、30d)には平行平板電極が採用され、当該平行平板電極は、その電極形状、電極面積及び電極間距離をパラメータとして、ある周波数の信号が与られた場合に、送信側の近傍位置での電界の誘導電磁界成分がノイズフロアよりも小さく、かつ当該電界を検出する受信側の信号増幅部における電圧ノイズよりも大きくなる関係を充足するように設計されている。詳細については、例えば、特開2004−55500公報を参照されたい。
これによりこの通信システム1では、生体を経由して受信側の装置に到達すべき信号成分と、空中に形成された電界を経由して受信側の装置に到達する信号成分との位相が物理的に逆となって相互に打ち消しあうといったことが回避されるので、受信すべき信号成分を確実に受信することができる。この結果、この通信システム1では、通信に要するエネルギーを最適化することができると共に、通信時の安定化を図ることができるようになされている。
(2−2)靴底受信機の構成
次に、靴底受信機4、5の構成を説明するが、当該靴底受信機4、5は同一の構成であるため、ここでは靴底受信機4の構成のみを詳細に説明する。
この靴底受信機4は、図6に示すように、バイモルフ30と、蓄電部31と、受信部32と、スピーカ駆動部33と、制御部34とによって構成される。このバイモルフ30は、厚み方向に分極された薄型の圧電体30a、30bを貼り合わせ、これら圧電体30a、30bの表面に一対の平行平板電極30c、30dを貼り合わせた構造となっている。
これら平行平板電極30c、30dは、対応する伝送線を介して蓄電部31及びスピーカ駆動部33に接続されており、当該平行平板電極30c、30dと、蓄電部31との間の伝送線には、スイッチングトランジスタTr1、Tr2が設けられ、一方の平行平板電極30cと、スピーカ駆動部33との間の伝送線には、スイッチングトランジスタTr3が設けられている。
この靴底受信機4では、スイッチングトランジスタTr1、Tr2がオン状態、かつスイッチングトランジスタTr3がオフ状態の場合には、蓄電モードとして動作する。一方、スイッチングトランジスタTr1、Tr2がオフ状態、かつスイッチングトランジスタTr3がオン状態の場合には、音響出力モードとして動作するようになされている。
(2−2−1)蓄電モード
ここで、帯電モードと、音響出力モードとに場合を分けて靴底受信機4での処理内容を説明する。生体の歩行を主とする生体の動作によって、圧電体30a、30bの中性面を基準としてバイモルフ30が厚み方向に撓むと、当該圧電体30a、30bの一方は平面方向に引っ張られると同時に他方は圧縮され、この結果、平行平板電極30c、30dには、圧電効果により交番の電位変化が生じる。
蓄電モードの場合、圧電効果によって平行平板電極30c、30dに生じた交番の電位変化は、交流信号S10として蓄電部31に供給される。蓄電部31は、この交流信号S10を整流し、当該整流された結果得られる直流信号をコンデンサ(図示せず)に出力する。この直流信号によってコンデンサに蓄えられる電気エネルギーは、受信部32、スピーカ駆動部33及び制御部34に対する駆動エネルギーPEとして供給される。
このようにして靴底受信機4は、生体の歩行や足踏み等の足動作を主とする生体動作によって、バイモルフ(図示せず)に生じる電流を電気エネルギーに変換し、当該変換した電気エネルギーを駆動エネルギーPEとして蓄えることができるようになされている。
(2−2−2)音響出力モード
一方、音響出力モードの場合、送信機2によって生体表面周囲に形成された準静電界は、バイモルフ30における一方の電極30dと、受信電極RPとによって受信信号S11として検出され、受信部32の信号増幅部32aに供給される。
信号増幅部32aは、この受信信号S11を所定の信号レベルにまで増幅し、当該増幅した受信信号S12を復調部32bに送出する。復調部32bは、この受信信号S12を復調することによって、準静電界を通信媒体として送信機2(図3)から供給される音響データD1(図4)に相当する音響データD13を生成し、これをスピーカ駆動部33に送出する。
なお、受信信号S11には、生体の動作に応じて準静電界に重畳される超低週波帯(1[MHz]以下)の電位変化に対応する信号成分が含まれているが、この信号成分は、音響成分の搬送周波数(10[MHz])とは大きく異なるため、当該音響成分の復調等に影響はない。従ってこの実施の形態では、生体に対して各種動作を何ら規制させることなく、本来対象とすべき音響成分だけを得ることができる。
スピーカ駆動部33の低周波電力増幅部33aは、音響データD13における低域成分を所定レベルにまで増幅し、この結果得られる音響信号(以下、これを低域音響信号と呼ぶ)S13をマッチングトランス33bに送出する。
マッチングトランス33bは、低域音響信号S13を昇圧し、これをバイモルフ30の平行平板電極30c、30dに出力する。この結果、平行平板電極30c、30dは、低域音響信号S13に応じて振動し、当該振動波が生体の足裏に印加される。
この生体における足裏は、各種神経が集中する部位であり、また低周波帯に特に鋭敏に反応する神経が集中する部位であるため、低域音響信号S13に応じた振動波を他の生体の部位に印加する場合に比して、低域音響を感度よく体感させることができるようになされている。
このようにして靴底受信機4は、バイモルフを圧電スピーカ(振動スピーカ)として機能させて低域音響を体感させることができるようになされている。
(2−2−3)モード切換処理
次に、靴底受信機4でのモード切換処理を説明する。この靴底受信機4における制御部34は、この靴底受信機4全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit)と、各種プログラムが格納されるROM(Read Only Memory)と、当該CPUのワークメモリとしてのRAM(Random Access Memory)とを含むコンピュータ構成となっている。
この制御部34は、ROMに格納されたプログラムに基づいて、蓄電部31におけるコンデンサ(図示せず)に蓄えられる電気エネルギーのレベルを監視し、当該レベルの状態に応じて、スイッチングトランジスタTr1、Tr2と、スイッチングトランジスタTr3とのオンオフ状態を切換制御する。
具体的には、蓄電部31におけるコンデンサ(図示せず)に蓄えられる電気エネルギーのレベルが上限閾値を上回った場合、制御部34は、スイッチングトランジスタTr1、Tr2をオフ状態、かつスイッチングトランジスタTr3をオン状態に制御し、この靴底受信機4における動作モードを音響出力モードとして動作させる。
この場合、この靴底受信機4では、バイモルフ30から蓄電部31が電気的に切り離され、当該蓄電部31におけるコンデンサ(図示せず)に蓄えられる電気エネルギーがバイモルフ30に逆流するといった事態を確実に防止することができ、また、電極としてのバイモルフ30を静電的に切り離すことができるようになされている。
これに対してエネルギーレベルが下限閾値を下回った場合、制御部34aは、スイッチングトランジスタTr1、Tr2をオン状態、かつスイッチングトランジスタTr3をオフ状態に制御し、この靴底受信機4における動作モードを蓄電モードとして動作させるようになされている。
この場合、この靴底受信機4では、バイモルフ30からスピーカ駆動部33が電気的に切り離されるため、当該スピーカ駆動部33での発電ロスを抑制することができるようになされている。
このようにして靴底受信機4は、動作モードを蓄電モード又は音響出力モードに切り換えることができるようになされている。
(2−3)本実施の形態による動作及び効果
以上の構成において、この通信システム1における靴底受信機4(又は5)は、図6に示したように、受信電極RPと、バイモルフ30の平行平板電極30dとから得られる受信信号S11に基づいて、生体に形成される準静電界に重畳された音響データD1に相当する音響データD13を取得し、この音響データD13の低域成分を昇圧してバイモルフ30の平行平板電極30c、30dに出力する。
したがって、この靴底受信機4(又は5)は、バイモルフ30の平行平板電極30c、30dを、通信電極(受信電極)及びスピーカの振動板として共用することができ、この結果、バイモルフ30を圧電スピーカかつアンテナとして用いることができる。
これに加えてこの靴底受信機4(又は5)は、圧電効果によって平行平板電極30c、30dに生じた交番の電位変化を電気エネルギーとしてコンデンサに蓄積し、この電気エネルギーを駆動エネルギーとして用いる。
したがって、この靴底受信機4(又は5)は、バイモルフ30の平行平板電極30c、30dを、通信電極(受信電極)及びスピーカの振動板のみならず、駆動エネルギー発生源の電極としても共用することができ、この結果、バイモルフ30を圧電スピーカ、アンテナかつエネルギー発生体として用いることができる。
この結果、この靴底受信機4(又は5)は、ヘッドホン受信機3及び送信機2との間におけるケーブルを回避した状態(ワイヤレス状態)で、歩行等の動作をしながら臨場感あふれるボディソニックを利用でき、また、当該動作に応じて、蓄電するため電池の搭載を省略も可能とでき、ユーザフレンドリーを実現できる。
以上の構成によれば、バイモルフ30の平行平板電極30c、30dを、通信電極(受信電極)、スピーカの振動板及び駆動エネルギー発生源として共用できるようにしたことにより、当該バイモルフ30を圧電スピーカ、アンテナかつエネルギー発生体として用いることができ、かくして小型化された通信装置を実現できる。
(3)第2の実施の形態
(3−1)通信システムの全体構成
図3との対応部分に同一符号を付して示す図7において、第2の実施の形態による通信システム50の全体構成を示す。この通信システム1は、生体の足につけられる一対の靴のうち一方の靴底に設けられた発信装置(以下、これを靴底発信機と呼ぶ)51と、ヘッドホンHPに搭載されたヘッドホン受信機3と、当該一対の靴のうち他方の靴底に設けられた靴底受信機4とによって構成される。
この靴底発信機51には、バイモルフ(図示せず)が搭載されている。靴底発信機51は、生体の歩行を主とする生体の動作によって、このバイモルフに生じる電流を電気エネルギーに変換し、当該変換した電気エネルギーを蓄える。
またこの靴底発信機51には、音響ソース源として、音響データが記録されたメモリが搭載されている。靴底発信機51は、蓄えた電気エネルギーを駆動エネルギーとして、このメモリに記録された音響データをバイモルフの電極に出力することによって、当該バイモルフを圧電スピーカとして機能させるようになされている。
このとき靴底発信機51は、メモリに記録された音響データに基づいて所定の搬送波を変調する。この搬送波には、第1の実施の形態で上述した場合と同様に、(8)式を充足する低周波数として、靴底発信機51及びヘッドホン受信機3間の距離、靴底発信機51及び靴底受信機4間の距離、空気及び生体の比誘電率などを考慮して例えば10[MHz]が選定されている。
したがって、靴底発信機51は、かかる搬送波の変調結果として得られる変調信号を所定の信号レベルにまで増幅した後にバイモルフにおける電極に出力することによって、当該電極の近傍に配置される生体に対して、放射電界及び誘導電磁界の強度に比して大きい強度でなる準静電界を印加することができるようになされている。この準静電界が印加された生体では誘電分極し、当該準静電界が生体表面周囲に伝わって等電位面が形成される。
一方、ヘッドホン受信機3は、生体表面周囲に形成された準静電界の電位変化に基づいて、第1の実施の形態において上述したように音響信号を生成し、これをヘッドホン装置HP(図3)のイヤパッドに配置されるスピーカに出力するようになされている。
他方、靴底受信機4は、第1の実施の形態において上述したように、バイモルフ(図示せず)によって変換した電気エネルギーを駆動エネルギーとして、生体表面周囲に形成された準静電界の電位変化をバイモルフの電極から受信し、当該受信結果に基づいてバイモルフを圧電スピーカとして機能させるようになされている。
このようにしてこの通信システム50は、準静電界を音響データの通信媒体とし、当該準静電界に配置される生体を媒介体として、靴底発信機51とヘッドホン受信機3との間及び靴底発信機51と靴底受信機4との間で音響データを送受信し、当該靴底発信機51のメモリに記録された音響データに基づく音を聴感させると同時に体感させることができるようになされている。
ちなみに図7に示した破線は、靴底発信機51と、ヘッドホン受信機3及び靴底受信機4との間における音響データの流れを模式的に表したものである。
かかる構成に加えてこの通信システム50における靴底発信機51は、生体表面周囲に形成された準静電界の電位変化のうち、立ち止まったまま足を上げ下げする動作(以下、これを足踏み動作と呼ぶ)における電位変化から、当該足を上げてから下げるまでの動作(以下、これを足踏み単位動作と呼ぶ)の回数及びその間隔(以下、これを足踏みリズムと呼ぶ)を検出し、当該検出結果に応じてメモリに記録された音響データに対して再生処理を実行するようになされている。
このようにこの通信システム50においては、生体の動作に応じてその生体表面周囲に形成される準静電界自体をコマンドとして用いることで、音響データの通信媒体をコマンドの通信媒体として共用すると共に、当該生体の足踏み動作自体を操作部の代替とすることができるようになされている。
ちなみに図3に示した一点鎖線は、生体と、靴底発信機51との間におけるコマンドの流れを模式的に表したものである。
なお、この通信システム50では、第1の実施の形態における通信システム1と同様に、靴底発信機51におけるバイモルフの電極と、ヘッドホン受信機3の受信電極と、靴底受信機4におけるバイモルフの電極(図示せず)には平行平板電極が採用され、当該平行平板電極は、その電極形状、電極面積及び電極間距離をパラメータとして、ある周波数の信号が与られた場合に、送信側の近傍位置での電界の誘導電磁界成分がノイズフロアよりも小さく、かつ当該電界を検出する受信側の信号増幅部における電圧ノイズよりも大きくなる関係を充足するように設計されている。
したがってこの通信システム50では、第1の実施の形態で上述したように、受信すべき信号成分を確実に受信することができるようになり、この結果、通信に要するエネルギーを最適化することができると共に、通信時の安定化を図ることができるようになされている。
(3−2)靴底発信機の構成
次に、靴底発信機51の構成を説明する。この靴底発信機51は、図6との対応部分に同一符号を付した図8に示すように、バイモルフ30、蓄電部31、足動作検出部52、発信部53、スピーカ駆動部33、制御部54、再生処理部55及び当該再生処理部55に対して電気的に着脱可能なメモリ56によって構成される。
また第1の実施の形態の場合と同様に、バイモルフ30における平行平板電極30c、30dと、蓄電部31との間の伝送線には、スイッチングトランジスタTr1、Tr2が設けられ、一方の平行平板電極30cと、スピーカ駆動部33との間の伝送線には、スイッチングトランジスタTr3が設けられている。
この靴底発信機51では、スイッチングトランジスタTr1、Tr2がオン状態、かつスイッチングトランジスタTr3がオフ状態の場合には、蓄電モードとして動作する。一方、スイッチングトランジスタTr1、Tr2がオフ状態、かつスイッチングトランジスタTr3がオン状態の場合には、音響出力モードとして動作する。
(3−2−1)蓄電モード
蓄電モードの場合、蓄電部31は、第1の実施の形態の場合と同様に、バイモルフ30から供給される交流信号S10に基づいて電気エネルギーをコンデンサ(図示せず)に蓄え、当該蓄えた電気エネルギーを足動作検出部52、発信部53、スピーカ駆動部33、制御部54、再生処理部55及びメモリ56に対する駆動エネルギーPEとして供給する。
(3−2−2)音響出力モード
一方、音響出力モードの場合、再生処理部55は、制御部54から供給されるコマンドCOMの内容に応じて、通常の再生、早送り再生、早戻し再生、消音、停止(処理解除も含む)又は一時停止に対応する各種処理を実行し、当該再生処理結果として、メモリ56から読み出された音響信号S20を必要に応じてスピーカ駆動部33及び発信部53にそれぞれ送出する。
スピーカ駆動部33は、第1の実施の形態の場合と同様に、この音響信号S20における低域成分を所定レベルにまで増幅することによって低域音響信号S21を生成し、当該低域音響信号S21を昇圧し、この結果得られる低域音響信号S22をバイモルフ30の平行平板電極30c、30dに出力することによって、当該低域音響信号S21に基づく振動波を生体の足裏に印加する。
一方、発信部53は、再生処理部55から供給される音響信号S20に基づいて、(8)式を充足する低周波数として選定された搬送波を変調し、この結果得られる変調信号S31を所定の信号レベルにまで増幅する。そして発信部53は、増幅結果として得られる変調信号S32をバイモルフ30の一方の平行平板電極30dに出力することによって、当該平行平板電極30dの近傍に配置される生体に対して、放射電界及び誘導電磁界の強度に比して大きい強度でなる準静電界を印加する。
この準静電界が印加された生体では誘電分極し、当該準静電界が生体表面周囲に伝わって等電位面が形成され、ヘッドホン受信機3では、当該準静電界の電位変化が受信信号として検出され、この受信信号に基づいて、音響信号S20に基づく音響振動波がスピーカから耳に印加される。
このようにして靴底発信機51は、当該靴底発信機51内のメモリ56に記憶された音響データに基づく音響を、聴感させると同時に体感させることができるようになされている。
(3−2−3)モード切換処理
他方、この靴底発信機51における制御部54は、この靴底発信機51全体の制御を司るCPUと、各種プログラムが格納されるROMと、当該CPUのワークメモリとしてのRAMとを含むコンピュータ構成となっている。
この制御部54は、ROMに格納されたプログラムに基づいて、第1の実施の形態の場合と同様に、蓄電部31におけるコンデンサ(図示せず)に蓄えられる電気エネルギーのレベルが上限閾値を上回った場合には、スイッチングトランジスタTr1、Tr2をオフ状態、かつスイッチングトランジスタTr3をオン状態に制御し、この靴底発信機51における動作モードを音響出力モードとして動作させる。
これに対して制御部54は、エネルギーレベルが下限閾値を下回った場合には、スイッチングトランジスタTr1、Tr2をオン状態、かつスイッチングトランジスタTr3をオフ状態に制御し、この靴底発信機51における動作モードを蓄電モードとして動作させるようになされている。
(3−2−4)再生制御処理
かかる構成に加えてこの制御部54には、生体表面周囲に形成された準静電界の電位変化に基づいて、生体の動作に対応する電位変化が足動作検出部52から入力される。具体的にこの足動作検出部52は、受信電極RPと、バイモルフ30の平行平板電極30dとの間に生じた交番の電位変化を受信信号S11として信号増幅部52aに入力し、当該信号増幅部52aにおいて所定の信号レベルにまで増幅し、この結果得られる受信信号S12を差動増幅器52bに送出する。
この差動増幅器52bには、再生処理部55から音響信号S20の信号が入力される。差動増幅器52bは、この音響信号S20と、受信信号S12との差信号S41を制御部54に送出する。
この受信信号S12は、音響信号S20に応じて生体表面に形成された準静電界と、生体の動作に応じてその生体に形成される準静電界との合成結果として得られている。このため、この受信信号S12と、音響信号S20との差信号S41は、生体の動作に応じて形成される準静電界における超低周波帯(1[MHz]以下)の電位変化に対応する信号として抽出される。
したがって、生体が足踏み動作を行った場合、例えば図9に示すように、音響信号S20(図9(A))と、受信信号S12(図9(B))とに基づく差動増幅器52bからの出力としては、足踏み単位動作(足を上げてから下げるまでの動作)ごとにパルス状の差信号S41(図9(C))が制御部54に入力されることとなる。
この制御部54では、図10に示すように、差信号S41の振幅幅AWと、当該差信号S41のパルス幅ZTとが、足踏み単位動作を検出するための指標とされ、これら振幅幅AW及びパルス幅ZTの上限閾値及び下限閾値が設定される。
この足踏み動作以外の足の動作には多岐にわたるが、代表的なものとして例えば貧乏ゆすりであれば、足踏み動作に比して振幅幅AWは小さくパルス幅ZTは短くなり、また歩行や段差の昇降であれば、足踏み動作に比してパルス幅ZTは同等となる場合もあるが、振幅幅AWは大きくなる。ちなみに足の動作以外の生体の動作では、足踏み動作に比して振幅幅AW及びパルス幅ZTは全く異なるものとなる。
したがって、制御部54は、差信号S41における振幅幅AW及びパルス幅ZTのいずれか一方を指標とする場合に比して、足に関する各種動作から足踏み単位動作を正確に検出することができる。
またこの制御部54では、差信号S41の立ち上がり時点P1から次の立ち上がり時点P2までの期間(以下、これを足踏み単位動作区間と呼ぶ)TXが、足踏み単位動作を足踏みリズムの構成要素として検出するための指標とされ、基準とすべき足踏み単位動作の間隔に対応する値が設定される。
例えば、基準の足踏み単位動作の間隔を2秒と設定した場合、図11に示すように、制御部54は、最初とすべき足踏み単位動作の立ち上がり時点をトリガーとして計時し、当該時点から0.2秒経過時点前後における期間S、0.4秒経過時点前後における期間S、……、n経過時点前後におけるS期間を検出期間として、その検出期間S乃至S内に足踏み単位動作を検出したときには、足踏みパルスを立ち上げる。
この実施の形態の場合、この制御部54には、図12に示すように、足踏みパルス(即ち足踏みリズム)と、コマンドのコードとの対応付けがデータベースとして保持されている。
制御部54は、このデータベースと、差信号S41における振幅幅AW、パルス幅ZT及び足踏み単位動作区間TXとに基づいて、図10及び図11で上述したようにして足踏みパルスを検出すると共に、当該足踏みパルスに対応するコードをコマンドCOMとして生成し、これを再生処理部55に送出する。
この結果、再生処理部55では、コマンドCOMのコードに応じて通常の再生、早送り再生、早戻し再生、消音、停止(処理解除も含む)又は一時停止に対応する処理が実行される。
このようにして制御部54は、生体表面周囲に形成された準静電界の電位変化のうち、足踏み動作における電位変化から足踏みリズムを検出し、当該検出結果に応じて再生処理部55に対する処理内容を制御することができるようになされている。
なお、制御部54は、再生停止のコードを生成した場合、蓄電部31におけるコンデンサ(図示せず)に蓄えられる電気エネルギーのレベルが上限閾値未満となっているか否かを判定する。上限閾値未満となっている場合、コンデンサ(図示せず)に蓄えられる電気エネルギーが消費されて蓄電する余地がある。
この場合、制御部54は、コンデンサに蓄えられる電気エネルギーのレベルが下限閾値以下でなくとも音声出力モードから蓄電モードに遷移させる。これによりこの靴底発信機51では、蓄電モードに遷移させないとする場合に比して、コンデンサに蓄えられる電気エネルギーのレベルが下限閾値のあたりとなるといった事態を低減でき、この結果、再生途中で電気エネルギーがなくなる確率を引き下げることができるようになされている。
また制御部54は、蓄電モード時に、再生のコードに対応する足踏みパルスを認識した場合、蓄電部31におけるコンデンサ(図示せず)に蓄えられる電気エネルギーのレベルが下限閾値以上となっているか否かを判定する。下限閾値以上となっている場合、コンデンサに蓄えられる電気エネルギーを駆動エネルギーとして使用し得る余地がある。
この場合、制御部54は、コンデンサに蓄えられる電気エネルギーのレベルが上限閾値以上でなくとも蓄電モードから音声出力モードに遷移させる。これによりこの靴底発信機51では、音声出力モードに遷移させない場合に比して、コンデンサにある程度の電気エネルギーが蓄えられているにもかかわらず再生されないといった事態を低減でき、この結果、生体(ユーザ)の足踏み動作に対応する処理をより一段と忠実に実行することができるようになされている。
このようにこの制御部54は、足踏み動作における電位変化に基づいて、再生処理部55に対する処理内容の制御のみならず、音声出力モード又は蓄電モードの切り換えをも制御することができるようになされている。
(3−3)本実施の形態による動作及び効果
以上の構成において、この通信システム50における靴底発信機51は、生体の動作に応じてその生体に形成される準静電界の電位変化に基づいて生体の足踏み動作を検出し(図10、図11)、当該検出した足踏み動作の回数及びタイミングの組み合わせにそれぞれ対応付けた処理を実行する(図12)。
したがって、この靴底発信機51では、上述の第1の実施の形態のおける効果と同様の効果を奏するのに加えて、靴底発信機51自体又は靴底発信機51に関連する電子機器に対して音声データに関する処理を実行させるための操作部やリモコンを設けるといったことを回避することができると共に、当該操作部を操作する場合に比して身近である分だけ、操作内容をより直感的に把握させることができる。
以上の構成によれば、音声データに関する処理を実行させるための操作部を回避できるようにしたことにより、第1の実施の形態の場合に比して、より一段と小型化された通信装置を実現できる。
(4)第3の実施の形態
(4−1)通信システムの全体構成
図13において、第3の実施の形態による通信システム100の全体構成を示す。この通信システム100は、生体の足につけられる一対の靴のうちいずれか一方の靴底に設けられた第1の通信装置(以下、これを靴底通信端末と呼ぶ)101と、キーボードKBに搭載された第2の通信装置(以下、これをキーボード通信端末と呼ぶ)102とによって構成される。ちなみに、このキーボードKBは、パーソナルコンピュータPCに対して有線又は無線により相互接続されている。
靴底通信端末101は、蓄電モード時には、生体の歩行を主とする生体の動作によって、バイモルフ(図示せず)に生じる電流を電気エネルギーに変換し、当該変換した電気エネルギーを蓄える。
一方、靴底通信端末101は、通信モード時には、蓄えた電気エネルギーを駆動エネルギーとして、所定の通信要求データに基づいて搬送波を変調し、得られた変調信号を所定の信号レベルにまで増幅してバイモルフの電極に出力する。
この搬送波には、第1の実施の形態で上述した場合と同様に、(8)式を充足する低周波数として、靴底通信端末101及びキーボード通信端末102間の距離、空気及び生体の比誘電率などを考慮して例えば10[MHz]が選定されている。
したがって、バイモルフの電極近傍に配置される生体には、放射電界及び誘導電磁界の強度に比して大きい強度でなる準静電界が印加されることとなる。またこの準静電界が印加された生体では誘電分極し、当該準静電界が生体表面周囲に伝わって等電位面が形成される。
このようにして靴底通信端末101は、バイモルフによって得られる電気エネルギーを駆動エネルギーとして蓄えるとともに、当該バイモルフの電極から通信要求信号を発信する。
他方、生体がキーボードKBに近づくと、キーボード通信端末102は、生体表面周囲に形成された準静電界の電位変化を受信信号として検出し、これを増幅した後に復調することによって、靴底通信端末101からの通信要求データを取得する。
このときキーボード通信端末102は、通信要求データに対するレスポンスデータを生成し、このレスポンスデータに基づいて所定の搬送波を変調し、この結果得られる変調信号を所定の信号レベルにまで増幅した後に通信電極に出力する。
この搬送波には、靴底通信端末101と同様に例えば10[MHz]が選定されている。したがって、通信近傍に配置される生体には、放射電界及び誘導電磁界の強度に比して大きい強度でなる準静電界が印加され、当該生体表面周囲には準静電界が形成される。
この生体表面周囲に形成される準静電界は、靴底通信端末101におけるバイモルフの電極を介して受信信号として靴底通信端末101に検出される。靴底通信端末101は、この受信信号を増幅した後に復調することによって、キーボード通信端末102からのレスポンスデータを取得する。
この状態において靴底通信端末101と、キーボード通信端末102とは、準静電界を通信媒体として各種データを相互に送受信することによって、パーソナルコンピュータPCに対して、靴底通信端末101の内部に搭載されたメモリを外部記憶装置として認識させた後、当該メモリに記憶されたデータをパーソナルコンピュータPCに供給し、又はパーソナルコンピュータPCから供給されるデータをメモリに記憶し得るようになされている。
このようにしてこの通信システム100は、準静電界を通信媒体とし、当該準静電界に配置される生体を媒介体として、生体がキーボードKBに近づくと、当該キーボードKBに接続されたパーソナルコンピュータPCに対して、靴底通信端末101の内部に搭載されたメモリを外部記憶装置として自動的に認識させることができるようになされている。
ちなみに図13に示した破線は、キーボード通信端末102と、靴底通信端末101との間における通信対象のデータの流れを模式的に表したものである。
なお、この通信システム100では、第1の実施の形態における通信システム1と同様に、キーボード通信端末102における通信電極と、靴底通信端末101におけるバイモルフの電極(図示せず)には平行平板電極が採用され、当該平行平板電極は、その電極形状、電極面積及び電極間距離をパラメータとして、ある周波数の信号が与られた場合に、送信側の近傍位置での電界の誘導電磁界成分がノイズフロアよりも小さく、かつ当該電界を検出する受信側の信号増幅部における電圧ノイズよりも大きくなる関係を充足するように設計されている。
したがってこの通信システム100では、第1の実施の形態で上述したように、受信すべき信号成分を確実に受信することができるようになり、この結果、通信に要するエネルギーを最適化することができると共に、通信時の安定化を図ることができるようになされている。
(4−2)靴底通信端末の構成
次に、靴底通信端末101の構成を説明する。この靴底通信端末101は、図6との対応部分に同一符号を付した図14に示すように、バイモルフ30、蓄電部31、通信処理部111、制御部112及びメモリ113によって構成される。
バイモルフ30における平行平板電極30c、30dと、蓄電部31との間の伝送線には、スイッチングトランジスタTr1、Tr2が設けられている。この靴底通信端末101では、スイッチングトランジスタTr1、Tr2がオン状態の場合には、蓄電モードとして動作する。一方、スイッチングトランジスタTr1、Tr2がオフ状態の場合には、通信モードとして動作する。
(4−2−1)蓄電モード
蓄電モードの場合、蓄電部31は、第1の実施の形態の場合と同様に、バイモルフ30から供給される交流信号S10に基づいて電気エネルギーをコンデンサ(図示せず)に蓄え、当該蓄えた電気エネルギーを通信処理部111、制御部112及びメモリ113に対する駆動エネルギーPEとして供給する。
このようにして靴底通信端末101は、バイモルフ30によって得られる電気エネルギーを駆動エネルギーとして蓄えることができるようになされている。
ちなみに、蓄電部31におけるコンデンサ(図示せず)に蓄えられる電気エネルギーは制御部112に監視される。この電気エネルギーのレベルが上限閾値を上回った場合、スイッチングトランジスタTr1、Tr2は、制御部112によってオフ状態とされ、通信モードとなる。これに対して電気エネルギーのレベルが下限閾値を下回った場合、スイッチングトランジスタTr1、Tr2は、制御部112によってオン状態とされ、蓄電モードとなる。
(4−2−2)通信モード
一方、通信モードの場合、通信処理部111は、制御部112から供給される通信要求データD100に基づいて所定の搬送波を変復調部111aで変調し、当該変調信号S111を所定の信号レベルにまで信号増幅部111bで増幅する。
そして通信処理部111は、この増幅結果として得られた変調信号S112をバイモルフ30の一方の平行平板電極30dに出力することによって、当該平行平板電極30dの近傍に配置される生体に対して、放射電界及び誘導電磁界の強度に比して大きい強度でなる準静電界を印加する。この準静電界が印加された生体では誘電分極し、当該準静電界が生体表面周囲に伝わって等電位面が形成される。
このようにして靴底通信端末101は、バイモルフ30の電極30dから通信要求信号を発信するようになされている。
なお、交流信号S10と、変調信号S112との周波数帯は大きく異なるため、バイモルフ30に出力される変調信号S112が、交流信号S10に基づいてコンデンサに蓄えられる電気エネルギーに影響することはない。
一方、この靴底通信端末101では、生体が近づくと、その生体表面周囲に形成される準静電界の電位変化が、受信電極RPと、バイモルフ30の平行平板電極30dとによって受信信号S113として検出され、通信処理部111に入力される。通信処理部111は、この受信信号S113を信号増幅部111cで増幅し、得られた受信信号S114を変復調部111aで復調し、この復調結果をデータ(以下、これを復調結果データと呼ぶ)D101として制御部112に送出する。
この制御部112は、靴底通信端末101全体の制御を司るCPUと、各種プログラムが格納されるROMと、当該CPUのワークメモリとしてのRAMとを含むコンピュータ構成でなっている。
制御部112は、通信処理部111から供給される復調結果データD101の内容として、この靴底通信端末101での通信要求に対する応答を表すものであると認識したときには、蓄電部31におけるコンデンサ(図示せず)に蓄えられる電気エネルギーのレベルが下限閾値以上となっているか否かを判定する。下限閾値以上となっている場合、コンデンサに蓄えられる電気エネルギーを駆動エネルギーとして使用し得る余地がある。
したがって、この場合、制御部112は、コンデンサに蓄えられる電気エネルギーのレベルが上限閾値以上でなくともスイッチングトランジスタTr1、Tr2をオン状態(蓄電モード)とはせずに、そのままオフ状態(通信モード)に維持する。
このようにしてこの靴底通信端末101は、パーソナルコンピュータPCを使用する、つまり通信状態のときには、バイモルフ30の電極30dを蓄電部31から電気的に切り離してグランドとはフローティング状態にすることができるようになされている。
この後、制御部112は、靴底通信端末101固有の識別子を、キーボード通信端末102に認証用として登録された識別子(以下、これを認証識別子と呼ぶ)と照合するためのデータ(以下、これを照合識別子データと呼ぶ)D102として生成し、これをキーボード通信端末102に送信するように通信処理部111を制御する。
通信処理部111は、この照合識別子データD102をデータ変復調部111aにおいて暗号化すると共に変調した後に、信号増幅部111bを介してバイモルフの平行平板電極30dに出力する。この結果、この平行平板電極30dから発信される準静電界を通信媒体として、照合識別子データD102がキーボード通信端末102に伝達されることとなる。
キーボード通信端末102では、準静電界の電位変化に基づいて復号及び復調等が行われ、この結果得られる照合識別子データD102は認証識別子と照合され、当該照合結果が準静電界を通信媒体として靴底通信端末101に返信される。
制御部112は、かかる照合結果を、照合識別子データD102の送出時点から所定の期間が経過するまで待ち受ける。そして制御部112は、この照合結果として、正規の靴底通信端末であることを表すデータD103をバイモルフ30及び通信処理部111を順次介して受けた場合には、例えばスペック等のメモリ113に関する情報(以下、これをメモリ情報と呼ぶ)D104を生成し、これをキーボード通信端末102に送信するように通信処理部111を制御する。
この場合、メモリ情報D104は、照合識別子データD102と同様にしてキーボード通信端末102に伝達される。キーボード通信端末102では、メモリ情報D104に基づいて、靴底通信端末101のメモリ113が、パーソナルコンピュータPCの外部記憶装置として認識されることとなる。
ちなみに、照合識別子データD102の送出時点から所定の期間が経過するまでに、正規の靴底通信端末であることを表すデータD103を受け取らなかった場合、及び、キーボード通信端末102での照合結果として正規の靴底通信端末ではないものとされた場合、制御部112は、照合識別子データD102をキーボード通信端末102に再送信するよう通信処理部111を制御するようになされている。
このようにしてこの制御部112は、生体がキーボードKBに近づくと、当該キーボードKBに接続されたパーソナルコンピュータPCに対して、靴底通信端末101の内部に搭載されたメモリを外部記憶装置として自動的に認識させることができるようになされている。
この状態において制御部112は、キーボード通信端末102から、準静電界を通信媒体とし、当該準静電界に配置される生体を媒介体として、通信対象データD105をバイモルフ30及び通信処理部111を順次介して受けた場合には、当該データD105に応じてメモリ113を制御する。
具体的には、通信対象データD105が、パーソナルコンピュータPC(図13)から供給されたデータの書込命令であった場合、制御部112は、当該通信対象データD105をメモリ113に書き込む。
また通信対象データD105が、メモリ113に記憶された所定のデータの読出命令であった場合、制御部112は、対応するデータを通信対象データD106としてメモリ113から読み出し、これを通信処理部111に送出するようになされている。
この場合、通信処理部111は、この通信対象データD106に基づいて搬送波をデータ変復調部111aで変調した後に、信号増幅部111bを介してバイモルフの平行平板電極30dに出力する。この結果、この平行平板電極30dから発信される準静電界を通信媒体として、通信対象データD106がキーボード通信端末102に伝達されることになる。
このようにしてこの靴底通信端末101は、靴底通信端末101の内部に搭載されたメモリをパーソナルコンピュータPCに対する外部記憶装置として用いることができるようになされている。
なお、この制御部112は、正規の靴底通信端末であることを表すデータD103を受けた場合には、必要に応じて、通信要求データD100をキーボード通信端末102に送信するように通信処理部111を制御する。そして制御部112は、通信要求データD100に対するキーボード通信端末102からの応答の有無に応じて、生体が未通信エリアにまでキーボードKBから離れているか否かを判定する。
ここで、生体が未通信エリアにまでキーボードKBから離れていると判定した場合であっても、制御部112は、コンデンサに蓄えられる電気エネルギーのレベルが下限閾値を下回っていなければ、スイッチングトランジスタTr1、Tr2をそのままオフ状態(通信モード)に維持する。
このようにしてこの靴底通信端末101は、パーソナルコンピュータPCを使用していない、つまり生体(ユーザ)がキーボードKBから離れて動作状態にある場合であっても、コンデンサに蓄えられる電気エネルギーのレベルが下限閾値を下回らない限りにおいて、その後に再度生体(ユーザ)がキーボードKBに近づいたときに通信し得るように、準備するようになされている。
(4−3)キーボード通信端末の構成
次に、キーボード通信端末102の構成を説明する。このキーボード通信端末102は、図15に示すように、通信電極121、通信処理部122及び制御部123によって構成される。
これら通信処理部122及び制御部123は、パーソナルコンピュータPCの機能を実現する回路ブロック(図示せず)と、キーボードKBの機能を実現するキーボードブロックKBLとの間における通信路として例えばUSB(Universal Serial Bus)バスBUSにそれぞれ接続されており、当該USBバスBUSを介してパーソナルコンピュータPC(図13)から供給される電力に基づいて動作するようになされている。
通信処理部122は、制御部123から供給されるデータに基づいて、(8)式を充足する低周波数として選定された搬送波を変復調部122aで変調し、この結果得られる変調信号を信号増幅部122bで増幅した後に通信電極121に出力する。
この結果、通信電極121は変調信号に応じて電位変化し、当該通信電極121から準静電界が発信する。また生体がキーボードKBから生ずる準静電界の所定強度内にある場合には、生体に設けられた靴底通信端末101(図14)との間で通信し得る状態となる。
この場合、通信処理部122は、キーボードKBに近づいた生体表面周囲に形成される準静電界の電位変化を、靴底通信端末101を送信元とする受信信号として通信電極121で検出し、これを信号増幅部122cで増幅した後に復調し、この結果得られるデータを制御部123に送出する。
この制御部123は、キーボード通信端末102全体の制御を司るCPUと、各種プログラムが格納されるROMと、当該CPUのワークメモリとしてのRAMとを含むコンピュータ構成でなっている。
制御部123は、ROMに格納されたプログラムと、通信処理部122から供給されるデータ(靴底通信端末101を送信元として送信されたデータ)とに基づいて、USBバスBUSに接続された通信処理部122、キーボードブロックKBL及びパーソナルコンピュータPCを適宜制御する。
すなわち、靴底通信端末101を送信元として送信されたデータが、通信要求データD100(図14、図15)であった場合、このことはキーボードKBに生体が近づいたことを意味している。
この場合、制御部123は、通信要求データD100の応答としてレスポンスデータを生成し、これを通信処理部122及び通信電極121を順次介して靴底通信端末101に伝達する。
一方、靴底通信端末101を送信元として送信されたデータが、照合識別子データD102(図14、図15)であった場合、このことは靴底通信端末101にレスポンスデータが正常に伝達されたことを意味している。
この場合、制御部123は、内部に予め登録された認証識別子と、照合識別子データD102とを照合し、この照合の程度に応じて、このとき照合識別子データD102の送信元となる通信端末が正規の靴底通信端末101であるか否かを判定する。そして制御部123は、この判定結果として、正規の靴底通信端末であることを表すデータD103(図14)又は正規の靴底通信端末ではないことを表すデータを生成し、これを通信処理部122及び通信電極121を順次介して靴底通信端末101に伝達する。
他方、靴底通信端末101を送信元として送信されたデータが、メモリ情報D104(図14、図15)であった場合、このことは、上述の照合結果に基づいて通信相手が靴底通信端末101であることを制御部123が認識していること意味している。
この場合、制御部123は、このメモリ情報D104をパーソナルコンピュータPC(図13)に送出すると共に、当該メモリ情報D104に対応するメモリ113(図14)を外部記憶装置として認識するようにパーソナルコンピュータPCを制御する。
このときパーソナルコンピュータPCでは、メモリ情報D104に基づいて、新たな外部記憶機器が接続されたことや、その外部記憶機器に記憶されるデータ内容等が、例えばモニタ(図示せず)に表示され、この結果、キーボードKBに近づいた生体(ユーザ)は、自己の靴底に搭載されたメモリ113に対して、パーソナルコンピュータPCに接続されたキーボードKBやマウス(図示せず)などの入力部から読出命令又は書込命令を実行し得る状態となる。
この状態において制御部123には、靴底通信端末101のメモリ113に対する書込対象として例えば音響データ、映像データ又はプログラムデータ等のデータ、あるいは、当該メモリ113に記録された所定のデータの読出命令のデータが、パーソナルコンピュータPCから与えられる。
制御部123は、かかるデータを受けた場合には、これを靴底通信端末101に送信すべき通信対象データD105(図14)として、通信処理部122及び通信電極121を順次介して靴底通信端末101に伝達する。
また制御部123は、メモリ113に記録された所定のデータの読出命令に対する応答として、靴底通信端末101から、生体、通信電極121及び通信処理部122を順次介して通信対象データD106(図14)を受けた場合には、これをパーソナルコンピュータPCに供給するようになされている。
このようにしてこのキーボード通信端末102は、靴底通信端末101の内部に搭載されたメモリをパーソナルコンピュータPCに対する外部記憶装置として用いることができるようになされている。
(4−4)本実施の形態による動作及び効果
以上の構成において、この通信システム100における靴底通信端末101は、圧電体30a、30bの圧電効果によりバイモルフ30の平行平板電極30c、30dに生じる電位を電気エネルギーとして蓄えるとともに、所定の距離において放射電界及び誘導電磁界に比して準静電界の強度が優位となる周波数帯の信号を搬送波として、通信要求データD100を平行平板電極30dから送信する。
したがって、この靴底通信端末101では、バイモルフ30の平行平板電極30c、30dを、駆動エネルギー発生源の電極及び通信電極(送信電極)として共用することができ、この結果、バイモルフ30をエネルギー発生体かつアンテナとして用いることができる。
これに加えて靴底通信端末101は、所定の距離において放射電界及び誘導電磁界に比して準静電界の強度が優位となる周波数帯の信号を搬送波とした、通信要求データD100に対するレスポンスデータを、受信電極RP及びバイモルフ30の平行平板電極30dを介して受信したときには、当該搬送波を用いて、自己のメモリ113を外部記憶装置として認識させるように各種データを通信相手(キーボード通信端末102)と送受信する。
したがって、この靴底通信端末101では、準静電界内に通信相手があるときには自動的にその通信相手とデータ通信が行われ、靴底通信端末101のメモリ113が外部記憶装置として認識される。つまり、靴底通信端末101は、電池を要することなくキーボードKBに近づけば、自動的に外部記憶装置として認識される。
このため、この靴底通信端末101では、靴底通信端末101自体又は靴底通信端末101に関連する電子機器に対してメモリ113を外部記憶装置として認識させるための操作部を設けるといったことを回避することができると共に、生体(ユーザ)に対して煩雑な操作要求を回避することができ、また、外部記憶装置としてのメモリ113を置き忘れるといったことも回避することができる。
以上の構成によれば、準静電界内に通信相手があるときには自動的にその通信相手とデータ通信して、自身の端末内のメモリ113を外部記憶装置として認識させるようにしたことにより、第1及び第2の実施の形態の場合に比して、より一段と小型化された通信装置を実現できる。
(5)他の実施の形態
上述の第1の実施の形態においては、蓄電部31のコンデンサに蓄えられる電気エネルギーのレベルに応じて、スイッチングトランジスタTr1、Tr2と、スイッチングトランジスタTr3とを切換制御するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、受信信号S12に基づいて、第2の実施の形態のように足踏みパルスを検出し、当該検出結果も加味して反転制御するようにしてもよい。
具体的には、制御部34は、受信信号S12に対してFFT(Fast Fourie Transform)処理を施すことによって生体の動作に応じてその生体に生じる超低週波帯(1[MHz]以下)の信号成分を抽出し、当該抽出結果における振幅幅AW、パルス幅ZT及び足踏み単位動作区間TXを指標として、図10及び図11で上述したようにして足踏みパルスを検出する。
そして制御部34は、帯電モードとすべき足踏みパルスを検出した場合には、蓄電部31のコンデンサに蓄えられる電気エネルギーのレベルが上限閾値以下となっていれば、下限閾値を下回っていなくともスイッチングトランジスタTr1、Tr2をオン状態かつスイッチングトランジスタTr3をオフ状態とする。
これに対して制御部34は、音声出力モードとすべき足踏みパルスを検出した場合には、蓄電部31のコンデンサに蓄えられる電気エネルギーのレベルが下限閾値以上となっていれば、上限閾値を上回っていなくともスイッチングトランジスタTr1、Tr2をオフ状態かつスイッチングトランジスタTr3をオン状態とする。
このようにすれば、第1の実施の形態において、第2の実施の形態の効果をも得ることができる。
また上述の第2の実施の形態においては、変調信号S32(図8)に対応する準静電界の電位変化と、生体の動作に応じてその生体に生じる準静電界の電位変化との合成結果として得られる受信信号S12(図8)と、当該変調信号S32(図8)との差信号S41(図8、図9)を生成し、当該差信号S41に基づいて足踏み動作(足踏み単位動作の回数及びその間隔(足踏みリズム))を検出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該生体の動作に応じてその生体に生じる超低週波帯(1[MHz]以下)の信号成分をDCT(Discrete Cosine Transform)等によって抽出し、当該抽出結果に基づいて足踏み動作を検出するようにしてもよい。
さらに上述の第2の実施の形態においては、足踏みパルス(即ち足踏みリズム)と、コマンドのコードの対応付けとして図12に示したものを採用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の対応のものを採用することができる。一例を挙げるとすれば、コードの種類として、図12に示したものに加えて、ランダム再生、送りスキップ再生及び戻りスキップ再生等を採用することができる。
さらに上述の第3の実施の形態においては、第2の通信装置102(図13)を、キーボードKBに搭載するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該キーボードKBに代えて、パーソナルコンピュータPCに、当該パーソナルコンピュータPCに接続されたマウスに、パーソナルコンピュータPCの近傍に配置された机や椅子等の家具に、もしくは腕時計等のように生体に身につけられる電子機器に搭載するようにしてもよく、又は生体に身につける専用端末として適用するようにしてもよい。
また上述の第3の実施の形態では、靴底通信端末101の内部におけるメモリ113(図14)を、パーソナルコンピュータPCに対する外部記憶装置として認識させるようにしたが、本発明はこれに限らず、例えば携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistants)、ハンディカム(ソニー株式会社 登録商標)等の携帯型電子機器に対する外部記憶装置として認識させるようにてもよい。この場合、携帯型電子機器に、又はこの携帯型電子機器の付属品(例えばPDAであればそのクレードル)に第2の通信装置102(図13)を搭載するようにすれば、上述の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
なお、パーソナルコンピュータPCに対する外部記憶装置として認識させるようにするためのデータ内容の送受又はその送受の順序については、この実施の形態に限定されるものではなく、一般的に用いられるものを採用するようにしても差し支えない。
さらに上述の第3の実施の形態においては、図14で示した構成の靴底通信端末101を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図8に示した差動増幅器52bを信号増幅部111cに後段に設け、当該差動増幅器52bにおいて受信信号S113と、変調信号S111との差信号から制御部112が歩行動作を検出するようにし、当該動作を検出しているときにのみ帯電モードとするようにしてもよい。
このようにすれば、この靴底通信端末101では、パーソナルコンピュータPCを使用していない、つまり生体(ユーザ)がキーボードKBから離れて動作状態にあることに起因してコンデンサに電気エネルギーが蓄えられ得る状態のときに、バイモルフ30から蓄電部31が電気的に切り離されているといった事態を未然に防止することができる。
さらに上述の第3の実施の形態においては、図14で示した構成の靴底通信端末101を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図8及び図14との対応部分に同一符号を付した図16に示すように、図14で示した構成に対して、図8における再生処理部55、スピーカ駆動部33及びスイッチングトランジスタTR3を加え、当該図14で示した制御部112に代えて制御部202を設けた靴底通信端末201を適用するようにしてもよい。
具体的にこの制御部202は、生体がキーボードKBに近づく前の状態のときには、スイッチングトランジスタTr1、Tr2をオン状態かつスイッチングトランジスタTr3をオフ状態とする。この結果、バイモルフ30から得られる交流信号S10は、蓄電部31によって電気エネルギーとして蓄電部31内のコンデンサに蓄えられる。
またこの状態のときに制御部202は、バイモルフ30の平行平板電極30d及び受信電極RPから通信処理部111を介して検出された受信信号S114から、上述の第2の実施の形態における制御部54と同様にして足踏みパルスを検出する。
具体的に制御部202は、受信信号S114に対してFFT処理を施すことによって生体の動作に応じてその生体に生じる超低週波帯(1[MHz]以下)の信号成分を抽出し、当該抽出結果における振幅幅AW、パルス幅ZT及び足踏み単位動作区間TXを指標として、図10及び図11で上述したようにして足踏みパルスを検出する。
ここで、制御部202は、所定の足踏みパルスを検出した場合には、スイッチングトランジスタTr1、Tr2をオフ状態かつスイッチングトランジスタTr3をオン状態とし、当該検出した足踏みパルスに対応するコードをコマンドCOMとして再生処理部55に送出する。この場合、メモリ113に記憶された所定の音響データは、再生処理部55によって再生され、スピーカ駆動部33によって低域音響成分信号S22として生成された後に、バイモルフ30の平行平板電極30c、30dに出力される。この結果、この低域音響信号S22に応じた振動波が生体の足裏に印加される。
一方、制御部202は、生体がキーボードKBに近づくことによって通信処理部111から、通信要求データD100に対する応答を表す復調結果データD101を検出した場合には、蓄電部31におけるコンデンサ(図示せず)に蓄えられる電気エネルギーのレベルが下限閾値以上となっていれば、上限閾値以上でなくともスイッチングトランジスタTr1、Tr2をオフ状態とする。
そして制御部202は、制御部112と同様に通信処理部111を制御し、キーボード通信端末102との間で各種情報を送受信することによって、パーソナルコンピュータPCに対して、メモリ113を外部記憶装置として認識させると共に、必要に応じて、メモリ113に記憶されたデータをパーソナルコンピュータPCに供給し、又はパーソナルコンピュータPCから供給されるデータをメモリに記憶する。
なお、この実施の形態では、メモリ113に記録された音響データを再生しながらキーボードKBに近づくといった場合も想定されるが、この場合、制御部202は、メモリ113に記録された音響データを再生させる処理よりも、当該メモリ113を外部記憶装置として認識させてそのメモリ113に各種データを読み書きさせる処理のほうを優先させるようになされている。
このような靴底通信端末201を採用すれば、パーソナルコンピュータPCに対する外部記憶装置としてメモリ113(図14)を認識させることに加え、当該外部記憶装置としてメモリ113を認識させていないときには、そのメモリ113に記憶された音響データに基づく音を聴感させると同時に体感させることができる。
さらに上述の第3の実施の形態においては、靴底通信端末101固有の識別子を照合識別子データD102(図14)とした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、生体の2足運動に伴って当該生体に形成される電界変位の信号を生体固有の識別子とするようにしてもよい。
生体が特にスピードを意識することなく平坦な路面を歩く運動(以下、これを単に歩行と呼ぶ)場合、生体に形成される電界変位は、左右足相互間あるいは個人間における生体的差異や、歩行軌跡等の歩行態様の差異に応じて変化するため固有のパターンとなる。
しかし、歩行プロセス上、一方の爪先が離地する直後のときには、歩行態様の差異にかかわらず、他方の足裏面全体が着地する。したがって、このときには、左右足相互間の電気的干渉が生じず、8[Hz]±2[Hz]の帯域での振幅のピークとして特異的に出現する。このことから、振幅のピークを指標とすれば、歩行に伴って生体に形成される電界変位から一歩を特定することが可能となる。
またこの振幅のピークは、一方の足裏面全体が路面に着いている状態からその一方の足の爪先が離地する直後に至るまでの移動速度に応じて可変するので、歩行以外の場合でも2足運動の一歩を特定することができる。以上の内容の詳細については、本出願人における特願2002−314920を参照されたい。
具体的に靴底通信端末101では、制御部112は、バイモルフ30及び信号増幅部111cを順次介して検出された受信信号S114から生体の2足運動に伴って当該生体に形成される電界変位(超低週波帯(1[MHz]以下))のうち、一方の足裏面全体が着地し、かつ他方の爪先が離地する直後に現れる所定の周波数帯での振幅のピークを指標として、当該ピーク間隔が等間隔となる波形部分のうち、着目すべきピークからその前後のピークの中間位置までの波形を一歩に相当する波形として切り出し、この波形を識別子として生成する。
このようにすれば、靴底通信端末101固有の識別子を保持しておくこともなく、認証可能となるため、当該識別子を保持しておく場合に比して、靴底通信端末101の小型化を図ることができる。
さらに上述の実施の形態においては、圧電体と電極とが貼り合わされた構造でなる圧電素子として、図6、図8、図14又は図16に示した構造でなるバイモルフ30を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、圧電体と電極とが貼り合わされた構造であれば、モノモルフを適用するようにしてもよく、また多数の圧電体を重ねたいわゆる積層型圧電素子を適用するようにしてもよく、さらに振動板、バネ又はラチェット等の部材を加えるようにしてもよい。
またかかる圧電素子(即ち圧電素子を搭載した靴底受信機4、5(第1の実施の形態)、靴底発信機51(第2の実施の形態)、靴底通信端末101(第3の実施の形態))の配置場所として、上述の実施の形態では靴底を適用するようにしたが、本発明はこれに限らず、例えば脇の下、足、又は腕等、圧電素子を振動させることが可能な各種生体部位を適用するようにしてもよい。なお、第1の実施の形態における靴底受信機4、5、第2の実施の形態における靴底発信機51にあっては、ヘッドホンHPに搭載するようにしてもよく、又は当該ヘッドホンHPに代えてイヤホンに搭載するようにしてもよい。
また上述の実施の形態においては、音響データを圧電素子の電極に出力し、当該圧電素子をスピーカとして駆動させる駆動手段として、当該音響データにおける低域信号成分を出力することによってスピーカとして駆動させるスピーカ駆動部33を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば音響信号の全域成分又はあるいは可聴域のうち特定の波長域成分を出力することによってスピーカとして駆動させるスピーカ駆動部等を適用するようにしてもよい。
本発明は、例えば音響信号を通信対象として通信する場合や、靴底等の生体に身に着けるものにメモリを搭載する場合などに利用可能である。
距離に応じた各電界の相対的な強度変化(1[MHz])を示す略線図である。 距離に応じた各電界の相対的な強度変化(10[MHz])を示す略線図である。 第1の実施の形態による通信システムの全体構成を示す略線図である。 発信機の構成を示すブロック図である。 ヘッドホン受信機の構成を示すブロック図である。 靴底受信機の構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態による通信システムの全体構成を示す略線図である。 靴底発信機の構成を示すブロック図である。 足踏み信号の抽出の説明に供する略線図である。 足踏み動作の判別パラメータの説明に供する略線図である。 足踏みパルスの生成の説明に供する略線図である。 足踏みパルスとコードとの対応を示す略線図である。 第3の実施の形態による通信システムの全体構成を示す略線図である。 靴底通信端末の構成を示すブロック図である。 キーボード通信端末の構成を示すブロック図である。 他の実施の形態による靴底通信端末の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1、50、100……通信システム、2……発信機、3……ヘッドホン受信機、4、5…靴底受信機、11……変調部、12、22、32a……信号増幅部、13……送信電極、21……受信電極、23、32b……復調部、24……音響信号出力部、30……バイモルフ、30a、30b……圧電体、30c、30d……平行平板電極、31……蓄電部、32、52……受信部、33……スピーカ駆動部、33a……低域音響信号生成部、33b……トランス、34、54、112、123、202……制御部、51……靴底発信機、52b……差動増幅部、53……発信部、55……再生処理部、56、113……メモリ、101、201……靴底通信端末、102……キーボード通信端末、111、122……通信処理部、121……通信電極、124……キーボードブロック、BUS……USBバス、KB……キーボード、PC……パーソナルコンピュータ、Tr1〜Tr3……スイッチングトランジスタ、PE……駆動エネルギー、COM……コマンド、AW……振幅幅、ZT……ゼロクロス期間、TX……足踏み単位動作区間。

Claims (15)

  1. 圧電体と電極とが貼り合わされた構造でなる圧電素子と、
    生体に形成される準静電界に重畳された音響データを上記圧電素子の上記電極から取得する取得手段と、
    上記音響データを上記圧電素子の上記電極に出力し、当該圧電素子をスピーカとして駆動させる駆動手段と
    を具えることを特徴とする通信装置。
  2. 上記圧電素子は、生体における足裏の下方に配置され、
    上記駆動手段は、
    上記音響データにおける低域信号成分を上記圧電素子の上記電極に出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 上記圧電素子の圧電効果により生じる電気エネルギーを蓄えるエネルギー蓄積手段
    をさらに具えることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  4. 上記圧電素子は、生体における足裏の下方に配置され、
    上記エネルギー蓄積手段は、
    生体の足動作によって上記圧電素子に加わった圧力による圧電効果により生じる電気エネルギーを蓄える
    ことを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
  5. 上記電極と上記エネルギー蓄積手段との間における信号路と、上記電極と上記駆動手段との間における信号路との電気的接続状態を切り換える切換手段
    をさらに具えることを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
  6. 上記切換手段は、
    上記圧電素子の上記電極に接続され、生体に形成される準静電界の変化から生体の足動作を検出し、上記電気的接続状態を反転するように切り換える
    ことを特徴とする請求項5に記載の通信装置。
  7. 圧電体と電極とが貼り合わされた構造でなる圧電素子と、
    上記圧電素子の圧電効果により生じる電気エネルギーを蓄えるエネルギー蓄積手段と、
    所定の距離において放射電界及び誘導電磁界に比して準静電界の強度が優位となる周波数帯の信号を搬送波として、上記電極を介して通信対象とデータ通信する通信手段と
    を具えることを特徴とする通信装置。
  8. 上記圧電素子は、生体における足裏の下方に配置され、
    上記エネルギー蓄積手段は、
    生体の足動作によって上記圧電素子に加わった圧力による圧電効果により生じる電気エネルギーを蓄える
    ことを特徴とする請求項7に記載の通信装置。
  9. 上記通信手段は、上記電気エネルギーを用いて駆動する
    ことを特徴とする請求項7に記載の通信装置。
  10. 記憶手段と、
    上記通信対象又は上記通信対象に接続された機器に対して、上記記憶手段を外部記憶装置として認識させるように上記通信手段を制御する通信制御手段と
    をさらに具えることを特徴とする請求項7に記載の通信装置。
  11. 上記通信制御手段は、
    上記記憶手段を外部記憶装置として認識させる前に、上記通信対象又は上記通信対象に接続された機器に保持された認証用の識別子との照合用として固有の識別子を送信する
    ことを特徴とする請求項10に記載の通信装置。
  12. 上記通信制御手段は、
    生体の2足運動に伴って当該生体に形成される電界変位のうち、一方の足裏面全体が着地し、かつ他方の爪先が離地する直後に現れる所定の周波数帯での振幅のピークを指標として、上記2足運動の一歩に対応する電界変位の信号を上記固有の識別子として送信する
    ことを特徴とする請求項11に記載の通信装置。
  13. 記憶手段と、
    上記記憶手段に記憶された音響データを再生する再生手段と、
    上記再生手段により再生された音響データを上記圧電素子の上記電極に出力し、当該圧電素子をスピーカとして駆動させる駆動手段と
    をさらに具えることを特徴とする請求項7に記載の通信装置。
  14. 生体の動作に応じてその生体に形成される準静電界の電位変化を上記通信手段から入力すると共に、当該電位変化に基づいて生体の足踏み動作を検出し、当該検出した足踏み動作の回数及びタイミングの組み合わせにそれぞれ対応付けた処理を実行するように、上記再生手段を制御する制御手段
    をさらに具えることを特徴とする請求項13に記載の通信装置。
  15. 上記制御手段は、
    上記足踏み動作を検出結果に応じて、上記電極と上記エネルギー蓄積手段との間における信号路と、上記電極と上記駆動手段との間における信号路との電気的接続状態を切り換える
    ことを特徴とする請求項14に記載の通信装置。
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