JP2004055500A - 非水二次電池用正極活物質の製造方法及び正極活物質並びにこれを用いた非水二次電池 - Google Patents
非水二次電池用正極活物質の製造方法及び正極活物質並びにこれを用いた非水二次電池 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】高容量で、かつ高温環境におけるサイクル特性に優れる非水二次電池用正極活物質の製造方法及び正極活物質並びにこれを用いた非水二次電池を提供する。
【解決手段】結晶構造が層状岩塩構造又はスピネル構造で示されるリチウム含有遷移金属酸化物、具体的には、LiCoO2、LiCoO2の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなる層状岩塩型リチウム複合酸化物、LiNiO2、LiNiO2の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなる層状岩塩型リチウム複合酸化物、LiMn2O4、LiMn2O4の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなるスピネル型リチウムマンガン複合酸化物を0.01〜0.5体積%のH2ガスを含むガス雰囲気下で、200〜600℃、1〜10分間還元処理を施す。
【選択図】 図1
【解決手段】結晶構造が層状岩塩構造又はスピネル構造で示されるリチウム含有遷移金属酸化物、具体的には、LiCoO2、LiCoO2の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなる層状岩塩型リチウム複合酸化物、LiNiO2、LiNiO2の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなる層状岩塩型リチウム複合酸化物、LiMn2O4、LiMn2O4の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなるスピネル型リチウムマンガン複合酸化物を0.01〜0.5体積%のH2ガスを含むガス雰囲気下で、200〜600℃、1〜10分間還元処理を施す。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウム二次電池に代表される非水二次電池に用いられる正極活物質の製造方法及びこの正極活物質並びにこれを用いた非水二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ビデオカメラ等のAV機器やノート型パソコン等のポータブル機器の普及、これらのコードレス化が急速に進んでおり、駆動用電源として小型、軽量で高エネルギー密度を有する二次電池に対する要求が高まっている。このような要求に対し、非水系二次電池特にリチウム二次電池は、電池電圧が高く、エネルギー密度も大きいため、非常に注目されている。これらの要求を満たすリチウム二次電池用の正極材料としてリチウムイオンをインターカレーション、デインターカレーションすることができるLiCoO2、LiNiO2或いはこれらのリチウム含有遷移金属酸化物に金属元素を一部置換した複合酸化物等の層状岩塩構造を有する化合物の研究開発が盛んに行われている。また、層状岩塩構造を持たないが、LiCoO2等の材料と同様の4V級の高電圧を有する安価な材料として、スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物であるLiMn2O4が、また電圧は約3Vと若干低いLiMnO2の開発も進められている。
最近では、このリチウム二次電池が、室温環境だけでなく低温から高温までの様々な環境で使用される電子機器の電源として採用されている。特に最近採用が増えているノート型パソコンにおいては、中央演算装置の高速化に伴いパソコン内部温度が高くなり、その結果、駆動用電源として内蔵されたリチウム二次電池は高温環境下で長時間使用されることになるため、高温環境下での電池特性が重要となっている。
【0003】
一方、焼成等の工程を経て製造されたリチウム含有遷移金属酸化物の表面には、未反応リチウムや水酸化リチウム、酸化リチウム等の残留リチウム化合物が存在する。これら未反応リチウムや水酸化リチウム等の残留物が表面に存在した状態でリチウム含有遷移金属酸化物を正極活物質として用いた場合、高温環境下において電池特性に悪影響を与えるため、高温環境下での十分な保存特性を得ることができない問題があった。
そこで、上記諸問題を解決する方策としてリチウム塩とマンガン酸化物を混合し、大気中600℃〜900℃で焼成し、焼成後の降温過程に焼成炉にCO2ガスを流通させる正極材料の製造方法が開示されている(特開平11−7957)。また、リチウム複合酸化物を、CO2濃度が0.1体積%以上で、かつ露点が−15℃以下である雰囲気中でガス処理する正極活物質の製造方法も開示されている(特開平10−302779)。これら公報に示された技術では、表面に残留する未反応リチウムや水酸化リチウム、酸化リチウム等の残留リチウム化合物を炭酸リチウムに変換し、不活性化することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特開平11−7957号公報及び特開平10−302779号公報にそれぞれ示された技術は、未反応リチウムや水酸化リチウム、酸化リチウム等の残留リチウム化合物が表面に残留することによる高温環境下における電池特性の劣化等の影響を抑制することはできるが、リチウム含有遷移金属酸化物表面に炭酸リチウムが残存してしまうため、サイクル特性の改善は未だ不十分であった。
本発明の目的は、高容量で、かつ高温環境におけるサイクル特性に優れる非水二次電池用正極活物質の製造方法及び正極活物質並びにこれを用いた非水二次電池を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1に示すように、リチウム含有遷移金属酸化物を0.01〜0.5体積%のH2ガスを含むガス雰囲気下で、200〜600℃、1〜10分間還元処理することを特徴とする非水二次電池用正極活物質の製造方法である。
請求項1に係る発明では、リチウム含有遷移金属酸化物を上記処理条件で還元処理することにより、その表面に残留する未反応リチウム、酸化リチウムや水酸化リチウム等の残留リチウム化合物を除去することができる。
【0006】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、リチウム含有遷移金属酸化物の結晶構造が層状岩塩構造又はスピネル構造で示される製造方法である。請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、リチウム含有遷移金属酸化物がLiCoO2又はLiCoO2の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなる層状岩塩型リチウム複合酸化物である製造方法である。
請求項4に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、リチウム含有遷移金属酸化物がLiNiO2又はLiNiO2の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなる層状岩塩型リチウム複合酸化物である製造方法である。
請求項5に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、リチウム含有遷移金属酸化物がLiMn2O4又はLiMn2O4の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなるスピネル型リチウムマンガン複合酸化物である製造方法である。
【0007】
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5いずれか記載の製造方法により得られた非水二次電池用正極活物質である。
請求項1ないし5いずれか記載の製造方法により得られた非水二次電池用正極活物質は、その表面に未反応リチウム、酸化リチウムや水酸化リチウム等の残留リチウム化合物が存在しないため、高容量で、かつ高温環境におけるサイクル特性に優れる。
請求項7に係る発明は、請求項6に係る発明であって、水100gに対して還元処理したリチウム含有遷移金属酸化物10gを溶解したときのpHが7〜9である正極活物質である。
【0008】
請求項8に係る発明は、請求項1ないし5いずれか記載の製造方法で得られた正極活物質又は請求項6又は7記載の正極活物質を用いて製造された非水二次電池である。
請求項1ないし5いずれか記載の製造方法で得られた正極活物質又は請求項6又は7記載の正極活物質を用いて製造された非水二次電池は、高温環境下においても保存特性に優れ、かつ高容量の電池となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の非水二次電池用正極活物質の製造方法は、図1に示すように、リチウム含有遷移金属酸化物を0.01〜0.5体積%のH2ガスを含むガス雰囲気下で、200〜600℃、1〜10分間還元処理することを特徴とする。本発明の還元処理を施すことにより、リチウム含有遷移金属酸化物を合成した際に、その表面に残留していた未反応リチウム、酸化リチウムや水酸化リチウムを還元して表面より除去することができる。この結果、この還元処理後のリチウム含有遷移金属酸化物を正極活物質として用いた非水二次電池は、高温環境下において悪影響を与えるとされていた未反応リチウム、酸化リチウムや水酸化リチウムが除去されることから、高温環境下においても保存特性に優れ、かつ高容量のものとなる。
【0010】
リチウム含有遷移金属酸化物は、0.01〜0.5体積%のH2ガスを含むガス雰囲気下で、200〜600℃、1〜10分間還元処理されることにより、この表面に残留していた未反応リチウム、酸化リチウムや水酸化リチウムを除去することができる。還元処理雰囲気は0.01〜0.5体積%のH2ガスを含むガスである。好ましくは0.05〜0.2体積%のH2ガスを含むガスである。H2ガスと不活性ガス、具体的には、N2ガス、Heガス、Arガス等との混合ガスが好ましい。還元処理温度範囲を200〜600℃に規定したのは、200℃未満であるとリチウム含有遷移金属酸化物の表面に残留する未反応リチウム、酸化リチウムや水酸化リチウムが十分に除去されず、600℃を越えるとリチウム含有遷移金属酸化物の結晶構造を破壊するおそれがあるからである。好ましい温度範囲は400〜500℃である。還元処理時間を1〜10分間に規定したのは、1分間未満では表面に残留する未反応リチウム、酸化リチウムや水酸化リチウムが十分に除去されず、10分間を越えると表面のリチウムが欠損する不具合を生じるためである。
【0011】
本発明の正極活物質の製造方法に適応可能なリチウム含有遷移金属酸化物の結晶構造は層状岩塩構造又はスピネル構造で示される。リチウム含有遷移金属酸化物を例示すれば、LiCoO2、LiCoO2の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなる層状岩塩型リチウム複合酸化物、LiNiO2、LiNiO2の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなる層状岩塩型リチウム複合酸化物、LiMn2O4、LiMn2O4の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなるスピネル型リチウムマンガン複合酸化物等が挙げられる。
【0012】
還元処理を施されたリチウム含有遷移金属酸化物は、水に所定量溶解し、得られた溶解液のpHを測定することにより、十分な還元処理がなされたか否かを調べることができる。具体的には、水100gに対して還元処理したリチウム含有遷移金属酸化物10gを溶解し、得られた溶解液のpHが7〜9の範囲内を示せば、十分に還元処理されたことを示す。好ましいpHは7〜8である。この測定においてpH値が7未満では、リチウムが欠損して電池容量が低下するおそれがあることを示す。pH値が9を越えた場合は、リチウム含有遷移金属酸化物表面に残留している未反応リチウムや残留リチウム化合物が溶解液中に溶解したため、アルカリ性を示したということが判り、十分に還元処理されていないと判断できる。
【0013】
図2に本発明の非水二次電池であるリチウム二次電池10を示す。リチウム二次電池10はこの実施の形態ではシート状の積層体であり、正極集電板11と、正極活物質を含む正電極12と、セパレータ及び非水電解液を含む電解質シート13と、負極活物質を含む負電極14と、負極集電板15とをこの順序で積層したものである。
正電極12は、リチウム含有遷移金属酸化物を還元処理して得られる本発明の正極活物質をバインダ及び導電助剤と所定の割合で混合してスラリーを調製し、このスラリーをドクターブレード法により正極集電板11に塗布し、乾燥させることにより作製される。ここで導電助剤としては、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等が挙げられる。また、バインダとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。正極集電板11としては、アルミニウム箔、ステンレス鋼箔、ニッケル箔等が挙げられる。
【0014】
電解質シート13に用いられるセパレータは合成樹脂製不織布、ポリエチレン多孔質フィルム、ポリプロピレン多孔質フィルム等から形成される。非水電解液には、非水溶媒に電解質を溶解させた溶媒が使用される。非水溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)等の環状カーボネート、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状カーボネート、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、エトキシメトキシエタン等の鎖状エーテルや、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル、クラウンエーテル、γ−ブチロラクトン等の脂肪酸エステル、アセトニトリル等の窒素化合物、スルホラン、ジメチルスルホキシド等の硫化物等が例示される。上記非水電解液は単独で使用しても、2種以上混合した混合溶媒として使用しても良い。電解質としては、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、ほうフッ化リチウム(LiBF4)、六フッ化ヒ素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、ビストリフルオロメチルスルフォニルイミドリチウム[LiN(CF3SO2)2]等のリチウム塩が例示される。
【0015】
負電極14に含まれる負極活物質としては、炭素物質や、カルコゲン化合物を含む物質や、軽金属からなる活物質を使用することができる。炭素物質としては、コークス、炭酸繊維、熱分解気相炭素物質、黒鉛、樹脂焼成体、メソフェーズピッチ系炭素繊維(MCF)、メソフェーズ球状カーボンの焼成体等が例示される。カルコゲン化合物としては、二硫化チタン、二硫化モリブデン、セレン化ニオブ等が例示される。負極活物質に用いる軽金属としては、アルミニウム、アルミニウム合金、リチウム金属、リチウム合金等が挙げられる。負電極は、上記負極活物質及び結着剤を適当なバインダに懸濁し、この懸濁物を負極集電板15に塗布し、乾燥した後にプレス圧着することにより作製される。負極集電板15としては、銅箔、ステンレス箔、ニッケル箔等から形成したものを使用する。バインダとしてはPTFE、PVdF、EPDM、SBR、カルボキシメチルセルロース等を使用することができる。
【0016】
【実施例】
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例>
先ず、水酸化リチウムと酸化コバルトとを所定量混合し、この混合物を酸素雰囲気中で焼成することによりLiCoO2粉末を得た。次に、この焼成して得られたLiCoO2粉末を電気炉内に入れて0.5体積%のH2ガスを含むガス雰囲気下で、550℃、5分間の還元処理を施すことにより、本発明の正極活物質を製造した。
<比較例>
実施例で得られたLiCoO2粉末を還元処理せず、そのままこのLiCoO2粉末を正極活物質とした。
【0017】
<比較試験1>
実施例及び比較例でそれぞれ得られた正極活物質10gを水100gに加えて30分攪拌した後、その溶解液のpHを測定した。実施例の正極活物質を溶解した溶解液のpH値は7.3、比較例の正極活物質を溶解した溶解液のpH値は10.2であった。比較例の還元処理を施していない正極活物質を溶解して得られた溶解液のpH値はアルカリを示しており、正極活物質表面に残留していた未反応リチウムや残留リチウム化合物が溶解液中に溶解したため、溶解液をアルカリ性にしたと考えられる。これに対して実施例の還元処理を施した正極活物質を溶解した溶解液では、pH値はほぼ中性を示していた。これは正極活物質表面に残留していた未反応リチウムや残留リチウム化合物が還元処理により除去されているためと考えられる。
【0018】
<比較試験2>
実施例及び比較例でそれぞれ得られた正極活物質をバインダ及び導電助剤と混合してスラリーを調製し、このスラリーをドクターブレード法により正極集電板に塗布し、乾燥させることにより、正極集電板上に正電極を作製して正極とした。作製した正極を図3に示すように、充放電サイクル試験装置21に取付けた。この装置21は容器22に電解液23(リチウム塩を有機溶媒に溶かしたもの)が貯留され、上記正極12が負極14(金属リチウム)及び参照極24(金属リチウム)とともに電解液23に浸され、更に正極12、負極14及び参照極24がポテンシオスタット25(ポテンショメータ)にそれぞれ電気的に接続された構成となっている。この装置を用いて充放電サイクル試験を行い、各正極活物質の放電容量を測定した。なお、このサイクル試験は25℃において行い、充放電時の電流密度は20mA/g一定で行った。実施例及び比較例で得られたサイクル試験の結果を図4に示す。
【0019】
図4より明らかなように、比較例では充放電サイクル数が130回を越えたあたりから放電容量が急激に低下し、サイクル数が200回まで進むと正極活物質1g当たりの放電容量が120mAh/gまで落ち込んでいることが判る。これに対して実施例では放電容量は充放電サイクルが200回まで進んでも正極活物質1g当たりの放電容量が125mAh/gを保持しており、高温環境下でのサイクル特性が改善されていることが判る。
【0020】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の正極活物質の製造方法は、リチウム含有遷移金属酸化物を0.01〜0.5体積%のH2ガスを含むガス雰囲気下で、200〜600℃、1〜10分間還元処理することにより、リチウム含有遷移金属酸化物を焼成した後にその表面に残留する未反応リチウム、酸化リチウムや水酸化リチウム等の残留リチウム化合物を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の正極活物質の製造方法を示すフロー図。
【図2】本発明実施の形態の非水二次電池の要部断面構成図。
【図3】実施例及び比較例の正極活物質の充放電サイクル試験に用いられる装置。
【図4】実施例及び比較例の正極活物質の充放電サイクル試験結果を示す図。
【符号の説明】
11 正極集電板
12 正電極
13 電解質シート
14 負電極
15 負極集電板
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウム二次電池に代表される非水二次電池に用いられる正極活物質の製造方法及びこの正極活物質並びにこれを用いた非水二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ビデオカメラ等のAV機器やノート型パソコン等のポータブル機器の普及、これらのコードレス化が急速に進んでおり、駆動用電源として小型、軽量で高エネルギー密度を有する二次電池に対する要求が高まっている。このような要求に対し、非水系二次電池特にリチウム二次電池は、電池電圧が高く、エネルギー密度も大きいため、非常に注目されている。これらの要求を満たすリチウム二次電池用の正極材料としてリチウムイオンをインターカレーション、デインターカレーションすることができるLiCoO2、LiNiO2或いはこれらのリチウム含有遷移金属酸化物に金属元素を一部置換した複合酸化物等の層状岩塩構造を有する化合物の研究開発が盛んに行われている。また、層状岩塩構造を持たないが、LiCoO2等の材料と同様の4V級の高電圧を有する安価な材料として、スピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物であるLiMn2O4が、また電圧は約3Vと若干低いLiMnO2の開発も進められている。
最近では、このリチウム二次電池が、室温環境だけでなく低温から高温までの様々な環境で使用される電子機器の電源として採用されている。特に最近採用が増えているノート型パソコンにおいては、中央演算装置の高速化に伴いパソコン内部温度が高くなり、その結果、駆動用電源として内蔵されたリチウム二次電池は高温環境下で長時間使用されることになるため、高温環境下での電池特性が重要となっている。
【0003】
一方、焼成等の工程を経て製造されたリチウム含有遷移金属酸化物の表面には、未反応リチウムや水酸化リチウム、酸化リチウム等の残留リチウム化合物が存在する。これら未反応リチウムや水酸化リチウム等の残留物が表面に存在した状態でリチウム含有遷移金属酸化物を正極活物質として用いた場合、高温環境下において電池特性に悪影響を与えるため、高温環境下での十分な保存特性を得ることができない問題があった。
そこで、上記諸問題を解決する方策としてリチウム塩とマンガン酸化物を混合し、大気中600℃〜900℃で焼成し、焼成後の降温過程に焼成炉にCO2ガスを流通させる正極材料の製造方法が開示されている(特開平11−7957)。また、リチウム複合酸化物を、CO2濃度が0.1体積%以上で、かつ露点が−15℃以下である雰囲気中でガス処理する正極活物質の製造方法も開示されている(特開平10−302779)。これら公報に示された技術では、表面に残留する未反応リチウムや水酸化リチウム、酸化リチウム等の残留リチウム化合物を炭酸リチウムに変換し、不活性化することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特開平11−7957号公報及び特開平10−302779号公報にそれぞれ示された技術は、未反応リチウムや水酸化リチウム、酸化リチウム等の残留リチウム化合物が表面に残留することによる高温環境下における電池特性の劣化等の影響を抑制することはできるが、リチウム含有遷移金属酸化物表面に炭酸リチウムが残存してしまうため、サイクル特性の改善は未だ不十分であった。
本発明の目的は、高容量で、かつ高温環境におけるサイクル特性に優れる非水二次電池用正極活物質の製造方法及び正極活物質並びにこれを用いた非水二次電池を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1に示すように、リチウム含有遷移金属酸化物を0.01〜0.5体積%のH2ガスを含むガス雰囲気下で、200〜600℃、1〜10分間還元処理することを特徴とする非水二次電池用正極活物質の製造方法である。
請求項1に係る発明では、リチウム含有遷移金属酸化物を上記処理条件で還元処理することにより、その表面に残留する未反応リチウム、酸化リチウムや水酸化リチウム等の残留リチウム化合物を除去することができる。
【0006】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、リチウム含有遷移金属酸化物の結晶構造が層状岩塩構造又はスピネル構造で示される製造方法である。請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、リチウム含有遷移金属酸化物がLiCoO2又はLiCoO2の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなる層状岩塩型リチウム複合酸化物である製造方法である。
請求項4に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、リチウム含有遷移金属酸化物がLiNiO2又はLiNiO2の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなる層状岩塩型リチウム複合酸化物である製造方法である。
請求項5に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、リチウム含有遷移金属酸化物がLiMn2O4又はLiMn2O4の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなるスピネル型リチウムマンガン複合酸化物である製造方法である。
【0007】
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5いずれか記載の製造方法により得られた非水二次電池用正極活物質である。
請求項1ないし5いずれか記載の製造方法により得られた非水二次電池用正極活物質は、その表面に未反応リチウム、酸化リチウムや水酸化リチウム等の残留リチウム化合物が存在しないため、高容量で、かつ高温環境におけるサイクル特性に優れる。
請求項7に係る発明は、請求項6に係る発明であって、水100gに対して還元処理したリチウム含有遷移金属酸化物10gを溶解したときのpHが7〜9である正極活物質である。
【0008】
請求項8に係る発明は、請求項1ないし5いずれか記載の製造方法で得られた正極活物質又は請求項6又は7記載の正極活物質を用いて製造された非水二次電池である。
請求項1ないし5いずれか記載の製造方法で得られた正極活物質又は請求項6又は7記載の正極活物質を用いて製造された非水二次電池は、高温環境下においても保存特性に優れ、かつ高容量の電池となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の非水二次電池用正極活物質の製造方法は、図1に示すように、リチウム含有遷移金属酸化物を0.01〜0.5体積%のH2ガスを含むガス雰囲気下で、200〜600℃、1〜10分間還元処理することを特徴とする。本発明の還元処理を施すことにより、リチウム含有遷移金属酸化物を合成した際に、その表面に残留していた未反応リチウム、酸化リチウムや水酸化リチウムを還元して表面より除去することができる。この結果、この還元処理後のリチウム含有遷移金属酸化物を正極活物質として用いた非水二次電池は、高温環境下において悪影響を与えるとされていた未反応リチウム、酸化リチウムや水酸化リチウムが除去されることから、高温環境下においても保存特性に優れ、かつ高容量のものとなる。
【0010】
リチウム含有遷移金属酸化物は、0.01〜0.5体積%のH2ガスを含むガス雰囲気下で、200〜600℃、1〜10分間還元処理されることにより、この表面に残留していた未反応リチウム、酸化リチウムや水酸化リチウムを除去することができる。還元処理雰囲気は0.01〜0.5体積%のH2ガスを含むガスである。好ましくは0.05〜0.2体積%のH2ガスを含むガスである。H2ガスと不活性ガス、具体的には、N2ガス、Heガス、Arガス等との混合ガスが好ましい。還元処理温度範囲を200〜600℃に規定したのは、200℃未満であるとリチウム含有遷移金属酸化物の表面に残留する未反応リチウム、酸化リチウムや水酸化リチウムが十分に除去されず、600℃を越えるとリチウム含有遷移金属酸化物の結晶構造を破壊するおそれがあるからである。好ましい温度範囲は400〜500℃である。還元処理時間を1〜10分間に規定したのは、1分間未満では表面に残留する未反応リチウム、酸化リチウムや水酸化リチウムが十分に除去されず、10分間を越えると表面のリチウムが欠損する不具合を生じるためである。
【0011】
本発明の正極活物質の製造方法に適応可能なリチウム含有遷移金属酸化物の結晶構造は層状岩塩構造又はスピネル構造で示される。リチウム含有遷移金属酸化物を例示すれば、LiCoO2、LiCoO2の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなる層状岩塩型リチウム複合酸化物、LiNiO2、LiNiO2の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなる層状岩塩型リチウム複合酸化物、LiMn2O4、LiMn2O4の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなるスピネル型リチウムマンガン複合酸化物等が挙げられる。
【0012】
還元処理を施されたリチウム含有遷移金属酸化物は、水に所定量溶解し、得られた溶解液のpHを測定することにより、十分な還元処理がなされたか否かを調べることができる。具体的には、水100gに対して還元処理したリチウム含有遷移金属酸化物10gを溶解し、得られた溶解液のpHが7〜9の範囲内を示せば、十分に還元処理されたことを示す。好ましいpHは7〜8である。この測定においてpH値が7未満では、リチウムが欠損して電池容量が低下するおそれがあることを示す。pH値が9を越えた場合は、リチウム含有遷移金属酸化物表面に残留している未反応リチウムや残留リチウム化合物が溶解液中に溶解したため、アルカリ性を示したということが判り、十分に還元処理されていないと判断できる。
【0013】
図2に本発明の非水二次電池であるリチウム二次電池10を示す。リチウム二次電池10はこの実施の形態ではシート状の積層体であり、正極集電板11と、正極活物質を含む正電極12と、セパレータ及び非水電解液を含む電解質シート13と、負極活物質を含む負電極14と、負極集電板15とをこの順序で積層したものである。
正電極12は、リチウム含有遷移金属酸化物を還元処理して得られる本発明の正極活物質をバインダ及び導電助剤と所定の割合で混合してスラリーを調製し、このスラリーをドクターブレード法により正極集電板11に塗布し、乾燥させることにより作製される。ここで導電助剤としては、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等が挙げられる。また、バインダとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。正極集電板11としては、アルミニウム箔、ステンレス鋼箔、ニッケル箔等が挙げられる。
【0014】
電解質シート13に用いられるセパレータは合成樹脂製不織布、ポリエチレン多孔質フィルム、ポリプロピレン多孔質フィルム等から形成される。非水電解液には、非水溶媒に電解質を溶解させた溶媒が使用される。非水溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)等の環状カーボネート、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状カーボネート、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、エトキシメトキシエタン等の鎖状エーテルや、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル、クラウンエーテル、γ−ブチロラクトン等の脂肪酸エステル、アセトニトリル等の窒素化合物、スルホラン、ジメチルスルホキシド等の硫化物等が例示される。上記非水電解液は単独で使用しても、2種以上混合した混合溶媒として使用しても良い。電解質としては、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、ほうフッ化リチウム(LiBF4)、六フッ化ヒ素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、ビストリフルオロメチルスルフォニルイミドリチウム[LiN(CF3SO2)2]等のリチウム塩が例示される。
【0015】
負電極14に含まれる負極活物質としては、炭素物質や、カルコゲン化合物を含む物質や、軽金属からなる活物質を使用することができる。炭素物質としては、コークス、炭酸繊維、熱分解気相炭素物質、黒鉛、樹脂焼成体、メソフェーズピッチ系炭素繊維(MCF)、メソフェーズ球状カーボンの焼成体等が例示される。カルコゲン化合物としては、二硫化チタン、二硫化モリブデン、セレン化ニオブ等が例示される。負極活物質に用いる軽金属としては、アルミニウム、アルミニウム合金、リチウム金属、リチウム合金等が挙げられる。負電極は、上記負極活物質及び結着剤を適当なバインダに懸濁し、この懸濁物を負極集電板15に塗布し、乾燥した後にプレス圧着することにより作製される。負極集電板15としては、銅箔、ステンレス箔、ニッケル箔等から形成したものを使用する。バインダとしてはPTFE、PVdF、EPDM、SBR、カルボキシメチルセルロース等を使用することができる。
【0016】
【実施例】
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例>
先ず、水酸化リチウムと酸化コバルトとを所定量混合し、この混合物を酸素雰囲気中で焼成することによりLiCoO2粉末を得た。次に、この焼成して得られたLiCoO2粉末を電気炉内に入れて0.5体積%のH2ガスを含むガス雰囲気下で、550℃、5分間の還元処理を施すことにより、本発明の正極活物質を製造した。
<比較例>
実施例で得られたLiCoO2粉末を還元処理せず、そのままこのLiCoO2粉末を正極活物質とした。
【0017】
<比較試験1>
実施例及び比較例でそれぞれ得られた正極活物質10gを水100gに加えて30分攪拌した後、その溶解液のpHを測定した。実施例の正極活物質を溶解した溶解液のpH値は7.3、比較例の正極活物質を溶解した溶解液のpH値は10.2であった。比較例の還元処理を施していない正極活物質を溶解して得られた溶解液のpH値はアルカリを示しており、正極活物質表面に残留していた未反応リチウムや残留リチウム化合物が溶解液中に溶解したため、溶解液をアルカリ性にしたと考えられる。これに対して実施例の還元処理を施した正極活物質を溶解した溶解液では、pH値はほぼ中性を示していた。これは正極活物質表面に残留していた未反応リチウムや残留リチウム化合物が還元処理により除去されているためと考えられる。
【0018】
<比較試験2>
実施例及び比較例でそれぞれ得られた正極活物質をバインダ及び導電助剤と混合してスラリーを調製し、このスラリーをドクターブレード法により正極集電板に塗布し、乾燥させることにより、正極集電板上に正電極を作製して正極とした。作製した正極を図3に示すように、充放電サイクル試験装置21に取付けた。この装置21は容器22に電解液23(リチウム塩を有機溶媒に溶かしたもの)が貯留され、上記正極12が負極14(金属リチウム)及び参照極24(金属リチウム)とともに電解液23に浸され、更に正極12、負極14及び参照極24がポテンシオスタット25(ポテンショメータ)にそれぞれ電気的に接続された構成となっている。この装置を用いて充放電サイクル試験を行い、各正極活物質の放電容量を測定した。なお、このサイクル試験は25℃において行い、充放電時の電流密度は20mA/g一定で行った。実施例及び比較例で得られたサイクル試験の結果を図4に示す。
【0019】
図4より明らかなように、比較例では充放電サイクル数が130回を越えたあたりから放電容量が急激に低下し、サイクル数が200回まで進むと正極活物質1g当たりの放電容量が120mAh/gまで落ち込んでいることが判る。これに対して実施例では放電容量は充放電サイクルが200回まで進んでも正極活物質1g当たりの放電容量が125mAh/gを保持しており、高温環境下でのサイクル特性が改善されていることが判る。
【0020】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の正極活物質の製造方法は、リチウム含有遷移金属酸化物を0.01〜0.5体積%のH2ガスを含むガス雰囲気下で、200〜600℃、1〜10分間還元処理することにより、リチウム含有遷移金属酸化物を焼成した後にその表面に残留する未反応リチウム、酸化リチウムや水酸化リチウム等の残留リチウム化合物を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の正極活物質の製造方法を示すフロー図。
【図2】本発明実施の形態の非水二次電池の要部断面構成図。
【図3】実施例及び比較例の正極活物質の充放電サイクル試験に用いられる装置。
【図4】実施例及び比較例の正極活物質の充放電サイクル試験結果を示す図。
【符号の説明】
11 正極集電板
12 正電極
13 電解質シート
14 負電極
15 負極集電板
Claims (8)
- リチウム含有遷移金属酸化物を0.01〜0.5体積%のH2ガスを含むガス雰囲気下で、200〜600℃、1〜10分間還元処理することを特徴とする非水二次電池用正極活物質の製造方法。
- リチウム含有遷移金属酸化物の結晶構造が層状岩塩構造又はスピネル構造で示される請求項1記載の製造方法。
- リチウム含有遷移金属酸化物がLiCoO2又は前記LiCoO2の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなる層状岩塩型リチウム複合酸化物である請求項1又は2記載の製造方法。
- リチウム含有遷移金属酸化物がLiNiO2又は前記LiNiO2の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなる層状岩塩型リチウム複合酸化物である請求項1又は2記載の製造方法。
- リチウム含有遷移金属酸化物がLiMn2O4又は前記LiMn2O4の組成の一部を金属元素で置換した非化学量論的化合物からなるスピネル型リチウムマンガン複合酸化物である請求項1又は2記載の製造方法。
- 請求項1ないし5いずれか記載の製造方法により得られた非水二次電池用正極活物質。
- 水100gに対して還元処理したリチウム含有遷移金属酸化物10gを溶解したときのpHが7〜9である請求項6記載の正極活物質。
- 請求項1ないし5いずれか記載の製造方法で得られた正極活物質又は請求項6又は7記載の正極活物質を用いて製造された非水二次電池。
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