JP2007188991A - バイポーラトランジスタ - Google Patents

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則之 渡邉
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隆 小林
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Abstract

【課題】臨界膜厚を厚くすることができるバイポーラトランジスタを提供することにある。
【解決手段】基板1上に核形成層2を形成し、核形成層2上にコレクタ電極層11を形成し、コレクタ電極層11上にノンドープIn0.1Ga0.9Nからなるコレクタ層12を形成し、コレクタ層12上にMgドープIn0.1Ga0.9Nからなるベース層13を形成し、ベース層13上にSiドープIn0.26Al0.74Nからなるエミッタ層14を形成し、エミッタ層14上にエミッタ電極層15を形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、窒化物半導体から形成されたヘテロ接合を有するバイポーラトランジスタに関する。
エミッタ層にベース層よりもエネルギーギャップの大きい半導体を用いたヘテロ接合バイポーラトランジスタ(以下、HBTとする。)は、高速・高周波素子として優れた特性を有しており、さまざまな応用が期待されている。GaAs基板上にHBTを形成する場合、GaAsとAlGaAsとの組み合わせやInGaPとGaAsの組み合わせを基本とする半導体材料の形成が、実用上最も重要度が高くかつ広範に用いられている。また、InP基板上にHBTを形成する場合には、InPとInGaAsの組み合わせを基本とする半導体材料の形成が、実用上最も重要度が高くかつ広範に用いられている。
一方、GaNをはじめとした窒化物半導体は、高い絶縁破壊電界強度、高い熱伝導率および高い電子飽和速度等の特性を有しており、高周波のハイパワーデバイス向けの材料として優れている。したがって、窒化物半導体でHBTを形成した場合、デバイス面および材料面から、高周波領域で極めて高い出力を発揮するデバイスを作製することが期待できる。窒化物半導体でHBTを形成する場合、他のIII−V族化合物半導体で形成されたHBTと同様にエミッタ層およびコレクタ層をn型、ベース層をp型とするのが一般的である。窒化物半導体系HBTにおいては、コレクタ層をn型GaN、ベース層をp型InGaN、そしてエミッタ層をn型AlGaNで形成することが多い。広く用いられている窒化物半導体系HBTの形成においては、ベース層であるInGaNのIn組成は0.1前後であり、また、エミッタ層であるAlGaNのAl組成は0.2前後である(非特許文献1参照)。
T.Makimoto et al. Phys. Stat. Sol.(c), vol.Opp.95-98,(2002)
コレクタ層をn型GaN、ベース層をp型InGaN、そしてエミッタ層をn型AlGaNで形成した窒化物半導体系HBTでは、基板表面に平行な方向に対するコレクタ層、ベース層およびエミッタ層の各格子定数(通常用いられる窒化物は六方晶であり、かつ、基板表面はいわゆるC面であるから、ここでいう格子定数はa軸方向の格子定数である)は、0.3189nm、0.3224nm、0.3174nmである。すなわち、ベース層とエミッタ層の格子定数差は−1.5%である。このため、InGaNベース層上にAlGaNエミッタ層を形成する場合、上記の格子定数差に起因して、ある一定の厚さ(臨界膜厚)以上のAlGaNエミッタ層を形成すると、AlGaN層にヒビ(クラック)が入り、電気特性が劣化する。
一方、コレクタ層とベース層の格子定数差は+1%であることから、コレクタ層であるGaN層上にIn組成0.1であるInGaNベース層を形成する場合、上記の格子定数差に起因して、ある一定の厚さ(臨界膜厚)以上のInGaNベース層を形成すると、InGaNベース層が2次元的に堆積せず、局所的に凝集して島状の構造を形成する。または、ピット状の陥没領域を形成する。よって、InGaNベース層の厚さが基板面内において不均一になる。また、n型GaNコレクタ層およびp型InGaNベース層の各格子定数が0.3189nm、0.3224nmである場合、p型InGaNベース層の臨界膜厚の厚さは100nm程度と薄く、ベース抵抗を充分に下げることができないという問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであり、臨界膜厚を厚くすることができるバイポーラトランジスタを提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明に係るバイポーラトランジスタでは、基板上に形成された窒化物半導体材料からなるコレクタ層と、前記コレクタ層上に形成された窒化物半導体材料からなるベース層と、前記ベース層上に形成され、前記ベース層を形成する窒化物半導体材料よりもエネルギー禁制帯幅の大きい窒化物半導体材料からなるエミッタ層を少なくとも備えたバイポーラトランジスタにおいて、前記基板の表面と平行な方向に対する前記コレクタ層の格子定数と前記ベース層の格子定数との差が−0.3%以上+0.3%以下であることを特徴としている。
また、請求項2に記載のように、前記コレクタ層は、基板上に形成された第1のコレクタ層と、前記第1のコレクタ層上に形成され、前記ベース層と接合する第2のコレクタ層を備え、前記第2のコレクタ層は、組成傾斜構造を有することを特徴としている。
また、本発明に係るバイポーラトランジスタでは、基板上に形成された窒化物半導体材料からなるコレクタ層と、前記コレクタ層上に形成された窒化物半導体材料からなるベース層と、前記ベース層上に形成され、前記ベース層を形成する窒化物半導体材料よりもエネルギー禁制帯幅の大きい窒化物半導体材料からなるエミッタ層を少なくとも備えたバイポーラトランジスタにおいて、前記基板の表面と平行な方向に対する前記コレクタ層の格子定数と前記ベース層の格子定数との差が−0.3%以上+0.3%以下で、かつ、前記基板の表面と平行な方向に対する前記ベース層の格子定数と前記エミッタ層の格子定数との差が−0.3%以上+0.3%以下であることを特徴としている。
また、本発明に係るバイポーラトランジスタでは、基板上に形成された窒化物半導体材料からなるコレクタ層と、前記コレクタ層上に形成された窒化物半導体材料からなるベース層と、前記ベース層上に形成され、前記ベース層を形成する窒化物半導体材料よりもエネルギー禁制帯幅の大きい窒化物半導体材料からなるエミッタ層を少なくとも備えたバイポーラトランジスタにおいて、前記基板の表面と平行な方向に対する前記ベース層の格子定数と前記エミッタ層の格子定数との差が−0.3%以上+0.3%以下であることを特徴としている。
また、請求項5に記載のように、前記エミッタ層は、前記ベース層上に形成された第1のエミッタ層と、前記第1のエミッタ層上に形成された第2のエミッタ層を備え、前記第1のエミッタ層は、組成傾斜構造を有することを特徴としている。
また、請求項6に記載のように、前記コレクタ層を形成する窒化物半導体材料は、Inxc(AlycGa1−yc1−xcN(ただし、0≦xc≦1かつ0≦yc≦1)を含むことを特徴としている。
また、請求項7に記載のように、前記ベース層を形成する窒化物半導体材料は、Inxb(AlybGa1−yb1−xbN(ただし、0≦xb≦1かつ0≦yb≦1)を含むことを特徴としている。
また、請求項8に記載のように、前記エミッタ層を形成する窒化物半導体材料は、Inxe(AlyeGa1−ye1−xeN(ただし、0≦xe≦1および0≦ye≦1)を含むことを特徴としている。
また、請求項9に記載のように、前記エミッタ層を形成する窒化物半導体材料が、InzeAl1−zeN(ただし、0≦ze≦1)であり、前記コレクタ層および前記ベース層を形成する窒化物半導体材料が、InzbGa1−zbN(ただし、0≦zb≦1)であることを特徴としている。
また、請求項10に記載のように、前記エミッタ層および前記コレクタ層を形成する窒化物半導体材料が、InzeAl1−zeN(ただし、0≦ze≦1)であり、前記ベース層を形成する窒化物半導体材料が、InzbGa1−zbN(ただし、0≦zb≦1)であることを特徴としている。
本発明により、コレクタ層の格子定数とベース層の格子定数との差を±0.3%以内にすることで、ベース層の臨界膜厚を厚くすることができる。そのため、ベース層の厚さを、デバイス動作や回路動作に必要な所望の厚さに設定することが可能となる。同様に、ベース層の格子定数とエミッタ層の格子定数との差を±0.3%以内にすることで、エミッタ層の臨界膜厚を厚くすることができる。そのため、エミッタ層の厚さを、デバイス動作や回路動作に必要な所望の厚さに設定することが可能となる。
また、コレクタ層において、第2のコレクタ層を組成傾斜構造とすることにより、コレクタ層とベース層の接合部分に存在するエネルギー禁制帯幅の不連続部分、すなわち、走行する電子にとってのエネルギー障壁を除去することができ、電子ブロッキング効果の発生を抑制することができる。
また、エミッタ層において、第1のエミッタ層を組成傾斜構造とすることにより、ベース層とエミッタ層の接合部分に存在するエネルギー禁制帯幅の不連続部分を除去することができる。よって、エミッタ層からベース層に電子を注入するのに必要な電圧(オン電圧)を低減することができ、低電力動作が可能となる。
また、エミッタ層を形成する窒化物半導体材料とコレクタ層を形成する窒化物半導体材料を同一の材料とし、ベース層を形成する窒化物半導体材料をエミッタ層およびコレクタ層を形成する窒化物半導体材料と相違させることで、ベース層を中心としてコレクタ層とエミッタ層が対称に形成されるので、コレクタ層とエミッタ層の非対称性に起因する、トランジスタ動作がオンになるコレクタ層−エミッタ層間の印加電圧(オフセット電圧)を低減させることができる。
以下に、本発明の第1乃至第5の実施形態に係るバイポーラトランジスタ10乃至50について、図1乃至図6を参照して説明する。まず、窒化物半導体材料の3元混晶および4元混晶の格子定数について説明する。図1は、GaN、AlNおよびInNとそれらを組み合わせて形成される3元混晶および4元混晶の格子定数とエネルギー禁制帯幅の関係を示す図である。図1の境界の実線上は3元混晶、内部は4元混晶の値を示す。例えば、In組成0.1のInGaNから形成されるベース層13(図2参照)上に、図1中の破線で示した領域(格子定数0.3214〜0.3234nmの範囲)にある組成を持った3元混晶もしくは4元混晶の窒化物半導体材料から形成されるエミッタ層14(図2参照)を形成する場合、ベース層13とエミッタ層14の接合部分のa軸方向、すなわち、基板1(図2参照)の表面と平行な方向の格子定数の差が±0.3%以内となる。これから、ベース層13およびエミッタ層14の臨界膜厚を厚くすることができる。同様に、In組成0.1のInGaNから形成されるコレクタ層12(図2参照)上に、図1中の破線で示した領域(格子定数0.3214〜0.3234nmの範囲)にある組成を持った3元混晶もしくは4元混晶の窒化物半導体材料から形成されるベース層13を形成する場合、コレクタ層12とベース層13の接合部分のa軸方向の格子定数の差が±0.3%以内となる。これから、コレクタ層12およびベース層13の臨界膜厚を厚くすることができる。
(第1の実施形態)
次に、第1の実施形態に係るバイポーラトランジスタ10について図2を参照して説明する。図2は、第1の実施形態に係るバイポーラトランジスタ10の積層構造を示す構造図である。第1の実施形態に係るバイポーラトランジスタ10は、基板1、基板1上に形成された核形成層2、核形成層2上に形成されたコレクタ電極層11、コレクタ電極層11上に形成されたコレクタ層12、コレクタ層12上に形成されたベース層13、ベース層13上に形成されたエミッタ層14およびエミッタ層14上に形成されたエミッタ電極層15から形成されている。ここで、コレクタ電極層11は窒化物半導体材料であるSiドープIn0.1Ga0.9Nから形成され、コレクタ層12は窒化物半導体材料であるノンドープIn0.1Ga0.9Nから形成され、ベース層13は窒化物半導体材料であるMgドープIn0.1Ga0.9Nから形成されている。また、エミッタ層14は、ベース層13を形成するMgドープIn0.1Ga0.9Nよりエネルギー禁制帯幅の大きい窒化物半導体材料であるSiドープIn0.26Al0.74Nから形成され、エミッタ電極層15は窒化物半導体材料であるSiドープIn0.1Ga0.9Nから形成されている。これより、バイポーラトランジスタ10はベース層13とエミッタ層14間にヘテロ接合を含んでいる。
ここで、図1に示したように、AlN−InN間曲線(境界の実線)が、GaN−InN間曲線より、全体的に上方にあり、エネルギー禁制帯幅が大きいことから、In0.26Al0.74Nのエネルギー禁制帯幅が、In0.1Ga0.9Nのエネルギー禁制帯幅より大きいことがわかる。また、In0.1Ga0.9Nのa軸方向(基板1の表面と平行な方向)の格子定数は、0.3224nmであり、In0.26Al0.74Nのa軸方向の格子定数は、0.3224nmである。すなわち、In0.1Ga0.9Nのa軸方向の格子定数とIn0.26Al0.74Nのa軸方向の格子定数との差は0であり、いわゆる格子整合条件を満たしている。従って、ベース層13のa軸方向の格子定数とエミッタ層14のa軸方向の格子定数との差が−0.3%以上+0.3%以下であるので、エミッタ層14の臨界膜厚を厚くすることができる。よって、エミッタ層14の厚さを、デバイス動作や回路動作に必要な所望の厚さに設定することが可能となる。
また、コレクタ層12とベース層13は同じ窒化物半導体材料、すなわち、In0.1Ga0.9Nから形成されているので、いわゆる格子整合条件を満たしている。よって、コレクタ層12のa軸方向の格子定数とベース層13のa軸方向の格子定数との差が−0.3%以上+0.3%以下であるので、ベース層13の臨界膜厚を厚くすることができる。よって、ベース層13の厚さを、デバイス動作や回路動作に必要な所望の厚さに設定することが可能となる。更に、通常100nm程度までしか形成できないベース層13の厚さを200nm程度まで厚くすることができ、バイポーラトランジスタ10のベース抵抗を充分下げることも可能となる。また、コレクタ層12、ベース層13およびエミッタ層14を窒化物半導体材料で形成することで、上記の効果を備えつつ、更に、高い絶縁破壊電界強度、高い熱伝導率および高い電子飽和速度等の特性を有するバイポーラトランジスタ10を提供することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るバイポーラトランジスタ20ついて、第1の実施形態に係るバイポーラトランジスタ10と異なる点を中心に図3を参照して説明する。また、第2に実施形態に係るバイポーラトランジスタ20について、第1の実施形態に係るバイポーラトランジスタ10と同様の構造には同じ番号を付し、説明を省略する。
図3は、第2の実施形態に係るバイポーラトランジスタ20の積層構造を示す構造図である。第2の実施形態に係るバイポーラトランジスタ20は、基板1、基板1上に形成された核形成層2、核形成層2上に形成されたコレクタ電極層11、コレクタ電極層11上に形成されたコレクタ層21、コレクタ層21上に形成されたベース層13、ベース層13上に形成されたエミッタ層14およびエミッタ層14上に形成されたエミッタ電極層15から形成されている。第2の実施形態に係るバイポーラトランジスタ20が、第1の実施形態と異なる点は、コレクタ層21を形成する窒化物半導体材料が、ノンドープIn0.26Al0.74Nであることだけである。よって、第1の実施形態と同様に、In0.1Ga0.9Nのa軸方向の格子定数は、0.3224nmであり、In0.26Al0.74Nのa軸方向の格子定数も0.3224nmであるので、In0.1Ga0.9Nのa軸方向の格子定数とIn0.26Al0.74Nのa軸方向の格子定数との差は0となり、いわゆる格子整合条件を満たしている。
これから、コレクタ層21のa軸方向の格子定数とベース層13のa軸方向の格子定数との差が−0.3%以上+0.3%以下であるので、ベース層13の臨界膜厚を厚くすることができる。よって、ベース層13の厚さを、デバイス動作や回路動作に必要な所望の厚さに設定することが可能となる。更に、通常100nm程度までしか形成できないベース層13の厚さを200nm程度まで厚くすることができ、バイポーラトランジスタ20のベース抵抗を充分下げることも可能となる。また、ベース層13のa軸方向の格子定数とエミッタ層14のa軸方向の格子定数との差が−0.3%以上+0.3%以下であるので、エミッタ層14の臨界膜厚を厚くすることができる。よって、エミッタ層14の厚さを、デバイス動作や回路動作に必要な所望の厚さに設定することが可能となる。また、コレクタ層21、ベース層13およびエミッタ層14を窒化物半導体材料で形成することで、上記の効果を備えつつ、更に、高い絶縁破壊電界強度、高い熱伝導率および高い電子飽和速度等の特性を有するバイポーラトランジスタ20を提供することができる。
更に、第2の実施形態に係るバイポーラトランジスタ20においては、コレクタ層21を、In0.1Ga0.9Nよりエネルギー禁制帯幅の大きい材料であるIn0.26Al0.74Nで形成することにより、第1の実施形態に係るバイポーラトランジスタ10よりも、高い破壊耐圧を備えている。また、第2の実施形態に係るバイポーラトランジスタ20においては、ベース層13を中心としてコレクタ層21とエミッタ層14が対称に形成されている。そのため、コレクタ層21とエミッタ層14の非対称性に起因する、バイポーラトランジスタ20の動作がオンになるコレクタ層21−エミッタ層14間の印加電圧(オフセット電圧)を低減させることができる。このことにより、バイポーラトランジスタ20は、バイポーラトランジスタ10と比較して、低電力での動作が可能となる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係るバイポーラトランジスタ30ついて、第1の実施形態に係るバイポーラトランジスタ10および第2の実施形態に係るバイポーラトランジスタ20と異なる点を中心に図4を参照して説明する。また、第3の実施形態に係るバイポーラトランジスタ30について、第1および第2の実施形態と同様の構造には同じ番号を付し、説明を省略する。
図4は第3の実施形態に係るバイポーラトランジスタ30の積層構造を示す構造図である。第3の実施形態に係るバイポーラトランジスタ30は、基板1、基板1上に形成された核形成層2、核形成層2上に形成されたコレクタ電極層11、コレクタ電極層11上に形成された第1のコレクタ層31、第1のコレクタ層31上に形成された第2のコレクタ層32、第2のコレクタ層32上に形成されたベース層13、ベース層13上に形成されたエミッタ層14およびエミッタ層14上に形成されたエミッタ電極層15から形成されている。第3の実施形態に係るバイポーラトランジスタ30が、第2の実施形態と異なる点は、コレクタ層が2層構造となっていることだけである。
ここで、第1のコレクタ層31は、第2の実施形態におけるコレクタ層21と同じ窒化物半導体材料、すなわち、ノンドープIn0.26Al0.74Nで形成されている。一方、第1のコレクタ層31とベース層13の接合部分である第2のコレクタ層32は、ノンドープIn0.26−0.16yGa0.9yAl0.74−0.74yN(yは第1のコレクタ層31からベース層13に向かって0→1と変化する。)から形成されている。すなわち、第2のコレクタ層32とベース層13の接合面(y=1)では、第2のコレクタ層32を形成する窒化物半導体材料はIn0.1Ga0.9Nとなり、ベース層13を形成する窒化物半導体材料と同じである。これから、a軸方向の格子定数の差は0となり、いわゆる格子整合条件を満たしている。よって、第2のコレクタ層32のベース層13との接合面におけるa軸方向の格子定数とベース層13のa軸方向の格子定数との差が−0.3%以上+0.3%以下であるので、ベース層13の臨界膜厚を厚くすることができる。よって、ベース層13の厚さを、デバイス動作や回路動作に必要な所望の厚さに設定することが可能となる。更に、通常100nm程度までしか形成できないベース層13の厚さを200nm程度まで厚くすることができ、バイポーラトランジスタ30のベース抵抗を充分下げることも可能となる。一方、第1のコレクタ層31と第2のコレクタ層32の接合面(y=0)では、第2のコレクタ層32を形成する窒化物半導体材料はIn0.26Al0.74Nとなり、第1のコレクタ層31を形成する窒化物半導体材料と同じである。
また、第1および第2の実施形態と同様に、In0.1Ga0.9Nのa軸方向の格子定数は、0.3224nmであり、In0.26Al0.74Nのa軸方向の格子定数も0.3224nmであるので、In0.1Ga0.9Nのa軸方向の格子定数とIn0.26Al0.74Nのa軸方向の格子定数との差は0となり、いわゆる格子整合条件を満たしている。これから、ベース層13のa軸方向の格子定数とエミッタ層14のa軸方向の格子定数との差が−0.3%以上+0.3%以下であるので、エミッタ層14の臨界膜厚を厚くすることができる。よって、エミッタ層14の厚さを、デバイス動作や回路動作に必要な所望の厚さに設定することが可能となる。また、第1のコレクタ層31、第2のコレクタ層32、ベース層13およびエミッタ層14を窒化物半導体材料で形成することで、上記の効果を備えつつ、更に、高い絶縁破壊電界強度、高い熱伝導率および高い電子飽和速度等の特性を有するバイポーラトランジスタ30を提供することができる。
また、第3の実施形態に係るバイポーラトランジスタ30では、第1のコレクタ層31とベース層13の接合部分である第2のコレクタ層32を組成傾斜構造としている。これにより、第2のコレクタ層32とベース層13の接合面(y=1)では、第2のコレクタ層32はIn0.1Ga0.9Nとなり、ベース層13を形成する窒化物半導体材料と同じである。よって、第2のコレクタ層32とベース層13の接合面にエネルギー禁制帯幅の不連続部分が発生せず、エネルギー障壁(△Ec)を除去している。これにより、電子ブロッキング効果によるデバイス特性の劣化を抑制することが可能である。また、第2の実施形態と同様に、第1のコレクタ層31を、In0.1Ga0.9Nよりエネルギー禁制帯幅の大きい材料であるIn0.26Al0.74Nで形成することにより、第1の実施形態に係るバイポーラトランジスタ10よりも、高い破壊耐圧を備えている。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係るバイポーラトランジスタ40ついて、第1の実施形態に係るバイポーラトランジスタ10および第3の実施形態に係るバイポーラトランジスタ30と異なる点を中心に図5を参照して説明する。また、第4の実施形態に係るバイポーラトランジスタ40について、第1乃至第3の実施形態と同様の構造には同じ番号を付し、説明を省略する。
図5は、第4の実施形態に係るバイポーラトランジスタ40の積層構造を示す構造図である。第4の実施形態に係るバイポーラトランジスタ40は、基板1、基板1上に形成された核形成層2、核形成層2上に形成されたコレクタ電極層11、コレクタ電極層11上に形成された第1のコレクタ層31、第1のコレクタ層31上に形成された第2のコレクタ層32、第2のコレクタ層32上に形成されたベース層13、ベース層13上に形成された第1のエミッタ層41、第1のエミッタ層41上に形成された第2のエミッタ層42および第2のエミッタ層42上に形成されたエミッタ電極層15から形成されている。第4の実施形態に係るバイポーラトランジスタ40が、第3の実施形態と異なる点は、エミッタ層が2層構造となっていることだけである。
ここで、第2のエミッタ層42は、第1乃至第3の実施形態におけるエミッタ層14と同じ窒化物半導体材料、すなわち、SiドープIn0.26Al0.74Nで形成されている。一方、第2のエミッタ層42とベース層13の接合部分である第1のエミッタ層41は、SiドープIn0.26−0.16zGa0.9zAl0.74−0.74zN(zはベース層13から第2のエミッタ層42に向かって1→0と変化する。)から形成されている。すなわち、第1のエミッタ層41とベース層13の接合面(z=1)では、第1のエミッタ層41を形成する窒化物半導体材料はIn0.1Ga0.9Nとなり、ベース層13を形成する窒化物半導体材料と同じである。これから、a軸方向の格子定数の差は0となり、いわゆる格子整合条件を満たしている。よって、第1のエミッタ層41のベース層13との接合面におけるa軸方向の格子定数とベース層13のa軸方向の格子定数との差が−0.3%以上+0.3%以下であるので、第1のエミッタ層41の臨界膜厚を厚くすることができる。よって、第1のエミッタ層41の厚さを、デバイス動作や回路動作に必要な所望の厚さに設定することが可能となる。一方、第1のエミッタ層41と第2のエミッタ層42の接合面(z=0)では、第1のエミッタ層41を形成する窒化物半導体材料はIn0.26Al0.74Nとなり、第2のエミッタ層42を形成する窒化物半導体材料と同じである。
更に、第4の実施形態のバイポーラトランジスタ40においては、エミッタ層を2層構造とし、ベース層に近い側のエミッタ層である第1のエミッタ層41を組成傾斜構造としている。これによって、第1のエミッタ層41とベース層13の接合面(z=1)では、第1のエミッタ層41を形成する窒化物半導体材料はIn0.1Ga0.9Nとなり、ベース層13を形成する窒化物半導体材料と同じとなる。よって、ベース層13と第1のエミッタ層41間に存在するエネルギー禁制帯幅の不連続部分(△Ec)が発生せず、第1のエミッタ層41からベース層13に電子を注入するのに必要な電圧(オン電圧)を低減させることができ、低電力動作が可能となる。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態に係るバイポーラトランジスタ50ついて、第1の実施形態に係るバイポーラトランジスタ10および第3の実施形態に係るバイポーラトランジスタ30と異なる点を中心に図6を参照して説明する。また、第5の実施形態に係るバイポーラトランジスタ50について、第1乃至第4の実施形態と同様の構造には同じ番号を付し、説明を省略する。
図6は、第5の実施形態に係るバイポーラトランジスタ50の積層構造を示す構造図である。第5の実施形態に係るバイポーラトランジスタ50は、基板1、基板1上に形成された核形成層2、核形成層2上に形成されたコレクタ電極層11、コレクタ電極層11上に形成された第1のコレクタ層31、第1のコレクタ層31上に形成された第2のコレクタ層32、第2のコレクタ層32上に形成されたベース層51、ベース層51上に形成されたエミッタ層14およびエミッタ層14上に形成されたエミッタ電極層15から形成されている。第5の実施形態に係るバイポーラトランジスタ50が、第3の実施形態と異なる点は、ベース層51を形成する窒化物半導体材料がMgドープIn0.26−0.16wGa0.9wAl0.74−0.74wN(wは第2のコレクタ層32からエミッタ層14に向かって1→0.9と変化する。)となっていることだけである。すなわち、ベース層51とエミッタ層14の接合面(w=0.9)では、ベース層51を形成する窒化物半導体材料は、In0.116Ga0.81Al0.074Nとなる。そして、In0.116Ga0.81Al0.074Nのa軸方向の格子定数は0.3224nmである。また、エミッタ層14を形成する窒化物半導体材料であるIn0.26Al0.74Nのa軸方向の格子定数も0.3224nmである。これから、a軸方向の格子定数の差は0となり、いわゆる格子整合条件を満たしている。よって、ベース層51のエミッタ層14との接合面におけるa軸方向の格子定数とエミッタ層14のa軸方向の格子定数との差が−0.3%以上+0.3%以下であるので、エミッタ層14の臨界膜厚を厚くすることができる。よって、エミッタ層14の厚さを、デバイス動作や回路動作に必要な所望の厚さに設定することが可能となる。なお、図1より、In0.26Al0.74Nのエネルギー禁制帯幅は、In0.116Ga0.81Al0.074Nのエネルギー禁制帯幅よりも大きいことがわかる。
また、第2のコレクタ層32とベース層51の接合面(y=1、w=1)では、第2のコレクタ層32を形成する窒化物半導体材料はIn0.1Ga0.9Nとなり、ベース層51を形成する窒化物半導体材料もIn0.1Ga0.9Nとなる。これから、a軸方向の格子定数の差は0となり、いわゆる格子整合条件を満たしている。よって、第2のコレクタ層32のベース層51との接合面におけるa軸方向の格子定数と、ベース層51の第2のコレクタ層32との接合面におけるa軸方向の格子定数との差が−0.3%以上+0.3%以下であるので、ベース層51の臨界膜厚を厚くすることができる。よって、ベース層51の厚さを、デバイス動作や回路動作に必要な所望の厚さに設定することが可能となる。更に、通常100nm程度までしか形成できないベース層51の厚さを200nm程度まで厚くすることができ、バイポーラトランジスタ50のベース抵抗を充分下げることも可能となる。一方、第1のコレクタ層31と第2のコレクタ層32の接合面(y=0)では、第2のコレクタ層32を形成する窒化物半導体材料はIn0.26Al0.74Nとなり、第1のコレクタ層31を形成する窒化物半導体材料と同じである。また、第1のコレクタ層31、第2のコレクタ層32、ベース層51、エミッタ層14を窒化物半導体材料で形成することで、上記の効果を備えつつ、更に、高い絶縁破壊電界強度、高い熱伝導率および高い電子飽和速度等の特性を有するバイポーラトランジスタ50を提供することができる。
また、第3の実施形態と同様に、第1のコレクタ層31とベース層51の接合部分である第2のコレクタ層32を組成傾斜構造としている。これにより、第2のコレクタ層32とベース層51の接合面(y=1、w=1)では、第2のコレクタ層32を形成する窒化物半導体材料はIn0.1Ga0.9Nとなり、ベース層51を形成する窒化物半導体材料もIn0.1Ga0.9Nとなる。よって、第2のコレクタ層32とベース層51の接合面にエネルギー禁制帯幅の不連続部分が発生せず、よって、エネルギー障壁(△Ec)を除去している。これにより、電子ブロッキング効果によるデバイス特性の劣化を抑制することが可能である。また、第2の実施形態と同様に、第1のコレクタ層31を、In0.1Ga0.9Nよりエネルギー禁制帯幅の大きい材料であるIn0.26Al0.74Nで形成することにより、第1の実施形態に係るバイポーラトランジスタ10よりも、高い破壊耐圧を備えている。
また、第5の実施形態のバイポーラトランジスタ50では、ベース層51に組成傾斜構造を採用することにより、ベース層51内の電子輸送にドリフト効果を加え、それによりベース層51内の電子の滞在時間および走行時間を短縮することができる。よって、電流利得の低下および高周波特性の劣化を抑制することができる。
なお、以上に述べた実施形態は、本発明の実施の一例であり、本発明の範囲はこれらに限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載した範囲内で、他の様々な実施形態に適用可能である。例えば、第1乃至第5の実施形態では、各層を形成する窒化物半導体材料として、InGaAlN、InGaNおよびInAlNを使用しているが、特にこれに限定されるものでなく、他の窒化物半導体材料を使用することもできる。
また、第1乃至第4の実施形態では、各層の接合面におけるInGaNのIn組成比を0.1とし、InAlNのIn組成比を0.26としているが、特にこれに限定されるものでなく、a軸方向の格子定数差が−0.3%以上+0.3%以下になれば、如何なる組成比であっても適用可能である。同様に、第5の実施形態でも、a軸方向の格子定数差が−0.3%以上+0.3%以下になれば、各層の接合面におけるInGaAlN、InGaNおよびInAlNの組成比は、如何なる比であっても適用可能である。
また、第1の実施形態では、コレクタ層12を形成する窒化物半導体材料であるIn0.1Ga0.9Nのa軸方向の格子定数と、ベース層13を形成する窒化物半導体材料であるIn0.1Ga0.9Nのa軸方向の格子定数を同じにして、格子定数差を0としているが、特にこれに限定されるものでなく、格子定数差が−0.3%以上+0.3%以下であれば、格子定数差が0でなくても適用可能である。
同様に、第1乃至第3の実施形態では、ベース層13を形成する窒化物半導体材料であるIn0.1Ga0.9Nのa軸方向の格子定数とエミッタ層14を形成する窒化物半導体材料であるIn0.26Al0.74Nのa軸方向の格子定数を同じにして、格子定数差を0としているが、特にこれに限定されるものでなく、格子定数差が0でなくても適用可能である。
同様に、第2の実施形態では、コレクタ層21を形成する窒化物半導体材料であるIn0.26Al0.74Nのa軸方向の格子定数と、ベース層13を形成する窒化物半導体材料であるIn0.1Ga0.9Nのa軸方向の格子定数を同じにして、格子定数差を0としているが、特にこれに限定されるものでなく、格子定数差が−0.3%以上+0.3%以下であれば、格子定数差が0でなくても適用可能である。
同様に、第3乃至第5の実施形態では、コレクタ層を第1のコレクタ層31および第2のコレクタ層32からなる2層構造とし、第2のコレクタ層32を組成傾斜構造とすることで、第2のコレクタ層32とベース層13の接合面における格子定数差を0としているが、特にこれに限定されるものでなく、格子定数差が−0.3%以上+0.3%以下であれば、格子定数差が0でなくても適用可能である。
同様に、第4の実施形態では、エミッタ層を第1のエミッタ層41および第2のエミッタ層42からなる2層構造とし、第1のエミッタ層41を組成傾斜構造とすることで、ベース層13と第1のエミッタ層41の接合面における格子定数差を0としているが、特にこれに限定されるものでなく、格子定数差が−0.3%以上+0.3%以下であれば、格子定数差が0でなくても適用可能である。
また、第1乃至第5の実施形態では、コレクタ電極層11およびコレクタ層12を形成する窒化物半導体材料をIn0.1Ga0.9Nとし、コレクタ層21および第1のコレクタ層31を形成する窒化物半導体材料をIn0.26Al0.74Nとし、第2のコレクタ層32を形成する窒化物半導体材料をIn0.26−0.16yGa0.9yAl0.74−0.74yN(y=0→1)としているが、特にこれに限定されるものでなく、Inxc(AlycGa1−yc1−xcN(ただし、0≦xc≦1かつ0≦yc≦1)を満足する窒化物半導体材料であれば、組成比xcおよびycをいずれの値にしても適用可能である。
また、第1乃至第5の実施形態では、ベース層13を形成する窒化物半導体材料をIn0.1Ga0.9Nとし、ベース層51を形成する窒化物半導体材料をIn0.26−0.16wGa0.9wAl0.74−0.74wN(w=1→0.9)としているが、特にこれに限定されるものでなく、Inxb(AlybGa1−yb1−xbN(ただし、0≦xb≦1かつ0≦yb≦1)を満足する窒化物半導体材料であれば、組成比xbおよびybをいずれの値にしても適用可能である。
また、第1乃至第5の実施形態では、エミッタ電極層15を形成する窒化物半導体材料をIn0.1Ga0.9Nとし、エミッタ層14および第2のエミッタ層42を形成する窒化物半導体材料をIn0.26Al0.74Nとし、第1のエミッタ層41を形成する窒化物半導体材料をIn0.26−0.16zGa0.9zAl0.74−0.74zN(z=1→0)としているが、特にこれに限定されるものでなく、Inxe(AlyeGa1−ye1−xeN(ただし、0≦xe≦1および0≦ye≦1)を満足する窒化物半導体材料であれば、組成比xeおよびyeをいずれの値にしても適用可能である。
また、第1の実施形態では、エミッタ層14を形成する窒化物半導体材料をIn0.26Al0.74Nとし、コレクタ層12およびベース層13を形成する窒化物半導体材料をIn0.1Ga0.9Nとしているが、特にこれに限定されるものでなく、エミッタ層を形成する窒化物半導体材料がInzeAl1−zeN(ただし、0≦ze≦1)を満足し、コレクタ層およびベース層を形成する窒化物半導体材料がInzbGa1−zbN(ただし、0≦zb≦1)を満足すれば、組成比zeおよびzbをいずれの値にしても適用可能である。
また、第2の実施形態では、コレクタ層21およびエミッタ層14を形成する窒化物半導体材料をIn0.26Al0.74Nとし、ベース層13を形成する窒化物半導体材料をIn0.1Ga0.9Nとしているが、特にこれに限定されるものでなく、コレクタ層およびエミッタ層を形成する窒化物半導体材料がInzeAl1−zeN(ただし、0≦ze≦1)を満足し、ベース層を形成する窒化物半導体材料がInzbGa1−zbN(ただし、0≦zb≦1)を満足すれば、組成比zeおよびzbをいずれの値にしても適用可能である。
GaN、AlNおよびInNとそれらを組み合わせて形成される3元混晶および4元混晶の格子定数とエネルギー禁制帯幅の関係を示す図である。 第1の実施形態に係るバイポーラトランジスタの積層構造を示す構造図である。 第2の実施形態に係るバイポーラトランジスタの積層構造を示す構造図である。 第3の実施形態に係るバイポーラトランジスタの積層構造を示す構造図である。 第4の実施形態に係るバイポーラトランジスタの積層構造を示す構造図である。 第5の実施形態に係るバイポーラトランジスタの積層構造を示す構造図である。
符号の説明
1 基板、2 核形成層、
10 第1の実施形態に係るバイポーラトランジスタ、
11 コレクタ電極層(SiドープIn0.1Ga0.9N)、
12 コレクタ層(ノンドープIn0.1Ga0.9N)、
13 ベース層(MgドープIn0.1Ga0.9N)、
14 エミッタ層(SiドープIn0.26Al0.74N)、
15 エミッタ電極層(SiドープIn0.1Ga0.9N)、
20 第2の実施形態に係るバイポーラトランジスタ、
21 コレクタ層(ノンドープIn0.26Al0.74N)、
30 第3の実施形態に係るバイポーラトランジスタ、
31 第1のコレクタ層(ノンドープIn0.26Al0.74N)、
32 第2のコレクタ層(ノンドープIn0.26−0.16yGa0.9yAl0.74−0.74yN)(y=0→1)、
40 第4の実施形態に係るバイポーラトランジスタ、
41 第1のエミッタ層(SiドープIn0.26−0.16zGa0.9zAl0.74−0.74zN)(z=1→0)、
42 第2のエミッタ層(SiドープIn0.26Al0.74N)、
50 第5の実施形態に係るバイポーラトランジスタ、
51 ベース層(MgドープIn0.26−0.16wGa0.9wAl0.74−0.74wN)(w=1→0.9)


Claims (10)

  1. 基板上に形成された窒化物半導体材料からなるコレクタ層と、前記コレクタ層上に形成された窒化物半導体材料からなるベース層と、前記ベース層上に形成され、前記ベース層を形成する窒化物半導体材料よりもエネルギー禁制帯幅の大きい窒化物半導体材料からなるエミッタ層を少なくとも備えたバイポーラトランジスタにおいて、
    前記基板の表面と平行な方向に対する前記コレクタ層の格子定数と前記ベース層の格子定数との差が−0.3%以上+0.3%以下であることを特徴とするバイポーラトランジスタ。
  2. 前記コレクタ層は、基板上に形成された第1のコレクタ層と、前記第1のコレクタ層上に形成され、前記ベース層と接合する第2のコレクタ層を備え、
    前記第2のコレクタ層は、組成傾斜構造を有することを特徴とする請求項1に記載のバイポーラトランジスタ。
  3. 基板上に形成された窒化物半導体材料からなるコレクタ層と、前記コレクタ層上に形成された窒化物半導体材料からなるベース層と、前記ベース層上に形成され、前記ベース層を形成する窒化物半導体材料よりもエネルギー禁制帯幅の大きい窒化物半導体材料からなるエミッタ層を少なくとも備えたバイポーラトランジスタにおいて、
    前記基板の表面と平行な方向に対する前記コレクタ層の格子定数と前記ベース層の格子定数との差が−0.3%以上+0.3%以下で、かつ、前記基板の表面と平行な方向に対する前記ベース層の格子定数と前記エミッタ層の格子定数との差が−0.3%以上+0.3%以下であることを特徴とするバイポーラトランジスタ。
  4. 基板上に形成された窒化物半導体材料からなるコレクタ層と、前記コレクタ層上に形成された窒化物半導体材料からなるベース層と、前記ベース層上に形成され、前記ベース層を形成する窒化物半導体材料よりもエネルギー禁制帯幅の大きい窒化物半導体材料からなるエミッタ層を少なくとも備えたバイポーラトランジスタにおいて、
    前記基板の表面と平行な方向に対する前記ベース層の格子定数と前記エミッタ層の格子定数との差が−0.3%以上+0.3%以下であることを特徴とするバイポーラトランジスタ。
  5. 前記エミッタ層は、前記ベース層上に形成された第1のエミッタ層と、前記第1のエミッタ層上に形成された第2のエミッタ層を備え、
    前記第1のエミッタ層は、組成傾斜構造を有することを特徴とする請求項4に記載のバイポーラトランジスタ。
  6. 前記コレクタ層を形成する窒化物半導体材料は、Inxc(AlycGa1−yc1−xcN(ただし、0≦xc≦1かつ0≦yc≦1)を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のバイポーラトランジスタ。
  7. 前記ベース層を形成する窒化物半導体材料は、Inxb(AlybGa1−yb1−xbN(ただし、0≦xb≦1かつ0≦yb≦1)を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のバイポーラトランジスタ。
  8. 前記エミッタ層を形成する窒化物半導体材料は、Inxe(AlyeGa1−ye1−xeN(ただし、0≦xe≦1および0≦ye≦1)を含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のバイポーラトランジスタ。
  9. 前記エミッタ層を形成する窒化物半導体材料が、InzeAl1−zeN(ただし、0≦ze≦1)であり、前記コレクタ層および前記ベース層を形成する窒化物半導体材料が、InzbGa1−zbN(ただし、0≦zb≦1)であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のバイポーラトランジスタ。
  10. 前記エミッタ層および前記コレクタ層を形成する窒化物半導体材料が、InzeAl1−zeN(ただし、0≦ze≦1)であり、前記ベース層を形成する窒化物半導体材料が、InzbGa1−zbN(ただし、0≦zb≦1)であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のバイポーラトランジスタ。
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