JP2007187069A - 内燃機関の排気浄化制御装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】S再生時におけるナノ粒子の排出を適切に抑制することが可能な内燃機関の排気浄化制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の排気浄化制御装置は、冷却手段、還流手段、及び制御手段を備える。冷却手段は、排気浄化装置の下流側の排気通路に設けられ、排気ガスを冷却する。還流手段は、冷却手段が設けられた部分の後部に位置する外壁面、又は冷却手段の直後の外壁面から排気ガスを還流させる。制御手段は、燃料の添加量が所定量以上である場合に冷却手段及び還流手段を制御する。上記の場合には、HCの排出量が多くなりナノ粒子が生成されやすい。このときに冷却手段による冷却を行うと排気ガス中のHCが温度が低い部分に集まっていくため、還流手段は、排気ガス中の大部分のHCを還流させることができる。よって、ナノ粒子の排出を防止することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化制御装置に関する。
従来より、排気ガス中のPM(Particulate Matter)などを効果的に除去する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、DPF(Diesel Particulate Filter)の下流にプラズマ凝集装置を設けることによって、DPFによって捕集しきれなかった微小なPMを捕集・燃焼・除去する技術が提案されている。
特開2004−76669号公報
ところで、従来から、硫黄成分(SOxなど)による触媒の硫黄被毒を回復(以下、「S再生」とも呼ぶ。)するために、排気ガス中に還元剤を添加する制御が行われている。このようなS再生時には、A/F(空燃比)をリッチにするために多量の燃料を排気系に対して添加する。この場合、DPNR(Diesel Particulate-NOx active Reduction system)などに燃料が付着するが、付着した燃料は蒸発気化して、S再生のための還元剤として使用される。しかしながら、一部のHC(炭化水素)はそのままDPNRをすり抜けて排出される場合がある。このように排出されたHCは、当初はガス状で存在するが、徐々に冷却されて凝集することによって粒子化してナノ粒子(粒径50nm以下の粒子)を形成し、車両からナノ粒子として排出される可能性がある。このようなナノ粒子は、車両から排出されることは好ましくない。
しかしながら、上記した特許文献1に記載された技術では、S再生時におけるナノ粒子の発生を考慮に入れた制御を行ってはいない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、S再生時におけるナノ粒子の排出を適切に抑制することが可能な内燃機関の排気浄化制御装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、内燃機関の排気通路に設けられた排気を浄化する排気浄化装置に燃料を供給することで、前記排気浄化装置の排気浄化能力を回復させる内燃機関の排気浄化制御装置において、前記排気浄化装置の下流側の排気通路に設けられ、当該排気通路を通過する排気ガスを冷却する冷却手段と、前記冷却手段によって冷却された排気ガスの一部を吸気系に還流させる還流手段と、排気系への燃料の添加量が所定量以上である場合に、前記冷却手段による前記排気ガスの冷却、及び前記還流手段による前記排気ガスの還流が実行されるように、前記冷却手段及び前記還流手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
上記の内燃機関の排気浄化制御装置は、内燃機関の排気通路に設けられた排気を浄化する排気浄化装置に燃料を供給することで、排気浄化装置の排気浄化能力を回復させるために好適に利用される。冷却手段は、排気浄化装置の下流側の排気通路に設けられ、この排気通路を通過する排気ガスを冷却する。還流手段は、冷却手段によって冷却された排気ガスの一部を吸気系に還流させる。また、制御手段は、排気系への燃料の添加量が所定量以上である場合に、冷却手段による排気ガスの冷却及び還流手段による排気ガスの還流が実行されるように、冷却手段及び還流手段を制御する。排気系への燃料の添加量が所定量以上である状況においては、HCの排出量が多くなり、ナノ粒子が生成される可能性が高い。上記の状況において、冷却手段によって排気ガスを冷却した場合、気体の性質により、排気ガス中のHCは温度が低い部分に集まっていく。この場合に、排気ガスを還流手段によって還流させることにより、排気ガス中の大部分のHCを還流させることができる。したがって、上記の内燃機関の排気浄化制御装置によれば、HCの排出を効率的に抑制することができる。これにより、ナノ粒子の排出を防止することが可能となる。
上記の内燃機関の排気浄化制御装置の一態様では、前記冷却手段は、前記排気通路の外周部分に対して冷媒による冷却を行い、前記還流手段は、前記排気通路における、前記冷却手段が設けられた部分の後部に位置する外壁面から、又は前記冷却手段の直後の外壁面から、前記排気ガスを還流させる。
この態様では、冷却手段は、排気通路の外周部分を冷媒によって冷却する。これにより、排気通路内に中心側から内側面側に向かって温度が低下するような温度勾配が生じる。そのため、冷却手段が設けられた排気通路においては、排気通路内のHCは、下流側に流れていくに従って排気通路の内側面付近に向かって徐々に移動していく。また、還流手段は、排気通路において、冷却手段が設けられた部分の後部(下流側)に位置する外壁面から、又は冷却手段の直後の外壁面から、排気ガスを還流させる。排気通路において、冷却手段によって冷却されている部分の後部、又はその直後においては、HCが排気通路の内側面付近に集中している。そのため、排気通路において、上記した位置の外壁面付近から排気ガスを還流させることにより、効率的にHCの排出を抑制することが可能となる。
上記の内燃機関の排気浄化制御装置の他の一態様では、前記制御手段は、前記排気系への燃料の添加量が所定量以上である場合において、当該排気系の空燃比がリッチ又はストイキであるときに、前記還流手段による排気ガスの還流が実行されるように前記還流手段を制御する。
この態様では、制御手段は、排気系への燃料の添加量が所定量以上である場合において、排気系の空燃比がリッチ又はストイキ(理論空燃比)であるときにのみ、排気ガスの還流が行われるように還流手段を制御する。言い換えると、燃料の添加量が所定量以上である場合であっても排気系の空燃比がリーンにある場合には、排気ガスを還流させない。排気系の空燃比がリーンである場合には、酸素が多量に存在するため、排気浄化装置においてHCがほとんど酸化されHCは排出されにくい。よって、上記の内燃機関の排気浄化制御装置によれば、排ガスを還流させるための制御の実行を必要最小限に抑えることができる。
上記の内燃機関の排気浄化制御装置において好適には、前記排気系への燃料の添加量が所定量以上である場合とは、前記排気浄化装置の硫黄被毒に対する再生を行う場合である。排気浄化装置(触媒)の硫黄被毒に対する再生(S再生)を行う場合には、空燃比をリッチにするために多量の燃料を排気系に対して添加するため、HCが排気浄化装置をすり抜けて排出される可能性が高い。よって、上記の内燃機関の排気浄化制御装置によれば、S再生時におけるHCの排出を適切に抑制し、ナノ粒子の排出を防止することができる。
更に、好ましくは、前記制御手段は、少なくとも内燃機関の回転数及び燃料噴射量に基づいて、空燃比が目標空燃比となるように前記排気ガスの一部を還流させる量を決定し、決定された量の排気ガスが還流されるように前記還流手段を制御する。これにより、排気ガスを還流させる制御の実行に起因するエミッションの悪化を適切に抑制しつつ、ナノ粒子の排出を防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[全体構成]
図1は、本実施形態に係る内燃機関の排気浄化制御装置を適用した内燃機関1の概略構成を示している。図1中において、実線矢印がガスの流れの一例を示し、破線矢印が信号の入出力を示している。
内燃機関1は、4つの気筒2が一列に並べられた直列4気筒型のディーゼルエンジンで、主に、吸気通路3、排気通路4、ターボ過給機5、ECU(Engine Control Unit)24を備えている。
吸気通路3には、ターボ過給機5のコンプレッサ5aと、コンプレッサ5aにて圧縮された吸気を冷却するインタークーラ7と、吸気通路3を流通する吸気の量を調節するスロットルバルブ13、が設けられている。排気通路4には、ターボ過給機5のタービン5bと、触媒30と、A/Fセンサ32が設けられている。触媒30は、本発明に係る排気浄化装置として機能し、例えばDPNR(Diesel Particulate-NOx active Reduction system)、或いはDPF(Diesel Particulate Filter)などによって構成される。A/Fセンサ32は、触媒30下流における排気ガスのA/F(空燃比)を検出し、検出したA/Fに対応する検出信号S32をECU24に供給する。更に、吸気通路3と排気通路4とは上流側EGR通路6によって接続され、排気通路4内の一部の排気ガスが吸気通路3へ還流される。また、上流側EGR通路6には、排気ガスの還流量(以下、「上流側EGR量」と呼ぶ。)を調整するための上流側EGRバルブ8が設けられている。
内燃機関1には、各気筒2に対応させて4つのインジェクタ9が設けられている。4つのインジェクタ9は、コモンレール10に接続される。コモンレール10は、燃料タンク15から燃料(軽油)を汲み上げてコモンレール10に圧送するサプライポンプ11に接続される。4つのインジェクタ9は夫々、コモンレール10に圧送された燃料を4つの気筒2内に噴射する。また、内燃機関1は、還元剤(燃料)を排気通路4に対して添加する燃料添加インジェクタ28を備えている。燃料添加インジェクタ28はサプライポンプ11に接続され、サプライポンプ11は燃料タンク15に接続されている。燃料添加インジェクタ28によって添加される燃料は、主に、硫黄被毒した触媒30をS再生させるために用いられる。詳しくは、S再生時には、A/Fをリッチにするために、燃料を排気系に対して添加する。
また、内燃機関1には、触媒30下流の排気通路4上に、冷却部33が設けられている。冷却部33は、冷却エアバルブ34と冷却エア通路35とを有する。冷却エア通路35は、内部に冷却エアが通過する。具体的には、冷却エア通路35は排気通路4の外周部分を囲むように配設されており、冷却エア通路35中の冷却エアは、排気ガスが流れる方向と同じ方向に流れていく。冷却エアバルブ34は、開閉することによって、冷却エア通路35における冷却エアの流通を制御する。冷却エアバルブ34が開である場合には冷却エア通路35に冷却エアが流れ、冷却エアバルブ34が閉である場合には冷却エア通路35に冷却エアは流れない。この場合、冷却エアバルブ34は、ECU24から供給される制御信号S34によって制御される。このように冷却部33は、本発明に係る冷却手段として機能する。また、冷却エアは、本発明における冷媒として機能する。
更に、冷却部33が設けられた排気通路4中には、下流側EGR通路36が接続されている。下流側EGR通路36は、一端が冷却部33の後部(下流側の部分)付近の排気通路4に接続されており、他端がターボ過給機5の上流側の吸気通路3上に接続されている。また、下流側EGR通路36上には、下流側EGRバルブ37が設けられている。下流側EGR通路36は、ECU24から供給される制御信号S37によって開度が制御されることによって、吸気系に還流させる排気ガスの量(以下、「下流側EGR量」と呼ぶ。)が調整される。このように、下流側EGR通路36及び下流側EGRバルブ37は、本発明に係る還流手段として機能する。
ECU24は、図示しないCPU、ROM、RAM、A/D変換器及び入出力インタフェイスなどを含んで構成される。ECU24は、主に、A/Fセンサ32から供給されるA/Fに対応する検出信号S32などに基づいて、冷却エアバルブ34及び下流側EGRバルブ37に対して制御信号S34、S37を供給することによって、冷却エアバルブ34の開閉、及び下流側EGRバルブ37の開度を制御する。詳しくは、ECU24は、硫黄被毒した触媒30に対するS再生時に、冷却エアバルブ34を開にすることによって冷却エア通路35に対して冷却エアを流すことで排気ガスを冷却すると共に、下流側EGRバルブ37を開にすることによって排気ガスの一部を吸気系に還流させる。こうする理由は、S再生時におけるHC(炭化水素)の排出を抑制することによって、ナノ粒子(粒径50nm以下の粒子)の排出を抑制するためである。
このように、ECU24は、本発明に係る制御手段として機能する。また、ECU24、冷却部33、下流側EGR通路36、及び下流側EGRバルブ37は、本発明に係る内燃機関の排気浄化制御装置として機能する。更に、ECU24は、燃料添加量が所定量以上であるか否かを判定する手段として機能する。この場合、ECU24は、燃料添加量をモニターすることによって、或いは、A/Fセンサ32又はHC濃度センサ(不図示)などの検出値を参照することによって、燃料添加量に対する判定を行う。
[ナノ粒子生成抑制方法]
ここでは、本実施形態に係るナノ粒子の排出抑制方法について説明する。
まず、S再生時における、ナノ粒子の発生メカニズムについて説明する。上記したように、触媒30のS再生は、燃料添加インジェクタ28によって排気系に燃料を添加することによって行う。この場合、A/F(空燃比)をリッチにするために多量の燃料を排気系に対して添加する(この場合には、所定量以上の燃料を添加する)ため、触媒30に燃料が付着する。付着した燃料は蒸発気化してS再生のための還元剤として使用されるが、一部のHCは、そのまま触媒30をすり抜けて排出される可能性が高い。このように触媒30をすり抜けたHCは、当初はガス状で存在するが、徐々に冷却されて凝集することによって粒子化してナノ粒子を形成し、車両からナノ粒子として排出される場合がある。このようなナノ粒子は、車両から排出されることは好ましくない。したがって、本実施形態では、このようなナノ粒子の排出を防止するために、ナノ粒子の生成の原因となるHCの排出を抑制することによって、ナノ粒子の生成を抑制する。
図2を用いて、本実施形態に係るHCの排出抑制方法について説明する。図2は、冷却部33と下流側EGR通路36の断面図を示す。具体的には、図2(a)は排気ガスの流れ方向に沿った断面図を示し、図2(b)は図2(a)中の切断線A1−A2に沿った断面図を示す。また、図2では、実線矢印がガス(排気ガス、冷却エア)の流れを示し、白抜き矢印がHC50(破線で示す)の移動方向を示している。
図2に示すように、冷却エア通路35は、排気通路4の外周部分を囲むように配設されており、冷却エア通路35中の冷却エアは、排気ガスが流れる方向と同じ方向に流れていく。また、下流側EGR通路36は、冷却部33の下流側付近の排気通路4(冷却部33が設けられた排気通路4の後部)に接続されており、排気ガスの一部が流れていく。
上記のように冷却エアを流すことによって、排気通路4の外周部分が冷却され、排気通路4内に温度分布が生じる。具体的には、排気通路4の中心部分から外側に向かって温度が低下していく温度勾配が生じる。これにより、ガス状で存在するHC50は、気体の性質より、排気通路4の内側面4aの方向に向かって移動していく(白抜き矢印参照)。詳しくは、排気ガスが冷却部33が設けられた排気通路4を通過していくに従って、次第に排気通路4の内側面4a付近に向かって移動していく。そのため、冷却部33の下流側付近の排気通路4においては、排気通路4の内側面4a付近にHC50が集中する。なお、排気通路4の中心部と内側面4a付近との温度差が大きくなるように、冷却エアの温度や冷却エアの流量などが設定されている。
また、下流側EGR通路36中に設けられた下流側EGRバルブ37を開にすると、排気系の圧力と吸気系の圧力(詳しくは、ターボ過給機5の上流側の吸気通路3における圧力)との圧力差に起因して、排気ガスの一部は吸気系に還流される。具体的には、下流側EGR通路36は冷却部33の下流側付近に設けられているため、この付近に存在する排気通路4中の排気ガスが還流される。この場合、排気通路4の内壁面4a付近に存在するガスが還流されやすい。ここで、上記したように冷却部33によって排気ガスを冷却することによって、冷却部33の下流側付近の排気通路4においては、内側面4a付近にHC50が集中している。そのため、冷却部33の冷却エアバルブ34を開にすると共に下流側EGRバルブ37を開にした場合、排気ガス中のHC50が下流側EGR通路36から吸気系へと還流される可能性がかなり高い、言い換えると排気ガス中の大部分のHC50が還流されることになる。このように還流されたHC50は、内燃機関1において燃焼に用いられたり、触媒30において捕集されたりする。このため、冷却部33の下流側の排気通路4(詳しくは、下流側EGR通路36が接続された排気通路4の下流側)においては、ほとんどHC50が存在しなくなる。
以上より、本実施形態に係るナノ粒子生成抑制方法によれば、S再生時におけるHCの排出を効率的に抑制することが可能となる。これにより、ナノ粒子の生成が抑制されるため、車両からのナノ粒子の排出を防止することが可能となる。
[S再生時制御]
次に、本実施形態においてS再生時に行われる制御(以下、「S再生時制御」と呼ぶ。)について具体的に説明する。本実施形態では、S再生時にHCの排出量が多くなりナノ粒子が生成される可能性が高くなるため、このS再生時に、ナノ粒子の生成を抑制するための制御(ナノ粒子生成抑制制御)を実行する。具体的には、ナノ粒子生成抑制制御においては、主に、冷却部33による排気ガスを冷却するための制御と、下流側EGR通路36から排気ガスの一部を還流させるための制御と、を実行する。
図3は、本実施形態に係るS再生時制御を示すフローチャートである。この制御は、ECU24によって所定の周期で繰り返し実行される。
まず、ステップS101では、ECU24は、現在の触媒制御モードに対する判定を行う。ここでは、ECU24は、まず、燃料使用量、触媒温度、A/Fなどに基づいて、PM(Particulate Matter)堆積量及びS堆積量を計算する。そして、ECU24は、この計算結果に基づいて、現在の触媒制御モードが、通常制御モード、PM再生制御モード、S再生制御モードのいずれに設定されているかを判定する。そして、処理はステップS102に進む。
ステップS102では、ECU24は、S再生制御の実行を示すS再生制御モードがオンとなっているか否かを判定する。S再生制御モードがオンである場合(ステップS102;Yes)、処理はステップS103に進む。そして、ステップS103では、ECU24は後述するナノ粒子生成抑制制御を実行する。そして、ナノ粒子生成抑制制御が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
一方、S再生制御モードがオフである場合(ステップS102;No)、処理はステップS104に進む。ステップS104では、ECU24は、S再生時ではないので排気ガスを冷却する必要がないため、冷却エアバルブ34を閉にする。この場合には、下流側EGRバルブ37も閉にされているため、下流側EGR通路36から排気ガスは還流されない(即ち、下流側EGR量は「0」)。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
(第1実施例)
次に、前述したS再生時処理のステップS103で行われるナノ粒子生成抑制制御の第1実施例について説明する。
図4は、第1実施例に係るナノ粒子生成抑制制御を示すフローチャートである。この制御も、ECU24によって繰り返し実行される。
まず、ステップS201では、ECU24は、排気ガスを冷却するために冷却エアバルブ34を開にする。冷却エアバルブ34を開にすることによって、冷却エア通路35に冷却エアが流れる。これにより、冷却部33が設けられた排気通路4内に温度勾配が生じ、排気通路4中のHCは徐々に内側面4a付近へと移動していく。そのため、冷却部33の下流付近における排気通路4においては、排気通路4の内側面4a付近にHCが集中する。以上の処理が終了すると、処理はステップS202に進む。
ステップS202では、ECU24は、エンジン回転数と燃料噴射量(燃料添加インジェクタ28から噴射される燃料の量)などを検出する。これらの検出された値は、下流側EGR通路36から還流させる排気ガスの量(下流側EGR量)を決定するために用いられる。そして、処理はステップS203に進む。
ステップS203では、ECU24は、S再生時におけるHCの排出を抑制するために、下流側EGR通路36から排気ガスが還流されるように下流側EGRバルブ37を制御する。この場合には、冷却部33の下流側の排気通路4においてはHCが内側面4a付近に集中しているため、下流側EGRバルブ37を開にすることによって、排気ガス中のHCの大部分を下流側EGR通路36から還流させることが可能となる。
ここで、下流側EGRバルブ37の具体的な制御方法について説明する。まず、ECU24は、前述したステップS202で得られたエンジン回転数と燃料噴射量などに基づいて、A/Fが目標値(目標空燃比)となるように、上流側EGR通路6における上流側EGR量と下流側EGR通路36における下流側EGR量との合計値を決定する。次に、ECU24は、PM排出悪化や、触媒30の下流でのHCの除去効果などに基づいて予め決定された上流側EGR量と下流側EGR量との配分比を参照して、決定済みの合計値から上流側EGR量と下流側EGR量のそれぞれを決定する。そして、ECU24は、決定された上流側EGR量と下流側EGR量とが得られるように、上流側EGRバルブ8の開度と下流側EGRバルブ37の開度とを制御する。以上のステップS203における処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
以上より、第1実施例に係るナノ粒子生成抑制制御によれば、S再生時におけるHCの排出を効率良く抑制することが可能となる。そのため、ナノ粒子の生成が抑制されるため、車両からのナノ粒子の排出を防止することが可能となる。また、第1実施例によれば、A/Fの目標値やPM排出などを考慮して上流側EGR量と下流側EGR量とを決定するため、ナノ粒子生成抑制制御に起因するエミッションの悪化を適切に抑制することが可能となる。
(第2実施例)
次に、第2実施例に係るナノ粒子生成抑制制御について説明する。前述した第1実施例では、S再生時に常に下流側EGR通路36から排気ガスを還流させるための制御を行ったが、第2実施例では、S再生時において触媒30下流の排気ガスのA/Fがリッチ又はストイキ(理論空燃比)であるときにのみ、下流側EGR通路36から排気ガスを還流させるための制御を行う。言い換えると、第2実施例では、S再生時であっても触媒30下流の排気ガスのA/Fがリーンにあるときには、下流側EGR通路36から排気ガスを還流させない。こうするのは、A/Fがリーンであるときには酸素が多量に存在するため、触媒30においてHCがほとんど酸化され、HCは排出されにくいからである。
図5は、第2実施例に係るナノ粒子生成抑制制御を示すフローチャートである。この制御も、ECU24によって繰り返し実行される。なお、ステップS301の処理は前述したステップS201の処理と同様であり、ステップS303、S304の処理は前述したステップS202、203の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。ここでは、第1実施例とは異なるステップS302の処理についてのみ説明する。
ステップS302では、ECU24は、A/Fセンサ32から供給される検出信号S32に基づいて、現在のA/Fがリッチ又はストイキであるか否か(即ち、A/Fの値がストイキ以下の値であるか否か)を判定する。第2実施例では、触媒30下流の排気ガスのA/Fがリッチ又はストイキであるときにのみ、下流側EGR通路36から排気ガスを還流させるための制御を行うため、ステップS302では、下流側EGR通路36から排気ガスを還流させるべき状況であるか否かを判定している。
A/Fの値がストイキ以下の値である場合(ステップS302;Yes)、処理はステップS303に進む。例えば、排気ガスをリッチにするための要求に応じて燃料の添加をある程度行った後に、A/Fがリーンからリッチに変化する。ステップS302では、ECU24はエンジン回転数と燃料噴射量(燃料添加インジェクタ28から噴射される燃料の量)などを検出する。そして、次のステップS303では、ECU24は、S再生時であり、且つ空燃比がリッチ又はストイキであるため、HCの排出を抑制するために、下流側EGR通路36から排気ガスが還流されるように下流側EGRバルブ37を制御する。この場合、ECU24は、前述した方法によって上流側EGR量と下流側EGR量とを決定し、決定されたEGR量に基づいて上流側EGRバルブ8の開度と下流側EGRバルブ37の開度とを制御する。そして、処理は当該フローを抜ける。
一方、A/Fの値がストイキよりも大きい値である場合(ステップS302;No)、即ちA/Fがリーンである場合、処理は当該フローを抜ける。この場合には、排気系に酸素が多量に存在するため、触媒30においてHCがほとんど酸化され、HCは排出されにくい。そのため、ECU24は、下流側EGRバルブ37を閉に維持し、下流側EGR通路36から排気ガスを還流させない。
このように、第2実施例に係るナノ粒子生成抑制制御によっても、S再生時におけるHCの排出を抑制することによって、車両からのナノ粒子の排出を防止することが可能となる。また、第2実施例では、S再生時において触媒30下流の排気ガスのA/Fがリッチ又はストイキであるときにのみ下流側EGR通路36から排気ガスを還流させるため、排ガスを還流させるための制御の実行を必要最小限に抑えることができる。
[変形例]
本発明は、触媒30に対するS再生時に、冷却部33による排気ガスを冷却するための制御と下流側EGR通路36から排気ガスの一部を還流させるための制御を行うことに限定はされない。他の例では、S再生を行う場合以外の、排気系への燃料の添加量が所定量以上である状況において、上記の制御を行うことができる。このような燃料の添加量が所定量以上である状況においては、HCの排出量が多くなり、ナノ粒子が生成される可能性が高いからである。
また、上記では、冷却部33が設けられた排気通路4の後部から排気ガスの一部を吸気系に還流させる実施形態を示したが、これに限定はされない。他の例では、冷却部33が設けられた排気通路4の直後の下流側に位置する排気通路から、排気ガスの一部を吸気系に還流させることができる。この場合、下流側EGR通路は、冷却部33が設けられた排気通路4の直後の排気通路4に接続される。
また、上記では、冷却部33が、排気ガスが流れる方向と同じ方向に冷却エアを流す実施形態を示したが、本発明はこれに限定はされない。他の例では、冷却部は、排気ガスが流れる方向と反対方向に冷却エアを流すことができる。
更に、上記では、冷却部33が冷却エアを用いて排気ガスを冷却する実施形態を示したが、本発明はこれに限定はされない。他の例では、冷却部は、冷却エアの代わりに、水、その他の冷媒を用いて排気ガスを冷却することができる。この場合、水が本発明における冷媒として機能する。
本発明の実施形態に係る内燃機関の排気浄化制御装置が適用された内燃機関の概略構成図である。 本実施形態に係るHCの排出抑制方法について説明するための図である。 実施形態に係るS再生時制御を示すフローチャートである。 第1実施例に係るナノ粒子生成抑制制御を示すフローチャートである。 第2実施例に係るナノ粒子生成抑制制御を示すフローチャートである。
符号の説明
1 内燃機関
3 吸気通路
4 排気通路
10 コモンレール
15 燃料タンク
24 ECU
28 燃料添加インジェクタ
30 触媒
33 冷却部
34 冷却エアバルブ
35 冷却エア通路
36 下流側EGR通路
37 下流側EGRバルブ

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられた排気を浄化する排気浄化装置に燃料を供給することで、前記排気浄化装置の排気浄化能力を回復させる内燃機関の排気浄化制御装置において、
    前記排気浄化装置の下流側の排気通路に設けられ、当該排気通路を通過する排気ガスを冷却する冷却手段と、
    前記冷却手段によって冷却された排気ガスの一部を吸気系に還流させる還流手段と、
    排気系への燃料の添加量が所定量以上である場合に、前記冷却手段による前記排気ガスの冷却、及び前記還流手段による前記排気ガスの還流が実行されるように、前記冷却手段及び前記還流手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化制御装置。
  2. 前記冷却手段は、前記排気通路の外周部分に対して冷媒による冷却を行い、
    前記還流手段は、前記排気通路における、前記冷却手段が設けられた部分の後部に位置する外壁面から、又は前記冷却手段の直後の外壁面から、前記排気ガスを還流させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記排気系への燃料の添加量が前記所定量以上である場合において、当該排気系の空燃比がリッチ又はストイキであるときに、前記還流手段による排気ガスの還流が実行されるように前記還流手段を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化制御装置。
  4. 前記排気系への燃料の添加量が前記所定量以上である場合とは、前記排気浄化装置の硫黄被毒に対する再生を行う場合であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化制御装置。
  5. 前記制御手段は、少なくとも内燃機関の回転数及び燃料噴射量に基づいて、空燃比が目標空燃比となるように前記排気ガスの一部を還流させる量を決定し、決定された量の排気ガスが還流されるように前記還流手段を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化制御装置。
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