JP2007186223A - ノズル付き物品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】容器の傾け角度が小さくても内容物を吐出できるキャップを、簡単に製造できる形態にて提供する。
【解決手段】キャップ1は筒部3と天板5とを備えており、天板5にノズル6を一体に形成している。筒部3は内ねじ4又は内向き環状突起を備えていて容器2の口部に取り付けられる。ノズル6は中心線12の各部位が等しい曲率R0で湾曲した円弧状になっている。ノズル6の中心線12が一定の曲率半径R0に沿って湾曲しているため、キャップ1を射出成形法によって製造するに際して、ノズル6の内面を形成するためのコアは単に回動させるだけで簡単に型抜きすることができる。
【選択図】図1
【解決手段】キャップ1は筒部3と天板5とを備えており、天板5にノズル6を一体に形成している。筒部3は内ねじ4又は内向き環状突起を備えていて容器2の口部に取り付けられる。ノズル6は中心線12の各部位が等しい曲率R0で湾曲した円弧状になっている。ノズル6の中心線12が一定の曲率半径R0に沿って湾曲しているため、キャップ1を射出成形法によって製造するに際して、ノズル6の内面を形成するためのコアは単に回動させるだけで簡単に型抜きすることができる。
【選択図】図1
Description
本願発明は、合成樹脂製のノズル付き物品とその製造方法に関するものである。ここにノズル付き物品の例としては、例えば、包装用や保存用等の容器に使用するキャップ(蓋)や注出口、注出栓、吸引筒などが挙げられるが、ノズルそれ自体も含んでいる。
例えば、液体包装用の容器に取り付けられるねじ込み式や強制嵌合式の合成樹脂製キャップにおいて、内容物を吐出するための細長いノズルを設けることが行われている。この場合、例えば特許文献1のようにノズルはキャップの軸心と同心状に真っ直ぐ延びている形態が殆どであり、少数ながら、特許文献2のようにノズルをキャップの軸心に対して傾斜させたものや特許文献3のようにノズルを屈曲させたもの、或いは特許文献4のようにノズルの先端部を湾曲させたものが存在している。
実公昭37−10800号公報
意匠登録第1131323号公報
意匠登録第1176176号公報
特開平9−315494号公報
ところで、キャップにノズルを設けているのは、容器の内容物(液体やムース状体)を特定の部分に集中的に注ぎ出す(取り出す)ためであることが多く、そこで容器は胴部を手で握ると弾性変形するスクイズ方式になっていることが多い。そして、内容物を取り出すに際しては容器を傾けている。
しかして、特許文献1のようにノズルがキャップの軸心と同心になっているものや特許文献2のようにノズルを単に傾斜させただけのものは、容器を大きく傾けないと内容物を注出できないため、例えば、容器を傾けた弾みで内容物が吐出してまうことがある問題がある。
他方、特許文献3のようにノズルを屈曲させたものは、容器を傾け角度を小さくして内容物を注出させることはできるが、この種のキャップは射出成形法で製造されることが殆どであることから、ノズルの内面を形成するためのコアの型抜き構造が複雑になる(すなわち、金型装置の構造が複雑になる)という問題がある。
また、特許文献4では、先端部を湾曲させたノズルの製法として、熱可塑性樹脂からなるストレートパイプに三角形状の切り開き部を形成して、切り開き箇所を突き合わせて溶接する方法を開示しているが、この製法は加工に多大の手間がかかるのみならず出来上がり後には溶接の後が露出するため美観に劣っており、容器用キャップのように一般消費者の目に触れるものには適用し難いという問題がある。
また、例えばノズル付きキャップにおいて、ストレート状のノズル付きキャップを射出成形法によって成形して、次いで、例えば加熱下でノズルを曲げ加工するということも行われているが、この方法は加工の手間がかかるのみならず、曲げによって肉の縮みと延びとが発生するため美観に劣るという問題があった。
本願発明は、このような現状を改善することを課題とするものである。
本願発明はノズル付き物品とその製法とを含んでいる。ノズル付き物品に係る発明は、請求項1に記載したように、中空筒状のノズルが一体に形成されているものであり、前記ノズルの少なくとも中空部を、当該中空部の中心線の曲率が各部位において略等しくなるように湾曲した円弧状に形成している点を特徴としている。なお、請求項1にいう略等しくには完全に等しいものも含んでいる。
製法に係る発明は、請求項2に記載したように、請求項1に記載したノズル付き合成樹脂製物品を、前記ノズルの外面を形成する外型と前記ノズルの内面を形成するよう各部位が略同じ曲率で湾曲した円弧状コアとを使用して製造する方法に係るものであり、前記コアを外型の内部に前進させた状態で当該コアと外型との間の空所に溶融した樹脂を注入してから樹脂を硬化させ、次いで、樹脂が固まってから、前記コアをその曲率半径の中心の回りに回動させることで当該コアの型抜きを行う、という工程を経るという工程を含んでいる。
本願発明に係るノズル付き物品において、ノズルは中空物品の中心線が各部位において等しい曲率で湾曲した円弧状になっていることにより、請求項2に記載したように、射出成形法のような製法で製造するにおいて、ノズルの内面を形成するためのコアはその曲率半径の中心の回りに回動させるだけで型抜きを行うことができ、このため、湾曲したノズルを有する物品を簡単に製造することができる。
また、ノズル付き物品は様々に展開できるが、例えばキャップ類に適用すると、容器の傾け角度を小さくした状態で内容物を注ぎ出すことができ、また、ノズルは一定の曲率で滑らかに湾曲した外観とすることができるため、デザイン的に優れたものを提供することも可能になる。また、本願発明はキャップ以外の様々の物品に適用できるのであり、ノズルを湾曲させることで商品価値を向上させることができる。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(1).第1実施形態(図1)
図1では本願発明に係るノズル物品の第1実施形態を示している。本実施形態は容器用キャップに適用しており、図1のうち(A)はキャップ1を容器(ボトル)2に取り付けた使用状態での断面図、(B)は容器2と分離した状態での断面図、(C)は容器の使用状態を示す正面図である。
図1では本願発明に係るノズル物品の第1実施形態を示している。本実施形態は容器用キャップに適用しており、図1のうち(A)はキャップ1を容器(ボトル)2に取り付けた使用状態での断面図、(B)は容器2と分離した状態での断面図、(C)は容器の使用状態を示す正面図である。
本実施形態に係るキャップ1はねじ蓋方式のものであり、内面に内ねじ山4を形成した筒部3とその上端に一体に形成した天板5とを備えており、天板5の中心部外面にノズル6を突設している。筒部3と天板5からなる部分をキャップ1の本体部と呼んでもよい。
容器2は合成樹脂(ポリエチレンやポリプロピレン等)を素材としてブロー成形によって製造された従来周知のものであり、雄ねじ8及びフランジ部9を形成した口部7を備えており、胴部は人が手で握る(或いは摘む)と弾性変形する(いうまでもないが、容器(ボトル)2はガラス製や陶器のように弾性変形しない構造でもよい。)。
そして、ノズル6は、全体としてキャップ1の軸心10に対して一方向に傾いていると共に、その中心線(正確には中空部11の中心線)12は、各部位の曲率が等しくなるように湾曲した円弧状に形成されている。中心線12の曲率半径をR0で表示している。本実施形態では、ノズル6は外形及び内形とも断面円形であり、中空部11は付け根から先端に行くに従って内径が少しずつ小さくなるように変化している(すなわく先窄まりのテーパ状になっている。)。このため、中空部11の曲率半径R0の中心と、中空部11の内面のうちキャップ1の軸心10から遠い部分の曲率半径R1の中心と、中空部11の内面のうちキャップ1の軸心10に近い部分の曲率半径R2の中心との三者は互いに少しずれている。
キャップ1の素材は必要に応じて様々のものを選択できる。一般にはポリプロピレンやポリエチレンが多いと言える。キャップ1は透明又は半透明であっても良い(容器2に包装する内容物が液体である場合、キャップ1が透明又は半透明であると、液体の注出状態を視認できるため好適である)。また、筒部3の外周面にローレットを形成したり、筒部3や天板5にいわゆるホットスタンプによって化粧用の金属色層を形成したりすることも可能である。
包装用容器の場合、消費者が使用するまで容器を封止(密封)しておく必要があるが、この点については、容器2に中栓を取り付けておいて使用に際して取外したり、容器2における口部7の頂面にアルミ箔等の引き剥がし可能なシール剤を貼り付けおいたり、或いは、ノズル6を備えていない密封専用のねじ蓋を取り付けおいて使用に際して本実施形態のキャップ1と付け替えるなど、様々の方法を採用できる。
本実施形態のキャップ1を使用した容器2は(C)のように傾けて使用されるが、ノズル6が湾曲しているため、ノズルがキャップ1の軸心と同心状である場合に比べて容器2を傾ける角度を小さくしても内容物を注ぎ出すことができる。本実施形態では、キャップ1の軸心方向から見てノズル6は天板5からはみ出ないように形成されており、このため、内容物の充填ラインにおいて、キャップ1を自動的にねじ込む装置の構造が複雑化することは防止できる(ノズル6が天板5及び筒部3の外周面の外側にはみ出ていると、キャップ1を掴持する装置の形態が複雑になる。)。
(2).第2実施形態(図2)
図2では、第1実施形態のキャップ1を射出成形法によって製造するための製法及び金型装置を示している。図2のうち(A)は金型装置の断面図、(B)は(A)のB−B視断面図、(C)は(A)のC−C視断面図、(D)は(A)のD−D視断面図である。
図2では、第1実施形態のキャップ1を射出成形法によって製造するための製法及び金型装置を示している。図2のうち(A)は金型装置の断面図、(B)は(A)のB−B視断面図、(C)は(A)のC−C視断面図、(D)は(A)のD−D視断面図である。
金型装置は、キャップ1の外面を形成するための第1金型14と、キャップ1のうち筒部3及び天板5の内面を形成する第2金型15と、キャップ1のノズル6を形成するコア16と、筒部3の端面を形成すると共に製造後のキャップ1を取り出すためのストリッパープレート17を備えている。本実施形態では、第1金型14が請求項2に記載した外型に該当する。
第1金型14と第2金型15とストリッパープレート17とは白抜き矢印a方向に相対動するが、第1金型14は、黒抜き矢印bで示すように、紙面と直交した方向に相対動して密着・離反する2つの部材(割型)18からなる割方式になっている。これは、ノズル6が湾曲していることから、矢印a方向に相対動するだけでは成形後に型抜きできないためである。一点鎖線で示すように、第1金型14を、筒部3の外面を形成するための第1キャビ型14aと、天板5及びノズル6の外面を形成するための第2キャビ金型14bとに分離することも可能であり、この場合は、第2キャビ型14bのみを割方式としたらよい。
第1金型14とストリッパープレート17とはキャップ1の端面に重なる平面で重なるようになっており、また、ストリッパープレート17の内周面は、第1金型14から遠ざかる方向に向かって内径が拡大するテーパ状に形成している(勿論、ストレート状や階段状であってもよい)。
第2金型15は、キャップ1の内面を形成する第1部分15aと、ストリッパープレート17の内部に嵌まる第2部分15bと、ストリッパープレート17を挟んで第1金型14の反対側に位置した第3部分(基部)15cとを備えており、第3部分15cは大きな面積(体積)を有している。第2金型15は紙面と直交した方向に対向した2つの部材19を重ね合わせることが構成されており、2つの部材19は図示しないボルト類で一体に締結されている。このように第2金型15を2つの部材19で構成しているのは、コア16を装着可能とするための加工上の問題からであり、加工に関する技術的な問題をクリアーできれば、全体を1つの部材で構成することや、部分的にだけ複数の部材で構成することも可能である。
コア16は、ノズル6の内面を形成する第1部分16aと、第2金型15に嵌まり込んだ第2部分16bとを備えている。第1部分16aは断面円形であるが、第2部分16bは断面角形(四角形)に形成されていて断面積は第1部分16bよりも大きくなっており、第2金型15に形成した円弧状ガイド穴20に回動可能に嵌め込まれている。なお、ガイド穴20はコア16のガイド手段の一例である。
また、コア16及び円弧状ガイド穴20の中心線21は、ノズル6の中心線12と同じ曲率半径で湾曲した円弧状になっており、これにより、コア16はその曲率半径の中心点を中心にして自在に回動することができる。そして、コア16の第2部分16bのうち曲率半径の中心側に向いた曲面にラック歯22を形成する一方、第2金型15には、前記ラック歯22に噛合するピニオンギア23を回転自在に取り付けている。
第2金型15において、円弧状ガイド穴20やピニオンギア23の取り付け用空所は2つの部材19の合わせ面に形成している。換言すると、円弧状ガイド穴20やピニオンギア23の取り付け用空所の加工を容易ならしめるため、第2金型15は互いに重なり合う2つの部材19で構成されている。ピニオンギア23はモーターやラック等の駆動手段で駆動されるが、ストリッパープレート17の前後動に連動させることも可能である。
本実施形態では、ラック歯22とピニオンギア23とはコア16を回動させるための駆動手段(駆動機構)の一例であるが、駆動手段の他の例としては、リンク機構やねじ式の往復動機構を使用したり、油圧又は空圧若しくは電動式のシリンダを使用すること、或いは、カム機構を使用することなとが挙げられる。コア16の第2部分16bは必ずしも角形である必要はなく、円形でもよい(コア16は湾曲しているため円形であっても軸心回りに回転することはなく、姿勢は一定に保持される。)。
本実施形態では、第1金型14とストリッパープレート17とを密着させると共にストリッパープレート17と第2金型15と密着させ、かつ、コア16を前進させた状態(すなわち図2の状態で)で型締めし、その状態でキャップ1と同じ形態の空所(キャビティ)に溶融樹脂をゲート(図示せず)から注入し、次いで、樹脂が固まったら、第1金型14を構成する2つの部材18の離反動と、コア16の後退動と、第1金型14とストリッパープレート17との相対的な離反動と、ストリッパープレート17と第2金型15とを矢印a方向に沿って相対的に離反動させることとをほぼ同時にまたは時間を異ならせて行う。
そして、コア16は中心線21,12の曲率が各部位において等しい円弧状になっているため、湾曲したノズル6でありながらノズル6の内面を形成した後の型抜きを支障なく行うことができる。換言すると、複雑な工程を経ることなく、通常の射出成形法により、中空部11が湾曲したノズル6を有するキャップ1を簡単に製造できるのである。本実施形態のようにノズル6の中空部11を付け根から先端に向けて内径が小さくなるテーパ状に形成すると、コア16を僅かに後退させると当該コア16の第1部分16aとノズル6の内面との間には隙間が空くので、型抜きがよりスムースに行われる利点がある。
本実施形態では、第2金型15の型抜きはキャップ1の弾性変形を利用したいわゆる無理抜きによって行うようなっているが、回転式のモーターラックを使用る場合は、図2(A)に一点鎖線で示すように、第2金型15に中空部11を形成してこれにモーターラック24を回転自在に内蔵したら良い(モーターラック24は図示しないギアで回転駆動される。)。モーターラック24を設ける場合、モーターラック24はその回転が許容されるように内部は中空になっている。
(3).第3〜第4実施形態(図3)
図3のうち(A)に示すのは第3実施形態であり、この実施形態では、キャップ1に適用した場合において、ノズル6を天板5の中心からずらした状態に配置している。また、この実施形態では、キャップ1は、筒部3の内面に環状の内向き突起25を形成した強制嵌合式になっている。いうまでもないが、容器2における口部7の外面には外向き突起26を形成している。
図3のうち(A)に示すのは第3実施形態であり、この実施形態では、キャップ1に適用した場合において、ノズル6を天板5の中心からずらした状態に配置している。また、この実施形態では、キャップ1は、筒部3の内面に環状の内向き突起25を形成した強制嵌合式になっている。いうまでもないが、容器2における口部7の外面には外向き突起26を形成している。
図3のうち(B)及び(C)で示すのは第4実施形態であり、(B)は縦断正面図、(C)は(B)のC−C視断面図である。この実施形態も強制嵌合式のキャップ1に適用しており(但し、キャップ1は回転可能に取り付いている)、ノズル6はキャップ1の軸心10から半径外側にずれた位置に設けている。そして、天板5の下面(内面)にノズル6と連通する下向き筒27を形成する一方、容器2の口部7に、上面板28aを有する中栓28を嵌着して、この中栓28の上面板28aに、キャップ1を回転させると下向き筒27と連通する開口穴29を開口している。
本実施形態では、中栓28の開口穴29は円周方向に沿って180°離れた2カ所に形成しているが、1カ所のみでも良い。また、キャップ1と容器2の口部7とには、キャップ1を一定の角度しか回転させることができないストッパー手段を形成している。また、キャップ1には、ノズル6が2つの開口穴29から等間隔を隔てた位置のときに開口穴29に弾性に抗して嵌合するプラグ30を設けており、これにより、封止状態で保持されるように設定している。
(4).第5実施形態(図4)
第1実施形態において言及したように、容器用キャップの場合、消費者が使用する前まで容器を封止(密封)しておく必要があるが、キャップ1を付けえ変えたり取外したりするのは面倒である場合がある。図4に示す第5実施形態では、この点に対する配慮をしている。
第1実施形態において言及したように、容器用キャップの場合、消費者が使用する前まで容器を封止(密封)しておく必要があるが、キャップ1を付けえ変えたり取外したりするのは面倒である場合がある。図4に示す第5実施形態では、この点に対する配慮をしている。
すなわち第5実施形態では、ねじ蓋式のキャップ1において、容器2における口部7に嵌着した中栓32の底板32aに環状のスコアー33を形成する一方、キャップ1における天板5の下面に、前記中栓32の底板32aをスコアー33の箇所で突き破り得る筒状の中足34を下向き突設し、更に、筒部3の下端に、人の指で引き千切り可能な強度の薄肉部(スコアー)35を介してストッパー筒36を一体に設け、ストッパー筒36に、これを引き裂くのための摘まみ片37を設けている。
ストッパー筒36が容器2のフランジ9に当接した状態では、キャップ1の中足34は中栓32の底板32aには当たらないようになっており、ストッパー筒36を切除してキャップ1を一杯にねじ込むと、中栓32の底板32aが中足34で突き破られる。中足34の下面は傾斜しており、このため、スコアー33の狭い部分に応力が集中して突き破りが軽い力で行われる。また、中足34の先端縁(下端縁)は断面が鋭角になっている。なお、ストッパー筒36を必ずしも切除する構成である必要はなく、キャップ1を強引にねじ込むと変形したり破断したりする構成であっても良い。
(5).第6〜8実施形態(図5)
図5(A)では第6実施形態を示している。この実施形態は注出栓39に適用したものであり、ノズル6の付け根部には、容器2の口部7に重なるフランジ40を一体に形成し、フランジ40に、容器2の口部7に内側から密嵌する内筒41を一体に形成している。この実施形態では、注出栓39はねじ式のカバー42で容器2の口部7に押さえ保持されているが、カバー42が無くても使用できる。
図5(A)では第6実施形態を示している。この実施形態は注出栓39に適用したものであり、ノズル6の付け根部には、容器2の口部7に重なるフランジ40を一体に形成し、フランジ40に、容器2の口部7に内側から密嵌する内筒41を一体に形成している。この実施形態では、注出栓39はねじ式のカバー42で容器2の口部7に押さえ保持されているが、カバー42が無くても使用できる。
図5(B)に示す第7実施形態は、容器2の内部に入り込む吸引ノズル43に適用している。吸引ノズル43の上端には、容器2の口部7に嵌着する栓部44を一体に形成している。吸引ノズル43の先端(下端)は、容器2の下端に形成した溝状部2aに嵌まるようになっており、このため、容器2は立てた状態のままで、胴部を加圧することで内容物を最後まで吸引して取り出すことができる。なお、容器2の口部には従前の実施形態のようなキャップ1を使用するのが好ましく、特に、容器2を傾けたときにキャップ1のノズル6と吸引ノズル43とが同じ方向に向くように配置するのが特に好ましい。
図5(C)に示す第8実施形態は、注出用ノズル6と吸引ノズル43とを一体化した排出具46に適用している。注出ノズル部46aと吸引ノズル部46bとは同じ方向に向いていて全体としてどの部分も同じ曲率で湾曲した円弧状になっている。また、排出具46は容器2の口部46a,46bに嵌着する栓部46cを備えており、注出ノズル部46aと吸引ノズル部46bとは栓部46cを挟んで上下に分離している。
(6).第9〜10実施形態(図6)
図6(A)に示す第9実施形態は、ねじ蓋式のキャップ1において、ノズル6に多数の吐出穴47を空けている。吐出穴47の1つはノズル6の先端に空けられており、他の多数個はノズル6の軸心から放射方向に向いている。このキャップ1は例えば簡易ビデに適用できる。吐出穴47の個数や大きさ、配置は必要に応じて自由に設定できる。なお、ノズル6の先端には吐出穴47が空いてなくても良い。
図6(A)に示す第9実施形態は、ねじ蓋式のキャップ1において、ノズル6に多数の吐出穴47を空けている。吐出穴47の1つはノズル6の先端に空けられており、他の多数個はノズル6の軸心から放射方向に向いている。このキャップ1は例えば簡易ビデに適用できる。吐出穴47の個数や大きさ、配置は必要に応じて自由に設定できる。なお、ノズル6の先端には吐出穴47が空いてなくても良い。
図6(B)に示す第10もねじ蓋式キャップ1に適用したものであり、この実施形態では、ノズル6に複数の補助実施形態筒48を突設して、各補助筒48の先端に吐出穴47を空けている。各補助筒48はノズル6の曲率の中心の側に向いて突出しており、かつ、互いに平行に配置されている(平行でなくても良い)。このものは、例えば染毛剤の吐出具に適用できる。第9実施形態及び第10実施形態ともノズル6はキャップ1の軸心から偏心した部分に設けているが、天板5の中心部に設けてもよい。
(7).第11〜12実施形態(図7)
図7(A)では第11実施形態を示している。この実施形態は注出栓39を適用したものの別例であり、容器の口部に取り付く栓部39aの外周面に雄ねじを形成している。従って、容器における口部の内周面には雌ねじ(或いは内ねじ)が形成されている。
図7(A)では第11実施形態を示している。この実施形態は注出栓39を適用したものの別例であり、容器の口部に取り付く栓部39aの外周面に雄ねじを形成している。従って、容器における口部の内周面には雌ねじ(或いは内ねじ)が形成されている。
図7(B)に示す第12実施形態はヒンジタイプのキャップ1に適用している。すなわちこの実施形態は、容器の口部(図示せず)に取り付く本体部49と、本体部49の一部に屈曲自在なヒンジ部50を介して一体に設けた蓋部51とを備えており、蓋部51に湾曲したノズル6を形成している。本体部49は内向き環状突起25を有する強制嵌合式になっているがねじ蓋方式でも良い。
本体部49は閉鎖板52を有していてこれに上下開口の上向き内筒53を一体に形成している一方、蓋部51には上向き内筒53に外側から密嵌する下向き内筒54を一体に形成しており、上向き内筒54に封止手段の一例としてアルミ箔等のシール材55を貼着している。使用に際しては、蓋部51を開いてからシール材55を引き剥がし、それから蓋部51を嵌め直す。本実施形態ではノズル6が蓋部51を開閉するに際しての摘まみを兼用するので、蓋部51には指掛け片を別に形成する必要はない。
第12実施形態のようにヒンジ方式のキャップに適用する場合、封止手段とししては接着式のシール材を使用することには限らず、着脱式の栓体を使用することも可能である。また、密封用の栓体をヒンジにて本体部49に一体に設けることも可能である(この場合は、使用時には栓体を開いた状態に保持しておくか、又は引き千切ることになる。)。
(8).その他
本願発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば適用対象としては、既述の物品の他にも薬品類用注出具や飲料用飲み口など、他の各種のものに適用できる。また、1つの物品に複数のノズルを備えていても良い。製法には加圧成形法も採用可能である。ノズルは中空角形のような様々の断面形状を採用できる。
本願発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば適用対象としては、既述の物品の他にも薬品類用注出具や飲料用飲み口など、他の各種のものに適用できる。また、1つの物品に複数のノズルを備えていても良い。製法には加圧成形法も採用可能である。ノズルは中空角形のような様々の断面形状を採用できる。
1 物品の一例としてのキャップ
3 キャップの筒部
5 キャップの天板
6 ノズル
7 容器の口部
10 キャップの軸心
11 ノズルの中空部
12 ノズルの中心線
R0 ノズルの中心線の曲率半径
14 第1金型(外型)
15 第2金型
16 コア
3 キャップの筒部
5 キャップの天板
6 ノズル
7 容器の口部
10 キャップの軸心
11 ノズルの中空部
12 ノズルの中心線
R0 ノズルの中心線の曲率半径
14 第1金型(外型)
15 第2金型
16 コア
Claims (2)
- 中空筒状のノズルが一体に形成されている合成樹脂製物品であって、前記ノズルの少なくとも中空部を、当該中空部の中心線の曲率が各部位において略等しくなるように湾曲した円弧状に形成している、
ノズル付き物品。 - 請求項1に記載したノズル付き合成樹脂製物品を、前記ノズルの外面を形成する外型と前記ノズルの内面を形成するよう各部位が略同じ曲率で湾曲した円弧状コアとを使用して製造する方法であって、
前記コアを外型の内部に前進させた状態で当該コアと外型との間の空所に溶融した樹脂を注入してから樹脂を硬化させ、次いで、樹脂が固まってから、前記コアをその曲率半径の中心の回りに回動させることで当該コアの型抜きを行う、という工程を経る、
ノズル付き物品の製造方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009102071A (ja) * | 2007-10-24 | 2009-05-14 | Kanfer Joseph S | 容積型ポンプのためのポンプヘッド及び溶液分与器 |
-
2006
- 2006-01-12 JP JP2006004566A patent/JP2007186223A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009102071A (ja) * | 2007-10-24 | 2009-05-14 | Kanfer Joseph S | 容積型ポンプのためのポンプヘッド及び溶液分与器 |
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