JP2007182026A - インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007182026A
JP2007182026A JP2006002646A JP2006002646A JP2007182026A JP 2007182026 A JP2007182026 A JP 2007182026A JP 2006002646 A JP2006002646 A JP 2006002646A JP 2006002646 A JP2006002646 A JP 2006002646A JP 2007182026 A JP2007182026 A JP 2007182026A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
density
recording
recording head
inkjet recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006002646A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Suzuki
健一 鈴木
Koichi Sada
浩一 佐田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2006002646A priority Critical patent/JP2007182026A/ja
Publication of JP2007182026A publication Critical patent/JP2007182026A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】モノクロ画像の高階調化を図り、記録ヘッドの生産性を向上する。
【解決手段】吐出口からシートにインクを液滴として吐出するインクジェット記録ヘッドにおいて、同一色で同一濃度のインクを吐出する複数の吐出口と、複数の吐出口にインクを供給する共通の液室と、を有するヘッドユニットを少なくとも3個備える。また、各ヘッドユニットは、それぞれ濃度が異なる3段階以上のモノクロインクのうちからいずれかのインクを吐出する。そして、濃度が異なるモノクロインクの各濃度を、濃度が低い方から順にd1、d2、d3、・・・dn、但し、n:自然数とし、濃度dnと、濃度dn-1との濃度比をDnとしてdn=Dn×dn-1であるとき、D2>Dn+2の関係を満たしている。
【選択図】図3

Description

本発明は、被記録材にインク液滴を吐出して画像等を記録するためのインクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置に関し、特に、透明な被記録材に高階調なモノクロ画像を記録するためのインクジェット記録装置に関する。
例えばワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ等における情報出力装置としては、所望の文字や画像等の情報を用紙やフィルム等シート状の被記録材に記録を行う記録装置が知られている。この種の記録装置には様々な方式のものがあるが、その中で、被記録材に記録材を付着させることで被記録材上に文字や画像を形成する方式が実用化されており、このような方式の代表例として、インクジェット記録装置がある。近年、インクジェット記録装置の性能が向上し、文字ばかりでなく、画像も記録されるようになってきた。
インクジェット記録装置では、記録速度の向上や高画質化等のために、同一色で同一濃度のインクを吐出可能な複数のインク吐出口(ノズル)が集積配列されたヘッドユニットが一般的に用いられている。さらに、インクジェット記録装置では、ヘッドユニットが、同一色で濃度が異なるインクや、異なる色のインクについてそれぞれ設けられているのが通例である。また、インクジェット記録装置では、同一色で同一濃度のインクの吐出量を何段階かに変えて吐出可能としたものもある。
そして、これらのヘッドユニットが設けられた記録ヘッドを、被記録材に対して相対的に移動させつつノズルからインクを吐出させ、記録を行う。
記録ヘッドを被記録材に対して、相対的に移動させる方法としては、次の2つの方式が実用化されている。
(1)ヘッドユニットを被記録材の搬送方向(X方向)に略平行に配置し、被記録材が停止している間にX方向と交差する方向(Y方向)に記録ヘッドを移動させ、この間にインクを吐出して記録を行う。その後、被記録材を間欠的にX方向に所定距離移動させた後、再度記録ヘッドをY方向に移動させる。以下、この動作を繰り返すことで記録を行う、いわゆるシリアル記録方式。
(2)ヘッドユニットが被記録材のY方向の全幅にわたって固定されて設けられ、被記録材をX方向に一定速度で移動させる間に記録を行う、いわゆるフルライン記録方式。
これら2つの記録方式で画像を記録する場合、画像を構成する単位として画素が定義される。画素は、必ずしも1つのノズルから1回のインク吐出によって被記録材上に形成される1つのドットで構成される必要はなく、1つの画素を複数のドットで形成するようにしても良い。複数のドットで1つの画素を形成する場合、略同じポイントに重ねて記録されても良いし、隣接するポイントに記録しても良い。いずれにせよ、予め決められた規則に従って決定される。
記録すべき画像データは、画像処理によって、記録装置に適合した画像サイズになるように拡大補間、縮小等の処理を施される。次いで、それぞれの画素に対して、記録すべき色と濃度とが予め決められた規則に従って決定され、このように決定されたデータに基づいて記録が実行される。
上述のように、1つの画素は複数のドットで構成されても良いが、この場合には、1つの濃度だけではなく、異なる濃度のインクが選択され得る。吐出量可変の記録ヘッドを使用している場合は、吐出量すなわちドットのインク量を適宜変えても良い。また、これらを組み合わせても良い。
画像を記録する場合、画像情報の階調を忠実に再現する方法として、ディザ法、誤差拡散法などの中間調処理法が用いられる。さらに、ディザ法や誤差拡散法において、1つの画素の階調を多くすることで、より多くの階調を表現可能になる。このような記録方法としては、具体例が、特許文献1に開示されている。
すなわち、1つの色について濃度が異なるインクを吐出可能なノズル群を用意しておき、これらのノズル群から、1つの画素に対して予め決められた限度内で選択的に複数回記録(以下、重ね打ちと称する)を行う。これによって、この画素で表現可能な濃度(記録O.D.値)の階調を多くすることができる。
例えば、6種類の異なる濃度のインクを吐出可能なノズル群を用意し、600ppi(ピクセル/インチ)の1つの画素を4回以内の重ね打ちを行う場合には、50階調以上の表現が可能である。1つの画素を、隣接する2×2のポイントで構成し、合計16回以内の重ね打ちで構成する場合には、200階調以上の表現が可能である。また、濃度が異なるインクを吐出可能なノズル群を用意する代わりに、ノズルから吐出されるインクの量を可変とし、ドットのインク量を可変とすることで階調を表現しても良い。また、これらの組み合わせで階調を表現しても良い。
これらの場合、表現しようとする画素の濃度(所望のO.D.値)とインクの重ね打ちの方法とを対応させる規則を予め決めておく。そして、この規則に従って実際の記録、すなわち、どのノズルでいつインクを吐出するかが決定され、このデータに基づいて後述する記録制御部によって記録が行われる。
一例としては、それぞれのインクで記録した場合の画素の記録O.D.値を測定しておき、この測定値に基づいて重ね打ちした場合の記録O.D.値を決定し、各重ね打ちパターンに対する画素の記録O.D.値を記述したテーブルを用意する。そして、記録すべき画素の所望のO.D.値に近い記録O.D.値の重ね打ちのパターンを選択する。誤差拡散処理の場合は、記録すべき画素の所望O.D.値とテーブルの記録O.D.値との差を求め、これを誤差として隣接画素に振り分ける。
最近は、様々な用途や目的に記録装置が使用され、所望される画像の種類も増大している。これに伴って、記録装置に要求される特性も、用途や目的によって様々となっている。例えば、高画質が要求される一例として、医療診断用画像の用途の記録装置がある。
医療診断用画像等の一部の分野では、モノクロームで記録されたモノクロ画像が依然として多数使用されている。その理由は、モノクロ画像の方がカラー画像よりも人間の目による濃度分解能が高いので、濃度分解能が多く要求される分野では、モノクロ画像の方がカラー画像よりも人間が認識できる情報量が多くなるためである。さらに、被記録材として反射式の媒体を用いるよりも、透過式の媒体を用いる方が、人間が認識できる濃度分解能が多くなることが知られている。一般的に、カラー画像に対する人間の目の濃度分解能は、8bit程度と言われているのに対し、モノクロ透過画像については、10bitから11bitと言われている。
そして、医療診断用画像としては、医療用のX線写真やCT(Computerized Tomography)・MRI(Magnetic Resonance Imaging)画像が、透過型の被記録材に記録されたものが用いられている。このような透過型の被記録材に記録されたものは、実際に人間の濃度分解能の限度まで読み取られ、診断するための情報を提供している。このような高階調のモノクロ画像を記録する記録装置としては、画像信号に応じて変調されたレーザー光を銀塩フィルム上に照射し、このフィルムを現像処理することでフィルム上に画像を得るレーザー・イメージャーがある。
このようなレーザー・イメージャーの場合、ある程度のマージンも見込んで12bitの濃度分解能で記録される場合が多い。しかしながら、このようなレーザー・イメージャーは、比較的高価であり、また、湿式の現像処理が必要であるために、廃液処理やメンテナンスが煩雑となるなどの問題がある。湿式の現像処理を行う代わりに、加熱することで現像処理を行う、乾式銀塩方式のレーザー・イメージャーも存在するが、湿式に比較して画質が劣るという問題がある。
他方、特許文献2に開示されているような、600ppiの解像度で200階調以上の多階調記録が可能なインクジェット方式で、更に誤差拡散処理を行うことで、4096階調の記録を行う記録装置も提案されている。
このようなインクジェット記録装置の例を以下に説明する。
図7は、インクジェット記録装置の要部(記録部)を示す斜視図である。図8は、インクジェット記録装置を示す側面図(図7のA矢視図)である。図9、図10、図11は、インクジェット記録装置を示す部分詳細図である。また、図9はキャリッジを上方向から見た図、図10(a)は記録ヘッドを記録面側から見た図、図10(b)は、シートにインクが打込まれた状態を示す図、図11はキャリッジを下から見た図である。
これらの図に示すように、インクジェット記録装置は、画像が記録される被記録材としてのシート501を図中X方向に搬送する一組のローラ502,503および一組のローラ504,505を備えている。また、ローラ505には、軸方向の所定の間隔をあけて膨出部506が設けられており、これら膨出部506がシート501に接触するようになっている。
また、インクジェット記録装置は、モータ507と、モータ軸に取り付けられたプーリ508と、ローラ502,504の一端に取り付けられたプーリ509,510とを備えている。プーリ509,510は、ベルト511を介してプーリ508に結合されており、モータ507が回転駆動することによってローラ502,504が回転される。また、ローラ503,505は、不図示の付勢機構によって、ローラ502,504に押し付けられる方向に付勢されている。以上の構成によってシート501がX方向に搬送される。
また、インクジェット記録装置は、複数の記録ヘッド513a〜513r(以下、総称して記録ヘッド513とも称する)が搭載されるキャリッジ512を備えている。各記録ヘッド513a〜513rには、図10(a)に示すように、多数のノズル514がシート501の記録面に対向して設けられている。キャリッジ512はシャフト516,517によって摺動可能に保持されている。シャフト516はキャリッジ512に設けられた穴518を貫通して設けられ、また、キャリッジ512に設けられた突起部分519がシャフト517上に支持される構造になっている。以上の構成によって、記録ヘッド513のノズル514が設けられた面が所定距離dでシート501に相対するようになっている。
ベルト520は、一部がキャリッジ512に固定されており、モータ521の軸に取り付けられたプーリ522と、固定軸523に回転可能に取り付けられたプーリ524との間に張り渡されている。以上の構成により、モータ521が回転駆動することによって、キャリッジ512がY方向およびその反対方向に往復移動される。すなわち、図7に示すように、シート501のY方向全域および、キャリッジ512の待機位置512aおよびシート501に関して待機位置512aと対象の位置に移動可能である。なお、キャリッジ512がシート501の上方を移動する間、記録ヘッド513のノズル面とシート501との間隔は、距離dに保たれるように構成されている。
図9に示すように、キャリッジ512には、各色のインクが収容されたインクカートリッジ526a〜526rが着脱自在に装着されている。インクカートリッジ526a〜526rは、記録ヘッド513a〜513rに連通され、各記録ヘッド513a〜513rにインクを供給する。ヘッドカートリッジ526a〜526rは、このインクカートリッジのインクが消耗した際、取り外して新しいインクカートリッジに交換することでインクが補給されるように構成されている。
ローラ502とローラ504との間には、搬送されるシート501を支持するシートガイド525が設けられている。以上の構成により、シート501上にノズルでインクを吐出することで、シート501上にドット515が形成される。
[記録制御部の構成]
図12は、従来例のインクジェット記録装置において、記録制御を行う構成を示すブロック図である。図12に示すように、記録制御部には、スキャナなどの画像入力部1が設けられており、この画像入力部1に、記録しようとする画像の各画素に対する濃度データ(CV値)が入力される。また、記録制御部には、各種パラメータの設定および記録開始動作を指示するための各種キーを有している操作部2や、記憶媒体4に格納されている各種プログラムに従ってインクジェット記録装置全体を制御するCPU3が設けられている。
記録制御部には、制御プログラムやエラー処理プログラムに従ってインクジェット記録装置を動作させるためのプログラムなどが格納されている記憶媒体4が設けられている。記録制御部の動作は、すべてこのプログラムによる動作である。プログラムが格納される記憶媒体としては、例えば、ROM、FD(フレキシブルディスク)、CD−ROM、HD(ハードディスク)、メモリーカード、光磁気ディスクなどが用いられる。
記憶媒体4は、ガンマ変換処理で参照するためのガンマ補正変換テーブル4aと、ブロック内番地指定テーブル4bとを有している。また、記憶媒体4は、重ね打ちパターン振り分けテーブル4cと、インク組み合わせテーブル4dと、各種プログラムが格納されている制御プログラム群4eとを有している。
記録制御部は、インクジェット記録装置内のアドレス信号、データ、制御信号などを伝送するバスライン10を有している。また、記録制御部には、記憶媒体4に格納されている各種プログラムのワークエリアや、エラー処理時の一時待避エリアおよび画像処理時のワークエリアとして用いるRAM5が設けられている。
また、記録制御部には、入力画像を格納するイメージメモリ6と、入力画像を元にヘッドユニットで多階調を実現するための吐出パターンを形成する画像処理部7と、2値化された画像データを格納するビットプレーンメモリ8とが設けられている。
また、記録制御部には、記録時に画像処理部で形成された吐出パターンに基づいてドット画像を形成するプリンタ部9が設けられており、このプリンタ部9が、図7に示した記録部を含んでいる。
[データ処理単位]
図14は、この例のデータ処理単位であるブロックの配置の例として、ブロック番地指定テーブルを示している。図14に示すように、1ページの画像データ20を複数のブロック21に分割して各ブロック21毎にデータ処理を行う。1ページの画像データは、ブロックa1,a2,a3,・・・、ブロックb1,b2,b3,・・・、ブロックc1,c2,c3,・・・、のように、行方向および列方向にそれぞれ分割されている。
図15は、1つのブロック内の画素構成の例を示しており、図15(a)、(b)、(c)、(d)、(e)がそれぞれ、1ブロックを「横」×「縦」で示せば、2×1、1×2、2×2、4×4、変則2×4の画素で構成される例を示している。図15(e)に示すように、画素構成は、必ずしも矩形状でなくても良い。図15において、A1,A2,A3,・・・は、ブロック内の画素に付けられた番地を示す。各画素の配置は、図示されたように一定の規則で配列されても良いし、ランダムに配列されても良い。また、全てのブロックを同じ配列にしても良いし、ブロック毎に変えても良い。これらの規則をテーブルに表したものが、ブロック内番地指定テーブルである。テーブルを設ける代わりに、所定のアルゴリズムを与え、これにより各画素の番地を決めても良い。
なお、以下では、ブロックが4×4の画素で構成される場合について説明する。また、各画素の大きさも、さまざまなものがあるが、以下の説明では、600dpiとする。この場合、2×2を単位とすると300dpi、4×4を単位とすると150dpiとなる。
[インクと階調]
図16は、この例で使用する8種類のインクを、濃度が薄い方から順にインク#1からインク#8として示している。図16中において、O.D.値は光学濃度であり、O.D.比は最も薄いインク#1の光学濃度を「1」としたときの各インクの光学濃度の比率を示している。また、図16におけるヘッドユニットの個数とは、全部で18個用意されているインクカートリッジ526a〜526rの内訳を示している。この図16に示した例では、黒色の濃度が異なる8種類のインクのうち、インク#1からインク#4のインクカートリッジを各1個、インク#5のインクカートリッジを2個、インク#6からインク#8のインクカートリッジを各4個使用する。また、重ね打ち許容回数とは、1つの画素に対して該当する濃度のインク液滴の重ね打ちが許容される回数である。
図17および図18は、この例で使用される2系列のインク組み合わせテーブルそれぞれの例(一部)を示す図である。各図17、図18では、各階調値に対して重ね打ちされるインクの種類と回数が示されている。図中の組み合わせ名は、その組み合わせを識別するために付けられた名称である。階調値は、「0」を透明(反射タイブの場合は白)、「4095」を黒とする。
図17および図18に示したように、この例で使用するインクの種類は、インク#1〜#8までの8種類である。図中のO.D.値の欄は、その階調値のO.D.値を示している。また、各インクの欄に、○印が1つある場合はその濃度のインクを1回、○印が2つある場合はその濃度のインクを2回重ね打ちすることを意味する。また、インクの欄が空欄の場合は、その濃度のインクを使用しないことを意味する。例えば図17に示すように、階調値1056に対しては、インク#2を1発、インク#7を2回重ね打ちする。このテーブルは、階調値0〜4095まで「40」または、その倍数毎に用意されている。
なお、図17および図18は、図面で示す都合上、2つに分割して示しているが、1つのテーブルであっても良いことは勿論である。すなわち、各階調値に対して、図17に示すA系列と、図18に示すB系列との2つの系列が用意されている。また、図17および図18から明らかなように、A系列では、使用する最高濃度をインク#7とし、B系列では、使用する最高濃度をインク#8として、組み合わせを構成している。
図19は、この例で使用される重ね打ちパターン振り分けテーブルの例(一部)である。図19(a)〜(d)は、それぞれ、階調値1024から階調値1027に対応する4×4画素のパターンを示している。これと同様なテーブルが、階調値0〜4095まで設けられている。
図19(a)の例を説明すると、4×4の○印は、図14中に示す4×4の各番地に対応している。白抜きと色つきの○印では、使用されるインク組み合わせが異なる。すなわち、階調値1024に対しては、1番地〜16番地のすべてに対して、図17または図18のO.D.値が0.768のインク組み合わせで重ね打ちすることを意味する。同様に、図19(b)に示された階調値1025に対しては、1番地のみ0.78、2番地から16番地までは、0.768で重ね打ちする。図19(c)の階調値1026、図19(d)の階調値1027も同様である。
この結果、この4×4のブロックの平均濃度は、平均濃度として示した値となる。すなわち、この4×4のブロックの平均濃度は、0.00075ずつ変化する。他の階調についても同様なテーブルが設けられている。そして、階調値が0〜4095まで変化するとき、0.00075または、その倍数毎にO.D.=0〜3.07まで変化するようになっている。
図20は、図19に示したパターンにおいて、ある画素に対して図17と図18に示したどちらの系列A,Bのどちらからインク組み合わせを選択する方法を説明するための図である。図20も図19と同様な重ね打ちパターン振り分けテーブルの例(一部)であるが、図17と図18の系列A,Bのどちらからインク組み合わせを選択するかという点のみに着目して簡略化されている。
なお、ここでは説明の便宜上、図19および図20で各テーブルを別々に示したが、図19のテーブルと図20のテーブルは別々に分けられている必要はなく、両方の情報を有するテーブルが1つあればよい。この場合、図19に示すテーブルで、O.D.値の選択を指示する数字に、系列Aと系列Bのどちらを選択するかの情報も一緒に記入されていれば良い。
図20では、各画素に対して図17に示した系列Aから選択するか、図18に示した系列Bから選択するかが色別に示されている。図20から明らかなように、階調値が増加した場合に、系列Bの組み合わせを使用する確率が次第に増加している。これは、画素にインク#8の画素形成要素が使用される確率が徐々に増加していることを意味している。ここでは、階調が16増えるごとにインク#8の出現割合が1/16ずつ増加している。平均化して考えると、階調が1増加するごとに、インク#8の画素形成要素の出現確率が増加する割合は、1/256である。
この場合、インク#8の記録濃度は0.768であるので、インクの濃度誤差を5%と想定すれば、このインクの濃度誤差は0.0384である。しかしながら、階調が1増加したときのブロック内での出現確率の増加率が1/256なので、ブロック内での平均濃度を考えると、濃度誤差は0.00015になる。
実験によれば、なだらかに変化するグレースケールを記録した場合、濃度誤差が0.003以上であるときに、人間の目が擬似輪郭として認識することができる。図21にこれを示す。図21(a)は、なだらかなグレースケールを記録した例である。濃度誤差が大きいと、図21(a)中の縦線のような擬似輪郭が現れる。図21(b)は、このグレースケールの濃度を表したグラフで、図21(b)に示すように、擬似輪郭の部分に凹凸が現れる。
濃度誤差は0.003に比べて0.00015は十分に小さい値であり、濃度誤差の影響で擬似輪郭が発生する可能性は無視できる。
また、階調が16(O.D.値で0.012)増加したときのインク#8のブロック内での出現確率の増加率は、1/16なので、ブロック内での平均濃度で考えると、濃度誤差は0.0384/16=0.0024になる。この値はグレースケールのムラの発生限界(実験値)の0.006に対して5%であり、十分に小さい。したがって、グレースケールのムラが発生する可能性もほとんどない。
仮にインクの濃度誤差を1%までに抑えることができたとする。(実際には、インクの濃度誤差を1%以下に小さくすることは困難である。)この場合、インク濃度誤差の影響で擬似輪郭が発生する可能性を低くするためには、階調が4(O.D.値で0.003)増加したときの、インク#8の画素形成要素の出現確率の増加率を、0.003/0.00768=0.39よりも小さくすれば良い。すなわち、階調が1増加するときのインク#8の出現確率の増加率を約1/10よりも小さくすれば擬似輪郭が見え難くなる。
同様に、インクの濃度誤差を1%までに抑えることができたとする。この場合、インク濃度誤差の影響でグレースケールのムラが発生する可能性を低くするためには、次のようにすればよい。すなわち、階調が16(O.D.値で0.012)増加したときの、インク#8の画素形成要素の出現確率の増加率を、0.006/0.00768=0.78よりも小さくすれば良い。すなわち、階調が1増加するときのインク#8の出現確率の増加率を約1/20よりも小さくすることで、グレースケールのムラが見え難くなる。
なお、図17および図18に示された組み合わせからも当然であるが、インク#8の画素形成要素の出現確率が増加すると、その分だけインク#7の画素形成要素の出現確率は減少していく。
[画像処理部]
次に、図13を参照して、画像処理部7での処理フローについて説明する。なお、以下に述べるプロセスは、ハードウェア(画像処理ボード)で実行するように構成することもできるし、ソフトウェアで実行するように構成することもできる。ソフトウェアで実行する場合には、画像処理部7は存在せず、制御プログラム群の中に画像処理プログラムを格納し、CPU3の制御により、この画像処理プログラムが実行されることで、以下のプロセスが実行される。
ガンマ補正処理11では、画像入力部1で入力された画像信号CVを、用意されたガンマ補正変換テーブル4aを用いて濃度を表す信号CDに変換して、イメージメモリ6に格納する。この実施形態では、CD値のレベル分けを、12bitとしている。
前段処理12では、イメージメモリ6の画像に対して、拡大補間処理、画像回転、フォーマッティングなどの処理を行う。注目画素選択13では、イメージメモリ6の記憶領域内のこれから処理をしようとする1画素を選択し、濃度データCDを得る。
ブロック内番地参照14では、ブロック内番地指定テーブル4bを参照して、処理しようとする画素がブロック内の何番地であるかのデータを得る。重ね打ちパターン振り分けテーブル4cの該当CD値、該当番地参照15では、画素の番地とCD値から、重ね打ちパターン振り分けテーブル4cを参照して、画素のO.D.値を得る。
インク組み合わせテーブル参照15’では、上で得られた画素毎のO.D.値に従い、インク組み合わせテーブル4dを参照して、該当画素のインク組み合わせを得る。インク分配処理16では、得られたインク組み合わせに従い、各濃度のインクの吐出、不吐出を示す2値信号を決定し、更にこれを所定の規則により、各ヘッドの吐出、不吐出の2値信号を決定して、各記録ヘッド毎のビットプレーンに記録する。
以上の処理を行うことにより、注目した1画素の処理が終了する。そして、画像の濃度データCDを元に、上述した14、15、16の処理を所定の領域に含まれる画素の全てについて繰り返すことにより、それぞれの記録ヘッドに対して各画素ごとに吐出、不吐出を示す2値信号d1,d2,d3,・・・が形成される。
ここで、所定の領域を、記録しようとする1ページ全体として、1ページ分のビットプレーンを完成させた後に、以下に述べる記録のプロセスに移行しても良い。あるいは、1ページを何分の1かに分割し、分割した領域ごとにビットプレーンを完成させ、まずこの領域の記録を行った後、次の領域の処理に移っても良い。後者の場合、それぞれのビットプレーンを更に複数に分け、前の領域の記録プロセスを行っている間に、次の領域のビットプレーンを作製するようにしても良い。
以上のような処理を行った後、記録が行われる。詳細には、図8中の左方向から、不図示の手段によりシート501がローラ502,503の間に送り込まれる。続いて、シート501は、モータ507が回転駆動することによって、所定距離ずつ間欠的にX方向に送られる。シート501が停止している間に、モータ521が回転し、キャリッジ512をY方向に一定の速度で移動させる。キャリッジ512上の記録ヘッドが、シート501の上を通過する間に、図12、図13の記録制御部により、画像信号に対応したノズル吐出指令信号が送られ、この信号に従って各ノズルから選択的にインク液滴が吐出される。
記録ヘッドがシート501の上を通過して、シート501の上から離れた位置にある間に、モータ507がシート501を所定距離X方向に移動して停止する。ここで再びモータ521がキャリッジ512を所定速度で移動させ、同様に選択的にインク液滴を吐出させる。以下、このような動作を繰り返すことで、最終的にシート501上に所望の画像が記録される。記録が終了したシート501は、ローラ504,506によって図8中の左方向に搬送され、続いて不図示の排出機構によって図8中の左方向に排出される。
この例では、画素密度600dpi、最小記録濃度ステップ(濃度負荷ステップ)を0.012としている。また、1ドットのインク液滴の量は、約8pl、1画素は4ドット以下で形成される。すなわち、1画素のインク量は約32pl以下である。このインクジェット記録装置によって、実際に胸部X線画像を記録したところ、擬似輪郭およびムラの発生が抑制されて画質が改善された画像が得られた。
特開平10−324002号公報 特開2002−144607号公報
しかしながら、上述したような従来のインクジェット記録装置は、18個のヘッドユニットを備えており、構成が複雑である。一例としては、3個のヘッドユニットずつで1つの記録ヘッドが構成され、このような記録ヘッドが6個並べられて構成されている。この構成の場合、6個の記録ヘッド間の相対位置精度がずれていた場合、画像に悪い影響がでるため、各記録ヘッドの相対位置を高精度に調整する必要があった。
一方、近年のインクジェット記録装置が備える記録ヘッドの性能が向上し、6個〜7個程度のヘッドユニットを、1つのコンポーネントとしてまとめた記録ヘッドが開発されている。このような記録ヘッドは、インクジェット記録装置の記録速度を高速化するために、ヘッドユニットを構成するノズルの数が、従来に比べて飛躍的に多くなっている。一例としては、1280ノズルで1つのヘッドユニットが構成されている。このようなヘッドユニットは、ノズルの吐出量も、従来の3個のヘッドユニットが一体化された3ヘッドユニット一体型記録ヘッドが8plであるのに対して、4〜5plと少なくなっている。このため、より一層、粒状性が目立たない画像が記録できるようになった。
通常、このような記録ヘッドの一例としては、6個のヘッドユニットを有し、各ヘッドユニットが、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、淡シアン、淡マゼンタの6色のインクを吐出するように構成されている。あるいは、記録ヘッドは、7個のヘッドユニットを備え、上述の6色のインクに加えて、淡イエローまたは、淡ブラックのインクを吐出するように構成されている。
一般に、記録ヘッドは、量産ラインで大量生産されることで、1個当たりの単価を安く製造することができる。そのため、上述のような医療診断用画像用途の記録装置においても、そのように、大量生産されている記録ヘッドを使用できれば、価格的に有利である。また、このような6個〜7個のヘッドユニットが一体化された記録ヘッドを使用することで、従来のインクジェット記録装置で行われている、記録ヘッド相互間の相対位置合わせの必要がなくなる。
そこで、本発明は、モノクロ画像の高階調化を図り、記録ヘッドの生産性を向上することができるインクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明に係るインクジェット記録ヘッドは、吐出口から被記録材にインクを液滴として吐出するインクジェット記録ヘッドにおいて、同一色で同一濃度のインクを吐出する複数の吐出口と、これら複数の吐出口にインクを供給する共通の液室と、を有するヘッドユニットを少なくとも3個備える。また、各ヘッドユニットは、それぞれ濃度が異なる3段階以上のモノクロインクのうちからいずれかのインクを吐出する。そして、濃度が異なるモノクロインクの各濃度を、濃度が低い方から順にd1、d2、d3、・・・dn、但し、n:自然数とし、濃度dnと、濃度dn-1との濃度比をDnとしてdn=Dn×dn-1であるとき、D2>Dn+2の関係を満たしている。
上述したように本発明によれば、モノクロ画像の高階調化を図り、記録ヘッドの生産性を向上することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[インクジェット記録装置について]
図1は、インクジェット記録装置の要部構成を示す図である。
本実施形態のインクジェット記録装置は、同一色で同一濃度のインクを吐出する複数の吐出口と、これら複数の吐出口にインクを供給する共通の液室と、を有するヘッドユニットを少なくとも3個備えている。そして、各ヘッドユニットは、それぞれ濃度が異なる3段階以上のモノクロインクのうちからいずれかのインクを吐出する。各ヘッドユニットが吐出する濃度が異なるモノクロインクの各濃度を、濃度が低い方から順にd1、d2、d3、・・・dn(但し、nは自然数)としたとき、dn=N×d1、(但し、Nは自然数)の関係を満たしている。また、本実施形態のインクジェット記録装置は、濃度dnと、濃度dn-1との濃度比をDn(但し、Dnは自然数)として、dn=Dn×dn-1を満たしている。そして、本実施形態のインクジェット記録装置は、各濃度比が、D2>Dn+2(式1)の関係を満たすとともに、Dn+2≧Dn+3(式2)の関係を満たしている。
本実施形態のインクジェット記録装置として、濃度が異なる5種類のインクを用いて印字を行う構成について説明する。このインクジェット記録装置は、各ヘッドユニットからインク#1、#2、#3、#4、#5、#5を吐出させる吐出制御信号に応じて、この吐出制御信号に対応するインク吐出口列からインクを吐出させて、多階調画像を形成する。不図示の遅延回路によって、各インク吐出列から同じ画素に重ね打ちするタイミングがとられる。
キャリッジ40上には、6個のヘッドユニット41H1〜41H6が設けられている。それぞれのヘッドユニット41Hは、インクを吐出する吐出口列を有しており、各ヘッドユニット41H1〜41H6の吐出口列は所定の間隔をあけて設置してある。各ヘッドユニット41H1〜41H6の対応するノズル列へのインクはインクカートリッジ42C1〜42C6から供給されている。これらインクカートリッジ42C1〜42C6は、インク#1、#2、#3、#4、#5、#5を供給するインクカートリッジである。そして、各インク#1、#2、#3、#4、#5は、その濃度比が、濃度が低い方から順に、ほぼ、1:4:8:16:32の比率となっている。図に示すように、インク#1〜#4を吐出するヘッドユニット41H1〜41H4は各1個であり、インク#5を吐出するヘッドユニット41H5,41H6は、2個である。
本実施形態では、インク#1〜#5の濃度比が、1:4:8:16:32に設定されているので、各濃度のインクにおける濃度比Dnは、D2=4、D3=2、D4=2、D5=2となる。したがって、上述の式1,2で示したように、D2>D3、D2>D4、D2>D5、かつ、D3≧D4、D4≧D5の関係を満たしている。
ヘッドユニット41Hへの制御信号などはフレキシブルケーブル43を介して送られる。透明フィルム44は、不図示の搬送ローラを経て排紙ローラ45に挟持され、搬送モータ46の駆動に伴い矢印方向に送られる。キャリッジ40は、ガイドシャフト47、およびリニアエンコーダ48によって移動可能に支持されている。キャリッジ40は、駆動ベルト49を介してキャリッジモータ50の駆動により上述のガイドシャフト47に沿って往復運動させられる。
上述したヘッドユニット41Hのインク吐出口の内部(液路)には、インク吐出用の熱エネルギーを発生する発熱素子(電気・熱エネルギー変換体)が設けられている。リニアエンコーダ48の読み取りタイミングに伴い、発熱素子を記録信号に基づいて駆動し、シート上にインク#1、#2、#3、#4、#5のインク液滴を飛翔、付着させることで画像を形成する。
記録領域外に設定されたキャリッジ40のホームポジションには、図1に示すように、キャップ部51Cを持つ回復ユニット52が設置されている。記録を行わないときには、キャリッジ40をホームポジションに移動させて、キャップ部51Cの各キャップ51C1〜51C6によって、これら各キャップ51C1〜51C6に対応するヘッドユニット41Hのインク吐出口面を密閉する。これによって、インク溶剤の蒸発に起因するインクの固着あるいは塵埃などの異物の付着などによる目詰まりが防止される。
また、キャップ部51Cのキャッピング機能は、記録頻度が低いインク吐出口の吐出不良や目詰まりを解消するために、インク吐出口から離れた状態にあるキャップ部51Cへインクを吐出させる空吐出に利用される。また、キャップで密閉した状態で不図示のポンプを作動させ、インク吐出口からインクを吸引し、吐出不良を起こした吐出口の吐出回復に利用される。
また、キャップ部51Cの隣接位置に不図示のブレード、拭き部材を配置することによって、ヘッドユニット41Hのインク吐出口形成面をクリーニングすることが可能である。
これらのヘッドユニット41Hは、図のX方向に1200dpiピッチでドットを打ち込むことができるように構成されている。また、ヘッドユニット41Hは、Y方向にも、1200dpiピッチで打ち込むことができるように構成されている。したがって、ヘッドユニット41Hは、最大1200×1200dpiの密度でドットを打ち込むことができるように構成されている。
1画素を600×600ppiとした場合、1画素に4個のドットを打ち込むことができる。インク#1〜#4を吐出するヘッドユニット41Hは1個なので、それぞれ、インク#1〜#4の4個のドットを打ち込むことができる。インク#5を吐出するヘッドユニット41Hは2個なので、それぞれ、インク#5の8個のドットを打ち込むことができる。
インク#5を吐出するヘッドユニット41Hが2個設けられる理由を以下に説明する。
インクに含まれる色材(染料や、顔料)の比率を上げれば、少ない打ち込み量で濃度が高い画像が記録できるが、ヘッドからインクを吐出する特性や、インクの保存性の制限があり、インクに含まれる色材の比率には制限がある。例えば、染料を色材として使用する場合、その比率は、4%〜5%程度であることが望ましい。実験によると、この程度の比率のインクを用いて、1個のドットの吐出量が3pl〜7plの場合、600×600ppi当たり、4個のドットで記録できる濃度は、透明フィルムの使用時、O.D.値が約1.5前後であった。他方、医療診断用画像の場合、最高濃度は、透明フィルムの場合、O.D.値が3以上を要求される。
図13に示すように、1つのヘッドユニット41Hには、1つのビットプレーンが用意されている。1つのヘッドユニット41Hに、2つのビットプレーンを用意することで、インク#5を600×600ppi当たり、8個のドットを重ね打ちすることができる。しかし、この場合には、記録ヘッドを走査させる回数を2倍にする必要があり、スループットが遅くなってしまう。そこで、インク#5のヘッドユニット41Hを2個用意(ビットプレーンも2つ)することで、記録ヘッドの走査回数を増加させることなく、インク#5を600×600ppi当たり、8個のドットを重ね打ちすることができる。これによって、O.D.値が3の濃度の記録を行うことが可能になる。
濃度が更に薄いインクを多数回重ね打ちすることによっても、同じ効果が得られる。しかし、この場合には、O.D.値が3の濃度を得るためには、1画素に打ち込むドット数が多くなり過ぎるため、フィルムがインクを十分に吸収できずにインクがあふれてしまう。
すなわち、このようなフィルムは、PET(ポリエチレンテレフタラート)ベースに、インクを吸収する多孔質層が表面にコーティングされて作られている。コーティング層の厚さは、製造上の品質を維持するために制限されており、打ち込まれたインクを吸収できる量には限度がある。
例えば、600×600ppi当たり、10個のドットを重ね打ちする場合、1つのドットの量を4.5plとした場合、インクの量は、平方インチ当たり、1.62×10―5lとなるが、現在の生産技術では、この程度のインクの量が限界である。
また、例えば、CTやMRIなどの画像は、黒の部分が多いが、このような画像を記録すると、インク#5のヘッドユニットのノズルからインクを吐出する頻度が高くなる。インク#5のヘッドユニットを2個搭載することで、1つ当たりのノズルからインクを吐出する頻度を半分に減らすことができる。上述したように、6個のヘッドユニット41Hが、1つの記録ヘッドに一体に構成されている。このため、いずれかのヘッドユニットのノズルの使用頻度が偏って多いと、このヘッドユニットが使用できなくなったときに、他のヘッドユニットがまだ使用できるにもかかわらず、この記録ヘッドが使用できなくなり、記録ヘッドの寿命が短くなる。
また、インク#5のヘッドユニットを2個用意することで、600×600ppi当たり4個以下のインク#5のドットを打ち込む際にも、インク#5の第1ヘッドユニットとインク#5の第2ヘッドユニットとから、半分ずつ重ね打ちすることができる。これによって、ノズルのよれの影響を軽減できる。すなわち、ノズルのよれの影響を軽減するために、複数回例えば、4回の走査(4パス)や8回の走査(8パス)でノズルの幅分の記録を行うような方法が採られるが、この場合、インク#5は、4パスであっても、8パス相当の改善が期待できる。
処理フローは、従来例の処理フローと同じであるが、重ね打ち振り分けテーブルが異なる。重ね打ち振り分けテーブルを図2に示す。図2で、CD値は、画像データの階調を表す値である。最上段の横列は、ブロック内の番地を示す。図2で、1から4096までの各階調に対し、各番地に打ち込まれるドットのインク種が各行列の交点に記されている。×印はインクを打ち込まないことを示す。例えば、階調1の1番地には、インク#1を1個だけ打ち込むことを示す。同様に階調1345の1番地には、インク#5、#4、#3、#2、#1をそれぞれ、1個、2個、2個、1個、1個の計7個打ち込むことを示している。本実施形態の例では、1画素に8個まで重ね打ちできるように設計されている。
次に、インクの濃度比を1:4:8:16:32にする理由を説明する。
図3は、600×600ppiの1画素に、これらのインクの組み合わせで、何段階の濃度を表すことができるかを説明するための図である。図3において、左端の列は、濃度の段階を表す。左端から右の8列は、1画素に打ち込むドットを示しているが、説明のために、インク#1、#2、#3、#4、#5を1、4、8、16、32で示している。透明フィルムに重ね打ちする場合、加成性、すなわち、濃度は、1画素当たり打ち込まれたインクに含まれる色材の合計に比例する、ことを仮定すれば、これらの数字を合計すれば、それが濃度に比例する。実際に透明フィルムの場合には、ほぼ、加成性が成り立つことは、実験により確かめられている。
図3は、1画素に打ち込まれる色材の合計値が1から1ずつ増加するように、作製されている。図3に一部を示すように、合計値が1から126までは、1ずつ増加するように構成できるが、合計値127は、重ね打ちドット数8個の制限の下では、構成不能である。以下同様にして、合計値256まで作製すると、192段階が構成可能であり、構成不能のところが、64段階ある。同様にして、重ね打ちドット数9個の制限の下では、218段階が構成可能であり、38段階が構成不能である。
インクの濃度比を1:4:8:16:32とする第1の理由は、より一層少ない濃度の種類で、構成可能な濃度段階を多くするためである。
図4は、インクの濃度比を1:4:8:16:32とする第2の理由を説明するための図である。
図4は、図3と同様の表を示しているが、A系列と、B系列と類似のものが2つ記されている。A系列とB系列とを比較すると、130の項がA系列は、8インク2個で構成されているが、B系列では、16インク1個で構成されている。他の部分は同じである。すなわち、同じ「130」という濃度を表現するのに、ほぼ同じ組み合わせでA系列,B系列の2種が可能である。表現したい濃度が高くなるにつれて、使用するインクを濃度が低いものから、濃度が高いものに順次、切り替えていく必要がある。しかしながら、この切り替わりの際に、組み合わせが大きく変わった場合、インクの濃度誤差の影響が重なって、表現する濃度が実際の設定値から大きくずれてしまう。図3に示すように、一部のインクが変わるだけで、インクの切り替わりができるため、インクの濃度誤差の影響を少なくすることができる。言い換えると、濃度が高いインクを、濃度が低いインクの倍数関係にすることでこれを実現できる。
次に、濃度比を1:4:8:16:32とする第3の理由を以下に説明する。上述の理由によると、1:2:4:8:16:32の濃度比が良いが、この濃度比だと、インクの種類が6種類になってしまい、最高濃度のインクを2個搭載すると、ヘッドユニットの個数が7個になってしまい、使用できるヘッドが制限されてしまう。すなわち、6個のヘッドユニットが一体化されたヘッドを使用できなくなる。そこで、濃度比を1:4:8:16:32とすると、インク#1からインク#4に切り替わる際、図2に示すように(段階4⇒段階5)多くのドットが変化してしまうが、ここは、濃度が低いため、インク濃度誤差の影響が現れ難く、問題にならない。
すなわち、インク濃度誤差の影響が少なく、かつ、ヘッドユニットの個数を6個に減らすことができる。
[記録制御部の構成]
図5に、この例の記録制御を行う構成のブロック図を示す。図5に示す構成は、図12に示した構成とほぼ同様であるが、インク組み合わせテーブルが削除されている。本実施形態のこの例では、重ね打ちパターン振り分けテーブルに、図12に示したインク組み合わせテーブルの機能も含まれている。
[画像処理部]
図6に、画像処理部7での処理フローを示す。なお、以下に述べるプロセスは、ハードウェア(画像処理ボード)で実行するように構成することもできるし、ソフトウェアで実行するように構成することもできる。ソフトウェアで実行する場合には、画像処理部7は存在せず、制御プログラム群の中に画像処理プログラムを格納し、CPU3の制御により、このプログラムが実行されることで以下のプロセスが実行される。
図6に示す処理フローは、図13に示した処理フローと、ほぼ同様であるが、インク組み合わせテーブル参照4dのステップが削除されている。
以上のような処理を行った後、記録が行われる。以後のプロセスは、従来例と同様であるので、説明を省略する。
(第2の実施形態)
インク濃淡の段階および、濃度比は、第1の実施形態で説明した目的、効果を逸脱しない範囲で、他の選択も可能である。インク濃淡の段階および濃度比の他の例をいくつか以下に示す。
(1) 濃淡の段階;4段階、濃度比;1:4:16:32
この場合は、濃度比4から濃度比16のインクに移る部分で、濃度誤差の影響が若干出やすくなるが、インクの種類が減り、より一層簡素化される。インクの種類が減った分、濃度が高いヘッドユニットの個数を増加させると、表現可能な最高濃度を向上させることができる。
(2) 濃淡の段階;5段階、濃度比;1:3:6:12:24
この場合は、最高濃度と最低濃度の比が小さくなるので、表現可能な階調数が減少するが、特に、低濃度域での濃度誤差の影響は、より一層少なくなる。
(3) 濃淡の段階;3段階、濃度比;1:8:32
(1)の場合と同様の欠点と効果がある。
(4) 濃淡の段階;5段階、濃度比;1:4:12:24:32
濃度誤差の影響が若干出やすくなるが、表現可能な最高濃度が高くなる。すなわち、1画素に10回重ね打ち可能とすると、濃度比32のインクを8回、濃度比24のインクを2回重ね打ちすることができる。同じ条件で、第1の実施形態のインクジェット記録装置では、濃度比32のインクを8回、濃度比16のインクを2回重ね打ちする場合が最高濃度であるから、本実施形態は、第1の実施形態よりも更に濃い濃度を表現可能である。
(他の実施形態)
以上説明した実施形態で採用されるインクジェットの方式については、特に制限はない。また、上述した実施形態では、液体のインクを用いる例を述べたが、固形のインクを溶かして吐出するものでもよい。この場合は、固形のインクを交換することでインクの補給が行われる。
また、記録方式として、シートを間欠送りさせてシートが停止している間にシート送り方向と交差する方向に記録ヘッドを移動させて記録するシリアル記録方式を採用する記録装置を例に挙げて説明したが、本発明はこの記録方式に限定されるものではない。すなわち、シートを定速で送り、シートの送り方向と交差する方向のシート幅に亘って設けられた、いわゆるフルラインタイプの記録ヘッドを備え、シートが定速で送られる間に記録を行う方式でも良い。この記録方式の場合は、それぞれ異なるインクについてフルラインタイプの記録ヘッドが設けられる。
さらに、インクの供給方式は、図1に示すようなカートリッジ方式に限定されない。例えば、キャリッジ上とは別にインクタンクが設けられ、インクタンクからチューブでヘッドにインクを供給する方式でも良い。また、使用量の多いインクのみチューブ供給とし、それ以外はカートリッジ方式としても良い。
以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザー光等)を備えている。そして、このように、熱エネルギーによってインクの状態変化を生起させる方式を用いることで、記録の高密度化、高精細化を達成することができる。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である。特に、オンデマンド型の場合、液体(インク)が保持されている、シートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応して膜沸騰を越える急速な温度上昇を与える駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生させる。これによって、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成することができるので有効である。
この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体の吐出が達成でき、より好ましい。
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
記録ヘッドの構成としては、上述の各米国特許明細書に開示された吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)が含まれる。また、この構成の他に、熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書に開示された構成も本発明に含まれる。加えて、記録ヘッドは、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報に基づく構成にされても良い。さらに、記録ヘッドは、熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づく構成にされても良い。
さらに、記録装置が記録可能な被記録材の最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した各明細書に開示されているような複数個の記録ヘッドの組み合わせによって、記録ヘッドの長さを満たす構成に限定されるものではない。フルラインタイプの記録ヘッドとしては、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成が採られても良いことは勿論である。
加えて、記録ヘッドとしては、上述の実施形態の記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドの構成に限定されるものではない。記録ヘッドとしては、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドが用いられてもよい。
また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
以上説明した実施形態では、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良い。あるいは、インクジェット方式では、インク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば良い。
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても、本発明には、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によって液化されたインクが吐出されるものや、被記録材に到達する時点で既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクも適用可能である。
このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に開示されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用されてもよい。
また、本発明の目的は、上述の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードが格納された情報記憶媒体を、システムあるいは装置のコンピュータに供給し、プログラムコードが実行されることによっても達成されることは勿論である。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することによって、上述した実施形態の機能が実現される構成に限定に限定されるものではない。本発明には、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは勿論である。
さらに、情報記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに装着された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットの処理によって、上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは勿論である。この場合、機能拡張カードや機能拡張ユニットが備えるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づいて、その機能拡張カードや機能拡張ユニットが備えるCPUなどが実際の処理の一部または全部が行われる。
本発明を記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、上述した(図2、図12、図13に示した)テーブルや処理フローに対応するプログラムコードが格納されることになる。
以上説明したように本実施形態のインクジェット記録装置によれば、6個から7個のヘッドユニットが一体化された一体型の記録ヘッドを使用して、透明フィルムに濃度でO.D.値が3以上の記録を行うことが可能となる。
したがって、本実施形態のインクジェット記録装置は、例えば医療診断用画像のような、高諧調が要求されるモノクロ画像を記録するために適用されて好適である。
また、本実施形態のインクジェット記録装置は、複数のヘッドユニットを有するインクジェット記録ヘッドを備えることで、生産性の向上を図ることができる。
第1の実施形態のインクジェット記録装置の要部を示す図である。 第1の実施形態のインクジェット記録装置の重ね打ちパターン振り分けテーブルの一例を示す図である。 重ね打ちパターン振り分けテーブルを説明するための図である。 本発明に係る効果を説明するための図である。 記録制御部の構成を示すブロック図である。 記録制御部の画像処理部での処理フローを示す図である。 従来のインクジェット記録装置の要部を示す図である。 従来のインクジェット記録装置を矢印A方向から見た側面図である。 キャリッジを上方向から示す平面図である。 記録ヘッドの吐出面を示す平面図、およびシートにインクが打込まれた状態を示す平面図である。 キャリッジを下側から見た図である。 記録制御部の構成を示すブロック図である。 記録制御部の画像処理部での処理フローを示す図である。 画像をブロックに分割する例を示す図である。 1つのブロック内の画素構成の例を示す図である。 従来のインクジェット記録装置で使用する8種類のインクの例を示す図である。 従来のインクジェット記録装置で使用するインク組み合わせテーブルの一例を示す図である。 従来のインクジェット記録装置で使用するインク組み合わせテーブルの他の例を示す図である。 従来のインクジェット記録装置で使用される重ね打ちパターン振り分けテーブルの一例を示す図である。 従来のインクジェット記録装置で使用される重ね打ちパターン振り分けテーブルの他の例を示す図である。 透明フィルム上に記録されたグレースケールを説明するための図である。
符号の説明
20 画像
21 ブロック
22 画素
41H1〜41H6 ヘッドユニット
42C1〜42C6 インクカートリッジ
44 透明フィルム
501 透明フィルム
502 擬似輪郭
501 シート
513a〜513r 記録ヘッド
514 ノズル
526a〜526r インクカートリッジ

Claims (14)

  1. 吐出口から被記録材にインクを液滴として吐出するインクジェット記録ヘッドにおいて、
    同一色で同一濃度のインクを吐出する複数の前記吐出口ノズルと、該複数の吐出口にインクを供給する共通の液室と、を有するヘッドユニットを少なくとも3個のヘッドユニットとを備え、
    前記各ヘッドユニットは、それぞれ濃度が異なる3段階以上のモノクロインクのうちからいずれかのインクを吐出し、
    前記濃度が異なるモノクロインクの各濃度を、濃度が低い方から順にd1、d2、d3、・・・dn、但し、n:自然数とし、濃度dnと、濃度dn-1との濃度比をDnとしてdn=Dn×dn-1であるとき、
    2>Dn+2の関係を満たしているインクジェット記録ヘッド。
  2. n+2≧Dn+3の関係をさらに満たしている請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 前記ヘッドユニットの個数は6個または7個である、請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 前記濃度が異なる段階は5段階または6段階である、請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 前記濃度が異なるモノクロインクの各濃度dnは、濃度が低い方から、1:4:8である、請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  6. 前記濃度が異なるモノクロインクの各濃度dnは、濃度が低い方から、1:4:8:16:32である、請求項4に記載のインクジェット記録ヘッド。
  7. 1つの前記ノズルからのインクの吐出量は3plから7plの範囲である、請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  8. 前記入力画像データにおける1画素を複数個のインクドットで形成する、請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  9. 前記入力画像データにおける画素ピッチは、500×500ppiから800×800ppiの範囲である、請求項8に記載のインクジェット記録ヘッド。
  10. 前記入力画像データにおける1画素を4個から12個の範囲のインクドットで形成するとともに、該1画素の表現階調を100階調以上とする、請求項9に記載のインクジェット記録ヘッド。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドを用いて被記録材にモノクロ画像を記録する、インクジェット記録装置。
  12. 透明な前記被記録材に画像の記録を行う、請求項11に記載のインクジェット記録装置。
  13. 吐出口から被記録材にインクを液滴として吐出して、前記被記録材に画像を記録するインクジェット記録方法において、
    同一色で同一濃度のインクを吐出する複数の前記吐出口を有する、少なくとも3個のヘッドユニットの各々が、それぞれ濃度が異なる3段階以上のモノクロインクのうちからいずれかのインクを吐出し、前記濃度が異なるモノクロインクの各濃度を、濃度が低い方から順にd1、d2、d3、・・・dn、但し、n:自然数とし、濃度dnと、濃度dn-1との濃度比をDnとしてdn=Dn×dn-1であるとき、D2>Dn+2の関係を満たすようにして前記被記録材にモノクロ画像を記録するインクジェット記録方法。
  14. n+2≧Dn+3の関係をさらに満たすようにして前記被記録材にモノクロ画像を記録する請求項13に記載のインクジェット記録方法。
JP2006002646A 2006-01-10 2006-01-10 インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置 Pending JP2007182026A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006002646A JP2007182026A (ja) 2006-01-10 2006-01-10 インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006002646A JP2007182026A (ja) 2006-01-10 2006-01-10 インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007182026A true JP2007182026A (ja) 2007-07-19

Family

ID=38338500

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006002646A Pending JP2007182026A (ja) 2006-01-10 2006-01-10 インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007182026A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009154062A (ja) * 2007-12-25 2009-07-16 Panasonic Electric Works Co Ltd 板状建材の表面塗装方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009154062A (ja) * 2007-12-25 2009-07-16 Panasonic Electric Works Co Ltd 板状建材の表面塗装方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3762117B2 (ja) 記録装置および記録方法
JP4298127B2 (ja) 画像記録方法、画像記録装置、該画像記録装置の制御方法、コンピュータ可読記憶媒体及び画像処理方法
JP2007331352A (ja) インクジェット記録装置、インクジェット記録装置の記録制御方法、プログラムおよび記憶媒体
JP3884993B2 (ja) 画像記録装置および画像記録方法
JP2004074510A (ja) 記録装置及びテストパターン記録方法
JP2000094662A (ja) 記録装置及びその制御方法、コンピュ―タ可読メモリ
JP2005324542A (ja) インクジェット記録装置、および該装置の制御方法
JP3251530B2 (ja) インクジェット記録方法及び装置
JP4979485B2 (ja) インクジェット記録装置
JP5776348B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP2004142452A (ja) インクジェット記録方法及び装置、プログラム
JP2002361854A (ja) インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法
JP2000025210A (ja) 記録装置及びその制御方法、コンピュータ可読メモリ
JP2008307722A (ja) 記録装置及びその記録方法
JP4235569B2 (ja) 記録方法及び記録装置
JP2006231907A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、印刷装置、印刷方法、プログラム、および、記録媒体
JP2005177992A (ja) インクジェット記録システム
JP4763981B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
US8579400B2 (en) Information processing apparatus and information processing method
JP2007182026A (ja) インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置
JP2000025208A (ja) 記録装置及びその制御方法、コンピュータ可読メモリ
JP4217708B2 (ja) 記録装置および記録方法
JP4411028B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録システム
JP2006231735A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、制御プログラムおよび記録装置
JP4262246B2 (ja) 画像記録装置およびその制御方法