JP2007181346A - 電動機及びそのロータコア並びに電動機を製造する方法 - Google Patents

電動機及びそのロータコア並びに電動機を製造する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007181346A
JP2007181346A JP2005378489A JP2005378489A JP2007181346A JP 2007181346 A JP2007181346 A JP 2007181346A JP 2005378489 A JP2005378489 A JP 2005378489A JP 2005378489 A JP2005378489 A JP 2005378489A JP 2007181346 A JP2007181346 A JP 2007181346A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor core
magnetic pole
center
electric motor
boundary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005378489A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4464352B2 (ja
Inventor
Takashi Okamoto
敬 岡本
Takuya Maeda
拓也 前田
Takeshi Furuya
剛 古屋
Yoshitaro Takimoto
芳太郎 滝本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fanuc Corp filed Critical Fanuc Corp
Priority to JP2005378489A priority Critical patent/JP4464352B2/ja
Publication of JP2007181346A publication Critical patent/JP2007181346A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4464352B2 publication Critical patent/JP4464352B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】ロータコアの性能にほとんど影響を与えることなく、電動機を製造する際に生じるスクラップの処理を容易にする。
【解決手段】電動機10は、外周面が複数の孤状磁極面18に分割されており、中心から各磁極面18までの距離が各磁極面18の中央において最も大きく且つ隣接する磁極面18の境界部24において最も小さくなっているロータコア14と、ロータコア14の外周面から間隔をあけてロータコア14を取り囲む内周面を有したステータコア12とを備える。ロータコア14は、境界部24のうちの少なくとも二つに、ブランク材料を打ち抜き加工することにより形成され且つロータコア14の半径方向に延びる突起26を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ロータコア、電動機及びその製造方法に関し、特に磁石内部埋め込み型のロータコア、それを備える電動機及びその製造方法に関する。
一般に、磁石内部埋め込み型(IPM)の電動機では、ロータコア(回転子)の外周面が複数の磁極面に分割されており、各磁極面の中央点における接線方向に長辺が向くように形成された細長い磁石装着孔又は各磁極の境界に沿って半径方向に長辺が向くように形成された磁石装着孔に永久磁石が挿入される。
また、ロータコアの各磁極面は、特許文献1に記載のように、各磁極面の外径が各磁極面の中央部において最も大きく且つ隣接する磁極面の境界部において最も小さくなるような弧形状を有している。このように、磁極面中央におけるロータコアの外周とステータコアの内周との間隙を小さくすることにより電動機のトルクを大きくすると共に、磁極面の周方向両端部(隣接する磁極面の境界部)におけるロータコアの外周とステータコアの内周との間隙を大きくすることにより電動機のインダクタンスを小さくするようにし、電動機の性能の向上を図っている。
一方、ステータコアの内周面には、複数のスロットが設けられており、このスロット内に巻線を巻いて電磁石を形成できるようになっている。
上記のような電動機のロータコア及びステータコアの製造工程では、まず、ステータコアの外周形状と同じ外周形状を有した電磁鋼板などの平板状のブランク材料100を用意し、図9に示されているように、ブランク材料100に永久磁石を挿入するための磁石装着孔102をプレス加工(打ち抜き加工)により形成した後、図10に示されているように、第1の金型(図示せず)を用いて、ロータコアの外周に沿った形状にブランク材料102を打ち抜き加工し、図12に示されているような磁石装着孔を設けられたロータコアプレート104を作成する。次いで、第2の金型(図示せず)を用いて、ステータコアの内周面に沿った形状にブランク材料100を打ち抜き加工し、図11に示されているように、内周部に複数のスロット106が設けられたステータコアプレート108を作成する。このとき、図13に示されているように、内周面の形状がロータコアの外周形状に等しく且つ外周面の形状がステータコアの内周形状に等しい環状のスクラップ110が生成される。
そして、上記のように作成したロータコアプレート104を複数積層した後、磁石装着孔102に永久磁石を挿入することにより、ロータコアを完成させる。また、上記のように作成したステータコアプレート108を複数積層した後、スロット106に巻線を巻き付けることにより、ステータコアを完成させる。
特開2002−10541号公報
近年、電動機は大型のタイプのものの需要が増加してきている。電動機が大型化すると、電動機に使用されるロータコア及びステータコアが大型化するだけでなく、製造工程で生成されるスクラップも大型化することになる。通常、プレス機械では、金型の下方にスクラップを回収するためのスクラップ回収穴が設けられている。ところが、スクラップが大型化すると、スクラップがスクラップ回収穴に詰まりやすくなる問題が生じる。
この問題を解決する手法としては、一般に、スクラップを折り曲げる方法(第1の方法)、スクラップ回収穴の寸法を大きくする方法(第2の方法)、スクラップを小片に分割する方法(第3の方法)が考えられる。しかし、第1の方法では、プレス加工の工程にスクラップを折り曲げる工程が追加され、製造工程数が増加するので、製造コスト上好ましくない。また、金型等にスクラップを折り曲げるための複雑な機構を備える必要が場合もあるが、これも金型が複雑かするためにメンテナンス性等から好ましくない。さらに、第2の方法では、スクラップの形状又は寸法に合わせてスクラップ回収穴の寸法を決定するので、確実にスクラップを回収できるが、プレス機械の大きな設計変更を伴うことになるので、費用的及び時間的に好ましくない。
また、第3の方法では、スクラップを分割するための分割用スリットを形成する工程を独立した工程として追加すると、第1の方法と同様に製造工程数が増加してしまうので、磁石装着孔の形成と同時に分割用スリットの形成を行うことが好ましい。このとき、分割用スリットがブランク材料のロータコアプレートを形成することになる部分の外側手前で終端してしまうと、スクラップが分割されないことになる。また、図14に示されているように、分割用スリット112がロータコアプレートを形成することになる部分114の外周を越えてその内側まで延びて終端すると(図14(a)、その後に第2の金型でロータコアの外周に沿った形状にブランク材料を打ち抜き加工したときに(図14(b))、ロータコアプレート116の外周形状を変えてしまい(図14(c))、ロータコアの性能に悪影響を与えることになる。
例えば、磁極面の中央部では磁束密度が高いため、分割用スリットによりロータコアの磁極面の中央部に欠損部が生じるとトルクに悪影響を与える。また、磁極面間の境界部では、ロータコアの回転時に永久磁石やロータコア自体に作用する遠心力で応力集中が発生するため、分割用スリットにより境界部に欠損部が生じると、ロータコアの機械的強度を低下させてしまう。したがって、分割用スリットを形成する場合、分割用スリットは、その端部がブランク材料のロータコアを形成することになる部分の外周上で正確に終端するように形成される必要がある。
よって、本発明の目的は、従来技術に存する問題を解消して、ロータコアの性能にほとんど影響を与えることなく、電動機を製造する際に生じるスクラップの処理を容易にすることにある。
本発明は、上記目的に鑑み、外周面が複数の孤状磁極面に分割されており、中心から各磁極面までの距離が各磁極面の中央において最も大きく且つ隣接する磁極面の境界部において最も小さくなっている電動機のロータコアであって、前記境界部のうちの少なくとも二つに、ブランク材料を打ち抜き加工することにより形成され且つ前記ロータコアの半径方向外方に延びる突起を備える電動機のロータコアを提供する。
上記電動機のロータコアでは、前記ロータコアの中心から前記突起の先端までの距離が、前記ロータコアの中心から前記境界部までの距離よりも大きく且つ前記ロータコアの中心から前記磁極面の中央までの距離よりも小さくなっていることが好ましい。
また、本発明は、外周面が複数の孤状磁極面に分割されており、中心から各磁極面までの距離が各磁極面の中央において最も大きく且つ隣接する磁極面の境界部において最も小さくなっているロータコアと、前記ロータコアの外周面から間隔をあけて該ロータコアを取り囲む内周面を有したステータコアとを備える電動機であって、前記ロータコアが、前記境界部のうちの少なくとも二つに、ブランク材料を打ち抜き加工することにより形成され且つ前記ロータコアの半径方向に延びる突起を備える電動機を提供する。
上記電動機では、前記ロータコアの中心から前記突起の先端までの距離が、前記ロータコアの中心から前記境界部までの距離よりも大きく且つ前記ロータコアの中心から前記磁極面の中央までの距離よりも小さくなっていることが好ましい。
また、前記突起が外端面と両側部とを有し、前記ブランク材料が、前記ロータコアを形成すべき部分と、前記ロータコアを形成すべき部分を取り囲むように位置する前記ステータコアを形成すべき部分と、前記ロータコアを形成すべき部分と前記ステータコアを形成さべき部分との間のスクラップを形成すべき部分とを含み、前記突起を形成すべき部分の外端面から半径方向外方に延びる分割用スリットを打ち抜き加工することによって、前記突起の外端面を形成した後、前記ロータコアの孤状磁極面と突起の両側部を打ち抜き加工することによって、突起を形成することが好ましい。
また、前記突起部の周方向幅は、前記分割スリットの周方向幅よりも小さいことが好ましい。
さらに、本発明は、外周面が複数の孤状磁極面に分割されており、中心から各磁極面までの距離が各磁極面の中央において最も大きく且つ隣接する磁極面の境界部において最も小さくなっているロータコアを形成すべき部分と、前記ロータコアを形成すべき部分の外周面から間隔をあけて該ロータコアを形成すべき部分を取り囲む内周面を有したステータコアを形成すべき部分と、前記ロータコアを形成すべき部分と前記ステータコアを形成すべき部分との間のスクラップを形成すべき部分とを含むブランク材料から、ロータコアとステータコアとを打ち抜き加工して電動機を製造する方法であって、前記境界部を形成すべき部分のうちの少なくとも二つの外側に、半径方向に延びる少なくとも二つの分割用スリットを打ち抜き加工するステップと、前記磁極面と前記少なくとも二つの分割用スリットと対向する前記境界部から前記分割用スリットの半径方向内側の端部まで延びる突起の両側部とを形成するようにブランク材料からロータコアを打ち抜き加工することによって、前記境界部から半径方向外方に延びる突起を備えたロータコアを形成するステップと、前記ロータコアを打ち抜き加工した後のブランク材料からステータを打ち抜き加工することによって、ステータと分割されたスクラップとを同時に形成するステップとを含む電動機を製造する方法を提供する。
さらに、本発明は、外周面が複数の孤状磁極面に分割されており、中心から各磁極面までの距離が各磁極面の中央において最も大きく且つ隣接する磁極面の境界部において最も小さくなっているロータコアと、前記ロータコアの外周面から間隔をあけて該ロータコアを取り囲む内周面を有したステータコアとを備える電動機であって、上記製造方法によって製造される電動機を提供する。
本発明によれば、磁束密度が高くなるロータコアの磁極面の中央部を避け、磁束密度が低くなるロータコアの隣接する磁極面の境界部に突起が設けられているので、ロータコアの性能にほとんど影響を与えることがない。加えて、突起により境界部すなわち磁極面の谷部の機械的強度を補強することになるので、ロータコア回転時に境界部に発生する応力集中に強くなる効果を奏する。
また、ブランク材料のスクラップを形成すべき部分において突起を形成すべき部分と対向する位置に、スクラップを分割するための分割用スリットを形成し、分割用スリットの端部が突起の外端面を形成するようにすれば、分割用スリットの位置がその長手方向(ロータコアの半径方向)にずれても突起の長さを変動させるだけで、ロータコアの性能に与える影響を抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
図1は本発明に従って製造された電動機のステータコア形状及びロータコア形状を示す平面図、図2は本発明による電動機を製造する方法における第1の打ち抜き加工ステップ終了後のブランク材料を示す平面図、図3は本発明による電動機を製造する方法における第2の打ち抜き加工ステップ終了後のブランク材料を示す平面図、図4は本発明による電動機を製造する方法における第3の打ち抜き加工ステップ終了後のブランク材料を示す平面図、図5は上記第2の打ち抜き加工ステップによって作成されたロータコアプレートの平面図、図6は上記第3の打ち抜き加工ステップによって作成されたスクラップの平面図、図7はロータコアの突起の幅と分割用スリットの幅との関係を説明するための模式図、図8はロータコアの突起の幅と分割用スリットの幅との関係を説明するための他の模式図、図9は従来技術による電動機を製造する方法における第1の打ち抜き加工ステップ終了後のブランク材料を示す平面図、図10は従来技術による電動機を製造する方法における第2の打ち抜き加工ステップ終了後のブランク材料を示す平面図、図11は従来技術による電動機を製造する方法における第3の打ち抜き加工ステップ終了後のブランク材料を示す平面図、図12は上記第2の打ち抜き加工ステップによって作成されたロータコアプレートの平面図、図13は上記第3の打ち抜き加工ステップによって作成されたスクラップの平面図、図14は分割用スリットとロータコアプレートとの位置関係を説明するための模式図である。
図1は、磁石内部埋め込み型(IPM)電動機10のステータコア12及びロータコア14の形状を示している。ステータコア12、ロータコア14は、それぞれ、電磁鋼板などの磁性材料からなるステータコアプレート12a、ロータコアプレート14aを積層することによって形成されている。ステータコア12の外周形状は、図1に示されている実施形態では、正方形状であるが、長方形状、楕円形状、円形状など他の適宜の形状であってもよい。ステータコア12の内周には、巻線(図示せず)を巻きつけるための複数のスロット16が形成されている。このスロット16に巻きつけられた巻線に電流を流すことにより、ステータスロットの内周に電磁石を形成させる。
ロータコア14の外周面は、複数の孤状磁極面18に分割されており、ロータコア14の回転中心から各磁極面18までの距離が各磁極面18の中央点において最も大きく且つ隣接する磁極面18の境界部20において最も小さくなっている。各磁極面18の近傍には、各磁極面18の中央点における接線方向に長辺が向くように細長い磁石装着孔20が形成されており、この磁石装着孔20に永久磁石22が挿入される。この永久磁石22は、磁石装着孔20への挿入前に帯磁されてもよく、挿入後に帯磁されてもよい。
さらに、本発明によるロータコア14では、隣接する磁極面18の境界部24のうちの少なくとも二つに、ロータコア14の半径方向外方に延びる突起26が設けられている。図1に示されている実施形態では、等間隔で四つの突起26が設けられている。突起26のサイズは、ロータコア14の回転中心から突起26の先端(外端面)までの距離がロータコア14の回転中心から境界部24までの距離よりも大きく且つロータコア14の回転中心から磁極面18の中央点までの距離よりも小さくなるように決定されている。しかしながら、ロータコア14の磁束分布に与える影響を抑えるために、突起26は可能な限り小さいことが好ましい。
磁束密度が高くなるロータコア14の磁極面18の中央部付近にこのような突起26が設けられていると、磁束の分布に大きな影響を与え、電動機10の性能を悪化させる恐れがある。しかしながら、本発明によるロータコア14では、磁束密度が最も低くなる磁極面18の境界部24に突起26が設けられているので、磁束密度の分布に与える影響を低く抑えることができ、電動機10の性能への影響が少なくなる。また、この突起26の存在により、後述する分割用スリット32の位置がずれてもロータコア14の本体部の形状が損なわれず、突起26の長さが変化するだけとなるので、分割用スリット32がロータコア14の機械的強度又は性能に影響を与えることを回避することが可能となる。
次に、図2から図6を参照して、図1に示されている電動機10のステータコア12及びロータコア14を製造する手順を説明する。
まず、ステータコア12の外周形状と同じ外周形状のブランク材料28を用意する。ここでは、ブランク材料28として、電磁鋼板を使用しているが、磁束を通しやすい材料であれば、他の材料を使用することも可能である。次に、第1の金型(図示せず)を用いて打ち抜き加工を行い、図2に示されているように、ブランク材料28のうちのロータコアプレート14aを形成することになる部分の内側に複数の磁石装着孔20を形成するとともに、ブランク材料28のうちのロータコアプレート14aを形成することになる部分の外側(詳細には、ステータコアプレート12aを形成することになる部分とロータコアプレート14aを形成することになる部分との間のスクラップ30を形成することになる部分)に、スクラップ30を分割するための分割用スリット32を形成する。分割用スリット32は、ロータコアプレート14aの境界部を形成することになる部分のうちの少なくとも二つと対向する位置から半径方向外方に延びるように設けられる。また、分割用スリット32の長さは、ロータコアプレート14aの突起26を形成することになる部分の外端面(先端)から半径方向外方にステータコアプレート12aのスロット16を形成することになる部分まで延びるように定められている。
次に、第2の金型(図示せず)を用いて打ち抜き加工を行い、図5に示されているように、分割用スリット32と対向する境界部24から分割用スリット32の半径方向内側の端部まで延びる突起26を備えるようにブランク材料28からロータコアプレート14aを形成する。詳細には、第2の金型を用いて、形成すべきロータコアプレート14aの磁極面と、境界部24から分割用スリット32の半径方向内側の端部まで延びる突起26の両側部とをブランク材料28から打ち抜き加工することによって、境界部24から半径方向外方に延びる突起26を備えたロータコアプレート14aを形成する(図7参照)。したがって、突起26の外端面は分割用スリット32の半径方向内側の端部によって形成されることになる。ロータコアプレート14aが打ち抜き加工された後のブランク材料28は、図3に示されているようになる。
また、突起26の幅は、図7(a)に示されているように、分割用スリット32の幅よりも小さくなるように定められる。このように突起26の幅が定められていれば、図7(b)に示されているように、分割用スリット32の半径方向内側の端部が突起26の外端面を形成することになり、突起26の外端面を形成するための部分を第2の金型に設ける必要がなくなる。これは、分割用スリット32の端部を形成するための第1の金型の部分と突起26の外端面を形成するための第2の金型の部分との間で同じ場所を2度打ちすることを回避するためにも重要である。一方、突起26の幅が分割用スリット32の幅よりも大きいと、図8(a)に示されているように、ロータコアプレート14aとスクラップ30とが完全に分離できなくなる。また、この場合、突起26の外端面を形成するための部分を第2の金型に設けても、図8(b)に示されているように、突起26にくぼみが形成されることになり、突起26の強度を低下させるので、好ましくない。
次に、第3の金型(図示せず)を用いて打ち抜き加工を行い、図4に示されているように、ロータコアプレート14aを打ち抜き加工した後のブランク材料28からスロット16を形成するための部分を含むスクラップ30を形成することになる部分を切り落とすことによって、ステータコアプレート12aを形成する。同時に形成されたスクラップ30は、図6に示されているように、少なくとも四つの部分に分割される。特に、分割用スリット32の幅がステータコアプレート12aのスロット16の入り口の幅よりも大きい場合、図6に示されているように、スクラップ30は八つの部分に分割されることになる。これにより、スクラップ30が小型化し、プレス加工機のスクラップ回収穴に詰まりにくくなる。
最後に、このようにして作成された複数のステータコアプレート12aを積層してステータコア12を形成し、このようにして作成された複数のロータコアプレート14aを積層してロータコア14を形成する。
突起26を設けずに、分割用スリット32の半径方向内側の端部の位置とロータコアプレート14aを形成することになる部分の外周の位置とを一致させるように打ち抜き加工を行うと、第2の金型でロータコアプレート14aの外周を打ち抜き加工する位置が第1の金型で分割用スリット32の端部を打ち抜き加工した位置から外側又は内側にずれたときに、ロータコアプレート14aの一部を欠損させたり、スクラップ30を分割できなくしたりすることになる。また、第1の金型と第2の金型で正確に同じ位置を打ち抜き加工できたとしても、異なる金型で同じ箇所を2度打ち抜き加工すると、最初の打ち抜き加工時にブランク材料28が変形し、打ち抜き加工後にそれが後に元に戻るので、実際には、2度目の打ち抜き加工のときには空打ちにならず、薄く細い糸状のスクラップ30を生成させることになる。この生成された細いスクラップ30は、上方に移動する金型と共に持ち上げられた後にブランク材料28上に落下する。このため、次の打ち抜き工程の金型はブランク材料28とその上に載っている糸状のスクラップ30とを一緒に打ち抜くことになって、通常の厚さの2倍の厚さの材料を打ち抜くことになる。この結果、金型に付加的なダメージを与え、金型の寿命を短くする問題を引き起こす。
一方、本発明による電動機10を製造する方法においては、ロータコア14の磁極面18の境界部24に半径方向外方に延びる突起26を設け、その突起26の外端面を分割用スリット32の半径方向内側の端部によって形成するようにしている。よって、分割用スリット32の位置が半径方向内側にずれても突起26の長さが短くなるだけであり、ロータコア14の本体部の一部を欠損させることがない。また、突起26の外端面を分割用スリット32の半径方向内側の端部によって形成するようにしているので、分割用スリット32の半径方向内側の端部を形成するときの第1の金型と突起26の外端面を形成するときの第2の金型とで同じ位置を2度打ちすることも回避できる。したがって、金型の寿命を短くすることもない。
以上、図示されている実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、図示されている実施形態に限定されるものではない。例えば、図示されている実施形態では、各磁極面の中央点における接線方向に長辺が向くように永久磁石が配置されるロータコアを用いているが、各磁極面の境界線に沿って半径方向に長辺が向くように永久磁石が配置されるロータコアを用いてもよい。
本発明に従って製造された電動機のステータコア形状及びロータコア形状を示す平面図である。 本発明による電動機を製造する方法における第1の打ち抜き加工ステップ終了後のブランク材料を示す平面図である。 本発明による電動機を製造する方法における第2の打ち抜き加工ステップ終了後のブランク材料を示す平面図である。 本発明による電動機を製造する方法における第3の打ち抜き加工ステップ終了後のブランク材料を示す平面図である。 上記第2の打ち抜き加工ステップによって作成されたロータコアプレートの平面図である。 上記第3の打ち抜き加工ステップによって作成されたスクラップの平面図である。 ロータコアの突起の幅と分割用スリットの幅との関係を説明するための模式図である。 ロータコアの突起の幅と分割用スリットの幅との関係を説明するための他の模式図である。 従来技術による電動機を製造する方法における第1の打ち抜き加工ステップ終了後のブランク材料を示す平面図である。 従来技術による電動機を製造する方法における第2の打ち抜き加工ステップ終了後のブランク材料を示す平面図である。 従来技術による電動機を製造する方法における第3の打ち抜き加工ステップ終了後のブランク材料を示す平面図である。 上記第2の打ち抜き加工ステップによって作成されたロータコアプレートの平面図である。 上記第3の打ち抜き加工ステップによって作成されたスクラップの平面図である。 分割用スリットとロータコアとの位置関係を説明するための模式図である。
符号の説明
10 電動機
12 ステータコア
12a ステータコアプレート
14 ロータコア
14a ロータコアプレート
18 磁極面
24 境界部
26 突起
28 ブランク材料
30 スクラップ
32 分割用スリット

Claims (8)

  1. 外周面が複数の孤状磁極面に分割されており、中心から各磁極面までの距離が各磁極面の中央において最も大きく且つ隣接する磁極面の境界部において最も小さくなっている電動機のロータコアであって、
    前記境界部のうちの少なくとも二つに、ブランク材料を打ち抜き加工することにより形成され且つ前記ロータコアの半径方向外方に延びる突起を備えることを特徴とする電動機のロータコア。
  2. 前記ロータコアの中心から前記突起の先端までの距離が、前記ロータコアの中心から前記境界部までの距離よりも大きく且つ前記ロータコアの中心から前記磁極面の中央までの距離よりも小さい、請求項1に記載の電動機のロータコア。
  3. 外周面が複数の孤状磁極面に分割されており、中心から各磁極面までの距離が各磁極面の中央において最も大きく且つ隣接する磁極面の境界部において最も小さくなっているロータコアと、前記ロータコアの外周面から間隔をあけて該ロータコアを取り囲む内周面を有したステータコアとを備える電動機であって、
    前記ロータコアが、前記境界部のうちの少なくとも二つに、ブランク材料を打ち抜き加工することにより形成され且つ前記ロータコアの半径方向に延びる突起を備えることを特徴とする電動機。
  4. 前記ロータコアの中心から前記突起の先端までの距離が、前記ロータコアの中心から前記境界部までの距離よりも大きく且つ前記ロータコアの中心から前記磁極面の中央までの距離よりも小さい、請求項3に記載の電動機。
  5. 前記突起が外端面と両側部とを有し、前記ブランク材料が、前記ロータコアを形成すべき部分と、前記ロータコアを形成すべき部分を取り囲むように位置する前記ステータコアを形成すべき部分と、前記ロータコアを形成すべき部分と前記ステータコアを形成すべき部分との間のスクラップを形成すべき部分とを含み、前記突起を形成すべき部分の外端面から半径方向外方に延びる分割用スリットを打ち抜き加工することによって、前記突起の外端面を形成した後、前記ロータコアの孤状磁極面と突起の両側部を打ち抜き加工することによって、突起を形成する、請求項3に記載の電動機。
  6. 前記突起部の周方向幅は、前記分割スリットの周方向幅よりも小さい、請求項3に記載の電動機。
  7. 外周面が複数の孤状磁極面に分割されており、中心から各磁極面までの距離が各磁極面の中央において最も大きく且つ隣接する磁極面の境界部において最も小さくなっているロータコアを形成すべき部分と、前記ロータコアを形成すべき部分の外周面から間隔をあけて該ロータコアを形成すべき部分を取り囲む内周面を有したステータコアを形成すべき部分と、前記ロータコアを形成すべき部分と前記ステータコアを形成すべき部分との間のスクラップを形成すべき部分とを含むブランク材料から、ロータコアとステータコアとを打ち抜き加工して電動機を製造する方法であって、
    前記境界部を形成すべき部分のうちの少なくとも二つの外側に、半径方向に延びる少なくとも二つの分割用スリットを打ち抜き加工するステップと、
    前記磁極面と前記少なくとも二つの分割用スリットと対向する前記境界部から前記分割用スリットの半径方向内側の端部まで延びる突起の両側部とを形成するようにブランク材料からロータコアを打ち抜き加工することによって、前記境界部から半径方向外方に延びる突起を備えたロータコアを形成するステップと、
    前記ロータコアを打ち抜き加工した後のブランク材料からステータを打ち抜き加工することによって、ステータと分割されたスクラップとを同時に形成するステップと、
    を含むことを特徴とする電動機を製造する方法。
  8. 外周面が複数の孤状磁極面に分割されており、中心から各磁極面までの距離が各磁極面の中央において最も大きく且つ隣接する磁極面の境界部において最も小さくなっているロータコアと、前記ロータコアの外周面から間隔をあけて該ロータコアを取り囲む内周面を有したステータコアとを備える電動機であって、請求項7に記載の方法によって製造されることを特徴とする電動機。
JP2005378489A 2005-12-28 2005-12-28 電動機及び電動機を製造する方法 Active JP4464352B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005378489A JP4464352B2 (ja) 2005-12-28 2005-12-28 電動機及び電動機を製造する方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005378489A JP4464352B2 (ja) 2005-12-28 2005-12-28 電動機及び電動機を製造する方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007181346A true JP2007181346A (ja) 2007-07-12
JP4464352B2 JP4464352B2 (ja) 2010-05-19

Family

ID=38305921

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005378489A Active JP4464352B2 (ja) 2005-12-28 2005-12-28 電動機及び電動機を製造する方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4464352B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013105236A1 (ja) * 2012-01-11 2013-07-18 三菱電機株式会社 磁石埋込型回転子
WO2022030584A1 (ja) * 2020-08-07 2022-02-10 株式会社アイシン 回転電機用ロータの製造方法及び回転電機の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013105236A1 (ja) * 2012-01-11 2013-07-18 三菱電機株式会社 磁石埋込型回転子
TWI495228B (zh) * 2012-01-11 2015-08-01 Mitsubishi Electric Corp 磁鐵埋設型轉子
WO2022030584A1 (ja) * 2020-08-07 2022-02-10 株式会社アイシン 回転電機用ロータの製造方法及び回転電機の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4464352B2 (ja) 2010-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6806352B2 (ja) 回転電機、回転子鉄心の製造方法
JP5382012B2 (ja) 回転電機用回転子、および、その製造方法
EP2768119B1 (en) Method for producing a laminated rotor core
KR101586963B1 (ko) 적층 철심의 제조 방법 및 그것에 의해 제조된 적층 철심
JP5057171B2 (ja) 埋込磁石型モータ
JP2005328616A (ja) 回転電機の回転子鉄心及びその製造方法
CN107342644B (zh) 转子和永久磁铁嵌入型电动机
JP2008167583A (ja) 永久磁石埋込型モータの回転子及び送風機用電動機及び圧縮機用電動機
JP2008271652A (ja) 永久磁石式回転電機
WO2001089065A1 (fr) Procede de fabrication de noyaux de fer lamines
JP5190318B2 (ja) 永久磁石型積層鉄心及びその製造方法
JP2008131853A (ja) 磁石埋込型ロータ及び磁石埋込型ロータの製造方法
JP2011030320A (ja) 回転電機及び回転電機の製造方法
JP5717973B2 (ja) 積層鉄心及びその製造方法
JP2010178487A (ja) 積層鉄心の製造方法および順送り金型装置
JPWO2018062490A1 (ja) ロータコア、ロータ、モータ、ロータコアの製造方法、及びロータの製造方法
JP5242720B2 (ja) 永久磁石埋込型モータの回転子
JP4464352B2 (ja) 電動機及び電動機を製造する方法
JP2006254617A (ja) モータの積層コア
JP4630858B2 (ja) 積層鉄心およびその製造方法
JP3940207B2 (ja) シンクロナスリラクタンスモータ及びその製造方法
JP6045638B2 (ja) 積層鉄心の製造方法
JP2017175774A (ja) 回転電機、および分割ステータ鋼板の製造方法
JP2010104154A (ja) 磁石装着型回転子鉄心の製造方法
JP5311290B2 (ja) アキシャルギャップ型回転電機用ステータコアの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090603

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090623

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090811

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100218

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130226

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4464352

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140226

Year of fee payment: 4