JP2007180689A - 撮像装置 - Google Patents

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豊 古川
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Abstract

【課題】従来は、ディテール加算調整は撮影者が撮影状態に応じて撮像装置のメニュー設定などにより任意に行っているが、これを自動調整にすることにより、いろいろな撮影シーンの状態に応じて適切なディテール加算を行い、より自然で高画質な撮影映像を得ることが出来る撮像装置を提供する。
【解決手段】光学像を結像させる光学系1と、光学系1により得られた光学像の光電変換を行い映像信号を生成する撮像素子2と、撮像素子2により得られた映像信号にディテール加算を行い映像信号の輪郭を補正するディテール加算回路6と、光学系1の被写体距離設定情報と焦点距離設定情報とを元に、その被写体距離と焦点距離に応じてディテール加算回路6でのディテールのブースト周波数と加算量を可変させるよう制御する制御回路8とで構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮影レンズを介して映像を取得する撮像素子を備えた撮像装置に関するものである。
従来、撮影レンズを介して映像を取得する撮像素子を備えた撮像装置において、映像の鮮鋭感を上げ、高画質な撮像信号を得る為の処理を行う処理として、ディテール加算処理がある。このディテール加算処理は輪郭補正処理や輪郭補償処理、アパーチャ処理とも称され、撮像装置にはその画作り等の点から、なくてはならない必要不可欠なものである。
従来は、ディテール加算調整は撮影者が撮影状態に応じて撮像装置のメニュー設定などにより任意に行っている。例えば、風景等の遠景をズームレンズの広角側、もしくは広角レンズで撮影する場合は、ディテール加算量を大きく設定する事により解像感が向上する。しかし、撮影シーンが変わり、次に近景をズームレンズの望遠側、もしくは望遠レンズで撮影する場合は、前記のディテール加算量の設定のままでは、加算したディテール信号が大きく目立ってしまい不自然な映像となるため、ディテール加算量を小さく設定し直す必要が生じる。また、ディテール加算量のコントロールだけではなく、加算させるディテール信号の、ある周波数帯域のみをブーストさせて、そのブースト周波数を可変させる機能を有して、撮影者がそのブースト周波数を調整出来るように撮像装置のメニューにて設定が可能になっているものもある。
ズームレンズの焦点距離情報を利用して、ディテール信号のブースト周波数を自動的に可変させる提案は特許文献1のように出されている。
特開2005−33698号公報
しかしながら、前記従来の構成では、撮影シーンの状態に応じた最適なディテール加算を行うには状態判別に用いる情報が不十分である。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、遠景を広角で撮影した場合や、近景を望遠で撮影した場合など、いろいろな撮影シーンの状態に応じて適切なディテール加算を行えるよう、ディテール加算量及びディテール信号のブースト周波数を可変させることにより、より自然で高画質な撮影映像を得ることが出来る撮像装置を提供する事を目的とする。
前記従来の課題を解決するため、請求項1の発明は、被写体距離に応じてディテール加算量及びディテール信号のブースト周波数を可変させるように構成したものである。
また、請求項2の発明は、被写体距離と焦点距離に応じてディテール加算量及びディテール信号のブースト周波数を可変させるように構成したものである。
本発明の撮像装置によれば、遠景を広角で撮影した場合や、近景を望遠で撮影した場合など、撮影シーンの状態に応じて最適なディテール加算を行うことにより、より自然で高画質な撮影映像を得ることができる。
以下、本発明に係わる撮像装置の実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1に係る撮像装置について説明する。図1は実施の形態1に係る撮像装置の構成を表すブロック図である。図1において、1は光学系としてのレンズ、2は撮像素子、3はアナログプロセス回路、4はAD変換器、5はノイズ除去回路、6はディテール加算回路、7はガンマ処理回路、8は制御回路である。
以上のように構成された本発明の撮像装置において、レンズ1を通過した被写体光学像は、撮像素子2により光電変換されてアナログ電気信号として出力される。撮像素子2のアナログ出力信号はアナログプロセス回路3にてゲイン調整、黒レベル調整、白レベル調整等の処理を施され、AD変換器4にてデジタル信号に変換される。AD変換器4のデジタル出力信号はデジタルプロセスの各回路にて撮像装置の基本処理であるノイズ除去、ディテール加算、ガンマ処理等が施される。
ノイズ除去回路5は、ある注目画素に対して周辺画素との相関を見て、相関の高い画素のみを選択してそれらの画素平均を行う事でノイズ除去を施す。
ディテール加算回路6は水平,垂直のディテール信号作成回路を主な構成要素とし、水平,垂直のディテール信号をもとの映像信号に加算することによりディテール補正を行っている。また、ディテール信号のブースト周波数を選択可変できるようになっている。
ガンマ処理回路7は、例えばRAM(ランダムアクセスメモリ)テーブルや折れ線近似によりデータのレベル変換を行いガンマ補正を施す。
制御回路8はディテール加算回路6のディテール加算量やブースト周波数選択等の諸特性を制御するが、撮影者のディテール加算量のメニュー設定等のほかに、レンズからの各種設定情報を元に設定値の自動決定を行う機能を有する。
以上の処理により撮像装置の基本処理が施されて出力信号が得られる。
図1におけるディテール加算回路6について、図2〜図5を用いて以下説明する。
図2は、ディテール信号生成の基本処理構成の1例を示すブロック図である。Aは入力映像信号であり、9a、9b、9cはデジタル処理における遅延素子、10a、10bは減算器、11は加算器、12は帯域制限フィルタ、13は乗算器、14は加算器である。
図3は、図2のブロック図上に記載した各ポイントA,B,C,D,Eでの映像信号の状態を示したグラフであり、縦軸に信号振幅を、横軸に時間を示している。入力映像信号Aは、ウインド状の被写体を撮影した場合を例にしている。
入力映像信号Aは、図1におけるアナログプロセス回路3等の特性により、高域周波数特性が劣化してしまう。この周波数特性劣化を補うのがディテール加算回路のひとつの役割であるが、実際は絵作りのための鮮鋭度向上に主に使われている。
図3で示すように、周波数特性が劣化したウインド状の入力映像信号Aをデジタル処理における遅延素子9aに通過させた映像信号Bと、デジタル処理における遅延素子9aと9bに通過させた映像信号Cを生成し、減算器10aではB−Aの減算を、減算器10bではB−Cの減算を行う。両減算器の出力は加算器11により加算されてディテール信号Dを得る。ディテール信号Dは帯域制限フィルタ12で周波数帯域制限をかけてブースト周波数が決定された後に乗算器13でゲイン調整を施される。乗算器13からのディテール信号出力と信号遅延量をあわせるべく、映像信号Cをデジタル処理における遅延素子9cに通過させて、その乗算器13からのディテール信号出力と遅延素子9cからの映像信号出力を加算器14にて加算して映像信号Eを得る。この構成をとることにより、出力される映像信号Eは周波数特性が改善され鮮鋭度が増加する。
図4は、図2の帯域制限フィルタ12の1例を示すブロック図であるが、15はデジタル処理における遅延素子であり、16は乗算器、17は加算器である。デジタル処理における遅延素子15では、入力されたディテール信号を水平ディテール信号生成の場合は1クロック単位での遅延、垂直ディテール信号生成の場合は1水平走査線単位での遅延を行い、それぞれの遅延出力とフィルタ係数とを乗算器16にて乗算する。乗算器16にて出力されたディテール信号は加算器17にて加算処理される。この構成をとることにより、ディテール信号に周波数帯域制限をかける。フィルタ係数は図2の制御回路8より設定されるもので、このフィルタ係数設定を切り替えることにより、帯域制限フィルタ12でのブースト周波数が決定される。
図5は、図2の帯域制限フィルタ12の周波数特性の1例を示すグラフであるが、縦軸にゲイン、横軸に周波数を示している。フィルタ係数を切り替えることにより、F1〜F6のように複数の周波数特性を得ることができる。
図2の乗算器13は制御回路8により乗算係数が与えられ、その乗算係数とディテール信号とを乗算処理することにより、ディテール信号の振幅が決定される。
図2の制御回路8は、撮影者が行うディテール加算量のメニュー設定情報を元に、ディテール信号の帯域制限フィルタ12のフィルタ係数とディテール信号の乗算器13の乗算係数を設定し、ディテール加算量のメニュー設定がない撮像装置では、その撮像装置の映像信号特性に合わせて設計した固定値を与えるが、他の制御法の一つとして、例えば自動調整モードを設け、撮影者がその自動調整モードを選択した場合に、現在の撮影シーンに合わせて最適なディテール加算が行えるように制御を行う。
本実施の形態1では、図2の制御回路8での撮影シーンの判別基準としてレンズからの被写体距離情報を用いる。
被写体距離が無限遠側である場合、撮影映像の空間周波数が高い事が多い。例えば、風景を撮影するような場面が想定される。この場合はディテール信号の帯域制限フィルタ12でのブースト周波数が高域側になるようフィルタ係数を設定し、さらに撮像装置の周波数特性の高域劣化を補って、解像感を向上させるべくディテール信号の乗算器13の乗算係数を大きく設定して、ディテール加算量を多くするよう制御を行う。
被写体距離が近距離側である場合、無限遠側と比較して撮影映像の空間周波数が低くなる事が多い。例えば、ある特定の個体をクローズアップして撮影するような場面が想定される。この場合は、ディテール信号の帯域制限フィルタ12でのブースト周波数が中〜低域側になるようフィルタ係数を設定し、さらに、ディテール信号加算によるぎらつき感を抑えるためにディテール信号の乗算器13の乗算係数を低く設定するよう制御を行う。
このようにして、本実施の形態1によれば、レンズからの被写体距離情報を利用して、撮影シーンの状態に応じて最適なディテール加算処理を行うことにより、より自然で高画質な撮影映像を得ることが出来る。
なお、上記の例ではディテール信号の帯域制限フィルタ12のフィルタ係数とディテール信号の乗算器13の乗算係数を両方同時に制御するようにしたが、どちらか一方を単独で制御しても良い。
また、ブースト周波数の可変はフィルタ係数の変更により実現したが、所望の周波数特性を得ることが出来る複数のフィルタを用意して、それらの出力からひとつをスイッチにより選択する方法をとっても良い。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係る撮像装置について説明する。図6は実施の形態2に係る撮像装置の構成を表すブロック図である。図6において、1はレンズ、2は撮像素子、3はアナログプロセス回路、4はAD変換器、5はノイズ除去回路、6はディテール加算回路、7はガンマ処理回路、8は制御回路である。図1の実施の形態1と構成が異なるのは、制御回路8が被写体距離情報だけではなく、焦点距離情報でも制御されている点である。その他は同様な回路であり、その動作、作用の説明は省略する。
図6におけるディテール加算回路6について、図7を用いて以下説明する。
図7は、ディテール信号生成の基本処理構成の1例を示すブロック図である。Aは入力映像信号であり、9a、9b、9cはデジタル処理における遅延素子、10a、10bは減算器、11は加算器、12は帯域制限フィルタ、13は乗算器、14は加算器である。図2の実施の形態1と構成が異なるのは、制御回路8が被写体距離情報だけではなく、焦点距離情報でも制御されている点である。その他は同様な回路であり、その動作、作用の説明は省略する。
本実施の形態2では、図7の制御回路8での撮影シーンの判別基準としてレンズからの被写体距離情報の他に、焦点距離情報も利用してシーン判別の精度を高める。
被写体距離が無限遠側で、かつ焦点距離の短い広角撮影の場合がもっとも撮影映像の空間周波数が高い。この場合はディテール信号の帯域制限フィルタ12でのブースト周波数が高域側になるようフィルタ係数を設定し、さらに、撮像装置の周波数特性の高域劣化を補って、解像感を向上させるべくディテール信号の乗算器13の乗算係数を大きく設定して、ディテール加算量を多くするよう制御を行う。
被写体距離が無限遠側で、かつ焦点距離の長い望遠撮影の場合は、前記の無限遠かつ広角撮影の場合よりも撮影映像の空間周波数は若干低くなる場合が多い。よって、前記の無限遠かつ広角撮影に対して、ディテール信号の帯域制限フィルタ12でのブースト周波数は若干低域側に、ディテール信号の乗算器13の乗算係数も若干低めに設定する。もちろん、ディテール信号の帯域制限フィルタ12でのブースト周波数とディテール信号の乗算器13の乗算係数を両方ともに設定し直す必要はなく、どちらか一方のみの設定変更だけでもかまわない。
被写体距離が近距離側で、かつ焦点距離の長い望遠撮影の場合は、無限遠側と比較して撮影映像の空間周波数が低くなる事が多い。この場合は、ディテール信号の帯域制限フィルタ12でのブースト周波数が中〜低域側になるようフィルタ係数を設定し、さらに、ディテール信号加算によるぎらつき感を抑えるためにディテール信号の乗算器13の乗算係数を低く設定するよう制御を行う。
被写体距離が近距離側で、かつ焦点距離の短い広角撮影の場合は、前記の近距離かつ望遠撮影の場合よりも撮影映像の空間周波数は若干高くなる場合が多い。よって、前記の近距離かつ望遠撮影に対して、ディテール信号の帯域制限フィルタ12でのブースト周波数は若干高域側に、ディテール信号の乗算器13の乗算係数も若干高めに設定する。もちろん、ディテール信号の帯域制限フィルタ12でのブースト周波数とディテール信号の乗算器13の乗算係数を両方ともに設定し直す必要はなく、どちらか一方のみの設定変更だけでもかまわない。
このようにして、本実施の形態2によれば、レンズからの被写体距離情報と、焦点距離情報を利用して、撮影シーンの状態に応じて最適なディテール加算処理を行うことにより、より自然で高画質な撮影映像を得ることが出来る。
なお、上記の例では、ディテール信号の帯域制限フィルタ12のフィルタ係数とディテール信号の乗算器13の乗算係数を両方同時に制御するようにしたが、どちらか一方を単独で制御しても良い。また、ブースト周波数の可変はフィルタ係数の変更により実現したが、所望の周波数特性を得ることが出来る複数のフィルタを用意して、それらの出力からひとつをスイッチにより選択する方法をとっても良い。
焦点距離情報とは、単焦点レンズの場合は、その焦点距離を、ズームレンズの場合はユーザーにより設定されたズーム値の焦点距離を示すが、エクステンダーレンズを使用した場合は、もちろん、その結果の変倍された焦点距離情報を利用する。エクステンダーレンズは変倍レンズとも称される。
以上のように本発明にかかる撮像装置は、遠景を広角で撮影した場合や、近景を望遠で撮影した場合など、撮影シーンの状態に応じて最適なディテール加算を行うことにより、より自然で高画質な撮影映像を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る撮像装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る撮像装置のディテール信号生成の基本処理構成の1例を示すブロック図 図2のブロック図上に記載した各ポイントA,B,C,D,Eでの映像信号の状態を示したグラフ 図2の帯域制限フィルタ12の1例を示すブロック図 図2の帯域制限フィルタ12の周波数特性の1例を示すグラフ 本発明の実施の形態2に係る撮像装置の構成を表すブロック図 本発明の実施の形態2に係る撮像装置のディテール信号生成の基本処理構成の1例を示すブロック図
符号の説明
1 レンズ
2 撮像素子
3 アナログプロセス回路
4 AD変換器
5 ノイズ除去回路
6 ディテール加算回路
7 ガンマ処理回路
8 制御回路
9a、9b、9c デジタル処理における遅延素子
10a、10b 減算器
11 加算器
12 帯域制限フィルタ
13 乗算器
14 加算器
15 デジタル処理における遅延素子
16 乗算器
17 加算器

Claims (2)

  1. 光学像を結像させる光学系と、
    前記光学系により得られた光学像の光電変換を行い、映像信号を生成する撮像素子と、
    前記撮像素子により得られた映像信号にディテール加算を行い映像信号の輪郭を補正するディテール加算回路と、
    前記光学系の被写体距離設定情報を元に、その被写体距離に応じて前記ディテール加算回路でのディテールのブースト周波数と加算量を可変させるよう制御する制御回路とで構成されていることを特徴とする撮像装置。
  2. 光学像を結像させる光学系と、
    前記光学系により得られた光学像の光電変換を行い、映像信号を生成する撮像素子と、
    前記撮像素子により得られた映像信号にディテール加算を行い映像信号の輪郭を補正するディテール加算回路と、
    前記光学系の被写体距離設定情報と焦点距離設定情報とを元に、その被写体距離と焦点距離に応じて前記ディテール加算回路でのディテールのブースト周波数と加算量を可変させるよう制御する制御回路とで構成されていることを特徴とする撮像装置。
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JP2009171320A (ja) * 2008-01-17 2009-07-30 Olympus Imaging Corp 撮像装置
KR101608874B1 (ko) 2010-01-04 2016-04-04 엘지이노텍 주식회사 이미지 처리 장치

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