JP2007180625A - 無線通信システム、無線通信端末、及び無線通信制御方法 - Google Patents

無線通信システム、無線通信端末、及び無線通信制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】無駄なリソースの消費を抑えて呼損率を低減することができる無線通信システム、無線通信端末、及び無線通信制御方法を提供する。
【解決手段】本発明の無線通信システムは、通信エリアが複数の基地局1を含む複数のページングエリアPA1,PA2に区分けされており、端末2が位置するページングエリアを登録するページングエリア登録部6aと、端末2に対する着信メッセージを送信する1つの基地局(特定基地局)を登録する特定基地局登録部6cとを含む。特定基地局登録部6cに端末2の特定基地局が登録されているときには、その特定基地局のみから端末2に着信メッセージを送信する。端末2の特定基地局が登録されていなく、又は、特定基地局からの着信メッセージの送信に失敗したときには、ページングエリア登録部6aに登録されたページングエリア内の全ての基地局1から端末2に着信メッセージを送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線信号を送受信して通信を行う無線通信システム、無線通信端末、及び無線通信制御方法に関する。
無線通信端末との間で無線信号を送受信して通信を行う無線通信システムにおいては、一般的に無線通信端末がどこに位置するのかを登録する位置登録サーバが設けられている。例えば、PHS(Personal Handyphone System)では、複数のCS(Cell Station:基地局)がページングエリアと呼ばれる制御領域に区分けされており、PS(Personal Station:端末)が、どのページングエリア内に位置しているかが位置登録サーバに登録される。この登録処理は、端末がページングエリア間を移動したときに、例えば移動先のページングエリアに属する基地局であって、端末に最も近く位置する基地局(通信環境が最も良い基地局。例えば、受信電波強度が最も高い基地局)との間で通信を行うことにより行われる。
上記のPHSにおいて、特定の端末への着信があったときにその端末に対して着信メッセージを送信する場合には、まず位置登録サーバに登録された情報を参照してその端末が位置しているページングエリアが特定される。次に、その特定されたページングエリアに属している基地局の全てから一斉に着信メッセージが送信される。端末が着信メッセージを受信した場合には、その着信メッセージに対する応答が基地局(端末に最も近く位置する基地局)に送信され、これにより通話が開始される。仮に、端末からの応答が無い場合には、再度そのページングエリアに属している基地局の全てから一斉に着信メッセージの送信が行われ(リトライ)、リトライアウト時には着信失敗となる。尚、従来の位置登録処理についての詳細は、例えば以下の特許文献1を参照されたい。
特開2001−346264号公報
ところで、上述したPHSにおいては、ページングエリア内に位置する端末への着信があった場合には、常にそのページングエリアに属する全ての基地局から一斉に着信メッセージが送信される。このため、トラヒックが高い場合には着信メッセージが頻繁に送信されて送信できない着信メッセージも発生して輻輳状態に陥る。輻輳状態に陥ると、当然ながら着信失敗となって通信できないこととなる。かかる状態が引き起こされるのは、ページングエリア内の基地局のリソースを無駄に使用して基地局の全てから一斉に着信メッセージを送信することにあると考えられる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、無駄なリソースの消費を抑えて呼損率を低減することができる無線通信システム、無線通信端末、及び無線通信制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の無線通信システムは、複数の無線基地局装置が含まれる複数の制御領域に区分けされ、当該制御領域単位で所定の処理を行う無線通信システムにおいて、無線通信端末と当該無線通信端末が位置する前記制御領域とを対応付けて登録する第1登録部と、前記無線通信端末が位置する前記制御領域に含まれる1つの無線基地局装置を前記無線通信端末の待ち受け無線基地局装置として登録する第2登録部と、前記無線通信端末と前記待ち受け無線基地局装置との間の通信状況を取得する通信状況管理部と、前記通信状況管理部が取得した通信状況に基づいて、前記無線通信端末に対応付けて前記第1登録部に登録された前記制御領域に含まれる前記複数の無線基地局装置から前記無線通信端末へ送信される着信通知を、前記第2登録部に登録された前記待ち受け無線基地局装置から前記無線通信端末へ送信される着信通知に変更する制御部とを備えることを特徴としている。
また、本発明の無線通信システムは、前記通信状況管理部が前記無線通信端末に設けられており、前記無線通信端末は、前記通信状況管理部で取得される通信状況に基づいて、前記第2登録部に登録されるべき前記待ち受け無線基地局装置を変更することを特徴としている。
ここで、本発明の無線通信システムは、前記通信状況が、接続中の前記待ち受け無線基地局装置からの無線信号の電界強度の変動であることを特徴としている。
又は、本発明の無線通信システムは、前記通信状況が、接続中の前記待ち受け無線基地局装置からの無線信号のエラー率であることを特徴としている。
或いは、本発明の無線通信システムは、接続中の前記待ち受け無線基地局装置との間の接続時間であることを特徴とする請求項2記載の無線通信システム。
また、本発明の無線通信システムは、前記制御部が、前記無線通信端末の待ち受け無線基地局装置が前記第2登録部に登録されていない場合には、前記第1登録部で対応付けられた前記制御領域に含まれる全ての無線基地局装置から前記無線通信端末への着信通知を行うことを特徴としている。
上記課題を解決するために、本発明の無線通信端末は、上記の無線通信システムで用いられる無線通信端末であって、接続中の前記待ち受け無線基地局装置との間の通信状況に応じて、前記第2登録部に登録されるべき待ち受け無線基地局装置を変更することを特徴としている。
ここで、本発明の無線通信端末は、前記通信状況が、接続中の前記待ち受け無線基地局装置からの無線信号の電界強度の変動であることを特徴としている。
又はた、本発明の無線通信端末は、前記通信状況が、接続中の前記待ち受け無線基地局装置からの無線信号のエラー率であることを特徴としている。
或いは、本発明の無線通信端末は、前記通信状況が、接続中の前記待ち受け無線基地局装置との間の接続時間であることを特徴としている
上記課題を解決するために、本発明の無線通信制御方補は、複数の無線基地局装置が含まれる複数の制御領域に区分けされ、当該制御領域単位で所定の処理を行う無線通信システムで用いられる無線通信制御方法であって、無線通信端末と当該無線通信端末が位置する前記制御領域とを対応付けて登録する第1登録ステップと、前記無線通信端末が位置する前記制御領域に含まれる1つの無線基地局装置を前記無線通信端末の待ち受け無線基地局装置として登録する第2登録ステップと、 前記無線通信端末と前記待ち受け無線基地局装置との間の通信状況を取得する通信状況管理ステップと、前記通信状況管理部が取得した通信状況に基づいて、前記第1登録部に前記無線通端末に対応付けて登録された前記制御領域に含まれる前記複数の無線基地局装置から前記無線通信端末への着信通知を、前記第2登録部に登録された前記待ち受け無線基地局装置から前記無線通信端末への着信通知に変更する制御ステップとを含むことを特徴としている。
本発明によれば、無線通信端末と待ち受け無線基地局装置との間の通信状況に基づいて、制御領域に含まれる複数の無線基地局装置から無線通信端末へ送信される着信通知が、待ち受け無線基地局装置から無線通信端末へ送信される着信通知に変更されるため、無駄なリソースの消費を抑えて呼損率を低減することができるという効果がある。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による無線通信システム、無線通信端末、及び無線通信制御方法について詳細に説明する。尚、以下の説明では、本発明をPHS(Personal Handyphone System)に適用した場合を例に挙げて説明するが、本発明の無線通信システムはPHSに限定される訳ではない。図1は、本発明の一実施形態による無線通信システムの概略構成を示すブロック図である。図1に示す通り、本実施形態の無線通信システムは、無線基地局装置としてのCS(Cell Station:以下、基地局という)1、無線通信端末としてのPS(Personal Station:以下、端末という)2、及び制御システム3を含んで構成される。
また、本実施形態の無線通信システムでは、端末1での通信が可能な領域(通信エリア)が、複数の基地局1が含まれる制御領域としての複数のページングエリア(図1では、ページングエリアPA1,PA2)に区分けされている。このページングエリアは、無線通信システムで行われる所定の処理の単位を規定するものである。つまり、ページングエリアを単位として所定の処理が行われる。ここで、ページングエリアを単位として行われる所定の処理としては、例えば端末1に対する着信メッセージ(着信通知)の送信処理がある。尚、着信メッセージの送信処理の詳細は後述する。
尚、図示の都合上、図1では2つのページングエリアPA1,PA2のみを図示している。また、図1ではページングエリアPA1,PA2の各々に4つの基地局1が含まれる例を図示しているが、ページングエリアPA1,PA2に含まれる基地局1の数は任意であり、またページングエリアPA1,PA2の各々に含まれる基地局1の数は異なっていても良い。
ページングエリアPA1,PA2の範囲及び1つのページングエリア内に配置される基地局1の数は、予め測定したトラフィック量等に応じて設定される。例えば、トラフィック量が多い地域のページングエリアについては範囲を狭くして含まれる基地局1の数が少なくなるよう設定し、トラフィック量が少ない地域のページングエリアについては範囲を相対的に広くして含まれる基地局1の数が多くなるよう設定することができる。
基地局1の各々は、ネットワークNを介して制御システム3に接続されており、端末2との間で無線信号の送受信を行うことにより端末2と他の端末(図示省略)との間で行われる通信を中継するとともに、端末2に対する着信があった場合には端末2に対して着信メッセージを送信する。また、基地局1は端末2の位置登録を行う。ここで、位置登録とは、端末2に対する着信があったときに端末2がどのページングエリアに位置しているのかが分かるように、端末2の位置を示す情報(端末2が位置するページングエリアを示す情報(PAID))を制御システム3に通知することをいう。
端末2はPHS子機であり、基地局1との間で無線信号の送受信を行うことにより他の端末(図示省略)との間で通信又は通話を行う。また、端末2は、電源が投入されていれば待ち受け処理を行う。ここで、待ち受け処理とは、端末2に最も近く位置する基地局1(電界強度が最も高い基地局1:待ち受け基地局)を特定し、その基地局からの電波を常に受信し続ける処理をいう。ここで、端末2の内部構成について説明する。
図2は、端末2の内部構成の概略を示すブロック図である。図2に示す通り、端末2は、アンテナ11、無線部12、制御部13、操作部14、表示部15、判断部16、マイクロフォン部17、及びスピーカー部18を含んで構成される。アンテナ11は、基地局1からの電波を受信するとともに、基地局に向けて電波を送信する。無線部12はアンテナ11で受信された信号の検波、復調、周波数変換等を行って受信信号を制御部13に出力するとともに、制御部13から出力される送信信号の変調、周波数変換等を行い、この信号をアンテナ11に出力する。
制御部13は、端末2の動作を制御する。具体的には、無線部12から出力される受信信号に含まれる音声信号に対して音声データの伸長処理、D/A変換処理(ディジタル/アナログ変換処理)等を施してスピーカ部18に出力し、マイクロフォン部18から出力される音声信号に対してA/D変換処理(アナログ/ディジタル変換処理)圧縮処理等を施して無線部12に出力する。また、制御部13は、上記の待ち受け処理を行うとともに、端末2に対する着信メッセージを送信する1つの基地局(特定基地局)を制御システム3に通知する処理(特定基地局位置登録処理)を行う。更に、制御部13は、表示部15の表示内容を制御するとともに、操作部14が操作された場合には、その操作内容に応じた処理を行う。
操作部14は、通話キー、終話キー、テンキー、ソフトキー等の各種の操作キーを含んで構成され、ユーザによる操作内容に応じた信号を制御部13に出力する。表示部15は、制御部13から出力される信号に基づいた表示を行う。判断部16は、上記の特定基地局位置登録処理を行うための所定の条件が満たされているか否かを判断し、その判断結果を制御部13に出力する。
ここで、特定基地局位置登録処理について再度説明する。特定基地局位置登録処理とは、所定の条件を満たす場合に、通常行われる待ち受け処理によって特定された待ち受け基地局をその端末に対する着信があった際に着信メッセージを送信する基地局(特定基地局)に設定することをいう。つまり、通常は着信があると、端末が登録されているページングエリアに属する全ての基地局から着信対象である端末に対し着信メッセージが送信されるが、特定基地局位置登録処理がされると特定基地局だけが端末に対し着信メッセージを送信するようになる。
ここで、特定基地局位置登録処理を行うための所定の条件は、以下の通りである。
(1)一定時間待ち受け基地局が変わらないこと
(2)待ち受け基地局からの電界強度の変動が一定時間ある範囲内であること
(3)待ち受け基地局からのフレームエラーレート(FER)が一定時間発生しないか、又は発生してもある範囲内であること
ここで、上記の条件(1)〜(3)は、ほぼ確実に端末2と基地局1との間で通信可能な状態にあるための条件であるということができる。即ち、上記の条件(1)〜(3)が満たされる場合には、その基地局1から端末2に対して着信メッセージを送信した場合に、ほぼ確実に端末2で受信メッセージを受信可能な状態にあるということができる。
判断部16は、上記の条件(1)〜(3)の各々が満足されるか否かを判断し、その判断結果を制御部13に出力する。制御部13は、判断部16の判断結果に基づいて、上記の条件(1)〜(3)の少なくとも1つが満足される場合には上記の特定基地局位置登録処理を行う。マイクロフォン部17は、ユーザにより発せられた音声を音声信号に変換して制御部13に出力する。スピーカー部18は、制御部13から出力される音声信号を音声に変換する。
尚、図2においては図示を省略しているが、端末2には、時間を計時するタイマー部、基地局1が発する電波の電界強度を測定する電界強度測定部、及び基地局1との間の通信で生じるフレームエラーレートを測定するFER測定部が設けられている。判断部16はこれら各部の測定結果を用いて上記の条件(1)〜(3)を判断する。尚、上記の電界強度測定部は、基地局1が発する電波の電界強度そのものを直接測定するものであっても良く、SINR値から間接的に電界強度を測定するものであってもよい。ここで、SINR値とは、信号対干渉波・雑音比(Signal to Interference and Noise Ratio)を示す値である。
図1に戻り、制御システム3は、交換機4、制御装置5、及び加入者情報データベース6を含んで構成される。交換機4は、ネットワークNと接続されており、ネットワークNを介して送受信される各種信号の通信経路の切り替えを行う。制御装置5は、図1に示す無線通信システム全体の動作を制御する。具体的には、例えば端末2が位置するページングエリアのPAIDを加入者データベース6に登録し、上述した端末2の特定基地局に関する情報(CSID)を加入者データベース6に登録し、端末2の待ち受け基地局に関する情報を加入者データベース6に登録し、加入者データベース6に登録されたこれらの情報に基づいて端末2に対する着信メッセージの送信を制御する。
具体的には、端末2に対して着信メッセージを送信する場合に、その端末2に対して特定基地局が登録されている場合には、制御装置5はその端末2に対する着信メッセージをその特定基地局のみから送信させる。これに対して、着信メッセージを送信すべき端末2に特定基地局が登録されていない場合には、制御装置5はその端末2に対する着信メッセージをその端末2が位置するページングエリア内に含まれる全ての基地局1から送信させる。尚、かかる制御の詳細については後述する。
加入者データベース6は、端末2のユーザ(加入者)に関する情報が登録されているデータベースであり、ページングエリア登録部6a、待ち受け基地局登録部6b、及び特定基地局登録部6cを含んで構成される。ページングエリア登録部6aには、端末2が位置するページングエリアのPAIDと端末2を特定する情報(PS番号)とが対応付けて登録される。待ち受け基地局登録部6aには、端末2の待ち受け基地局と端末2のPS番号とが対応付けて登録される。特定基地局登録部6cには、端末2に対する特定基地局のCSIDと端末2のPS番号とが対応付けて登録される。
次に、本発明の一実施形態による無線通信制御方法について説明する。図3は、端末2の待ち受け時の動作を示すフローチャートである。尚、図3に示すフローチャートとは別に、端末2の制御部13は、電源が投入されていれば常時待ち受け処理を行っている。このため、端末2の待ち受け処理によって待ち受け基地局が特定される度に、待ち受け基地局に関する情報が制御システム3に向けて送信され、制御装置5によって受け基地局登録部6bに登録されている。
図3に示すフローチャートは、例えばユーザによって端末2の電源が投入されることにより開始される。処理が開始されると、端末2の判断部16は、特定基地局位置登録処理を行うための所定の条件が満たされているか否かを判断する。つまり、(1)一定時間待ち受け基地局が変わっていないか、(2)待ち受け基地局からの電界強度の変動が一定時間ある範囲内であるか、及び(3)待ち受け基地局からのフレームエラーレートが一定時間発生しないか、又は発生してもある範囲内であるかをそれぞれ判断し、その判断結果を制御部13に出力する。
制御部13は、判断部16の判断結果に基づいて、上記条件(1)〜(3)の少なくとも1つが満足されるか否かを判断する(ステップS11)。上記条件(1)〜(3)が1つも満足されてない場合(判断結果が「NO」である場合)には、制御部13は、端末2の待ち受け基地局が変更されたか否かを判断する(ステップS12)。尚、制御部13は、図3に示すフローチャートとは別に行われる待ち受け処理によって特定された待ち受け基地局を記憶しており、この記憶内容が変更されたか否かにより待ち受け基地局が変更されたか否かを判断する。
ステップS12の判断結果が「NO」である場合、即ち待ち受け基地局が変更されていない場合には、処理がステップS11に戻り、制御部13は再度特定基地局位置登録処理を行うための所定の条件が満たされているか否かを判断する。一方、ステップS11において、上記の条件(1)〜(3)の少なくとも1つが満足されている場合(ステップS11の判断結果が「YES」である場合)には、制御部13は端末2についての特定基地局の位置登録が済んでいるか否かを判断する(ステップS13)。尚、前述の通り、端末2の特定基地局は加入者データベース6の特定基地局登録部6cに登録されるが、端末2の制御部13も特定した特定基地局を記憶している。制御部13は、特定基地局が記憶されているか否かにより特定基地局の位置登録が済んでいるか否かを判断する。
ステップS13の判断結果が「NO」の場合、即ち特定基地局の位置登録が済んでいない場合には、制御部13は特定基地局位置登録処理を行う(ステップS14)。具体的には、制御部13は、上記の条件(1)〜(3)が満たされる基地局1を特定基地局と特定し、その特定基地局のCSIDと端末2のPS番号とを制御システム3の制御装置5に向けて送信するとともに、その特定基地局のCSIDを記憶する。特定基地局のCSIDと端末2のPS番号とが制御システム3に送信されると、制御装置5はこれらの情報を対応付けて特定基地局登録部6cに登録する。
以上の特定基地局位置登録処理が終了すると、処理はステップS11に戻り、制御部13は再度特定基地局位置登録処理を行うための所定の条件が満たされているか否かを判断する。一方、ステップS13における判断結果が「YES」の場合、即ち特定基地局の位置登録が済んでいる場合には、ステップS14の処理を行わずに処理はステップS11に戻り、制御部13は再度特定基地局位置登録処理を行うための所定の条件が満たされているか否かを判断する。
ここで、端末2の移動等によって待ち受け基地局が変更された場合を考える。かかる場合には、図3中のステップS12の判断結果は「YES」となり、端末2の制御部13は、記憶している特定基地局の登録をリセットする(ステップS15)。具体的には、制御部13は、特定基地局の登録をリセットする旨を示す情報を制御システム3の制御装置5に向けて送信するとともに、記憶しているCSIDを消去する。特定基地局の登録をリセットする旨を示す情報が制御システム3に送信されると、制御装置5は特定基地局登録部6cに対応付けて登録されているその端末2のPS番号及び特定基地局のCSIDを消去する。
次に、制御部13は、端末2がページングエリア間を移動したか否かを判断する(ステップS16)。尚、前述の通り、端末2が位置するページングエリアのPAIDは加入者データベース6のページングエリア登録部6aに登録されるが、端末2の制御部13も端末2が位置するページングエリアのPAIDを記憶しており、基地局1から送信されるPAIDが記憶しているものと一致するか否かによりページングエリア間を移動していないか否かを判断する。
ステップS16の判断結果が「YES」の場合、つまり、例えば端末2が図1中の矢印で示す通りページングエリアPA1からページングエリアPA2へ移動した場合には、制御部13は位置登録処理を行う(ステップS17)。具体的には、制御部13は、基地局1から送信されるPAIDと端末2のPS番号とを制御システム3の制御装置5に向けて送信するとともに、基地局1から送信されるPAIDを記憶する。端末2のPS番号とPAIDが送信されると、制御装置5はこれらの情報を対応付けてページングエリア登録部6aに登録する。
以上の位置登録処理が終了すると、処理はステップS11に戻り、制御部13は再度特定基地局位置登録処理を行うための所定の条件が満たされているか否かを判断する。一方、ステップS16における判断結果が「NO」の場合、即ち端末2がページングエリア間を移動していないと判断した場合には、ステップS17の処理を行わずに処理はステップS11に戻り、制御部13は再度特定基地局位置登録処理を行うための所定の条件が満たされているか否かを判断する。以上説明した処理によって、端末2の特定基地局の登録及び端末2の位置登録が行われる。尚、以上説明した位置登録処理は、端末2の電源が投入された時点においても行われる。
次に、端末2に対する着信通知があった場合の動作について説明する。図4は、着信時における無線通信システムの動作を示すフローチャートである。端末2に対する着信があると、まず制御装置5は、加入者データベース6の特定基地局登録部6cを検索し、着信があった端末2に対する特定基地局の位置登録が済んでいるか否かを判断する(ステップS21)。
端末2に対する特定基地局が加入者データベース6の特定基地局登録部6cに登録されている場合(判断結果が「YES」の場合)には、制御装置5は、特定基地局登録部6cの登録内容を参照して、着信があった端末2のPS番号に対応付けられた特定基地局のCSIDで特定される基地局1に向けて着信メッセージを送信する。これにより、着信メッセージが、複数の基地局1の内の1つの特定基地局から端末2に送信される(ステップS22)。
次に、制御装置5は、送信メッセージを送信した端末2からの送信メッセージに対する応答が無いか否かを判断する(ステップS23)。この判断結果が「NO」の場合、即ち、端末2からの応答が一定時間内にあった場合には、制御装置5は、端末2に対する通話接続処理を行う(ステップS24)。尚、通話接続処理が行われると着信処理は終了する。
一方、ステップS23の判断結果が「YES」の場合、即ち、端末2からの応答が一定時間内に無い場合には、制御装置5は、加入者データベース6のページングエリア登録部6aの登録内容を参照して、着信があった端末2のPS番号に対応付けられて登録されているPAIDを取得する。そして、このPAIDで特定されるページングエリアに含まれる全ての基地局1に向けて着信メッセージを送信する。これにより、例えば、端末2がページングエリアPA2内に位置している場合には、ページングエリアPA2内に含まれる全ての基地局1から端末2に対する着信メッセージが送信される(ステップS25)。
次に、制御装置5は、送信メッセージを送信した端末2からの送信メッセージに対する応答が無いか否かを判断する(ステップS26)。この判断結果が「NO」の場合、即ち、端末2からの応答が一定時間内にあった場合には、制御装置5は、端末2に対する通話接続処理を行う(ステップS24)。尚、通話接続処理が行われると着信処理は終了する。
一方、ステップS26の判断結果が「YES」の場合、即ち、端末2からの応答が一定時間内に無い場合には、制御装置5は、端末2に対する着信メッセージの再送(リトライ)が予め設定された回数行われたか否かを判断する(ステップS27)。尚、着信メッセージの再送回数は、輻輳を極力回避するため、例えば1回に設定されている。ステップS27の判断結果が「NO」である場合、即ちリトライが終了していない場合には、制御装置5は、端末2に対して着信メッセージを再送する(ステップS25)。
これに対し、ステップS27の判断結果が「YES」である場合、即ちリトライが終了した場合には、制御装置5は、端末2に対する着信処理が失敗したものとして後処理を行う(ステップS28)。ここで、後処理としては、例えば端末2に対する発信を行った端末に対して着信に失敗した旨を示す信号を送信して留守番電話機能に切り替える等の処理がある。尚、後処理が行われると着信処理は終了する。
以上説明した通り、本実施形態では、特定基地局の登録がされている端末2に対する着信があった場合には、その端末2に対する着信メッセージを1つの特定基地局のみから送信している。このため、着信メッセージを送信する場合には常にページングエリアに含まれる全ての基地局から送信する従来に比べて無駄なリソースの消費を抑えて呼損率を低減することができる。
また、本実施形態では、特定基地局から端末2への着信メッセージの送信に失敗した場合(着信メッセージに対する端末2からの応答が無かった場合)に初めて、従来と同様に、端末2が位置するページングエリアに含まれる全ての基地局から着信メッセージを送信している。このため、無駄なリソースの消費を抑えつつ、端末2へ確実に着信メッセージを送信することができる。更に、本実施形態では、特定基地局が登録されていない端末(例えば、従来の端末)に対しては、従来と同様に、端末2が位置するページングエリアに含まれる全ての基地局から着信メッセージを送信しているため、従来の端末との互換性を保つこともできる。
以上、本発明の一実施形態による無線通信システム、無線通信端末、及び無線通信制御方法について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されることなく、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態では、理解を容易にするために、図1に示す加入者データベース6において、ページングエリア登録部6a、待ち受け基地局登録部6b、及び特定基地局登録部6cを分けており、各々の登録部に端末2のPS番号と各種情報とが対応付けて登録されているとしていた。しかしながら、上記の各種情報を登録する登録部を分けずに、端末2のPS番号に対して、上記の複数の情報の各々を対応付けて登録するのが望ましい。
また、上記実施形態では、待ち受け基地局登録部6bと特定基地局登録部6cと分けて、端末2の待ち受け基地局と特定基地局とを別々に登録する場合を例に挙げて説明したが。しかしながら、待ち受け基地局登録部6bと特定基地局登録部6cとを1つにまとめて端末2の待ち受け基地局を常に特定基地局としても良い。
本発明の一実施形態による無線通信システムの概略構成を示すブロック図である。 端末2の内部構成の概略を示すブロック図である。 端末2の待ち受け時の動作を示すフローチャートである。 着信時における無線通信システムの動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 基地局
2 端末
5 制御装置
6a ページングエリア登録部
6b 待ち受け基地局登録部
6c 特定基地局登録部
16 判断部
PA1,PA2 ページングエリア

Claims (11)

  1. 複数の無線基地局装置が含まれる複数の制御領域に区分けされ、当該制御領域単位で所定の処理を行う無線通信システムにおいて、
    無線通信端末と当該無線通信端末が位置する前記制御領域とを対応付けて登録する第1登録部と、
    前記無線通信端末が位置する前記制御領域に含まれる1つの無線基地局装置を前記無線通信端末の待ち受け無線基地局装置として登録する第2登録部と、
    前記無線通信端末と前記待ち受け無線基地局装置との間の通信状況を取得する通信状況管理部と、
    前記通信状況管理部が取得した通信状況に基づいて、前記無線通信端末に対応付けて前記第1登録部に登録された前記制御領域に含まれる前記複数の無線基地局装置から前記無線通信端末へ送信される着信通知を、前記第2登録部に登録された前記待ち受け無線基地局装置から前記無線通信端末へ送信される着信通知に変更する制御部と
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記通信状況管理部は前記無線通信端末に設けられており、
    前記無線通信端末は、前記通信状況管理部で取得される通信状況に基づいて、前記第2登録部に登録されるべき前記待ち受け無線基地局装置を変更することを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  3. 前記通信状況は、接続中の前記待ち受け無線基地局装置からの無線信号の電界強度の変動であることを特徴とする請求項2記載の無線通信システム。
  4. 前記通信状況は、接続中の前記待ち受け無線基地局装置からの無線信号のエラー率であることを特徴とする請求項2記載の無線通信システム。
  5. 前記通信状況は、接続中の前記待ち受け無線基地局装置との間の接続時間であることを特徴とする請求項2記載の無線通信システム。
  6. 前記制御部は、前記無線通信端末の待ち受け無線基地局装置が前記第2登録部に登録されていない場合には、前記第1登録部で対応付けられた前記制御領域に含まれる全ての無線基地局装置から前記無線通信端末への着信通知を行うことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の無線通信システム。
  7. 請求項1記載の無線通信システムで用いられる無線通信端末であって、
    接続中の前記待ち受け無線基地局装置との間の通信状況に応じて、前記第2登録部に登録されるべき待ち受け無線基地局装置を変更することを特徴とする無線通信端末。
  8. 前記通信状況は、接続中の前記待ち受け無線基地局装置からの無線信号の電界強度の変動であることを特徴とする請求項7記載の無線通信端末。
  9. 前記通信状況は、接続中の前記待ち受け無線基地局装置からの無線信号のエラー率であることを特徴とする請求項7記載の無線通信端末。
  10. 前記通信状況は、接続中の前記待ち受け無線基地局装置との間の接続時間であることを特徴とする請求項7記載の無線通信端末。
  11. 複数の無線基地局装置が含まれる複数の制御領域に区分けされ、当該制御領域単位で所定の処理を行う無線通信システムで用いられる無線通信制御方法であって、
    無線通信端末と当該無線通信端末が位置する前記制御領域とを対応付けて登録する第1登録ステップと、
    前記無線通信端末が位置する前記制御領域に含まれる1つの無線基地局装置を前記無線通信端末の待ち受け無線基地局装置として登録する第2登録ステップと、
    前記無線通信端末と前記待ち受け無線基地局装置との間の通信状況を取得する通信状況管理ステップと、
    前記通信状況管理部が取得した通信状況に基づいて、前記第1登録部に前記無線通信端末に対応付けて登録された前記制御領域に含まれる前記複数の無線基地局装置から前記無線通信端末への着信通知を、前記第2登録部に登録された前記待ち受け無線基地局装置から前記無線通信端末への着信通知に変更する制御ステップと
    を含むことを特徴とする無線通信制御方法。
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