JP5143414B2 - 無線通信端末 - Google Patents
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Description
こうした背景から、現在の周波数帯(旧800MHz帯)、新たな周波数(新800MHz帯)、及び周波数帯(2GHz帯)での通信が可能なマルチバン対応の無線通信端末が開発されている。
そして無線通信端末は、いずれかのチャネルを用いて基地局と通信を行うことになる。以下、基地局1つに対して1つのパイロット符号が対応付けられている(つまり基地局1つに対してそれぞれチャネルが1つだけ割り当てられている)例を用いて簡単に説明を行う。
通信を行う基地局(通信チャネル)を切替える機能はハンドオフ(或いはハンドオーバ)と呼ばれ、ハンドオフにはソフトハンドオフとハードハンドオフの2種類が存在する(例えば、特許文献1参照)。
ハードハンドオフは、第1の基地局から第2の基地局へ通信を移行する際に、第2の基地局に通信を切替える直前まで第1の基地局との通信を維持してから、周波数帯の切替えを行う。このため、周波数帯の切替え時に通信の瞬断が生じてしまう。
また、DAHHOでは、携帯端末の情報を参照せず、第1の基地局が一方的に第2の基地局を指定するため、携帯端末が第1の基地局の指定した第2の基地局を捕捉できる保証はなく、ハンドオフに失敗する可能性が比較的高い。
MAHHOは、無線通信端末1から報告されるパイロット信号強度測定結果であるPPSMM(Periodic Pilot Strength Measurement Message)を監視し、自局のエネルギー強度が一定以下になったことを契機にハンドオフを開始することから、PPSMMベースドと呼ぶ。
これに対し、無線通信端末1は、基地局2に対して、PPSMM(Periodic Pilot Strength Measurement Message)を送出し、基地局2におけるエネルギー強度を報告する(ST102)。
報告は、先のPPMROで指定された間隔(0.8〜10.08秒、通常は2〜4秒程度)で定期的に送出されるが、PPMROで閾値が指定された場合に限り、閾値を満たさない間はトラフィックの混雑を避ける目的で無線通信端末1は報告を免除される。
ここで、重要なパラメータの一つにサーチタイプがあり、これは、「0=サーチ停止」、「1=シングルサーチ開始」、「3=定規的サーチ開始」の3段階のうちいずれかを示す。「0=サーチ停止」は、無線通信端末1に各種パラメータの情報だけを渡し、実際のサーチは行わずに止めておくときに使用できる。「1=シングルサーチ開始」は、無線通信端末1に1回だけサーチを行わせ、結果を報告させるときに使用できる。「3=定期的サーチ開始」は、移動局に定期的にサーチを行わせ、結果を定期的に報告させるときに使用できる。
これに対し、基地局2(基地局B)は、無線通信端末1に対してCFSCNM(Candidate Frequency Search Control Message)を送出し、サーチタイプを「1=シングルサーチ開始」と指定する(ST105)。
ここでは、CFSRQMと違い、サーチタイプ以外のパラメータを一切搬送しないため、トラフィックに与える影響は軽微である。ハンドオフ候補システムの周波数システムの周波数やパイロットリストなどのパラメータが固定的であり減多に変更されない状態であるなら、網はサーチタイプの変更だけを行わせたいときに限り、トラフィックに悪影響を与えないようCFSCNMを使用することができる。
この時点でハンドオフできるくらいの強度を持った候補周波数の基地局が報告されれば、基地局2(基地局A)は無線通信端末1に対してハンドオフを行うよう要求することができるが、ハンドオフ条件が満たされない場合には、基地局2(基地局A)は引き続きCFSRQMを送出し、サーチタイプを「3=定期的サーチ開始」と指定する(S107)。続いて、無線通信端末1が基地局2(基地局A)に対してハンドオフ候補サーチ応答メッセージ(CFSRSM:Candidate Frequency Search Response Message)を送出してCFSRQMを受理したことを伝える(ST104)。
ハンドオフを満たす基地局が報告されたことを受け、基地局2(基地局A)は無線通信端末1に対してハンドオフ要求メッセージ(UHDM:Universal Hand Off Direction Message)を送出し、候補周波数の基地局2(基地局B)へのハンドオフ要求を行う(ST110)。
無線通信端末1は指定されたとおりハンドオフを実施し、新しい基地局2(基地局B)に対してハンドオフ完了メッセージ(EHOCM:Extended Hand Off Completion Message)を送出して、MAHHO動作が完了する(ST111)。
したがって、MAHHOによるハンドオフ候補周波数サーチ時に周波数の切り替えが発生するため、通話中の音声が途切れてしまう。特に、サーチタイプ3の定期的サーチの実行中には、通常、2〜4秒おきに音声が途切れて聞こえることになり、ユーザに与える不快感が大きくなる。
このため、この間の送受信データ(音声)は失われ、通話の相手には、無音となって聞こえる。この無音区間は最大でも200ミリ秒に満たない程度であるが、音声、特に連続的な音の場合には比較的はっきりと音の途切れが認識できる。
なお、ST202〜ST206は、上りデータ送信停止区間であり、ST203〜ST205は、下りデータ受信停止区間であり、最終的には、ハンドオフ候補周波数サーチ結果をCFSRPMとして要求のあった基地局2へ報告する(ST207)。
ここで適用されるパターンは、サーチタイプ=3の定期的サーチ開始の場合のみである。その理由としては、サーチタイプ=1のシングルサーチ開始の場合、基地局2へ報告を返す必要があるのは1回のみであり、そのために要するハンドオフ候補周波数サーチも1〜2回に留められるため、通常通話時の無線品質劣化による音途切れと同様、さほど問題にならないためである。
なお、ハンドオフ候補周波数サーチによって生じる無音区間は、正確にはサーチウィンドウサイズおよびサーチすべき基地局2の数に依存するが、最長でも150ミリ秒前後である。そのため、通常の会話であれば会話と会話の間でサーチを実行するのに十分な無音区間が発生する可能性が高い。
この通信部11は、複数の周波数帯での無線信号の送受信が可能であり、具体的には、現行の周波数帯(旧800MHz帯)、新たな周波数帯(新800MHz帯)、および高周波の周波数帯(2GHz帯)を用いた無線信号の送受信が可能である。
例えば、一つの基地局2から無線通信端末1に報知される情報の中に近隣基地局リスト(N−list)等において、無線通信端末1の周辺に存在する通信システムを無線通信端末1に報知する等のためにこのバンドクラスが使用される。
また、ここで説明したバンドクラスおよび優先度はあくまで一例であって、通信事業者のインフラ配備状況に大きく左右される。
また、制御部12は、通信部11によって上記の複数の周波数のうちいずれを用いて無線信号の送受信を行うかを制御し、基地局2からのハンドオフ要求に応じて、通信部11にハンドオフを実行させる。ハンドオフとは、現在通信中の基地局2から別の基地局に通信対象を切替える、すなわちチャネル間移行を行う処理である。
無音区間の検出は、例えば、音声波形を監視することにより行われる。具体的には、一定時間内の零交差数と振幅(レベル)の閾値をもとに音声波形の切り出しが行われ、ある一定時間内において振幅レベルが閾値以上の振幅の零交差数が一定数以上のときに音声区間、一定数以下のときに無音区間と判定する。もしくは、音声データそのものに含まれる音量を指定するパラメータを監視して、無音と指定される音声データフレームや、所定値未満の音量値である音声データフレームを無音区間とみなす、等してもよい。
更に、特に、CFSRQMで信号強度の閾値が指定され、現在使用中の周波数における信号強度がこの閾値を充分に上回っている場合には、無音区間の検出ができなかったとき、ハンドオフ候補周波数のサーチ処理を実行しないことも考えられる。ネットワーク側の規定では、現在使用中の周波数における信号強度が閾値を充分に満たす、あるいは、候補周波数サーチにも閾値を満たすような強度の周波数が見つからない場合はトラフィックの混雑を回避する意味で基地局に対する報告が免除されるため、この条件においては、たとえ報告が上がってこなくとも、基地局側は特別な処理を必要としないため、サーチ処理を実行せずともネットワーク側には負担をかけずに済み、なおかつ音声通話が途切れないで継続させることができる。
信号強度測定の方法はパイロット信号のエネルギー強度を測定する方法があるが、ここでは信号強度測定の方法について限定しない。また、周波数設定部125は、後述するハンドオフ処理部120が解析したハンドオフ指示に示される新基地局の周波数割当てに応じて通信部11の周波数切替え制御を行う。
また、ハンドオフ処理部120は、無音区間監視部126と、通信品質管理部127と、タイマ128とを制御し、基地局2からハンドオフ候補周波数のサーチ要求を受信して、現在使用中の周波数からハンドオフ候補周波数に切替えてサーチ動作を行うときに、通信部11が通信中の基地局2からハンドオフ候補周波数のサーチ要求を受信し、現在使用中の周波数からハンドオフ候補周波数に切替えてサーチ動作を行うときに、無音区間の発生を監視し、当該無音区間を検出したタイミングでハンドオフ候補周波数のサーチ処理を実行する。
なお、上記した記憶部13は、例えば不揮発性の記憶デバイス(不揮発性半導体メモリ、ハードディスク装置、光ディスク装置など)やランダムアクセス可能な記憶デバイス(例えばSRAM、DRAM)などによって構成される。
また、音声処理部14は、制御部12から供給される音声データに復号化、デジタル−アナログ変換、増幅等の信号処理を施し、アナログの音声信号に変換してSP15に出力する。
以下、図4に示すフローチャートを参照しながら、図3に示した本発明の実施の形態に係わる無線通信端末の動作について詳細に説明する。
ここで、現在使用中の周波数からハンドオフ候補周波数に切替えて捕捉動作を行うときに、ハンドオフ処理部120は、通話中、通信品質管理部127が、通話品質の低下、または音声をロストしそうなことを検出した場合(ST402“Yes”)、無音区間の検出を待つことなく、優先的にサーチを実行するようにサーチ制御部123を駆動する。なお、ここで、「通話品質の低下」とは、例えば、フレームエラー発生時や通信レートが低下している場合を、「音声データをロストしそうなこと」とは、基地局2からの受信エネルギーが低い場合のそれぞれをいい、それぞれにて所定の閾値が設定される。
なおこのとき、無音区間監視部126は、ハンドオフ処理部120による制御の下、タイマ128の監視により、規定時間内にサーチ処理が完了できる限界まで無音区間を監視し(ST404“No”)、タイマ128がタイムアウト(規定時間満了の残りとサーチ処理に要する時間が一致する)してしまった場合には(ST404“Yes”)、無音区間の到来を待つことなくサーチ制御部123を起動し、以下に説明するサーチ処理(ST405〜ST408)を実行させる。
このことにより、通話中に発生する無音区間を利用してサーチをすることで、サーチにより生じる無音区間によりユーザに不快な思いをさせることが無くなる。また、無音区間ではなくても通話品質が極端に低下したことを検出すると、無音区間を待つことなくサーチ処理を実行することにより、つまり、呼が切断しそうな場合にも適格にサーチ処理を実行することにより、呼接続を維持できる。
Claims (3)
- 複数の周波数の中から一つを選択して無線通信を行う制御部を備え、
前記制御部は、
所定の基地局からハンドオフ候補周波数のサーチを要求するサーチ要求を受信すると、通話における無音の発生を監視し、無音が発生すると、上りデータの送信を停止し、現在使用中の周波数から前記ハンドオフ候補周波数に切替えてサーチを行い、当該サーチの結果報告を元の周波数に切替えてから前記所定の基地局に送信し、
所定の通信品質に満たない状態で前記サーチ要求を受信すると、前記無音の発生の有無にかかわらず現在使用中の周波数から前記ハンドオフ候補周波数に切替えてサーチする
ことを特徴とする無線通信端末。 - 前記制御部は、
前記サーチ要求を受信すると、当該サーチ要求に含まれる情報に基づいてサーチ規定時間を特定し、当該サーチ規定時間内におけるサーチを実行可能な時間までに無音が発生しない場合には無音の発生の有無にかかわらずサーチを行う
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信端末。 - 前記制御部は、
前記サーチ要求を受信すると、当該サーチ要求に信号強度の閾値が含まれており、なおかつ現在使用中の周波数における信号強度が前記閾値を満たしている場合には前記ハンドオフ候補周波数サーチを行わない
請求項1又は2に記載の無線通信端末。
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