JP2007179957A - 同軸ケーブル - Google Patents

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雅載 大保
Teruyuki Tsujita
照之 辻田
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Abstract

【課題】種々の同軸ケーブルの軽量化、および曲げによる特性劣化の軽減を図る。
【解決手段】同軸ケーブル1は、内部導体3の外周に絶縁体5を設け、この絶縁体5の外周に少なくとも1層からなる外部導体13を設け、この外部導体13の外周に外被15を設けている。さらに、前記外部導体13の少なくとも1層が、テープ幅方向に間欠的に並行して配置した複数の中間部材と、この複数の中間部材の両面と前記各中間部材の間の間欠領域とに一体的に形成した導電層と、この導電層の前記間欠領域の両面に貫通した複数の貫通孔21と、からなる孔付き両面導通複合テープ7で構成されると共にこの孔付き両面導通複合テープ7を前記絶縁体5の外周に螺旋重ね巻きしてなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、同軸ケーブルに係り、特に様々な用途に使用できる同軸ケーブルについて、軽量化、および曲げによる特性劣化の軽減を図るようにする孔付き両面導通複合テープを用いた同軸ケーブルに関する。
従来、高周波同軸ケーブルや、高周波通信ケーブルの外部導体あるいは外部導体の一部として、プラスチックテープ(絶縁層)と金属箔・膜・フィルム(導電層)とからなる複合テープを用いることが多く見られている。
従来の同軸ケーブルでは、減衰量を低減させるために、外部導体の編組と絶縁体の間に複合テープを縦添えする構造がある。すなわち、従来例の同軸ケーブル101としては、図6に示されているように例えば軟銅線からなる内部導体103と、この内部導体103の外周に設けたポリエチレン又は発泡ポリエチレンからなる絶縁体105と、この絶縁体105の外周に設けた複合テープからなる内層外部導体107と、この内層外部導体107の外周に設けた軟銅線編組からなる外層外部導体109と、PVCからなる外被111と、から構成されている。
また、従来の同軸ケーブルとしては、特許文献1に示されているように、図6における内層外部導体107としてラミネートされた金属箔が同軸ケーブルの外部導体に使用されている。この場合の外部導体の構造はプラスチックテープを張り合わせていない金属箔単体である。展開例としてプラスチックテープを張り合わせても良いとの記載があるが、プラスチックテープを張り合わせると同等の特性は得られないことが確認されている。
また、他の従来の同軸ケーブルとしては、特許文献2に示されているように、図6における内層外部導体107として金属層付きプラスチックテープが絶縁体105の外周に縦添えされている。前記金属層付きプラスチックテープはテープ本体の表面に金属蒸着などの電気めっきからなる金属層を備えたものであり、この金属層付きプラスチックテープが縦添えされる構造は広く知られている。
また、他の従来の同軸ケーブルの構造としては、特許文献3に示されているように、絶縁体105上に横巻きシールドが施され、この横巻きシールドの上にシールド層が施されている。このシールド層としてはプラスチックテープの両面に銅を蒸着させた銅蒸着テープが重ね巻きされている。さらに、前記銅蒸着テープの上に外被111に相当する外部ジャケットが施されている。前記銅蒸着テープはプラスチックテープの両面に銅蒸着を行うことによりシールド効果を増したものであり、この種の銅蒸着テープは既に広く使用されている。
特許文献1のように、前述した同軸ケーブルの内層外部導体107として単なる厚みのある金属テープが用いられる場合では、前記金属テープが細径の同軸ケーブルに縦添え或いは横巻きされると、しわが寄りやすく不適当であるので、特許文献2及び特許文献3のように、柔軟性を求めてプラスチックを含む複合テープが用いられているのである。
しかし、特許文献2のようにプラスチックを含む複合テープの片面のみに導電層としての銅箔が構成されているだけでは、遮蔽効果、つまり電磁波がケーブル外部に洩れ出ることを抑制する効果が不十分であるので、特許文献3のようにポリエステルテープの両面に銅箔が設けられた両面複合テープが好ましい。
ところが、3層のサンドウィッチ構造から成る複合テープでは表裏の銅箔(導電層)が中間部の例えばポリエステルテープ(絶縁層)で分離されているので好ましくない。そこで、複合テープの表裏の銅箔(導電層)の導通を取ることにより、高周波特性を改善することができる。
この点で改善を図った従来の複合テープとしては、特許文献4に示されているように、複合テープに何らかの方法で複数の貫通孔を形成させ、各貫通孔の内周面に沿って導電層を形成することにより、複合テープの表裏の銅箔(導電層)の導通を取っている。例えば、ポリエステルテープ(絶縁層)の表裏に貫通する複数の貫通孔を設けると共に前記ポリエステルテープの表裏面と前記複数の貫通孔の内周面に銅箔(導電層)として金属蒸着膜を蒸着している。
上記の特許文献4における同軸ケーブルの構造は、絶縁体105上に横巻きシールドが行われ、この横巻きシールドの上に上記の両面導通テープが用いられている。この構造であると、前記横巻きシールドが外部導体となり、両面導通テープはシールドとしての役割を有する。この両面導通テープの銅箔(導電層)の厚さは0.01〜0.015μm程度である。
特開2004−119240号公報 特開2003−257257号公報 特開2001−126552号公報 特開2003−68153号公報
ところで、従来の同軸ケーブルにおいて、特許文献1では、前述したように内層外部導体107としての金属テープが細径の同軸ケーブルに縦添え或いは横巻きされると、しわが寄りやすく不適当であるという問題点があった。
また、従来の同軸ケーブルにおいては、特許文献2及び特許文献3のように銅箔貼付プラスチックテープなどの複合テープからなる内層外部導体107が縦添えされている構造では、減衰量の初期特性は良好であるが、同軸ケーブルに繰り返しの曲げが加えられると、複合テープの銅箔にしわが入り、減衰量が増加してしまうという問題がある。しかし、もし、上記の内層外部導体107の複合テープをなくしてしまうと、導体損の増大により減衰量が大きくなってしまうという問題がある。
一方、上記の内層外部導体107としての複合テープを重ね巻きして銅箔にしわが入らないようにしたとしても、縦添えとは異なり、重ね巻きであるために減衰量が大きくなってしまうという問題点があった。
また、従来の同軸ケーブルにおいて、特許文献4の複合テープでは、導通孔の内周面の金属蒸着膜のみでは、厚みが不十分であり複合テープの表裏の銅箔(導電層)間の導通としては不十分である。この場合、両面導通テープの銅箔(導電層)の厚さが0.01〜0.015μm程度であり、この程度の厚さではシールド性能を有していても、等価導電層厚が薄すぎるために外部導体としては機能しない。すなわち、両面導通テープを内層外部導体107として用いて重ね巻きした同軸ケーブルであっても、やはり上述した理由で貫通孔による両面導通では不十分であるので減衰量が大きくなってしまうという問題点があった。
この発明は上述の課題を解決するためになされたものである。
上記発明が解決しようとする課題を達成するために、この発明の同軸ケーブルは、内部導体の外周に絶縁体を設け、この絶縁体の外周に少なくとも1層からなる外部導体を設け、この外部導体の外周に外被を設けてなる同軸ケーブルにおいて、
前記外部導体の少なくとも1層が、テープ幅方向に間欠的に並行して配置した複数の中間部材と、この複数の中間部材の両面と前記各中間部材の間の間欠領域とに一体的に形成した導電層と、この導電層の前記間欠領域の両面に貫通した複数の貫通孔と、からなる孔付き両面導通複合テープで構成されると共にこの孔付き両面導通複合テープを前記絶縁体の外周に螺旋重ね巻きしてなることを特徴とするものである。
この発明の同軸ケーブルは、前記同軸ケーブルにおいて、前記外部導体が、絶縁体の外周に設けた内層外部導体と、この内層外部導体の外周に設けた外層外部導体と、からなり、前記内層外部導体が螺旋重ね巻きした前記孔付き両面導通複合テープで構成されると共に前記外層外部導体が軟銅線編組で構成されていることが好ましい。
この発明の同軸ケーブルは、前記同軸ケーブルにおいて、前記外部導体が、絶縁体の外周に設けた内層外部導体と、この内層外部導体の外周に設けた外層外部導体と、からなり、前記内層外部導体が軟銅線編組で構成されると共に前記外層外部導体が螺旋重ね巻きした前記孔付き両面導通複合テープで構成されていることが好ましい。
この発明の同軸ケーブルは、前記同軸ケーブルにおいて、前記孔付き両面導通複合テープにおける中間部材の両面の導電層の厚さが、0.1μm以上で、且つ10μm以下であることが好ましい。
この発明の同軸ケーブルは、前記同軸ケーブルにおいて、前記孔付き両面導通複合テープにおける貫通孔の相互間の距離が、1μm〜10mmであることが好ましい。
以上のごとき課題を解決するための手段から理解されるように、この発明の同軸ケーブルによれば、外部導体の少なくとも1層に、孔付き両面導通複合テープを用いているので、重ね巻きしても縦添えと同等の減衰量特性が得られるため、曲げによる減衰量特性変化を低減させることができるため、減衰量周波数特性において初期特性と耐久性とに優れた同軸ケーブルを提供するができる。
しかも、孔付き両面導通複合テープは、導電層の間欠領域に複数の貫通孔を設けない両面導通複合テープの構成に比べると、複数の貫通孔を設けたことにより、導電層の劣化を軽減させることができる。なお、貫通孔は数μm程度で十分であり、小さいので電波の漏洩も殆ど影響がない。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1及び図2を参照するに、この実施の形態に係る同軸ケーブル1は、例えばφ1.4mmの軟銅線からなる内部導体3と、この内部導体3の外周に設けた例えば外径4.8mmのポリエチレン(PE)からなる絶縁体5と、この絶縁体5の外周に設けた孔付き両面導通複合テープ7からなる内層外部導体9と、この内層外部導体9の外周に設けた素線径が例えば0.14mmφで且つ7持×24打の軟銅線編組からなる外層外部導体11と、からなる外部導体13と、前記外層外部導体11の外周に設けた例えば外径7.6mmのPVCからなる外被15と、から構成されている。
なお、この実施の形態では、上記の内層外部導体9が孔付き両面導通複合テープ7で、外層外部導体11が軟銅線編組であるが、他の実施の形態としては、内層外部導体9が軟銅線編組で、外層外部導体11が孔付き両面導通複合テープ7であっても構わない。すなわち、上記の外部導体13が少なくとも1層であっても、あるいは複数層から構成されている場合でも適用されるものであり、前記外部導体13の少なくとも1層が、孔付き両面導通複合テープ7であることが特徴である。
次に、上記の孔付き両面導通複合テープ7について図面を参照して詳しく説明する。
図3(A)〜(C)を参照するに、この実施の形態に係る孔付き両面導通複合テープ7としては、複数の中間部材としての例えばテープ状のポリエステルテープ17がテープ長手方向(図3において上下方向)にのびて、テープ幅方向(図3において左右方向)に間欠的に並行して配列されており、この実施の形態では前記各ポリエステルテープ17は約10μm厚である。さらに、前記複数の各ポリエステルテープ17の表裏の両面(図3(B),(C)において上下面)と、前記各ポリエステルテープ17の間の間欠領域IFと、に導電層としての例えば銅箔19が一体的に形成されている。なお、前記各ポリエステルテープ17は絶縁体として機能する。さらに、前記銅箔19の間欠領域IFには、複数の貫通孔21が銅箔19の両面に貫通して設けられている。
この実施の形態において、図3(B)では前記導電層としての例えば約5μm厚の銅箔19が複数のポリエステルテープ17の表裏の両面側から全体に亘って貼着されており、上記の両側の銅箔19が前記各間欠領域IFで導通するように一体的に貼着されている。なお、前記複数の貫通孔21は各間欠領域IFの銅箔19に貫通している。
また、図3(C)では前記導電層は、例えば約10μm厚の複数のテープ状の銅箔19Aが長手方向にのびて、前記各間欠領域IFに埋設されるように並行して配列されており、さらに例えば約5μm厚の銅箔19Bが複数のポリエステルテープ17の表裏の両面と前記間欠領域IFに埋設された銅箔19Aの両面とに全体に亘って一体的に貼着されている。また、前記複数の貫通孔21は各間欠領域IFの銅箔19A、19Bに貫通している。
なお、この発明の実施の形態に係る孔付き両面導通複合テープ7の断面構造としては、上記の図3(B),(C)の構造に限定されず、その他の構造であっても構わない。また、中間部材や導電層の材質や厚さなども上記の例に限定されず、その他の形態であっても構わない。
なお、銅箔19の厚さの範囲は、孔付き両面導通複合テープ7が同軸ケーブル1の外部導体として使用されることを想定すると、0.1μm未満では薄すぎ、10μmを越えると厚すぎるので、0.1μm以上で、且つ10μm以下であることが、良好な減衰量特性を満足させるという点で望ましい。
また、導電層としては、上記の銅箔19と同じ効果を生む金属の種類としては、アルミ箔、銀箔、金箔、ニッケル箔、銅合金箔、アルミ合金箔、ニッケル合金箔などがある。
さらに、中間部材としての例えばプラスチックテープの厚さの範囲は、0.1μm〜1mmであることが望ましい。
また、この実施の形態では、中間部材の樹脂材質がポリエステルテープ17であるが、その他に例えばPET(延伸されたものも含む)、ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリブロピレンなどをあげることができる。
さらに、銅箔19とプラスチックテープの貼合せ方法は、プラスチックテープの材質によるが、PET系、ポリエチレン系、フッ素系などの接着剤による貼り合せで良い。
また、貫通孔21の孔開けの方法としては、例えばパンチングによる孔開け、針状の工具による孔開け、その他の方法がある。
また、貫通孔21の孔径範囲は0.1μm〜数mm程度の孔径であることが望ましく、貫通孔21の孔相互間の間隔範囲A〔図3(A)を参照〕は1μm〜10mmであることが望ましい。
また、貫通孔21の両面導通方法としては、メッキや蒸着による方法や、予め孔開けした銅箔とプラスチックテープを貼り付ける方法などがある。ただし、蒸着は、両方向から蒸着させて貫通孔21での導通を可能にする方法である。
また、上記の孔付き両面導通複合テープ7の全表面積Soは、テープ幅方向の寸法Wとテープ長手方向の寸法Lとの積(So=W×L)となり、これは中間部材としてのポリエステルテープ17に位置する導電層(誘電体部)の合計の表面積Scと、各中間部材としてのポリエステルテープ17の間の間欠領域IFに位置する導電層(導体部)の合計の表面積Sdと、の和(So=Sc+Sd)となる。
そこで、この実施の形態では、上記の中間部材としてのポリエステルテープ17の合計の表面積Scが孔付き両面導通複合テープ7の全表面積Soの1%以上で且つ99%以下であれば、各中間部材としてのポリエステルテープ17の表裏の導電層(誘電体部)は中間部材としてのポリエステルテープ17の間の間欠領域IFに位置する導電層(導体部)により十分に導通が取られるので、良好な減衰量特性を満足するものである。
以上のように、この実施の形態の孔付き両面導通複合テープ7は、複合テープの表裏の導電層の導通が各中間部材としてのポリエステルテープ17の間欠領域IFで確実に行われるように接触面積を大きく取っているので、複合テープの機械的柔軟性を向上でき、つまり細径同軸ケーブルの減衰量特性を損なうことなく縦添えでもあるいは横巻きでも取り付けることができ、さらに電気的遮蔽効果の改善を図ることができる。また、導電層である銅箔19の厚さの範囲が0.1μm以上で、且つ10μm以下であるので良好な導電性が得られるため、外部導体としての機能を満足させることができる。
したがって、この孔付き両面導通複合テープ7が同軸ケーブルに用いられることにより、同軸ケーブルの減衰量が増加するという事態を防止できる。つまり同軸ケーブルの減衰量特性の向上を図ることができる。
さらには、孔付き両面導通複合テープ7は、導電層の間欠領域IFに複数の貫通孔21を設けない両面導通複合テープの構成に比べると、複数の貫通孔21を設けたことにより、導電層の劣化を軽減させることができる。その理由としては導電層に曲げ力が加えられても、この曲げ力が導電層に設けた各貫通孔21で分断されて各貫通孔21の間に分散されるから、曲げによる劣化を軽減できる。
なお、各貫通孔21は前述したように数μm程度で十分であり、小さいので電波の漏洩も殆ど影響がない。
なお、この実施の形態の同軸ケーブル1では、上記の内層外部導体9として用いられている孔付き両面導通複合テープ7は、図3(B)において複数の中間部材が例えば約10μm厚のポリエステルテープ17で、導電層が例えば約5μm厚の銅箔19で構成されており、詳しくは前述した通りである。そして、前記孔付き両面導通複合テープ7が絶縁体5の外周に例えば1/4オーバラップで螺旋巻き(重ね巻き)されている。
次に、表1に示されているように、この実施の形態の孔付き両面導通複合テープ7を用いて重ね巻きした同軸ケーブル1(図1の本実施例)と、従来例の両面複合テープを用いて縦添えした同軸ケーブル(図6の従来例の同軸ケーブル101と同じ)を製作し、各同軸ケーブル1、101における減衰量周波数特性と、曲げ回数による減衰量の変化とを試験した。
Figure 2007179957
表1に示されているように、各同軸ケーブル1、101は、内層外部導体のみが異なるもので、他は同様である。したがって、本実施例の同軸ケーブル1の内層外部導体9による作用、効果を明確にすることができる。
ちなみに、本実施例の同軸ケーブル1で用いる内層外部導体9は、図3(B)に示されているように複数の中間部材が例えば10μm厚のポリエステルテープ17で、導電層が例えば約5μm厚の銅箔19で構成される孔付き両面導通複合テープ7であり、絶縁体5の外周に例えば1/4オーバラップで螺旋巻き(重ね巻き)されている。
また、従来例の同軸ケーブル101で用いる内層外部導体107は、例えば25μm厚のポリエステルテープ115の両面に例えば9μm厚の銅箔を設けた表裏導通なしの両面銅箔貼付ポリエステルテープの複合テープであり、絶縁体105の外周に縦添えされている。
図4を参照するに、上記の各同軸ケーブル1、101における減衰量の周波数特性を試験したところ、本実施例の同軸ケーブル1では、内層外部導体9が螺旋巻き構造であっても、従来例の同軸ケーブル101の縦添え構造とほとんど同等の減衰量周波数特性を有していることが確認される。
次に、上記の本実施例の同軸ケーブル1と従来例の同軸ケーブル101における曲げ試験を行ったところ、図5に示されているような結果を得た。
このときの曲げ試験方法は、試料長が約4mの同軸ケーブルにて曲げ半径Rが40mmのマンドレルに1周半(540°)を巻き付け、次にその反対方向に1周半(−540°)を巻き付け、これを1回としたときの曲げ回数と減衰量の変化(減衰量初期値を100としたときの相対値)が示されている。
従来例の縦添え構造の同軸ケーブル101が40回以降に減衰量の増加を生じているのに対して、本願例の構造の同軸ケーブル1では曲げ100回でも減衰量の増加が12%以下に抑えられていることが確認される。
以上のことから、この発明の実施の形態の同軸ケーブル1は、金属箔貼付プラスチックテープを縦添えした従来例の同軸ケーブル101と同等の減衰量周波数特性を有しながら、従来例の同軸ケーブル101よりも、曲げによる減衰量特性変化を低減させることができる。換言すれば、減衰量周波数特性において初期特性と耐久性とに優れた同軸ケーブル1を提供できると共に、この発明の実施の形態の孔付き両面導通複合テープ7が上記の優れた特性を有する同軸ケーブル1を提供し得るものであることが分かる。
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。
例えば、この発明の実施の形態の同軸ケーブル1は、他の全ての同軸ケーブルにも適用可能であり、外部導体の構造が少なくとも1つから多重構造でも適用は可能である。また、様々な用途に適用可能である。
また、孔付き両面導通複合テープ7としての例えば孔付き金属箔貼付プラスチックテープは、アルミ、銅に限らず、あらゆる金属箔でも同様な効果がある。また、金属箔に銀や錫めっきを施した構造にも適用できる。
また、従来例の同軸ケーブル101の縦添え構造では、内層外部導体107の銅箔貼付プラスチックテープの外周に設けた外層外部導体109の軟銅線編組は前記銅箔貼付プラスチックテープを固定させる機能も有しているが、本実施例の同軸ケーブル1の構造では内層外部導体107の孔付き銅箔貼付プラスチックテープを重ね巻きしているので外層外部導体11がなくても独自に固定される。
さらに、本実施例の同軸ケーブル1の構造では孔付き銅箔貼付プラスチックテープ(内層外部導体)の外周の軟銅線編組(外層外部導体)がなくても減衰量特性が同等であるので、軟銅線編組をなくすことによりケーブル外径の細径化が可能である。
また、内部導体3には、前述した実施の形態の軟銅線の他に、錫めっきや銀めっきを施したものでも、あるいは銅合金を用いたものでも構わない。また、絶縁体5には、前述した実施の形態のポリエチレンの他に、充実及び発泡架橋ポリエチレン、発泡ポリエチレン、充実及び発泡ポリプロピレン、PTFEやPFAやFEPなどのフッ素樹脂(発泡も含む)でも構わない。また、外被15もPVCだけでなく多種の樹脂でも構わない。
また、外部導体13については、前述したように両面を導通させた孔付き金属箔貼付テープ(孔付き両面導通複合テープ7)を外部導体13の一部として使用していれば多重構造でも構わない。
この発明の実施の形態の同軸ケーブルの断面図である。 図2の縦断面図である。 (A)はこの発明の実施の形態の両面導通複合テープの平面図で、(B)は(A)のテープ幅方向の縦断面図で、(C)は(B)とは異なる他の実施の形態で(A)のテープ幅方向の縦断面図である。 各種の同軸ケーブルの初期の減衰量周波数特性を示すグラフ図である。 各種の同軸ケーブルの2200MHzにおける曲げ回数による減衰量の変化を示すグラフ図である。 従来の同軸ケーブルの断面図である。
符号の説明
1 同軸ケーブル(この実施の形態の)
3 内部導体
5 絶縁体
7 孔付き両面導通複合テープ
9 内層外部導体
11 外層外部導体
13 外部導体
15 外被
17 ポリエステルテープ(中間部材)
19,19A,19B 銅箔(導電層)
21 貫通孔
IF 間欠領域

Claims (5)

  1. 内部導体の外周に絶縁体を設け、この絶縁体の外周に少なくとも1層からなる外部導体を設け、この外部導体の外周に外被を設けてなる同軸ケーブルにおいて、
    前記外部導体の少なくとも1層が、テープ幅方向に間欠的に並行して配置した複数の中間部材と、この複数の中間部材の両面と前記各中間部材の間の間欠領域とに一体的に形成した導電層と、この導電層の前記間欠領域の両面に貫通した複数の貫通孔と、からなる孔付き両面導通複合テープで構成されると共にこの孔付き両面導通複合テープを前記絶縁体の外周に螺旋重ね巻きしてなることを特徴とする同軸ケーブル。
  2. 前記外部導体が、絶縁体の外周に設けた内層外部導体と、この内層外部導体の外周に設けた外層外部導体と、からなり、前記内層外部導体が螺旋重ね巻きした前記孔付き両面導通複合テープで構成されると共に前記外層外部導体が軟銅線編組で構成されていることを特徴とする請求項1記載の同軸ケーブル。
  3. 前記外部導体が、絶縁体の外周に設けた内層外部導体と、この内層外部導体の外周に設けた外層外部導体と、からなり、前記内層外部導体が軟銅線編組で構成されると共に前記外層外部導体が螺旋重ね巻きした前記孔付き両面導通複合テープで構成されていることを特徴とする請求項1記載の同軸ケーブル。
  4. 前記孔付き両面導通複合テープにおける中間部材の両面の導電層の厚さが、0.1μm以上で、且つ10μm以下であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の同軸ケーブル。
  5. 前記孔付き両面導通複合テープにおける貫通孔の相互間の距離が、1μm〜10mmであることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の同軸ケーブル。

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JP2011181352A (ja) * 2010-03-01 2011-09-15 Yoshinokawa Electric Wire & Cable Co Ltd 超極細同軸ケーブル及びその製造方法
WO2014054495A1 (ja) * 2012-10-01 2014-04-10 矢崎総業株式会社 同軸ケーブル

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