JP2007179702A - 光ディスクの焦点制御装置 - Google Patents

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剛 山本
Shigefumi Morishima
茂文 森島
Katsuhiko Masuda
勝彦 増田
Toru Tanaka
田中  透
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Abstract

【課題】情報記録/再生のための記録層及び画像形成のための変色層に対して、レーザー光を合焦させることが可能となる光ディスクの焦点制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】情報記録/再生用の記録層、画像形成用の変色層の少なくとも一方と、焦点制御用の反射層とを有する光ディスクの焦点制御装置において、レーザー光を出射する半導体レーザーと、レーザー光の回折により0次光及び回折光を発生する回折格子と、回折格子と光ディスクとの間の光路に介在する対物レンズと、光ディスクに対する対物レンズを位置変更するアクチュエータと、0次光を記録層に集光する場合、反射層からの0次光の反射光及び回折光の反射光を用いる差動非点収差法によりアクチュエータを位置制御し、0次光を変色層に集光する場合、反射層からの0次光の反射光を用いる非点収差法によりアクチュエータを位置制御する焦点制御部と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ディスクの焦点制御装置に関する。
現在、情報記録/再生のための記録媒体として光ディスク(例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等)が普及している。光ディスクには、図6に示すような情報記録/再生のためのレーザー光を案内するための案内溝(凸形のグルーブ、凹形のランド)が、記録層101の例えば内周側から外周側へ螺旋状に予め形成されている。そして、この光ディスク100の記録層101に対してレーザー光を照射し、反射層109からのレーザー光の反射光に基づいて、情報記録/再生のための各種サーボ制御を行なう光ディスク装置がある。光ディスク装置のサーボ制御の一つには、光ディスク100の記録層101に対してレーザー光を合焦させるためのフォーカス制御がある。このフォーカス制御を実現する方法としては、近年、案内溝をシークする際のフォーカスエラー信号への外乱成分の発生を抑制し、良好なフォーカス制御が可能となる差動非点収差法が採用されている。以下、図7、図8を参照しつつ、差動非点収差法に基づくフォーカス制御ついて詳述する。尚、光ディスク100の記録層101に対する記録方式として、例えば、グルーブ記録方式が採用されているものとして説明する。
光ディスク装置に備わる半導体レーザー(不図示)から出射されるレーザー光は、回折格子(不図示)により回折されて、0次光(以下、メインビームという)及び例えば±1次回折光(以下、+1次回折光を先行サブビーム、−1次回折光を後行サブビームという)が発生する。メインビーム、先行サブビーム、後行サブビームは、光ディスク装置の各種光学系(コリメータレンズ、ビームスプリッタ)を介した後、対物レンズ110から光ディスク100に対して出射される。このとき、トラッキング方向(径方向)へのスレッド制御又はトラッキング制御により、メインビームは、図7に示すように、情報記録/再生の対象となるピットがタンジェンシャル方向(グルーブ又はランドの接線方向)に形成されるグルーブ(以下、目標グルーブという)に照射される。また、先行サブビームは、メインビームに対して、タンジェンシャル方向において例えば+側へ所定間隔離れ、トラッキング方向において隣接するグルーブ間の距離(以下、トラックピッチTpという)の1/2離れた外周側(+側)の隣接ランドAに照射される。また、後行サブビームは、メインビームに対し、タンジェンシャル方向において−側へ所定距離離れ、トラッキング方向においてTp/2離れた内周側(−側)の隣接ランドBに照射される。
そして、目標グルーブを照射した反射層109からのメインビームの反射光(以下、メイン反射光という)は、再び対物レンズ110、各種光学系を介した後、アナモフィックレンズ(不図示)により非点収差が付与されて、光検出器(不図示)に備わるメイン反射光用の受光面102(図8参照)にて受光される。また、隣接ランドAを照射した反射層109からの先行サブビームの反射光(以下、先行サブ反射光という)も同様に非点収差が付与されて、光検出器に備わる先行サブ反射光用の受光面103にて受光される。また、隣接ランドBを照射した反射層109からの後行サブビームの反射光(以下、後行サブ反射光という)も同様に非点収差が付与されて、光検出器に備わる後行サブ反射光用の受光面104にて受光される。ここで、受光面102乃至104はそれぞれ、アナモフィックレンズによる非点収差の発生方向に対して略45°傾いた4分割のパターン(受光領域A乃至D、E乃至H、I乃至L)で設けられており、アナモフィックレンズを透過した各反射光が最小錯乱円となる位置に配置される。この結果、目標グルーブに対してメインビームが合焦する場合、受光面102に対するメイン反射光の照射パターンは円形状(メイン反射光A)となり、受光領域A乃至Dに均等に照射されることとなる。同様に、受光面103に対する先行サブ反射光の照射パターンも円形状(先行サブ反射光A)となり、受光領域E乃至Hに均等に照射されることとなる。同様に、受光面104に対する後行サブ反射光の照射パターンも円形状(後行サブ反射光A)となり、受光領域I乃至Lに均等に照射されることとなる。
これに対して、目標グルーブより手前側(フォーカス方向における対物レンズ110側)にメインビームの焦点が位置する場合、受光面102に対するメイン反射光の照射パターンは楕円形状(メイン反射光B)となり、受光領域A、Cに対して受光領域B、Dに照射されるメイン反射光の割合が大きくなる。同様に、受光面103に対する先行サブ反射光の照射パターンも楕円形状(先行サブ反射光B)となり、受光領域E、Gに対して受光領域F、Hに照射される先行サブ反射光の割合が大きくなる。同様に、受光面104に対する後行サブ反射光の照射パターンも楕円形状(後行サブ反射光B)となり、受光領域I、Kに対して受光領域J、Lに照射される後行サブ反射光の割合が大きくなる。逆に、目標グルーブより奥側(フォーカス方向における反射層109側)にメインビームの焦点が位置する場合、受光面102に対するメイン反射光の照射パターンは、メイン反射光Bの非点収差の発生方向と直交する方向の楕円形状(メイン反射光C)となり、受光領域B、Dに対して受光領域A、Cに照射されるメイン反射光の割合が大きくなる。同様に、受光面103に対する先行サブ反射光の照射パターンも、先行サブ反射光Bの非点収差の発生方向と直交する方向の楕円形状(先行サブ反射光C)となり、受光領域F、Hに対して受光領域E、Gに照射される先行サブ反射光の割合が大きくなる。同様に、受光面104に対する後行サブ反射光の照射パターンも、後行サブ反射光Bの非点収差の発生方向と直交する方向の楕円形状(後行サブ反射光C)となり、受光領域J、Lに対して受光領域I、Kに照射される後行サブ反射光の割合が大きくなる。
そして、受光領域A乃至Lにおける各反射光のレベルに応じた光電変換信号a乃至lに基づいて、{(a+c)−(b+d)}+m[{(e+g+i+k)−(f+h+j+l)}(m:メインビームの光強度/先行、後行サブビームの光強度)が演算処理されることによりフォーカスエラー(FE)信号が生成される。このフォーカスエラー信号が、フォーカス方向における対物レンズ110の位置を変更するアクチュエータ(不図示)に供給されることにより対物レンズの位置変更が行われ、レーザー光が目標グルーブ(記録層101)に合焦することとなる。この結果、目標グルーブに対する情報記録/再生が良好に行われることとなる。このように、差動非点収差法を採用したフォーカス制御においては、光ディスク100に予め形成された凸形のグルーブ、凹形のランドに対して、メインビーム、先行サブビーム、後行サブビームが所定の関係(トラッキング方向におけるメインビームに対する先行サブビーム、後行サブビームの位置が±Tp/2離れる、タンジェンシャル方向において±所定距離離れる)となるように照射されることによって、フォーカス制御を行うことが可能となる。
ところで、近年、レーザー光の熱、光強度により変色する変色層が設けられ、文字、図形、画像等(以下、画像という)を形成可能な光ディスクが提唱されている。図9を参照しつつ、画像形成可能な光ディスク105の構成の一例について説明すると、光ディスク105は、保護層106、変色層107、反射層108が積層された構造となっている。変色層107は、対物レンズ110から出射されるレーザー光の熱又は光強度に応じて、可視特性{色(色相、明度、彩度)、反射率、透過率、光錯乱等}が変化(例えば、白色から有色、透明から有色等)する感熱材料、感光材料によって構成される。そして、この光ディスク105の変色層107に対して正確な画像形成を行うべく、レーザー光を変色層107に合焦させるためのフォーカス制御が必要となる。
特開2004−5847
しかしながら、画像形成される変色層107には、一般的に、前述の記録層101のような案内溝(凸形のグルーブ、凹形のランド)が予め形成されていない。そのため、差動非点収差法に基づくフォーカス制御においては、レーザー光を変色層107に合焦させることができない可能性があった。
以下、図10を参照し図7と比較しつつ、変色層107に対する画像形成における差動非点収差法に基づくフォーカス制御の問題点について詳述する。尚、図10に示す暗部は、変色層107に画像形成された箇所を示している。また、説明の便宜のため、画像形成された暗部を凹形の変色層107、画像形成されていない箇所を凸形の変色層107と称して以下説明する。変色層107に対する画像形成は、一般的に、スレッド制御、反射層108からの反射光に基づくフォーカス制御、当該光ディスク105の回転速度等に応じたタイミングのレーザー光の出射により可能となる。そして、変色層107に対するレーザー光は、形成される画像の視認性を高めるべく(例えば、画像を描画する描線が太くする等)、例えば、光ディスク105の周回毎に同一トラッキング方向に連続して照射される場合がある。更に、特許文献1においては、変色層107に形成される画像のコントラストを高めるべく、レーザー光をトラッキング方向に振動させている。このように変色層107に対する画像形成においては、所望の画像を変色層107に形成するべく、多様なレーザー光の照射を行う可能性がある。この結果、画像形成された変色層107には、規則性のない凹形の変色層107、凸形の変色層107が形成される可能性がある。そして、この変色層107に対して非点収差法に基づくフォーカス制御を行う場合、メインビーム、先行サブビーム、後行サブビームは、記録層101に対する照射と同様に、光ディスク105の変色層107に対して所定の関係を有して照射されることとなる。このとき、例えば、図10に示す一例においては、メインビーム、後行サブビームは凸形の変色層107を照射し、先行サブビームは凹形の変色層107を照射することとなる。つまり、差動非点収差法に基づいてフォーカス制御を行うための、メインビームの凸形のグルーブの照射、先行サブビーム、後行サブビームの凹形のランドの照射という関係が、光ディスク105の変色層107に対する画像の形成においては必ずしも保証されない可能性があった。
このため、例えば、光ディスク105の線速度に応じて、図11に示すアクチュエータに固有の共振周波数に近似する周波数成分が発生し、共振が発生する可能性があった。一例を示すと、タンジェンシャル方向における先行サブビームの中心から後行サブビームの中心までの長さを50(μm)、光ディスク105の線速度を1(m/s)とすると、周波数成分は20(kHz)となり、アクチュエータに固有の1次共振周波数(約50(kHz))に近似する値となる。或いは、図12に示すフォーカス制御のループ帯域内の周波数成分が発生し、フォーカス方向への振動が発生する可能性があった。一例を示すと、タンジェンシャル方向における凹形の変色層107が1(mm)間隔で繰り返される場合、周波数成分は1(kHz)となり、フォーカス制御のループ帯域内となる。この結果、差動点収差法に基づくフォーカス制御は不安定となり、レーザー光を変色層107に合焦させることができない可能性があった。そのため、例えば、変色層107に対して意図しない画像形成が行われたり、フォーカス制御はずれが発生し変色層107に対する画像形成が不能となる可能性があった。
そこで、本発明は、情報記録/再生のための記録層及び画像形成のための変色層に対して、レーザー光を合焦させることが可能となる光ディスクの焦点制御装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための発明は、情報記録/再生用の記録層、感光材料又は感熱材料からなる画像形成用の変色層の少なくとも一方と、焦点制御用の反射層とを有する光ディスクの焦点制御装置において、レーザー光を出射する半導体レーザーと、前記レーザー光を回折することにより、0次光及び回折光を発生する回折格子と、前記回折格子と前記光ディスクの一方側の面との間の光路に介在する対物レンズと、前記光ディスクに対する前記対物レンズの位置を変更するアクチュエータと、前記対物レンズからの前記0次光を前記記録層に集光する場合、前記反射層からの前記0次光の反射光及び前記回折光の反射光を用いる差動非点収差法に基づいて前記アクチュエータの位置を制御し、前記対物レンズからの前記0次光を前記変色層に集光する場合、前記反射層からの前記0次光の反射光を用いる非点収差法に基づいて前記アクチュエータの位置を制御する焦点制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、情報記録/再生のための記録層及び画像形成のための変色層に対して、レーザー光を合焦させることが可能となる光ディスクの焦点制御装置を提供することができる。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
<<光ディスクの焦点制御装置1の全体構成例>>
以下、図6、図7、図10、図11を適宜参照しつつ、図1乃至図4を用いて本発明に係る光ディスクの焦点制御装置1の全体構成について説明する。図1は、本発明に係る光ディスクの焦点制御装置1の全体構成の一例を示すブロック図である。図2は、図1に示す光ピックアップ装置11の詳細図である。図3は、図2に示す光検出器45及びフォーカス信号処理部20の構成の一例を示す図である。図4は、光ディスク105の変色層107に配列されるドットを説明するための図である。尚、本実施形態における光ディスクの焦点制御装置1は、図6に示す案内溝(凸形のグルーブ、凹形のランド)が予め形成された記録層101、反射層109を有する光ディスク100に対する情報記録/再生を行うものとして説明する。また、光ディスク100のリードイン領域には、当該光ディスク100の規格、製造メーカ等及び記録層101を有している旨を示す予め情報が記録されているものとして説明する。更に、光ディスク100の記録層101に対する記録方式として、例えば、グルーブ記録方式を採用するものとして説明する。また、本実施形態における光ディスクの焦点制御装置1は、図4、図9に示す変色層107、反射層108を有する光ディスク105に対する画像形成を行うものとして説明する。また、光ディスク105のリードイン領域には、当該光ディスク105の規格、製造メーカ等及び変色層107を有している旨を示す情報が予め記録されているものとして説明する。
光ディスクの焦点制御装置1は、スピンドルモータ3、スピンドルモータ制御部4、FG発生回路5、分周回路9、PLL(Phase Locked Loop)回路10、光ピックアップ装置11、RF(ラジオ周波数)信号処理部21、デコーダ22、フォーカス信号処理部20(焦点制御部、信号処理回路)、トラッキング信号処理部19、振動付加回路18、ステッピングモータ29、スレッド処理部28、統括制御部6(焦点制御部、検出部)、カウンタ34、タイマ35、インタフェース(I/F)24、バッファメモリ23、エンコーダ8、描画信号処理部31、描画制御部33、ストラテジ回路36、レーザーパワー制御部32、レーザードライバ17を有する。
スピンドルモータ3は、スピンドルモータ制御部4からの制御電圧がスピンドルモータコイル(不図示)に印加されることによって回転し、例えば、回転軸7と固着される不図示のチャッキング機構で設置される光ディスク100(105)を回転させる。
FG発生回路5は、例えば、スピンドルモータ3が回転する時の逆起電圧に基づいて、スピンドルモータ3の回転速度に対応した周波数のFG信号を生成する。尚、本実施形態においてFG発生回路5は、スピンドルモータ3が1回転するあたり、例えば18パルスのFG信号を生成するものとして説明する。
スピンドルモータ制御部4は、統括制御部6からの制御信号に基づいて、光ディスク100(105)の回転周波数を当該制御信号に応じた所定回転周波数とするべく、スピンドルモータ3をスピンドル制御するものである。そのため、スピンドルモータ制御部4は、FG信号に基づいて実際の光ディスク100(105)の回転周波数を検出し、当該回転周波数を制御信号に対応する所定回転周波数とするための、スピンドルモータ3に印加させる制御電圧のレベルを制御する。尚、本実施形態においてスピンドルモータ制御部4は、統括制御部6からの例えばCAV(Constant Angular Velocity)回転方式に応じた制御信号に基づいて、スピンドル制御するものとして説明する。また、一般的な周知技術であり、本発明の要旨に関係しないため説明を簡略化するが、スピンドルモータ制御部4は、スピンドル制御において、光ディスク100の記録層101に対する記録のための記録データ、光ディスク105の変色層107に対する画像形成のための画像データに同期したクロックがエンコーダ8から供給され、当該クロックとFG信号との位相同期制御を行っている。
分周回路9は、FG信号を1/18分周して得られるSFG信号を出力する。この結果、SFG信号の例えば立上りから次のSFG信号の立上りまでの期間は、光ディスク100(105)が1回転する期間を示すこととなる。
PLL回路10は、VCO(Voltage Control Osilator、不図示)や回路内のループを制御することによって、FG信号と同期し、且つ、FG信号の周波数を逓倍したクロック信号CKを出力する。尚、本実施形態においては、後述する光ディスク105の各行における列数nをFG発生回路5が発生する1回転あたりのパルス数(18)で割り切れる値とし、列数nをパルス数(18)で除した商をPLL回路10の逓倍率に設定するものとする。この結果、PLL回路10が出力するクロック信号CKの1周期と光ディスク105が1列分回転する期間とは同期したものとなる。
光ピックアップ装置11は、図2に示すように、半導体レーザー37、回折格子38、ビームスプリッタ39、コリメータレンズ40、1/4波長板41、対物レンズ42、アクチュエータ43、アナモフィックレンズ44、光検出器45を有している。尚、本発明の要旨に関係しないため不図示としたが、光ピックアップ装置11は、一般的な光ピックアップ装置が有するフロントモニタダイオード等を有している。
半導体レーザー37は、レーザードライバ17からの制御信号に基づいて、当該制御信号によって発生する電流に応じた光強度であって、所定方向に直線偏光したレーザー光を出射する。回折格子38は、半導体レーザー37からのレーザー光を回折し、メインビーム(0次光)、先行サブビーム(回折光)、後行サブビーム(回折光)を発生する。ビームスプリッタ39は、回折格子38からの所定方向に直線偏光したメインビーム、先行サブビーム、後行サブビームを透過して、コリメータレンズ40に出射する。また、ビームスプリッタ39は、コリメータレンズ40からの所定方向と直交する方向に直線偏光した、メイン反射光、先行サブ反射光、後行サブ反射光を反射してアナモフィックレンズ44に出射する。コリメータレンズ40は、ビームスプリッタ39からのメインビーム、先行サブビーム、後行サブビームを平行光に変換して、1/4波長板41に出射する。また、コリメータレンズ40は、1/4波長板41からの平行光であるメイン反射光、先行サブ反射光、後行サブ反射光を収束光に変換して、ビームスプリッタ39に出射する。1/4波長板41は、コリメータレンズ40からのメインビーム、先行サブビーム、後行サブビームを円偏光に変換して、対物レンズ42に出射する。また、1/4波長板41は、対物レンズ42からの円偏光であるメイン反射光、先行サブ反射光、後行サブ反射光を所定方向と直交する方向の直線偏光に変換して、コリメータレンズ40に出射する。
対物レンズ42は、アクチュエータ43のレンズホルダ(不図示)に設置され、金属バネ(不図示)等の弾性力により光ディスク100(105)の一方側の面と対向する位置に保持される。そして、対物レンズ42は、1/4波長板41からのメインビーム、先行サブビーム、後行サブビームを収束光に変換して、光ディスク100(105)に出射する。また、対物レンズ42は、光ディスク100(105)からのメイン反射光、先行サブ反射光、後行サブ反射光を平行光に変換して、1/4波長板41に出射する。この対物レンズ42は、アクチュエータ43によりトラッキング方向又はフォーカス方向における位置が変更される。
アクチュエータ43は、トラッキング方向における対物レンズ42の位置を変更するためのトラッキングコイル(不図示)、フォーカス方向における対物レンズ42の位置を変更するためのフォーカスコイル(不図示)等を有している。このアクチュエータ43は、後述するように、記録層101に対する情報記録/再生を行う場合、振動付加回路18からのトラッキング制御のためのトラッキングエラー信号がトラッキングコイルに供給されることにより、当該トラッキング信号の振幅レベルに対応した移動距離分、対物レンズ42をトラッキング方向に移動させる。この結果、対物レンズ42からのメインビームを記録層101に形成された目標グルーブ(図7参照)に追従させることが可能となる。また、先行サブビームを隣接ランドAに追従させることが可能となる。また、後行サブビームを隣接ランドBに追従させることが可能となる。更に、アクチュエータ43は、後述するように、変色層107に対する画像形成を行う場合、振動付加回路18からの対物レンズ42をトラッキング方向へ振動させるための交流信号がトラッキングコイルに供給されることにより、対物レンズ42を振動させる。この対物レンズ42の振動は、交流信号の周波数に対応した振動周波数であって、タンジェンシャル方向における振動振幅が交流信号の振幅に対応したものとなっている。また、アクチュエータ43は、フォーカス信号処理部20からのフォーカス制御のためのフォーカスエラー信号(焦点制御信号)がフォーカスコイルに供給されることにより、当該フォーカスエラー信号の振幅レベルに対応した移動距離分、対物レンズ42をフォーカス方向に移動させる。この結果、対物レンズ42からのメインビームを、記録層101の目標グルーブ又は変色層107に合焦させることが可能となる。また、先行サブビームを、隣接ランドA又は変色層107に合焦させることが可能となる。また、後行サブビームを、隣接ランドB又は変色層107に合焦させることが可能なる。このアクチュエータ43は、各構成部材(金属バネ(不図示)やトラッキングコイル等)のバネ定数や高剛性等が選択されて製造されことにより、図11に示す固有の共振周波数(1次共振周波数、2次(ローリング)周波数等)を有している。
アナモフィックレンズ44は、ビームスプリッタ39からのメイン反射光、先行サブ反射光、後行サブ反射光に対し非点収差を付与して光検出器45に出射する。
光検出器45は、図3に示すように、アナモフィックレンズ44からのメイン発射光を受光するための受光面46(第1センサ)と、先行サブ反射光を受光するための受光面47(第2センサ)と、後行サブ反射光を受光するための受光面48(第2センサ)とを有している。受光面46乃至48は、アナモフィックレンズ44を透過したメイン反射光、先行サブ反射光、後行サブ反射光が最小錯乱円となる位置に配置される。更に、受光面46乃至48の全受光領域を4つの受光領域A乃至D、E乃至H、I乃至Lに分割する2つの分割線O、Pは互いに直交し、何れかの分割線(例えば分割線P)の方向は差動プッシュプル法に基づくトラッキング制御を行う場合、タンジェルシャル方向を示すように設けられる。また、受光領域A乃至D、E乃至H、I乃至Lは、アナモフィックレンズ44による非点収差の発生方向に対して略45°傾くように設けられる。そして、光検出器45は、受光面46の受光領域A乃至Dにて受光したメイン反射光のレベルに応じた光電変換信号a乃至dを、RF信号処理部21、フォーカス信号処理部20、トラッキング信号処理部19に出力する。また、光検出器45は、受光面47の受光領域E乃至Hにて受光した先行サブ反射光のレベルに応じた光電変換信号e乃至hを、フォーカス信号処理部20、トラッキング信号処理部19に出力する。また、光検出器45は、受光面48の受光領域I乃至Lにて受光した後行サブ反射光のレベルに応じた光電変換信号i乃至lを、フォーカス信号処理部20、トラッキング信号処理部19に出力する。尚、図1に示す光ディスクの焦点制御装置1においては、光ピックアップ装置11からRF信号処理部21、フォーカス信号処理部20、トラッキング信号処理部19に対しては信号線が1本のみ描かれているが、実際においては光電変換信号a乃至lが各処理部に供給されるための16本の信号線が設けられている。また、図1に示す光ディスクの焦点制御装置1においては、光電変換信号a乃至lを増幅するための増幅回路等は省略している。
再び、図1を参照しつつ光ディスクの焦点制御装置1の構成について説明する。RF信号処理部21は、光検出器45からの光電変換信号a乃至dに基づいて、光ディスク100の記録層101、リードイン領域、又は、光ディスク105のリードイン領域に記録された情報を示すデータ信号のRF信号を生成する。そして、RF信号処理部21は、RF信号を最適レベルにゲインコントロールするとともにイコライジング処理を施して2値データ化する。
デコーダ22は、RF信号処理部21からの2値データ化された信号に対して光ディスク100(105)の規格に対応するデコード処理を施し、デコード処理の結果得られる情報(アドレス情報やデータ情報、ATIP(Absolute Time In Pre-groove)情報等)をバッファメモリ23に送信する。例えば、光ディスク100(105)がCDである場合、CD規格においては変調コードとしてEFM(Eight Fourteen Modulation)が採用され、誤り訂正符号としてCIRC(Cross Interleaved Reed-Solomon Code)が採用されているため、デコーダ22は、これらの変調コード、誤り訂正符号に基づくデコード処理を行う。或いは、光ディスク100(105)がDVDである場合、DVD規格においては変調コードとしてEFM−Plus(8−16)が採用され、誤り訂正符号としてRS(Reed-Solomon)Product−Codeが採用されているため、デコーダ22は、これらの変調コード、誤り訂正符号に基づくデコード処理を行う。この結果、光ディスク100(105)に記録された情報が、バッファメモリ23、インタフェース24を介して、ホストコンピュータ25にて再生されることとなる。尚、本実施形態において光ディスク100(105)は、例えばCD規格に対応しているものとして説明する。
フォーカス信号処理部20は、光検出器45からの光電変換信号a乃至lに基づいて、フォーカス制御のためのフォーカスエラー信号を生成して光ピックアップ装置11に送信する。このフォーカスエラー信号は、記録層101に対する情報記録/再生を行う場合、統括制御部6からの制御信号に応じて、差動非点収差法に基づくフォーカス制御を行うための信号となる。また、光ディスク105の変色層107に対する画像形成を行う場合、統括制御部6からの制御信号に応じて、非点収差法に基づくフォーカス制御を行うための信号となる。尚、フォーカス信号処理部20の詳細については後述する。
トラッキング信号処理部19は、記録層101に対する情報記録/再生を行う場合、光検出器45からの光電変換信号a乃至lに基づいて、トラッキング制御のためのトラッキングエラー信号を生成する。このトラッキングエラー信号は、差動プッシュプル法に基づくトラッキング制御を行う場合、{(a+d)−(b+c)}−m{(e+h+i+l)−(f+g+j+k)}(m:メインビームの光強度/先行、後行サブビームの光強度)を演算処理することによって算出される。尚、トラッキング信号処理部19は、変色層107に対する画像形成を行う場合、統括制御部6からの制御信号に基づいて、光検出器45からの光電変換信号a乃至lの入力の有無に係らずトラッキングエラー信号の生成を行わない。つまり、変色層107に対する画像形成においては、トラッキング制御が停止状態となる。何故ならば、記録層101と変色層107のフォーカス方向における位置の相違、変色層107の光吸収等に起因してトラッキング制御が不安定となる可能性があるためである。尚、トラッキング制御を選択的にするための実現例としては、例えば、光電変換信号a乃至lがトラッキング信号処理部19に入力する信号線に、統括制御部6からの制御信号に基づいてオン又はオフするスイッチ回路(不図示)等を設けることで可能となる。尚、本実施形態においては、差動プッシュプル法に基づくトラッキング制御を行っているがこれに限るものではない。例えば、光電変換信号a乃至dに基づいて制御信号{(a+d)−(b+c)}を生成し、プッシュプル法に基づくトラッキング制御を行うこととしても良い。
振動付加回路18は、記録層101に対する情報記録/再生を行う場合、統括制御部6からの制御信号に基づいて、トラッキング信号処理部19からのトラッキングエラー信号を光ピックアップ装置11に送信する。また、振動付加回路18は、変色層107に対する画像形成を行う場合、統括制御部6からの制御信号に基づいて、振幅及び周波数が制御された交流信号を光ピックアップ装置11に送信する。そして、この交流信号が前述のアクチュエータ43のトラッキングコイルに供給されることにより、対物レンズ42がトラッキング方向へ振動することとなる。このため、変色層107に形成される画像のコントラスを優れたものとすることが可能となる。
ステッピングモータ29は、スレッド処理部28からの制御電圧がステッピングモータコイル(不図示)に印加されることによって、当該制御電圧のレベルに対応したステップ距離分回転し、光ピックアップ装置11をトラッキング方向へ移動させる。つまり、光ピックアップ装置11のトラッキング方向への移動距離は、ステッピングモータ29のステップ距離に対応したものとなっている。
スレッド処理部28は、統括制御部6からの制御信号に基づいて、光ピックアップ装置11のトラッキング方向への移動距離を当該制御信号に応じた移動距離とするべく、ステッピングモータ29をスレッド制御するものである。そのため、スレッド処理部28は、制御信号が示す移動距離に応じた制御電圧をステッピングモータ29に印加させる。尚、本実施形態においてスレッド処理部28は、例えば、−トラッキング方向(回転軸7、光ディスク100(105)の内周側)から+トラッキング方向(外周側)へ光ピックアップ装置11を移動するべく、ステッピングモータ29をスレッド制御するものして説明する。また、スレッド制御によるステッピングモータ29の最小ステップ距離に対応した光ピックアップ装置11の+トラッキング方向への最小移動距離は、後述する光ディスク105の行間の距離と等しくなるものとして以下説明する。
インタフェース24は、接続端子(不図示)を介して接続される、例えばホストコンピュータ25と、光ディスクの焦点制御装置1とがデータの送受信を行うために設けられる。インタフェース24の一例としては、ATAPI(AT Attachment Packet Interface)規格やSCSI(small Computer System Interface)規格、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394規格、USB(Universal Serial Bus)規格等がある。
バッファメモリ23は、デコーダ22のデコード処理の結果得られる情報を保持する。また、バッファメモリ23は、インタフェース24を介したホストコンピュータ25からの記録層101に対する記録のための記録データを保持する。また、バッファメモリ23は、インタフェース24を介したホストコンピュータ25からの変色層107に対する画像形成のための画像データを保持する。そして、光ディスクの焦点制御装置1やホストコンピュータ25は、所定のタイミングでバッファメモリ23に保持された情報(データ)を読み出し、当該情報(データ)に対する処理を行う。
エンコーダ8は、バッファメモリ23からの記録データ、画像データに対し、CD規格に対応した変調コードであるEFM変調等のエンコード処理を施す。尚、ホストコンピュータ25からの画像データは、一般的にビットマップ形式のデータである。そこで、エンコーダ8は、エンコード処理において、バッファメモリ23からのビットマップ形式の画像データを、図4に示す、光ディスク105の形状に応じたドットの配置位置(変色層107における行、列)情報、画像を構成するドットの階調情報を示す階調データ群からなる画像データに変換する。
以下、エンコーダ8によるエンコード処理後の画像データについて詳述する。図4に示すように、光ディスク105の変色層107には画像を構成する各ドットが、光ディスク105の中心からの放射線(列)と同心円(行)との交点ごとに配列されている。そして、画像データを構成する各階調データは、各ドットに対応して、第1行乃至第m行の何れかの行番号を示す情報と、第1列乃至第n列の何れかの列番号を示す情報と、ドットの諧調を示す情報とを示すものである。そして、ドットの諧調を示す情報とは、ビットマップ形式の画像データにおける濃淡情報に応じて、変色層107に対して形成される画像のコントラストを選択的にする8(=2の3乗)階調を示す3ビットデータである。そこで、本実施形態においては、8階調の画像形成を可能とするべく、1行分の画像形成にあたり光ディスク105を最大7回転させるものとする。また、3ビットデータが、例えば‘111’のとき、変色層107に形成される画像を最も濃く(暗)するべく、光ディスク105の7回転全てにおいて、当該変色層107に対するメインビームの光強度を画像形成可能なレベルとするものとする。つまり、3ビットデータを10進数で示したときの値−1が示す光ディスク105の回転において、メインビームの光強度を画像形成可能なレベルとするものとする。尚、この条件によれば、3ビットデータが‘000’のとき、変色層107に画像は形成されず、最も淡く(明)なる。尚、前述したように、メインビームがある列を照射した後、光ディスク105の回転により当該ある列と隣接する列を照射するまでの期間は、PLL回路10からのクロック信号CKの1周期と同期している。また、行間の距離は、スレッド処理部28のスレッド制御による光ピックアップ装置11の最小移動距離と等しくなっている。尚、図4は、光ディスク105の変色層107におけるドットの配列を説明するために便宜的に示したものにすぎず、実際のドットの配列は密に設けられる。
描画信号処理部31は、エンコーダ8にてエンコード処理されるデータから、画像形成のための画像データを検出し、エンコード処理された画像データを描画制御部33に順次送信させる。また、描画信号処理部31は、画像データを検出しない場合(つまり、エンコード処理されたデータが記録データの場合)、当該記録データをストラテジ回路36に送信させる。
描画制御部33は、エンコーダ8からの画像データに基づいて、レーザードライバ17から半導体レーザー37に供給される制御信号を制御するものである。例えば、描画制御部33は、画像データが変色層107に対する画像形成を示すデータである場合、メインビームの光強度を画像形成可能なレベルとするためのパルス(以下、画像形成パルスという)を、レーザードライバ17に送信する。また、描画制御部33は、画像データが変色層107に対する画像形成をしないことを示すデータである場合、メインビームの光強度を少なくともフォーカス制御可能なレベル(<画像形成可能なレベル)とするためのパルス(以下、サーボパルスAという)を、レーザードライバ17に送信する。
ストラテジ回路36は、エンコーダ8からの記録データに基づいて、レーザードライバ17から半導体レーザー37に供給される制御信号を制御するものである。例えば、ストラテジ回路36は、記録データが記録層101に形成された目標グルーブに対するピット形成を示すデータである場合、メインビームの光強度をピット形成可能なレベルとするためのパルス(以下、ピット形成パルスという)を、レーザードライバ17に送信する。また、ストラテジ回路36は、記録データが目標グルーブに対するピット形成をしないことを示すデータである場合、メインビームの光強度を少なくともフォーカス制御可能なレベル(<ピット形成可能なレベル)とするためのパルス(以下、サーボパルスBという)を、レーザードライバ17に送信する。
レーザーパワー制御部32は、APC(Automatic Power Control)回路を有し、光ピックアップ装置11のフロントモニタダイオードにて受光されるレーザー光の光強度を検出し、記録層101又は変色層107に実際に照射されるメインビームの光強度を算出する。そして、レーザーパワー制御部32は、記録層101又は変色層107に実際に照射されるメインビームの光強度を、統括制御部6からの制御信号が示す光強度とするべく、レーザードライバ17に制御信号を送信する。尚、本実施形態においては、光ディスク100(105)の回転方式としてCAV方式を採用しているため、光ピックアップ装置11が−トラッキング方向から+トラッキング方向(外周側)へ移動するにつれて当該光ディスク100(105)の線速度が速くなる。このため、レーザーパワー制御部32は、スレッド制御による光ピックアップ装置11の移動量に基づく統括制御部6からの制御信号に基づいて、光ピックアップ装置11が+トラッキング方向に移動するにつれてメインビームの光強度が大きくなるような制御信号を、レーザードライバ17に送信する。
レーザードライバ17は、レーザーパワー制御部32からの制御信号と描画制御部33からの画像形成パルスとに応じた制御信号を半導体レーザー37に供給する。また、レーザードライバ17は、レーザーパワー制御部32からの制御信号と描画制御部33からのサーボパルスAとに応じた制御信号を半導体レーザー37に供給する。更に、レーザードライバ17は、レーザーパワー制御部32からの制御信号とストラテジ回路36からのピット形成パルスとに応じた制御信号を半導体レーザー37に供給する。また、レーザードライバ17は、レーザーパワー制御部32からの制御信号とストラテジ回路36からのサーボパルスBとに応じた制御信号を半導体レーザー37に供給する。
カウンタ34は、FG信号の例えば立ち上がりをカウントする。そして、カウンタ34は、カウント値が18カウントに達したときタイマ35の計時を停止させるための信号を当該タイマ35に送信する。尚、カウンタ34のカウント値は、当該信号の送信とともにリセットされ、次回入力されるFG信号の立ち上がりから再びカウントを開始する。タイマ35は、カウンタ34のカウント開始とともに計時を開始し、カウンタ34からの信号に基づいて計時を停止する。
統括制御部6は、CPU(Central Processing Unit)26、メモリ27を有している。CPU26は、メモリ27に格納されているプログラムデータに基づいて、光ディスクの焦点制御装置1を統括制御するものである。メモリ27は、例えばデータを紫外線消去することによりデータを繰り返し書き込み読み出しできるEPROM(Erasable Programmable ROM)、データを電気消去することによりデータを繰り返し書き込み読み出しできるEEPROM(Electronically Erasable Programmable ROM、フラッシュROMを含む)等の不揮発性記憶素子で構成される。
統括制御部6は、光ディスク100(105)のリードイン領域にメインビームが照射されたときの、デコーダ22によるデコード処理の結果得られる情報に基づいて、光ディスク100(105)に適用する回転方式を選択する。このとき、統括制御部6が選択する回転方式は、前述したようにCAV方式となる。そして、統括制御部6は、光ディスク100(105)を角速度一定とするための制御信号を、スピンドルモータ制御部4に制御信号を送信する。その後、統括制御部6は、タイマ35の計時から実際の光ディスク100(105)の回転周波数を検出する。統括制御部6は、振動付加回路18が光ピックアップ装置11に供給する交流信号の周波数を制御するべく、例えば、アクチュエータ43の共振周波数(図11参照)及び光ディスク100(105)の回転周波数の1以上の整数倍となる周波数以外の周波数を交流信号の周波数とする制御信号を、当該振動付加回路18に送信する。また、統括制御部6は、交流信号の振幅を制御するべく、例えば、スレッド制御による光ピックアップ装置11の最小移動距離と等しい大きさの振幅の交流信号とするための制御信号を、振動付加回路18に送信する。
更に、統括制御部6は、リードイン領域から読み出される情報に基づいて、光ディスクの焦点制御装置1にセットされた光ディスクが、記録層101を有する光ディスク100、変色層107を有する光ディスク105の何れであるかを判別する。そして、統括制御部6は、記録層101を有する光ディスク100であると判別した場合、当該記録層101に対する情報記録/再生において差動非点収差法に基づくフォーカス制御を行うための制御信号(以下、DAD信号という)を、フォーカス信号処理部20に送信する。また、統括制御部6は、変色層107を有する光ディスク105であると判別した場合、当該変色層107に対する画像形成において非点収差法に基づくフォーカス制御を行うための制御信号(以下、AD信号という)を、フォーカス信号処理部20に送信する。尚、統括制御部6は、記録層101を有する光ディスク100であると判別した場合、当該記録層101に対する情報記録/再生が終了するまで、DAD信号を送信し続けるものである。また、統括制御部6は、変色層107を有する光ディスク105であると判別した場合、当該変色層107に対する画像形成が終了するまで、AD信号を送信し続けるものである。
<<フォーカス信号処理部20の詳細>>
図2、図3を参照しつつ、フォーカス信号処理部20について詳述する。フォーカス信号処理部20は、加算器49、50、52、53、55、56、58、61、減算器51、54、57、増幅器59、スイッチ回路60を有している。
加算器49は、光検出器45からの光電変換信号a、cを加算した信号a+cを出力する。加算器50は、光検出器45からの光電変換信号b、dを加算した信号b+dを出力する。減算器51は、加算器49が出力する信号a+cから加算器50が出力する信号b+dを減じた信号(a+c)−(b+d)(第1センサの検出結果)を出力する。
加算器52は、光検出器45からの光電変換信号e、gを加算した信号e+gを出力する。加算器53は、光検出器45からの光電変換信号f、hを加算した信号f+hを出力する。減算器54は、加算器52が出力する信号e+gから加算器53が出力する信号f+hを減じた信号(e+g)−(f+h)を出力する。
加算器55は、光検出器45からの光電変換信号i、kを加算した信号i+kを出力する。加算器56は、光検出器45からの光電変換信号j、lを加算した信号j+lを出力する。減算器57は、加算器55が出力する信号i+kから加算器56が出力する信号j+lを減じた信号(i+k)−(j+l)を出力する。
加算器58は、減算器54が出力する信号(e+g)−(f+h)と減算器57が出力する信号(i+k)−(j+l)とを加算した信号{(e+g)−(f+h)+(i+k)−(j+l)}を出力する。増幅器59は、加算器58からの信号{(e+g)−(f+h)+(i+k)−(j+l)}を増幅率m(m:メインビームの光強度/先行、後行サブビームの光強度)で増幅した信号m{(e+g)−(f+h)+(i+k)−(j+l)}(第2センサの検出結果)を出力する。
スイッチ回路60は、一端が増幅器59の出力と接続され、他端が加算器61の一方の入力と接続される。スイッチ回路60は、統括制御部6からのDAD信号に基づいてオンする。この結果、増幅器59が出力する信号m{(e+g)−(f+h)+(i+k)−(j+l)}が加算器61の一方の入力に入力される。また、スイッチ回路60は、統括制御部6からのAD信号に基づいてオフする。この結果、増幅器59が出力する信号m{(e+g)−(f+h)+(i+k)−(j+l)}が加算器61の一方の入力に入力されなくなる。
加算器61は、スイッチ回路60がオン状態のとき、減算器51が出力する信号(a+c)−(b+d)と、増幅器59が出力する信号m{(e+g)−(f+h)+(i+k)−(j+l)}とを加算した信号{(a+c)−(b+d)}+m{(e+g)−(f+h)+(i+k)−(j+l)}を出力する。つまり、メイン反射光、先行サブ反射光、後行サブ反射光を用いた差動非点収差法に基づくフォーカス制御のためのフォーカスエラー信号{(a+c)−(b+d)}+m{(e+g)−(f+h)+(i+k)−(j+l)}が出力されることとなる。このフォーカスエラー信号{(a+c)−(b+d)}+m{(e+g)−(f+h)+(i+k)−(j+l)}は、アクチュエータ43のフォーカスコイルに供給されて、フォーカス方向における対物レンズ42の位置変更が行われこととなる。また、加算器61は、スイッチ回路60がオフ状態のとき、減算器51が出力する信号(a+c)−(b+d)と、スイッチ回路60のオフ状態によるゼロとを加算した信号(a+c)−(b+d)を出力する。つまり、メイン反射光を用いた非点収差法に基づくフォーカス制御のためのフォーカスエラー信号(a+c)−(b+d)が出力されることとなる。このフォーカスエラー信号{(a+c)−(b+d)}+m{(e+g)−(f+h)+(i+k)−(j+l)}は、アクチュエータ43のフォーカスコイルに供給されて、フォーカス方向における対物レンズ42の位置変更が行われこととなる。
<<光ディスクの焦点制御装置1の動作>>
===記録層101に対する情報記録/再生===
以下、図1乃至図3、図6、図7を適宜参照しつつ、本発明に係る光ディスクの焦点制御装置1の記録層101に対する情報記録/再生時の動作について説明する。
統括制御部6は、例えば、チャッキング機構に光ディスク100が設置され、当該光ディスク100の引き込みを検出すると、半導体レーザー37からレーザー光を出射させるべく、例えばレーザーパワー制御部32に制御信号を送信する。レーザーパワー制御部32は、統括制御部6からの制御信号に基づいて、レーザードライバ17から半導体レーザー37に対して制御信号を供給させる。半導体レーザー37は、レーザードライバ17からの制御信号に基づいて、所定方向に直線偏光したレーザー光を出射する。半導体レーザー37からのレーザー光は、回折格子38にて回折されてメインビーム、先行サブビーム、後行サブビームが発生する。メインビーム、先行サブビーム、後行サブビームは、ビームスプリッタ39を透過し、コリメータレンズ40にて平行光に変換されて1/4波長板41に入射する。そして、メインビーム、先行サブビーム、後行サブビームは、1/4波長板41にて円偏光に変換されて対物レンズ42に入射し、当該対物レンズ42にて収束光に変換されて光ディスク100に対して出射される。
また、統括制御部6は、光ディスク100のリードイン領域に、対物レンズ42からのメインビームを照射させるべく、スレッド処理部28に制御信号を送信する。尚、後述するRF信号処理部21、デコーダ22における処理においては、メイン反射光のレベルに応じた光電変換信号a乃至dに基づいて処理を行うため、先行サブビーム、後行サブビームについては、光ディスク100の記録層101に対するフォーカス制御の方法を統括制御部6が決定(差動非点収差法又は非点収差法の何れかを決定)するまで説明を省略する。スレッド処理部28は、統括制御部6からの制御信号に基づいて、光ピックアップ装置11の移動距離を当該光ピックアップ装置11が光ディスク100のリードイン領域と対向する移動距離とするための制御電圧を、ステッピングモータ29に印加させる。ステッピングモータ29は、制御電圧のレベルに対応したステップ距離分回転する。この結果、対物レンズ42からのメインビームが、光ディスク100のリードイン領域に照射されることとなる。
光ディスク100のリードイン領域からのメイン反射光は、対物レンズ42にて平行光に変換されて1/4波長板41に入射し、当該1/4波長板41にて所定方向と直交する方向の直線偏光に変換されてコリメータレンズ40に入射する。そして、メイン反射光は、コリメータレンズ40にて収束光に変換されてビームスプリッタ39に入射し、当該ビームスプリッタ39にて反射されてアナモフィックレンズ44に入射する。そして、メイン反射光は、アナモフィックレンズ44にて非点収差が付与されて光検出器45の受光面46にて受光される。光検出器45は、受光面46の受光領域A乃至Dにて受光したメイン反射光のレベルに応じた光電変換信号a乃至dをRF信号処理部21に出力する。光電変換信号a乃至dは、RF信号処理部21にてリードイン領域に記録された情報を示すデータ信号のRF信号が生成され、ゲインコントロール、イコライジング処理された後2値データ化される。2値データ化されたリードイン領域に記録された情報を示すデータ信号は、デコーダ22にてデコード処理が施され、光ディスク100の回転方式を示す情報(CAV方式情報)、当該光ディスク100が記録層101を有していることを示す情報、アドレス情報等が再現される。統括制御部6は、リードイン領域から読み出された光ディスク100の回転方式を示す情報に基づいて、当該光ディスク100を角速度一定に回転させるべくスピンドルモータ制御部4に制御信号を送信する。そして、スピンドルモータ制御部4による前述のスピンドル制御により、光ディスク100が角速度一定で回転することとなる。また、統括制御部6は、光ディスク100の回転方式を示す情報に基づいて、当該光ディスク100の内周側から外周側へ光ピックアップ装置11が移動するにつれてメインビームの光強度を大きくするべく、レーザーパワー制御部32に制御信号を送信する。
また、統括制御部6は、リードイン領域から読み出された記録層101を有していることを示す情報に基づいて、記録層101を有する光ディスク100であると判別し、当該記録層101に対し差動非点収差法に基づくフォーカス制御を行うべく、フォーカス信号処理部20にDAD信号を送信する。フォーカス信号処理部20のスイッチ回路60は、統括制御部6からのDAD信号に基づいてオンする。そして、統括制御部6は、例えば、ホストコンピュータ25からの光ディスク100の記録層101に対する情報記録/再生を指示する指示信号を検出すると、指示信号が示す目標グルーブにメインビームを合焦及び追従させるべく、リードイン領域から読み出されたアドレス情報に基づいてスレッド処理部28に制御信号を送信する。スレッド処理部28は、統括制御部6からの制御信号に基づいて、光ピックアップ装置11の移動距離を当該光ピックアップ装置11が記録層101の目標グルーブと対向する移動距離とするための制御電圧を、ステッピングモータ29に印加させる。ステッピングモータ29は、制御電圧のレベルに対応したステップ距離分回転する。この結果、対物レンズ42からのメインビームは目標グルーブを照射し、先行サブビームは隣接ランドAを照射し、後行サブビームは隣接ランドBを照射することとなる(図7参照)。
目標グルーブを照射した反射層109からのメイン反射光、隣接ランドAを照射した反射層109からの先行サブ反射光、隣接ランドBを照射した反射層109からの後行サブ反射光は、対物レンズ42にて平行光に変換されて1/4波長板41に入射し、当該1/4波長板41にて所定方向と直交する方向の直線偏光に変換されてコリメータレンズ40に入射する。そして、メイン反射光、先行サブ反射光、後行サブ反射光は、コリメータレンズ40にて収束光に変換されてビームスプリッタ39に入射し、当該ビームスプリッタ39にて反射されてアナモフィックレンズ44に入射する。そして、メイン反射光、先行サブ反射光、後行サブ反射光は、アナモフィックレンズ44にて非点収差が付与されて光検出器45の受光面46乃至48にて受光される。光検出器45は、受光面46の受光領域A乃至Dにて受光したメイン反射光のレベルに応じた光電変換信号a乃至dをRF信号処理部21、フォーカス信号処理部20、トラッキング信号処理部19に出力する。また、光検出器45は、受光面47の受光領域E乃至Hにて受光した先行サブ反射光のレベルに応じた光電変換信号e乃至hをフォーカス信号処理部20、トラッキング信号処理部19に出力する。また、光検出器45は、受光面48の受光領域I乃至Lにて受光した後行サブ反射光のレベルに応じた光電変換信号i乃至lをフォーカス信号処理部20、トラッキング信号処理部19に出力する。以下、フォーカス信号処理部20による差動非点収差法に基づくフォーカスエラー信号の生成について説明するが、RF信号処理部21、トラッキング信号処理部19は、前述の構成において述べた処理をフォーカス制御の期間中行うものである。
光電変換信号a、cは、加算器49にて加算されて信号a+cが出力される。光電変換信号b、dは、加算器50にて加算されて信号b+dが出力される。そして、減算器51は、加算器49が出力する信号a+cから加算器50が出力する信号b+dを減じた信号(a+c)−(b+d)を出力する。また、光電変換信号e、gは、加算器52にて加算されて信号e+gが出力される。光電変換信号f、hは、加算器53にて加算されて信号f+hが出力される。減算器54は、加算器52が出力する信号e+gから加算器53が出力する信号f+hを減じた信号(e+g)−(f+h)を出力する。また、光電変換信号i、kは、加算器55にて加算されて信号i+kが出力される。光電変換信号j、lは、加算器56にて加算されて信号j+lが出力される。減算器57は、加算器55が出力する信号i+kから加算器56が出力する信号j+lを減じた信号(i+k)−(j+l)を出力する。信号(e+g)−(f+h)と信号(i+k)−(j+l)は、加算器58にて加算されて、信号{(e+g)−(f+h)}+{(i+k)−(j+l)}が出力される。信号{(e+g)−(f+h)}+{(i+k)−(j+l)}は、増幅器59において増幅率mで増幅されて、信号m{(e+g)−(f+h)}+{(i+k)−(j+l)}が出力される。このとき、前述したようにスイッチ回路60がオン状態であるため、信号m{(e+g)−(f+h)}+{(i+k)−(j+l)}が加算器61に入力される。そして、信号(a+c)−(b+d)と信号m{(e+g)−(f+h)}+{(i+k)−(j+l)}は、加算器61にて加算されて、差動非点収差法に基づくフォーカス制御を行うためのフォーカスエラー信号{(a+c)−(b+d)}+m{(e+g)−(f+h)+(i+k)−(j+l)}が出力される。このフォーカスエラー信号{(a+c)−(b+d)}+m{(e+g)−(f+h)+(i+k)−(j+l)}は、アクチュエータ43のフォーカスコイルに供給されて、フォーカス方向における対物レンズ42の位置変更が行われこととなる。この結果、記録層101(目標グルーブ)に対してメインビームを合焦させることが可能となり、記録層101に対する情報記録/再生が良好に行われることとなる。
===変色層107に対する画像形成===
以下、図1乃至図5、図9乃至図12を適宜参照しつつ、本発明に係る光ディスクの焦点制御装置1の変色層107に対する画像形成時の動作について説明する。図5は、メインビーム、先行サブビーム、後行サブビームの変色層107に対する照射を示す図である。
統括制御部6は、例えば、チャッキング機構に光ディスク105が設置され、当該光ディスク105の引き込みを検出すると、半導体レーザー37からレーザー光を出射させるべく、例えばレーザーパワー制御部32に制御信号を送信する。レーザーパワー制御部32は、統括制御部6からの制御信号に基づいて、レーザードライバ17から半導体レーザー37に対して制御信号を供給させる。半導体レーザー37は、レーザードライバ17からの制御信号に基づいて、所定方向に直線偏光したレーザー光を出射する。半導体レーザー37からのレーザー光は、回折格子38にて回折されてメインビーム、先行サブビーム、後行サブビームが発生する。メインビーム、先行サブビーム、後行サブビームは、ビームスプリッタ39を透過し、コリメータレンズ40にて平行光に変換されて1/4波長板41に入射する。そして、メインビーム、先行サブビーム、後行サブビームは、1/4波長板41にて円偏光に変換されて対物レンズ42に入射し、当該対物レンズ42にて収束光に変換されて光ディスク105に対して出射される。
また、統括制御部6は、光ディスク105のリードイン領域に、対物レンズ42からのメインビームを照射させるべく、スレッド処理部28に制御信号を送信する。尚、前述と同様の理由により、先行サブビーム、後行サブビームについては、光ディスク105の変色層107に対するフォーカス制御の方法を統括制御部6が決定(差動非点収差法又は非点収差法のいずれを決定)するまで説明を省略する。スレッド処理部28は、統括制御部6からの制御信号に基づいて、光ピックアップ装置11の移動距離を当該光ピックアップ装置11が光ディスク105のリードイン領域と対向する移動距離とするための制御電圧を、ステッピングモータ29に印加させる。ステッピングモータ29は、制御電圧のレベルに対応したステップ距離分回転する。この結果、対物レンズ42からのメインビームが、光ディスク105のリードイン領域に照射されることとなる。
光ディスク105のリードイン領域からのメイン反射光は、対物レンズ42にて平行光に変換されて1/4波長板41に入射し、当該1/4波長板41にて所定方向と直交する方向の直線偏光に変換されてコリメータレンズ40に入射する。そして、メイン反射光は、コリメータレンズ40にて収束光に変換されてビームスプリッタ39に入射し、当該ビームスプリッタ39にて反射されてアナモフィックレンズ44に入射する。そして、メイン反射光は、アナモフィックレンズ44にて非点収差が付与されて光検出器45の受光面46にて受光される。光検出器45は、受光面46の受光領域A乃至Dにて受光したメイン反射光のレベルに応じた光電変換信号a乃至dをRF信号処理部21に出力する。光電変換信号a乃至dは、RF信号処理部21にてリードイン領域に記録された情報を示すデータ信号のRF信号が生成され、ゲインコントロール、イコライジング処理された後2値データ化される。2値データ化されたリードイン領域に記録された情報を示すデータ信号は、デコーダ22にてデコード処理が施され、光ディスク105の回転方式を示す情報(CAV方式情報)、当該光ディスク105が変色層107を有していることを示す情報等が再現される。統括制御部6は、リードイン領域から読み出された光ディスク105の回転方式を示す情報に基づいて、当該光ディスク105を角速度一定に回転させるべくスピンドルモータ制御部4に制御信号を送信する。そして、スピンドルモータ制御部4による前述のスピンドル制御により、光ディスク105が角速度一定で回転することとなる。また、統括制御部6は、光ディスク105の回転方式を示す情報に基づいて、当該光ディスク105の内周側から外周側へ光ピックアップ装置11が移動するにつれてメインビームの光強度を大きくするべく、レーザーパワー制御部32に制御信号を送信する。
また、統括制御部6は、リードイン領域から読み出された変色層107を有していることを示す情報に基づいて、変色層107を有する光ディスク105であると判別し、当該変色層107に対し非点収差法に基づくフォーカス制御を行うべく、フォーカス信号処理部20にAD信号を送信する。フォーカス信号処理部20のスイッチ回路60は、統括制御部6からのAD信号に基づいてオフする。そして、統括制御部6は、例えば、ホストコンピュータ25からの光ディスク105の変色層107に対する画像形成を指示する指示信号を検出すると、統括制御部6は、例えば、変色層107の第1行第1列のドットから画像形成を行うべくスレッド処理部28に制御信号を送信する。スレッド処理部28は、統括制御部6からの制御信号に基づいて、光ピックアップ装置11の移動距離を当該光ピックアップ装置11が変色層107の第1行と対向する移動距離とするための制御電圧を、ステッピングモータ29に印加させる。ステッピングモータ29は、制御電圧のレベルに対応したステップ距離分回転する。この結果、対物レンズ42からのメインビームを第1行に照射させることが可能となる。
以下、説明の便宜上、先ず変色層107に対する非点収差法に基づくフォーカス制御について詳述するが、当該変色層107に対するフォーカス制御の期間中、光ディスクの焦点制御装置1は、後述する画像形成処理を行うものである。また、統括制御部6は、変色層107に対する画像形成の期間中(フォーカス制御期間中)、トラッキング信号処理部19によるトラッキング制御を停止させる。何故ならば、前述したように記録層101と変色層107のフォーカス方向における位置の相違、変色層107の光吸収等に起因してトラッキング制御が不安定となる可能性があるためである。そのため、統括制御部6は、例えば、光電変換信号a乃至lがトラッキング信号処理部19に入力する信号線に設けられるスイッチ回路(不図示)をオフする。
変色層107照射した反射層109からのメイン反射光、先行サブ反射光、後行サブ反射光は、対物レンズ42にて平行光に変換されて1/4波長板41に入射し、当該1/4波長板41にて所定方向と直交する方向の直線偏光に変換されてコリメータレンズ40に入射する。そして、メイン反射光、先行サブ反射光、後行サブ反射光は、コリメータレンズ40にて収束光に変換されてビームスプリッタ39に入射し、当該ビームスプリッタ39にて反射されてアナモフィックレンズ44に入射する。そして、メイン反射光、先行サブ反射光、後行サブ反射光は、アナモフィックレンズ44にて非点収差が付与されて光検出器45の受光面46乃至48にて受光される。光検出器45は、受光面46の受光領域A乃至Dにて受光したメイン反射光のレベルに応じた光電変換信号a乃至dをRF信号処理部21、フォーカス信号処理部20に出力する。また、光検出器45は、受光面47の受光領域E乃至Hにて受光した先行サブ反射光のレベルに応じた光電変換信号e乃至hをフォーカス信号処理部20に出力する。また、光検出器45は、受光面48の受光領域I乃至Lにて受光した後行サブ反射光のレベルに応じた光電変換信号i乃至lをフォーカス信号処理部20に出力する。以下、フォーカス信号処理部20による非点収差法に基づくフォーカスエラー信号の生成について説明するが、RF信号処理部21、トラッキング信号処理部19は、前述の構成において述べた処理をフォーカス制御の期間中行うものである。
光電変換信号a、cは、加算器49にて加算されて信号a+cが出力される。光電変換信号b、dは、加算器50にて加算されて信号b+dが出力される。そして、減算器51は、加算器49が出力する信号a+cから加算器50が出力する信号b+dを減じた信号(a+c)−(b+d)を出力する。また、光電変換信号e、gは、加算器52にて加算されて信号e+gが出力される。光電変換信号f、hは、加算器53にて加算されて信号f+hが出力される。減算器54は、加算器52が出力する信号e+gから加算器53が出力する信号f+hを減じた信号(e+g)−(f+h)を出力する。また、光電変換信号i、kは、加算器55にて加算されて信号i+kが出力される。光電変換信号j、lは、加算器56にて加算されて信号j+lが出力される。減算器57は、加算器55が出力する信号i+kから加算器56が出力する信号j+lを減じた信号(i+k)−(j+l)を出力する。信号(e+g)−(f+h)と信号(i+k)−(j+l)は、加算器58にて加算されて、信号{(e+g)−(f+h)}+{(i+k)−(j+l)}が出力される。信号{(e+g)−(f+h)}+{(i+k)−(j+l)}は、増幅器59にて増幅率mで増幅されて、信号m{(e+g)−(f+h)}+{(i+k)−(j+l)}が出力される。このとき、前述したようにスイッチ回路60がオフ状態であるため、信号m{(e+g)−(f+h)}+{(i+k)−(j+l)}は加算器61に入力されない。そして、信号(a+c)−(b+d)とスイッチ回路60がオフ状態によるゼロとが加算器61にて加算されて、非点収差法に基づくフォーカス制御を行うためのフォーカスエラー信号(a+c)−(b+d)が出力される。このフォーカスエラー信号(a+c)−(b+d)は、アクチュエータ43のフォーカスコイルに供給されて、フォーカス方向における対物レンズ42の位置変更が行われこととなる。以下、図5を参照し図10と比較しつつ、変色層107に対する画像形成において非点収差法が差動非点収差法よりフォーカス制御に適している理由の一例を説明する。図10を参照しつつ前述したように、タンジェンシャル方向における先行サブビームの中心から後行サブビームの中心までの長さを50(μm)、光ディスク105の線速度を1(m/s)とすると、先行サブビーム乃至後行サブビームが凹形の変色層107を照射することにより発生する周波数成分は20(kHz)となり、アクチュエータ43に固有の1次共振周波数(約50(kHz)、図11参照)に近似する値となる。また、タンジェンシャル方向における凹形の変色層107が1(mm)間隔で繰り返される場合、周波数成分は1(kHz)となり、フォーカス制御のループ帯域内(図12)となる。これに対し、変色層107に対する画像形成においては、メイン反射光を用いた非点収差法に基づくフォーカス制御を行っている。つまり、変色層107に対する画像形成においては、スイッチ回路60をオフすることによって、図5に示すタンジェンシャル方向における長さが、例えば1(μm)のメイン反射光のみを利用していることとなる。このとき、光ディスク105の線速度を同様の1(m/s)とすると、メインビームが凹形の変色層107を照射することにより発生する周波数成分は1(MHz)となり高周波となる。そして、この高周波の周波数成分は、図10に示すアクチュエータ43の共振周波数に近似しない値であり、また、フォーカス制御のループ帯域外となる。この結果、高周波の周波数成分によるフォーカス制御に与える影響が、差動非点収差法に基づくフォーカス制御を行う場合に比べ十分に小さくなる。このため、変色層107に対する画像形成において非点収差法に基づくフォーカス制御を安定させることが可能となり、当該変色層107に対してメインビームを合焦させて良好な画像形成を行うことが可能となる。
次に、変色層107に対する画像形成について詳述する。
FG発生回路5は、スピンドルモータ3が回転するときの逆起電圧に基づいて、スピンドルモータ3の1回転あたり(つまり、光ディスク105の1回転あたり)18パルスのFG信号を生成する。カウンタ34はFG信号の立ち上がりをカウントするとともに、タイマ35はカウンタ34のカウント開始とともに計時を開始する。そして、カウンタ34は、カウント値が18に達することによって、タイマ35の計時を停止させる。統括制御部6は、タイマ35の計時から18パルスのFG信号の期間Tを検出して、実際の光ディスク105の回転周波数(=1/18T)を算出する。そして、統括制御部6は、算出した実際の光ディスク105の回転周波数が、光ディスク105が角速度一定であるときの回転周波数であるか否かを判別する。統括制御部6は、実際の光ディスク105の回転周波数が角速度一定であるときの回転周波数であると判別すると、例えば、メモリ27からアクチュエータ43に固有の共振周波数(図11参照)を示す共振周波数情報を読み出す。そして、統括制御部6は、メモリ27からの共振周波数情報、及び、実際の回転周波数に基づいて、振動付加回路18が発生する交流信号の周波数を算出する。詳述すると、統括制御部6は、共振周波数情報が示す共振周波数及び実際の回転周波数の1以上の整数倍となる周波数以外の周波数を、交流信号の周波数とする制御信号を生成する。また、統括制御部6は、交流信号の振幅を、スレッド処理部28のスレッド制御による光ピックアップ装置11の最小移動距離と等しくなる振幅を算出して制御信号を生成する。
描画信号処理部31は、エンコーダ8にてエンコード処理された画像データを描画制御部33に送信させる。このとき、統括制御部6は、第1行に画像形成するための画像データを読み出す。そして、統括制御部6は、第1行に対応した画像データである階調データ群が全て‘000’であるか否かを判別する。何故ならば、階調データ群が全て‘000’である場合、光ディスク105の変色層107に照射させるレーザー光は全てフォーカス可能なレベルとなり、画像形成を行う必要がないためである。仮に、統括制御部6は、第1行に対応した画像データである階調データ群が全て‘000’であると判別した場合、後述する第2行に画像形成するための処理に移行する。逆に、統括制御部6は、階調データ群が全て‘000’ではないと判別すると、交流信号の周波数を示す制御信号、交流信号の振幅を示す制御信号を振動付加回路18に送信する。振動付加回路18は、統括制御部6からの制御信号に基づいた交流信号を生成して光ピックアップ装置11に送信する。この交流信号は、アクチュエータ43のトラッキングコイルに供給される。この結果、対物レンズ42が、トラッキング方向において交流信号の周波数に対応した振動周波数であって、交流信号の振幅に対応した振動振幅(=光ディスク105の行間の距離、光ピックアップ装置11の最小移動距離)で振動することとなる。
統括制御部6は、分周回路9からのFG信号を1/18分周して得られるSFG信号の立上り、及び、PLL回路10からのクロック信号CKの立上りに基づいて、光ディスク105の第1行、第1列に達したと判別する。描画制御部33は、エンコーダ8からの画像データのうちの第1行、第1列に対応した階調データに基づいて、変色層107に対するレーザー光の光強度を選択するためのパルスを生成する。例えば、描画制御部33は、第1行、第1列に対応した階調データが、‘000’以外の‘001’乃至‘111’のとき、レーザー光を画像形成可能なレベルとするための画像形成パルスを生成する。また、描画制御部33は、当該階調データが‘000’のとき、レーザー光の光強度をフォーカス制御可能なレベルとするためのサーボパルスAを生成する。
レーザードライバ17は、レーザーパワー制御部32からの実際に変色層107に対して照射されるメインビームの光強度に基づいた制御信号と、描画制御部33からの例えば画像形成パルスに基づいて、半導体レーザー37に画像形成可能なレベルに応じた制御信号を供給する。この結果、変色層107の第1行、第1列に配列されたドットに対する画像形成可能なレベルのメインビームが対物レンズ42から出射される。そして、変色層107の第1行、第1列のドットが、メインビームにより感光又は感熱して画像形成されることとなる。又は、レーザードライバ17は、レーザーパワー制御部32からの制御信号と、描画制御部33からサーボパルスAに基づいて、半導体レーザー37にフォーカス制御可能なレベルに応じた制御信号を供給する。この結果、変色層107の第1行、第1列のドットに対するフォーカス制御可能なレベルのメインビームが対物レンズ42から出射される。次に、統括制御部6は、PLL回路10からのクロック信号CKの立上りに基づいて、変色層107の第1行、第2列に配列されたドットに画像形成を行うべく前述の処理を行う。尚、このとき、統括制御部6は、階調データ群に、‘000’又は‘001’以外の階調データがあるか否か、つまり、2回転目でメインビームを画像形成可能なレベルとすべき階調データがあるか否かを判別することとなる。また、統括制御部6は、クロック信号CKの立上りに基づいて、第n列に達しているか否かを随時判別する。そして、統括制御部6は、第1行、第n列に達したと判別すると、つまり、第1行に対する1回転目の画像形成が終了したと判別すると、2回転目の画像形成を行うべく前述の処理を行う。その後、統括制御部6は、第1行に対する最大7回転の画像形成が終了したと判別すると、例えば、描画制御部33が、階調データに基づいて画像形成パルス又はサーボパルスAの形成を行っているか否かを判別する。つまり、統括制御部6は、ホストコンピュータ25からの画像データを全て処理したか否かを判別する。統括制御部6は、画像データを全て処理していないと判別すると、変色層107の第2行に配列されたドットに対する画像形成を行うべく、スレッド処理部28に制御信号を送信する。尚、このとき、統括制御部6は、SFG信号の立上りに基づいて、第m行に達しているか否かを随時判別する。スレッド処理部28は、統括制御部6からの制御信号に基づいて、光ピックアップ装置11の移動距離を当該光ピックアップ装置11が変色層107の第2行と対向する移動距離とするための制御電圧を、ステッピングモータ29に印加させる。ステッピングモータ29は、制御電圧のレベルに対応したステップ距離分回転する。この結果、対物レンズ42からのメインビームを第2行に照射させることが可能となる。そして、前述したように、統括制御部6は、変色層107の第2行に対して画像形成するための画像データを読み出して同様の処理を行うこととなる。この結果、変色層107に対して正確且つコントラストに優れた画像形成を行うことが可能となる。
尚、上述によれば、記録層101を有する光ディスク100と、変色層107を有する光ディスク105とを別個に用意して、リードイン領域から読み出される情報に基づいて、適用するフォーカス制御の方法(差動非点収差法又は非点収差法)の選択を統括制御部6が行っているが、これに限るものではない。例えば、記録層101及び変色層107を有する光ディスク(不図示、両用光ディスクという)に対しても本発明に係る光ディスクの焦点制御装置1は適用可能である。この場合、両用光ディスクのリードイン領域には、記録層101及び変色層107を有する情報が記録されることとなる。そこで、統括制御部6は、両用光ディスクのリードイン領域から当該情報を読み出すと、例えば、差動非点収差法に基づくフォーカス制御を行うべくDAD信号をフォーカス信号処理部20に送信して、スイッチ回路60をオンする。その後、統括制御部6は、ホストコンピュータ25から変色層107に対する画像形成を指示する指示信号を検出すると、非点収差法に基づくフォーカス制御を行うべくAD信号をフォーカス信号処理部20に送信して、スイッチ回路60をオフする。そして、光ディスクの焦点制御装置1は、前述の光ディスク107の変色層107に対する画像形成処理と同様の処理を行う。また、記録層101に対する情報記録/再生を指示する指示信号を統括制御部6が検出した場合、スイッチ回路60のオン状態を保持したまま、光ディスクの焦点制御装置1は、前述の光ディスク100の記録層101に対する情報記録/再生処理と同様の処理を行う。この結果、両用光ディスクの記録層101に対する情報記録/再生、及び、変色層107に対する画像形成を良好に行うことが可能となる。尚、両用光ディスクのリードイン領域から情報を読み出したときの統括制御部6がフォーカス信号処理部20に送信する信号はAD信号でも良い。
また、上述によれば、記録層101に対する情報記録/再生において、グルーブ記録方式を採用しているがこれに限るものではない。本発明に係る光ディスクの焦点制御装置1は、光ディスク100の記録層101に対して、例えば、ランド・グルーブ記録方式を採用することも可能である。
また、上述によれば、増幅器59と加算器61の一方の入力との間にスイッチ回路60を設けているがこれに限るものではない。例えば、減算器54と加算器58との間、及び、減算器57と加算器58との間にそれぞれ、スイッチ回路60と同様のスイッチ回路を設けることとしても良い。つまり、非点収差法に基づくフォーカス制御を行う場合、光電変換信号e乃至lに基づく信号が加算器61の一方の入力に入力されなくするためオフし、差動非点収差法に基づくフォーカス制御を行う場合、信号m{(e+g)−(f+h)}+{(i+k)−(j+l)}が加算器61の一方の入力に入力されるべくオンするスイッチ回路を設ければ良い。
また、上述によれば、回折格子38によるレーザー光の回折により発生する+1次回折光を先行サブビーム、−1次回折光を後行サブビームとしてフォーカス制御を行っているが、これに限るものではない。例えば、+2次回折光を先行サブビームとし、−2次回折光を後行サブビームとしてフォーカス制御を行っても良い。
また、上述によれば、光ディスク100(105)を角速度一定とするべくCAV方式を採用しているがこれに限るものではない。例えば、光ディスク100(105)を線速度一定とするCLV(Constant Linear Velocity)方式、複数ゾーン領域ごとに光ディスク100(105)を線速度一定とするZCLV(Zoned CLV)を採用しても良い。この場合、統括制御部6は、スレッド処理部28のスレッド制御による光ピックアップ装置11の移動量に応じて、外周側における光ディスク100(105)の回転周波数を内周側における光ディスク100(105)の回転周波数よりも小さくするべく、スピンドルモータ制御部4を制御することとなる。そして、光ディスク100(105)を線速度一定とすることによって、例えば、光ディスク100の記録層101に対して均等に情報記録を行うことが可能となり、また、光ディスク105の変色層107に対して均等に画像形成を行うことが可能となる。また、レーザーパワー制御部32による内周側から外周側へ光ピックアップ装置11が移動することによるレーザーパワー制御が必要なくなり、当該制御処理にかかる負担を軽減することが可能となる。
また、上述によれば、差動非点収差法又は非点収差法に基づくフォーカス制御の何れの場合においても、半導体レーザー37からのレーザー光を回折格子38にて回折してメインビーム、先行サブビーム、後行サブビームを発生しているが、これに限るものではない。例えば、半導体レーザー37からのレーザー光の光路に回折格子38を出し入れする出し入れ機構(不図示)を設ける。そして、この出し入れ機構は、例えば、記録層101を有する光ディスク100であると統括制御部6が判別したときのDAD信号に基づいて、回折格子38をレーザー光の光路に移動させる。また、出し入れ機構は、例えば、変色層107を有する光ディスク105であると統括制御部6が判別したときのAD信号に基づいて、回折格子38をレーザー光の光路から退避させる。この結果、差動非点収差法に基づくフォーカス制御を行う場合にメインビーム、先行サブビーム、後行サブビームを記録層101に照射させることが可能となるとともに、非点収差法に基づくフォーカス制御を行う場合に各種光学系(ビームスプリッタ39等)を介した半導体レーザー37からのレーザー光を変色層107に照射させることが可能となり、前述と同様の効果を奏することが可能となる。
また、上述によれば、PLL回路10からのクロック信号CLKに基づいて光ディスク105の各列に対して画像形成を行っているがこれに限るものではない。例えば、図13に示す光ディスクの焦点制御装置62のように、エンコーダ8の階調データが同期する所定周波数のクロックを発振する発振回路63と、当該クロックを1/列数nで分周する分周回路64と、当該分周回路64の出力とSFG信号との位相比較を行う位相比較回路65とを設ける。そして、スピンドルモータ制御部4が、位相比較回路65の出力に基づいて、SFG信号が分周回路64の出力と同期するべくスピンドルモータ3をスピンドル制御する。そして、SFG信号と分周回路64の出力とが同期することにより、発振回路63が発振するクロックの1周期と光ディスク105が1列分回転する期間とは同期したものとなる。このため、発振回路63が発振するクロックに同期したタイミングで、画像形成可能なレベル(又はフォーカス制御可能なレベル)のメインビームが変色層107に出射されるとともに、光ディスク105が回転することとなり、当該光ディスク105の各列に対する画像形成を良好に行うことが可能となる。この結果、仮にスピンドルモータ3の回転が外乱を受けたとしても、安定した発振動作を行う発振回路63からのクロックに基づいて各列に対する画像形成を行うことが可能となる。
上述した実施形態によれば、記録層101を有する光ディスク100又は両用光ディスクに対して情報記録/再生を行う場合、差動非点収差法に基づくフォーカス制御を行うことが可能であるとともに、変色層107を有する光ディスク105又は両用光ディスクに対して画像形成を行う場合、非点収差法に基づくフォーカス制御を行うことが可能となる。この結果、記録層101に対してメインビームを合焦させることが可能となり、良好な情報記録/再生を行うことが可能となる。更に、変色層107に対してメインビームを合焦させることが可能となり、良好な画像形成を行うことが可能となる。
更に、非点収差法に基づくフォーカス制御を行う場合、光検出器45の受光面47、48にて受光した先行サブ反射光、後行サブ反射光のレベルに応じた光電変換信号e乃至lに基づく信号m{(e+g)−(f+h)}+{(i+k)−(j+l)}が、加算器61の一方の入力に入力されることを無効とすることが可能となる。この結果、変色層107に対して画像形成を行う場合、非点収差法に基づくフォーカス制御をより確実に行うことが可能となる。
更に、リードイン領域から読み出される情報に基づいて、記録層101を有する光ディスク100であるか、変色層107を有する光ディスク105であるかを統括制御部6が判別し、変色層107を有する光ディスク105であることを示す統括制御部6からのAD信号に基づいて、スイッチ回路60をオフすることが可能となる。或いは、記録層101を有する光ディスク100であることを示す統括制御部6からのDAD信号に基づいて、スイッチ回路60をオンすることが可能となる。更に、両用光ディスクであると統括制御部6が判別した場合、ホストコンピュータ25からの指示信号(情報記録/再生を示す指示信号又は画像形成を示す指示信号)に応じて、スイッチ回路60をオンオフすることが可能となる。この結果、スイッチ回路60をオンオフすることのみで、差動非点収差法に基づくフォーカス制御又は非点収差法に基づくフォーカス制御の何れかを選択することが可能となり、当該フォーカス制御の選択を容易な回路構成で実現することが可能となる。
以上、本発明に係る光ディスクの焦点制御装置について説明したが、上記の説明は、本発明の理解を容易とするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得る。
本発明に係る光ディスクの焦点制御装置の全体構成を示すブロック図である。 光ピックアップ装置の詳細図である。 光検出器及びフォーカス信号処理部の構成の位置を示す図である。 変色層に配列されるドットを説明するための図である。 変色層に対するレーザー光の照射を示す図である。 記録層に形成されたグルーブ、ランドを示す図である。 記録層に対するレーザー光の照射を示す図である。 DAD法によるフォーカスエラー信号の生成を示す図である。 変色層を有する光ディスクの構成を示す図である。 従来の変色層に対するレーザー光の照射を示す図である。 アクチュエータの特性を示す図である。 フォーカス制御のループ帯域を示す図である。 本発明に係る光ディスクの焦点制御装置のその他の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 光ディスクの焦点制御装置 3 スピンドルモータ
4 スピンドルモータ制御部 5 FG発生回路
6 統括制御部 7 回転軸
8 エンコーダ 9 分周回路
10 PLL回路 11 光ピックアップ装置
17 レーザードライバ 18 振動付加回路
19 トラッキング信号処理部 20 フォーカス信号処理部
21 RF信号処理部 22 デコーダ
23 バッファメモリ 24 インタフェース
25 ホストコンピュータ 26 CPU
27 メモリ 28 スレッド処理部
29 ステッピングモータ 31 描画信号処理部
32 レーザーパワー制御部 33 描画制御部
34 カウンタ 35 タイマ
36 ストラテジ回路 37 半導体レーザー
38 回折格子 39 ビームスプリッタ
40 コリメータレンズ 41 1/4波長板
42 対物レンズ 43 アクチュエータ
44 アナモフィックレンズ 45 光検出器
46、47、48 受光面 51、54、57 減算器
49 加算器 50 加算器
52、53、55、56、58 加算器 59 増幅器
60 スイッチ回路 61 加算器
62 光ディスクの焦点制御装置 63 発振回路
64 分周回路 65 位相比較回路
100、105 光ディスク 102、103、104 受光面
101 記録層 106 保護層
107 変色層 108、109 反射層
110 対物レンズ

Claims (3)

  1. 情報記録/再生用の記録層、感光材料又は感熱材料からなる画像形成用の変色層の少なくとも一方と、焦点制御用の反射層とを有する光ディスクの焦点制御装置において、
    レーザー光を出射する半導体レーザーと、
    前記レーザー光を回折することにより、0次光及び回折光を発生する回折格子と、
    前記回折格子と前記光ディスクの一方側の面との間の光路に介在する対物レンズと、
    前記光ディスクに対する前記対物レンズの位置を変更するアクチュエータと、
    前記対物レンズからの前記0次光を前記記録層に集光する場合、前記反射層からの前記0次光の反射光及び前記回折光の反射光を用いる差動非点収差法に基づいて前記アクチュエータの位置を制御し、前記対物レンズからの前記0次光を前記変色層に集光する場合、前記反射層からの前記0次光の反射光を用いる非点収差法に基づいて前記アクチュエータの位置を制御する焦点制御部と、
    を備えたことを特徴とする光ディスクの焦点制御装置。
  2. 前記焦点制御部は、
    前記0次光の反射光を受光する第1センサと、
    前記回折光の反射光を受光する第2センサと、
    前記第1センサ及び前記第2センサの検出結果に基づいて前記アクチュエータの位置を制御するための焦点制御信号を発生する信号処理回路と、を有し、
    前記対物レンズからの前記0次光を前記変色層に集光する場合、前記第2センサの検出結果を無効とする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスクの焦点制御装置。
  3. 前記対物レンズからの前記0次光を前記記録層に集光するのか前記変色層に集光するのかを検出する検出部、を備え、
    前記焦点制御部は、
    前記対物レンズからの前記0次光を前記変色層に集光することを示す前記検出部の検出結果に基づいて、前記第2センサの検出結果を無効とするべく、前記信号処理回路内の前記第2センサの検出結果を示す信号線を開放するスイッチ回路、を有する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の光ディスクの焦点制御装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113933246B (zh) * 2021-09-27 2023-11-21 中国人民解放军陆军工程大学 一种兼容f卡口镜头的紧凑型多波段全偏振成像装置

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