JP2007177692A - エアコンプレッサ作動音低減装置 - Google Patents

エアコンプレッサ作動音低減装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ギヤ歯打ち音を消去してエアコンプレッサ作動時の騒音を確実に低減し得るようにしたエアコンプレッサ作動音低減装置を提供する。
【解決手段】エアコンプレッサ21のクランク軸3に連結したカム軸25と、カム軸25に取付けられたカム26と、ピストン31、小径ロッド32、ロッド30のベース部30aを介しカム26を押圧して、カム26にトルクを発生させるための空気ばねとを備える。
【選択図】図1

Description

本発明はエアコンプレッサ作動音低減装置に関するものである。
トラック、バス等の車両においては、ブレーキ用倍力装置等の作動媒体として圧縮空気が広く使用されており、圧縮空気の供給源として、通常、エンジンのクランク軸に連動して駆動される往復動式のエアコンプレッサが使用されている。而して、従来のエアコンプレッサの一例は図6に示されており、図中、1はクランク軸ケーシングである。該クランク軸ケーシング1内には、その両側部に配置した軸受2に回転可能に枢支されたクランク軸3が収納されており、クランク軸3は、エンジンのクランク軸からギヤ列を介して伝達される動力により回転駆動されるようになっている。
クランク軸ケーシング1の上面には、シリンダ4が搭載されて固設されており、シリンダ4内には、ピストン5が摺動可能に嵌合されている。ピストン5にはピストンピン6を介して、下端がクランク軸3のクランクピン部3aに連結されたコネクティングロッド7の上端が連結されている。
シリンダ4の上面にはシリンダヘッド8が搭載されて固設されており、シリンダヘッド8には、吸入工程時に外気Aoをシリンダ4内におけるピストン5上方の空間部に導入するための吸入流路9、及び圧縮工程時にシリンダ4内におけるピストン5上方の空間部内で圧縮生成された圧縮空気Acを吐出する吐出流路10が設けられており、吸入流路9の空気流れ方向下流端側には吸入案内弁11が、又、吐出流路10の空気流れ方向上流端側には吐出案内弁12が設けられている。吐出流路10から吐出された圧縮空気Acはエアタンクへ送給されるようになっている。
図6のエアコンプレッサにより圧縮空気を製造する場合は、コンプレッサは車両エンジンにより駆動されている。すなわち、車両エンジンのクランク軸からギヤ列を介してエアコンプレッサのクランク軸3に動力が伝達され、クランク軸3が回転する。その結果、コネクティングロッド7を介してピストン5がシリンダ4内を昇降駆動される。
而して、ピストン5が下降する吸入工程時には、シリンダ4内のピストン5よりも上部の空間部は負圧になるため、吸入案内弁11が開き、吐出案内弁12は閉止する。このため、外気Aoは吸入流路9を通ってシリンダ4内に吸入される(吸入工程)。
又、ピストン5が上昇する圧縮工程時は、シリンダ4内のピストン5よりも上部の空間部に吸引された外気は圧縮されて当該空間部内の圧力が上昇するため、吸入案内弁11は閉止し、所定圧力に達すると吐出案内弁12が開く。このため、圧縮空気Acは、シリンダ4内のピストン5よりも上部の空間部から吐出流路10を通って吐出され、エアタンクに送給される(圧縮工程)。
一方、エンジンの駆動によるエアコンプレッサ作動時に車両前方1mにおける騒音を測定したら図7に示すようなグラフが得られた。図7において一定間隔で現れるピークのある領域Aは、騒音が約75dBの領域であり、領域A内にある島状の領域Cは領域Aよりも騒音の大きい領域である。領域Aの外側の領域B、及び領域B内にある島状の領域Dは領域Aよりも騒音の低い領域である。このグラフから、エアコンプレッサ作動時には、エンジン回転の一回転毎に周期的な大きな騒音が生じることが分かる。
図8は、図7に示す周期的に発生する騒音を基にエンジン駆動時におけるエアコンプレッサ作動時の騒音発生のメカニズムを解析した結果を示す第一のグラフであり、エアコンプレッサのクランク軸3のクランク角がTDC(上死点)後に吸入工程となり、約10deg付近になると、ギヤの回転周速度の増大に同期して、T/Gケース振動に衝撃的波形13が現れている。
なお、図8中、クランクギヤは、エンジンのクランク軸に取付けたギヤ、メインアイドルギヤは、クランクギヤにより回転駆動されるギヤ、サブアイドルギヤはメインアイドルギヤにより回転駆動されるギヤ、A/Cドライブギヤはエアコンプレッサのクランク軸3に取付けられてサブアイドルギヤにより回転駆動されるギヤであり、クランクギヤ、メインアイドルギヤ、サブアイドルギヤ、A/Cドライブギヤによりギヤ列が形成されている。又、T/Gケース振動は、ギヤが収納されているギヤケースの振動の波形を示し、A/C筒内圧力はエアコンプレッサのシリンダ4内におけるピストン5とシリンダヘッド8間の圧力変化の波形を示す。
図9は、図7に示す周期的に発生する騒音を基にエンジン駆動時におけるエアコンプレッサ作動時の騒音発生のメカニズムを解析した結果を示す第二のグラフであり、図8のA/C筒内圧力からエアコンプレッサのクランク軸3の駆動トルクを計算したグラフである。このグラフから駆動トルクは、エアコンプレッサのクランク軸3のクランク角がTDC(上死点)後、吸入工程になったときに、負のトルクとなり、T/Gケース振動に衝撃的波形13が現れている。このような衝撃的波形13が現れるのは以下の理由による。
すなわち、エアコンプレッサの作動中、圧縮工程の場合は図10に示すように、エンジンから伝達された動力は、例えば、矢印D1方向へ回転するサブアイドルギヤ15からエアコンプレッサのクランク軸3に取付けたA/Cドライブギヤ16に伝達され、A/Cドライブギヤ16は図10において矢印D2方向へ回転し、ピストン5はコネクティングロッド7を介して上昇する。
この場合、図11に示すように、動力伝達方向上流側(動力を伝達する側)のサブアイドルギヤ15における歯15aのギヤ回転方向前面部が、動力伝達方向下流側(動力を伝達される側)のA/Cドライブギヤ16における歯16aのギヤ回転方向後面部に当接して、サブアイドルギヤ15がA/Cドライブギヤ16に駆動トルクを伝達することにより駆動が行なわれる。この関係は、サブアイドルギヤ15とA/Cドライブギヤ16以外のギヤ列間においても同様である。
サブアイドルギヤ15、A/Cドライブギヤ16が矢印D1、D2方向へ回転し、コネクティングロッド7のクランク角が、図12に示すように圧縮工程からTDCを越え吸入工程に入ると、エアコンプレッサのシリンダ4内におけるピストン5上方の隙間容積内に残存する圧縮空気の残圧フォースFによりピストン5が押し下げられ、エアコンプレッサのコネクティングロッド7及びクランク軸3を介して、A/Cドライブギヤ16には、サブアイドルギヤ15から与えられる駆動トルク以外のトルクが作用する。このトルクは駆動トルクの方向と同一方向であり、自転側トルクと称する。
従って、A/Cドライブギヤ16はサブアイドルギヤ15の回転周速度を越えた回転周速度で矢印D2方向へ回転し、その結果、図13に示すように、A/Cドライブギヤ16の歯16aより一つギヤ回転方向後方の歯16bのギヤ回転方向前面部がサブアイドルギヤ15の歯15aのギヤ回転方向後面部に追突(ギヤ歯打ち)する。このため、追突時の振動がエンジン表面に伝達され、騒音発生の原因となる。この関係は、サブアイドルギヤ15とA/Cドライブギヤ16以外のギヤ列間においても同様である。なお、図11、図13において矢印D1、D2の長さはギヤ15、16の回転周速度を示している。
ギヤ歯打ちによる騒音を低減させるようにしたエアコンプレッサとしては特許文献1がある。この特許文献1では、往復式エアコンプレッサのシリンダヘッドに、吸入弁を介装した吸入通路と、吐出弁を介装した吐出通路と、シリンダと大気とを連通させることができる空気通路とを設け、同空気通路内に弁装置を介装し、ピストンが圧縮上死点を越えて吸入行程に入った直後に弁装置を開き、シリンダ内の残留圧縮空気を急速に大気に排出することによって、駆動歯車に作用する反対トルクを低減し、噛合歯間のバックラッシュに基づく歯打ちを緩和して騒音を低減するようにしている。
特開平8−105387号公報
図6に示すエアコンプレッサでは、エアコンプレッサ作動時には圧力上昇に伴いギヤ歯打ちによる騒音が大きくなり、商品の品質を損なっている。又、特許文献1のエアコンプレッサでは、ピストンが圧縮上死点を越えて吸入行程に入った直後に弁装置を開き、シリンダ内の残留圧縮空気を急速に大気に排出することによって、駆動歯車に作用する反対トルクを低減するようにしているが、噛合歯間のバックラッシュは残存するため騒音低減の効果はそれほど期待できない。しかも、特許文献1では、シリンダ内の残留圧縮空気を大気に排出することにより、次工程である吸入工程における吸入効率が低下し、エアコンプレッサの性能を悪化させることになる。
本発明は、上記実情に鑑み、ギヤ歯打ち音を消去してエアコンプレッサ作動時の騒音を確実に低減し得るようにし、エアコンプレッサの性能を悪化させることの無いエアコンプレッサの騒音低減装置を提供することを目的としてなしたものである。
請求項1のエアコンプレッサ作動音低減装置は、エアコンプレッサのクランク軸に連結したカム軸と、該カム軸に取付けられたカムと、該カムを押圧して当該カムにトルクを発生させるための押圧手段とを備えたものである。
請求項2のエアコンプレッサ作動音低減装置においては、カムの形状はエアコンプレッサの自転側トルクを相殺し得る形状であり、請求項3のエアコンプレッサ作動音低減装置においては、押圧手段は空気ばねであり、請求項4のエアコンプレッサ作動音低減装置においては、空気ばねにはエアタンクの圧力をフィードバックし得るよう構成されている。
本発明の請求項1〜4に記載のエアコンプレッサ作動音低減装置によれば、エアコンプレッサの性能を悪化させることなくギヤ歯打ち音を消去してエアコンプレッサ作動時の騒音を確実に低減することができる、という優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1〜図5は本発明を実施する形態の一例であって、エアコンプレッサは図6に示すものと略同一構造であり、図中、図6に示すものと同一のものには同一の符号が付してある。
図中、21は図6に示すエアコンプレッサと同様な構成を備えた往復動式のエアコンプレッサ、22はエアコンプレッサ作動音低減装置である。
エアコンプレッサ作動音低減装置22のケーシング23内には、その両側部に配置した軸受24に回転可能に枢支されたカム軸25が収納されており、カム軸25にはカム26が外嵌、固定されている。又、カム軸25の一端部にはオルダム継手27が取付けられ、カム軸25はオルダム継手27を介してクランク軸3のA/Cドライブギヤ16取付け側とは反対側の端部に連結されている。
カム26の形状は、ピストン5がシリンダ4内を下降するエアコンプレッサ21の吸入工程時に、ピストン5上方の隙間容積内の圧縮空気の残圧フォースFがピストン5に作用しても、クランク軸3に取付けたA/Cドライブギヤ16の回転周速度がサブアイドルギヤ15の回転周速度よりも速くならないようして、A/Cドライブギヤ16の歯16aよりも一つギヤ回転方向後方にある歯16b(図11参照)のギヤ回転方向前面部がサブアイドルギヤ15の歯15aのギヤ回転方向後面部に追突しないよう、A/Cドライブギヤ16、延いてはエアコンプレッサ21のクランク軸3に作用するトルクを相殺することができる形状(エアコンプレッサ21の自転側トルクを相殺し得る形状)とする。
例えば、エアコンプレッサのピストン5がTDC(上死点)に位置する場合のカム26の姿勢を基準として、カム26の径Rは図3に示すように、円周時計方向へ0度(頂部)から所定の範囲θ1においては、回転中心O1を基準としてRが最大となる角度まで急激に大きくなり、次の範囲θ2においては略一定であり、更に、それに続く範囲θ3においては、徐々に減少し元の径に戻る形状になっており、全体としてはカム26は周方向へ向けて滑らかな曲線により形成されている。
ケーシング23の上面には、案内ブロック28が設置されており、案内ブロック28の上面には、シリンダ29が設置されている。又、案内ブロック28に形成した案内孔28aには、摺動可能にカム押さえロッド30が昇降可能に嵌入されており、カム押さえロッド30の下端に形成したベース部30aはケーシング23内で、回転するカム26の上面を押え得るようになっている。
シリンダ29内には上下に摺動可能なピストン31が嵌入されており、上端をピストン31に締結した小径ロッド32の下端はロッド30の頂部に一体的に接続されている。而して、シリンダ29のピストン31よりも上方の空間部29aには、エアタンクから圧縮空気の圧力が図示しない管路を介してフィードバックされることにより、空気ばねが形成されるようになっている。
又、シリンダ29内には、案内ブロック28の上面とピストン31の下面との間に位置するよう、圧縮ばねであるリターンスプリング33が収納されている。
次に、上記した図示例の作動を、図11、図12をも参照しつつ説明する。
図1のエアコンプレッサ21により圧縮空気Acを製造する場合は、エアコンプレッサ21は車両エンジンにより駆動されている。すなわち、車両エンジンのクランク軸からクランクシャフトギヤ、メインアイドルギヤ、サブアイドルギヤ15、A/Cドライブギヤ16を介してエアコンプレッサのクランク軸3に動力が伝達され、クランク軸3が回転する。その結果、コネクティングロッド7を介してピストン5がシリンダ4内を昇降駆動される。このため、図6に示す場合と同様、吸入工程において吸入流路9からシリンダ4内のピストン5上部の空間部に吸入された外気Aoは、圧縮工程においてピストン5により圧縮され、圧縮空気Acが製造される。製造された圧縮空気Acはエアタンクへ送給される。
斯かるエアコンプレッサ21の運転時においては、エアコンプレッサ21のクランク軸3を介してエアコンプレッサ作動音低減装置22のカム軸25が回転されるため、カム26も回転する。この場合、エアコンプレッサ作動音低減装置22におけるシリンダ29のピストン31よりも上方の空間部29aにはエアタンク内の圧縮空気の圧力がフィードバックされて空気ばねが形成されており、ピストン31はリターンスプリング33の抗力に抗して空気ばねにより下方に付勢されている。このため、小径ロッド32、ロッド30は、ピストン31により下方へ押圧され、ベース部30aはカム26の頂部に当接しており、カム26の回転に伴いロッド30、小径ロッド32を介してピストン31が昇降する。
而して、エアシリンダ21が圧縮工程の場合は、A/Cドライブギヤ16はサブアイドルギヤ15から駆動トルクを付与されており、サブアイドルギヤ15の歯15aのギヤ回転方向前面部は、A/Cドライブギヤ16の歯16aのギャ回転方向後面部に当接している(図11参照)。
エアコンプレッサ21が吸入工程に入ると、エアコンプレッサ21のクランク軸3の回転によりコネクティングロッド7を介しピストン5が下降を開始する。又、クランク軸3の回転により、オルダム継手27を介してエアコンプレッサ作動音低減装置22のカム軸25が回転し、カム軸25の回転によりカム26は、ベース部30aに対し径Rが小径の部分から急激に大径の部分が当接するよう回転する。
従って、吸入工程においては、カム26の回転に伴い、ロッド30、小径ロッド32を介してエアコンプレッサ作動音低減装置22のピストン31は上昇する。このため、シリンダ29内のピストン31よりも上方に空間部29aに作用するエアタンクからの空気圧力による空気ばね及びリターンスプリング33の付勢力により、ピストン31、小径ロッド32、ロッド30を介して、カム26にはカム軸25延いてはクランク軸3及びA/Cドライブギヤ16の回転方向とは逆方向へ向けたトルク(負荷トルク)が作用し、この負荷トルクはクランク軸3に伝達される。
又、吸入工程においては、エアコンプレッサのシリンダ4内におけるピストン5上方の隙間容積内に残存する圧縮空気の残圧フォースF(図12参照)によりピストン5には下方への押圧力が作用し、その結果、エアコンプレッサのコネクティングロッド7及びクランク軸3を介して、A/Cドライブギヤ16には、サブアイドルギヤ15から与えられる駆動トルク以外のA/Cドライブギヤ16を回転方向へ前進させようとする残圧フォースFに起因する自転側トルクが作用し、A/Cドライブギヤ16の歯16aのギヤ回転方向後面部は、サブアイドルギヤ15の歯15aのギヤ回転方向前面部から離反する方向へ力を受ける。
しかし、本図示例の場合は、カム26には、カム軸25延いてはクランク軸3の回転方向とは逆方向へ向けたトルク(負荷トルク)が作用しているため、前述の残圧フォースFに起因した自転側トルクは負荷トルクにより相殺される。このため、エアコンプレッサ21の吸入工程が開始されても、A/Cドライブギヤ16の回転周速度がサブアイドルギヤ15の回転周速度よりも高速となることはない。その結果、A/Cドライブギヤ16の歯16aのギヤ回転方向後面部が、サブアイドルギヤ15の歯15aのギヤ回転方向前面部から離反することがなく、A/Cドライブギヤ16のギヤ回転方向において後方の歯16bのギヤ回転方向前面部が、サブアイドルギヤ15の歯15aのギヤ回転方向後面部に追突することがない。従って、エアコンプレッサ作動音低減装置22を設けることにより、ギヤ歯打ちに起因した騒音が生じることを確実に防止することができる。
図4には、カム26によるエアコンプレッサ作動音低減装置22のピストン31のリフト量、ピストン31に作用する空気ばねとリターンスプリング33によりロッド30のベース部30aからカム26を介しカム軸25に付与されるトルク(負荷トルク)、エアコンプレッサ21の自転側トルク、エアコンプレッサ21の自転側トルクと負荷トルクとの和(自転側トルク+負荷トルク)である残留トルクの関係が図示されている。
すなわち、エアコンプレッサ21のクランク軸3の回転によりカム軸25と共にカム26はクランク角0deg(TDC)(図3の位置)から図3において矢印方向へ回転する(吸入工程)。この場合、カム26の回転中心O1からの径Rは図3に示すように急激に大きくなるため、ピストン31はロッド30のベース部30a、小径ロッド32を介して上昇し、その上昇量がリフト量になる。
又、カム26は所定角度回転すると径Rは一定になるため、径Rが一定の間はカム26が回転してもリフト量は変化しない。更に、カム26が回転してピストン5がBDCを超えて上昇を開始し、エアコンプレッサ21が圧縮工程に入ると、カム26の径Rは徐々に小さくなるため、エアコンプレッサ作動音低減装置22のピストン31は下降してピストン31のリフト量は減少する。
このカム26の回転によりTDCからエアコンプレッサ作動音低減装置22におけるピストン31のリフト量が増加すると、ピストン31の上昇による空気ばねの反力が増加するため、負荷トルクは急激に増加し、ピストン31が所定量上昇すると、カム26に作用する負荷トルクは急激に減少し、零になる。なお、リターンスプリング33は、エアコンプレッサ21の騒音が問題とならない運転領域でピストン31を上向きに持ち上げ、カム26をケーシング23のベースから離して作動を停止させるためのものである。
又、クランク角がBDCを超えてエアコンプレッサ21が圧縮工程に入ると、負荷トルクは若干上昇するが、カム26の更なる回転により負荷トルクは下降し、TDCの位置でもとの値に戻る。
エアコンプレッサ21は吸入工程では、TDC直後ではエアコンプレッサのシリンダ4内におけるピストン5上方の隙間容積内に残存する圧縮空気の残圧フォースFによりピストン5が押し下げられる力を受けるため、自転側トルクは減少してマイナスとなる。しかし、クランク角が所定の角度を超えると、残圧フォースFはなくなるため、自転側トルクはマイナスから略零に増加し、クランク角がBDCを超えて圧縮工程に入ると、ピストン5上部の空気の圧縮に伴い自転側トルクは増大し、TDCに近付くと、吐出案内弁12が開いてエアコンプレッサ21で生成された圧縮空気は吐出されるため、自転側トルクは急激に減少する。
残留トルクは自転側トルクと負荷トルクとの和であり、クランク角がTDCの直後の吸入工程においては、負荷トルクはプラスであり、自転側トルクはマイナスであり、且つ絶対値は負荷トルクの方が若干大きいため、残留トルクは若干プラスとなり、所定の角度進角後は、残留トルクは若干マイナスとなり、その後略零となる。クランク角がBDCを超えて圧縮工程に入ると、残留トルクは急激に高くなり、圧縮空気の吐出が開始されると、急激に減少する。この圧縮工程においては、残留トルクは自転側トルクよりも高くなるが、これは負荷トルクのためである。
本図示例のようにエアコンプレッサ作動音低減装置22を設けた場合と、従来の場合のようにエアコンプレッサ作動音低減装置22を設けなかった場合について騒音レベルを測定した結果は図5に示されている。而して、図5からA/Cドライブギヤ16の等の歯がサブアイドルギヤ15等の歯に追突するギヤ歯打ちの瞬間の騒音は、エアコンプレッサ作動音低減装置22を設けた場合、エアコンプレッサ作動音低減装置22を設けなかった場合に比較して約10.1dB(A)低減し、騒音計の読みとしては約5.6dB(A)減少する。
図5からも、本図示例のようにエアコンプレッサ作動音低減装置22を設けることにより、ギヤ歯打ち音を消去してエアコンプレッサ作動時の騒音を確実に低減することができることは明らかである。
なお、本発明のエアコンプレッサ作動音低減装置においては、A/Cドライブギヤとサブアイドルギヤとの歯打ち音を低減する場合について説明したが、本図示例のエアコンプレッサ作動音低減装置を設けることにより、エンジンのクランクシャフトギヤとメインアイドルギヤとの間の歯打ち音やメインアイドルギヤとサブアイドルギヤとの間の歯打ち音をも消去することができること、エアコンプレッサ作動音低減装置のカムにトルクを与える手段として空気ばねを用いる場合について説明したが、空気ばねに限らず、種々の手段を使用することができること、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明のエアコンプレッサ作動音低減装置の実施の形態の例を示す断面図であり、エアコンプレッサ作動音低減装置のカム軸をエアコンプレッサのクランク軸に連結した状態を示す断面図である。 図1のII−II方向矢視図である。 エアコンプレッサ作動音低減装置に適用するカムの形状を示す正面図である。 エアコンプレッサ作動音低減装置及びエアコンプレッサのリフト量、トルク特性を示すグラフである。 エアコンプレッサにエアコンプレッサ作動音低減装置を設けた場合と設けない場合の騒音レベルを示す棒グラフである。 エアコンプレッサの一般的な断面図である。 図6に示すエアコンプレッサの作動時の車両前方1mにおける騒音の発生状況を示すグラフである。 図7に示す騒音を基にエンジン駆動時におけるエアコンプレッサ作動時の騒音発生のメカニズムを解析した結果を示す第一のグラフである。 図7に示す騒音を基にエンジン駆動時におけるエアコンプレッサ作動時の騒音発生のメカニズムを解析した結果を示す第二のグラフである。 エアコンプレッサが圧縮工程にある場合のクランク軸、コネクティングロッド、ピストンの位置関係を示す概要図である。 エアコンプレッサが圧縮工程にある場合のA/Cドライブギヤの歯とサブアイドルギヤの歯の位置関係を示す側面図である。 エアコンプレッサが吸入工程にある場合のクランク軸、コネクティングロッド、ピストンの位置関係を示す概要図である。 エアコンプレッサが吸入工程にある場合のA/Cドライブギヤの歯とサブアイドルギヤの歯の位置関係を示す側面図である。
符号の説明
3 クランク軸
21 エアコンプレッサ
22 エアコンプレッサ作動音低減装置
25 カム軸
26 カム
29 シリンダ(押圧手段)
30 ロッド(押圧手段)
30a ベース部(押圧手段)
31 ピストン(押圧手段)
32 小径ロッド(押圧手段)

Claims (4)

  1. エアコンプレッサのクランク軸に連結したカム軸と、該カム軸に取付けられたカムと、該カムを押圧して当該カムにトルクを発生させるための押圧手段とを備えたことを特徴とするエアコンプレッサ作動音低減装置。
  2. カムの形状はエアコンプレッサの自転側トルクを相殺し得る形状である請求項1に記載のエアコンプレッサ作動音低減装置。
  3. 押圧手段は空気ばねである請求項1又は2に記載のエアコンプレッサ作動音低減装置。
  4. 空気ばねにはエアタンクの圧力をフィードバックし得るよう構成されている請求項1、2又は3に記載のエアコンプレッサ作動音低減装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017198103A (ja) * 2016-04-26 2017-11-02 いすゞ自動車株式会社 複合機能装置
CN111271262A (zh) * 2020-03-03 2020-06-12 河北纳德机械有限公司 由柴油机改装的空压机及其改装方法

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