JP2007175832A - 研磨シート及び研磨工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】砥粒保持力およびフレキシビリティに優れる研磨シートおよびこれを装着した研磨工具を提供する。
【解決手段】研磨シート10は、基板シート12上に砥粒14がろう材16によって固着されている。基板シート12は薄いステンレス鋼板からなり、その厚さは1mm以下とされている。砥粒14は、ダイヤモンドやCBN等の超砥粒である。砥粒14は基板シート12上に規則的に連続して固着されている。ろう材16は、Cu−Sn系のろう材である。ろう材16の組成は、70〜80重量%のCuを含み、その残部はSnからなる。これによって、砥粒保持力およびフレキシビリティに優れる研磨シートとできる。
【選択図】図1
【解決手段】研磨シート10は、基板シート12上に砥粒14がろう材16によって固着されている。基板シート12は薄いステンレス鋼板からなり、その厚さは1mm以下とされている。砥粒14は、ダイヤモンドやCBN等の超砥粒である。砥粒14は基板シート12上に規則的に連続して固着されている。ろう材16は、Cu−Sn系のろう材である。ろう材16の組成は、70〜80重量%のCuを含み、その残部はSnからなる。これによって、砥粒保持力およびフレキシビリティに優れる研磨シートとできる。
【選択図】図1
Description
本発明は、研磨シートおよびこれを装着した研磨工具に関する。
石材等の研磨に、柔軟性を有する樹脂、布、金属板等に砥粒を保持させた研磨シートが多く使用されている。例えば、特許文献1には、基板シートとしてAl合金板を用い、当該Al合金板上に砥粒をAl合金によってろう付けした研磨シートが開示されている。
特開平4−223879号公報
しかしながら、特許文献1のようなAlボンドによるろう付けシートは、ろう材であるAlが基板シートであるAl合金板と化学的に反応しにくく、砥粒が脱落しやすいという問題がある。また、このような研磨シートを曲げると、Alろう材による砥粒の保持力が弱いため、曲げの応力によって砥粒が脱落しやすい。そのため、このような研磨シートでは、研磨シート全体として十分な柔軟性を得ることができない。
本発明は、斯かる実情に鑑み、砥粒保持力および柔軟性に優れる研磨シートおよびこれを装着した研磨工具を提供しようとするものである。
本発明は、柔軟性を有する基板シートと、基板シート上に固着された砥粒と、砥粒を基板シート上に固着させるろう材とを備え、ろう材は、Cuを含む研磨シートである。
この構成によれば、砥粒を基板シートに固着するろう材が、Cuを含むため、ろう材自体の弾性と、砥粒の保持力が向上する。そのため、砥粒保持力および柔軟性に優れる研磨シートとできる。
この場合、ろう材は、Snを含むことが好適である。この構成によれば、ろう材がSnを含むためにCu−Sn系のろう材となり、ろう材自体の弾性と砥粒の保持力とが一層向上する。
この場合、ろう材は、Tiを含むことが好適である。この構成によれば、ろう材がTiを含むため、砥粒の保持力が一層向上する。
この場合、基板シートはステンレス鋼からなることが好適である。この構成によれば、基板シートにステンレス鋼を用いることにより、より柔軟性が向上する。また、ステンレス鋼は酸化しにくいため、研磨シートの製造時においてろう付け処理をした際に、シートに酸化色がつきにくい。
この場合、基板シートの厚さは1mm以下であることが、研磨シートの柔軟性を向上させることができるため、好適である。
また、本発明の別態様によれば、上記本発明の研磨シートが装着された研磨工具が提供される。
本発明による研磨シートおよび研磨工具によれば、砥粒保持力および柔軟性に優れる研磨シートおよびこれを装着した研磨工具を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は本発明の実施形態に係る研磨シートを示す斜視図である。本実施形態の研磨シート10は、研磨シート10単独で紙やすりのように使用される他、研磨工具に装着されて石材等の研磨加工に使用される。図1に示すように、本実施形態の研磨シート10は、基板シート12上に砥粒14がろう材16によって固着されている。基板シート12は薄いステンレス鋼板からなり、その厚さは1mm以下とされ、厚さ0.5mm以下とすることがシートの柔軟性を向上させるためにより好適であり、厚さ0.07mm〜0.1mmとすることがさらに好適である。基板シート12の砥粒14を固着した面と反対の面には、後述する研磨工具に装着するための粘着テープ面や、面ファスナーが適宜設けられる。
砥粒14は、ダイヤモンドやCBN(立方晶窒化ホウ素)等の超砥粒である。図1に示すように、砥粒14は基板シート12上に規則的に連続して固着されている。基板シート12上における砥粒14の配置は、図1に示すような正方配置の他、千鳥状に配置する等、用途に応じて変更することができる。
ろう材16は、Cu−Sn系のろう材である。ろう材16の組成は、70〜80重量%のCuを含み、その残部はSnからなる。あるいは、ろう材16の組成は、70〜80重量%のCuと2〜8重量%のTiとを含み、その残部はSnからなる。さらに好ましくは、ろう材16の組成は、70〜80重量%のCuと4〜6重量%のTiとを含み、その残部はSnからなる。このようにろう材16がCu−Sn系のろう材であってTiを含むことによって、砥粒14の保持力をより向上させることができる。
このような研磨シート10を製造する際には、基板シート12上に砥粒14を所定の配列で配置すると共に、粒状のろう材16を基板シート12上に散布する。その後、熱処理炉内で、950〜1000℃程度の温度で焼結することによって、基板シート12上に砥粒14をろう付けすることができる。この際、基板シート12をステンレス鋼からなるものとすることにより、シートに酸化色がつくことを防止することができる。
以下、本実施形態の研磨シートの作用効果について説明する。本実施形態の研磨シート10は、ろう材16がCu−Sn系のろう材であるため、砥粒保持力および柔軟性に優れる研磨シートとできる。特に、基板シート12をステンレス鋼からなるものとすることにより、基板シート12とろう材16との化学的な反応が良く、砥粒14の保持力が向上したものとなる。
上述したように特許文献1に記載のAlをろう材として用いた研磨シートは、砥粒の保持力が弱く、砥粒が脱離しやすい。また、Ni−Cr系のろう材により砥粒をろう付けすると、Niが固いため、砥粒のろう付けのため基板シート上に積層しているNiがシートの曲げに追随できず割れてしまい、結局、研磨シート全体としては柔軟性に欠けるという欠点がある。しかし、本実施形態の研磨シート10のようにCu−Sn系のろう材16によって砥粒14をろう付けした場合は、Cu−Sn系のろう材16は砥粒14の保持力に優れるため、研磨シート10を曲げた際の砥粒14の脱離を防止することができ、研磨シート10の寿命も向上する。また、Cu−Sn系のろう材16はろう材自体の弾性に優れるため、研磨シート10の曲げに追随しやすくろう材16が割れにくい。その結果、本実施形態の研磨シート10は、研磨シート全体として柔軟性に優れたものとできる。
本実施形態の研磨シート10は、基板シート12が薄いステンレス鋼からなるため、研磨シート10を裁断することが容易であり、大きさや形状を自由に選択することができる。図2は、本発明の実施形態に係る研磨シートを貼り付けた研磨工具を示す斜視図である。図2に示す例では、研磨工具100は、電動機を備えた工具本体102と、研磨シート10を貼り付けるための研磨プレート104と、工具本体102に備えた電動機の回転動力を研磨プレート104に伝達するための回転軸106とを備える。研磨加工時には、作業者は、研磨プレート104に、本実施形態の研磨シート10を粘着テープ面、面ファスナー等の手段により貼り付けて装着する。作業者は、研磨シート10を装着した研磨プレート104を回転させつつ被研磨物Wに当接させることによって、被研磨物Wを研磨加工することができる。研磨シート10が磨耗した場合には、随時、研磨シート10を新しい物に交換することができる。
図3は、本発明の実施形態に係る研磨シートを巻き付けた研磨工具を示す斜視図である。図3に示す例では、研磨工具200は、研磨電動機を備えた工具本体202と、研磨シート10を巻き付けるための研磨ホイール204と、工具本体202に備えた電動機の回転動力を研磨プレート204に伝達するための回転軸206とを備える。この例では、作業者は、研磨ホイール204に、本実施形態の研磨シート10を巻きつけることによって装着する。図2の例と同様に、研磨シート10の装着には、粘着テープ面、面ファスナー等の手段を用いることができる。
本実施形態の研磨シート10は、図2および図3に示したような電動工具の他、手動の研磨工具にも適用することができる。また、研磨シート10を、適当な大きさに裁断して、それ自体を単独で用いることもできる。
尚、本発明の研磨シートおよび研磨工具は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
10…研磨シート、12…基板シート、14…砥粒、16…ろう材、100…研磨工具、102…工具本体、104…研磨プレート、106…回転軸、200…研磨工具、202…工具本体、204…研磨ホイール、206…回転軸、W…被研磨物。
Claims (6)
- 柔軟性を有する基板シートと、
前記基板シート上に固着された砥粒と、
前記砥粒を基板シート上に固着させるろう材と、
を備え、
前記ろう材は、Cuを含む、
研磨シート。 - 前記ろう材は、Snを含む、
請求項1に記載の研磨シート。 - 前記ろう材は、Tiを含む、
請求項2に記載の研磨シート。 - 前記基板シートは、ステンレス鋼からなる、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の研磨シート。 - 前記基板シートの厚さは、1mm以下である、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の研磨シート。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の研磨シートが装着された研磨工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005378851A JP2007175832A (ja) | 2005-12-28 | 2005-12-28 | 研磨シート及び研磨工具 |
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JP2005378851A JP2007175832A (ja) | 2005-12-28 | 2005-12-28 | 研磨シート及び研磨工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007175832A true JP2007175832A (ja) | 2007-07-12 |
Family
ID=38301524
Family Applications (1)
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JP2005378851A Pending JP2007175832A (ja) | 2005-12-28 | 2005-12-28 | 研磨シート及び研磨工具 |
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JP (1) | JP2007175832A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102794680A (zh) * | 2012-08-13 | 2012-11-28 | 西安航空动力股份有限公司 | 一种镍基高温合金涡轮前封严盘的磨削方法及磨削砂轮 |
CN106272122A (zh) * | 2015-06-02 | 2017-01-04 | 江苏友和工具有限公司 | 一种砂布、砂带用耐磨材料及其制备方法 |
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2005
- 2005-12-28 JP JP2005378851A patent/JP2007175832A/ja active Pending
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