JP2007175619A - 金属薄膜の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低コストで金属薄膜を形成することができる金属薄膜の製造方法を提供する。
【解決手段】 炭素数5〜20から選ばれる少なくとも1種類のアミンと、炭素数4〜30から選ばれる少なくとも1種類のカルボン酸からなる保護コロイド及び貴金属イオンを含む有機溶媒に還元剤を添加し攪拌した後、余分な保護コロイド及び溶媒を除去することによって得られる金属ナノ粒子を含む液体を基材上にスプレーして薄膜を作製し、前記薄膜を熱処理することを特徴とする金属薄膜の製造方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、金属薄膜の製造方法に関し、詳しくは、鏡面の金属光沢を有する金属薄膜を簡便に製造することができる金属薄膜の製造方法に関する。
半導体デバイス、液晶表示デバイス等の電極、配線の形成、あるいは各種の反射板、リフレクタの製造において必要とされる金属薄膜の形成方法として、従来、真空蒸着、スパッタリング、CVD法、無電解めっき法などの薄膜形成方法が採用されている。特許文献1には、アルミニウムを蒸着したリフレクタを有する自動車用ヘッドライト装置が開示されている。
特開平09−306219号公報
しかし、上記各種金属薄膜形成方法において、真空蒸着、スパッタリング、及びCVD法は真空環境を提供する真空チャンバーを必要とし、無電解めっき法は無電解めっき浴を必要とすることから、設備投資費や維持費の点からコスト高であるという問題がある。無電解めっき法では更に廃液処理の問題もある。このような問題は、金属薄膜形成対象物の大型化に伴ってより顕著になる。
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであって、低コストで金属薄膜を形成することができる金属薄膜の製造方法を提供することを目的とするものである。
本願請求項1記載の発明は、金属ナノ粒子を含む液体を基材上にスプレーして薄膜を作製し、前記薄膜を熱処理することを特徴とする金属薄膜の製造方法である。
請求項2記載の発明は、前記金属ナノ粒子が、炭素数5〜20から選ばれる少なくとも1種類のアミンと、炭素数4〜30から選ばれる少なくとも1種類のカルボン酸からなる保護コロイド及び貴金属イオンを含む有機溶媒に還元剤を添加し攪拌した後、余分な保護コロイド及び溶媒を除去することによって得られる請求項1記載の金属薄膜の製造方法である。
請求項3記載の発明は、前記貴金属が、金、銀、白金、及びパラジウムから選択される少なくとも1種である請求項2記載の金属薄膜の製造方法である。
請求項4記載の発明は、金属ナノ粒子がさらに貴金属以外の金属を含む請求項1乃至3のいずれかに記載の金属薄膜の製造方法である。
請求項5記載の発明は、貴金属以外の金属が、銅、インジウム、アルミニウム、鉄、及びスズから選択される少なくとも1種である請求項4記載の金属薄膜の製造方法である。
本願各請求項記載の発明によれば、特殊な装置を使用することなく、常温常圧環境で簡便に金属薄膜を形成することができる金属薄膜の製造方法を提供することができる。
また、貴金属以外の金属を含む金属ナノ粒子を用いることにより、金属薄膜に所望の色調を付与することができる。
本発明の金属薄膜の製造方法で用いられる金属ナノ粒子について、市販品を用いる場合以外について、その製造方法を説明する。金属ナノ粒子は、炭素数5〜20から選ばれる少なくとも1種類のアミンと、炭素数4〜30から選ばれる少なくとも1種類のカルボン酸からなる保護コロイド及び貴金属イオンを含む溶液に還元剤を添加し攪拌した後、余分な保護コロイド及び溶媒を除去することによって得られる。
貴金属イオンは、貴金属の化合物を有機溶媒に溶解することによって得られるものであり、薄膜を形成する金属の種類に応じて適宜選択される。具体的には、塩化金酸またはその塩、硝酸銀、塩化銀、酢酸銀、塩化白金酸またはその塩、塩化パラジウム、硝酸パラジウム、酢酸パラジウム、硝酸パラジウム等が挙げられる。
有機溶媒としては、例えば主鎖の炭素数が6以上18以下の有機溶媒を用いることが好ましい。炭素数が6未満であると、揮発性が高すぎて取り扱いが困難になり、逆に炭素数が18を超えると、粘性が高すぎて取り扱いが困難になり、また濃縮も困難になるためいずれも好ましくない。具体的には、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、トリメチルペンタン等の炭化水素あるいは、トルエン、キシレン、テトラリン、ヘキサデカン、テトラデカン、ヘプタメチルノナン等が好ましい。
保護コロイドは、炭素数5〜20から選ばれる少なくとも1種類のアミンと、炭素数4〜30から選ばれる少なくとも1種類のカルボン酸とを混合攪拌して得られる。
炭素数5〜20のアミンとは、具体的には、ペンチルアミン、へキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン等が挙げられる。
炭素数4〜30のカルボン酸としては、具体的には、ペンタン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸、オクタデセン酸、及びオクタデカジエン酸等が挙げられる。
前記炭素数4〜30のカルボン酸において、スプレー性、レベリング性、及び濡れ性を考慮した場合、比較的鎖長が長いカルボン酸の量を比較的鎖長が短いカルボン酸の量に対して少なくすることが好ましい。ここで、前記比較的鎖長が長いカルボン酸とは、炭素数10〜30のカルボン酸、すなわちデカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸、オクタデセン酸、及びオクタデカジエン酸等のカルボン酸であり、前記比較的鎖長が短いカルボン酸とは、炭素数4〜9のカルボン酸、すなわちペンタン酸、ヘキサン酸、オクタン酸等のカルボン酸である。
前記貴金属イオン及び保護コロイドを含む溶液に還元剤が添加される。還元剤としては、例えば水素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジン化合物、クエン酸またはその塩、コハク酸またはその塩、アスコルビン酸またはその塩、ホスフィン酸またはその塩、酒石酸またはその塩等を溶媒に溶解させて使用することができる。
前記還元剤含有溶液の濃度は、溶媒に溶解可能な範囲であれば特に限定されず、好ましくは貴金属イオンモル濃度に対し0.1倍以上である。0.1倍未満であると、貴金属イオン含有溶液の滴下量に比べ多量の還元剤含有溶液が必要となり、工業的に不利なため好ましくない。
前記還元剤含有溶液は、一度に全て投入するのではなく複数回に分けて投入するのが好ましく、またその速度は、一定であることが好ましい。
還元剤の添加後、数次間攪拌することによって黒色の液体が得られる。得られた黒色の液体をエバポレータによって濃縮し、有機溶媒を加えて沈澱物を生成させた後、吸引ろ過し、乾燥することによって保護コロイドで保護された貴金属ナノ粒子の固形物を得る。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ヘプタノール、α−テレピネオール等のアルコール類が挙げられる。
得られた貴金属ナノ粒子の固形物をトルエン、へキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘプタン、オクタン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、トリメチルペンタン、ベンゼン、キシレン、テトラリン、ヘキサデカン、テトラデカン、ヘプタメチルノナン等の有機溶媒に溶解して塗料を得る。有機溶媒の種類は、スプレー性、レベリング性、及び濡れ性を考慮して適宜選択される。貴金属ナノ粒子の濃度は、スプレー性を考慮すれば30質量%以下が好ましく、スプレー効率を考慮すれば5質量%以上が好ましい。
金属薄膜の色調を微調整する目的で、貴金属ナノ粒子の固形物に対して貴金属以外の金属を混合してもよい。ここで、貴金属以外の金属とは、銅、インジウム、アルミニウム、鉄、及びスズから選択される少なくとも1種であり、その種類は、所望の金属薄膜の色調に応じて適宜選択される。貴金属ナノ粒子に対する混合比率は特に限定されないが、10at%以下であることが好ましい。
得られた塗料をスプレー装置を用いて基材上に塗布する。スプレー装置は特に限定されず、タンク等の塗料保持手段、スプレーノズル、コンプレッサー等の圧力供給手段等からなり、10cm〜30cm離れた基材上に塗料をスプレーすることによって薄膜が形成される。薄膜の膜厚は特に限定されず、50nm〜200nmが好ましい。
基材としては、ガラス、樹脂、金属等特に限定されず、それらの混合物または複合物も含まれる。
基材上に塗料をスプレーした後、オーブン等の加熱装置を用いて、150℃〜250℃の温度で10分〜30分間焼成することによって鏡面のある金属薄膜が得られる。
以下実施例により、本発明の金属薄膜の製造方法についてさらに詳細に説明する。
(実施例1)
酢酸銀26.0g、保護コロイドとして(1)オクチルアミン48.4g、(2)オクタデカジエン酸2.7g、(3)ヘキサン酸21.6gを2,2,4−トリメチルペンタン0.5Lに加え攪拌した。この混合溶液に、還元剤として0.28モル/Lの水素化ホウ素ナトリウムを含むプロパノール溶液1.0Lを30分間かけて滴下して銀を還元した。得られた液体をメタノール4.0Lに投入し褐色の沈殿物を生成させた後、吸引ろ過により沈殿物を回収した。該沈殿物を2,2,4−トリメチルペンタンに再分散させ、ろ過した後、ろ液を乾燥させて23gの銀ナノ粒子固形物を得た。
キシレンとウンデカンを重量比で1:1で混合し、溶剤を調製した。これに、銀濃度が25%となるように前記銀ナノ粒子固形物を分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が30cmの位置から、2秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを170℃のオーブン中で20分間焼成することで、鏡面のある膜厚150nmの銀薄膜を得た。
(実施例2)
キシレンとウンデカンを重量比で1:1で混合し、溶剤を調製した。これに、銀濃度が18%となるように銀ナノ粒子を分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が30cmの位置から、2秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを170℃のオーブン中で20分間焼成することで、鏡面のある膜厚120nmの銀薄膜を得た。
(実施例3)
キシレンとウンデカンを重量比で1:1で混合し、溶剤を調製した。これに、銀濃度が12%となるように実施例1の銀ナノ粒子固形物を分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が30cmの位置から、2秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを170℃のオーブン中で20分間焼成することで、鏡面のある膜厚100nmの銀薄膜を得た。
(実施例4)
キシレンとウンデカンを重量比で3:1で混合し、溶剤を調製した。これに、銀濃度が18%となるように実施例1の銀ナノ粒子固形物を分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が30cmの位置から、2秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを170℃のオーブン中で20分間焼成することで、鏡面のある膜厚130nmの銀薄膜を得た。
(実施例5)
キシレンとウンデカンを重量比で3:1で混合し、溶剤を調製した。これに、銀濃度が12%となるように実施例1の銀ナノ粒子固形物を分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が30cmの位置から、3秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを170℃のオーブン中で20分間焼成することで、鏡面のある膜厚100nmの銀薄膜を得た。
(実施例6)
キシレンとウンデカンを重量比で3:1で混合し、溶剤を調製した。これに、銀濃度が5%となるように実施例1の銀ナノ粒子固形物を分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が30cmの位置から、2秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを170℃のオーブン中で20分間焼成することで、鏡面のある膜厚50nmの銀薄膜を得た。
(実施例7)
キシレンとウンデカンを重量比で3:1で混合し、溶剤を調製した。これに、銀濃度が5%となるように実施例1の銀ナノ粒子固形物を分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が25cmの位置から、2秒間噴射し、この銀ナノ粒子薄膜を180℃のオーブン中で2分間乾燥する作業を3回繰り返した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを170℃のオーブン中で20分間焼成することで、鏡面のある膜厚100nmの銀薄膜を得た。
(実施例8)
溶剤にノナンを用い、これに銀濃度が7%となるように実施例1の銀ナノ粒子固形物を分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が25cmの位置から、3秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを170℃のオーブン中で20分間焼成することで、鏡面のある膜厚50nmの銀薄膜を得た。
(実施例9)
溶剤にデカンを用い、これに銀濃度が7%となるように実施例1の銀ナノ粒子固形物を分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が25cmの位置から、3秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを170℃のオーブン中で20分間焼成することで、鏡面のある膜厚50nmの銀薄膜を得た。
(実施例10)
キシレンとウンデカンを重量比で1:1で混合し、溶剤を調製した。これに、銀濃度が25%となるように実施例1の銀ナノ粒子固形物を分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリカーボネート基板からの距離が30cmの位置から、2秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを130℃のオーブン中で80分間焼成することで、鏡面のある膜厚150nmの銀薄膜を得た。
(実施例11)
キシレンとウンデカンを重量比で1:1で混合し、溶剤を調製した。これに、銀濃度が25%となるように実施例1の銀ナノ粒子固形物を分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートからなるポリマーアロイ基板からの距離が30cmの位置から、2秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好であった。これを150℃のオーブン中で30分間焼成することで、金属光沢のある膜厚150nmの銀薄膜を得た。
(実施例12)
キシレンとウンデカンを重量比で3:1で混合し、溶剤を調製した。これに、銀濃度が5%となるように実施例1の銀ナノ粒子固形物を分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ガラス基板からの距離が30cmの位置から、2秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを180℃のオーブン中で20分間焼成することで、鏡面のある膜厚50nmの銀薄膜を得た。
(実施例13)
溶剤にキシレンを用い、これに銀濃度が7%となるように実施例1の銀ナノ粒子固形物を分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が25cmの位置から、3秒間噴射した。得られた銀ナノ粒子膜を180℃のオーブン中で20分間焼成することで、金属光沢のある膜厚50nmの銀薄膜を得た。
(実施例14)
溶剤にトルエンを用い、これに銀濃度が7%となるように実施例1の銀ナノ粒子固形物を分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が25cmの位置から、3秒間噴射した。得られた銀ナノ粒子膜を180℃のオーブン中で20分間焼成することで、金属光沢のある膜厚50nmの銀薄膜を得た。
(実施例15)
(4)ドデシルアミン9.2g、(3)ヘキサン酸2.6gを、2,2,4−トリエチルペンタン0.5Lに加え攪拌した。この溶液に0.05モル/L塩化金(III)酸水溶液0.05Lと2−プロパノール0.05Lを添加し、1時間攪拌した。作製した金イオン溶液に還元剤として0.25モル/Lの水素化ホウ素ナトリウム水溶液0.05Lを滴下した。滴下後、油層のみを抽出し、エバポレーターで濃縮することで黒色の液体を得た。この液体をメタノール0.5Lに投入し沈殿物を生成させた後、吸引ろ過により沈殿物を回収した。該沈殿物を2,2,4−トリメチルペンタンに再分散させ、ろ過した後、ろ液を乾燥させて金ナノ粒子固形物を得た。
キシレンとウンデカンを重量比で1:1で混合し、溶剤を調製した。これに、金濃度が25%となるように前記金ナノ粒子固形物を分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が30cmの位置から、2秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを170℃のオーブン中で20分間焼成することで、鏡面のある膜厚150nmの金薄膜を得た。
(実施例16)
酢酸銀2.7g、酢酸銅0.22g、保護コロイドとして(1)オクチルアミン23.2g、(5)ナフテン酸25.2gを、2,2,4−トリエチルペンタン0.07Lに加え攪拌した。この混合溶液に、還元剤として0.1モル/Lの水素化ホウ素ナトリウムを含むプロパノール溶液0.06Lを30分間かけて滴下して銀および銅を還元した。この液体をメタノール1.0Lに投入し沈殿物を生成させた後、吸引ろ過により沈殿物を回収した。該沈殿物を2,2,4−トリメチルペンタンに再分散させ、ろ過した後、ろ液を乾燥させて銅を含む銀ナノ粒子固形物を得た。
キシレンとウンデカンを重量比で1:3で混合し、溶剤を調製した。これに、前記銅を含む銀ナノ粒子固形物を、銀濃度が5%となるように分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が30cmの位置から、2秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを220℃のオーブン中で30分間焼成することで、鏡面のある膜厚50nmの銅を含む銀薄膜を得た。
(実施例17)
酢酸銀2.5g、酢酸インジウム0.05g、保護コロイドとして(1)オクチルアミン19.4g、(2)オクタデカジエン酸2.2g、(3)ヘキサン酸7.9gを2,2,4−トリメチルペンタン1.0Lに加え攪拌した。この混合溶液に、還元剤として0.28モル/Lの水素化ホウ素ナトリウムを含むプロパノール溶液0.6Lを60分間かけて滴下して銀を還元した。得られた液体をメタノール1.0Lに投入し褐色の沈殿物を生成させた後、吸引ろ過により沈殿物を回収した。該沈殿物を2,2,4−トリメチルペンタンに再分散させ、ろ過した後、ろ液を乾燥させてインジウムを含む銀ナノ粒子固形物を得た。
キシレンとウンデカンを重量比で1:3で混合し、溶剤を調製した。これに、前記インジウムを含む銀ナノ粒子を、銀濃度が5%となるように分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が30cmの位置から、2秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを220℃のオーブン中で30分間焼成することで、鏡面のある膜厚50nmのインジウムを含む銀薄膜を得た。
(実施例18)
実施例1に用いた銀ナノ粒子固形物を分散させた溶液に、銀に対してアルミニウム1at%となるように、アルミニウムの有機金属化合物を添加して、アルミニウムを含む銀ナノ粒子分散液を調製した。
キシレンとウンデカンを重量比で1:3で混合し、溶剤を調製した。これに、前記アルミニウムを含む銀ナノ粒子分散液を銀濃度が5%となるように分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が30cmの位置から、2秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを220℃のオーブン中で30分間焼成することで、鏡面のある膜厚50nmのアルミニウムを含む銀薄膜を得た。
(実施例19)
実施例1に用いた銀ナノ粒子固形物を分散させた溶液に、銀に対して鉄1at%となるように、鉄の有機金属化合物を添加して、鉄を含む銀ナノ粒子分散液を調製した。
キシレンとウンデカンを重量比で1:3で混合し、溶剤を調製した。これに、前記鉄を含む銀ナノ粒子分散液を、銀濃度が5%となるように分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が30cmの位置から、2秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを220℃のオーブン中で30分間焼成することで、鏡面のある膜厚50nmの鉄を含む銀薄膜を得た。
(実施例20)
実施例1に用いた銀ナノ粒子固形物を分散させた溶液に、銀に対して錫1at%となるように、錫の有機金属化合物を添加して、錫を含む銀ナノ粒子分散液を調製した。
キシレンとウンデカンを重量比で1:3で混合し、溶剤を調製した。これに、前記錫を含む銀ナノ粒子を、銀濃度が5%となるように分散させ、塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が30cmの位置から、2秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを220℃のオーブン中で30分間焼成することで、鏡面のある膜厚50nmの錫を含む銀薄膜を得た。
(実施例21)
日本ペイント社製銀ナノ粒子分散液(ファインスフィア、SVE102)3gに、デカノールを2.1g添加して塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が30cmの位置から、2秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを220℃のオーブン中で30分間焼成することで、鏡面のある膜厚100nmの銀薄膜を得た。
(実施例22)
アルバックマテリアル社製ナノ粒子分散液(Agナノメタルインク、Ag1T)3gに、ウンデカンを2.1g添加して塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が30cmの位置から、2秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを220℃のオーブン中で30分間焼成することで、鏡面のある膜厚100nmの銀薄膜を得た。
(実施例23)
アルバックマテリアル社製ナノ粒子分散液(Agナノメタルインク、Ag2T)3gに、ウンデカンを2.1g添加して塗料を作製した。得られた塗料を、口径0.2mmの吸い上げノズルを用い、エアー圧9kg・cm−2で、ポリイミド基板からの距離が30cmの位置から、2秒間噴射した。この薄膜はレベリングが良好で、表面が平滑であった。これを220℃のオーブン中で30分間焼成することで、鏡面のある膜厚100nmの銅を含む銀薄膜を得た。
本発明に係る金属薄膜の製造方法によれば、各種デバイスの電極、配線、及び反射板等の形成に好適な金属薄膜を提供することができる。

Claims (5)

  1. 金属ナノ粒子を含む液体を基材上にスプレーして薄膜を作製し、前記薄膜を熱処理することを特徴とする金属薄膜の製造方法。
  2. 前記金属ナノ粒子が、炭素数5〜20から選ばれる少なくとも1種類のアミンと、炭素数4〜30から選ばれる少なくとも1種類のカルボン酸からなる保護コロイド及び貴金属イオンを含む有機溶媒に還元剤を添加し攪拌した後、余分な保護コロイド及び溶媒を除去することによって得られる請求項1記載の金属薄膜の製造方法。
  3. 前記貴金属が、金、銀、白金、及びパラジウムから選択される少なくとも1種である請求項2記載の金属薄膜の製造方法。
  4. 金属ナノ粒子がさらに貴金属以外の金属を含む請求項1乃至3のいずれかに記載の金属薄膜の製造方法。
  5. 貴金属以外の金属が、銅、インジウム、アルミニウム、鉄、及びスズから選択される少なくとも1種である請求項4記載の金属薄膜の製造方法。
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