JP2007175110A - 超音波探触子 - Google Patents
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Abstract
【課題】超音波振動子を含む振動子部とハウジングとの相対位置を、音軸の傾きを低く抑えた状態で、容易に微調整することができる超音波探触子を提供する。
【解決手段】音響レンズ2の周囲に開口縁部を位置させて超音波振動子1及びバッキング3を内包するハウジング9、11を有する超音波探触子において、ハウジングの内部に設けられ、一端部がバッキングよりも背面側におけるハウジングに固定され、その他端部が超音波振動子の方向に延出して自由端部を形成するとともに、超音波振動子、バッキング及び音響レンズを振動子部として一体的に保持ばね部材4と、ハウジングの開口縁部に対する振動子部の位置をユーザが調整することを可能にする位置調整機構5、6とを備える。
【選択図】図3
【解決手段】音響レンズ2の周囲に開口縁部を位置させて超音波振動子1及びバッキング3を内包するハウジング9、11を有する超音波探触子において、ハウジングの内部に設けられ、一端部がバッキングよりも背面側におけるハウジングに固定され、その他端部が超音波振動子の方向に延出して自由端部を形成するとともに、超音波振動子、バッキング及び音響レンズを振動子部として一体的に保持ばね部材4と、ハウジングの開口縁部に対する振動子部の位置をユーザが調整することを可能にする位置調整機構5、6とを備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、超音波振動子の超音波発生面側に音響レンズが配置され、その超音波振動子の背面側にバッキングが一体的に装着され、かつ、音響レンズの周囲に開口縁部を位置させて超音波振動子及びバッキングを内包するハウジングを備えた超音波探触子に関する。
図6は下記の特許文献1に記載された従来の超音波探触子の構成を示す縦断面図である。図6において、超音波振動子23は紙面と垂直の方向に複数の超音波振動素子が配列されたもので、その上面(図面の上方の面)が超音波発生面になっている。この超音波振動子23の超音波発生面には電極23aが、その背面には電極23bがそれぞれ形成されている。電極23a、23bは超音波振動素子のそれぞれに超音波を発生させるための電圧を印加し、また、外部からの超音波を受波して発生する電圧を取り出すためのものである。
また、超音波振動子23の背面(図面の下方の面)側にはバッキング24が装着されている。このバッキング24は超音波振動子23の背面から出る超音波が再び超音波振動子23の背面に戻ってこないようにするものである。さらに、超音波振動子23の超音波発生面側には音響整合層25が配置されている。この音響整合層25は、超音波振動子23の音響インピーダンスが生体の音響インピーダンスよりも著しく大きいため、これを整合し、超音波振動子23の振動が効率よく生体に伝播されるように設けられている。
さらに、音響整合層25の外側には超音波ビームを集束するための音響レンズ21が配置されている。そして、音響レンズ21を露呈させた状態で超音波振動子23及びバッキング24などを内包するハウジング22が設けられている。このため、ハウジング22の開口縁部が音響レンズ21の周囲に位置づけられることになる。
また、音響レンズ21の周辺の全域には、その周辺に沿って形成された爪部21aが音響レンズ21と一体的に設けられている。この爪部21aはハウジング22の端部に沿って周方向に設けられた溝部22aと嵌め合わされている。なお、上述した各部材は適当な接着剤などで互いに固定され、それぞれ一体化されている。
特開平7−39548号公報(段落0008〜0012及び図1)
上述したハウジング22に対する超音波振動子23の組み付け精度は、穿刺術に使用される超音波探触子においては特に重要で、穿刺針の導入路となる穿刺ガイドの中心と、探触子の短軸方向(図6では紙面の左右方向)における音軸との誤差をできるだけ少なくすることが望まれており、穿刺針の径が小さい場合ほど、さらにビーム幅が狭い場合ほどその誤差を少なくするような高い組み付け精度が要求されている。
しかしながら、上記の特許文献1に記載された従来の超音波探触子は、超音波振動子23及び音響整合層25などを、音響レンズ21の裏面側に形成された枠部21bの内側に挿入し、さらに、この枠部21bをハウジング22の内側に挿入する構成になっていたため、ハウジング22に対する超音波振動子23の組み付け位置精度が音響レンズ21、ハウジング22及び超音波振動子23の成形精度や機械加工精度に左右されてしまうという問題があった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、超音波振動子を含む振動子部とハウジングとの相対位置を、音軸の傾きを低く抑えた状態で、容易に微調整することができる超音波探触子を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、複数の超音波振動素子が超音波発生面とその背面とを形成するように1次元又は2次元に配列された超音波振動子と、前記超音波振動子の超音波発生面側に配置される音響レンズと、前記超音波振動子の背面側に装着されるバッキングと、前記音響レンズの周囲に開口縁部を位置させて前記超音波振動子及び前記バッキングを内包するハウジングとを備えた超音波探触子において、
前記ハウジングの内部に設けられ、一端部が前記バッキングよりも背面側における前記ハウジングに固定され、その他端部が前記超音波振動子方向に延出して自由端部を形成するとともに、前記超音波振動子、前記バッキング及び前記音響レンズを振動子部として一体的に保持するばね部材と、
前記ハウジングの前記開口縁部に対する前記振動子部の位置をユーザが調整することが可能な位置調整機構とを備える。
この構成により、ばね部材の自由端部に一体的に保持された振動子部が位置調整機構によってその位置が調整されると、超音波振動子を含む振動子部は超音波発生方向とほぼ直交する1つの面内にその移動が制限されるため、音軸の傾きを低く抑えた状態で、容易に微調整することができる。
前記ハウジングの内部に設けられ、一端部が前記バッキングよりも背面側における前記ハウジングに固定され、その他端部が前記超音波振動子方向に延出して自由端部を形成するとともに、前記超音波振動子、前記バッキング及び前記音響レンズを振動子部として一体的に保持するばね部材と、
前記ハウジングの前記開口縁部に対する前記振動子部の位置をユーザが調整することが可能な位置調整機構とを備える。
この構成により、ばね部材の自由端部に一体的に保持された振動子部が位置調整機構によってその位置が調整されると、超音波振動子を含む振動子部は超音波発生方向とほぼ直交する1つの面内にその移動が制限されるため、音軸の傾きを低く抑えた状態で、容易に微調整することができる。
また、本発明の前記ばね部材は、平面形状が平行四辺形の基板部と、前記平行四辺形の1組の対辺からそれぞれ前記基板部の表面方向に互いに平行に延出する第1のばね部と、前記平行四辺形の他の1組の対辺からそれぞれ前記基板部の裏面方向に互いに平行に延出する第2のばね部とを有し、前記第1のばね部の先端部を前記一端部とし、前記第2のばね部の先端部を前記自由端部とする板ばねである。
この構成により、弾性を有する板を成形加工するだけで、超音波発生方向とほぼ直交する1つの面内で振動子部を移動させることができる。
この構成により、弾性を有する板を成形加工するだけで、超音波発生方向とほぼ直交する1つの面内で振動子部を移動させることができる。
また、本発明の前記ばね部材は、前記バッキングよりも背面側における前記ハウジングの内部に横設された支持部材と、一端部が前記支持部材に固定され、その他端部が自由端部として前記超音波振動子方向に延設され、前記自由端部が前記振動子部を保持するように互いに離隔配置された複数の弾性柱状体である。
この構成により、コストの点から見て安価な弾性柱状体により、超音波発生方向とほぼ直交する1つの面内で振動子部を移動させることができる。
この構成により、コストの点から見て安価な弾性柱状体により、超音波発生方向とほぼ直交する1つの面内で振動子部を移動させることができる。
また、本発明の前記位置調整機構は、前記振動子部の外側の前記ハウジングに設けられたねじ孔及びこのねじ孔に螺合された押しねじを備える。
この構成により、ハウジングの開口縁部と振動子部との相対位置を容易に微調整することができる。
この構成により、ハウジングの開口縁部と振動子部との相対位置を容易に微調整することができる。
本発明に係る超音波探触子は、超音波振動子、バッキング及び音響レンズを振動子部として一体的に保持するばね部材により、振動子部の移動を超音波発生方向とほぼ直交する1つの面内に制限し、さらに、位置調整機構によってハウジングの開口縁部に対する振動子部の位置をユーザが調整できるようにしたので、超音波振動子を含む振動子部とハウジングとの相対位置を、音軸の傾きを低く抑えた状態で、容易に微調整することができる。
以下、本発明を図面に示す好適な実施の形態に基づいて詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図1は本発明の第1の実施の形態に係る超音波探触子の外形形状を示す斜視図であり、図2は図1に示した超音波探触子のC矢視拡大平面図であり、図3(a)は図1に示した超音波探触子のA−A矢視断面図であり、図3(b)は図1に示した超音波探触子のB−B矢視断面図であり、図4は図3に示した超音波探触子を構成する板ばねの斜視図である。これらの各図中、同一の符号を付したものはそれぞれ同一の要素を示している。
<第1の実施の形態>
図1は本発明の第1の実施の形態に係る超音波探触子の外形形状を示す斜視図であり、図2は図1に示した超音波探触子のC矢視拡大平面図であり、図3(a)は図1に示した超音波探触子のA−A矢視断面図であり、図3(b)は図1に示した超音波探触子のB−B矢視断面図であり、図4は図3に示した超音波探触子を構成する板ばねの斜視図である。これらの各図中、同一の符号を付したものはそれぞれ同一の要素を示している。
図1において、下ハウジング9は、超音波発生面となる図面の下方に開口を有し、上方に向かうにしたがって対向壁部の距離が次第に大きくなり、かつ、角部が円弧をなす角筒状に形成されている。また、上ハウジング11は、図面の下方における対向壁部の距離が最も大きく、上方に向かうにしたがって対向壁部の距離が次第に小さくなり、かつ、角部が円弧をなす角筒状に形成されている。下ハウジング9の軸方向寸法に比較して上ハウジング11の軸方向寸法は2〜3倍になっているが、下ハウジング9の上端面の外形寸法と上ハウジング11の下端面の外形寸法はほぼ同一に形成され、これらの端面が互いに接着又は嵌合されて1つのハウジングを構成している。
上ハウジング11の上端部はほぼ円形の開口になっており、この開口にケーブル10の一端部が差し込まれるとともに、ブッシュ12の下端部がケーブル10を保持し、かつ、上ハウジング11の上端を封止するように嵌装されている。ケーブル10の他端部は図示を省略した超音波診断装置本体に接続される。下ハウジング9の外側面の1つに突起9aが設けられ、この突起9aに図示省略の穿刺針を装着するための溝9bが形成されている。この穿刺針の先端部は超音波による走査面に関係付けられる。また、下ハウジング9の超音波発生面側の開口には、図2に示すように、適当な空間13が確保される大きさの音響レンズ2が、後述する超音波振動子1、バッキング3などと一体的に保持される。すなわち、音響レンズ2の周囲に下ハウジング9の開口縁部を位置させて、下ハウジング9及び上ハウジング11で構成されるハウジングが音響レンズ2、超音波振動子1及びバッキング3を内包することとなる。
下ハウジング9及び上ハウジング11で構成されるハウジングの内部には、図3(a)及び図3(b)に示すように、ばね部材としての板ばね4を介して、例えば接着剤で一体化された超音波振動子1、音響レンズ2及びバッキング3が装着される。なお、図3(a)及び図3(b)においては、図面の簡単化のために、図6を用いて説明した電極23a、23b及び音響整合層25を省略するが、これらは超音波振動子1、音響レンズ2及びバッキング3とともに一体化されるもので、以下、これらを振動子部とも称することとする。
上ハウジング11の内部には、一対の中継コネクタ8が設けられ、この中継コネクタ8にケーブル10の信号線の末端が接続されるとともに、接続線7の一端が接続され、この接続線7の他端は振動子部に接続されている。これによって、図示省略の超音波診断装置本体からのパルス信号により、超音波振動子1が駆動されて超音波を発生し、さらに、超音波振動子1が外部からの超音波を受波して発生する信号を超音波診断装置本体に返信することができる。
ここで、図3(a)は、多数の超音波振動素子が紙面と直交する方向に1次元に配列された超音波振動子1を見る断面図であり、図3(b)は多数の超音波振動素子が紙面に沿って左右方向に配列された超音波振動子1を見る断面図である。多数の超音波振動素子が配列される方向は一般に長軸方向と呼ばれ、これと直交する方向は短軸方向と呼ばれている。そして、板ばね4によって保持された振動子部を短軸方向に移動させることにより、ハウジングの開口縁部に対する振動子部の位置をユーザが調整することが可能な位置調整機構として、図3(a)に示すように、下ハウジング9の対向壁部に形成されたねじ孔及びこのねじ孔に螺合された短軸押しねじ5を備え、さらに、図3(b)に示すように、下ハウジング9の対向壁部に形成されたねじ孔及びこのねじ孔に螺合された長軸押しねじ6を備えている。
板ばね4は、その詳細を図4に示すように、平面形状が矩形の基板部4aと、矩形の1組の対辺からそれぞれ基板部4aの表面方向に互いに平行に延出する第1のばね部4b、4bと、矩形の他の1組の対辺からそれぞれ基板部4aの裏面方向に互いに平行に延出する先端部4d、4dとを有し、第1のばね部4b、4bの先端部4c、4cがそれぞれ外側にほぼ直角に折り曲げられている。板ばね4の先端部4c、4cは下ハウジング9の上端部に、例えば接着剤などで固定され、第2のばね部4d、4dの先端部4e、4eは自由端部として超音波振動子1の方向に延出して振動子部を挟んだ状態で保持している。なお、板ばね4の材質は金属材料で形成することができるが、電気的絶縁を要する場合には樹脂を成形したものを用いる。また、接続線7の超音波振動子1側の端部は板ばね4と下ハウジング9の間に配線されているため、この接続線7には短軸押しねじ5を挿通させる孔(図示せず)が設けられている。
上記のように構成された第1の実施の形態の動作について以下に説明する。超音波振動子1の背面にはバッキング3が装着され、この超音波振動子1の超音波発生面には音響レンズ2が接着され、これらが一体化されて板ばね4の一対の先端部4e、4eに保持されている。超音波振動子1は、接続線7、中継コネクタ8及びケーブル10を経由して図示省略の超音波診断装置本体に接続されて電気的信号のやりとりと、超音波振動子1による超音波の送受波とがなされる。このとき、板ばね4の先端部4e、4eは下ハウジング9の上端部に固定された先端部4c、4cを支点として超音波発生方向とほぼ直交する1つの面内で、2次元に移動させることができる。
そこで、一対の短軸押しねじ5、5及び/又は長軸押しねじ6、6をユーザがハウジングの外部から回転させて前進、後退をさせると、音響レンズ2及びバッキング3と一体化された超音波振動子1を、音響レンズ2と下ハウジング9の開口縁部との間の空間13の範囲内で移動させることができる。このとき、超音波振動子1の移動距離は少ないため、超音波振動子1が下ハウジング9の開口から出入りする寸法はほぼゼロに抑えられる。ちなみに、板ばね4の軸方向の長さが10mm、空間13内の移動距離が0.5mmである場合、超音波振動子1の軸方向の移動距離は0.01mmである。これによって、下ハウジング9の開口縁部に対する振動子部の位置を調整することができる。すなわち、下ハウジング9の突起9aに装着される穿刺針の位置に対応する基準位置に超音波振動子1の音軸を合わせることができる。このような位置合わせを終了した後、短軸押しねじ5、5及び長軸押しねじ6、6の各表面部、並びに空間13は接着剤などで封止される。なお、下ハウジング9の上端部と上ハウジング11の下端部との接合は接着でもよく、パッキングを介して、互いに嵌挿させても、あるいは接着とパッキングを併用したものであってもよく、要はハウジングの内部を水密状態に維持するものであればよい。
以上のように、本発明の第1の実施の形態によれば、板ばね4の自由端部に一体的に保持された振動子部が位置調整機構によってその位置が調整されると、超音波振動子1を含む振動子部は超音波発生方向とほぼ直交する1つの面内にその移動が制限されるため、音軸の傾きを低く抑えた状態で、ハウジングの開口縁部に対する振動子部の位置を容易に微調整することができる。
なお、上述した第1の実施の形態では、矩形の基板部4aを有する板ばね4を用いたが、基板部4aの形状は正方形を含む平行四辺形であってもよく、1組の対辺からそれぞれ基板部4aの表面方向に互いに平行に延出する第1のばね部4b、4bと、他の1組の対辺からそれぞれ基板部4aの裏面方向に互いに平行に延出する先端部4d、4dとを有するものであれば、上述したと同様な調整が可能である。
また、上述した第1の実施の形態では複数の超音波振動素子が1次元に配列された超音波振動子を用いる場合について説明したが、本発明はこれに適用を限定されるものではなく、2次元に配置された超音波振動子を用いる超音波探触子にも適用することができる。
<第2の実施の形態>
図5は本発明の第2の実施の形態に係る超音波探触子の主要部の構成を示す断面図であり、図中、第1の実施の形態と同一の符号を付したものはそれぞれ同一の要素を示している。これは第1の実施の形態で用いた板ばね4の代わりに、弾性柱状体としての円柱ピン14及び支持板15を用いてばね部材とするものである。すなわち、バッキング3(図3(a)又は図3(b)参照)よりも背面側における下ハウジング9の内部に支持板15を横設し、この支持板15に対して複数本の円柱ピン14の一端部を固定し、その他端部を自由端部として、超音波振動子1、音響レンズ2及びバッキング3を含む振動子部を保持するように構成したものである。この場合、円柱ピン14として弾性部材が用いられ、バッキング3の背面部に受台16を装着して、この受台16に円柱ピン14を結合する。なお、円柱ピン14は板ばね4と同様に金属材料であっても樹脂を成形したものであってもよく、例えば4本で構成することができる。
図5は本発明の第2の実施の形態に係る超音波探触子の主要部の構成を示す断面図であり、図中、第1の実施の形態と同一の符号を付したものはそれぞれ同一の要素を示している。これは第1の実施の形態で用いた板ばね4の代わりに、弾性柱状体としての円柱ピン14及び支持板15を用いてばね部材とするものである。すなわち、バッキング3(図3(a)又は図3(b)参照)よりも背面側における下ハウジング9の内部に支持板15を横設し、この支持板15に対して複数本の円柱ピン14の一端部を固定し、その他端部を自由端部として、超音波振動子1、音響レンズ2及びバッキング3を含む振動子部を保持するように構成したものである。この場合、円柱ピン14として弾性部材が用いられ、バッキング3の背面部に受台16を装着して、この受台16に円柱ピン14を結合する。なお、円柱ピン14は板ばね4と同様に金属材料であっても樹脂を成形したものであってもよく、例えば4本で構成することができる。
このように、本発明の第2の実施の形態によっても、円柱ピン14の自由端部に一体的に保持された振動子部が位置調整機構によってその位置が調整されると、超音波振動子1を含む振動子部は超音波発生方向とほぼ直交する1つの面内にその移動が制限されるため、音軸の傾きを低く抑えた状態で、ハウジングの開口縁部に対する振動子部の位置を容易に微調整することができる。また、第1の実施の形態で用いた板ばね4よりも構成の簡素化及びコストの低廉化が実現できるという利点もある。
以上のように、本発明に係る超音波探触子によれば、ばね部材の自由端部に一体的に保持された振動子部が位置調整機構によってその位置が調整されると、超音波振動子を含む振動子部は超音波発生方向とほぼ直交する1つの面内にその移動が制限されるため、音軸の傾きを低く抑えた状態で、ハウジングの開口縁部に対する振動子部の位置の誤差を限りなく小さくするのに有用である。また、ハウジングに設けられたねじ孔及びこのねじ孔に螺合された押しねじにより、ハウジングの開口縁部と振動子部との相対位置を容易に微調整することができ、さらに作業に複雑さがなく、コストの点から見て安価に提供できる効用もある。なお、板ばねにより音響レンズ面は傾斜することなく移動するので、わずかな音軸方向の移動が発生するのにとどまり、例えば板ばねの長さ10mm、超音波振動子の横方向の移動距離0.5mmに対して、軸方向の移動距離は0.01mm程度であり、深さ方向に影響を与えるものではない。
1 超音波振動子
2 音響レンズ
3 バッキング
4 板ばね(ばね部材)
5 短軸押しねじ(位置調整機構)
6 長軸押しねじ(位置調整機構)
7 接続線
8 中継コネクタ
9 下ハウジング
9a 突起
9b 溝
10 ケーブル
11 上ハウジング
12 ブッシュ
13 空間
14 円柱ピン(ばね部材)
15 支持板(ばね部材)
16 受台
2 音響レンズ
3 バッキング
4 板ばね(ばね部材)
5 短軸押しねじ(位置調整機構)
6 長軸押しねじ(位置調整機構)
7 接続線
8 中継コネクタ
9 下ハウジング
9a 突起
9b 溝
10 ケーブル
11 上ハウジング
12 ブッシュ
13 空間
14 円柱ピン(ばね部材)
15 支持板(ばね部材)
16 受台
Claims (4)
- 複数の超音波振動素子が超音波発生面とその背面とを形成するように1次元又は2次元に配列された超音波振動子と、前記超音波振動子の超音波発生面側に配置される音響レンズと、前記超音波振動子の背面側に装着されるバッキングと、前記音響レンズの周囲に開口縁部を位置させて前記超音波振動子及び前記バッキングを内包するハウジングとを備えた超音波探触子において、
前記ハウジングの内部に設けられ、一端部が前記バッキングよりも背面側における前記ハウジングに固定され、その他端部が前記超音波振動子方向に延出して自由端部を形成するとともに、前記超音波振動子、前記バッキング及び前記音響レンズを振動子部として一体的に保持するばね部材と、
前記ハウジングの前記開口縁部に対する前記振動子部の位置をユーザが調整することが可能な位置調整機構とを、
備えたことを特徴とする超音波探触子。 - 前記ばね部材は、平面形状が平行四辺形の基板部と、前記平行四辺形の1組の対辺からそれぞれ前記基板部の表面方向に互いに平行に延出する第1のばね部と、前記平行四辺形の他の1組の対辺からそれぞれ前記基板部の裏面方向に互いに平行に延出する第2のばね部とを有し、前記第1のばね部の先端部を前記一端部とし、前記第2のばね部の先端部を前記自由端部とする板ばねであることを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
- 前記ばね部材は、前記バッキングよりも背面側における前記ハウジングの内部に横設された支持部材と、一端部が前記支持部材に固定され、その他端部が自由端部として前記超音波振動子方向に延設され、前記自由端部が前記振動子部を保持するように互いに離隔配置された複数の弾性柱状体であることを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
- 前記位置調整機構は、前記振動子部の外側の前記ハウジングに設けられたねじ孔及びこのねじ孔に螺合された押しねじを備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の超音波探触子。
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