JP2007174762A - 鳥害防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】取り付けが容易であり、鳥による営巣等の鳥害を効率的に防止する鳥害防止装置を提供する。
【解決手段】
鳥が飛来する鉄塔部材200上に、上部に銅板300Bが配設され、帯状の絶縁部材300Aで構成される鉄塔載置材300を載置し、バンド400を用いて複数箇所を固定する。架空地線11を流れる誘導電流が変流器12で検出され、整流用ダイオード14で整流されて、蓄電池15に充電される。蓄電池15は、降雨検出部40、スイッチ18、装置不良検出部50を介して、電圧印加点300a〜cから銅板300Bに、鉄塔部材200の電位に対して所定電位差の電圧を印加する。鉄塔部材200に飛来した鳥が、鉄塔部材200および銅板300Bに同時に触れると、鳥の身体を介して銅板300Bと鉄塔部材200との間に電流が流れて、鳥に電気的ショックが与えられる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、鳥類による営巣や糞害等の鳥害を防止する鳥害防止装置に関するものである。
詳しくは、鉄塔部材上に長手方向に沿って載置される帯状の鉄塔載置材の上面に配設された導電部材に、鉄塔部材の電位に対して所定電位差の電圧を印加する構成とすることによって、鉄塔への取り付けを容易に行って鳥による営巣等を効果的に防止することを可能とした鳥害防止装置に係るものである。
従来、送電線鉄塔等においては、カラス等の鳥類が飛来して営巣を行うことがあった。鳥は営巣の際に木の枝とともに針金等を使うことがあり、このような針金等の導電部材を使用した営巣が送電事故を誘発することがあった。また、営巣の際に長期に落とされる糞が碍子の絶縁を低下させることもあり、鉄塔上の営巣を防止することが大きな問題であった。
このような鳥害を防止するため、従来から視覚や聴覚を用いた様々な装置を用いて対策がなされていたものの、鳥がこのような装置に危険性がないことを学習すると効果がなくなり、長期的に十分な効果をあげることができないことが多かった。
また、特に営巣が好まれる、鉄塔の鉄鋼連結部等は複数の鉄塔部材が連結された構造となっており、高所であること、また、複雑な形状であるため装置の取り付けが困難であることなどを理由に、営巣を防止する手段がなかった。
そこで、特許文献1では、鳥類の飛来および営巣を防止するため、鳥の飛来箇所に複数の導電部からなる電極部を設けて、飛来してきた鳥が複数の導電部に同時に触れることで電気的ショックを与える電撃式鳥害防止装置が提案されている。
特開2004−304981号公報
しかし、特許文献1の発明は、L字アングル材の鉄塔部材に取り付けるために断面形状が略コの字型であったため、営巣が好まれる鉄骨連結部等の鉄骨付近には取り付けが困難であった。また、鳥が複数の導電部に同時に触れることで電気的ショックを与えていたため、鳥が1つの導電部にしか触れていない場合は、鳥に電気的ショックを与えることができなかったため、鳥が営巣を行うおそれがあった。
この発明の目的は、容易に取り付けを行って鳥による営巣等の鳥害を効果的に防止することにある。
この発明の概念は、
帯状の絶縁部材の上部に導電部材が配設されてなり、鉄塔部材上に長手方向に沿って載置される鉄塔載置材と、
上記導電部材に、上記鉄塔部材の電位に対して所定電位差の電圧を印加する給電部とを有し、
鳥が上記導電部材および上記鉄塔部材に同時に触れるとき、上記導電部材と上記鉄塔部材との間に上記鳥を介して電流を流し、上記鳥に電気的ショックを与えるようにした
ことを特徴とする鳥害防止装置にある。
この発明において、鳥害防止装置の鉄塔載置材は、帯状の絶縁部材の上部に導電部材が配設されてなるものであり、鉄塔部材上に長手方向に沿って載置されている。鉄塔載置材は、例えば、バンドを用いて、押さえつけるようにして鉄塔部材に固定されている。なお、このバンドも、絶縁物で構成されている。
また、鉄塔載置材の、載置される鉄塔部材と接触する面に磁石が取り付けられていてもよい。このように磁石が取り付けられていれば、取り付けの際に位置が容易にずれてしまうことがない上、取り付け後も強風で飛ばされるおそれを軽減することができる。
鉄塔載置材の上部、つまり飛来してきた鳥の足が触れやすい位置には、導電部材が配設されている。この導電部材は、例えば、銅板で構成されており、鉄塔載置材の長手方向に沿って配設されている。
給電部は、例えば、送電線に流れる電流による誘導電流を利用して、導電部材に電圧の印加を行っている。給電部は、鉄塔部材の電位に対して所定電位差の電圧をこの導電部材に印加している。
鳥が鉄塔部材に飛来し、例えば、足でこの導電部材と鉄塔部材に同時に触れるとき、導電部材と鉄塔部材との間に鳥を介して電流が流れるので、鳥に確実に電気的ショックを与えることができる。
また、給電部が導電部材に電圧の印加を行う箇所である電圧印加点を、導電部材の一箇所のみならず、複数箇所に設けるようにしてもよい。このように複数箇所に設けることで、導電部材が何らかの原因で一部が断線するようなことがあったとしても、導電部材の全体に満遍なく電圧を印加することができる。
また、この鳥害防止装置は、雷を検出して作動する、発雷時制御部をさらに有していてもよい。この発雷時制御部は、例えば、雷の接近によって導電部材が帯電し、導電部材と鉄塔部材との間の電位差が所定値以上になると、誘導電流が給電部に供給される供給路を、所定時間(例えば2時間)だけ切断する。このように、発雷時制御部が発雷時に供給路を所定時間だけ切断することで、導電部材と給電部を繋ぐ回路等を雷の発生による雷サージ等から保護することができる。
また、降雨があった場合に、漏電することを防止するため、導電部材が配設された鉄塔載置材の上面が、蒲鉾型の、凸湾曲面に形成されていてもよい。このような凸湾曲面にすることで、降雨があった場合でも導電部材に水が溜まりくく、漏電の危険性を軽減することができる。
しかし、長時間の降雨など、導電部材が晒される水の量が多い場合、または、導電部材が水に長時間晒されるようなことがあれば、導電部材に水が溜まった状態と変わらない状況となり、漏電の危険性が充分にある。
そこで、降雨を検出する降雨検出部を設けるようにしてもよい。例えば、2つの導電部材を所定間隔をおいてケースの内部の底面に立てるようにして配設し、ケースに水が溜まってこれらの導電部材が通電することで降雨を検出する。降雨が検出されると、降雨検出部は、給電部から鉄塔載置材に配設された導電部材への電圧の印加を停止させる。停止させる時間は、ケースに溜まった水の量によって異なるものであり、ケースの水が蒸発してなくなることで、2つの導電部材間に電流が流れなくなるので、降雨を検出していないと判断し、給電部による電圧の印加を再開させる。
また、作業員が鉄塔部材に登って工事などをする際に、誤ってこの鳥害防止装置で感電しないように、給電部と導電部材を繋ぐ回路を開放するための回路切スイッチを設けるようにしてもよい。この回路切スイッチは、例えば、鉄塔載置材とは離れた鉄塔上の地面に近い位置に設置されるものであり、例えば、ステップ部に取り付けられ、作業員が足で踏むことで回路を開放することができるような、簡単な構成となっている。
さらに、この鳥害防止装置に不良が生じた際に、不良を検出する装置不良検出部を有していてもよい。ここでいう不良とは、営巣の際に鳥によって運び込まれた針金等の導電部材が鉄塔部材および導電部材に同時に触れる状態にあり、この針金等を介して鉄塔載置材に配設された導電部材と鉄塔部材との間に電流が流れ続けるような場合をいう。
このように導電部材と鉄塔部材との間に電流が流れ続けると、装置不良検出部が給電部から導電部材への電圧の印加を停止させるとともに、例えば、鉄塔付近にいるユーザに報知を行うようにしてもよい。報知の方法としては、赤色LED等を用いた発光による報知、ブザーによる報知等が考えられる。
以上のいずれかの方法で報知が行われ、ユーザによって針金が取り除かれてから、例えばユーザによって手動で給電部から鉄塔載置材に配設された導電部材への電圧の印加が再開されるようにしてもよいが、この装置不良検出部が作動し、作動してから所定時間、例えば1時間が経過すると給電部から導電部材への給電を自動的に再開するようにしてもよい。このとき、まだ針金等が取り除かれていないと、再度装置不良検出部が給電部から導電部材への電圧の印加を再度停止させるとともに、ユーザに報知を行う。
この発明によれば、鉄塔部材上に長手方向に沿って載置される帯状の鉄塔載置材の上面に配設された導電部材に、鉄塔部材の電位に対して所定電位差の電圧を印加する構成とするものであり、鉄塔への取り付けを容易に行って鳥による営巣等を効果的に防止することができる。
以下、図面を用いてこの発明の実施の形態について説明する。
図1は、この発明の実施の形態である、鳥害防止装置100の構成を示している。以下、図1を用いて鳥害防止装置100の構成について説明する。
図1に示すように、鳥害防止装置100の鉄塔載置材300は鉄塔部材200上に取り付けられている。鉄塔載置材300は帯状の絶縁部材300Aの上部に導電部材である銅板300Bが配設された構成となっている。この鉄塔載置材300は、取り付け先の鉄塔部材200の長手方向に沿うように載置されている。また、取り付け先の鉄塔部材200の幅に応じて、鉄塔載置材300の幅の調整ができるようにしてもよい。後述するが、銅板300Bには鉄塔部材200の電位に対して所定電位差の電圧が印加される。
鉄塔載置材300は、複数のバンド400を用いて鉄塔部材200に押さえつけられている。なお、このバンド400は絶縁物で構成されているものとする。このようなバンド400を用いて鉄塔載置材300を鉄塔部材200に直接固定することで、風圧による破損、断線等を防止している。
また、鉄塔載置材300の鉄塔部材200との接触面、つまり、絶縁部材300Aの下面には、鉄塔載置材300に沿って、例えば、板状の磁石500が接着剤等によって接着されて取り付けられている。図2は、鉄塔部材200を図1に示すA−A´線で切り取った断面図である。
図2に示すように絶縁部材300Aの下面に取り付けられる、薄い板状の磁石500は、鉄塔載置材300を鉄塔部材200に取り付けることを容易とするとともに、鉄塔載置材300が強風による風圧の影響を受けて、浮き上がったり、落下したりすることを防止している。この磁石500を、図2に示すように絶縁部材300Aの下面の全面に配置するのではなく、部分的に不連続に配置してもよい。また、部分的に配置する場合は、板状のものに限らず、円盤状のものや、棒状のものを用いてもよい。
また、図2に示すように、銅板300Bは、絶縁部材300Aの上部中央に長手方向に延びるように形成された凹溝にはめられるようにして取り付けられており、銅板300Bが配設された絶縁部材300Aの上面は蒲鉾型の凸湾曲面に形成されている。このような蒲鉾型にすることによって、少量の雨が降った場合に、水が鉄塔載置材300の上面に溜まることなく下に流れていくので、漏電のおそれを軽減することができる。
次に、図1に戻って、鉄塔載置材300の銅板300Bに電圧を印加する給電部について説明する。図1に示すように、架空地線11を流れる、図示しない送電線による誘導電流が変流器12で検出され、この変流器12で検出される電流が蓄電池15に充電電流として供給される。つまり、この給電部は、送電線を流れる電流による誘導電流を利用している。
架空地線11は、送電鉄塔の一番上を走っている線であり、図示しない送電線へ雷が直撃することを防止するものである。この架空地線11には、送電線に流れる送電電流によって生じた誘導電流が流れている。
架空地線11の周りには、架空地線11を一周して囲むように変流器12が取り付けられている。変流器12は、図1に示すように、架空地線11を囲む鉄心12aにコイル12bを巻きつけたものである。架空地線11に流れる誘導電流がこの変流器12に起電力を生じさせており、変流器12で検出される電流は、スイッチ13を介し、さらに整流用ダイオード14で整流されて、蓄電池15に充電電流として供給され、この蓄電池15は充電される。
なお、変流器12と鉄塔アース(鉄塔部材200)19との間、および蓄電池15の負側と鉄塔アース19との間には、回路切スイッチ30が挿入されている。回路切スイッチ30は、作業員がこの鉄塔部材200で送電線の作業等を行う際に、感電しないように銅板300Bへの電圧の印加を停止させるためのものであり、地面に比較的近い鉄塔部材201の側面、例えばステップ部に取り付けられる。
図3は、回路切スイッチ30の構成を示す図である。回路切スイッチ30は、鉄塔部材201の側面に直角に設けられたステップ30aの上面に配設され、作業員がこのステップ30aを足で踏むことによって、銅板300Bへの電圧の印加を停止させるための図示しないスイッチが開放される。この図3のように、ステップ30a上に配置された回路切スイッチ30は接続ケーブル30bで給電部に接続されている。
このようにステップ30aが作業員の足で踏まれるだけでよいので、作業員の手がふさがっている場合でも容易にスイッチの開放を行うことができ、作業員による感電を良好に防止することができる。また、作業終了後に、作業員によって、図示しないスイッチが閉じるように手動で切り換えられる。これは、所定時間後に自動的に回路切スイッチ30がオフの状態からオンに切り替わるようにすると、作業員がまだ作業を続行していた場合、感電するおそれがあるためである。
上述したような作業が行われていない場合は、回路切スイッチ30は接続された状態となっていることから、変流器12から蓄電池15に充電電流が供給され、また、蓄電池15の正側から鉄塔載置材300の銅板300Bに、鉄塔部材200の電位より所定電位だけ高い電圧が印加される。
また、蓄電池15の正側は、降雨検出部40、スイッチ18、および装置不良検出部50を介して電圧印加点300a〜cから銅板300Bに電圧を印加する。このとき銅板300Bに印加される電圧は、鉄塔部材200との間に電流が流れるように、上述したように、鉄塔部材200の電位に対して、所定電位差だけ高い電圧である。
営巣場所を探しにきた鳥が鉄塔部材200に飛来し、図2に示すように鳥の足が銅板300Bおよび鉄塔部材200に同時に触れると、鳥の身体を介して銅板300Bと鉄塔部材200との間に電流が矢印の方向に流れて、鳥に電気的ショックを与えることができる。
このように、鉄塔部材200をアースとしたことにより、鳥が銅板300Bと鉄塔部材200に同時に触れるだけで、鳥に電気的ショックを与えることができるので、鉄塔部材200に飛来した鳥に電気的ショックを与え損ねることがない。また、電気的ショックを与えられた鳥は学習するので、二度とこの鉄塔部材200上に飛来してこなくなり、結果的に営巣や糞害等の鳥害を長期的に防止することに繋がる。
なお、図1にも示すように、銅板300Bには電圧を印加するための電圧印加点300a、300bおよび300cが、複数箇所設けられている。このように電圧印加点を複数箇所設けることで、例えば、何らかの原因で銅板300Bが図1に示す断線箇所300Dで断線してしまい、鳥が断線箇所300D付近に飛来したとしても、電圧印加点300aおよび300bから電圧が銅板300Bに印加されるので、銅板300Bの全体に満遍なく電圧を印加することができ、鳥に確実に電気ショックを与えることができる。
図1に示す、発雷時制御部20、降雨検出部40、装置不良検出部50の各構成、および各動作については図4〜図8を用いて、以下、順に説明をする。
まず、図4を用いて、発雷時制御部20について説明する。図4は発雷時制御部20の構成を示す図である。
図1に示す架空地線11に、送電線の故障の原因となる雷サージが進入すると、蓄電池15への充電回路、蓄電池15および蓄電池15から銅板300Bまでの供給路等が破壊されるおそれがある。発電時制御部20は、雷雲の接近を検出すると作動し、鳥害防止装置100をこのような架空地線11に侵入する雷サージから保護するためのものである。
発雷時制御部20は、図4に示すように、雷検出タイマ21と、上述したスイッチ13と、放電用のスイッチ22とからなる。また、雷検出タイマ21は、銅板300Bに接続されており、銅板300Bの電位を常時検出している。
雷検出タイマ21は、図示のように、雷雲が発生し、銅板300Bが帯電して銅板300Bと鉄塔部材200との電位差が所定値以上となることで、雷雲の発生を検出し、作動する。雷検出タイマ21は、銅板300Bの電圧を電圧検出点310で、鉄塔部材200の電圧を電圧検出点210でそれぞれ検出し、これらの電位差が所定値以上である場合、雷サージが架空地線11から鳥害防止装置100に侵入しないように、まずスイッチ13をオフ(実線図示の状態)にする。スイッチ13がオフ(破線図示の状態)に切り替えられると、給電部を構成する蓄電池15への誘導電流の供給路が切断させられる。
また、雷検出タイマ21は、雷雲を検出してから所定時間、例えば2時間を計測すると、スイッチ22を所定時間だけオン(実線図示の状態)にして、帯電した銅板300Bの放電を行い、銅板300Bに帯電した電荷を放電する。放電後は、またスイッチ22をオフに切り換えた後、スイッチ13を再びオン(破線図示の状態)にする。スイッチ13が接続されると、蓄電池15への誘導電流の供給が再開される。
このように、発雷時制御部20を設けることによって、発雷時にスイッチ13がオフになるので架空地線11から雷サージが侵入することがなく、鳥害防止装置100の故障を未然に防ぐことができる。
図5は、降雨検出部40の構成を示した図である。上述したように、鉄塔載置材300の上面は蒲鉾型の形状をしており、少量の降雨の場合は水を溜め込むことがないが、例えば、長時間に亘る降雨等があると、銅板300Bが常時水に晒されている状態と変わらない状態になり、漏電の危険性がある。以下、このような長時間に亘る降雨が合った場合に、降雨の検出を行う降雨検出部40について、図5を用いて説明する。
降雨検出部40は、ケース42と、導電部材43aおよび43bと、電流検出器41と、スイッチ18と、電池44で構成されている。なお、図5ではケース42の断面図を示している。また、電池44として蓄電池15を用いることもできる。
図5に示すように、ケース42の内部の底面には、電極としての2つの導電部材43a、43bが所定間隔をもって立設されている。ケース42には、降雨があると水が溜まり、水嵩が増すことで、ケース42に溜まった水を介して2つの導電部材43a、43bの間に電流が流れる。この電流は電流検出器41で検出される。電流検出器41は電流を検出すると、スイッチ18をオフ(実線図示の状態)に切り換えて、銅板300Bへの電圧の印加を停止させる。
雨が上がった後、ケース42内に溜まっていた水が蒸発することで導電部材43a、43b間に電流が流れなくなり、電流検出器41が電流を検出しなくなると、電流検出器41によってスイッチ18が再びオフからオン(破線図示の状態)に切り換えられて、装置不良検出部50を介して電圧が銅板300Bに印加される。
上述したように、ケース42内の水が蒸発する早さによって、スイッチ18がオンに切り換わるまでの時間が変化するので、何時間後に電圧の印加が再開されるかはケースバイケースであるが、ケース42内の水が蒸発する頃には、当然、銅板300B上の水は全て蒸発しきっているので、漏電の危険性はなくなる。
このように、降雨検出部40を用いて降雨を検出し、検出した際にスイッチ18がオフに切り換えられて、銅板300Bへの電圧の印加を停止させるので、降雨による漏電を良好に防止することができる。
鳥害防止装置100は、鳥の営巣防止を目的としており、降雨の間に営巣が行われることは滅多にないため、上述したように降雨時に銅板300Bに電圧が印加されなくても特に問題はない。また、積雪期には長時間に亘って電圧が印加されないままの状態となるが、積雪期には営巣が行われないので全く問題はない。
鳥によって営巣が行われる際に、木の枝に混じって、針金等の導電部材が運び込まれ、図6に示すように、鉄塔載置材300および鉄塔200に跨って置かれると、銅板300Bを用いて鳥に電気ショックを与える機能を低下させるとともに、短絡・地絡事故を発生させる原因となるおそれもあるので、直ちに取り除く必要性がある。
以下、鳥害防止装置100にこのような不良がある場合に、不良を検出してユーザに報知を行う装置不良検出部50について、図6を用いて説明する。図6は、装置不良検出部50を示した図である。
図6に示すように、装置不良検出部50は、銅板300Bに接続された装置不良検出タイマ51と、スイッチ17とスイッチ53と、LED16とからなる。
針金60が銅板300Bと鉄塔部材200に跨って置かれると、図2に示す鳥の場合と同様に、針金60を介して銅板300Bおよび鉄塔部材200との間に電流が流れる。装置不良検出タイマ51は、このような銅板300Bおよび鉄塔部材200の間に電流が流れていることを検出すると、時間の計測を開始し、例えば、1分間電流が流れ続けていると、スイッチ53を切断(実線図示の状態)して蓄電池15から銅板300Bへの電圧の印加を停止させる。
また、スイッチ53を切断すると同時に、スイッチ17を接続(実線図示の状態)してLED16を発光させる。このLED16は、報知部を構成している。LED16は、例えば鉄塔部材200、鉄塔部材201等で構成される鉄塔200´の、下部位置に設置される。図7は、鉄塔200´に取り付けられたLED16を示した図である。また、図8はこのLED16の取り付け部を拡大して示した図である。
このLED16は、例えば、赤色LEDで構成され、図7に示すように、ユーザの目に触れやすい位置に、下向きに設置されるので、ユーザに気づかれやすく、気づいたユーザによって針金60が取り除かれる。ユーザによって針金60が取り除かれた後、ユーザが手動でスイッチ53を接続(破線図示の状態)することによって電圧の印加が再開される。また、スイッチ17も開放(破線図示の状態)され、LED16が消灯する。
このように、銅板300Bと鉄塔部材200との間に電流の流れを所定時間以上検出すると、電圧の印加を停止させてユーザに直ちに報知を行うので、銅板30の機能を低下させることがなく、地絡・短絡事故の発生を予防することもできる。
また、ユーザによって手動で行うのではなく、所定時間、例えば、1時間が経過すると、装置不良検出タイマ51が自動的にスイッチ18を接続して、銅板300Bへの電圧の印加を再開するようにしてもよい。
例えば、電流を検出してからすぐに針金60が風で飛ばされて、30分後に電流が検出されなくなった場合はLED16の発光を停止させることができるので、針金60がないにもかかわらず、ユーザが針金を取り除くために無駄に鉄塔200´に上る手間を省くことができる。
逆に、スイッチ18を開放してから1時間が経過してもまだ針金60が取り除かれていない場合は、装置不良検出部50は、電流を検出すると同時に再度スイッチ18を開放して電圧の印加を停止させるとともに、スイッチ17を接続してLED16を発光させるので、電流が流れ続けることがない上、ユーザへの報知が途切れることもない。
なお、上述の実施の形態においては、図1に示すように、架空地線11に流れる誘導電流を利用して蓄電池15を充電し、この蓄電池15から銅板300Bに電圧を印加する構成としたが、蓄電池15の代わりに、太陽電池を利用してもよい。また、電池44も同様に、太陽電池を用いてもよい。このように太陽電池を利用することで、鉄塔部材200に当たる太陽光のエネルギーを無駄にすることがない。他にも、誘導電流ではなく、送電線を流れる電流を利用するようにしてもよい。
また、上述の実施の形態においては、蓄電池15から電圧を印加するための導電部材を銅板300Bとしたが、折り曲げ可能な導電部材であれば、他の導電部材を用いてもよい。また、飛来した鳥が触れる範囲をより広くするために、複数の導電部材を所定間隔をおいて並べるようにしてもよい。
また、上述の実施の形態においては、ユーザに報知する方法として、LED16を発光させる方法を用いたが、ブザー等を用いて、音でユーザに報知するようにしてもよい。このような音による報知を行うことで、例えば、霧が濃い場合でも、ユーザは銅板300Bと鉄塔部材200との間に電流が流れていることを知ることができる。
この発明によれば、鉄塔部材上に容易に取り付けることができ、上面に配設された導電部材に、鉄塔部材の電位に対して所定電位差の電圧が印加される構成とした鳥害防止装置に係るものであり、鉄塔に飛来する鳥による営巣を防止する際に適用することができる。
鳥害防止装置100の構成を示した図である。 鉄塔部材200を線A−A´で切り取った断面図である。 回路切スイッチ30の拡大図である。 発雷時制御部20の構成を示した図である。 降雨検出部40の構成を示した図である。 装置不良検出部50の構成を示した図である。 鉄塔200´に取り付けられたLED16を示した図である。 LED16の取り付け部の拡大図である。
符号の説明
11…架空地線、12…変流器、12a…鉄心、12b…コイル、13,17,18,22,53…スイッチ、14…整流用ダイオード、15…蓄電池、16…LED、19…鉄塔アース、20…発雷時制御部、21…雷検出タイマ、30…回路切スイッチ、30a…ステップ、30b…接続ケーブル、40…降雨検出部、41…電流検出器、42…ケース、43a,43b…導電部材、44…電池、50…装置不良検出部、51…装置不良タイマ、52…検出点、60…針金、100…鳥害防止装置、200,201…鉄塔部材、200´…鉄塔、210,310…電圧検出点、300…鉄塔載置材、300A…絶縁部材、300B…銅板、300a,300b,300c…電圧印加点、400…バンド、500…磁石

Claims (11)

  1. 帯状の絶縁部材の上部に導電部材が配設されてなり、鉄塔部材上に長手方向に沿って載置される鉄塔載置材と、
    上記導電部材に、上記鉄塔部材の電位に対して所定電位差の電圧を印加する給電部とを有し、
    鳥が上記導電部材および上記鉄塔部材に同時に触れるとき、上記導電部材と上記鉄塔部材との間に上記鳥を介して電流を流し、上記鳥に電気的ショックを与えるようにした
    ことを特徴とする鳥害防止装置。
  2. 上記鉄塔載置材の上記鉄塔部材と接触する接触面に、磁石が取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の鳥害防止装置。
  3. 上記鉄塔載置材の上面は凸湾曲面に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の鳥害防止装置。
  4. 上記鉄塔載置材を上記鉄塔部材に押さえつけるためのバンドをさらに有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の鳥害防止装置。
  5. 降雨を検出して作動する降雨検出部をさらに有し、
    上記降雨検出部は、所定量の降雨を検出すると上記給電部から上記導電部材への電圧の印加を停止させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の鳥害防止装置。
  6. 装置の不良を検出して作動する装置不良検出部をさらに有し、
    上記装置不良検出部は、上記導電部材と上記鉄塔部材との間に所定時間以上電流が流れ続けたとき、上記給電部から上記導電部材への電圧の印加を所定時間停止させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の鳥害防止装置。
  7. 装置の不良を検出して作動する装置不良検出部をさらに有し、
    上記装置不良検出部は、上記導電部材と上記鉄塔部材との間に所定時間以上電流が流れ続けたときユーザに報知を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の鳥害防止装置。
  8. 上記給電部から上記導電部材への電圧の印加を手動で停止させるための回路切スイッチをさらに有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の鳥害防止装置。
  9. 上記導電部材は、上記給電部が電圧を印加するための電圧印加点を複数箇所有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の鳥害防止装置。
  10. 上記給電部は、送電線を流れる電流による誘導電流を利用している
    ことを特徴とする請求項1に記載の鳥害防止装置。
  11. 雷を検出して作動する発雷時制御部をさらに有し、
    上記発雷時制御部は、上記導電部材と上記鉄塔部材との電位差が所定値以上になる場合に、上記誘導電流を上記給電部に供給する供給路を切断する
    ことを特徴とする請求項10に記載の鳥害防止装置。
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