JP4695482B2 - 風車ブレードの誘雷方法及び誘雷装置、風力発電装置の避雷方法及び避雷装置 - Google Patents

風車ブレードの誘雷方法及び誘雷装置、風力発電装置の避雷方法及び避雷装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば風力発電装置の風車ブレードの雷撃した雷の雷電流を速やかに該風車ブレードの所定位置に設けられた受雷部に誘導する風車ブレードの誘雷方法、誘雷装置、該風車ブレードの誘雷方法、誘雷装置を用いた風力発電装置の避雷方法、避雷装置に関するものである。
地球温暖化が問題となり、自然エネルギーの活用が注目さるようになってから、風力発電装置の設置が活発となり、その総発電量も年々増加の傾向にある。それに伴い、風車、発電機構造、制御装置等各種の技術分野の開発、改良が行なわれている。そのなかで避雷技術の開発、改良も重要である。
一般に、大地落雷密度Ng(回/km2/年)と、その地点の年間雷雨日数Tdの間には、次の関係がある。
Ng=0.1Td
例えば、年間雷雨日数30日の地点では、1km×1kmの面積内に年間平均3回の落雷が予想される。従って、地上高さHmの高層建造物の場合、等価受雷面積=9πH2
とされる。
例えば、地上高さH=200mの建造物が年間雷雨日数30日の地点にあれば、等価受雷面積は1.13km2となり、この建造物に対する年間落雷数は、約3.4回と想定される。
一般に風力発電設備は、高層建造物に相当するタワーの頂上にナセルと称する筐体を配置し、この筐体内に発電機を設置し、発電機シャフトに直結、又はギア等で連結したシャフトに翼車を配置し、風力により翼車を回転し翼車の回転に比例する回転力を発電機に伝達し発電する設備である。ここで単位面積A(m2)あたりに通過する風速V(m/s)の風のエネルギーP(w)は空気密度をρ(kg/m3)とすると次式で表せる。
P=1/2mV2=1/2(ρAV)V2=1/2ρAV3
即ち、風力エネルギーPは受風面積に比例、風速の3乗に比例する。従って、風力エネルギーを有効活用するため、できるだけ風の強い場所を選び、更に受風面積を大きくする必要がある。このことは風車が大きくなることを意味し、更にはタワー自体が高層になることを意味している。
近年、風力発電機の容量も大きくなりタワー自体も高層化が進んでいる。従って雷撃を受け易く、この雷撃によって発電設備に関わる発電機及びこれらを制御する電気品にも損傷する機会が一段と増えている。
風車は山の上など風況が良好な場所に建設されることが多く、風車自体の高さが約100mと非常に高い事から落雷の被害が多い。特に風車のブレードは絶縁物(GFRP)で作られているのにも関わらず、その形状から落雷を受ける。落雷対策として従来から色々な方法があるが、以下に示す方法が一般的である。
図1(a)、(b)に示すように、風車10の風車ブレード11の先端部に受雷部(金属製レセプターや金属導体端部)12を設け、ここで積極的に落雷を受けるようにする。受雷部12で受けた雷の電流は風車ブレード11内部に設けた避雷導線13、図1(b)に示すハブ14、ナセル15、タワー16、及びアース導体17を経由して地中に逃がす。なお、18はナセル15に設けた避雷針である。なお、図1(a)は風力発電装置の全体構成を示す図、図1(b)は風車の一部を示す図である。
ここで雷放電には多くのタイプがあり、夫々のタイプで落雷点決定様式が異なる。平地の夏季雷で最も多い雲−大地雷では、先ず雷雲底部の負の電荷中心から、雷雲電荷によって満たされた円柱形の管と、その中心部にあるイオン化されたプラズマ核が間欠的に地上に向かって進展する。
リーダと呼ばれるこの放電の先端が地上に近づくと、その先端付近にある樹木や建物の先端(金属か非金属かは問題にならない)でも電界強度が強くなり、リーダ雷先端に最も近い突起物先端で、空気の絶縁耐圧(約2300kV/m)を越えると、ここからリーダ雷に似た捕捉放電が伸長し、最終的にリーダ雷先端と会合する。これによって雷道が完成し、リーダ雷の電荷管に蓄積された電荷が地上電荷と中和する。この時に流れる電流が主放電電流である。上記避雷方法によれば雷撃があった場合、その電流を大地まで導き発電設備には雷撃による電流を流さないということではその効果が期待できる。
上記のように風車ブレード11の先端部に雷受部12を設け、ここで積極的に雷撃を受けるようにしても、受雷部12以外の風車ブレード11を雷撃する場合がある。特に冬季に発生する冬季雷は雷雲が低く垂れ込めることから、風車の横方向から風車ブレード11を雷撃することがあり、その異常に高いエネルギーも相まって風車ブレード11が折損する場合もある。
また、風車のブレードの最高点よりも高い避雷針を建設することも考慮されるが、風力発電設備の風況に影響を与えない高層の避雷針を建設することは容易ではない。また、特許文献1に示すように、設置された誘雷鎖に接続した誘雷針と、該誘雷針を水圧による放水流によって飛翔させる誘雷針飛翔手段を備えると共に、該誘雷針飛翔手段は固定の導水管及び伸縮導水管を備え、該導水管に高圧水を導入し、該導水管から放出される放水流により誘雷針を飛翔させるものもある。
しかしながら、上記のように放水流により誘雷針を風車のブレードの最高点よりも高い位置に飛翔される方法も、風車の横方向からブレードを雷撃する雷には効果がない。
特開2004−342518号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、風車ブレードの受雷部以外に雷撃した雷の電流を速やかに該受雷部に誘導する風車ブレードの誘雷方法、誘雷装置、該風車ブレードの誘雷方法、誘雷装置を用いた風力発電装置の避雷方法、避雷装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、風車のブレードの所定位置に導電材からなる受雷部を設け、該ブレードを雷撃した雷電流を前記受雷部に誘導する風車ブレードの誘雷方法であって、前記受雷部と該受雷部から離れた所定の一個所又は複数個所との間の該ブレード表面に複数の導電材からなる導電セグメントを所定の間隔で且つ間に誘電体層を介在させて配列設置し、雷雲の電荷により印加される電界により前記導電セグメント間に放電を発生させ、該放電により前記配列した導電セグメント近傍に発生した大気のイオン化層を通して前記風車ブレードを雷撃する雷電流を前記受雷部に誘導することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、風車、及び該風車で駆動する発電機を備え、該風車のブレードの所定位置に導電材からなる受雷部を設け、該受雷部で雷撃した雷電流を受け避雷電線を通して地中に導くようにした風力発電装置の避雷方法において、前記受雷部と該受雷部から離れた所定の一個所又は複数個所との間の該ブレード表面に複数の導電材からなる導電セグメントを所定の間隔で且つ間に誘電体層を介在させて配列設置し、雷雲の電荷により印加される電界により前記導電セグメント間に放電を発生させ、該放電により前記配列した導電セグメント近傍に発生した大気のイオン化層を通して前記風車ブレードを雷撃する雷電流を前記受雷部に誘導することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、風車のブレードの所定位置に導電材からなる受雷部を設け、該ブレードに雷撃した雷電流を前記受雷部に誘導する風車ブレードの誘雷装置であって、 前記受雷部と該受雷部から離れた所定の一個所又は複数個所との間の該ブレード表面に複数の導電材からなる導電セグメントを所定の間隔で且つ間に誘電体層を介在させて配列設置した構成の導電装置を設けたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、風車、及び該風車で駆動する発電機を備え、風車のブレードの所定位置に導電材からなる受雷部を設け、該受雷部で受けた雷電流を避雷電線を通して地中に導く風力発電装置の避雷装置において、前記受雷部と該受雷部から離れた所定個所との間の前記ブレード表面に複数の導電材からなる導電セグメントを所定の間隔で且つ間に誘電体層を介在させて配列設置した構成の導電装置を設けたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の風力発電装置の避雷装置において、前記導電装置は下記(a)〜(d)のいずれか1つの又は2つ以上を設けたことを特徴とする。
(a)前記導電セグメントが前記ブレード表面の前記受雷部が該ブレードの回転により移動する円周上に配列されている導電装置
(b)前記導電セグメントが前記ブレード表面の前記受雷部から該ブレード先端まで配列されている導電装置
(c)前記導電セグメントが前記ブレード表面の上流側で且つ前記受雷部から所定距離離れた位置まで配列されている導電装置
(d)前記導電セグメントが前記ブレード表面の下流側で且つ前記受雷部から所定距離離れた位置まで配列されている導電装置
請求項1に記載の発明によれば、雷雲の電荷により印加される電界により導電セグメント間に放電を発生させ、該放電により配列した導電セグメント近傍に大気をイオン化したイオン化層を形成するから、受雷部以外の風車ブレードを雷撃する雷電流はこのイオン化層と通って受雷部に誘導され、ブレード自体が雷撃により折損する等で破壊を起こすことがない風車ブレードの誘雷方法を提供できる。特に雷雲が低く垂れ込め、横方向から雷撃する冬季雷の雷電流の誘導に効果的である。
請求項2に記載の発明によれば、雷雲の電荷により印加される電界で導電セグメント間に放電を発生させ、該放電により配列した導電セグメント近傍に大気をイオン化したイオン化層を形成するから、受雷部以外の風車ブレードを雷撃する雷電流はこのイオン化層を通って受雷部に誘導され、更に避雷電線を通して地中に導かれるので、ブレード自体が折損する等の破壊を起こすことがない風力発電装置の避雷方法を提供できる。特に雷雲が低く垂れ込め、横方向から雷撃する冬季雷の雷電流の誘導に効果的である。
請求項3に記載の発明によれば、受雷部と該受雷部から離れた所定の一個所又は複数個所との間の該ブレード表面に導電装置を配置するので、風車近傍に発生した雷雲の電荷により印加される電界により、該導電装置の導電セグメント間の間隙に放電が発生し、該放電により大気がイオン化され配列したセグメント近傍にイオン化層を形成するから、受雷部以外のブレードを雷撃した雷電流は該イオン化層を通して受雷部に誘導され、ブレードが折損する等の破壊を起こすことがない風車ブレードの誘雷装置を提供できる。特に雷雲が低く垂れ込め、横方向から雷撃する冬季雷の雷電流の誘導に効果的である。
請求項4に記載の発明によれば、受雷部と該受雷部から離れた所定個所との間のブレード表面に導電装置を設けたので、風車近傍に発生した雷雲の電荷により印加される電界により、該導電装置の導電セグメント間の間隙に放電が発生し、該放電により導電セグメント近傍の大気がイオン化され配列したセグメント近傍にイオン化層を形成するから、受雷部以外のブレードを雷撃した雷電流は該イオン化層を通して受雷部に誘導され、ブレード自体が折損する等の破壊を起こすことがない風力発電装置の避雷装置を提供できる。特に雷雲が低く垂れ込め、横方向から雷撃する冬季雷の雷電流の誘導に効果的である。
請求項5に記載の発明によれば、(a)〜(d)のいずれか1つ又は2つ以上設けるので、2つ以上設けることにより、風車近傍に発生した雷雲の電荷により印加される電界により導電セグメント間の間隙に放電が発生し、該放電により導電セグメント近傍の大気がイオン化層を2つ以上を形成することになり、受雷部以外のブレードを広範囲に雷撃した雷電流をスムーズに受雷部に誘導でき、ブレードの折損防止に更に効果が期待できる風力発電装置の避雷装置を提供できる。特に雷雲が低く垂れ込め、横方向から雷撃する冬季雷の雷電流の誘導に効果的である。
上記のように請求項1乃至5に記載の発明によれば、風車のブレード先端が到達する最高位置より高い避雷針やレーザビーム等の設備を用いることなく、従来の避雷設備を使用しながら、風車ブレードを雷撃する雷電流を効果的に地中に誘導できる風車ブレードの誘雷方法及び誘雷装置、風力発電装置の避雷方法及び避雷装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図2は本発明に係わる風車ブレードの誘雷装置の構成例を示す図である。図示するように、風車ブレード11の先端部には受雷部(金属製レセプターや金属導体端部)12を設けており、該受雷部12は図1に示す受雷部12と同様、該受雷部12で受けた雷電流をブレード11内部に設けた避雷導線13、ハブ14、ナセル15、タワー16、及びアース導体17を経由して地中に逃がすようになっている。図2(a)は風車ブレードの一部を示す平面図、図2(a)はその断面図である。
風車ブレード11の表面には後に詳述するように、受雷部12以外の風車ブレード11の表面を雷撃した雷電流を該受雷部12に導く導電装置21〜24を設けている。これにより、受雷部12から離れた風車ブレード11の表面を雷撃した雷電流は、後に詳述するように、導電装置21〜24の表面近傍に形成された大気のイオン化層の何れかを通って、受雷部12に導かれ、受雷部12から避雷導線13を通って地中に流れる。導電装置21〜24の其々には後に詳述するように、導電性(主に金属製、ここでは母材が銅で表面をニッケルで覆ったものを用いる)のセグメント25が所定間隔で直列に配列された構成である。
導電装置21は風車ブレード11が矢印A方向に回転した場合、受雷部12が移動する円周(軌跡)上の風車ブレード11の表面にその多数のセグメント25が位置するように配置されている。また、導電装置22はその多数のセグメント25が受雷部12からブレードの先端まで風車ブレード11の表面に直線状に位置するように配置されている。また、導電装置23はその多数のセグメント25が風車ブレード11の表面上流側で且つ受雷部12から所定距離離れた位置まで配列するように配置されている。導電装置24は多数のセグメント25が風車ブレード11の表面下流側で且つ受雷部12から所定距離離れた位置まで配列するように配置されている。
図3は導電装置21の構成を示す図であり、図3(a)は導電装置21の一部平面図、図3(b)は(a)のA−A断面図、図3(c)は(a)のB−B断面図である。なお、導電装置22、23、24も同じ構成なのでその説明を省略する。導電装置21は帯状の誘電体層26に導電性のセグメント25が所定の間隙Gを設けて直列に配列され、更に該導電性のセグメント25と誘電体層26の下面を絶縁層27で覆った構成である。セグメント25は、例えば母材が銅(Cu)からなり、その表面をニッケル(Ni)で覆った構成であり、その径DはD=1mm〜10mmで、厚さLはL=0.01〜2mmとする。また、間隙GはG=0.1mm〜10mmとする。誘電体層26は、例えばエポキシ樹脂材で形成する。上記構成の導電装置21の絶縁層27を風車ブレード11の表面に接着材等で接着して装着する。導電装置22、23、24も同様にして風車ブレード11の表面に接着材等で接着して装着する。
次に、上記構成の導電装置21が受雷部12に雷電流を誘導する動作を説明する。図4は導電装置21の動作を示す図で、図4(a)に示す導電装置21を装着された風車ブレードを備えた風車の近辺に雷雲が発生し、該雷雲に発生するマイナス電荷が次第に大きくなり、該マイナス電荷により導電装置21に印加される電界が所定以上の強さになると、セグメント25とセグメント25の間隙Gに放電28が発生する。該放電28により大気がイオン化され、図4(b)に示すように、導電装置21の配列されたセグメント25の表面近傍に受雷部12まで連続したイオン化層29が形成される。この状態で風車ブレード11に雷撃30があると、その雷電流はこのイオン化層29を通って受雷部12へと誘導されるから、風車ブレード11が折損する等の損傷が発生しない。
導電装置21は図2に示すように、そのセグメント25の配列が受雷部12が風車ブレード11の回転による移動する円周(軌跡)上に位置するように配置することにより、雷雲のマイナス電荷により所定以上の強さの電界が導電装置21に印加されると、円周上に配列されたセグメント25間の間隙Gに放電が発生し、該放電により近傍の大気がイオン化され、該円周上に配列されたセグメント25の表面近傍に受雷部12まで続く連続したイオン化層が形成される。この状態で受雷部12以外の風車ブレード11に雷撃があった場合、その雷電流はこのイオン化層を通って受雷部12に誘導されることになる。また、導電装置21は風車ブレード11の表面に接着材等で接着して装着するので、導電装置21が表面から突起した状態になるが、セグメント25が受雷部12が移動する円周上に配置されているので、導電装置21の風力抵抗が最小となり、騒音等も小さくなる。
導電装置22は図2に示すように、その多数のセグメント25が風車ブレード11の表面に受雷部12から風車ブレード11の先端まで直線状に配置している。これにより風車ブレード11の長さが比較的長い風車ブレード11に好適となる。つまり、長さが短い風車ブレードでは、受雷部12と風車ブレード先端との間隔が狭く、雷撃をカバーする範囲が狭いため、あまり効果がない。この場合も雷雲のマイナス電荷により導電装置21に印加される電界の強さが所定以上なると、配列されたセグメント25間の間隙Gに放電が発生し、該放電により近傍の大気がイオン化され、セグメント25の表面近傍に風車ブレード11の先端から受雷部12まで続く連続したイオン化層が形成される。この状態で受雷部12以外の風車ブレード11に雷撃があった場合、その雷電流はこのイオン化層を通って受雷部12に誘導されることになる。
導電装置23は図2に示すように、その多数のセグメント25が受雷部12から上流側で且つ風車ブレード11の長手方向に沿って受雷部12から所定距離離れた位置(1〜4m離れた位置)まで配列している。このようにすることにより、風車ブレード11の長手方向に配列した、セグメント25の表面近傍に受雷部12まで続く連続したイオン化層が形成されるから、風車ブレード11の比較的広い範囲の雷撃に対処できる。但し、風車ブレード11の上流側はその表面を流れる大気の流速が高く、騒音発生及び空気抵抗による損失が大きくなる。また、高い流速により空気抵抗が大きいことから、導電装置23が風車ブレード11から外れ易いという問題もある。
導電装置24は図2に示すように、その多数のセグメント25が受雷部12から下流側で且つ風車ブレード11の長手方向に沿って受雷部12から所定距離離れた位置(1〜4m離れた位置)まで配列する。このようにすることにより、風車ブレード11の長手方向に配列した、セグメント25の表面近傍に受雷部12まで続く連続したイオン化層が形成されるから、風車ブレード11の比較的広い範囲の雷撃に対処できる。ここでは、風車ブレード11の下流側はその表面を流れる大気の流速が低く、騒音及び空気抵抗による損失は小さい。
上記のように導電装置21〜24の風車ブレード11上への配置は異なるが、このうち1つ又は2つ以上を配置することにより、各風車ブレード11の寸法等に適した誘雷方法及び誘雷装置を構築できる。また、図2(b)に示す各導電装置の受雷部12に隣接するセグメント25と受雷部12に間隙HはH≒5mm以下とするのが好適である。なお、導電装置の配置例も上記導電装置21〜24に限定されるものではない。
風車ブレード11の本体はガラス繊維強化プラスチック(GFRP)で形成されており、上記例ではこのGFRP製風車ブレード11の表面に導電性のセグメント25を配列した導電装置21〜24を接着剤等で接着して、装着する例を示したが、GFRP製風車ブレード11の表面に多数の導電性セグメント25をその間に誘電体を介在させて配置してもよい。このようにしても雷雲のマイナス電荷により風車ブレード11に印加される電界の強さが所定以上になるとセグメント25間の間隙に放電が発生し、配列されたセグメント25の表面に連続したイオン化層が形成されるから、受雷部12以外の風車ブレードを雷撃する雷電流を該受雷部に誘導する。
導電装置のセグメント25の形状は、図3に示すように円形に限定されるものではなく、例えば図5に示すように、長い円形(長辺3〜10mm程度×0.1〜5mm程度の楕円)でもよく、十字形など他の形状でもよい、要は雷雲の電荷による電界により、セグメント25間に放電が発生し、該放電により大気がイオン化され配列したセグメント25の表面に連続したイオン化層が形成される構成であれば、どのような形状でもよい。
なお、セグメント25の大きさ寸法、セグメント25間の間隙寸法等に関する上記記載は一例であり、雷雲の電荷により導電装置に印加される電界の所定の強さになった場合に放電が発生するのに好適な大きさであればよい。
また、上記実施例は、風力発電設備の風車を例に説明したが、誘雷方法及び誘雷装置は風力発電設備の風車に限定されるものではない。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
風力発電装置とその避雷装置の構成例を示す図で、図1(a)装置全体を示す図、図1(b)は風車の一部を示す正面図である。 本発明に係る風車ブレードの誘雷装置の構成例を示す図で、図2(a)は風車ブレードの先端部を示す平面図、図2(b)はその断面図である。 本発明に係る風車ブレードの誘雷装置の導電装置の構成を示す図で、図3(a)は導電装置21の一部平面図、図3(b)は(a)のA−A断面図、図3(c)は(a)のB−B断面図である。 本発明に係る風車ブレードの誘雷装置の導電装置の動作を説明するための図である。 本発明に係る風車ブレードの誘雷装置の導電装置の構成を示す図で、図5(a)は導電装置21の一部平面図、図5(b)は(a)のA−A断面図である。
符号の説明
10 風車
11 風車ブレード
12 受雷部
13 避雷導線
14 ハブ
15 ナセル
16 タワー
17 アース導体
18 避雷針
21 導電装置
22 導電装置
23 導電装置
24 導電装置
25 セグメント
26 誘電体層
27 絶縁層
28 放電
29 イオン化層

Claims (5)

  1. 風車のブレードの所定位置に導電材からなる受雷部を設け、該ブレードを雷撃した雷電流を前記受雷部に誘導する風車ブレードの誘雷方法であって、
    前記受雷部と該受雷部から離れた所定の一個所又は複数個所との間の該ブレード表面に複数の導電材からなる導電セグメントを所定の間隔で且つ間に誘電体層を介在させて配列設置し、雷雲の電荷により印加される電界により前記導電セグメント間に放電を発生させ、該放電により前記配列した導電セグメント近傍に発生した大気のイオン化層を通して前記風車ブレードを雷撃する雷電流を前記受雷部に誘導することを特徴とする風車ブレードの誘雷方法。
  2. 風車、及び該風車で駆動する発電機を備え、該風車のブレードの所定位置に導電材からなる受雷部を設け、該受雷部で雷撃した雷電流を受け避雷電線を通して地中に導くようにした風力発電装置の避雷方法において、
    前記受雷部と該受雷部から離れた所定の一個所又は複数個所との間の該ブレード表面に複数の導電材からなる導電セグメントを所定の間隔で且つ間に誘電体層を介在させて配列設置し、雷雲の電荷により印加される電界により前記導電セグメント間に放電を発生させ、該放電により前記配列した導電セグメント近傍に発生した大気のイオン化層を通して前記風車ブレードを雷撃する雷電流を前記受雷部に誘導することを特徴とする風力発電装置の避雷方法。
  3. 風車のブレードの所定位置に導電材からなる受雷部を設け、該ブレードに雷撃した雷電流を前記受雷部に誘導する風車ブレードの誘雷装置であって、
    前記受雷部と該受雷部から離れた所定の一個所又は複数個所との間の該ブレード表面に複数の導電材からなる導電セグメントを所定の間隔で且つ間に誘電体層を介在させて配列設置した構成の導電装置を設けたことを特徴とする風車ブレードの誘雷装置。
  4. 風車、及び該風車で駆動する発電機を備え、風車のブレードの所定位置に導電材からなる受雷部を設け、該受雷部で受けた雷電流を避雷電線を通して地中に導く風力発電装置の避雷装置において、
    前記受雷部と該受雷部から離れた所定個所との間の前記ブレード表面に複数の導電材からなる導電セグメントを所定の間隔で且つ間に誘電体層を介在させて配列設置した構成の導電装置を設けたことを特徴とする風力発電装置の避雷装置。
  5. 請求項4に記載の風力発電装置の避雷装置において、
    前記導電装置は下記(a)〜(d)のいずれか1つ又は2つ以上を設けたことを特徴とする風力発電装置の避雷装置。
    (a)前記導電セグメントが前記ブレード表面の前記受雷部が該ブレードの回転により移動する円周上に配列されている導電装置
    (b)前記導電セグメントが前記ブレード表面の前記受雷部から該ブレード先端まで配列されている導電装置
    (c)前記導電セグメントが前記ブレード表面の上流側で且つ前記受雷部から所定距離離れた位置まで配列されている導電装置
    (d)前記導電セグメントが前記ブレード表面の下流側で且つ前記受雷部から所定距離離れた位置まで配列されている導電装置
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