JP2004342518A - 誘雷方法、誘雷装置、風力発電装置における避雷方法及び風力発電装置 - Google Patents

誘雷方法、誘雷装置、風力発電装置における避雷方法及び風力発電装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004342518A
JP2004342518A JP2003139391A JP2003139391A JP2004342518A JP 2004342518 A JP2004342518 A JP 2004342518A JP 2003139391 A JP2003139391 A JP 2003139391A JP 2003139391 A JP2003139391 A JP 2003139391A JP 2004342518 A JP2004342518 A JP 2004342518A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lightning
lightning rod
wind power
water
impeller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003139391A
Other languages
English (en)
Inventor
Sumio Saito
純夫 斉藤
Koichi Naoi
光一 直井
Hiroshi Ishii
宏志 石居
Kenichi Sato
健一 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Priority to JP2003139391A priority Critical patent/JP2004342518A/ja
Publication of JP2004342518A publication Critical patent/JP2004342518A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/70Wind energy
    • Y02E10/72Wind turbines with rotation axis in wind direction
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P80/00Climate change mitigation technologies for sector-wide applications
    • Y02P80/10Efficient use of energy, e.g. using compressed air or pressurized fluid as energy carrier

Landscapes

  • Wind Motors (AREA)
  • Elimination Of Static Electricity (AREA)

Abstract

【課題】風力発電設備のタワー近傍に設けるのに好適で、風力発電設備の通常の稼働時においては風況に影響を与えることなく、雷雲発生時に稼働させて誘雷し、風力発電設備等への雷撃を防止するのに好適な誘雷方法及び誘雷装置、風力発電装置における避雷方法及び風力発電装置を提供すること。
【解決手段】接地された誘雷鎖23に接続した誘雷針22と、該誘雷針22を水圧による放水流によって飛翔させる誘雷針飛翔手段を具備し、誘雷針飛翔手段は固定の導水管21及び伸縮導水管28を具備し、該導水管に高圧水を導入し、該導水管から放出される放水流により誘雷針22を飛翔させる。雷が発生する恐れがある雷雲発生時にのみ稼働させて雷を大地に誘導することができ、例えば風力発電設備等で通常の稼働時においては風況に影響を与えることがない。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば風力発電装置等の翼車又はタワーに直撃する雷を他の地点に誘導し、これらを雷撃から防止する誘雷方法及び誘雷装置、風力発電装置における避雷方法及び風力発電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、大地落雷密度Ng(回/km/年)と、その地点の年間雷雨日数Tdの間には、次の関係がある。
Ng=0.1Td
【0003】
例えば、年間雷雨日数30日の地点では、1km×1kmの面積内に年間平均3回の落雷が予想される。従って、地上高さHmの高層建造物の場合、等価受雷面積=9πHとされる。
【0004】
例えば、地上高さH=200mの建造物が年間雷雨日数30日の地点にあれば、等価受雷面積は1.13kmとなり、この建造物に対する年間落雷数は、約3.4回と想定される。
【0005】
一般に風力発電設備は、高層建造物に相当するタワーの頂上にナセルと称する筐体を配置し、この筐体内に発電機を設置し、発電機シャフトに直結、又はギア等で連結したシャフトに翼車を配置し、風力により翼車を回転し翼車の回転に比例する回転力を発電機に伝達し発電する設備である。ここで単位面積A(m)あたりに通過する風速V(m/s)の風のエネルギーP(w)は空気密度をρ(kg/m)とすると次式で表せる。
P=1/2mV=1/2(ρAV)V=1/2ρAV
【0006】
即ち、風力エネルギーPは受風面積に比例、風速の3乗に比例する。従って、風力エネルギーを有効活用するため、できるだけ風の強い場所を選び、更に受風面積を大きくする必要がある。このことは翼車が大きくなることを意味し、更にはタワー自体が高層になることを意味している。
【0007】
近年、風力発電機の容量も大きくなりタワー自体も高層化が進んでいる。従って雷撃を受け易く、この雷撃によって発電設備に関わる発電機及びこれらを制御する電気品にも損傷する機会が一段と増えている。
【0008】
風力発電設備は上記のようにタワーの頂上に発電機を配し、この発電機のシャフトに直結又はギア等のシャフトを介して翼車が連結されている。ここで翼車は発電機のシャフトを中心に回転するため翼端はタワー頂上よりも高い位置に移動する。このため雷撃は翼端に直撃する可能性が高いので翼端に直撃用の金属ボタンを埋め込み、これに導電用金属線を接続し発電機シャフトを介してブラシで受け、更にブラシから導電用金属線を大地に接続することで避雷針としての役目を果たさせ、雷撃を防止する対策が採られている。
【0009】
ここで雷放電には多くのタイプがあり、夫々のタイプで落雷点決定様式が異なる。平地の夏季雷で最も多い雲−大地雷では、先ず雷雲底部の負の電荷中心から、雷雲電荷によって満たされた円柱形の管と、その中心部にあるイオン化されたプラズマ核が間欠的に地上に向かって進展する。
【0010】
リーダと呼ばれるこの放電の先端が地上に近づくと、その先端付近にある樹木や建物の先端(金属か非金属かは問題にならない)でも電界強度が強くなり、リーダ雷先端に最も近い突起物先端で、空気の絶縁耐圧(約2300kV/m)を越えると、ここからリーダ雷に似た捕捉放電が伸長し、最終的にリーダ雷先端と会合する。これによって雷道が完成し、リーダ雷の電荷管に蓄積された電荷が地上電荷と中和する。この時に流れる電流が主放電電流である。上記避雷方法によれば雷撃があった場合、その電流を大地まで導き発電設備には雷撃による電流を流さないということではその効果が期待できる。
【0011】
しかし、雷が翼車に直撃すると、上記主放電電流は翼先端から導電用金属線、ブラシ、導電用金属線を経由して大地に流れる。ここで導電用金属線にも電気抵抗があり、この抵抗値が僅かであっても雷撃電流が大電流である場合、電流と電気抵抗の積に相当する高電位が生じる。発電機を含めた電気品が高電位に晒された場合、雷撃電流の時間的変化も含めて発電機を含んだ電気品の全てが均一の高電位になることは期待できず、多くの場合電位差が生じ絶縁損傷を含めた電気事故に至ることが考えられる。そのため発電機を含む電気事故を引き起こすこともあるためこのような接地回路を形成することは必ずしも好ましくない。
【0012】
この対策として、風力発電設備よりもさらに高層の避雷針を建設することも考慮されるが、風力発電設備の風況に影響を与えない高層の避雷針を建設することは技術的にも困難であり実施されている例は少ない。
【0013】
この他にレーザービームによる誘雷装置も検討されているが装置自体が高価であること、更に確実性に難点があり必ずしも商用的に応用されていない。
【0014】
【特許文献1】
特開平4−347518号公報
【特許文献2】
特開2002−227757号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので風力発電設備のタワー近傍に設けるのに好適で、風力発電設備の通常の稼働時においては風況に影響を与えることなく、雷雲発生時に稼働させて誘雷し、風力発電設備等への雷撃を防止するのに好適な誘雷方法及び誘雷装置、風力発電装置における避雷方法及び風力発電装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、接地された鎖に接続した誘雷針を水圧による放水流によって飛翔させ、雷を該誘雷針を経て接地に誘導することを特徴とする誘雷方法にある。
【0017】
請求項2に記載の発明は、接地された鎖に接続した誘雷針と、該誘雷針を水圧による放水によって飛翔させる誘雷針飛翔手段を具備することを特徴とする誘雷装置にある。
【0018】
上記のように接地された鎖に接続した誘雷針を水圧による放水流によって飛翔させて該誘雷針を介して雷を大地に誘導するので、雷が発生する恐れがある雷雲発生時にのみ稼働させて雷を大地に誘導することができ、例えば風力発電設備等で通常の稼働時においては風況に影響を与えることがない。また、誘雷針は接地された鎖に接続され、放水により安定した位置を保つことができるから、雷を効果的に誘導できる位置に誘雷針を保持することにより、効果的に雷を大地に誘導でき、避雷対象物の雷撃を防止できる。また、誘雷により発生する大電流が鎖に流れるが、鎖の周囲には放水流が併行して存在するため、この放水流による冷却効果が期待でき誘雷針に接続される鎖の電流容量をそれほど大きくする必要がないか、又は考慮する必要がない。
【0019】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の誘雷装置において、誘雷針飛翔手段は、固定及び/又は伸縮自在の導水管を具備し、該導水管に高圧水を導入し、該導水管から放出される放水流により誘雷針を飛翔させることを特徴とする。
【0020】
上記のように、固定及び/又は伸縮自在の導水管に高圧水を導入し、該導水管から放出される放水流により誘雷針を飛翔させるので、放水流は安定した状態となり、誘雷針もこの放水流により安定した位置を保持でき、雷をより効果的に大地に誘導でき、避雷対象物の雷撃を防止できる。
【0021】
請求項4に記載の発明は、タワー頂部に取付けた翼車と、発電機を具備し、該翼車の風力による回転力で発電機を回転駆動して発電するように構成された風力発電装置における避雷方法であって、タワーや翼車が設置されている所定範囲の上方に、一端が接地された誘雷針の他端を上昇させ、雷を該誘雷針を経て接地に誘導することにより、タワー及び翼車への落雷を避けることを特徴とする。
【0022】
上記のようにタワーや翼車が設置されている所定範囲の上方に、一端が接地された誘雷針の他端を上昇させ、雷を該誘雷針を経て接地に誘導することにより、タワーや翼車を直撃しようとする雷を該誘雷針に誘導できるので、タワーや翼車等の落雷による被害を防止できる。しかも雷雲が発生する等、雷の発生が予測される時間にのみ、誘雷針を上昇させればよいから、設備費が安価で且つランニングコストも安価となる。
【0023】
請求項5に記載の発明は、タワー頂部に取付けた翼車と、発電機を具備し、該翼車の風力による回転力で発電機を回転駆動して発電するように構成された風力発電装置において、タワーや翼車が設置されている所定範囲に、一端が接地された誘雷針と、該誘雷針の他端を所定範囲の上方に上昇させる誘雷針上昇手段を設けたことを特徴とする。
【0024】
上記のように風力発電装置のタワーや翼車が設置されている所定範囲に、一端が接地された誘雷針と、該誘雷針の他端を所定範囲の上方に上昇させる誘雷針上昇手段を設けたことにより、雷雲が発生する等、雷の発生が予測される時間に誘雷針を誘雷針上昇手段で上昇させることにより、タワーや翼車を直撃しようとする雷を該誘雷針に誘導できるので、タワーや翼車等の落雷による被害を防止できる。しかも雷雲が発生する等、雷の発生が予測される時間にのみ、誘雷針を上昇させればよいから、設備費が安価で且つランニングコストも安価となると同時に、誘雷針上昇手段の設置により翼車に当る風に影響を与えることがないから、風力発電装置の発電機能に悪影響を与えることもない。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る誘雷装置を設けた風力発電設備の概念図である。風力発電設備10は翼車11とシャフトで連結した発電機12、発電機12を収容するナセル13、これを支えるタワー14を具備する構成である。発電機12の出力は電力ケーブル15、電力変換機16等を経て送電線(図示せず)に送られる。
【0026】
ここで翼車11の中心軸は発電機12のシャフトに連結しており、翼車11は風力で回転し発電機12の回転子を回転させて電気を発生する。ここで発電機12は翼車11の回転に支障の無いよう翼車11の回転半径より高いタワー14の頂上に配したナセル13内に収容されている。
【0027】
誘雷装置20は導水管21、誘雷針22、誘雷鎖23、水槽24、水圧ポンプ25、水圧ポンプ26、放水ノズル27及び伸縮導水管28を具備する構成である。誘雷鎖23の一端は誘雷針22に接続され、他端は接地されている。導水管21は風力発電設備10の翼車11の回転に影響の無い位置に、また翼車11の風況に影響のない高さに設置する。これは翼車11が自由回転した場合の最下点よりも低い位置でかつ、翼車11がタワー14を中心に回転したときの翼端の描く半径の外側で風況に影響を与えない高さ位置が望ましい。
【0028】
誘雷針22は笠状の先端に誘雷しやすいよう針状パイプを溶接したもので、上記のように誘雷鎖23を介して接地されている。雷雲発生時には水槽24に貯水された水を導水管21に水圧ポンプ25で加圧送水し、導水管21の上部では更に水圧ポンプ26で加圧して放水ノズル27から噴出させ誘雷針22を飛翔させ、雷を該誘雷針22及び誘雷鎖23を介して大地に誘導させるようになっており、瞬時に稼働可能である。
【0029】
ここで用いた誘雷針22は笠の頭部に孔を設け、該孔に針状のパイプを接続したもので、パイプの孔を塞いで放水の終端を笠部としたもの、パイプの孔を通して該パイプに水が通るようにしたもので実施した。誘雷針22の飛翔距離が低い場合はパイプの孔に水が通るようにしたほうが誘雷針22の移動は少なかった。しかし、誘雷針22の飛翔距離を高くすると明らかな優位差は得られなかった。
【0030】
誘雷針22をできるだけ垂直に飛翔させるため、導水管21の上部にグラスファイバ製の伸縮導水管28(大型の釣竿相当品)を配置して、誘雷針22を飛翔させる時に該伸縮導水管28を伸ばすことにより放水流の方向の安定性を図った。
【0031】
図2は上記伸縮導水管28の一構成例を示す図である。伸縮導入管28の最内部の筒内には整流板30を取り付け、誘雷鎖23はこの整流板30を通して誘雷針22に接続され、該誘雷鎖23の中間部にボール29を固定している。これにより、誘雷針22が上方に飛翔すると、ボール29が整流板30を持ち上げ、更に整流板30が伸縮導水管28を持ち上げる構成となっている。また、放水の終了時点では誘雷針22は落下するがこのときの重量で伸縮導水管28は縮み原状に復帰する構成となっている。
【0032】
更に、誘雷鎖23を巻き戻すため、図示は省略するが、導水管21内に二本のローラを配置し、この二本のローラで該誘雷鎖23を挟み、該ローラを回して誘雷鎖23をとぐろ状に巻き戻す装置を設けた。
【0033】
誘雷装置20の誘雷針22と風力発電設備10のタワー14の位置関係は少なくともタワー14を中心に回転する翼車11、この翼車11の翼先端が描くタワー14を中心とした円の外側で翼車11の回転に支障の無い位置とした。また、誘雷針22の数は飛翔した誘雷針22の先端から地表面を見て図3に示すように、角度60°の円錐の中に風力発電設備10の翼車が隠れれば1個で複数の風力発電設備10をカバーさせることができるが、これをカバーできないときにはタワー14を中心とした円の外側に120°の間隔をおいて3箇所に配置した。
【0034】
また、日本の海岸線近傍では雷雲の発生する個所があらかた定まっており、雷雲の移動もあらかた予想される場合には、雷雲のタワー14に対する進入路に誘雷装置20を設置した。この場合はタワー14の中心、又は60°(30°+30°)の円錐形に関わり無く配置することにする。
【0035】
ここで誘雷針22の構造は必ずしも笠型でなくともよく、要は放水流の圧力で飛翔する形状であればよい。例えば半円型でもその効果は失われない。また、材質においても金属が望ましいもののプラスチックでも誘雷する効果は認められる。
【0036】
また、伸縮導水管に関しては例えば図4に示すように、消防梯子車のようにワイヤー31の張力、又は液圧で伸縮する骨材32に蛇腹管33を伸縮管として並行に這わせこれを導水管として使用しても効果は認められる。
【0037】
更に、誘雷鎖23は金属鎖で実施したが軽量化を考慮すれば、カーボングラスファイバー製のロープ、又は鎖形状のものでもよい。ここでこれらは金属鎖に比較して電気抵抗が高いが、放水される水の電気抵抗は低く、これに接触する誘雷鎖23の電気抵抗は殆ど無視できる。
【0038】
また、放水する水は超純水以外であれば、どのような液体でもよく、例えば海水は当然のこと、上水、河川を流れる水、地下水、湧水、湖沼水、いずれでもその効果は期待できる。要は水槽24に容易に貯水できる水源が確保できればよい。当然のことながら放水時間は水槽24の容量で決まるので少なくとも30分以上放水できる容量の水槽を確保することが望ましい。
【0039】
更に、翼車11の高さにもよるが、誘雷針22を飛翔させることなく、伸縮導水管28の伸張時の高さだけで誘雷をカバーできれば誘雷針22を飛翔させることなく伸縮導水管28に直接誘雷させることも可能である。この場合、伸縮導水管28の先端まで、即ち誘雷針22の下部までポンプで水を吹き上げておけば雷撃電流を水に導くことで伸縮導水管28の雷撃による損傷を最小限に抑えることができる。
【0040】
この場合、雷雲発生の警報と同時に誘雷針22を飛翔させ、誘雷を導くものの、更に雷雲が遅々として移動しないときには伸縮導水管28を伸張させることで長時間に亘る誘雷に対応させることも可能である。即ち、誘雷針22の稼働は瞬時に可能であるが、伸縮導水管28のみの稼働に多少の時間的遅れがあるので、双方を組み合わせることでより効果的な誘雷を行うことができる。
【0041】
上記実施形態例では、避雷対象物として風力発電設備の翼車を例に説明したが、本発明に係る誘雷方法及び誘雷装置が避雷対象物とするものは、風力発電設備に限定されるものではなく、雷雲発生時に雷撃を回避することを望む設備に広く適用できる。
【0042】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば誘雷針の接地方法としてを誘雷針の一端に鎖を接続し、該鎖の他端を接地しているが、他の接地手段でもよい。また、誘雷針を飛翔(上昇)させる手段として水圧による放水流を用いたが、他の上昇手段でもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上、説明したように請求項1及び2に記載の発明によれば、接地された鎖に接続した誘雷針を水圧による放水流によって飛翔させて該誘雷針を介して雷を大地に誘導するので、下記のような優れた効果が得られる。
【0044】
▲1▼雷が発生する恐れがある雷雲発生時にのみ稼働させて雷を大地に誘導することができ、例えば風力発電設備等で通常の稼働時においては風況に影響を与えることがない。
【0045】
▲2▼また、誘雷針は接地された鎖に接続され、放水により安定した位置を保つことができるから、雷を効果的に誘導できる位置に誘雷針を保持することにより、効果的に雷を大地に誘導でき、避雷対象物の雷撃を防止できる。
【0046】
▲3▼また、誘雷により発生する大電流が鎖に流れるが、鎖の周囲には放水流が併行して存在するため、この放水流による冷却効果が期待でき誘雷針に接続される鎖の電流容量をそれほど大きくする必要がないか、又は考慮する必要がない。
【0047】
請求項3に記載の発明によれば、固定及び/又は伸縮自在の導水管に高圧水を導入し、該導水管から放出される放水流により誘雷針を飛翔させるので、放水流は安定した状態となり、誘雷針もこの放水流により安定した位置を保持でき、雷をより効果的に大地に誘導でき、避雷対象物の雷撃を防止できる。
【0048】
請求項4に記載の発明によれば、タワーや翼車が設置されている所定範囲の上方に、一端が接地された誘雷針の他端を上昇させることにより、タワーや翼車を直撃しようとする雷を該誘雷針に誘導できるので、タワーや翼車等の落雷による被害を防止できる。しかも雷雲が発生する等、雷の発生が予測される時間にのみ、誘雷針を飛翔させればよいから、設備費が安価で且つランニングコストも安価となる。
【0049】
請求項5に記載の発明によれば、風力発電装置のタワーや翼車が設置されている所定範囲に誘雷針上昇手段を設けたことにより、雷雲が発生する等、雷の発生が予測される時間に誘雷針を誘雷針上昇手段で上昇させることにより、タワーや翼車を直撃しようとする雷を該誘雷針に誘導できるので、タワーや翼車等の落雷による被害を防止できる。しかも雷雲が発生する等、雷の発生が予測される時間にのみ、誘雷針を上昇させればよいから、設備費が安価で且つランニングコストも安価となると同時に、誘雷針上昇手段の設置により翼車に当る風に影響を与えることがないから、風力発電装置の発電機能に悪影響を与えることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る誘雷装置を設けた風力発電設備の概念図である。
【図2】本発明に係る誘雷装置に用いる伸縮導水管の構成例を示す図である。
【図3】本発明に係る誘雷装置でカバーできる風力発電設備を説明するための図である。
【図4】本発明に係る誘雷装置に用いる伸縮導水管の構成例を示す図である。
【符号の説明】
10 風力発電設備
11 翼車
12 発電機
13 ナセル
14 タワー
15 電力ケーブル
16 電力変換機
20 誘雷装置
21 導水管
22 誘雷針
23 誘雷鎖
24 水槽
25 水圧ポンプ
26 水圧ポンプ
27 放水ノズル
28 伸縮導水管
29 ボール
30 整流板
31 ワイヤー
32 骨材
33 蛇腹管

Claims (5)

  1. 接地された鎖に接続した誘雷針を水圧による放水流によって飛翔させ、雷を該誘雷針を経て接地に誘導することを特徴とする誘雷方法。
  2. 接地された鎖に接続した誘雷針と、該誘雷針を水圧による放水によって飛翔させる誘雷針飛翔手段を具備することを特徴とする誘雷装置。
  3. 請求項2に記載の誘雷装置において、
    前記誘雷針飛翔手段は、固定及び/又は伸縮自在の導水管を具備し、該導水管に高圧水を導入し、該導水管から放出される放水流により前記誘雷針を飛翔させることを特徴とする誘雷装置。
  4. タワー頂部に取付けた翼車と、発電機を具備し、該翼車の風力による回転力で発電機を回転駆動して発電するように構成された風力発電装置における避雷方法であって、
    前記タワーや翼車が設置されている所定範囲の上方に、一端が接地された誘雷針の他端を上昇させ、雷を該誘雷針を経て接地に誘導することにより、前記タワー及び翼車への落雷を避けることを特徴とする風力発電装置における避雷方法。
  5. タワー頂部に取付けた翼車と、発電機を具備し、該翼車の風力による回転力で発電機を回転駆動して発電するように構成された風力発電装置において、
    前記タワーや翼車が設置されている所定範囲に、一端が接地された誘雷針と、該誘雷針の他端を前記所定範囲の上方に上昇させる誘雷針上昇手段を設けたことを特徴とする風力発電装置。
JP2003139391A 2003-05-16 2003-05-16 誘雷方法、誘雷装置、風力発電装置における避雷方法及び風力発電装置 Pending JP2004342518A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003139391A JP2004342518A (ja) 2003-05-16 2003-05-16 誘雷方法、誘雷装置、風力発電装置における避雷方法及び風力発電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003139391A JP2004342518A (ja) 2003-05-16 2003-05-16 誘雷方法、誘雷装置、風力発電装置における避雷方法及び風力発電装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004342518A true JP2004342518A (ja) 2004-12-02

Family

ID=33528491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003139391A Pending JP2004342518A (ja) 2003-05-16 2003-05-16 誘雷方法、誘雷装置、風力発電装置における避雷方法及び風力発電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004342518A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008044488A1 (fr) * 2006-10-10 2008-04-17 Orient Instrument Computer Co., Ltd. Dispositif d'attraction de la foudre, dispositif de protection contre la foudre, systeme de prevention contre la foudre, appareil et systeme utilisant la puissance electrique de la foudre, generateur d'energie oelienne et systeme de production d'energie eolienne
DE102008002961A1 (de) 2007-07-24 2009-01-29 General Electric Co. Systeme und Verfahren zum Schutz von Windkraftanlagen
CN103236666A (zh) * 2013-04-02 2013-08-07 国家电网公司 输电线路差异化防雷方法
CN103915810A (zh) * 2014-04-17 2014-07-09 国家电网公司 500kV线路JG型杆塔的防雷保护方法
WO2023238290A1 (ja) * 2022-06-08 2023-12-14 日本電信電話株式会社 充電装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008044488A1 (fr) * 2006-10-10 2008-04-17 Orient Instrument Computer Co., Ltd. Dispositif d'attraction de la foudre, dispositif de protection contre la foudre, systeme de prevention contre la foudre, appareil et systeme utilisant la puissance electrique de la foudre, generateur d'energie oelienne et systeme de production d'energie eolienne
DE102008002961A1 (de) 2007-07-24 2009-01-29 General Electric Co. Systeme und Verfahren zum Schutz von Windkraftanlagen
CN103236666A (zh) * 2013-04-02 2013-08-07 国家电网公司 输电线路差异化防雷方法
CN103915810A (zh) * 2014-04-17 2014-07-09 国家电网公司 500kV线路JG型杆塔的防雷保护方法
WO2023238290A1 (ja) * 2022-06-08 2023-12-14 日本電信電話株式会社 充電装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4695482B2 (ja) 風車ブレードの誘雷方法及び誘雷装置、風力発電装置の避雷方法及び避雷装置
CN101233317B (zh) 风力涡轮机的雷电保护系统
ES2743101T3 (es) Sistema de protección contra rayos para aerogeneradores
EP2545277B1 (en) Wind turbine blade with lightning protection system
JP5657597B2 (ja) 風力発電システム
KR20120120195A (ko) 풍력 발전기용 번개 보호 시스템 및 번개 보호 시스템을 갖는 풍력 발전기
ES2396909B1 (es) Pararrayos desionizante de carga electrostática para protección de las palas de aerogeneradores eólicos
JP2019138261A (ja) 風力発電装置の避雷性検査方法
US20160290321A1 (en) Wind power generation system
Yokoyama Lightning protection of wind turbine generation systems
KR20100115139A (ko) 풍력발전기의 낙뢰 보호 장치
US20170121036A1 (en) Ground station for airborne wind turbine
CN101207270A (zh) 风力发电防雷系统
JP2004342518A (ja) 誘雷方法、誘雷装置、風力発電装置における避雷方法及び風力発電装置
JP4595086B2 (ja) 風車ブレード用避雷システムを有する風力発電装置
JP4598636B2 (ja) 風力発電装置及び風力発電設備
JP2007100571A (ja) 風力発電機の落雷保護装置
JP4931142B2 (ja) 風力発電装置
CN110771595B (zh) 一种高压线塔内部自摇摆式驱鸟装置
CN211456214U (zh) 一种人工引雷装置
JP6443996B2 (ja) 風力発電装置用ブレード
JP2005048765A (ja) 風力発電装置
WO2008044488A1 (fr) Dispositif d'attraction de la foudre, dispositif de protection contre la foudre, systeme de prevention contre la foudre, appareil et systeme utilisant la puissance electrique de la foudre, generateur d'energie oelienne et systeme de production d'energie eolienne
JP2003282295A (ja) 風力発電装置の避雷装置
Shindo et al. Lightning risk on wind turbine generator systems

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20051227

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080625

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080708

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081104