JP2007170513A - ボールねじ装置の支持構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】危険速度を越えて高速運転される送りねじ装置において、十分な強度を有すると共にナットの支持構造を小型化する手段を提供する。
【解決手段】軸直角方向に取付面21が形成されたフランジ部7を有するナット5と、ナット5にボール6を介して螺合するねじ軸3とを備えたボールねじ装置1の支持構造30において、フランジ部7の取付面21に対向する移動体18の固定面22との間に、表裏に互いに平行な摺動面が形成された摺動板23を複数配置し、フランジ部7を圧縮コイルバネ27により移動体18の方向に押圧して固定面22と取付面21との間に複数の摺動板23を挟持させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高速で運転される送りねじ装置に用いられるボールねじ装置の支持構造に関する。
一般に、送りねじ装置は、ボールねじ装置の長尺のねじ軸を回転させることによってねじ軸とナットとを相対的に軸方向に移動させるものであるが、ねじ軸を高速で回転させてその回転速度がねじ軸の固有振動数に近づくと共振現象が生じ、大きな振動が発生して運転不能になる場合があり、送りねじ装置の高速化のための障害の一つになっている。
この危険速度の回避のために、従来の送りねじ装置は、ナットにボールを介して螺合するボールねじ装置のねじ軸の軸方向と平行な案内レールを基台に設置し、案内レールに直線往復移動可能に支持された門型の移動体の中央部に設けられたナット取付部材に、ナットのフランジ部に軸直角方向に形成された取付面を合せて設置し、ナット取付部材と移動体とを連結端部を極端に薄肉にした薄板状の平行バネで連結して、軸方向にはリジッドに、上下方向には柔軟に支持すると共に、平行バネの振幅方向に配置したオイルダンパ等の振動吸収部材を移動体に設置し、ナットの上下方向の振動を吸収してボールねじ装置の危険速度を乗越えさせている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平4−29661号公報(主に第3頁左上欄−右下欄、第1図)
しかしながら、上述した従来の技術においては、ナットを取付けたナット取付部材と移動体とを連結端部を極端に薄肉にした薄板状の平行バネで上下方向に柔軟に支持しているため、危険速度を通過するときの振動によって連結端部が破損する虞があるという問題がある。
また、振動吸収部材を平行バネの振幅方向に配置して移動体に設置しているため、振動吸収部材の設置場所に制約があり、ナットの支持構造が大型化するという問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、十分な強度を有すると共にナットの支持構造を小型化する手段を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、軸直角方向に取付面が形成されたフランジ部を有するナットと、該ナットにボールを介して螺合するねじ軸とを備えたボールねじ装置の支持構造において、前記フランジ部の取付面に対向する固定面が形成されたナット取付部材と、表裏に互いに平行な摺動面を有する板状部材と、前記フランジ部を前記ナット取付部材の方向に押圧する弾性部材とを設け、該弾性部材により、前記固定面と取付面との間に、複数の前記板状部材を挟持したことを特徴とする。
これにより、本発明はねじ軸の危険速度付近で生じる振幅の振動エネルギを、ナット取付部材の固定面に直接取付けた複数の板状部材の摺動面間の摺動により吸収することができ、支持構造の小型化を図ることができると共に、危険速度の通過時の強度を確保した支持構造を得ることができるという効果が得られる。
以下に、図面を参照して本発明によるボールねじ装置の支持構造の実施例について説明する。
図1は実施例1の支持構造の部分断面を示す説明図、図2は実施例1の送りねじ装置の断面を示す説明図、図3は実施例1の支持構造の構成を示す説明図である。
図1において、1はボールねじ装置であり、外周面に略半円弧状断面形状の軸軌道溝2が所定のリードで螺旋状に形成されたねじ軸3と、円筒状部材の内周面に軸軌道溝2と対向する略半円弧状断面形状のナット軌道溝4が軸軌道溝2と同じリードで形成されたナット5とを、図示しないリターンチューブ等の連通路を経由してボールねじ装置1内を循環する鋼球等のボール6を介して螺合させて構成され、ねじ軸3を回転させることによってボール6が循環しながらナット5を軸方向に移動させる機能を有している。
7はフランジ部であり、ナット5の外周部の一方の端部に外周面5aから半径方向外側に延在して設けられており、ナット5を取付けるための取付ボルト8が挿入される取付ボルト穴7aがフランジ部7を軸方向に貫通して複数形成されている。
本実施例の取付ボルト穴7aは、図3に2点鎖線で示すように円周方向に3箇所、所定の角度ピッチ(120度)で形成されている。
図2において、11は送りねじ装置である。
12は送りねじ装置11の基台であり、ボールねじ装置1のねじ軸3の両端部を回転可能に支持する玉軸受等の転がり軸受13を取付ける軸受支持台14が立設され、その一方の端部には正逆回転可能に構成された駆動装置としてのサーボモータ等のモータ15を設置する駆動装置設置板16が立設されている。
また、モータ15の回転軸15aとねじ軸3の一端とは、カップリング17により連結されており、モータ15がねじ軸3を正逆方向に回転させることにより、ナット5がねじ軸3上を直線的に往復移動する。
18はナット取付部材としての移動体であり、ナット5の外周面5aを所定の隙間を介して遊嵌する嵌合穴18aが形成されており、その上面18bに図示しない工作機械の工具台等の移動対象物が設置される。
なお、移動体18は、基台12にねじ軸3の軸方向と平行に、図2の紙面の直交方向に配置された図示しない案内レールにより直線移動可能に支持されており、ねじ軸3の回転に伴うナット5の連れ回りを防止している。
図1において、21は取付面であり、フランジ部7の移動体18側に、ねじ軸3の軸芯が鉛直線となる面(軸直角方向の面という。)として形成されている。
22は固定面であり、取付面21と対向する取付面21に平行な面として移動体18に形成されており、取付ボルト8を螺合させるねじ穴22aがフランジ部7の取付ボルト穴7aと同じピッチ円直径上に同じ角度ピッチで形成されている。
23は板状部材としての摺動板であり、鋼や黄銅、青銅等の金属材料からなる板材で、その表裏の平面が互いに平行な合せ面24として機能するドーナツ板状部材であって、その外径は、フランジ部7の外周面の直径より小さく形成され、その中央部には図3に示すようにナット5の外周面5aを挿通させるナット挿通穴25が形成され、その周囲には取付ボルト8を挿通させるボルト挿通穴26がフランジ部7の取付ボルト穴7aと同じピッチ円直径上に同じ角度ピッチで形成されており、取付面21と固定面22との間に互いの合せ面24を重ね合わせて複数配置される。
27は弾性部材としての圧縮コイルバネであり、比較的高いバネ定数で形成されており、取付ボルト8を挿通したワッシャ28とフランジ部7の取付面21とは反対側の面との間に配置される。
本実施例の支持構造30は、上記の取付面21と固定面22との間に複数の摺動板23(本実施例では5枚)を重ね合わせて配置し、ナット5の外周面5aを移動体18の嵌合穴18aに挿入しながら、取付ボルト穴7aおよびボルト挿通穴26に、ワッシャ28および圧縮コイルバネ27を挿通させた取付ボルト8を挿入し、固定面22に形成されたねじ穴22aに取付ボルト8を所定の締付トルクで締付けて組立てられる。
これにより、フランジ部7が圧縮コイルバネ27により移動体18の方向に押圧され、重ね合わされた摺動板23がフランジ部7の取付面21と移動体18の固定面22との間に挟持される。
このようにしてナット5が支持構造30を介して移動体18に取付けられ、移動体18がナット5の移動に伴って軸方向に移動すると共に、摺動板23の表裏の合せ面24が支持構造30における摺動面として機能する。
このような支持構造30に支持されたボールねじ装置1のねじ軸3が高速で回転し、その回転速度が危険速度に近づくと、ねじ軸3の振幅の増大に伴って摺動板23同士の合せ面24(摺動面)の間で摺動が生じ、その摩擦損失により危険速度付近で生じる振幅の振動エネルギを吸収してねじ軸3の振幅の拡大を抑制し、ボールねじ装置1の高速運転におけるねじ軸3の危険速度を安全に通過させてボールねじ装置1の危険速度を越えた高速回転による運転が可能になる。
このように、本実施例の支持構造30は、ボールねじ装置1のナット5を、移動体18の固定面22に圧縮コイルバネ27により押圧された複数の摺動板23を介して取付ボルト8により固定するので、平行バネやオイルダンパ等を用いなくとも、ねじ軸3の危険速度付近で生じる振幅の振動エネルギを、複数の摺動板23の互い摺動よる摩擦損失により吸収してねじ軸3の振幅の拡大を抑制することができ、ナット4の支持構造を小型化することができる。
また、取付ボルト8により支持構造30を移動体18の固定面22に固定するので、極端に薄肉にした薄板状の平行バネ等を用いることが不要になり、支持構造30の強度を十分に確保して危険速度を通過するときの振動による破損を防止することができる。
以上説明したように、本実施例では、ナットのフランジ部に軸直角方向に形成された取付面と、これに対向する移動体の固定面との間に、互いに平行な摺動面を有する複数の摺動板を圧縮コイルバネにより挟持するようにしたことによって、ねじ軸の危険速度付近で生じる振幅の振動エネルギを、移動体の固定面に直接取付けた複数の摺動板の互い摺動により吸収することができ、支持構造の小型化を図ることができると共に、危険速度の通過時の強度を確保した支持構造を得ることができる。
なお、本実施例においては、弾性部材は圧縮コイルバネであるとして説明したが、弾性部材は前記に限らず、皿バネ等であってもよい。弾性部材を皿バネとすれば、弾性部材のバネ定数を更に高めることができ、送りねじ装置における位置決め精度の向上を図ることができる。
また、本実施例においては、板状部材としての摺動板23は、その表裏の合せ面24が平行な平面であるとして説明したが、板状部材は図4に示すように摺動板23の表裏のあわせ面23aの一方(例えばおもて面)に、摺動板23の直径方向に沿って平行に、かつナット挿通穴25を挟んで等配に配置された凹溝33を形成し、他方(例えば裏面)に凹溝33と直交する方向で、重なり合う他の摺動板23の凹溝に嵌合する凸条34を形成し、その凹溝33に凸条34を嵌合させて摺動板23を重ね合わせるようにしてもよい。
この場合に、取付面21に押圧される側および固定面22に押圧される側の合せ面24は上記と同様に平面とされる。
このようにすれば、上記と同様の効果が得られる他、合せ面24の回転方向の滑りによるナット5の位相の変化を抑制することができる。
また、本実施例の板状部材を、図5に示すように、上記と同様の金属材料でボルト挿通穴26を内径とした平ワッシャ状の摺動ワッシャ36としてもよい。この場合に摺動ワッシャ36の外径は、取付ボルト8により固定面22に取付けたときに、各取付ボルト8により取付けられた摺動ワッシャ36の内接円の直径がナット5の外周面5aの直径より大きくなるように設定する。このようにしても上記と同様の効果を得ることができる。
図6は実施例2の支持構造の部分断面を示す説明図である。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
図6に示す本実施例の支持構造30は、上記実施例1の図1に示す摺動板23と同様の摺動板23を取付面21と固定面22の間に取付ボルト8により締結して構成され、その取付ボルト8の頭部とねじ部との間の首下部40の直径がねじ部の谷径より小さく形成されており、この細長く形成された首下部40が本実施例の弾性部材として機能する。
なお、本実施例の取付ボルト8の頭部とねじ部の形状は、上記実施例1と同様である。
このように、首下部40を細長くして、取付ボルト8を所定の締付トルクで締付け、首下部40を引張応力状態として用いれば、つまり取付ボルト8をテンションボルトとして用いれば、首下部40の材料の弾性係数にその長さを乗じた値がバネ定数となり、非常に高いバネ状数を有する弾性部材とすることができ、軸方向の位置決め精度を向上させることができる。
このことは移動体18に設置する移動対象物の重量が重い場合において、高い位置決め精度が要求されるときに特に有用である。
この場合において、取付ボルト8の設置前に一旦首下部40に弾性限度より大きく降伏点より小さい応力を負荷して塑性変形を生じさせ、その後に所定の締付トルクで締付けるようにするとよい。このようにすれば首下部40の比例限度を高めて弾性部材として機能する範囲を拡大することができるからである。
以上説明したように、本実施例では、上記実施例1と同様の効果に加えて、取付ボルトの首下部を細長くしてテンションボルトとし、その首下部を弾性部材として用いるようにしたことによって、支持構造の弾性部材を非常に高いバネ定数とすることができ、送りねじ装置における軸方向の位置決め精度を向上させることができる。
図7は実施例3の支持構造の部分断面を示す説明図である。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
図7に示す本実施例のナット5のフランジ部7は、実施例1のフランジ部7から取付ボルト穴7aが省略されており、移動体18側に取付面21が設けられた円盤状に形成されている。
図7において、42は摺動板であり、実施例1の摺動板23と同様の金属材料で形成され、実施例1の摺動板23からボルト挿通穴26が省略されたナット挿通穴25を内径とするドーナツ板状に形成されている。
43は弾性部材としてのクランプであり、バネ鋼等の細長い板材を曲折してコの字状に形成され、その移動体18側の端部は摺動板42側に巻込まれてフック部44が形成され、その反対側の端部は直角に折り曲げられて押圧部45が形成されており、フランジ部7の円周方向に少なくとも3箇所、等配(本実施例では角度ピッチ120度で3箇所)に配置される。
また、押圧部45には押圧ボルト46が螺合するねじ穴45aが設けられている。
47は係合溝であり、固定面22側の半径方向内側に、フランジ部7の外周面の直径と同等の直径の外周面を有する段部47aが形成されたL字状断面を有する円周方向の円環溝であって、その段部47aにはクランプ43のフック部44の先端を係合する係合面48が固定面22と平行に形成されている。
本実施例の支持構造30は、取付面21と固定面22との間に複数の摺動板42(本実施例では5枚)を重ね合わせて配置し、ナット5の外周面5aを移動体18の嵌合穴18に挿入しながら、3つのクランプ43のフック部44の先端を係合溝47の係合面48に引掛け、押圧部45のねじ穴45aに螺合させた押圧ねじ46を捻じ込んでその先端をフランジ部7の取付面21とは反対側の面に仮止めし、120度等配に配置した後に押圧ねじ46を所定の締付トルクで締付けて組立てられる。
これにより、フランジ部7がクランプ43に生じる張力により移動体18の方向に押圧され、重ね合わされた摺動板42がフランジ部7の取付面21と移動体18の固定面22との間に挟持される。
このようにして、ナット5が支持構造30を介して移動体18に取付けられ、移動体18がナット5の移動に伴って軸方向に移動すると共に、摺動板42の表裏の合せ面24が実施例1と同様に支持構造30における摺動面として機能する。
このように、弾性部材としてクランプ43を用いるようにしても、上記実施例1と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施例においては、クランプのフック部を係合溝に係合させるとして説明したが、係合溝と同様の断面形状を有する係合穴を所定の角度ピッチで形成するようにし、これにフック部を-係合させるようにしてもよい。
図8は実施例4の支持構造の部分断面を示す説明図である。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
図8に示す本実施例の支持構造30は、実施例1の支持構造30と同様であるが、その取付ボルト8の首下の直径は、実施例1の取付ボルト8に比べて細く形成されている。
図8において、50はナット取付部材としてのアダプタであり、合金鋼等の鋼材で、フランジ部7の外周面の直径より大きい直径の外周面と、移動体18の嵌合穴18aの直径と同等の直径の嵌合穴50aを有する比較的厚さの厚いドーナツ板状部材であって、移動体18に取付けられたときにフランジ部7の取付面21に対向する取付面21に平行なアダプタ50の一の面が本実施例の固定面22として機能する。
アダプタ50の固定面22には、その外径と、フランジ部7の外周面の直径と同等の直径との間に、アダプタ50を移動体18に固定する固定ボルト51が挿入される固定ボルト穴52が少なくとも3箇所形成され、その半径方向内側には取付ボルト8を螺合させるねじ穴22aが実施例1と同様に形成されている。
本実施例の移動体18のアダプタ5の設置面53には、固定ボルト51を螺合させるねじ穴53aが、アダプタ50の固定ボルト穴52と同じピッチ円直径上に同じ角度ピッチで形成されている。
本実施例の支持構造30は、実施例1と同様にして、ナット5の外周面5aをアダプタ50の嵌合穴50aに挿入しながらその固定面22上に組立てられ、組立てられた支持構造組立体のナット5の外周面5aを移動体18の嵌合穴18aに挿入しながら、アダプタ50の固定ボルト穴52に、固定ボルト51を挿入し、移動体18の設置面53に形成されたねじ穴53aに固定ボルト51を所定の締付トルクで締付けて固定する。
これにより、支持構造30が実施例1と同様に機能すると共に、支持構造を組付けた支持構造組立体を移動体18に固定ボルト51により締結して固定するので、予め支持構造組立体を準備しておくことが可能になり、送りねじ装置11への支持構造30の装着を容易にして送りねじ装置11の組立作業の簡素化を図ることができる。
以上説明したように、本実施例では、上記実施例1と同様の効果に加えて、固定面を形成したアダプタを設けたことによって、支持構造を組付けた支持構造組立体を予め準備しておくことが可能になり、送りねじ装置の組立作業の簡素化を図ることができる。
なお、本実施例においては、実施例1の支持構造を用いた場合を例に説明したが、実施例2および実施例3の支持構造を用いた場合も同様である。
図9は実施例5の送りねじ装置の断面を示す説明図である。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
図9に示す本実施例の支持構造30は、実施例1の図1に示す支持構造30と同様である。
図9において、61は送りねじ装置である。
62は送りねじ装置61の基台であり、ナット5の外周面5aを所定の隙間を介して遊嵌する嵌合穴63aが形成されたナット取付部材としてのナット固定台63が立設成形されており、そのナット固定台63のフランジ部7の取付面21に対向する取付面21に平行な面が本実施例の固定面22として機能する。
なお、本実施例のナット固定台63の固定面22には、図示は省略したが実施例1と同様に取付ボルト8を螺合させるねじ穴22aが形成されている。
65は移動体であり、ボールねじ装置1のねじ軸3の両端部を回転可能に支持する転がり軸受13を取付ける軸受支持台14が立設され、その上面65aの一方の端部にはモータ15を設置する駆動装置設置台66がボルト等により固定されている。
また、モータ15の回転軸15aには歯付プーリ67aが取付けられており、ねじ軸3の一端に取付けられた歯付プーリ67bとの間に掛渡された無端の歯付ベルト68を介してモータ15の回転がねじ軸3に伝達され、モータ15によりねじ軸3を正逆方向に回転させることにより、基台62に固定されたナット5に対してねじ軸3がその軸方向に直線的に往復移動する。
なお、本実施例の移動対象物は、移動体65の上面65aの駆動装置設置台66の設置領域を除く領域に設置される。
また、移動体65は、基台62にねじ軸3の軸方向と平行に、図9の紙面の直交方向に配置された図示しない案内レールにより直線移動可能に支持されており、ねじ軸3の回転に伴う移動体65の回転を防止している。
本実施例の支持構造30は、実施例1と同様にして、ナット5の外周面5aを基台62に形成されたナット固定台63の嵌合穴63aに挿入しながらその固定面22上に組立てられる。
このように構成しても、上記実施例1と同様に、平行バネやオイルダンパ等を用いなくとも、移動台65に設けたねじ軸3の危険速度付近で生じる振幅の振動エネルギを、基台62のナット固定台63に設けた支持構造30の複数の摺動板23の互い摺動よる摩擦損失により吸収してねじ軸3の振幅の拡大を抑制することができ、ナット4の支持構造を小型化することができる。
また、取付ボルト8により支持構造30を基台62に設けた固定面22に固定するので、極端に薄肉にした薄板状の平行バネ等を用いることが不要になり、支持構造30の強度を十分に確保して危険速度を通過するときの振動による破損を防止することができる。
以上説明したように、本実施例では、支持構造を基台のナット固定台に設けた固定面に取付けるようにたことによって、上記実施例1と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施例においては、実施例1の支持構造を用いた場合を例に説明したが、実施例2および実施例3の支持構造、並びに実施例4の支持構造組立体を用いた場合も同様である。
上記各実施例においては、板状部材としての摺動板や摺動ワッシャを金属材料で形成するとして説明したが、板状部材を形成する材料は前記に限らず、セラミック材料等の無機材料であってもよい。板状部材をセラミック材料で形成すれば、摺動面の摺動に伴う発熱に対する耐焼付き性を向上させることができる。
または、板状部材を優れた自己潤滑性を有するポリテトラフルオロエチレン等の樹脂材料で形成するようにしてもよい。このようすれば、摺動面間の滑りの発生を促進させて摩擦損失による振動エネルギの吸収効率を向上させることが可能になる。
また、上記各実施例においては、板状部材としての摺動板や摺動ワッシャは金属材料のまま用いるとして説明したが、板状部材の摺動面に、二硫化モリブデンやポリテトラフルオロエチレン等の固体潤滑剤、または極圧添加剤入のグリースやオイル等の油脂剤等の潤滑性を有する材料をコーティング等して表面処理を施すようにしてもよい。このような表面処理を施せば、摺動面間の滑りの発生を促進させて摩擦損失による振動エネルギの吸収効率を向上させることが可能になる。
更に、上記各実施例においては、連通路をリターンチューブ式とした循環方式を用いたボールねじ装置に本発明を適用した場合を例に説明したが、連通路は前記に限らず、連通路をこま式やエンドキャップ式、デフレクタ式等とした循環方式のボールねじ装置に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。
更に、上記各実施例においては、本発明の支持機構を、ボールねじに適用した場合を例に説明したが、台形ねじに代表される滑りねじや、ローラねじ等を用いた他の送りねじ装置に適用しても上記と同様の効果を得ることができる。
実施例1の支持構造の部分断面を示す説明図 実施例1の送りねじ装置の断面を示す説明図 実施例1の支持構造の構成を示す説明図 実施例1の摺動板の他の形態を示す説明図 実施例1の支持構造の他の構成を示す説明図 実施例2の支持構造の部分断面を示す説明図 実施例3の支持構造の部分断面を示す説明図 実施例4の支持構造の部分断面を示す説明図 実施例5の送りねじ装置の断面を示す説明図
符号の説明
1 ボールねじ装置
2 軸軌道溝
3 ねじ軸
4 ナット軌道溝
5 ナット
5a 外周面
6 ボール
7 フランジ部
7a 取付ボルト穴
8 取付ボルト
11、61 送りねじ装置
12、62 基台
13 転がり軸受
14 軸受支持台
15 モータ
15a 回転軸
16 駆動装置設置板
17 カップリング
18、65 移動体
18a、50a、63a 嵌合穴
18b、65a 上面
21 取付面
22 固定面
22a、47a、53a ねじ穴
23、42 摺動板
24 合せ面
25 ナット挿通穴
26 ボルト挿通穴
27 圧縮コイルバネ
28 ワッシャ
30 支持構造
33 凹溝
34 凸条
36 摺動ワッシャ
40 首下部
43 クランプ
44 フック部
45 押圧部
46 押圧ボルト
47 係合溝
47a 段部
48 係合面
50 アダプタ
51 固定ボルト
52 固定ボルト穴
53 設置面
63 ナット固定台
66 駆動装置設置台
67a、67b 歯付プーリ
68 歯付ベルト

Claims (7)

  1. 軸直角方向に取付面が形成されたフランジ部を有するナットと、該ナットにボールを介して螺合するねじ軸とを備えたボールねじ装置の支持構造において、
    前記フランジ部の取付面に対向する固定面が形成されたナット取付部材と、表裏に互いに平行な摺動面を有する板状部材と、前記フランジ部を前記ナット取付部材の方向に押圧する弾性部材とを設け、
    該弾性部材により、前記固定面と取付面との間に、複数の前記板状部材を挟持したことを特徴とするボールねじ装置の支持構造。
  2. 請求項1において、
    前記板状部材の摺動面に、潤滑性を有する表面処理を施したことを特徴とするボールねじ装置の支持構造。
  3. 請求項1において、
    前記板状部材を、自己潤滑性を有する樹脂材料で形成したことを特徴とするボールねじ装置の支持構造。
  4. 請求項1または請求項2において、
    前記板状部材を、セラミック材料で形成したことを特徴とするボールねじ装置の支持構造。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項において、
    前記ナット取付部材を、送りねじ装置の移動体としたことを特徴とするボールねじ装置の支持構造。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項において、
    前記ナット取付部材を、送りねじ装置の移動体に固定されるアダプタとしたことを特徴とするボールねじ装置の支持構造。
  7. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項において、
    前記ナット取付部材を、送りねじ装置の基台に形成されたナット固定台としたことを特徴とするボールねじ装置の支持構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009144730A (ja) * 2007-12-11 2009-07-02 Jtekt Corp ボールねじ装置
JP2010014309A (ja) * 2008-07-02 2010-01-21 Nippon Steel Corp 耐火物の目地の施工方法、及び耐火物の目地構造
JP2019015318A (ja) * 2017-07-05 2019-01-31 日本精工株式会社 ボールねじ

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