JP2007170263A - 燃料供給ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】フィードポンプで汲み上げられ移送された燃料中に含まれる異物を捕集して、調量弁やポンプ本体の損傷や詰まりを防止することができる燃料供給ポンプを提供する。
【解決手段】燃料の圧力を上昇させて供給するポンプ本体と、ポンプ本体に移送する燃料の量を調整するための調量弁と、燃料を調量弁に移送するためのフィードポンプと、ポンプ本体を保持するとともに当該ポンプ本体を内燃機関に固定するためのフランジ部と、を備えた燃料供給ポンプであって、フィードポンプと調量弁との間をつなぐ燃料通路に、燃料フィルタを介在させることを特徴とする。
【選択図】図4
【解決手段】燃料の圧力を上昇させて供給するポンプ本体と、ポンプ本体に移送する燃料の量を調整するための調量弁と、燃料を調量弁に移送するためのフィードポンプと、ポンプ本体を保持するとともに当該ポンプ本体を内燃機関に固定するためのフランジ部と、を備えた燃料供給ポンプであって、フィードポンプと調量弁との間をつなぐ燃料通路に、燃料フィルタを介在させることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、燃料供給ポンプに関し、特に、内燃機関のコモンレールシステムに用いられる燃料供給ポンプに関する。
従来、ディーゼルエンジン等の内燃機関において、高圧の燃料を効率良く噴射させたり、排気ガスの清浄化を図ったりするために、蓄圧器(コモンレール)を用いた蓄圧式燃料噴射システムが各種提案されている。
このような蓄圧式燃料噴射システムに用いられる燃料供給ポンプとして、ポンプ本体と、フィードポンプと、調量弁とを備えた燃料供給ポンプがある。かかる燃料供給ポンプは、燃料タンク内の燃料(軽油)をフィードポンプによって圧送するとともに、圧送された燃料は、供給量の調整を行う調量弁をさらに経由して、ポンプ本体に供給される構成である。また、かかる構成の燃料供給ポンプに用いられるフィードポンプは、例えば、ギヤポンプ構造からなり、ポンプ本体を駆動させるカムに挿通されたドライブシャフトの端部に取付けられ、ギヤの駆動によって、カム軸と直結又は適当なギヤ比を介して駆動されている。
このような蓄圧式燃料噴射システムに用いられる燃料供給ポンプとして、ポンプ本体と、フィードポンプと、調量弁とを備えた燃料供給ポンプがある。かかる燃料供給ポンプは、燃料タンク内の燃料(軽油)をフィードポンプによって圧送するとともに、圧送された燃料は、供給量の調整を行う調量弁をさらに経由して、ポンプ本体に供給される構成である。また、かかる構成の燃料供給ポンプに用いられるフィードポンプは、例えば、ギヤポンプ構造からなり、ポンプ本体を駆動させるカムに挿通されたドライブシャフトの端部に取付けられ、ギヤの駆動によって、カム軸と直結又は適当なギヤ比を介して駆動されている。
このような燃料供給ポンプに供給される燃料において、燃料中に塵埃や金属片等の異物が混入していると、燃料供給ポンプやその他の部材において損傷や詰まりの原因となる場合がある。そこで、図11に示すように、燃料供給ポンプ310を含む燃料供給システム300において、燃料供給ポンプ310のフィードポンプ313と燃料タンク353との間に、フィルタ351を介在させた燃料供給システム300が開示されている(特許文献1参照)。
特開2005−139928号公報 (図1及び図2)
しかしながら、特許文献1に開示された燃料供給システムは、燃料タンク内に存在する塵埃等の異物が、フィードポンプ側に流入することを防ぐことはできるものの、フィードポンプや途中の燃料通路内に異物が存在する場合には、当該異物が調量弁に流入してしまい、調量弁が破損するおそれがあった。すなわち、図12に示すように、燃料供給ポンプ310において、フィードポンプ313を通過した後、調量弁317に流入するまでの間に、燃料フィルタが存在しないために、フィードポンプを構成するギヤが磨耗したり、製造時に排気通路を形成した際に成形面を処理しきれず金属片が残ってしまったりすることにより発生した異物が調量弁に流入してしまうおそれがあった。
そこで、本発明の発明者らは鋭意検討した結果、フィードポンプと調量弁との間をつなぐ燃料通路に燃料フィルタを介在させることにより、このような問題を防止できることを見出した。すなわち、本発明は、フィードポンプよりも下流側に備えられた調量弁やポンプ本体等に対して異物が流入することによる、損傷や詰まりに起因した動作不良を防ぐことを提供することを目的とする。
本発明によれば、燃料の圧力を上昇させて供給するポンプ本体と、ポンプ本体に移送する燃料の量を調整するための調量弁と、燃料を調量弁に移送するためのフィードポンプと、ポンプ本体を保持するとともに当該ポンプ本体を内燃機関に固定するためのフランジ部と、を備えた燃料供給ポンプであって、フィードポンプと調量弁との間をつなぐ燃料通路に、燃料フィルタを介在させることを特徴とする燃料供給ポンプが提供され、上述した問題を解決することができる。
また、本発明の燃料供給ポンプを構成するにあたり、フィードポンプから供給された燃料を調量弁に移送するための燃料通路を、フランジ部の内部に備えるとともに、燃料フィルタを、フランジ部に備えることが好ましい。
また、本発明の燃料供給ポンプを構成するにあたり、燃料フィルタを、フランジ部の一面側に設けられた孔部に圧入するとともに、当該フランジ部とポンプ本体とによって狭持することにより固定することが好ましい。
また、本発明の燃料供給ポンプを構成するにあたり、燃料フィルタは実質的に円柱形状をなし、燃料は円柱形状の円柱軸方向から流入するとともに、円柱軸と交差する側面方向に流出することが好ましい。
また、本発明の燃料供給ポンプを構成するにあたり、フランジ部とポンプ本体の間における孔部の周辺部に、燃料の漏れを防ぐためのシールリングを備えることが好ましい。
また、本発明の燃料供給ポンプを構成するにあたり、フィードポンプから調量弁に移送する際の余剰の燃料を燃料タンクに還流させるためのオーバーフローバルブをさらに備え、燃料フィルタの下流側において、調量弁側とオーバーフローバルブ側とに分流させることが好ましい。
本発明によれば、フィードポンプと調量弁との間に燃料フィルタを介在させることにより、フィードポンプやフィードポンプ下流側の燃料通路内に異物が存在する場合であっても、当該異物がフィードポンプよりも下流側の調量弁やポンプ本体等に流入することを防止することができる。また、当該燃料フィルタをフランジ部に備えることにより、従来の燃料供給ポンプの設計を大きく変更することなく、燃料フィルタを配置することができる。さらに、ポンプ本体とフランジ部とで燃料フィルタを狭持させることにより、比較的簡易な構成で、所定の燃料フィルタを固定配置することができる。
以下、図面を参照して、本発明の燃料供給ポンプに関する実施形態について具体的に説明する。ただし、かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
本発明の実施の形態は、燃料の圧力を上昇させて供給するポンプ本体と、ポンプ本体に移送する燃料の量を調整するための調量弁と、燃料を調量弁に移送するためのフィードポンプと、ポンプ本体を保持するとともに当該ポンプ本体を内燃機関に固定するためのフランジ部と、を備えた燃料供給ポンプである。かかる燃料供給ポンプは、フィードポンプと調量弁との間をつなぐ燃料通路に、燃料フィルタを介在させることを特徴とする。
以下、かかる燃料供給ポンプを、それぞれの部材ごとに分けて、具体的に説明する。
以下、かかる燃料供給ポンプを、それぞれの部材ごとに分けて、具体的に説明する。
1.燃料供給ポンプの基本的構成
本実施形態の燃料供給ポンプ10は、例えば、図1及び図2に示すように構成することができる。すなわち、燃料供給ポンプ10は、基本的に、ポンプ本体20と、調量弁17と、フィードポンプ13と、フランジ部11とを備えている。ここで、図1は、燃料供給ポンプ10の一部を切り欠いて示す断面図であり、図2(a)は、図1の燃料供給ポンプ10をドライブシャフト31の軸方向に沿って一部切り欠いた断面図であり、図2(b)は、図2(a)中のAA断面を矢印方向に見た断面図である。
なお、この燃料供給ポンプ10の例では、ポンプハウジング21内に、三組のプランジャ23及び燃料加圧室25を備えているが、この数は特に制限されるものではなく、二組としたりあるいは四組以上としたりすることもできる。
本実施形態の燃料供給ポンプ10は、例えば、図1及び図2に示すように構成することができる。すなわち、燃料供給ポンプ10は、基本的に、ポンプ本体20と、調量弁17と、フィードポンプ13と、フランジ部11とを備えている。ここで、図1は、燃料供給ポンプ10の一部を切り欠いて示す断面図であり、図2(a)は、図1の燃料供給ポンプ10をドライブシャフト31の軸方向に沿って一部切り欠いた断面図であり、図2(b)は、図2(a)中のAA断面を矢印方向に見た断面図である。
なお、この燃料供給ポンプ10の例では、ポンプハウジング21内に、三組のプランジャ23及び燃料加圧室25を備えているが、この数は特に制限されるものではなく、二組としたりあるいは四組以上としたりすることもできる。
2.フィードポンプ
フィードポンプ13は、燃料タンク(図示せず)内の燃料を調量弁17に対して移送するための部位である。このフィードポンプ13は、例えば、ドライブシャフト31の端部に取付けられた駆動ギヤ33と、駆動ギヤ33と連結された従動ギヤ35とを含むギヤポンプ構造からなり、ドライブシャフト31の回転駆動によって、カム軸と直結又は適当なギヤ比を介して駆動されている。このフィードポンプ13が駆動することにより、負圧を利用して、燃料を燃料タンクから吸い込み、調量弁17に対して移送する。
また、フィードポンプ13と、燃料タンク(図示せず)との間には、プレフィルタ(図示せず)が介在されている。これによって、燃料タンク内の燃料に異物が混入している場合に、それらの異物が燃料供給ポンプ10内に流れ込まないように、一次的に捕集することができる。
フィードポンプ13は、燃料タンク(図示せず)内の燃料を調量弁17に対して移送するための部位である。このフィードポンプ13は、例えば、ドライブシャフト31の端部に取付けられた駆動ギヤ33と、駆動ギヤ33と連結された従動ギヤ35とを含むギヤポンプ構造からなり、ドライブシャフト31の回転駆動によって、カム軸と直結又は適当なギヤ比を介して駆動されている。このフィードポンプ13が駆動することにより、負圧を利用して、燃料を燃料タンクから吸い込み、調量弁17に対して移送する。
また、フィードポンプ13と、燃料タンク(図示せず)との間には、プレフィルタ(図示せず)が介在されている。これによって、燃料タンク内の燃料に異物が混入している場合に、それらの異物が燃料供給ポンプ10内に流れ込まないように、一次的に捕集することができる。
3.調量弁
調量弁17は、フィードポンプ13から移送されてきた燃料をポンプ本体20に移送する際に、その燃料量を調整するための部位である。この調量弁17は、例えば、比例制御弁を用いた構成とすることができる。このような調量弁17によって、内燃機関が要求する燃料圧力となるように燃料量を調整し、ポンプ本体20の燃料加圧室25に送り込むことができる。
調量弁17は、フィードポンプ13から移送されてきた燃料をポンプ本体20に移送する際に、その燃料量を調整するための部位である。この調量弁17は、例えば、比例制御弁を用いた構成とすることができる。このような調量弁17によって、内燃機関が要求する燃料圧力となるように燃料量を調整し、ポンプ本体20の燃料加圧室25に送り込むことができる。
4.オーバーフローバルブ
また、燃料供給ポンプ10は、フィードポンプ13と調量弁17とをつなぐ燃料通路の途中から分岐して、調量弁17と並列的に配置されたオーバーフローバルブ(図示せず)を備えることが好ましい。この理由は、調量弁17に移送される燃料の圧力が規定値を超えたり、あるいは、調量弁17に移送される燃料流量が規定量を超えたりする場合に、オーバーフローバルブを介して燃料タンクに還流させることができるためである。
また、オーバーフローバルブ側に流れてきた燃料を、後述するポンプ本体20のカム室21b内に移送し、潤滑油として使用することも好ましい。この理由は、カム室21b内の潤滑油として別途オイル等を供給することなく、燃料を有効活用できるとともに、燃料供給ポンプ全体の大型化や構成の複雑化を防ぐことができるためである。
また、燃料供給ポンプ10は、フィードポンプ13と調量弁17とをつなぐ燃料通路の途中から分岐して、調量弁17と並列的に配置されたオーバーフローバルブ(図示せず)を備えることが好ましい。この理由は、調量弁17に移送される燃料の圧力が規定値を超えたり、あるいは、調量弁17に移送される燃料流量が規定量を超えたりする場合に、オーバーフローバルブを介して燃料タンクに還流させることができるためである。
また、オーバーフローバルブ側に流れてきた燃料を、後述するポンプ本体20のカム室21b内に移送し、潤滑油として使用することも好ましい。この理由は、カム室21b内の潤滑油として別途オイル等を供給することなく、燃料を有効活用できるとともに、燃料供給ポンプ全体の大型化や構成の複雑化を防ぐことができるためである。
5.ポンプ本体
ポンプ本体20は、調量弁17を介して移送されてくる燃料の圧力を上昇させて、コモンレール等に供給するための部位である。このポンプ本体20は、例えば、ポンプハウジング21と、インレットバルブ22と、プランジャ23と、スプリング24と、タペット27と、アウトレットバルブ28と、カム29とを備えた構成とすることができる。
このポンプ本体20は、ポンプハウジング21内の空間において、ドライブシャフト31の回転に伴うカム29の上下動に対応してプランジャ23が往復運動することによって、導入された燃料を加圧するための燃料加圧室25が形成されている。そして、フィードポンプ13から、インレットバルブ22を介して圧送されてきた燃料を、燃料加圧室25において、プランジャ23によって高圧となるように加圧した後、アウトレットバルブ28を介してコモンレール等に供給することができる。
ポンプ本体20は、調量弁17を介して移送されてくる燃料の圧力を上昇させて、コモンレール等に供給するための部位である。このポンプ本体20は、例えば、ポンプハウジング21と、インレットバルブ22と、プランジャ23と、スプリング24と、タペット27と、アウトレットバルブ28と、カム29とを備えた構成とすることができる。
このポンプ本体20は、ポンプハウジング21内の空間において、ドライブシャフト31の回転に伴うカム29の上下動に対応してプランジャ23が往復運動することによって、導入された燃料を加圧するための燃料加圧室25が形成されている。そして、フィードポンプ13から、インレットバルブ22を介して圧送されてきた燃料を、燃料加圧室25において、プランジャ23によって高圧となるように加圧した後、アウトレットバルブ28を介してコモンレール等に供給することができる。
ポンプハウジング21は、プランジャ23、タペット27、カム29等を収容する筐体である。このポンプハウジング21は、例えば、シャフト挿通孔21aと、カム室21bと、カム室21bを中心に放射状に開口する円柱空間21c〜21eを備えた構成とすることができる。また、ポンプハウジング21の円柱空間21c〜21eは、プランジャ23によって大量の燃料を高圧に加圧するための燃料加圧室25の一部を構成する要素となる。
なお、円柱空間の数をはじめとするポンプハウジングの形態は、燃料供給ポンプの種類に対応させて適宜変更することができる。
なお、円柱空間の数をはじめとするポンプハウジングの形態は、燃料供給ポンプの種類に対応させて適宜変更することができる。
また、プランジャ23は、プランジャバレル21内の燃料加圧室25における燃料を高圧に加圧するための部位である。かかるプランジャ23は、ポンプハウジング21の円柱空間21c〜21eにおいて、スプリング24の付勢力とカム29による押上力とによって往復動自在に配置されている。
また、プランジャ23の端部には、スプリング24の端部を受け、スプリング24の付勢力によってプランジャ23をカム29側へ引き下げるスプリングシート(図示せず)を係止させることもできる。
なお、本実施形態の燃料供給ポンプは、ポンプを高速回転させることによりカム及びプランジャを高速駆動させて、大量の燃料を高圧に加圧処理するポンプとして使用することが適している。
また、プランジャ23の端部には、スプリング24の端部を受け、スプリング24の付勢力によってプランジャ23をカム29側へ引き下げるスプリングシート(図示せず)を係止させることもできる。
なお、本実施形態の燃料供給ポンプは、ポンプを高速回転させることによりカム及びプランジャを高速駆動させて、大量の燃料を高圧に加圧処理するポンプとして使用することが適している。
また、燃料加圧室25は、ポンプハウジング21の内部に、円柱空間21c〜21eとプランジャ23とインレットバルブ22とによって形成される小部屋である。この燃料加圧室25において、インレットバルブ22を介して定量的に流入した大量の燃料を、プランジャ23を高速駆動させることによって加圧することができる。また、プランジャ23による加圧が終了した後、加圧された燃料は、アウトレットバルブ28を介して、コモンレール等に供給されることになる。
また、カム29は、ドライブシャフト31の回転運動を、タペット27を介して、プランジャ23の往復運動に変えるための部位である。このカム29は、例えば、全体として三角形状を有し、その中心軸からずれた位置にドライブシャフト31を挿通してあり、カム室21b内に回転自在に収容保持されている。そして、ディーゼルエンジンに連なったドライブシャフト31の駆動によって回転するように構成されている。
なお、カムは三つのカム山を有する三角形状に限られるものではなく、二つのカム山を有する楕円形状とすることもできる。また、カムは偏芯させてないものであっても構わない。
なお、カムは三つのカム山を有する三角形状に限られるものではなく、二つのカム山を有する楕円形状とすることもできる。また、カムは偏芯させてないものであっても構わない。
また、タペット27は、プランジャ23とカム29との間に介在し、ドライブシャフト31の回転に伴うカム29の上下動に対応して、プランジャ23を往復動させる部材である。また、このタペット27は、ポンプハウジング21の内部で摺動し、プランジャ23とポンプハウジング21の円柱空間21c〜21eとの芯出しをする機能を持つ。
タペット27の構成についても特に制限されるものではなく、例えば、タペットローラを含む構成のタペット構造体とすることもできる。
タペット27の構成についても特に制限されるものではなく、例えば、タペットローラを含む構成のタペット構造体とすることもできる。
また、インレットバルブ22及びアウトレットバルブ28は、ポンプハウジング21の一部に配置され、調量弁17から移送される燃料を燃料加圧室25内に送り込むとともに、加圧された燃料をコモンレール等に移送するための部位である。例えば、インレットバルブ22は、つば部を備えたプレート37を有し、プランジャ23がスプリング24によって引き下げられ、調量弁17から所定圧の燃料が供給されてきたときに開弁し、燃料加圧室25に燃料が流れ込むように構成することができる。また、アウトレットバルブ28は、弁体39がスプリング41によって閉弁方向に常時付勢されており、プランジャ23がカム29によって押し上げられ、インレットバルブ22のプレート37が閉じ、燃料加圧室25内が高圧になった場合に、燃料の圧力によって開弁し、燃料を通過させることができる。
6.フランジ部
フランジ部11は、ポンプ本体20を保持するとともに、当該ポンプ本体20を内燃機関(図示せず)に固定するための部位である。すなわち、ポンプ本体20が係止された状態で、カムシャフト31が、ギヤやカップリングを介して内燃機関のドライブシャフトに対して同期するように接続して、内燃機関に固定する。
ここで、図3に、図1及び図2の燃料供給用ポンプ10に使用されるフランジ部11を示す。かかる図3の例では、フランジ部11は、第1インレット部43から流入した燃料を第1アウトレット部44へと導く第1燃料通路42と、第2インレット部48から流入した燃料を第2アウトレット部49へと導く第2燃料通路46とを有している。このようなフランジ部11では、フィードポンプによって吸い込まれた燃料タンク内の燃料が第1インレット部43からフランジ部11内へ流入し、第1燃料通路42を介して第1アウトレット部44からフィードポンプ13に移送される。また、フィードポンプ13内を通過した燃料は、第2インレット部48から再びフランジ部11内に流入し、第2燃料通路46を介して第2アウトレット部49から調量弁に移送される。
このように燃料通路42、46を内部に備えたフランジ部11とすることにより、別途燃料通路を設ける必要がないため、部品点数を少なくしたり、燃料ホースの脱離による燃料漏れを防いだりすることができる。
フランジ部11は、ポンプ本体20を保持するとともに、当該ポンプ本体20を内燃機関(図示せず)に固定するための部位である。すなわち、ポンプ本体20が係止された状態で、カムシャフト31が、ギヤやカップリングを介して内燃機関のドライブシャフトに対して同期するように接続して、内燃機関に固定する。
ここで、図3に、図1及び図2の燃料供給用ポンプ10に使用されるフランジ部11を示す。かかる図3の例では、フランジ部11は、第1インレット部43から流入した燃料を第1アウトレット部44へと導く第1燃料通路42と、第2インレット部48から流入した燃料を第2アウトレット部49へと導く第2燃料通路46とを有している。このようなフランジ部11では、フィードポンプによって吸い込まれた燃料タンク内の燃料が第1インレット部43からフランジ部11内へ流入し、第1燃料通路42を介して第1アウトレット部44からフィードポンプ13に移送される。また、フィードポンプ13内を通過した燃料は、第2インレット部48から再びフランジ部11内に流入し、第2燃料通路46を介して第2アウトレット部49から調量弁に移送される。
このように燃料通路42、46を内部に備えたフランジ部11とすることにより、別途燃料通路を設ける必要がないため、部品点数を少なくしたり、燃料ホースの脱離による燃料漏れを防いだりすることができる。
7.燃料フィルタ
次に、図4に、上述の燃料供給用ポンプ10を用いて、燃料タンク53からコモンレール61へ燃料を供給する際の燃料の流れを示す。かかる図4に示すように、本実施形態の燃料供給ポンプ10は、フィードポンプ13と調量弁17との間をつなぐ燃料通路に、燃料フィルタ15を備えることを特徴とする。すなわち、上述したプレフィルタ51によって、燃料タンク53内に混入していた異物を捕集することができるものの、プレフィルタ51よりも下流側のフィードポンプ13やフランジ部11内の燃料通路等において発生した異物については捕集できず、そのまま調量弁17に流入するおそれがある。例えば、フィードポンプ13を構成するギヤが磨耗したり、フランジ部11に燃料通路を形成した際に完全に除去し切れなかったバリが残っていたりすることにより、それぞれの箇所を通過した燃料に異物が混入してしまうおそれがある。そこで、所定箇所に燃料フィルタ15を備えることにより、それらの異物を捕集して、調量弁17やポンプ本体20等における詰まりや損傷を防ぐことができる。
また、このような燃料フィルタ15を燃料供給ポンプ10に一体的に設けることにより、燃料ホースを露出させることがなく、劣化や不慮の事故等による燃料漏れを防止することができる。
次に、図4に、上述の燃料供給用ポンプ10を用いて、燃料タンク53からコモンレール61へ燃料を供給する際の燃料の流れを示す。かかる図4に示すように、本実施形態の燃料供給ポンプ10は、フィードポンプ13と調量弁17との間をつなぐ燃料通路に、燃料フィルタ15を備えることを特徴とする。すなわち、上述したプレフィルタ51によって、燃料タンク53内に混入していた異物を捕集することができるものの、プレフィルタ51よりも下流側のフィードポンプ13やフランジ部11内の燃料通路等において発生した異物については捕集できず、そのまま調量弁17に流入するおそれがある。例えば、フィードポンプ13を構成するギヤが磨耗したり、フランジ部11に燃料通路を形成した際に完全に除去し切れなかったバリが残っていたりすることにより、それぞれの箇所を通過した燃料に異物が混入してしまうおそれがある。そこで、所定箇所に燃料フィルタ15を備えることにより、それらの異物を捕集して、調量弁17やポンプ本体20等における詰まりや損傷を防ぐことができる。
また、このような燃料フィルタ15を燃料供給ポンプ10に一体的に設けることにより、燃料ホースを露出させることがなく、劣化や不慮の事故等による燃料漏れを防止することができる。
ここで、図3に示すように、燃料フィルタ15をフランジ部11に備えることが好ましい。この理由は、ポンプ本体やフィードポンプは構成が複雑であり、燃料フィルタの配置位置に制約が課されるためである。また、調量弁17へとつながる第2燃料通路46の第2アウトレット部49にできる限り近い位置に備えることにより、より広範囲で生じた異物を捕集対象とすることができるためである。
ただし、燃料フィルタ15を設ける位置はフランジ部11に制限されるものではなく、フィードポンプ13と調量弁17との間の燃料通路のいずれかの箇所に設けられていれば、フィードポンプやその下流側で発生する異物が、調量弁やポンプ本体へ進入することを防ぐことができる。
ただし、燃料フィルタ15を設ける位置はフランジ部11に制限されるものではなく、フィードポンプ13と調量弁17との間の燃料通路のいずれかの箇所に設けられていれば、フィードポンプやその下流側で発生する異物が、調量弁やポンプ本体へ進入することを防ぐことができる。
また、フランジ部11に燃料フィルタ15を配置するにあたり、図5(a)〜(c)に示すように、燃料フィルタ15を、フランジ部11の一面側に設けられた孔部45に圧入するとともに、当該フランジ部11とポンプ本体20のポンプハウジング21とによって狭持することにより固定することが好ましい。すなわち、図5(a)に示すように、ポンプ本体20に対向する側の面に、フランジ部11を貫通しないように孔部45を設けるとともに、当該孔部45に燃料フィルタ15を圧入した後、図5(b)に示すように、ポンプ本体20に設けられたフィードポンプ13から連なる燃料通路55の出口と燃料フィルタ15の位置とが一致するようにポンプ本体20を組み付けることにより、図5(c)に示すように、燃料フィルタ15を狭持させることが好ましい。
この理由は、このように構成することにより、燃料フィルタ15の固定手段としてフランジ部11や燃料フィルタ15にネジ部を設ける必要がなくなり、部品点数を減らすことができるとともに、燃料フィルタ15や燃料フィルタ15を配置する孔部が大きくなることを防ぐことができるためである。また、このような構成であれば、フランジ部11に従来から存在する第2インレット部48の穴の大きさを変更することにより、燃料フィルタ15の配置箇所を形成することができることから、大きな設計変更を行う必要がないためである。
この理由は、このように構成することにより、燃料フィルタ15の固定手段としてフランジ部11や燃料フィルタ15にネジ部を設ける必要がなくなり、部品点数を減らすことができるとともに、燃料フィルタ15や燃料フィルタ15を配置する孔部が大きくなることを防ぐことができるためである。また、このような構成であれば、フランジ部11に従来から存在する第2インレット部48の穴の大きさを変更することにより、燃料フィルタ15の配置箇所を形成することができることから、大きな設計変更を行う必要がないためである。
また、図5(a)〜(c)に示すように燃料フィルタ15を固定する場合には、図6(a)〜(b)に示すように、フランジ部11とポンプ本体20との間における孔部45の周辺部に、燃料漏れを防ぐためのシールリング63を備えることが好ましい。
この理由は、燃料フィルタ15や燃料フィルタ15を配置する空間内に、特別な設計を施すことなく、ポンプ本体20から燃料フィルタ15へ流入する燃料が外部に漏れることを容易に防止することができるためである。
この場合に、図6(a)に示すように、ポンプハウジング21側に凹部68を設けるか、あるいは、図6(b)に示すように、フランジ部11側に凹部69を設けた上で、当該凹部68、69内にシールリング63が配置されるように狭持することにより、ポンプ本体20とフランジ部11との間の他の部分に隙間が形成されないようにシール構造を形成することができる。
この理由は、燃料フィルタ15や燃料フィルタ15を配置する空間内に、特別な設計を施すことなく、ポンプ本体20から燃料フィルタ15へ流入する燃料が外部に漏れることを容易に防止することができるためである。
この場合に、図6(a)に示すように、ポンプハウジング21側に凹部68を設けるか、あるいは、図6(b)に示すように、フランジ部11側に凹部69を設けた上で、当該凹部68、69内にシールリング63が配置されるように狭持することにより、ポンプ本体20とフランジ部11との間の他の部分に隙間が形成されないようにシール構造を形成することができる。
また、図3や図7に示すように、フランジ部11に圧入される燃料フィルタ15は実質的に円柱形状をなしており、燃料が円柱形状の円柱軸方向(図7中X方向)から流入するとともに、円柱軸と交差する方向(図7中Y方向)に流出するように配置されることが好ましい。
この理由は、燃料フィルタが円柱形状であれば高圧燃料の圧力によって燃料フィルタを変形、破損しにくくできるとともに、従来から存在する燃料通路の一部に対して、従来の設計を大幅に変更することなくフィルタを配置し、異物の捕集を行うことができるためである。したがって、燃料通路を形成するためにフランジ部やポンプ本体を大型化する必要がなくなる。
また、このような構成であれば、図3に示すように、オーバーフローバルブ19を備える場合に、燃料フィルタ15を圧入する孔部45を分岐点として、調量弁17側とオーバーフローバルブ19側とに分流させることができるためである。したがって、オーバーフローバルブ19側に還流する燃料についても、異物を捕集した上で還流させることができるために、カム室や燃料タンク内に異物が混入することを防ぐことができるためである。
この理由は、燃料フィルタが円柱形状であれば高圧燃料の圧力によって燃料フィルタを変形、破損しにくくできるとともに、従来から存在する燃料通路の一部に対して、従来の設計を大幅に変更することなくフィルタを配置し、異物の捕集を行うことができるためである。したがって、燃料通路を形成するためにフランジ部やポンプ本体を大型化する必要がなくなる。
また、このような構成であれば、図3に示すように、オーバーフローバルブ19を備える場合に、燃料フィルタ15を圧入する孔部45を分岐点として、調量弁17側とオーバーフローバルブ19側とに分流させることができるためである。したがって、オーバーフローバルブ19側に還流する燃料についても、異物を捕集した上で還流させることができるために、カム室や燃料タンク内に異物が混入することを防ぐことができるためである。
8.燃料供給ポンプの適用例
また、本実施形態の燃料供給ポンプは、例えば、以下のような構成を有する増圧方式の蓄圧式燃料噴射装置の一部を構成することができる。
すなわち、図8に例示されるように、燃料タンク53と、かかる燃料タンク53の燃料を供給するためのフィードポンプ(低圧ポンプ)13及びポンプ本体(高圧ポンプ)20を含む燃料供給ポンプ10と、かかる燃料供給ポンプ10から圧送された燃料を蓄圧するための蓄圧器としてのコモンレール61と、複数の燃料噴射装置(インジェクタ)65と、から構成されていることが好ましい。
また、本実施形態の燃料供給ポンプは、例えば、以下のような構成を有する増圧方式の蓄圧式燃料噴射装置の一部を構成することができる。
すなわち、図8に例示されるように、燃料タンク53と、かかる燃料タンク53の燃料を供給するためのフィードポンプ(低圧ポンプ)13及びポンプ本体(高圧ポンプ)20を含む燃料供給ポンプ10と、かかる燃料供給ポンプ10から圧送された燃料を蓄圧するための蓄圧器としてのコモンレール61と、複数の燃料噴射装置(インジェクタ)65と、から構成されていることが好ましい。
図8に例示される燃料タンク53の容積や形態は、例えば、単位時間当たりの流量が200〜1,500リットル/時間程度の燃料を循環できることを考慮して定めることが好ましい。
また、コモンレール61の構成は特に制限されるものではなく、公知のものであれば使用することができるが、例えば、コモンレール61には、複数のインジェクタ65が接続されており、コモンレール61で高圧に蓄圧された燃料を各インジェクタ65から内燃機関(図示せず)内に噴射するような構成とすることができる。このように構成することにより、エンジンの回転数の変動に噴射圧が影響されることなく、回転数に見合った噴射圧で、インジェクタ65を介してエンジンに燃料噴射することができる。
また、コモンレール61の側端には、圧力検知器67が接続されており、かかる圧力検知器67で得られた圧力検知信号が、電子制御ユニット(ECU:Electrical Controlling Unit)に送られる。そして、ECUは、圧力検知器67からの圧力検知信号を受けると、電磁制御弁(図示せず。)を制御するとともに、検知した圧力に応じて比例制御弁の駆動を制御する。
また、コモンレール61の構成は特に制限されるものではなく、公知のものであれば使用することができるが、例えば、コモンレール61には、複数のインジェクタ65が接続されており、コモンレール61で高圧に蓄圧された燃料を各インジェクタ65から内燃機関(図示せず)内に噴射するような構成とすることができる。このように構成することにより、エンジンの回転数の変動に噴射圧が影響されることなく、回転数に見合った噴射圧で、インジェクタ65を介してエンジンに燃料噴射することができる。
また、コモンレール61の側端には、圧力検知器67が接続されており、かかる圧力検知器67で得られた圧力検知信号が、電子制御ユニット(ECU:Electrical Controlling Unit)に送られる。そして、ECUは、圧力検知器67からの圧力検知信号を受けると、電磁制御弁(図示せず。)を制御するとともに、検知した圧力に応じて比例制御弁の駆動を制御する。
また、インジェクタ65の形態は特に制限されるものでは無いが、例えば、ニードル弁体が着座する着座面と、この着座面の弁体当接部位よりも下流側に形成される噴孔と、を有するノズルボディを備え、ニードル弁体のリフト時に着座面の上流側から供給される燃料を噴孔へ導くような構成とすることができる。
また、このようなインジェクタ65は、スプリング等によってニードル弁体を着座面に向かって常時付勢しておき、ニードル弁体をソレノイドの通電/非通電の切り替えによって開閉する電磁弁型とすることができる。
また、コモンレールを過度に大型化することなく、かつ、任意時期に、コモンレール圧を有する燃料によって効果的に機械式ピストンを押圧できるように増圧手段を設けることもできる。
また、このようなインジェクタ65は、スプリング等によってニードル弁体を着座面に向かって常時付勢しておき、ニードル弁体をソレノイドの通電/非通電の切り替えによって開閉する電磁弁型とすることができる。
また、コモンレールを過度に大型化することなく、かつ、任意時期に、コモンレール圧を有する燃料によって効果的に機械式ピストンを押圧できるように増圧手段を設けることもできる。
このような燃料供給システムにおける燃料の流れを、上述の図4を用いて説明する。
図4に示すように、まず、燃料タンク53内の燃料(軽油)がフィードポンプ13によって汲み上げられ調量弁17に移送される。このとき、燃料タンク53とフィードポンプ13の間に介在するプレフィルタ51によって、燃料タンク53内に混入していた異物を一次的に捕集する。また、フィードポンプ13によって汲み上げられた燃料は、さらに燃料フィルタ15によって異物を捕集した後、調量弁17に流入する。そして、調量弁17から供給される燃料が、三つの燃料加圧室25に送り込まれるとともに、高圧にされてコモンレール61へと送られる。このとき同時に、調量弁17に流入する燃料量や圧力が所定値を超える場合には、オーバーフローバルブ19を介して再びフィードポンプ13に還流される一方で、ポンプ本体20のカム室21b内に潤滑油として送り込まれる。そして、カム室21b内を通過した燃料は、コモンレール61における余剰の燃料とともに、燃料タンク53に還流される。
図4に示すように、まず、燃料タンク53内の燃料(軽油)がフィードポンプ13によって汲み上げられ調量弁17に移送される。このとき、燃料タンク53とフィードポンプ13の間に介在するプレフィルタ51によって、燃料タンク53内に混入していた異物を一次的に捕集する。また、フィードポンプ13によって汲み上げられた燃料は、さらに燃料フィルタ15によって異物を捕集した後、調量弁17に流入する。そして、調量弁17から供給される燃料が、三つの燃料加圧室25に送り込まれるとともに、高圧にされてコモンレール61へと送られる。このとき同時に、調量弁17に流入する燃料量や圧力が所定値を超える場合には、オーバーフローバルブ19を介して再びフィードポンプ13に還流される一方で、ポンプ本体20のカム室21b内に潤滑油として送り込まれる。そして、カム室21b内を通過した燃料は、コモンレール61における余剰の燃料とともに、燃料タンク53に還流される。
このように、本実施形態の燃料供給ポンプであれば、蓄圧式燃料噴射装置の燃料供給ポンプとして使用した場合であっても、フィードポンプと調量弁との間に燃料フィルタを備えているために、フィードポンプの下流側で燃料に混入した異物を容易に捕集することができる。また、燃料フィルタを所定形状にし、燃料が所定方向に流出入するように構成することにより、高圧の燃料によって燃料フィルタが破損することを効果的に防止することができる。したがって、調量弁やポンプ本体等において異物に起因した損傷や詰まり等を防止することができ、長時間の高圧高速運転させた場合であっても、安定的に燃料を供給することができる。
9.変形例
次に、燃料供給ポンプの別の構成例を、図9及び図10に示す。かかる燃料供給ポンプ110は、プランジャ123が配置される円柱空間121c、121dが並列して配置された構成の燃料供給ポンプ110である。なお、図9は、燃料供給ポンプ110の一部を切り欠いて示す断面図であり、図10は、図9中のBB断面を矢印方向に見た断面図である。
かかる燃料供給ポンプ110は、ポンプ本体120と、調量弁117と、フィードポンプ113と、フランジ部111とを備え、フィードポンプ113によって汲み上げられた燃料が燃料フィルタ115を介して調量弁117に移送された後、さらにポンプ本体120に移送され、高圧となるように加圧された上でコモンレール等に供給される。
次に、燃料供給ポンプの別の構成例を、図9及び図10に示す。かかる燃料供給ポンプ110は、プランジャ123が配置される円柱空間121c、121dが並列して配置された構成の燃料供給ポンプ110である。なお、図9は、燃料供給ポンプ110の一部を切り欠いて示す断面図であり、図10は、図9中のBB断面を矢印方向に見た断面図である。
かかる燃料供給ポンプ110は、ポンプ本体120と、調量弁117と、フィードポンプ113と、フランジ部111とを備え、フィードポンプ113によって汲み上げられた燃料が燃料フィルタ115を介して調量弁117に移送された後、さらにポンプ本体120に移送され、高圧となるように加圧された上でコモンレール等に供給される。
かかる燃料供給ポンプ110は、上述の燃料供給ポンプ10と比較して、プランジャ室(円柱空間)が放射状でなく並列配置とされている以外は、基本的に同様の構成とすることができる。そして、フィードポンプ113と調量弁117との間の燃料通路に燃料フィルタ115が設けられているために、フィードポンプ117やフィードポンプ117より下流側の燃料通路内の異物が燃料に混合されたとしても、調量弁117やポンプ本体120に入り込むことがなく、損傷や詰まりを防ぐことができる。また、燃料フィルタ115を燃料供給ポンプ110に一体的に設けることにより、燃料ホースが露出することなく、磨耗や不慮の事故による燃料漏れ等を防止することができる。
本発明の燃料供給ポンプによれば、フィードポンプと調量弁との間の燃料通路に燃料フィルタを備えることにより、調量弁やポンプ本体に異物が入り込むことを有効に防止できるようになった。したがって、それらの部材の損傷や詰まりを無くすことができ、特に、増圧方式の蓄圧式燃料噴射装置の燃料供給ポンプとして、好適に使用することができる。
10:燃料供給ポンプ、11:フランジ部、13:フィードポンプ、15:燃料フィルタ、17:調量弁、19:オーバーフローバルブ、20:ポンプ本体、21:ポンプハウジング、21b:カム室、22:インレットバルブ、23:プランジャ、24:スプリング、25:燃料加圧室、27:タペット、28:アウトレットバルブ、29:カム、31:ドライブシャフト、33:駆動ギヤ、35:従動ギヤ、37:プレート、39:弁体、42:第1燃料通路、43:第1インレット部、44:第1アウトレット部、45:孔部、46:第2燃料通路、48:第2インレット部、49:第2アウトレット部、51:プレフィルタ、53:燃料タンク、55:燃料通路、61:コモンレール(蓄圧器)、63:シールリング、65:燃料噴射装置
Claims (6)
- 燃料の圧力を上昇させて供給するポンプ本体と、前記ポンプ本体に移送する前記燃料の量を調整するための調量弁と、前記燃料を前記調量弁に移送するためのフィードポンプと、前記ポンプ本体を保持するとともに当該ポンプ本体を内燃機関に固定するためのフランジ部と、を備えた燃料供給ポンプにおいて、
前記フィードポンプと前記調量弁との間をつなぐ燃料通路に、燃料フィルタを介在させることを特徴とする燃料供給ポンプ。 - 前記フィードポンプから供給された燃料を前記調量弁に移送するための燃料通路を、前記フランジ部の内部に備えるとともに、前記燃料フィルタを、前記フランジ部に備えることを特徴とする請求項1に記載の燃料供給ポンプ。
- 前記燃料フィルタを、前記フランジ部の一面側に設けられた孔部に圧入するとともに、当該フランジ部と前記ポンプ本体とによって狭持することにより固定することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料供給ポンプ。
- 前記燃料フィルタは実質的に円柱形状をなし、前記燃料は前記円柱形状の円柱軸方向から流入するとともに、前記円柱軸と交差する側面方向に流出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料供給ポンプ。
- 前記フランジ部と前記ポンプ本体の間における前記孔部の周辺部に、前記燃料の漏れを防ぐためのシールリングを備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の燃料供給ポンプ。
- 前記フィードポンプから前記調量弁に移送する際の余剰の燃料を燃料タンクに還流させるためのオーバーフローバルブをさらに備え、前記燃料フィルタの下流側において、前記調量弁側と前記オーバーフローバルブ側とに分流させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の燃料供給ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005368455A JP2007170263A (ja) | 2005-12-21 | 2005-12-21 | 燃料供給ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005368455A JP2007170263A (ja) | 2005-12-21 | 2005-12-21 | 燃料供給ポンプ |
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JP2007170263A true JP2007170263A (ja) | 2007-07-05 |
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Family Applications (1)
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JP2005368455A Pending JP2007170263A (ja) | 2005-12-21 | 2005-12-21 | 燃料供給ポンプ |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2007170263A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107965404A (zh) * | 2017-12-25 | 2018-04-27 | 潍柴动力股份有限公司 | 燃油泵用回油油路防护结构、燃油泵组件和发动机 |
-
2005
- 2005-12-21 JP JP2005368455A patent/JP2007170263A/ja active Pending
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