JP2007170218A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】触媒の浄化能力判定の精度を向上させ、ひいては排気エミッションの適正化を実現する。
【解決手段】本エンジンシステムにおいて、エンジン10の排気管18にはNOx吸蔵還元型の触媒21が設けられるとともに、その上流側には燃料添加弁25が設けられている。ECU30は、NOx触媒21に吸蔵されたNOxを還元除去するべく当該触媒21に対してNOx還元成分を供給するNOx還元制御を行う一方、そのNOx還元制御の実行時にNOxの還元除去に要した還元成分の供給量又はそれに相関するパラメータに基づいてNOx触媒21の浄化能力を判定する。特にECU30は、NOx還元制御の実行時に、NOx触媒21に対して供給される未燃燃料が過多となる状態であるかどうかを判定し、未燃燃料過多の状態であると判定された場合に、NOx触媒21の浄化能力判定を禁止する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関するものである。
車両用ディーゼルエンジンなどの内燃機関では、リーン燃焼が行われることによりNOx(窒素酸化物)が排出されるため、排気中のNOxを浄化するための技術として、排気系にNOx吸蔵還元型の触媒(以下、NOx触媒という)を設けることが検討されている。NOx触媒は、排気の雰囲気が空燃比リーンの時に排気中のNOxを吸蔵し、空燃比リッチになった時に排気中のHCやCOといった還元成分により吸蔵NOxを還元除去する特性を有している。
ここで、NOx触媒では、吸蔵NOx量が飽和して吸蔵限界になるとNOx浄化能力が低下する。そのため、NOx浄化能力の低下を抑制するべく、NOx触媒の吸蔵NOxを還元除去するためのNOx還元制御が実施される。具体的には、内燃機関において一時的にリッチ燃焼が行われ、その際排出される排気中のHC、COといった還元成分により吸蔵NOxの還元除去が行われる。この技術は一般にリッチパージ、或いはリッチスパイクと称されている。
また、内燃機関を長期にわたって使用していると、燃料中の硫黄成分がNOx触媒に吸着する、いわゆる硫黄被毒が生じ、その硫黄被毒等に起因してNOx触媒の浄化能力が著しく低下する。そこで、リッチパージの実行に合わせてNOx触媒の浄化能力低下を判定する技術が提案されている。例えば、NOx触媒の下流側に酸素濃度センサを設け、リッチパージの実行時における酸素濃度センサの検出結果に基づいてNOx触媒の浄化能力を判定する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。つまり、リッチパージの実行時において、NOx触媒で吸蔵NOxの還元が完了すると、触媒下流側の空燃比がリッチに切り替わるため、それを酸素濃度センサにより検出することでNOx還元の完了を判定する。この場合、NOx浄化能力が低下すると、すなわちNOx触媒が吸蔵可能なNOx量が減少すると、酸素濃度センサによる空燃比切り替わりタイミングが早くなるため、空燃比切り替わりまでの所要時間に基づいてNOx触媒の浄化能力低下(触媒劣化)が判定できる。
一方、NOx触媒の吸蔵NOxを還元除去するための技術として、上記のリッチパージ以外に、排気管に設けた燃料添加弁を用いてNOx触媒に還元剤としての未燃燃料(HC)を供給する技術が知られている。かかる技術は、内燃機関への燃料噴射量を増量することが不適である場合などに有益な技術であると考えられる。しかしながら、燃料添加弁により排気管に直接燃料を添加供給する場合、NOx触媒においては還元剤としてHCのみが過剰に濃い状態となる。この場合、HCのみ過多となる状態では、NOx還元制御に合わせて実施されるNOx触媒の浄化能力判定の結果が誤ったものとなるおそれがあった。
特開2000−34946号公報
本発明は、触媒の浄化能力判定の精度を向上させ、ひいては排気エミッションの適正化を実現することができる内燃機関の排気浄化装置を提供することを主たる目的とするものである。
内燃機関の排気系にNOx吸蔵還元型の触媒を設けた排気浄化装置では、触媒に吸蔵された吸蔵NOxを還元除去するためにNOx還元制御が実施される。また、触媒は硫黄被毒等によりNOx吸蔵能力が低下し、それに伴い排気浄化能力が低下する。このとき、触媒におけるNOx吸蔵量が少なくなると、その分NOx還元に要する還元成分が少なくなり、その還元成分の供給量又はそれに相関するパラメータをモニタすることにより触媒の浄化能力低下が生じたことが判定できる。
かかる場合、NOx還元制御の実行時には、排気中に含まれる未燃燃料(HC)や一酸化炭素(CO)を還元剤としてNOx還元が行われるが、その際未燃燃料が過多であると、NOx吸蔵量とNOx還元成分の供給量との相関関係が崩れ、それに起因して浄化能力が誤判定されるおそれが生じる。NOx吸蔵量とNOx還元成分の供給量との相関関係が崩れる理由として、未燃燃料は一酸化炭素に比べて還元反応の速度が遅いことなどが挙げられる。この点本発明では、NOx還元制御の実行時において未燃燃料が過多となる状態であるかどうかを判定し、未燃燃料過多の状態であると判定された場合に、触媒の浄化能力判定を禁止するようにした。これにより、触媒の浄化能力が誤判定されるといった不都合が回避できる。その結果、触媒の浄化能力判定の精度が向上し、ひいては排気エミッションの適正化を実現することができる。
請求項2に記載の発明では、NOx還元制御を行う手段としてリッチパージ手段と燃料添加手段とを備えており、それらを選択的に用いて触媒に対する還元成分の供給を行う。そして、NOx還元制御として燃料添加手段による燃料添加が実行される場合に、未燃燃料が過多であると判定する。この場合、燃料添加手段によって燃料添加が行われると未燃燃料過多の状態となるため、上記のとおり触媒の浄化能力が誤判定されるおそれが生じるが、本発明によれば上記の誤判定が回避できる。なお、リッチパージ手段と燃料添加手段とを選択的に用いるとは、必ずしも択一的に用いることだけに限定されず、同時に併用されることも含むものである。
また、請求項3に記載の発明では、NOx還元制御に際し、リッチパージ手段による空燃比のリッチ制御と、燃料添加手段による未燃燃料の添加供給とを内燃機関の運転領域に応じて切り替えて実施する。つまり、内燃機関の運転領域によっては、リッチパージ手段による空燃比のリッチ化が不適である場合があり、かかる場合にはNOx還元制御として、燃料添加手段による燃料添加を行うことが望ましい。例えば、車両の高負荷又は高回転領域では、空燃比のリッチ化によりスモーク量が増加するおそれがあるため、リッチパージ手段による空燃比のリッチ化が不適であると考えられる。故に、内燃機関の運転領域に応じてNOx還元制御の手法を切り替えるのが望ましい。そして、こうしてNOx還元制御の手法を適宜切り替え、かつ上記のとおり未燃燃料過多の場合に触媒の浄化能力判定を禁止したことによって、NOx還元制御時におけるエミッションの悪化を抑制しつつ、高精度な触媒の浄化能力判定を実施することができる。
燃料添加手段の構成として具体的には、請求項4に記載したように、内燃機関の排気系において触媒の上流側に設置した燃料添加弁を作動させることにより触媒に未燃燃料を添加供給すると良い。
又は、請求項5に記載したように、内燃機関の気筒内への多段噴射を可能とする燃料噴射弁を用い、該燃料噴射弁によるメイン噴射後に後噴射を実施することで前記触媒に未燃燃料を添加供給すると良い。ここで、「後噴射」は、メイン噴射後に実施されるアフタ噴射又はポスト噴射と称される燃料噴射であり、その後噴射による噴射燃料は気筒内で燃焼に供されることなく、未燃燃料として排気系に排出される。
上記のような燃料添加弁の作動による燃料添加時、又は後噴射の実行時には、前記触媒に対して供給される未燃燃料過多の状態となり、誤判定防止のために触媒の浄化能力判定が禁止される。
請求項6に記載の発明では、触媒に供給される未燃燃料量又はガス中の未燃燃料濃度を検出又は演算により求め、該求めた未燃燃料量又は未燃燃料濃度が、あらかじめ定めた基準値を超える場合に、未燃燃料が過多であると判定する。本構成においてもやはり、未燃燃料過多の状態であると判定された場合に、触媒の浄化能力判定が禁止されるため、触媒の浄化能力が誤判定されるといった不都合が回避できる。
請求項7に記載の発明では、触媒に供給されるガス中の未燃燃料の成分比(HC成分比)を算出し、該算出した未燃燃料の成分比が、あらかじめ定めた基準値を超える場合に、未燃燃料が過多であると判定する。本構成においてもやはり、未燃燃料過多の状態であると判定された場合に、触媒の浄化能力判定が禁止されるため、触媒の浄化能力が誤判定されるといった不都合が回避できる。
ここで、請求項8に記載したように、NOx還元制御を行う手段としてリッチパージ手段と燃料添加手段とを備えた構成において、燃料添加手段による未燃燃料の添加供給量をパラメータとして、前記未燃燃料の量又は濃度を算出すると良い。なお、請求項7の場合には、未燃燃料の量又は濃度の算出値を基に、未燃燃料の成分比が算出される。未燃燃料の量又は濃度の算出時には、適合等により規定したマップデータ等を用いると良い。この場合、未燃燃料の添加供給量だけでなく、排気温度や排気流量などをパラメータに加えると良く、これにより、未燃燃料の量又は濃度の算出精度を高めることができる。
請求項9に記載の発明では、排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサを少なくとも前記触媒の下流側に設け、NOx還元制御の開始後において触媒下流側に還元成分が流出し始めたことを酸素濃度センサによって検出した時にNOx還元が完了したとするとともに、そのNOx還元の完了までに要した所要時間に基づいて前記触媒の浄化能力を判定する。この場合、NOx還元の完了までに要した所要時間によって、NOx還元除去に要した還元成分の供給量が推定できるため、触媒の浄化能力低下を好適に判定することができる。
酸素濃度センサの検出結果に基づいて触媒の浄化能力判定を実施する場合、未燃燃料過多の状態ではセンサ検出結果にも誤差が生じることが懸念されるが、上記のとおり未燃燃料過多の場合に浄化能力判定が禁止されるため、やはり浄化能力判定の精度を高めることができる。
触媒下流側の酸素濃度センサに加えて触媒上流側にも酸素濃度センサを設け、触媒の上流側及び下流側の酸素濃度センサの検出結果に基づいて前記触媒の浄化能力を判定することも可能である。この場合、触媒上流側の酸素濃度センサの検出結果によれば、NOx還元制御の開始後、触媒に対して実際に還元成分が供給され始めたタイミング(還元開始タイミング)が検知できる。これにより、当該触媒における還元開始のタイミングと還元終了のタイミングとを知り得ることができ、その各タイミング間の所要時間に基づいて触媒の浄化能力判定を実施することができる。本構成においては、NOx還元成分の供給量をより正確に求めることができるため、触媒の浄化能力判定の精度を向上させることができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態は、動力源としてディーゼルエンジン(内燃機関)を搭載した車両に適用されるものであり、そのエンジンシステムについて詳細に説明する。
図1において、エンジン10には気筒ごとに電磁駆動式のインジェクタ11が設けられており、所定の燃焼順序に従いインジェクタ11による燃料噴射が行われる。本エンジンシステムでは燃料供給系にコモンレール式燃料供給システムを採用しており、燃料タンク13から汲み上げられた燃料は高圧ポンプ14によって圧縮されコモンレール15に対して圧送される。そして、高圧ポンプ14からの燃料の圧送によりコモンレール15内の燃料が高圧状態で保持され、そのコモンレール15内の高圧燃料がインジェクタ11に供給されるとともに当該インジェクタ11の開弁動作に伴いエンジンの各気筒に噴射供給される。また、エンジン10には吸気管17と排気管18とが接続されており、吸気管17を通じて空気が気筒内に導入されるとともに、燃料の燃焼後の排気が排気管18を通じて排出される。
排気管18には、排気浄化を行うための後処理システムとして、排気中のPMを捕集するためのDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)20と、排気中のNOxを浄化するためのNOx吸蔵還元型の触媒21(以下、NOx触媒21という)とが設けられている。本実施の形態では、DPF20が排気管18の上流側に、NOx触媒21が排気管18の下流側に設けられている。ただし、その設置の順序は逆であっても良い。また、DPF20とNOx触媒21とが一体化された浄化装置を排気管18に設置することも可能である。後処理システムとして、NOx触媒21の下流側に酸化触媒等を付加することも可能である。
NOx触媒21は、周知のとおり、リーン燃焼時において排気中に含まれるNOxを吸蔵するとともに、リッチ燃焼時において排気中に含まれるHC、COといった還元成分を用いて、吸蔵したNOxを還元除去するものである。
NOx触媒21の上流側及び下流側には、それぞれA/Fセンサ23,24が設けられている。A/Fセンサ23,24は、排気中の酸素濃度に応じた酸素濃度検出信号を出力する酸素濃度センサであり、その酸素濃度検出信号に基づいて空燃比の算出が逐次行われる。なお、A/Fセンサ23,24に代えて、排気がリッチかリーンかに応じて異なる起電力信号を出力する起電力出力型のO2センサを設置することも可能である。
また、排気管18においてDPF20とNOx触媒21との間には、燃料をNOx触媒21の上流部に添加供給するための電磁駆動式の燃料添加弁25が設けられている。燃料添加弁25には、高圧ポンプ14によって燃料タンク13から汲み上げられた低圧燃料の一部が供給され、開弁動作に伴い燃料添加弁25から排気管18内に燃料が添加供給される。燃料添加弁25の設置位置はDPF20の上流側であっても良い。その他、排気管18においてDPF20の上流側(又は下流側でも可)には、排気温度を検出するための排気温度センサ27が設けられている。
ECU30は、CPU、ROM、RAM、EEPROM等からなる周知のマイクロコンピュータを備えた電子制御ユニットであり、ECU30には、上記したA/Fセンサ23,24、排気温度センサ27の検出信号や、その他エンジンの回転速度を検出するための回転速度センサ31、ドライバによるアクセル操作量を検出するためのアクセルセンサ32などの各種センサから検出信号が逐次入力される。そして、ECU30は、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じてインジェクタ11の燃料噴射制御などを適宜実施する。すなわち、ECU30は、エンジン回転速度やアクセル操作量等のエンジン運転情報に基づいて最適な燃料噴射量及び噴射時期を決定し、それに応じた噴射制御信号によりインジェクタ11の駆動を制御する。
なお、上記のようにコモンレール式燃料供給システムを有する場合、燃料圧フィードバック制御が実施され、コモンレール15内の燃料圧が目標値に一致するように高圧ポンプ14の燃料吐出量が制御されるが、かかる制御は本発明の要旨に関わるものでないため、その説明は省略する。
また、ECU30は、NOx触媒21の吸蔵NOxを還元除去し、その還元除去によりNOx吸蔵能力を再生するNOx還元制御を、所定条件が成立する都度実行する。本実施の形態では、NOx還元制御として、次の(1),(2)のいずれかを実行する。
(1)空燃比を一時的にリッチ側に制御するリッチパージ制御を実施する。これにより、NOx触媒21に対してHC、COといった還元成分が供給され、同触媒21に吸蔵されたNOxが還元成分により還元除去される。このとき、吸蔵NOxが窒素(N2)、二酸化炭素(CO2)及び水(H2O)に還元されて除去され、そのNOx除去に伴いNOx触媒21のNOx浄化能力の再生が行われる。
(2)燃料添加弁25による排気中への燃料添加を実施する。これにより、NOx触媒21に対して還元剤としてのHCが供給され、同触媒21に吸蔵されたNOxが還元成分により還元除去される。このとき、前記のリッチパージ制御と同様に、吸蔵NOxが窒素(N2)、二酸化炭素(CO2)及び水(H2O)に還元されて除去され、そのNOx除去に伴いNOx触媒21のNOx浄化能力の再生が行われる。
上記(1)のリッチパージ制御と、上記(2)の排気燃料添加とは、エンジン10の運転領域に応じて選択的に実施される。この場合、基本的にはリッチパージによるNOx還元制御が行われるが、例えば高速走行時など、エンジン10の高負荷又は高回転運転時にリッチパージを実行すると、エンジン10のスモーク排出量が増えるといった不都合が生じる。そのため、高負荷又は高回転運転時においては、排気燃料添加によるNOx還元制御が行われる。
また、ECU30は、NOx還元制御の実行時に、硫黄被毒や触媒劣化に伴うNOx触媒21の浄化能力低下を判定することとしている。この浄化能力低下判定は、NOx触媒21の上流側及び下流側に設けられたA/Fセンサ23,24の検出信号に基づいて実施され、浄化能力低下の判定結果に応じて、硫黄被毒再生制御が必要であるか否かの判定や、触媒劣化度合の判定が実施される。ちなみに、NOx触媒21は、硫黄酸化物(SOx)が吸着することでNOx吸蔵能力が低下する。
NOx触媒21の浄化能力判定処理としては、還元成分の供給量と実際の吸蔵NOx量とに相関があることを利用し、A/Fセンサ23,24の検出信号に基づいて還元成分の供給量を推測するとともに、その推測データに基づいて浄化能力の低下(すなわち、NOx触媒21の硫黄被毒の度合や劣化度合)を判定する。具体的には、ECU30は、NOx還元制御の実行に際し、上流側のA/Fセンサ23の検出信号によりNOx触媒21に対して実際に還元成分(リッチ成分)が供給され始めるタイミングを検知するとともに、下流側のA/Fセンサ24の検出信号によりNOx触媒21において吸蔵NOxの還元除去が完了したタイミングを検知し、それら各タイミング間の所要時間に基づいてNOx触媒21の浄化能力低下を判定する。
また、硫黄被毒再生制御として具体的には、ECU30は、前記NOx還元制御と同様にリッチパージを実行する。ただしこのとき、NOx還元制御との違いとして、リッチパージを長時間にわたって継続し、高温かつリッチ雰囲気の状態を持続させる。これにより、NOx触媒21に吸着されたSOxが放出され、同触媒21の浄化能力の再生が図られる。又は、燃料添加弁25による燃料添加を断続的に行い、それによりSOxの放出を行うようにすることも可能である。
ところで、上記のようにNOx還元制御の実行に合わせてNOx触媒21の浄化能力判定処理を実行する際、NOx還元制御として排気燃料添加が行われていると、浄化能力判定の精度が低下すると考えられる。つまり、上記のとおりリッチパージ制御と排気燃料添加とは、いずれもNOx触媒21に対して還元成分を供給するものであるが、詳細には、リッチパージ制御時には主に排気中に含まれるCOの還元反応により吸蔵NOxの放出が行われるのに対し、排気燃料添加時には主に還元剤として直接供給されるHCの還元反応により吸蔵NOxの放出が行われる。この場合、排気燃料添加時には、リッチパージ制御時に比べてHC過多の状態となり、それに起因して還元成分の供給量と実際の吸蔵NOx量との相関が崩れる。そのため、浄化能力判定の精度が低下する。
また、COによる還元反応と、HCによる還元反応とを比較すると、前者の方が反応速度が速い。そのため、NOx還元除去のために多量にHCを供給しても、その多くはNOx触媒21で反応しないまま通過してしまう。したがって、NOx還元の完了前であっても、NOx触媒21の下流側においてHCによるリッチ検出がなされてしまい、実際の吸蔵NOxの還元に要する還元成分の供給量を正確に求めることができないといった問題も生じる。
そこで本実施の形態では、NOx触媒21の浄化能力判定に際し、NOx還元制御として排気燃料添加が実施されていれば、浄化能力判定を実施しないこととする。これにより、誤判定防止を図ることとする。
ここで、NOx還元制御としてのリッチパージ制御と、そのリッチパージ制御に合わせて実施されるNOx触媒21の浄化能力判定との概要を図2のタイムチャートに基づいてより具体的に説明する。図2において、(a)はリッチパージの実施時期を、(b)はNOx触媒上流側のA/Fセンサ23の検出結果(上流側A/F)を、(c)はNOx触媒下流側のA/Fセンサ24の検出結果(下流側A/F)を、それぞれ示している。
さて図2において、タイミングt1では所定の実行条件の成立に伴いリッチパージが開始され、インジェクタ11の噴射燃料が増量される。それにより、上流側A/Fがリーンからリッチ側に移行し、タイミングt2でリッチとなる。このとき、リッチパージ開始のタイミングt1と、上流側A/Fが実際にリッチになるタイミングt2との時間差は、排気管等における輸送遅れやA/Fセンサ23の応答遅れに起因するものである。
タイミングt2以降、NOx触媒21において排気中の還元成分が吸蔵NOxと反応し、NOxの還元除去が開始される。NOx触媒21では、還元成分が概ねすべて還元反応により消費されるため、下流側A/Fはほぼストイキ(理論空燃比)となる。
そして、NOx触媒21における吸蔵NOxの還元が完了すると、還元成分がNOx触媒21で反応せずにそのままNOx触媒下流側に流出し始める。したがって、NOx還元が完了するタイミングt3では、下流側A/Fがリッチ側に移行し始め、タイミングt4では、下流側A/Fが所定のリッチ側しきい値THに達することによりNOx還元の完了が判定される。タイミングt4がリッチパージの終了タイミングであり、t4以降、燃料噴射量制御が元の通常制御に復帰する。
上記のリッチパージに際し、NOx触媒21に対する還元成分の供給量は、上流側A/Fがリッチとなったタイミングから下流側A/Fがリッチとなったタイミングまでの時間差(還元所要時間TA)により推定できる。すなわち、この還元所要時間TAがNOx還元成分の供給量に相関するパラメータに相当し、同還元所要時間TAによってNOx触媒21のNOx吸蔵能力を推測することができる。このとき、NOx触媒21では、硫黄被毒や触媒劣化が進行すると、排気管18を通じてNOx触媒21に導入される導入NOx量が一定であっても吸蔵NOx量が減少し、その分還元所要時間TAが短縮される。したがって、還元所要時間TAに基づいて、硫黄被毒や触媒劣化に伴うNOx触媒21の浄化能力低下を判定することができる。
次に、NOx触媒21のNOx還元制御と、それに合わせて実行される浄化能力判定についてECU30による処理手順を詳細に説明する。図3は、NOx還元制御の処理手順を示すフローチャートであり、本処理はECU30により所定の時間周期で実行される。
図3において、まずステップS101では、排気管18を通じてNOx触媒21に導入される導入NOx量を推定する。このとき、導入NOx量は、都度のエンジン運転状態(運転モード)に基づいて推定することが可能であり、例えば、エンジン回転速度や負荷(アクセル操作量など)に基づいて燃焼温度を算出するとともに、その燃焼温度に基づいてNOx発生濃度を算出する。そして、そのNOx発生濃度と排気流量とからNOx量を求め、NOx量の積算により導入NOx量を推定する。また、排気管に設けたNOxセンサにより排気中のNOx濃度を検出するとともに、該検出結果に基づいて導入NOx量を算出したりすることも可能である。
次に、ステップS102では、前記推定した導入NOx量が所定のしきい値KA以上であるか否かを判定する。導入NOx量<KAであれば、今回はNOx触媒21に対しての還元成分の供給は不要であるとして本処理をそのまま終了する。
また、導入NOx量≧KAであれば、ステップS103に進み、排気温度センサ27の検出信号から算出した排気温度を読み込むとともに、その排気温度が所定の温度範囲内(min〜max内)であるか否かを判定する。この場合、前記温度範囲は、NOx触媒21でのNOx還元が適正に行われるための排気温度条件であり、該温度範囲を規定する下限値minはNOx触媒21での還元反応に必要な最小温度である。例えば、下限値min=300℃である。また、上限値maxは、還元成分の供給とは無関係にNOx触媒21から吸蔵NOxが放出される温度であり、例えば上限値max=450℃である。
排気温度が所定の温度範囲内にない場合にはそのまま本処理を終了する。また、排気温度が所定の温度範囲内にある場合には後続のステップS104に進む。
ステップS104では、NOx触媒21のNOx還元を実施するに際し、還元成分の供給方法を決定する。このとき、リッチパージによる還元成分の供給方法と、排気燃料添加による還元成分の供給方法とのうち、いずれを用いるかをエンジン運転領域に応じて決定することとしており、例えば図5の関係に基づいて供給方法を決定する。図5では、エンジン回転速度と負荷(例えばアクセル操作量)とをパラメータとして、リッチパージの実行領域(図のR1)と排気燃料添加の実行領域(図のR2)とを定めており、リッチパージの実行領域R1に比して排気燃料添加の実行領域R2は高回転・高負荷側に設定されている。
また、ステップS105では、前記ステップS104で決定した方法によりNOx触媒21に対して還元成分の供給を実行する。その還元成分の供給に伴い吸蔵NOxの還元除去が行われる。このとき、リッチパージ制御により還元成分が供給される場合には、前記図2で説明したように、リッチパージ開始後、上流側A/FによりNOx還元除去の開始タイミングが検知されるとともに、下流側A/FによりNOx還元除去の終了タイミングが検知される。そして、還元開始と還元終了の各タイミングから還元所要時間TAが算出される。NOx還元終了に伴いリッチパージが終了される。排気燃料添加により還元成分が供給される場合にもリッチパージ時と同様に、下流側A/FによりNOx還元除去の終了が検知され、そのNOx還元終了に伴い排気燃料添加が終了される。
その後、ステップS106では、還元所要時間TAに基づいてNOx触媒21の浄化能力判定を実行する。その浄化能力判定の処理手順を図4のフローチャートに基づいて説明する。
図4において、ステップS201では、浄化能力判定の実行条件が成立しているか否かを判定する。この実行条件は、硫黄被毒や触媒劣化に伴うNOx触媒21の浄化能力低下が生じていると想定される条件であり、例えば、車両の走行距離を計測し、その走行距離が所定走行距離(例えば10,000km)になる度に実行条件が成立するとしたり、インジェクタ11による燃料噴射量の総量(毎回の燃料噴射量の積算値)を算出し、その燃料噴射量の総量が所定量になる度に実行条件が成立するとしたりすると良い。そして、前記実行条件が成立すれば後続のステップS202に進む。
ステップS202では、今回実施されているNOx還元制御において、還元成分の供給が排気燃料添加によるものか否かを判定する。そして、排気燃料添加によるものでなく、リッチパージによるものであれば、今回の浄化能力判定の実施を許可するとして後続のステップS203に進む。また、排気燃料添加によるものであれば、今回の浄化能力判定の実施を禁止するとして本処理をそのまま終了する。
ステップS203では、NOx還元制御の実施に伴い算出した還元所要時間TAに基づいて、NOx触媒21の浄化能力が低下しているか否かを判定する。例えば、還元所要時間TAとあらかじめ定めた判定時間とを比較し、TA≧判定時間であれば、NOx触媒21の浄化能力が低下していないと判定する。また、TA<判定時間であれば、NOx触媒21の浄化能力が低下していると判定する。浄化能力が低下している場合にはステップS204に進み、浄化能力回復を図るべく硫黄被毒再生制御を実施する。
なお、前記判定時間よりも短い第2の判定時間を定めておき、還元所要時間TA<第2の判定時間であれば、フェイル判定を実施するようにしても良い。また、ステップS203がYESである場合において、硫黄被毒再生制御が既に所定回数実施された後であれば、次に硫黄被毒再生制御を実施することなく、その時点でフェイル判定を実施するようにしても良い。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
NOx還元制御の実行時においてNOx触媒21に対してHC過多となる状態であるかどうかを判定し、HC過多の状態である場合にNOx触媒21の浄化能力判定を禁止するようにした。特に本実施の形態では、排気燃料添加が実施される場合にHC過多の状態であるとした。これにより、NOx触媒21の浄化能力が誤判定されるといった不都合が回避できる。その結果、NOx触媒21の浄化能力判定の精度が向上し、ひいては排気エミッションの適正化を実現することができる。
NOx還元制御に際し、インジェクタ11によるリッチパージと燃料添加弁25による排気燃料添加とをエンジン運転領域に応じて切り替えて実施するようにしたため、NOx還元制御時における排気エミッションの悪化(リッチパージによるスモーク量増加など)を抑制しつつ、NOx触媒21の浄化能力判定を精度良く実施することができる。
NOx触媒21に対して所定量のNOxを導入させた状態でNOx触媒21の上流側及び下流側のA/Fセンサ23,24の検出結果に基づいてNOx還元の開始及び終了の各タイミングを検知し、その各タイミング間の所要時間(還元所要時間TA)を算出した。この場合、還元所要時間TAはNOx還元成分の供給量と相関があることから、還元所要時間TAに基づいてNOx触媒21の浄化能力低下を好適に判定することができる。
A/Fセンサ23,24の検出結果に基づいてNOx触媒21の浄化能力判定を実施する場合、HC過多の状態ではセンサ検出結果にも誤差が生じることが懸念されるが、上記のとおりHC過多の場合に浄化能力判定が禁止されるため、やはり浄化能力判定の精度を高めることができる。
排気温度が所定の温度範囲内(min〜max内)に入っていることをNOx還元制御の実行条件としたため、NOx還元成分の供給時において該還元成分による適正なNOx還元除去が実現できる。またこの条件設定により、NOx触媒21の浄化能力判定の精度が向上する。
なお、本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施しても良い。
上記実施の形態では、NOx還元制御の実行時において排気燃料添加が実施される場合に、HC過多の状態であるとしてNOx触媒21の浄化能力判定を禁止したが、これを以下のように変更する。排気中のHC濃度(又はHC量)を検出し、その検出値が基準値を超えた場合に、HC過多の状態であるとしてNOx触媒21の浄化能力判定を禁止する。又は、排気中のHC成分比を算出し、そのHC成分比が基準値を超えた場合に、HC過多の状態であるとしてNOx触媒21の浄化能力判定を禁止する。図6,図7はその具体的な処理例を示すフローチャートである。図6,図7は、既述の図4に置き換えて実行されるものであり、重複する処理については同じステップ番号を付すとともにその説明を省略する。
下記の各処理では、排気中のHC濃度やCO濃度の検出を要件としており、下記のようにしてHC濃度やCO濃度の検出が行われる。すなわち、エンジン10の排気管18において、NOx触媒21の上流側にHC濃度センサを設置し、該HC濃度センサの検出結果に基づいてHC濃度検出値を算出する。また、エンジン10の排気管18において、NOx触媒21の上流側にCO濃度センサを設置し、該CO濃度センサの検出結果に基づいてCO濃度検出値を算出する。
図6では、浄化能力判定の実行条件が成立している場合(ステップS201がYESの場合)において、ステップS301で排気中のHC濃度検出を行うとともに、続くステップS302でHC濃度の検出値が所定の判定値よりも大きいか否かを判定する。そして、HC濃度≦判定値であれば、今回の浄化能力判定の実施を許可するとして後続のステップS203に進む。また、HC濃度>判定値であれば、HC過多の状態であるとみなし、今回の浄化能力判定の実施を禁止するとして本処理をそのまま終了する。
他方、図7では、浄化能力判定の実行条件が成立している場合(ステップS201がYESの場合)において、ステップS401で排気中のHC濃度検出とCO濃度検出とを行うとともに、続くステップS402でHC濃度とCO濃度との濃度比(濃度比=HC濃度/CO濃度、HC成分比に相当)を算出する。また、ステップS403で、上記算出した濃度比が所定の判定値よりも大きいか否かを判定する。そして、濃度比≦判定値であれば、今回の浄化能力判定の実施を許可するとして後続のステップS203に進む。また、濃度比>判定値であれば、HC過多の状態であるとみなし、今回の浄化能力判定の実施を禁止するとして本処理をそのまま終了する。
上記図6,図7の各処理を採用する場合にもやはり、HC過多の状態であると判定された場合に、NOx触媒21の浄化能力判定が禁止されるため、NOx触媒21の浄化能力が誤判定されるといった不都合が回避できる。
上記図6,図7の処理において、排気中のHC濃度やCO濃度の値を、マップや数式等を用いた演算処理により取得することも可能である。具体的には、燃料添加弁25による排気中への燃料添加量をパラメータとし、適合等によりあらかじめ規定したマップデータ等を用いて排気中のHC濃度やCO濃度の値を算出する。この場合、燃料添加弁25による燃料添加量だけでなく、排気温度や排気流量等をパラメータに加えると良く、これにより、HC濃度やCO濃度の算出精度を高めることができる。
上記実施の形態では、NOx触媒21に対するNOx還元制御としてリッチパージと排気燃料添加とのいずれかを選択的に実施したが、これらを同時に併用することも可能である。例えば、リッチパージの実行時において、燃料添加弁25による排気燃料添加を実施する。かかる場合、リッチパージの実行時において排気燃料添加が同時に行われていれば、NOx触媒21の浄化能力判定を禁止する。
また、NOx触媒21の上流側に未燃燃料(HC)を添加供給する燃料添加手段として、燃料添加弁25による排気燃料添加に代えて、次の手段を用いても良い。つまり、インジェクタ11による多段噴射の一つである後噴射を実施し、その後噴射により供給される未燃燃料により吸蔵NOxの還元除去を行う。「後噴射」は、メイン噴射の後に実施されるアフタ噴射又はポスト噴射と称される燃料噴射であり、その後噴射による噴射燃料は気筒内で燃焼に供されることなく、未燃燃料として排気管18に排出される。この場合、NOx還元制御として後噴射を実施することにより、NOx触媒21に吸蔵されたNOxが還元成分により還元除去される。
NOx還元制御として後噴射を実施する場合、NOx触媒21に対して供給される未燃燃料が過多となるため、前記同様、NOx触媒21の浄化能力判定を禁止する。これにより、NOx触媒21の浄化能力が誤判定されるといった不都合が回避できる。
上記実施の形態では、NOx触媒21の上流側及び下流側のA/Fセンサ23,24の検出結果に基づいて検知したNOx還元の開始及び終了の各タイミングにより還元所要時間TAを算出し、その還元所要時間TAに基づいてNOx触媒21の浄化能力判定を実施したが、これを変更する。つまり、NOx還元制御時の還元成分の供給量をより正確に求めるには、上記の還元所要時間TA以外に、空燃比のリッチ度合を考慮するのが望ましい。故に、還元所要時間TAとNOx還元時の触媒上流側の空燃比(上流側A/Fセンサ23の検出結果)とに基づいてNOx還元成分の供給量を算出し、その算出値に基づいてNOx触媒21の浄化能力判定を実施すると良い。
また簡易には、触媒上流側のA/Fセンサ23の検出結果を用いずにNOx触媒21の浄化能力判定を実施することも可能である。つまり、ECU30によりNOx還元制御が開始されるタイミングを基準として、触媒下流側のA/Fセンサ24によってリッチ成分が検出されるまでを還元所要時間として算出し、その還元所要時間に基づいてNOx触媒21の浄化能力判定を実施する。この場合、A/Fセンサ(酸素濃度センサ)は、NOx触媒21の少なくとも下流側に設けられていれば良い。
発明の実施の形態におけるエンジンシステムの概略を示す構成図である。 リッチパージ制御とNOx触媒の浄化能力判定との概要を示すタイムチャートである。 NOx還元制御の処理手順を示すフローチャートである。 NOx触媒の浄化能力判定の処理手順を示すフローチャートである。 NOx還元制御において還元成分の供給方法を決定するための関係を表す図である。 別の形態においてNOx触媒の浄化能力判定の処理手順を示すフローチャートである。 別の形態においてNOx触媒の浄化能力判定の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10…エンジン、11…インジェクタ、18…排気管、20…DPF、21…NOx触媒、23,24…A/Fセンサ、25…燃料添加弁、30…ECU。

Claims (9)

  1. 内燃機関の排気系に設けられるNOx吸蔵還元型の触媒を備え、該触媒に吸蔵されたNOxを還元除去するべく前記触媒に対してNOx還元成分を供給するNOx還元制御を行う一方、そのNOx還元制御の実行時にNOxの還元除去に要した還元成分の供給量又はそれに相関するパラメータに基づいて前記触媒の浄化能力を判定する内燃機関の排気浄化装置において、
    前記NOx還元制御の実行時に、前記触媒に対して供給される未燃燃料が過多となる状態であるかどうかを判定する判定手段と、
    前記判定手段により未燃燃料過多の状態であると判定された場合に、前記触媒の浄化能力判定を禁止する禁止手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記NOx還元制御を行う手段として、前記内燃機関の空燃比を一時的にリッチ側に制御するリッチパージ手段と、前記触媒に未燃燃料を添加供給する燃料添加手段とを備え、それらリッチパージ手段と燃料添加手段とを選択的に用いて前記触媒に対する還元成分の供給を行う内燃機関の排気浄化装置において、
    前記判定手段は、前記NOx還元制御として前記燃料添加手段による燃料添加が実行される場合に、未燃燃料が過多であると判定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記NOx還元制御に際し、前記リッチパージ手段による空燃比のリッチ制御と、前記燃料添加手段による未燃燃料の添加供給とを内燃機関の運転領域に応じて切り替えて実施することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記内燃機関の排気系において前記触媒の上流側に燃料添加弁を設置した排気浄化装置であって、前記燃料添加手段は、前記燃料添加弁を作動させることにより前記触媒に未燃燃料を添加供給することを特徴とする請求項2又は3に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記燃料添加手段は、前記内燃機関の気筒内への多段噴射を可能とする燃料噴射弁を用い、該燃料噴射弁によるメイン噴射後に後噴射を実施することで前記触媒に未燃燃料を添加供給することを特徴とする請求項2又は3に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記触媒に供給される未燃燃料量又はガス中の未燃燃料濃度を検出又は演算により求める手段を備え、
    前記判定手段は、前記未燃燃料量又は未燃燃料濃度が、あらかじめ定めた基準値を超える場合に、未燃燃料が過多であると判定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 前記触媒に供給されるガス中の未燃燃料の成分比を算出する手段を備え、
    前記判定手段は、前記未燃燃料の成分比が、あらかじめ定めた基準値を超える場合に、未燃燃料が過多であると判定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  8. 前記NOx還元制御を行う手段として、前記内燃機関の空燃比を一時的にリッチ側に制御するリッチパージ手段と、前記触媒に未燃燃料を添加供給する燃料添加手段とを備え、それらリッチパージ手段と燃料添加手段とを選択的に用いて前記触媒に対する還元成分の供給を行う内燃機関の排気浄化装置において、
    前記燃料添加手段による未燃燃料の添加供給量をパラメータとして、前記未燃燃料の量又は濃度を算出することを特徴とする請求項6又は7に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  9. 排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサを少なくとも前記触媒の下流側に設け、前記NOx還元制御の開始後において触媒下流側に還元成分が流出し始めたことを前記酸素濃度センサによって検出した時にNOx還元が完了したとするとともに、そのNOx還元の完了までに要した所要時間に基づいて前記触媒の浄化能力を判定することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
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