JP2007169416A - 粘着性シートの剥離方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 安全かつ容易に、粘着性シートを被着体から剥離する方法を提供すること。
【解決手段】 粘着性シートが被着体に粘着している状態において、前記粘着性シートを前記被着体から剥離する方法であって、前記粘着性シートの、前記被着体と接する面と反対の面の少なくとも一部分に、可撓性を有する補強材を設け、前記粘着性シートと前記補強材とが密着している状態で前記粘着性シートを前記被着体から引き剥がすことを特徴とする、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
【選択図】 図1
【解決手段】 粘着性シートが被着体に粘着している状態において、前記粘着性シートを前記被着体から剥離する方法であって、前記粘着性シートの、前記被着体と接する面と反対の面の少なくとも一部分に、可撓性を有する補強材を設け、前記粘着性シートと前記補強材とが密着している状態で前記粘着性シートを前記被着体から引き剥がすことを特徴とする、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
【選択図】 図1
Description
本発明は、粘着性シートを被着体から剥離する方法に関し、詳しくは、引張強度の低い粘着性シートを破壊せずに簡単に剥離する方法に関する。
近年、プラズマディスプレイパネル(PDP)、集積回路(IC)チップ等のような電子部品は、その高性能化に伴って発熱量が増大している。この結果、温度上昇による機能障害対策を講じる必要性が生じている。一般的には、電子部品等の発熱体に、ヒートシンク、放熱金属板、放熱フィン等の放熱体を取り付けることで、熱を拡散させる方法が取られている。発熱体から放熱体への熱伝導を効率よく行うために、各種熱伝導シートが使用されているが、一般に、発熱体と放熱体とを固定する用途においては感圧接着性放熱シートが必要とされる。
感圧接着性放熱シートは、発熱体と放熱体とを固定する接着性又は粘着性を有するシートであるが、使用後にリサイクル又は廃棄するにあたっては、発熱体や放熱体からの剥離が容易であることが求められている。
感圧接着性放熱シートは、発熱体と放熱体とを固定する接着性又は粘着性を有するシートであるが、使用後にリサイクル又は廃棄するにあたっては、発熱体や放熱体からの剥離が容易であることが求められている。
特許文献1には、イソブタンやペンタンなどの熱膨張性物質を内包したマイクロカプセルをシート中に含有させ、シートの使用後にそれを通常使用時よりも高い温度に加熱することにより熱膨張性物質を膨張させ、シートが被着体と接している面に凹凸を設けることによりシートの剥離性を向上させる方法が開示されている。しかしながら、この方法は、燃焼・爆発の危険性の高い物質を気化させるという危険な方法であり、また高価なマイクロカプセルを使用するという問題もある。
また、特許文献2は、t−ブチルオキシカルボニル構造を有する発泡体成分と、放射線や紫外線により酸を発生させる発泡開始剤とを備えるシートを、使用後に高温下で放射線や紫外線を作用させることによりガスを発生させ、発泡させることで剥離性を向上させる方法について開示している。しかしながら、この方法でも、燃焼・爆発の可能性のある可燃性ガスを高温下に発生させており、安全面の問題がある。
また、一般に前記感圧接着性放熱シートなどの粘着性シートは、引張強度が低いため、引き剥がす際に粘着性シートの破壊が容易に起こってしまい、綺麗に剥離することが困難であった。
このように、熱伝導性感圧接着剤組成物からなる感圧接着性放熱シートに代表される粘着性シートついては、使用後に被着体、特にアルミニウム板などの金属板との易剥離性が求められているが、安全面において問題がなく、かつ経済的にも有利なものは、未だ見出されていないのが現状である。
本発明の目的は、前記事情に鑑み、安全かつ容易に、粘着性シートを被着体から剥離する方法を提供することにある。
本発明者は、粘着性シートを被着体から剥離する方法について鋭意研究を続けてきたが、粘着性シートの被着体と接する面とは反対の面を補強材を用いて補強し、粘着性シートと補強材とが密着した状態で被着体から引き剥がすことにより、前記目的を達成できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、次の1〜16が提供される。
1. 粘着性シートが被着体に粘着している状態において、前記粘着性シートを前記被着体から剥離する方法であって、
前記粘着性シートの、前記被着体と接する面と反対の面の少なくとも一部分に、可撓性を有する補強材を設け、
前記粘着性シートと前記補強材とが密着している状態で前記粘着性シートを前記被着体から引き剥がすことを特徴とする、
粘着性シートを被着体から剥離する方法。
2. 前記粘着性シートが、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)を含んでなることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
3. 前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)が、炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を50重量%以上含有するものであることを特徴とする、前記2記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
4. 前記粘着性シートが発泡粘着性シートであることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
5. 前記粘着性シートが熱伝導性粘着性シートであることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
6. 前記粘着性シートが熱伝導性発泡粘着性シートであることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
7. 前記粘着性シートが、プラズマディスプレイパネル用放熱シートであることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
8. 前記被着体がガラス板又は金属板であることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
9. 前記被着体がアルミニウム板であることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
10. 前記補強材が紙、布、プラスティックフィルム、及び金属製の箔からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
11. 前記補強材がポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
12. 前記補強材が基材層に接着剤層を有してなる粘着テープであることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
13. 前記基材層が紙、布、プラスティックフィルム、及び金属製の箔からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、前記12記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
14. 前記粘着性シートと前記補強材とが密着するように、前記補強材を治具で押さえながら前記粘着性シートを前記被着体から引き剥がすことを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
15. 前記治具が棒状、筒状又は板状の物質であることを特徴とする、前記14記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
16. 前記治具が、中実である略円柱状の棒又は中空である略円柱状の筒、であることを特徴とする、前記14記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
1. 粘着性シートが被着体に粘着している状態において、前記粘着性シートを前記被着体から剥離する方法であって、
前記粘着性シートの、前記被着体と接する面と反対の面の少なくとも一部分に、可撓性を有する補強材を設け、
前記粘着性シートと前記補強材とが密着している状態で前記粘着性シートを前記被着体から引き剥がすことを特徴とする、
粘着性シートを被着体から剥離する方法。
2. 前記粘着性シートが、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)を含んでなることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
3. 前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)が、炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を50重量%以上含有するものであることを特徴とする、前記2記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
4. 前記粘着性シートが発泡粘着性シートであることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
5. 前記粘着性シートが熱伝導性粘着性シートであることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
6. 前記粘着性シートが熱伝導性発泡粘着性シートであることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
7. 前記粘着性シートが、プラズマディスプレイパネル用放熱シートであることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
8. 前記被着体がガラス板又は金属板であることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
9. 前記被着体がアルミニウム板であることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
10. 前記補強材が紙、布、プラスティックフィルム、及び金属製の箔からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
11. 前記補強材がポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
12. 前記補強材が基材層に接着剤層を有してなる粘着テープであることを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
13. 前記基材層が紙、布、プラスティックフィルム、及び金属製の箔からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、前記12記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
14. 前記粘着性シートと前記補強材とが密着するように、前記補強材を治具で押さえながら前記粘着性シートを前記被着体から引き剥がすことを特徴とする、前記1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
15. 前記治具が棒状、筒状又は板状の物質であることを特徴とする、前記14記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
16. 前記治具が、中実である略円柱状の棒又は中空である略円柱状の筒、であることを特徴とする、前記14記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
本発明の、粘着性シートを被着体から剥離する方法によれば、プラズマディスプレイパネル(PDP)等の電子部品等に使用された熱伝導性放熱シート等の粘着性シートを、安全に、かつ簡単に引き剥がすことができ、より経済的にリサイクルが行われる。
本発明の、粘着性シートを被着体から剥離する方法は、前記粘着性シートが前記被着体に粘着している状態において、前記粘着性シートを前記被着体から剥離する方法であって、
前記粘着性シートの、前記被着体と接する面と反対の面の少なくとも一部分に、可撓性を有する補強材を設け、
前記粘着性シートと前記補強材とが密着している状態で前記粘着性シートを前記被着体から引き剥がすことを特徴とする。
前記粘着性シートの、前記被着体と接する面と反対の面の少なくとも一部分に、可撓性を有する補強材を設け、
前記粘着性シートと前記補強材とが密着している状態で前記粘着性シートを前記被着体から引き剥がすことを特徴とする。
前記粘着性シートは、特に限定されず、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体等、種々の粘着性材料からなるシートを用いることができる。また、粘着性材料として、前記に代表される粘着性材料又は非粘着性材料に、石油樹脂又はロジン樹脂などの粘着付与樹脂を添加したものを用いることもできる。
なお、本発明において、(メタ)アクリル酸エステルというときは、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルを意味する。
なお、本発明において、(メタ)アクリル酸エステルというときは、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルを意味する。
粘着性シートとして、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)を含んでなるものが、粘着性及び耐熱性に優れることから、種々の用途に対して好ましく用いられる。その中でも、前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)が、炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を50重量%以上含有するものが、粘着性に特に優れることから、より好ましく用いられる。
炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の具体例としては、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、n−ウンデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、等が挙げられる。
前記アルキル基の炭素数は、より好ましくは4〜8であり、具体例としては、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、等が挙げられる。前記アルキル基の炭素数は、特に好ましくは8であり、具体例としては、2−エチルヘキシルアクリレート、等が挙げられる。
また、炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の、前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)における含有量は、より好ましくは70重量%以上、更に好ましくは90〜99.9重量%である。炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体単位90〜99.9重量%と、(メタ)アクリル酸単量体単位10〜0.1重量%とからなるものが特に好ましい。
前記粘着性シートは、発泡粘着性シートであることが、従来の単純な引き剥がし方法での粘着性シートの引きちぎれがより起こりやすいため、本発明の、粘着性シートを被着体から剥離する方法による剥離効果が高く、より好適に用いることができる。
また、前記粘着性シートは、熱伝導性粘着性シートであっても良い。熱伝導性粘着性シート、特に熱伝導性発泡粘着シートは、プラズマディスプレイパネル(PDP)用放熱シート等に好適に用いられる。前記放熱シート用熱伝導性粘着性シートは、前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部と、熱伝導性無機化合物50〜500重量部とを配合してなるものが好ましい。前記熱伝導性無機化合物としては、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ホウ素が好ましく、熱伝導性粘着性シートに難燃性を付与できることから、水酸化アルミニウムがより好ましい。
前記被着体は特に限定されないが、前記粘着シートを、プラズマディスプレイパネル(PDP)用放熱シート等に用いる際に、ガラス及び/又は金属板を被着体とすることが好適に行われる。金属板としては、放熱性が高く、軽量かつ丈夫である、アルミニウム板がより好適に用いられる。
前記補強材は、前記粘着シートを前記被着体から剥離する際に、前記粘着性シートが引きちぎれないように補強する目的で用いられる。また、前記補強剤は、前記粘着性シートを剥離する際に前記粘着性シートに追随して変形する(たわむ)必要があるため、可撓性を有するものであることが必要である。前記補強材は、前述の機能を有するものであれば特に限定されないが、引張強度が前記粘着性シートよりも大きいものであることが補強の上から好ましく、また引張時の伸びが前記粘着性シートよりも小さいものであることが剥離作業が容易になるため好ましい。前記補強材の好ましいものの具体例としては、紙、布、プラスティックフィルム、金属製の箔、基材層に接着剤層を有してなる粘着テープ、等が挙げられ、その中でもポリエチレンテレフタレートフィルム、基材層に接着剤層を有してなる粘着テープがより好ましい。これらは、一種を単独で、又は二種以上を併用して用いても良い。
前記、基材層に接着剤層を有してなる粘着テープとしては、基材層として、紙、布、プラスティックフィルム、金属製の箔、等を用いるものが好ましい。これらは、一種を単独で、又は二種以上を併用して用いても良い。接着層としては、公知の接着剤を接着層に用いることができる。粘着テープの幅は、特に制限されず、前記粘着性シートの一部のみに密着するものでも、前記粘着性シート全体を覆うように密着するものでも良い。また、粘着テープを1枚あるいは複数枚使用して前記粘着性シート全体を覆うように密着する方が前記粘着性シートを前記被着体からより容易に剥離することができるため好ましい。前記補強材として前述した粘着テープを用いることにより、前記粘着性シートを前記被着体から剥離する際に前記粘着性シートから前記補強材が剥離しにくくなるため、より確実に前記粘着性シートを前記被着体から剥離することができる。
前記、基材層に接着剤層を有してなる粘着テープとしては、基材層として、紙、布、プラスティックフィルム、金属製の箔、等を用いるものが好ましい。これらは、一種を単独で、又は二種以上を併用して用いても良い。接着層としては、公知の接着剤を接着層に用いることができる。粘着テープの幅は、特に制限されず、前記粘着性シートの一部のみに密着するものでも、前記粘着性シート全体を覆うように密着するものでも良い。また、粘着テープを1枚あるいは複数枚使用して前記粘着性シート全体を覆うように密着する方が前記粘着性シートを前記被着体からより容易に剥離することができるため好ましい。前記補強材として前述した粘着テープを用いることにより、前記粘着性シートを前記被着体から剥離する際に前記粘着性シートから前記補強材が剥離しにくくなるため、より確実に前記粘着性シートを前記被着体から剥離することができる。
本発明の、粘着性シートを被着体から剥離する方法は、前記粘着性シートと前記補強材がと密着している状態で前記被着体から引き剥がすため、前記粘着性シートの引きちぎれを効果的に防止でき、簡便に前記粘着シートを前記被着体から剥離することが可能となる。
また、前記粘着シートを前記被着体から剥離する際には、剥離された前記粘着性シートと被着体とのなす角度θが、好ましくは0°を超え且つ90°以下、より好ましくは10°以上且つ75°以下、更に好ましくは20°以上且つ65°以下である。
また、前記粘着シートを前記被着体から剥離する際には、剥離された前記粘着性シートと被着体とのなす角度θが、好ましくは0°を超え且つ90°以下、より好ましくは10°以上且つ75°以下、更に好ましくは20°以上且つ65°以下である。
本発明における、前記粘着性シートを前記被着体から剥離する方法としては、前記粘着性シートと前記補強材とが密着するように、前記補強材を治具で押さえながら前記粘着性シートを前記被着体から引き剥がすことが好ましい。
前記粘着性シートと前記補強材が密着するように前記補強材を治具で押さえることにより、前記粘着性シートと前記補強材との密着がより確実なものとなる。また、補強材に前記粘着性シートとの密着が良くない材料のものを用いても、治具で押さえることにより、前記粘着性シートと補強材とが密着した状態で前記粘着性シートを前記被着体から剥離することが可能となるため、剥離後に、前記粘着性シートと補強材とを簡単に分離することができ、前記粘着性シートあるいは補強材のリサイクル性に優れる。
前記粘着性シートと前記補強材が密着するように前記補強材を治具で押さえることにより、前記粘着性シートと前記補強材との密着がより確実なものとなる。また、補強材に前記粘着性シートとの密着が良くない材料のものを用いても、治具で押さえることにより、前記粘着性シートと補強材とが密着した状態で前記粘着性シートを前記被着体から剥離することが可能となるため、剥離後に、前記粘着性シートと補強材とを簡単に分離することができ、前記粘着性シートあるいは補強材のリサイクル性に優れる。
前記治具としては、特に限定されないが、棒状、筒状、又は板状の物質であることが好ましい。表面に凹凸がないかあるいはあっても程度の小さいものであると、前記粘着性シートの前記被着体とが剥離する線上あるいはその近傍を効果的に押さえつけることができるためより好ましい。前記の剥離する線は剥離が進むに従ってほぼ連続的に移動するため、スムーズに剥離が進むためには、治具が、中実である略円柱状の棒又は中空である略円柱状の筒であることが更に好ましい。
以下、図を用いて本発明の一実施形態を説明するが、本発明は以下に述べる実施形態によって限定されるものではない。
図1は、粘着性シート1を被着体2から剥離する際の途中の状態を示す側面図である。
粘着性シート1は、2−エチルヘキシルアクリレート単位/アクリル酸単位/メタクリル酸単位=90/8/1(重量比)で構成されるアクリル酸エステル共重合体(A)(1)100重量部と、水酸化アルミニウム200重量部との混合組成物のシートであり、厚みが1mm、広さは150mm×50mmである。粘着性シート1は、はじめ、アルミニウム製の板(厚みが2.3mm、広さは150mm×50mm)である被着体2上にずれなく密着させた。その後、粘着性シート1上に、補強材3として、基材が布製の粘着テープ(SLIONTEC社製、「SLION TAPE」:幅50mm)を150mmの長さにずれなく貼り付けた。その後、治具4として、中実な略円柱状の棒(断面円の直径5mm、長さ200mm、ステンレス製)を用いて補強材3を粘着性シート1に密着させるように押さえながら、斜め30°方向(図1のθ=30°の方向)に、粘着性シート1と補強材3とを一体として引っ張り、被着体2から剥離することができた。図1はその途中図(側面図)である。図1の状態からさらに剥離することを行い、粘着性シート1を全て被着体から剥離することができた。粘着性シート1は破壊されることはなかった。
粘着性シート1は、2−エチルヘキシルアクリレート単位/アクリル酸単位/メタクリル酸単位=90/8/1(重量比)で構成されるアクリル酸エステル共重合体(A)(1)100重量部と、水酸化アルミニウム200重量部との混合組成物のシートであり、厚みが1mm、広さは150mm×50mmである。粘着性シート1は、はじめ、アルミニウム製の板(厚みが2.3mm、広さは150mm×50mm)である被着体2上にずれなく密着させた。その後、粘着性シート1上に、補強材3として、基材が布製の粘着テープ(SLIONTEC社製、「SLION TAPE」:幅50mm)を150mmの長さにずれなく貼り付けた。その後、治具4として、中実な略円柱状の棒(断面円の直径5mm、長さ200mm、ステンレス製)を用いて補強材3を粘着性シート1に密着させるように押さえながら、斜め30°方向(図1のθ=30°の方向)に、粘着性シート1と補強材3とを一体として引っ張り、被着体2から剥離することができた。図1はその途中図(側面図)である。図1の状態からさらに剥離することを行い、粘着性シート1を全て被着体から剥離することができた。粘着性シート1は破壊されることはなかった。
1… 粘着性シート
2… 被着体
3… 補強材
4… 治具
2… 被着体
3… 補強材
4… 治具
Claims (16)
- 粘着性シートが被着体に粘着している状態において、前記粘着性シートを前記被着体から剥離する方法であって、
前記粘着性シートの、前記被着体と接する面と反対の面の少なくとも一部分に、可撓性を有する補強材を設け、
前記粘着性シートと前記補強材とが密着している状態で前記粘着性シートを前記被着体から引き剥がすことを特徴とする、
粘着性シートを被着体から剥離する方法。 - 前記粘着性シートが、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)を含んでなることを特徴とする、請求項1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
- 前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)が、炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を50重量%以上含有するものであることを特徴とする、請求項2記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
- 前記粘着性シートが発泡粘着性シートであることを特徴とする、請求項1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
- 前記粘着性シートが熱伝導性粘着性シートであることを特徴とする、請求項1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
- 前記粘着性シートが熱伝導性発泡粘着性シートであることを特徴とする、請求項1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
- 前記粘着性シートが、プラズマディスプレイパネル用放熱シートであることを特徴とする、請求項1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
- 前記被着体がガラス板又は金属板であることを特徴とする、請求項1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
- 前記被着体がアルミニウム板であることを特徴とする、請求項1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
- 前記補強材が紙、布、プラスティックフィルム、及び金属製の箔からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、請求項1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
- 前記補強材がポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする、請求項1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
- 前記補強材が基材層に接着剤層を有してなる粘着テープであることを特徴とする、請求項1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
- 前記基材層が紙、布、プラスティックフィルム、及び金属製の箔からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、請求項12記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
- 前記粘着性シートと前記補強材とが密着するように、前記補強材を治具で押さえながら前記粘着性シートを前記被着体から引き剥がすことを特徴とする、請求項1記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
- 前記治具が棒状、筒状又は板状の物質であることを特徴とする、請求項14記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
- 前記治具が、中実である略円柱状の棒又は中空である略円柱状の筒、であることを特徴とする、請求項14記載の、粘着性シートを被着体から剥離する方法。
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---|---|---|---|
JP2005367792A Pending JP2007169416A (ja) | 2005-12-21 | 2005-12-21 | 粘着性シートの剥離方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007169416A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101743288B (zh) * | 2007-07-19 | 2012-07-18 | 旭化成化学株式会社 | 含有氧化剂与胺系化合物的反应物的解体性粘结剂 |
JP2014025028A (ja) * | 2012-07-30 | 2014-02-06 | Nitto Denko Corp | 熱伝導性粘着シート |
JP7395847B2 (ja) | 2019-05-29 | 2023-12-12 | Toppanホールディングス株式会社 | 接着剤組成物及びその製造方法 |
-
2005
- 2005-12-21 JP JP2005367792A patent/JP2007169416A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101743288B (zh) * | 2007-07-19 | 2012-07-18 | 旭化成化学株式会社 | 含有氧化剂与胺系化合物的反应物的解体性粘结剂 |
JP2014025028A (ja) * | 2012-07-30 | 2014-02-06 | Nitto Denko Corp | 熱伝導性粘着シート |
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