JP2007169226A - 固体分散体 - Google Patents

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Abstract

【課題】残留溶媒の懸念がなく溶解性に優れたプランルカスト水和物(ロイコトリエン拮抗剤)を含有する新規な固体分散体の提供。
【解決手段】プランルカスト水和物とセルロース誘導体(ヒドロキシプロピルメチルセルロース等)の担体とをボールミル混合粉砕などの混合粉砕法に付し、平均粒子径0.01〜1.0μmの微細結晶のプランルカストおよび担体からなる固体分散体。
【効果】溶解性および安全性に優れ、生物学的利用率が高い。
【選択図】なし

Description

本発明は、プランルカスト水和物および担体を含有し、混合粉砕法によって製造することを特徴とするプランルカスト水和物含有固体分散体に関する。
プランルカスト水和物はロイコトリエン(LT)拮抗剤として知られており(特許文献1)、気管支喘息やアレルギー性鼻炎の治療剤として上市されている。オノン(登録商標)カプセルおよびオノン(登録商標)ドライシロップの添付文書における、有効成分に関する理化学的知見の項目中、性状としてプランルカスト水和物は「白色〜淡黄色の結晶性の粉末」であり、「水、アセトニトリル、ジクロロメタン又はジエチルエーテルにほとんど溶けない」旨が記載されている(非特許文献1および非特許文献2)。医薬品としては水に溶けやすいことが好ましく、溶解性の改善が望まれていた。
薬物の溶解性を改善する方法としては、例えば、表面積を増大させる方法および溶解度を上げる方法などが挙げられる。
薬物の表面積を増大させるには、薬物粒子の微細化が有効である。しかしながら、薬物単一での微細化では、粒子の凝集や凝結による有効表面積の低下や、機械的微細化に限界があるため、満足のいく溶解性が得られない場合がある。そこで、担体として水溶性高分子や固体担体を添加して固体分散体を調製し、薬物の溶解性を向上させる手段が用いられる。
固体分散体においては、薬物は担体の中で微細結晶または単分子状態として均一に分散するので、薬物粒子の微細化が達成されており、また単分子状態での分散は薬物の非晶質化を意味するので、格段の溶解性の向上が期待できる。ただし、非晶質は結晶に比して、安定性がよくない場合がある。したがって、薬物を適度な微細結晶として得ることができれば、溶解性および安定性の両方の点で満足できる製剤を製造することができる。
固体分散体を得る方法として、溶媒法、溶融法、溶融−溶媒法および混合粉砕法などが一般的に知られている。
プランルカスト水和物の固体分散体を得る方法として、プランルカストを容量比2:1ないし5:1のジクロロメタン−メタノール混合液に溶解し、溶媒を乾燥させる製造方法が知られている(特許文献2)。該方法によって得られるプランルカスト固体分散組成物は、プランルカスト粗粉末および市販製剤オノン(登録商標)カプセル充填物よりも優れた溶出性を示す。しかしながら、本法は前記固体分散体を得る方法のうち、溶媒法に分類されるものであり、溶媒の残留が懸念される。特にジクロロメタンおよびメタノールは、ICHの医薬品の残留溶媒ガイドライン(Q3C)上、クラス2の溶媒(医薬品中の残留量を規制すべき溶媒)に分類される有機溶媒であり、製剤製造の最終に近い工程において使用しないに越したことはない。また、本法で得られる固体分散組成物は、結晶性を持たない無定形のプランルカストとポリマーとの固体分散体であることが確認されている。本法で得られる固体分散組成物の安定性については何ら記載されていない。
混合粉砕法は、薬物と担体とを溶融または溶解することなく、単に混合し粉砕する操作で固体分散体を得る優れた方法であり、残留溶媒の心配は全くない。また、処理時間および/または処理条件を制御することによって、薬物をすべて非晶質とせず、微細結晶を含有する固体分散体として得ることが可能である。しかしながら、混合粉砕法によってプランルカスト水和物を含有する固体分散体を得る方法について、今まで全く知られていなかった。
特開昭61−050977号公報 特表2003−534296号公報 オノン(登録商標)カプセル添付文書 オノン(登録商標)ドライシロップ添付文書
本発明の目的は、残留溶媒の懸念がなく、溶解性および安定性に優れる新規なプランルカスト水和物を含有する固体分散体を提供することにある。
本発明者らは、前記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、プランルカスト水和物と担体を混合粉砕法に付すことで、驚くべきことに、溶出性および安定性に優れるプランルカスト水和物を含有する固体分散体が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1) プランルカスト水和物および担体を混合粉砕法に付すことを特徴とするプランルカスト水和物含有固体分散体の製造方法、
(2) 混合粉砕法がボールミル混合粉砕法である(1)記載の製造方法、
(3) 担体がセルロース誘導体である(1)記載の製造方法、
(4) 非晶質のプランルカスト水和物を含んでいてもよい平均粒子径0.01〜1.0μmの微細結晶のプランルカスト水和物および担体からなる固体分散体、
(5) 固体分散体に含まれるプランルカスト水和物におけるプランルカスト水和物の微細結晶の割合が60〜100%である(4)記載の固体分散体、
(6) 担体がセルロース誘導体である(4)記載の固体分散体、
(7) セルロース誘導体がヒドロキシプロピルメチルセルロースである(6)記載の固体分散体、
(8) プランルカスト水和物100重量%に対するセルロース誘導体が10〜1000重量%である(6)記載の固体分散体、
(9) プランルカスト水和物100重量%に対するセルロース誘導体が50〜500重量%である(6)記載の固体分散体、
(10) 溶出率が50%以上である(4)記載の固体分散体、および
(11) 非晶質のプランルカスト水和物を含んでいてもよい平均粒子径0.01〜1.0μmの微細結晶のプランルカスト水和物および担体からなり、固体分散体に含まれるプランルカスト水和物におけるプランルカスト水和物の微細結晶の割合が60〜100%である、混合粉砕法によって製造された固体分散体に関する。
本明細書中、プランルカスト水和物とは、式(A)
Figure 2007169226
で示される4−オキソ−8−[4−(4−フェニルブトキシ)ベンゾイルアミノ]−2−(テトラゾール−5−イル)−4H−1−ベンゾピラン・1/2水和物を意味する。プランルカスト水和物の製造は、例えば、特開昭61−050977号明細書記載の方法に準じて行なうことができる。
本明細書中、プランルカスト水和物含有固体分散体とは、プランルカスト水和物が担体中に微細結晶状態で分散した固体を意味する。
本明細書中、担体としては、例えば、水溶性高分子や非水溶性高分子などが挙げられる。水溶性高分子としては、例えば、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、アラビアゴム、デキストリン、ゼラチンなどが挙げられる。非水溶性高分子としては、例えば、架橋結合ポリビニルピロリドン(例えば、クロスポピドンなど)、アミノアルキルメタアルキレートコポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、メタクリル酸コポリマー(例えば、メタクリル酸コポリマーLなど)、セラックなどが挙げられる。セルロース誘導体としては、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMC−AS)、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、クロスカルメロースナトリウム、セルロースアセテートフタレート、結晶セルロースなどが挙げられる。セルロース誘導体として好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、クロスカルメロースナトリウムであり、より好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースであり、さらに好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
本明細書中、プランルカスト水和物100重量%に対するセルロース誘導体の割合としては、好ましくは10〜1000重量%であり、より好ましくは25〜750重量%であり、さらに好ましくは50〜500重量%である。
本明細書中、混合粉砕法としては、圧縮、剪断、摩擦などの機械エネルギーを用いて、プランルカスト水和物の微細結晶化および/または担体への分散を促進し、固体分散体を得る方法であれば、特に制限されない。例えば、ボールミル(例えば、遊星ボールミルなど)、ロッドミル、振動ミルなどの装置を用いた混合粉砕方法が挙げられる。混合粉砕を行う際には、医薬品製造上、残留しても問題のない溶媒(例えば、水など)を適宜、適量を加えてもよい。混合粉砕法としては、ボールミル混合粉砕法が好ましい。
プランルカスト水和物の微細結晶を含有する固体分散体は、混合粉砕法を用いて約1〜18時間処理することにより得ることができる。処理時間として好ましくは約1.5〜17時間であり、より好ましくは約2〜16時間である。
担体としてセルロース誘導体を用いる場合、プランルカスト水和物の微細結晶を含有する固体分散体は、混合粉砕法を用いて約1〜10時間処理することにより得ることができる。処理時間として好ましくは約1.5〜9時間であり、より好ましくは約2〜8時間である。
本明細書中、微細結晶とは、平均粒子径が約0.01〜1.0μmである微細な結晶を意味する。平均粒子径として好ましくは約0.01〜0.8μmであり、より好ましくは約0.02〜0.65μmであり、さらに好ましくは約0.03〜0.5μmである。微細結晶であることは、例えば、走査型電子顕微鏡、粒度分布測定装置などによって確認することができる。
本明細書中、プランルカスト水和物含有固体分散体に含まれるプランルカスト水和物における、プランルカスト水和物の微細結晶の割合として好ましくは約60〜100%であり、より好ましくは約70〜100%であり、さらに好ましくは約80〜100%である。微細結晶の割合は、例えば、適当な孔径のサイズ排除機構を有するフィルター(例えば、限外ろ過フィルター、精密ろ過フィルターなど)と高速液体クロマトグラムとを組み合わせることなどによって確認することができる。
本発明で示されるプランルカスト水和物含有固体分散体の安定性は、例えば、ICHの安定性試験ガイドライン(Q1A)に記載される一般的な製剤の加速試験(40℃75%RH)を行った時の不純物量を測定することなどによって確認することができる。
本発明において、プランルカスト水和物含有固体分散体の安定性に影響を与えない程度の量であれば、プランルカスト水和物の非晶質が含まれていてもよい。
本発明において、プランルカスト水和物含有固体分散体の溶解性に影響を与えない程度の量であれば、平均粒子径が約1.0μmを超えるプランルカスト水和物の結晶が含まれていてもよい。
本明細書で用いる溶出率とは、第14改正日本薬局方一般試験法第二法(パドル法)により、薄めたリン酸緩衝液(1→2)中、37℃における30分時点でのプランルカスト水和物の溶解率を意味する。好ましくは50%以上であり、より好ましくは70%以上であり、さらに好ましくは85%以上である。
本発明で用いるプランルカスト水和物含有固体分散体は、医薬組成物として、全身的または局所的に、経口投与製剤または非経口投与製剤として用いられる。経口投与製剤としては、例えば、固形製剤および液剤などが挙げられる。非経口投与製剤としては、例えば、注射剤、外用剤、坐剤、点眼剤および吸入剤などが挙げられる。
本発明のプランルカスト水和物含有固体分散体には、固形製剤を製造する際に一般的に使用される添加剤(製剤基剤)をさらに含んでいてもよく、例えば、賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、矯味剤、矯臭剤、界面活性剤、香料、着色剤、抗酸化剤、隠蔽剤、静電気防止剤、流動化剤、湿潤剤、溶出補助剤等を1種または2種以上適宜配合して用いることができる。
本発明のプランルカスト水和物含有固体分散体は、例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、細粒剤、または散剤等の固形製剤として用いるか、前記固形製剤を服用時に溶液または懸濁液として服用する用時溶解/懸濁型製剤(例えば、ドライシロップ剤等)として用いることができる。好ましい製剤形態としては錠剤、またはカプセル剤が挙げられる。
本発明のプランルカスト水和物含有固体分散体を製剤化する方法は公知であり、例えば、公知の造粒法(例えば、押出し造粒法、混合撹拌造粒法、高速混合撹拌造粒法、流動層造粒法、転動撹拌流動層造粒法、転動造粒法、乾式(圧縮)造粒法、破砕造粒法、噴霧乾燥造粒法等)によって得られる造粒物を必要に応じて乾燥、整粒、分級等することにより、散剤や顆粒剤を製造することができる。また、先で得られる造粒物、散剤または顆粒剤と必要に応じて他の添加剤を加えて、打錠またはカプセル充填することにより、錠剤やカプセル剤を製造することができる。また、錠剤は、必要に応じ薬学的に許容され、本発明の効果を妨げない、フィルムコーティング基剤を用いて被覆されてもよい。
本発明の効果を妨げないか、または本発明の効果が最小限に得られる限り、他の添加剤として、いかなるものも加えてもよい。
他の添加剤としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、矯味剤、界面活性剤、香料、滑沢剤、着色剤、抗酸化剤、隠蔽剤、静電気防止剤、流動化剤、湿潤剤、矯臭剤、溶出補助剤等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を適宜配合して用いてもよい。
賦形剤としては、例えば、糖類(例えば、ぶどう糖、果糖、麦芽糖、乳糖、異性化乳糖、還元乳糖、蔗糖、D−マンニトール、エリスリトール、マルチトール、キシリトール、パラチノース、トレハロース、ソルビトール、コーンスターチ、馬鈴薯デンプン、コムギデンプン、コメデンプン等)、結晶セルロース、無水ケイ酸、無水リン酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム等が挙げられる。結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、部分α化デンプン、α化デンプン、アルギン酸ナトリウム、プルラン、アラビアゴム末、ゼラチン等が挙げられる。崩壊剤としては、例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ヒドロキシプロピルスターチ、コーンスターチ等が挙げられる。矯味剤としては、例えば、白糖、D−ソルビトール、キシリトール、クエン酸、アスコルビン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ソーマチン、サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、グルタミン酸ナトリウム、5’−イノシン酸ナトリウム、5’−グアニル酸ナトリウム等が挙げられる。界面活性剤としては、例えば、ポリソルベート(例えば、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート65、ポリソルベート80等)、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン共重合物、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。香料としては、例えば、レモン油、オレンジ油、メントール、はっか油等が挙げられる。滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、蔗糖脂肪酸エステル、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、タルク、ポリエチレングリコール等が挙げられる。着色剤としては、例えば、酸化チタン、食用黄色5号、食用青色2号、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄等が挙げられる。抗酸化剤としては、例えば、アスコルビン酸ナトリウム、L−システイン、亜硫酸ナトリウム、ビタミンE等が挙げられる。隠蔽剤としては、例えば、酸化チタン等が挙げられる。静電気防止剤としては、例えば、タルク、酸化チタン等が挙げられる。流動化剤としては、例えば、軽質無水ケイ酸、タルク、含水二酸化ケイ素等が挙げられる。湿潤剤としては、例えば、ポリソルベート80、ラウリル酸硫酸ナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)等が挙げられる。溶出補助剤としては、例えば、乾燥メタクリル酸コポリマーLD、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等が挙げられる。
上記した添加剤は、例示した用途以外に他の用途(例えば、賦形剤、結合剤、滑沢剤、安定(化)剤、崩壊剤、矯味剤、界面活性剤、香料、着色料、抗酸化剤、隠蔽剤、静電気防止剤、流動化剤、湿潤剤、溶出補助剤、溶解補助剤、コーティング剤等)で使用可能であればその用途で用いてもよい。さらに、上記以外にも、公知の文献、例えば、薬事日報社2005年刊「医薬品添加物辞典」(日本医薬品添加剤協会編集)等に記載されているような添加剤を用いてもよい。
本発明のプランルカスト水和物含有固体分散体を錠剤やカプセル剤として用いる場合、該製剤中のプランルカスト水和物含量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、本発明の所望の効果が得られるように製することが好ましい。例えば、成人1日当たりのプランルカスト水和物の投与量として好ましくは約25〜2500mg、より好ましくは約112.5〜450mg、さらに好ましくは約112.5〜225mgである。
本発明のプランルカスト水和物含有固体分散体を含有する錠剤としては、服用する患者に負担を与えない形状や大きさのものが好ましい。また、錠剤に含まれるプランルカスト水和物の含量としては、1錠中、約112.5〜450mgが好ましく、より好ましくは約112.5mgまたは約225mgである。
本発明の固形組成物を含有するカプセル剤に含まれるプランルカスト水和物の含量としては、1カプセル中、約112.5〜450mgが好ましく、より好ましくは112.5mgまたは225mgである。
本発明の錠剤および/またはカプセル剤は、前記のように製造された後、所望によって任意の包装が施される。かかる包装は、例えば、個別に包装されていない非単位包装(例えば、バルク包装)等であってもよいが、例えば、熱接着性フィルムで医薬品をシールする、いわゆるヒートシールのような密封包装が好ましい。密封包装としては、密封性を有するものであれば特に限定されないが、さらに水蒸気等の気体の流出入を防ぐことのできる性質を有するものが好ましい。そのような密封包装としては、アルミフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、高密度ポリエチレンラミネート紙、ポリ塩化ビニリデンラミネート紙等が挙げられる。好ましくは、アルミフィルム箔等である。また、該密封包装の形態としては、缶、瓶、袋(例えば、カートナー包装、シュリンク包装、ピロー包装等)等が挙げられる。さらに、本発明の密封包装の形態が袋であるとき、チャック(例えば、シングルチャック、ダブルチャック等)を有する袋であってもよい。尚、本発明における密封包装には、例えば、薬局方規定の「気密容器」や「密封容器」を用いての包装も含まれる。ヒートシールには、PTP(Press Through Pack)包装やSP(Strip Package)包装等が含まれるが、特に、PTP包装が好ましい。
PTP包装の材質として用いられるプラスチックシートとしては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、塩化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン、無延伸ポリプロピレン(CPPまたはIPP)、環状ポリオレフィン、ポリエチレン、無延伸ナイロン(CNy)、二軸延伸ナイロン(ONy)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、硬質塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート、ポリアクリロニトリル共重合体(PAN)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエステル(PET)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー(IO)、ポリアミド(PAまたはNy)、エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)等が挙げられる。これらのプラスチックシートは2種以上を適宜組合せた複合体を用いてもよい。
本発明で用いられるプラスチックシートとしては、約0.5〜5.0g/m・24hrの透湿度(水蒸気透過度)を有するものであれば特に限定されないが、そのようなプラスチックシートとして好ましくは、硬質塩化ビニル、硬質塩化ビニルとポリ塩化ビニリデンを組み合わせた複合体、無延伸ポリプロピレン等が挙げられ、硬質塩化ビニルが好ましい。ここで、透湿度は、定められた温度及び湿度の条件下に、一定時間に単位面積の膜状物質を通過する水蒸気の量を意味し、その測定は、公知の方法で行うことができる。例えば、一般的にプラスチックシートやシート等の包装材料の透湿度測定法として知られた方法、なかでも感湿センサー法(Lyssy法)(JIS K7129)、カップ法(JIS Z0208)等に従って行うことが好ましい。
本発明において、プラスチックシートを包装体として用いる場合には、該プラスチックシートにアルミニウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の無機物を蒸着した蒸着フィルム、紙、アルミ箔、セロファンフィルム等の通常の包装材料として用いられるものの中から2種以上を、内容物を保護する等の目的で適宜組み合わせ、貼り合わせて用いてもよい。プラスチックシートと上記したフィルム等を貼り合わせる方法としては、ドライラミネーション、押出コーティング・ラミネーション、ウェットラミネーション、ホットメルトラミネーション、共押出成形ラミネーション、ノンソルベントラミネーション、サーマルラミネーション等が挙げられる。
PTP包装は、アルミ包装と併用することが好ましい。さらに本発明の錠剤および/またはカプセルは、PTP包装やSP包装を施した後、その一定数量をポリエチレンやアルミ箔で二次包装(いわゆるピロー包装)してもよい。
本発明の錠剤および/またはカプセル剤が二次包装された内部の湿度は、乾燥剤または保湿剤により制御することができる。
本明細書中、乾燥剤としては、一般的に医薬品の保存時に用いられるものであれば特に限定されないが、そのような乾燥剤としては、酸化アルミニウム、カルシウム、塩化カルシウム、水素化カルシウム、酸化カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸銅、水素化リチウムアルミニウム、マグネシウム、酸化マグネシウム、過塩素酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、合成ゼオライト(例えば、モレキュラーシーブ等)、天然ゼオライト、五酸化二リン、炭酸カリウム、水酸化カリウム、シリカゲル、シリカアルミナゲル、ナトリウム、水酸化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、活性炭等が挙げられる。これらは、必要に応じて、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。これら以外に本発明における乾燥剤としては、高分子ポリマーを構成成分とする吸水剤も含まれる。そのような吸水剤としては、特に限定されないが、例えば、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、アクリル酸−メタクリル酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリビニルピロリドン、スルホン化ポリスチレン、ポリビニルピリジン、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド等が挙げられる。
本発明に用いられる乾燥剤の形態としては、粒状、もしくはフィルム状、プレート状およびシート状に成形したもの、または粒状のものを通気性のある袋に充填したもの等が挙げられ、その形態は特に限定されない。好ましくは、シート状に成形したもの等である。シート状に成形する場合には、乾燥剤を適当な支持体、例えば、成形用プラスチック等に配合して、乾燥剤をプラスチック内に練り込みシート状に成形すること等が挙げられる。シート状に成形した乾燥剤としては、IDシート(株式会社アイディ;塩化カルシウム)、ハイシートドライ(丸谷化工機株式会社;シリカゲル)、ハイドライパック(丸谷化工機株式会社;シリカゲル)等が挙げられる。
本発明に用いられる乾燥剤としては、温度25℃、相対湿度が50%におけるその吸湿率が、約20〜35%である乾燥剤が好ましく、例えば、シリカゲル、シリカアルミナゲル、塩化カルシウム、五酸化二リン、合成ゼオライト、天然ゼオライト等が好ましい。より好ましくは、塩化カルシウム等が挙げられ、さらに好ましくは、シート状に成形した塩化カルシウム、例えば、IDシート等が挙げられる。
本発明において、保湿剤とは、吸水、吸湿機能を有し、かつ一定の湿度に保つことのできる機能、すなわち平衡湿度を有する物質を意味する。そのような保湿剤としては、含水エチレングリコール含有シート類、ドライキープ(登録商標;佐々木化学薬品株式会社)等が挙げられる。
[医薬品への適用]
本発明のプランルカスト水和物含有固体分散体はプランルカスト水和物を有効成分として含有するため、気管支喘息、副鼻腔炎、COPD(慢性閉塞性肺疾患)等の呼吸器疾患、メニエール病、偏頭痛、咳嗽、滲出性中耳炎、月経困難症、鼻アレルギー等の種々の疾患等の予防および/または治療薬として有用である。
[毒性]
本発明が提供するプランルカスト水和物含有固体分散体を含有する製剤は低毒性であり、医薬として使用するために十分に安全である。
本発明のプランルカスト水和物および担体を含有し、混合粉砕法によって製造することを特徴とするプランルカスト水和物含有固体分散体は、溶解性に優れるため、生物学的利用率が向上した製剤および/または含有量を低減した製剤を製造するのに有用であるとともに、残留溶媒の懸念がないので、安全性の高い製剤を製造するのに大変有用である。
以下、実施例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
製剤例1
250mL容量の粉砕ジャーにプランルカスト水和物2.5g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2.5g(TC−5R(商品名)、信越化学株式会社製)および直径0.5mmのジルコニアボール230gを入れ,ボールミル(遊星型ボールミルP−5、FRITSCH社製)にて回転速度400rpmで8時間混合粉砕する。
製剤例2
250mL容量の粉砕ジャーにプランルカスト水和物1.0g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース4.0g(TC−5R(商品名)、信越化学株式会社製)および直径0.5mmのジルコニアボール230gを入れ、ボールミル(遊星型ボールミルP−5、FRITSCH社製)にて回転速度400rpmで8時間混合粉砕する。
製剤例3
250mL容量の粉砕ジャーにプランルカスト水和物1.0g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース4.0g(TC−5E(商品名)、信越化学株式会社製)および直径0.5mmのジルコニアボール230gを入れ、ボールミル(遊星型ボールミルP−5、FRITSCH社製)にて回転速度400rpmで4時間混合粉砕する。
製剤例4
250mL容量の粉砕ジャーにプランルカスト水和物1.0g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース4.0g(TC−5E(商品名)、信越化学株式会社製)および直径0.5mmのジルコニアボール230gを入れ、ボールミル(遊星型ボールミルP−5、FRITSCH社製)にて回転速度400rpmで2時間混合粉砕する。
製剤例5
250mL容量の粉砕ジャーにプランルカスト水和物2.5g、メタクリル酸コポリマーL2.5g(オイドラギットL100(商品名)、デグサ株式会社製)および直径0.5mmのジルコニアボール230gを入れ、ボールミル(遊星型ボールミルP−5、FRITSCH社製)にて回転速度400rpmで16時間混合粉砕する。
製剤例6
250mL容量の粉砕ジャーにプランルカスト水和物1.0g、メタクリル酸コポリマーL4.0g(オイドラギットL100(商品名)、デグサ株式会社製)および直径0.5mmのジルコニアボール230gを入れ、ボールミル(遊星型ボールミルP−5、FRITSCH社製)にて回転速度400rpmで16時間混合粉砕する。
製剤例7
250mL容量の粉砕ジャーにプランルカスト水和物1.0g、メタクリル酸コポリマーL4.0g(オイドラギットL100(商品名)、デグサ株式会社製)および直径0.5mmのジルコニアボール230gを入れ、ボールミル(遊星型ボールミルP−5、FRITSCH社製)にて回転速度400rpmで8時間混合粉砕する。
製剤例8
250mL容量の粉砕ジャーにプランルカスト水和物2.5g、クロスカルメロースナトリウム2.5g(Ac−Di−Sol(商品名)、旭化成ケミカル株式会社製)および直径0.5mmのジルコニアボール230gを入れ、ボールミル(遊星型ボールミルP−5、FRITSCH社製)にて回転速度400rpmで8時間混合粉砕する。
製剤例9
250mL容量の粉砕ジャーにプランルカスト水和物1.0g、クロスカルメロースナトリウム4.0g(Ac−Di−Sol(商品名)、旭化成ケミカル株式会社製)および直径0.5mmのジルコニアボール230gを入れ、ボールミル(遊星型ボールミルP−5、FRITSCH社製)にて回転速度400rpmで8時間混合粉砕する。
製剤例10
250mL容量の粉砕ジャーにプランルカスト水和物1.0g、クロスカルメロースナトリウム4.0g(Ac−Di−Sol(商品名)、旭化成ケミカル株式会社製)および直径0.5mmのジルコニアボール230gを入れ、ボールミル(遊星型ボールミルP−5、FRITSCH社製)にて回転速度400rpmで4時間混合粉砕する。
製剤例11
250mL容量の粉砕ジャーにプランルカスト水和物2.5g、クロスポビドン2.5g(コリドンCL(商品名)、BASF武田ビタミン製)および直径0.5mmのジルコニアボール230gを入れ、ボールミル(遊星型ボールミルP−5、FRITSCH社製)にて回転速度400rpmで16時間混合粉砕する。
製剤例12
250mL容量の粉砕ジャーにプランルカスト水和物1.0g、クロスポビドン4.0g(コリドンCL(商品名)、BASF武田ビタミン製)および直径0.5mmのジルコニアボール230gを入れ、ボールミル(遊星型ボールミルP−5、FRITSCH社製)にて回転速度400rpmで16時間混合粉砕する。
製剤例13
250mL容量の粉砕ジャーにプランルカスト水和物1.0g、クロスポビドン4.0g(コリドンCL(商品名)、BASF武田ビタミン製)および直径0.5mmのジルコニアボール230gを入れ、ボールミル(遊星型ボールミルP−5、FRITSCH社製)にて回転速度400rpmで8時間混合粉砕する。
製剤例1〜13で得られる製剤が、プランルカスト水和物の微細結晶を含有する固体分散体であることは、例えば、走査型電子顕微鏡、粒度分布測定装置、粉末X線回折、示差走査熱量分析(DSC)などにより確認することができる。
製剤例14
製剤例1で得られる固体分散体、キシリトール、コーンスターチおよび低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを転動流動層造粒機(ニューマルメライザーNQ−125、不二パウダル社製)に投入し混合する。吸気温度70℃、排気温度40℃に保った状態で精製水をサイドスプレー方式で噴霧し、造粒する。この造粒物を30号篩で篩過することにより、散剤を得る。
(散剤 320mg中の組成)
プランルカスト水和物 112.5mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 112.5mg
キシリトール 50mg
コーンスターチ 25mg
低置換度ヒドキシプロピルセルロース 20mg
計 320mg
製剤例15
製剤例1で得られる固体分散体、乳糖、コーンスターチおよび低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを転動流動層造粒機(ニューマルメライザーNQ−125、不二パウダル社製)に投入し混合する。吸気温度70℃、排気温度40℃に保った状態で精製水を噴霧し、造粒する。この造粒物を30号篩で篩過したものとステアリン酸マグネシウムをボーレコンテナ混合機(コトブキ技研製)にて混合後、この混合物を1号ハードゼラチンカプセルに手充填し、カプセル剤を得る。
(カプセル剤 325mg中の組成)
プランルカスト水和物 112.5mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 112.5mg
乳糖 50mg
コーンスターチ 25mg
低置換度ヒドキシプロピルセルロース 20mg
ステアリン酸マグネシウム 5mg
計 325mg
製剤例16
製剤例1で得られる固体分散体、乳糖、コーンスターチおよび低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを転動流動層造粒機(ニューマルメライザーNQ−125、不二パウダル社製)に投入し混合する。吸気温度70℃、排気温度40℃に保った状態で精製水を噴霧し、造粒する。この造粒物を30号篩で篩過したものとステアリン酸マグネシウムをボーレコンテナ混合機(コトブキ技研製)にて混合後、この混合物をロータリー式打錠機(VIRG、菊水製作所製)によって質量325mgの錠剤を得る。
(錠剤 325mg中の組成)
プランルカスト水和物 112.5mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 112.5mg
乳糖 50mg
コーンスターチ 25mg
低置換度ヒドキシプロピルセルロース 20mg
ステアリン酸マグネシウム 5mg
計 325mg
製剤例17
製剤例8で得られる固体分散体、乳糖及び軽質無水ケイ酸を攪拌造粒機(バーチカルグラニュレーターFM−VG−01、パウレック社製)で混合する。これに別に調製したヒドロキシプロピルセルロースの5%エタノール溶液(W/W)を加え練合したものを押し出し造粒し、50℃で乾燥後、12号篩で篩過し、顆粒剤を得る。
(顆粒剤 296mg中の組成)
プランルカスト水和物 112.5mg
クロスカルメロースナトリウム 112.5mg
乳糖 50mg
軽質無水ケイ酸 1mg
ヒドロキシプロピルセルロース 20mg
計 296mg
比較例1
プランルカスト水和物(5.0g)をカウンタージェットミル(TJ−60型、フロイント産業社製)に入れ、粉砕する。
比較例2
プランルカスト水和物1.0gおよび乳糖4.0gをスパチュラで混和し、カウンタージェットミル(TJ−60型、フロイント産業社製)によって粉砕する。
比較例3
プランルカスト水和物1.0gおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース4.0g(TC−5E、信越化学株式会社製)をスパチュラで混和し、カウンタージェットミル(TJ−60型、フロイント産業社製)によって粉砕する。
比較例1〜3で得られる粉砕品が、プランルカスト水和物の微細結晶を含有する固体分散体でないことは、例えば、走査型電子顕微鏡、粒度分布測定装置などにより確認することができる。
溶出試験
プランルカスト水和物として20.0mgを含有するように量り取った前記粉砕粉末を試料として、以下の溶出試験を行う。
900mLの薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)を試験液とし、第十四改正日本薬局方一般試験法溶出試験法第2法(パドル法)により溶出試験を行う。37±0.5℃に調節した試験液に試料を投入し、100rpmでパドルを回転させ、試験を行う。試験開始15、30、45および60分後、試験液を採取し、10K MWCO(Molecular Weight Cut off)の限外ろ過フィルターでろ過する。ろ液を25倍希釈したものを試料溶液とし、波長260nmにおける吸光度を測定することで溶出性を評価する。
製剤例1〜13で示される、混合粉砕法を用いて製造したプランルカスト水和物含有固体分散体は、比較例1〜3で示される粉砕品と比較して、高い溶出率を示す。
本発明のプランルカスト水和物および担体を含有し、混合粉砕法によって製造することを特徴とするプランルカスト水和物含有固体分散体を用いることにより、残留溶媒の懸念がなく溶解性および安定性に優れるプランルカスト含有製剤を提供することができる。

Claims (11)

  1. プランルカスト水和物および担体を混合粉砕法に付すことを特徴とするプランルカスト水和物含有固体分散体の製造方法。
  2. 混合粉砕法がボールミル混合粉砕法である請求項1記載の製造方法。
  3. 担体がセルロース誘導体である請求項1記載の製造方法。
  4. 非晶質のプランルカスト水和物を含んでいてもよい平均粒子径0.01〜1.0μmの微細結晶のプランルカスト水和物および担体からなる固体分散体。
  5. 固体分散体に含まれるプランルカスト水和物におけるプランルカスト水和物の微細結晶の割合が60〜100%である請求項4記載の固体分散体。
  6. 担体がセルロース誘導体である請求項4記載の固体分散体。
  7. セルロース誘導体がヒドロキシプロピルメチルセルロースである請求項6記載の固体分散体。
  8. プランルカスト水和物100重量%に対するセルロース誘導体が10〜1000重量%である請求項6記載の固体分散体。
  9. プランルカスト水和物100重量%に対するセルロース誘導体が50〜500重量%である請求項6記載の固体分散体。
  10. 溶出率が50%以上である請求項4記載の固体分散体。
  11. 非晶質のプランルカスト水和物を含んでいてもよい平均粒子径0.01〜1.0μmの微細結晶のプランルカスト水和物および担体からなり、固体分散体に含まれるプランルカスト水和物におけるプランルカスト水和物の微細結晶の割合が60〜100%である、混合粉砕法によって製造された固体分散体。
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